JP2013205728A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】光学素子を効果的に冷却できるプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター1は、光学素子35と、光学素子35の表面に沿って空気を流通させる冷却装置と、光学素子35を振動させる振動発生装置5とを備える。振動発生装置は、空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVに沿って光学素子35を振動させる。また、振動方向DVは、光学素子35の表面上における直線状の仮想線VLに沿う方向である。
【選択図】図3
【解決手段】プロジェクター1は、光学素子35と、光学素子35の表面に沿って空気を流通させる冷却装置と、光学素子35を振動させる振動発生装置5とを備える。振動発生装置は、空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVに沿って光学素子35を振動させる。また、振動方向DVは、光学素子35の表面上における直線状の仮想線VLに沿う方向である。
【選択図】図3
Description
本発明は、プロジェクターに関する。
従来、プロジェクターにおいて、液晶パネルや偏光板等の光学素子の表面に沿って空気を流通させ、当該光学素子を冷却する冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の冷却装置は、一対のシロッコファンと、一対のシロッコファンから吐出された空気を光学素子の下方側に導くダクトとを備える。
そして、一対のシロッコファンから吐出された空気は、ダクトを介して、下方側から上方側に向けて光学素子の表面に沿って流通し、当該光学素子を冷却する。
特許文献1に記載の冷却装置は、一対のシロッコファンと、一対のシロッコファンから吐出された空気を光学素子の下方側に導くダクトとを備える。
そして、一対のシロッコファンから吐出された空気は、ダクトを介して、下方側から上方側に向けて光学素子の表面に沿って流通し、当該光学素子を冷却する。
しかしながら、特許文献1に記載の冷却装置において、ダクトから光学素子に向けて吐出された空気は、所謂、層流(乱れを含まない流れ)の状態で光学素子の表面に沿って流通することとなる。
そして、上記のように層流の状態で光学素子の表面に沿って空気が流通した場合には、光学素子の表面に存在する速度境界層(空気の流速の変化が激しい薄い層の領域(表面で流速がゼロ))により、流通する空気と光学素子との間で熱交換が良好に行われない。
したがって、光学素子を効果的に冷却することが難しい、という問題がある。
そして、上記のように層流の状態で光学素子の表面に沿って空気が流通した場合には、光学素子の表面に存在する速度境界層(空気の流速の変化が激しい薄い層の領域(表面で流速がゼロ))により、流通する空気と光学素子との間で熱交換が良好に行われない。
したがって、光学素子を効果的に冷却することが難しい、という問題がある。
本発明の目的は、光学素子を効果的に冷却できるプロジェクターを提供することにある。
本発明のプロジェクターは、光学素子と、前記光学素子の表面に沿って冷却流体を流通させる冷却装置とを備えたプロジェクターであって、前記光学素子を振動させる振動発生装置を備え、前記振動発生装置は、前記冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って前記光学素子を振動させることを特徴とする。
ここで、冷却流体とは、空気に限らず、液体等も含むものである。
ここで、冷却流体とは、空気に限らず、液体等も含むものである。
本発明では、プロジェクターは、上述した振動発生装置を備える。
すなわち、光学素子が冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って振動することになるため、光学素子に対する当該光学素子の表面に沿う方向における冷却流体の流速は、増減することとなる。
そして、上述したように冷却流体の流速を増減させた場合には、光学素子の表面に存在する速度境界層を破壊あるいは薄くすることができる。
すなわち、光学素子の表面の速度境界層を破壊あるいは薄くすることで、流通する冷却流体と光学素子との間で熱交換を良好に行わせることができ、光学素子を効果的に冷却できる。また、上述したように光学素子を効果的に冷却できるため、冷却装置による冷却流体の流量も低減させることができ、冷却装置の負荷を軽減できる。
すなわち、光学素子が冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って振動することになるため、光学素子に対する当該光学素子の表面に沿う方向における冷却流体の流速は、増減することとなる。
そして、上述したように冷却流体の流速を増減させた場合には、光学素子の表面に存在する速度境界層を破壊あるいは薄くすることができる。
すなわち、光学素子の表面の速度境界層を破壊あるいは薄くすることで、流通する冷却流体と光学素子との間で熱交換を良好に行わせることができ、光学素子を効果的に冷却できる。また、上述したように光学素子を効果的に冷却できるため、冷却装置による冷却流体の流量も低減させることができ、冷却装置の負荷を軽減できる。
ところで、上述したように冷却流体の流速を増減させる構造としては、冷却流体に脈動成分を付与する構造も考えられる。
しかしながら、上述した構造では、冷却流体に脈動成分を付与した後、当該冷却流体が光学素子に到達する前に脈動成分が減衰し、冷却流体の流速を適切に増減させることができない、という問題がある。また、冷却流体に脈動成分を付与することで、冷却流体の流通方向に対して逆方向の圧力が発生し、冷却流体の流速が減衰してしまう、という問題がある。
これに対して、本願発明では、光学素子自体を振動させているため、上述したような問題を回避できる。
しかしながら、上述した構造では、冷却流体に脈動成分を付与した後、当該冷却流体が光学素子に到達する前に脈動成分が減衰し、冷却流体の流速を適切に増減させることができない、という問題がある。また、冷却流体に脈動成分を付与することで、冷却流体の流通方向に対して逆方向の圧力が発生し、冷却流体の流速が減衰してしまう、という問題がある。
これに対して、本願発明では、光学素子自体を振動させているため、上述したような問題を回避できる。
また、冷却流体の流通方向の成分を含まない振動方向、例えば、光学素子の表面の法線方向に沿って光学素子を振動させる構造では、上記同様に、冷却流体の流通方向に対して逆方向の圧力が発生し、冷却流体の流速が減衰してしまう。
これに対して、本願発明では、冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って光学素子を振動させるので、冷却流体の流通方向に対して逆方向の圧力が発生することを抑制し、冷却流体の流速を良好に維持できる。
これに対して、本願発明では、冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って光学素子を振動させるので、冷却流体の流通方向に対して逆方向の圧力が発生することを抑制し、冷却流体の流速を良好に維持できる。
本発明のプロジェクターでは、前記振動方向は、前記光学素子の表面上における直線状の仮想線に沿う方向であることが好ましい。
ところで、振動発生装置にて振動させる光学素子としては、透過軸を有する偏光板や、光学軸を有する位相差板等が例示できる。
例えば、このような偏光板や位相差板等を振動させる際に、振動の軌跡が円弧となるように振動させた場合には、透過軸や光学軸が回転してしまうため、偏光板や位相差板等に所望の機能を発揮させることができない。例えば、偏光板が回転(透過軸が回転)した場合には、入射した光束を所望の偏光に変換したいところ、所望の偏光とは異なる偏光に変換してしまう。
ところで、振動発生装置にて振動させる光学素子としては、透過軸を有する偏光板や、光学軸を有する位相差板等が例示できる。
例えば、このような偏光板や位相差板等を振動させる際に、振動の軌跡が円弧となるように振動させた場合には、透過軸や光学軸が回転してしまうため、偏光板や位相差板等に所望の機能を発揮させることができない。例えば、偏光板が回転(透過軸が回転)した場合には、入射した光束を所望の偏光に変換したいところ、所望の偏光とは異なる偏光に変換してしまう。
本発明では、振動方向が上述した仮想線に沿う方向であるので、振動の軌跡が直線となるように設定できる。
したがって、偏光板や位相差板等を振動させた場合であっても、透過軸や光学軸等が回転することがないため、偏光板や位相差板等に所望の機能を発揮させることができる。
したがって、偏光板や位相差板等を振動させた場合であっても、透過軸や光学軸等が回転することがないため、偏光板や位相差板等に所望の機能を発揮させることができる。
本発明のプロジェクターでは、前記冷却装置は、前記仮想線に沿って冷却流体を流通させることが好ましい。
本発明では、冷却装置が上述した方向に沿って冷却流体を流通させるので、冷却流体の流通方向と、光学素子の振動方向とは略平行となる。
このことにより、冷却流体の流通方向を他の方向に設定した場合と比較して、光学素子に対する当該光学素子の表面に沿う方向における冷却流体の流速の増減量を最大とすることができる。
したがって、光学素子の表面に存在する速度境界層を効果的に破壊あるいは薄くすることができ、光学素子をより効果的に冷却できる。
本発明では、冷却装置が上述した方向に沿って冷却流体を流通させるので、冷却流体の流通方向と、光学素子の振動方向とは略平行となる。
このことにより、冷却流体の流通方向を他の方向に設定した場合と比較して、光学素子に対する当該光学素子の表面に沿う方向における冷却流体の流速の増減量を最大とすることができる。
したがって、光学素子の表面に存在する速度境界層を効果的に破壊あるいは薄くすることができ、光学素子をより効果的に冷却できる。
本発明のプロジェクターでは、前記振動方向を前記仮想線に沿う方向に規制するガイド機構を備えることが好ましい。
本発明では、プロジェクターは、上述したガイド機構を備える。
このことにより、光学素子の振動時において、上述した仮想線に沿う方向以外の方向に光学素子が移動することをガイド機構にて規制でき、上述した仮想線に沿う方向のみに光学素子を振動させることができる。
本発明では、プロジェクターは、上述したガイド機構を備える。
このことにより、光学素子の振動時において、上述した仮想線に沿う方向以外の方向に光学素子が移動することをガイド機構にて規制でき、上述した仮想線に沿う方向のみに光学素子を振動させることができる。
本発明のプロジェクターでは、前記光学素子は、入射した光束を変調して画像光を形成する複数の光変調素子で構成され、前記振動発生装置は、前記複数の光変調素子に入射する光束の各光軸を含む仮想平面に直交する方向に、前記複数の光変調素子を振動させることが好ましい。
ここで、振動発生装置としては、複数の光変調素子に対して単体で構成してもよく、あるいは、複数の光変調素子毎にそれぞれ設けた構成としても構わない。
ここで、振動発生装置としては、複数の光変調素子に対して単体で構成してもよく、あるいは、複数の光変調素子毎にそれぞれ設けた構成としても構わない。
本発明では、振動発生装置は、複数の光変調素子を振動させる。
このことにより、複数の光変調素子間において、振動時の移動方向及び移動量を同一に設定すれば、複数の光変調素子で形成される各画像光は、振動時において、同一方向に同一量だけ移動することとなる。
したがって、複数の光変調素子で形成される各画像光が合成された際の画素ずれを回避し、すなわち、プロジェクターから投射された投影画像に画素ずれが発生することを回避しつつ、各光変調素子を効率的に冷却できる。
このことにより、複数の光変調素子間において、振動時の移動方向及び移動量を同一に設定すれば、複数の光変調素子で形成される各画像光は、振動時において、同一方向に同一量だけ移動することとなる。
したがって、複数の光変調素子で形成される各画像光が合成された際の画素ずれを回避し、すなわち、プロジェクターから投射された投影画像に画素ずれが発生することを回避しつつ、各光変調素子を効率的に冷却できる。
また、上述した仮想平面に直交する方向に複数の光変調素子を振動させるので、投射レンズからのバックフォーカス距離が一定の状態で、複数の光変調素子を振動させることができる。
すなわち、複数の光変調素子の振動時において、投影画像にフォーカスずれが生じることがなく、投影画像を鮮明な状態で維持できる。
すなわち、複数の光変調素子の振動時において、投影画像にフォーカスずれが生じることがなく、投影画像を鮮明な状態で維持できる。
本発明のプロジェクターでは、前記光学素子は、入射した光束を変調して画像光を形成する光変調素子で構成され、前記光変調素子は、前記画像光を形成可能とする形成可能領域、及び前記形成可能領域内に設けられ、前記画像光を形成するための画像形成領域を有し、当該プロジェクターは、前記光変調素子及び前記振動発生装置を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記振動発生装置による前記光変調素子の振動に同期させて、前記形成可能領域内において、前記画像形成領域の形成位置を変動させることが好ましい。
ところで、振動発生装置にて振動させる光学素子を光変調素子で構成した場合には、光変調素子の振動に応じて、光変調素子にて形成される画像光も振動(投影画像も振動)することとなる。
ところで、振動発生装置にて振動させる光学素子を光変調素子で構成した場合には、光変調素子の振動に応じて、光変調素子にて形成される画像光も振動(投影画像も振動)することとなる。
本発明では、制御装置は、光変調素子を制御し、上述したように光変調素子による画像形成領域の形成位置を変動させて画像光を移動させる。
例えば、光変調素子の振動時において、光変調素子が上方向に移動した際には、画像形成領域の形成位置を逆方向である下方向に変動させる。また、光変調素子が下方向に移動した際には、画像形成領域の形成位置を逆方向である上方向に変動させる。
以上のように光変調素子による画像形成領域の形成位置を変動させれば、光変調素子の振動時において、画像光の振動を擬似的に抑制でき、すなわち、投影画像の振動を抑制できる。
例えば、光変調素子の振動時において、光変調素子が上方向に移動した際には、画像形成領域の形成位置を逆方向である下方向に変動させる。また、光変調素子が下方向に移動した際には、画像形成領域の形成位置を逆方向である上方向に変動させる。
以上のように光変調素子による画像形成領域の形成位置を変動させれば、光変調素子の振動時において、画像光の振動を擬似的に抑制でき、すなわち、投影画像の振動を抑制できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を示す図である。
図2は、プロジェクター1の制御構造を示すブロック図である。
プロジェクター1は、画像光を投射してスクリーン(図示略)上に投影画像を表示する。
そして、このプロジェクター1は、図1または図2に示すように、外装筐体2(図1)内部に収納される光学ユニット3(図1)、冷却装置4(図2)、振動発生装置5(図2)、ガイド機構6(図3参照)、及び制御装置7(図2)を備える。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を示す図である。
図2は、プロジェクター1の制御構造を示すブロック図である。
プロジェクター1は、画像光を投射してスクリーン(図示略)上に投影画像を表示する。
そして、このプロジェクター1は、図1または図2に示すように、外装筐体2(図1)内部に収納される光学ユニット3(図1)、冷却装置4(図2)、振動発生装置5(図2)、ガイド機構6(図3参照)、及び制御装置7(図2)を備える。
〔光学ユニットの構成〕
光学ユニット3は、図1に示すように、発光管311及びリフレクター312を有する光源装置31と、レンズアレイ321,322、偏光変換素子323、及び重畳レンズ324を有する照明光学装置32と、ダイクロイックミラー331,332、及び反射ミラー333を有する色分離光学装置33と、入射側レンズ341、リレーレンズ343、及び反射ミラー342,344を有するリレー光学装置34と、3つの入射側偏光板35と、光変調素子としての3つの液晶パネル36と、3つの出射側偏光板37と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム38と、投射光学装置としての投射レンズ39とを備える。
液晶パネル36は、画像光を形成可能とし、図示しない微小画素がマトリックス状に形成された矩形状の形成可能領域、及び形成可能領域内に設けられ、画像光を形成するための画像形成領域を有している。
光学ユニット3は、図1に示すように、発光管311及びリフレクター312を有する光源装置31と、レンズアレイ321,322、偏光変換素子323、及び重畳レンズ324を有する照明光学装置32と、ダイクロイックミラー331,332、及び反射ミラー333を有する色分離光学装置33と、入射側レンズ341、リレーレンズ343、及び反射ミラー342,344を有するリレー光学装置34と、3つの入射側偏光板35と、光変調素子としての3つの液晶パネル36と、3つの出射側偏光板37と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム38と、投射光学装置としての投射レンズ39とを備える。
液晶パネル36は、画像光を形成可能とし、図示しない微小画素がマトリックス状に形成された矩形状の形成可能領域、及び形成可能領域内に設けられ、画像光を形成するための画像形成領域を有している。
そして、光学ユニット3では、上述した構成により、光源装置31から出射され照明光学装置32を介した光束は、色分離光学装置33にて赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色光に分離される。また、分離された各色光は、各液晶パネル36の画像形成領域にてそれぞれ変調される。変調された各色光(各画像光)は、クロスダイクロイックプリズム38にて合成され、投射レンズ39にてスクリーンに投射される。
本実施形態では、入射側偏光板35が本発明に係る光学素子に相当する。
本実施形態では、入射側偏光板35が本発明に係る光学素子に相当する。
〔冷却装置の構成〕
冷却装置4は、冷却流体を入射側偏光板35、液晶パネル36、及び出射側偏光板37の表面に沿って流通させ、これら各部材35〜37を冷却する。
本実施形態では、冷却流体として、空気を利用している。
上述した冷却装置4は、図2に示すように、冷却ファン41と、冷却ファン41に接続されるダクト(図示略)とを備える。
冷却装置4は、冷却流体を入射側偏光板35、液晶パネル36、及び出射側偏光板37の表面に沿って流通させ、これら各部材35〜37を冷却する。
本実施形態では、冷却流体として、空気を利用している。
上述した冷却装置4は、図2に示すように、冷却ファン41と、冷却ファン41に接続されるダクト(図示略)とを備える。
そして、冷却ファン41から吐出された空気は、ダクトにより、3つの流路に分流され、R,G,Bの各色光側の入射側偏光板35、液晶パネル36、及び出射側偏光板37の下方側にそれぞれ導かれる。
ダクトから吐出された空気は、入射側偏光板35、液晶パネル36、及び出射側偏光板37の表面に沿って下方側から上方側に流通し(図3参照)、各部材35〜37を冷却する。
すなわち、本実施形態では、冷却装置4は、入射側偏光板35の表面上における直線状の仮想線(鉛直線)VLに沿って空気を流通させる(図3に示す空気の流通方向を示す矢印DA(以下、流通方向DAと記載)参照)。
ダクトから吐出された空気は、入射側偏光板35、液晶パネル36、及び出射側偏光板37の表面に沿って下方側から上方側に流通し(図3参照)、各部材35〜37を冷却する。
すなわち、本実施形態では、冷却装置4は、入射側偏光板35の表面上における直線状の仮想線(鉛直線)VLに沿って空気を流通させる(図3に示す空気の流通方向を示す矢印DA(以下、流通方向DAと記載)参照)。
〔振動発生装置及びガイド機構の構成〕
図3は、振動発生装置5及びガイド機構6の構成を模式的に示す図である。具体的に、図3は、入射側偏光板35に入射する光束の光軸に沿う方向から振動発生装置5及びガイド機構6を見た図である。
なお、図3において、上下方向は、図1中の紙面に直交する方向(鉛直方向)に相当するものである。
本実施形態では、説明の便宜上、振動発生装置5は、1つのみ設けられ、3つの入射側偏光板35のうち1つの入射側偏光板35を振動させる形態を説明する。
図3は、振動発生装置5及びガイド機構6の構成を模式的に示す図である。具体的に、図3は、入射側偏光板35に入射する光束の光軸に沿う方向から振動発生装置5及びガイド機構6を見た図である。
なお、図3において、上下方向は、図1中の紙面に直交する方向(鉛直方向)に相当するものである。
本実施形態では、説明の便宜上、振動発生装置5は、1つのみ設けられ、3つの入射側偏光板35のうち1つの入射側偏光板35を振動させる形態を説明する。
振動発生装置5は、電圧の印加状態によって伸縮する圧電素子で構成され、伸縮することにより、空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DV(図3)に沿って入射側偏光板35を振動させる。
この振動発生装置5は、図3に示すように、ガイド機構6と入射側偏光板35とに接続するように配設されている。
この振動発生装置5は、図3に示すように、ガイド機構6と入射側偏光板35とに接続するように配設されている。
ガイド機構6は、振動発生装置5及び入射側偏光板35を支持するとともに、入射側偏光板35の振動方向DV(移動方向)を規制する。
このガイド機構6は、図3に示すように、基部61と、一対のガイド部62,63とを備える。
基部61は、水平方向に延びる直方体形状を有する。
そして、振動発生装置5は、基部61における下端面の中心位置に接続される。
一対のガイド部62,63は、鉛直方向に延びる直方体形状を有する。
そして、一対のガイド部62,63は、振動発生装置5を挟んで水平方向に並列するように、基部61における下端面に固定される。
このガイド機構6は、図3に示すように、基部61と、一対のガイド部62,63とを備える。
基部61は、水平方向に延びる直方体形状を有する。
そして、振動発生装置5は、基部61における下端面の中心位置に接続される。
一対のガイド部62,63は、鉛直方向に延びる直方体形状を有する。
そして、一対のガイド部62,63は、振動発生装置5を挟んで水平方向に並列するように、基部61における下端面に固定される。
以上のガイド機構6に対して、入射側偏光板35は、図3に示すように、左右の各側端面が一対のガイド部62,63に当接するように組み込まれるとともに、上端面が振動発生装置5に接続される。
なお、本実施形態では、振動発生装置5は、仮想線VLに沿う上下方向に伸縮するように配設されている。
そして、入射側偏光板35は、制御装置7による制御の下、振動発生装置5が伸長することで、左右の側端面が一対のガイド部62,63上を摺動しながら、下方向に移動する。また、入射側偏光板35は、振動発生装置5が収縮(元の形状に戻る)ことで、一対のガイド部62,63上を摺動しながら、上方向に移動する(元の位置に戻る)。
すなわち、入射側偏光板35の振動方向DVは、仮想線VLに沿う上下方向に設定されている。
なお、本実施形態では、振動発生装置5は、仮想線VLに沿う上下方向に伸縮するように配設されている。
そして、入射側偏光板35は、制御装置7による制御の下、振動発生装置5が伸長することで、左右の側端面が一対のガイド部62,63上を摺動しながら、下方向に移動する。また、入射側偏光板35は、振動発生装置5が収縮(元の形状に戻る)ことで、一対のガイド部62,63上を摺動しながら、上方向に移動する(元の位置に戻る)。
すなわち、入射側偏光板35の振動方向DVは、仮想線VLに沿う上下方向に設定されている。
〔制御装置の構成〕
制御装置7は、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成される主制御部71を備え、メモリー72に記憶された制御プログラムにしたがって、プロジェクター1全体を制御する。
この制御装置7は、図2に示すように、主制御部71及びメモリー72の他、点灯駆動部73と、ファン駆動部74と、パネル制御部75と、圧電素子駆動部76等を備える。
点灯駆動部73は、主制御部71からの制御指令に応じて、電源装置(図示略)から入力した電力を光源装置31の動作に必要な電力に変換して光源装置31に供給し、光源装置31を点灯させる。
ファン駆動部74は、主制御部71からの制御指令に応じた駆動電圧で冷却ファン41を駆動する。
制御装置7は、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成される主制御部71を備え、メモリー72に記憶された制御プログラムにしたがって、プロジェクター1全体を制御する。
この制御装置7は、図2に示すように、主制御部71及びメモリー72の他、点灯駆動部73と、ファン駆動部74と、パネル制御部75と、圧電素子駆動部76等を備える。
点灯駆動部73は、主制御部71からの制御指令に応じて、電源装置(図示略)から入力した電力を光源装置31の動作に必要な電力に変換して光源装置31に供給し、光源装置31を点灯させる。
ファン駆動部74は、主制御部71からの制御指令に応じた駆動電圧で冷却ファン41を駆動する。
パネル制御部75は、主制御部71からの制御指令に応じて、液晶パネル36の動作を制御する。
このパネル制御部75は、図2に示すように、画像処理部751と、3つのパネル駆動部752とを備える。
なお、図2では、説明の便宜上、3つの液晶パネル36及び3つのパネル駆動部752については、1つのみを図示している。
画像処理部751は、入力した画像信号に対して種々の画像処理を施す。
3つのパネル駆動部752は、画像処理部751にて画像処理が施された画像信号に基づく駆動信号を各液晶パネル36にそれぞれ出力し、所定の画像光を各液晶パネル36に形成させる。
圧電素子駆動部76は、主制御部71からの制御指令に応じて、振動発生装置5に電圧を印加し、所定の周波数で振動発生装置5を駆動する(伸縮させる)。
このパネル制御部75は、図2に示すように、画像処理部751と、3つのパネル駆動部752とを備える。
なお、図2では、説明の便宜上、3つの液晶パネル36及び3つのパネル駆動部752については、1つのみを図示している。
画像処理部751は、入力した画像信号に対して種々の画像処理を施す。
3つのパネル駆動部752は、画像処理部751にて画像処理が施された画像信号に基づく駆動信号を各液晶パネル36にそれぞれ出力し、所定の画像光を各液晶パネル36に形成させる。
圧電素子駆動部76は、主制御部71からの制御指令に応じて、振動発生装置5に電圧を印加し、所定の周波数で振動発生装置5を駆動する(伸縮させる)。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、プロジェクター1は、振動発生装置5を備える。
すなわち、入射側偏光板35が空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVに沿って振動することになるため、入射側偏光板35に対する当該入射側偏光板35の表面に沿う方向における空気の流速は、増減することとなる。
そして、空気の流速を増減させた場合には、入射側偏光板35の表面に存在する速度境界層を破壊あるいは薄くすることができる。
すなわち、入射側偏光板35の表面の速度境界層を破壊あるいは薄くすることで、流通する空気と入射側偏光板35との間で熱交換を良好に行わせることができ、入射側偏光板35を効果的に冷却できる。また、入射側偏光板35を効果的に冷却できるため、冷却装置4による空気の送風量も低減させることができ、冷却ファン41の負荷を軽減できる。
本実施形態では、プロジェクター1は、振動発生装置5を備える。
すなわち、入射側偏光板35が空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVに沿って振動することになるため、入射側偏光板35に対する当該入射側偏光板35の表面に沿う方向における空気の流速は、増減することとなる。
そして、空気の流速を増減させた場合には、入射側偏光板35の表面に存在する速度境界層を破壊あるいは薄くすることができる。
すなわち、入射側偏光板35の表面の速度境界層を破壊あるいは薄くすることで、流通する空気と入射側偏光板35との間で熱交換を良好に行わせることができ、入射側偏光板35を効果的に冷却できる。また、入射側偏光板35を効果的に冷却できるため、冷却装置4による空気の送風量も低減させることができ、冷却ファン41の負荷を軽減できる。
また、入射側偏光板35自体を振動させているため、空気に脈動成分を付与する構造と比較して、空気の流速を適切に増減させることができるとともに、空気の流通方向DAに対して逆方向の圧力が発生することを抑制し、空気の流速を良好に維持できる。
さらに、空気の流通方向の成分を含む振動方向DVに沿って入射側偏光板35を振動させるので、入射側偏光板35の表面の法線方向に沿って入射側偏光板35を振動させる構造と比較して、上記同様に、空気の流通方向DAに対して逆方向の圧力が発生することを抑制し、空気の流速を良好に維持できる。
さらに、空気の流通方向の成分を含む振動方向DVに沿って入射側偏光板35を振動させるので、入射側偏光板35の表面の法線方向に沿って入射側偏光板35を振動させる構造と比較して、上記同様に、空気の流通方向DAに対して逆方向の圧力が発生することを抑制し、空気の流速を良好に維持できる。
また、入射側偏光板35の振動方向DVが仮想線VLに沿う方向であるので、振動の軌跡が直線となるように設定できる。
したがって、入射側偏光板35を振動させた場合であっても、透過軸が回転しないため、入射側偏光板35に所望の機能を発揮させることができる。
したがって、入射側偏光板35を振動させた場合であっても、透過軸が回転しないため、入射側偏光板35に所望の機能を発揮させることができる。
さらに、冷却装置4が仮想線VLに沿って空気を流通させるので、空気の流通方向DAと、入射側偏光板35の振動方向DVとは略平行となる。
このことにより、空気の流通方向DAを他の方向に設定した場合と比較して、入射側偏光板35に対する当該入射側偏光板35の表面に沿う方向における空気の流速の増減量を最大とすることができる。
したがって、入射側偏光板35の表面に存在する速度境界層を効果的に破壊あるいは薄くすることができ、入射側偏光板35をより効果的に冷却できる。
このことにより、空気の流通方向DAを他の方向に設定した場合と比較して、入射側偏光板35に対する当該入射側偏光板35の表面に沿う方向における空気の流速の増減量を最大とすることができる。
したがって、入射側偏光板35の表面に存在する速度境界層を効果的に破壊あるいは薄くすることができ、入射側偏光板35をより効果的に冷却できる。
また、プロジェクター1は、ガイド機構6を備える。
このことにより、入射側偏光板35の振動時において、仮想線VLに沿う方向以外の方向に入射側偏光板35が移動することをガイド機構6にて規制でき、仮想線VLに沿う方向のみに入射側偏光板35を振動させることができる。
さらに、上述したように入射側偏光板35を振動させることで、入射側偏光板35に塵埃が付着した場合であっても、振動により塵埃を落とすことが可能となる。また、入射側偏光板35への塵埃の付着も防止できる。
このことにより、入射側偏光板35の振動時において、仮想線VLに沿う方向以外の方向に入射側偏光板35が移動することをガイド機構6にて規制でき、仮想線VLに沿う方向のみに入射側偏光板35を振動させることができる。
さらに、上述したように入射側偏光板35を振動させることで、入射側偏光板35に塵埃が付着した場合であっても、振動により塵埃を落とすことが可能となる。また、入射側偏光板35への塵埃の付着も防止できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構成及び同一部材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
前記第1実施形態では、振動発生装置5は、入射側偏光板35を振動させていた。
これに対して、第2実施形態では、振動発生装置5は、3つの液晶パネル36を振動させる。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
具体的に、本実施形態では、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38は、ユニット化されている。
なお、以下では、上記ユニット化された構成を光学装置8と記載する。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構成及び同一部材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
前記第1実施形態では、振動発生装置5は、入射側偏光板35を振動させていた。
これに対して、第2実施形態では、振動発生装置5は、3つの液晶パネル36を振動させる。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
具体的に、本実施形態では、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38は、ユニット化されている。
なお、以下では、上記ユニット化された構成を光学装置8と記載する。
図4は、光学装置8の一例を示す図である。具体的に、図4は、光学装置8の一部を分解し、上方側から光学装置8を見た斜視図である。
なお、図4では、R,G,Bの各色光のうちR色光側のみを分解しているが、他のG,Bの各色光側も同様の構成を有するものである。
光学装置8は、図4に示すように、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38の他、保持枠81と、支持部材82と、台座83とを備える。
保持枠81は、四隅位置に固定用孔811をそれぞれ有する矩形枠状に形成されている。
そして、液晶パネル36は、保持枠81内部に収納される。
支持部材82は、四隅位置に光入射側に向けて突出した固定ピン821をそれぞれ有する矩形枠状に形成されている。
そして、支持部材82は、各固定用孔811に各固定ピン821をそれぞれ挿通することで、保持枠81(液晶パネル36)を支持しつつ、クロスダイクロイックプリズム38の光入射面38Aに固定される。
なお、出射側偏光板37は、クロスダイクロイックプリズム38の光入射面38Aに直接、固定されている。
なお、図4では、R,G,Bの各色光のうちR色光側のみを分解しているが、他のG,Bの各色光側も同様の構成を有するものである。
光学装置8は、図4に示すように、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38の他、保持枠81と、支持部材82と、台座83とを備える。
保持枠81は、四隅位置に固定用孔811をそれぞれ有する矩形枠状に形成されている。
そして、液晶パネル36は、保持枠81内部に収納される。
支持部材82は、四隅位置に光入射側に向けて突出した固定ピン821をそれぞれ有する矩形枠状に形成されている。
そして、支持部材82は、各固定用孔811に各固定ピン821をそれぞれ挿通することで、保持枠81(液晶パネル36)を支持しつつ、クロスダイクロイックプリズム38の光入射面38Aに固定される。
なお、出射側偏光板37は、クロスダイクロイックプリズム38の光入射面38Aに直接、固定されている。
台座83は、クロスダイクロイックプリズム38の上端面に固定され、光学装置8全体を支持する。
なお、上記のように3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38を一体化した場合であっても、冷却装置4は、前記第1実施形態と同様に空気を流通させるものである。すなわち、冷却装置4は、3つの入射側偏光板35、3つの液晶パネル36、及び3つの出射側偏光板37の表面に沿って、下方側から上方側に向けて、空気を流通させる。
なお、上記のように3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38を一体化した場合であっても、冷却装置4は、前記第1実施形態と同様に空気を流通させるものである。すなわち、冷却装置4は、3つの入射側偏光板35、3つの液晶パネル36、及び3つの出射側偏光板37の表面に沿って、下方側から上方側に向けて、空気を流通させる。
そして、本実施形態では、振動発生装置5は、台座83に接続し、伸縮することで台座83を振動させ、すなわち、光学装置8全体を振動させる。
なお、本実施形態では、振動発生装置5は、前記第1実施形態と同様に、上下方向に伸縮するように配設されている。
すなわち、振動発生装置5は、図4に示すように、3つの液晶パネル36に入射するR,G,Bの各色光の各光軸AxR,AxG,AxBを含む仮想平面VF(水平面(図1の紙面に平行な面)に直交する方向(鉛直方向)に、光学装置8を振動させる。
なお、本実施形態では、振動発生装置5は、前記第1実施形態と同様に、上下方向に伸縮するように配設されている。
すなわち、振動発生装置5は、図4に示すように、3つの液晶パネル36に入射するR,G,Bの各色光の各光軸AxR,AxG,AxBを含む仮想平面VF(水平面(図1の紙面に平行な面)に直交する方向(鉛直方向)に、光学装置8を振動させる。
前記第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、振動発生装置5は、3つの液晶パネル36を振動させる。
このことにより、前記第1実施形態と同様に、振動発生装置5による振動と冷却装置4による空気の送風とを組み合わせることで、3つの液晶パネル36を効果的に冷却できる。
また、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38が一体化された光学装置8を振動させるため、3つの液晶パネル36の他、3つの出射側偏光板37も効果的に冷却できる。
本実施形態では、振動発生装置5は、3つの液晶パネル36を振動させる。
このことにより、前記第1実施形態と同様に、振動発生装置5による振動と冷却装置4による空気の送風とを組み合わせることで、3つの液晶パネル36を効果的に冷却できる。
また、3つの液晶パネル36、3つの出射側偏光板37、及びクロスダイクロイックプリズム38が一体化された光学装置8を振動させるため、3つの液晶パネル36の他、3つの出射側偏光板37も効果的に冷却できる。
そして、振動発生装置5は、仮想平面VFに直交する方向に光学装置8を振動させる。
また、振動発生装置5は、単体で構成されているため、3つの液晶パネル36の振動時の移動方向及び移動量は、同一となる。すなわち、3つの液晶パネル36で形成される各画像光は、振動時において、同一方向に同一量だけ移動することとなる。
したがって、各画像光がクロスダイクロイックプリズム38にて合成された際の画素ずれを回避し、すなわち、投影画像に画素ずれが発生することを回避できる。
さらに、仮想平面VFに直交する方向に光学装置8を振動させることで、投射レンズ39からのバックフォーカス距離が一定の状態で、3つの液晶パネル36を振動させることができる。
すなわち、3つの液晶パネル36の振動時において、投影画像にフォーカスずれが生じることがなく、投影画像を鮮明な状態で維持できる。
また、振動発生装置5は、単体で構成されているため、3つの液晶パネル36の振動時の移動方向及び移動量は、同一となる。すなわち、3つの液晶パネル36で形成される各画像光は、振動時において、同一方向に同一量だけ移動することとなる。
したがって、各画像光がクロスダイクロイックプリズム38にて合成された際の画素ずれを回避し、すなわち、投影画像に画素ずれが発生することを回避できる。
さらに、仮想平面VFに直交する方向に光学装置8を振動させることで、投射レンズ39からのバックフォーカス距離が一定の状態で、3つの液晶パネル36を振動させることができる。
すなわち、3つの液晶パネル36の振動時において、投影画像にフォーカスずれが生じることがなく、投影画像を鮮明な状態で維持できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第2実施形態と同様の構成及び同一部材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第2実施形態に対して、パネル制御部75による液晶パネル36の制御方法が異なるのみである。その他の構成は、前記第2実施形態と同様である。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第2実施形態と同様の構成及び同一部材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第2実施形態に対して、パネル制御部75による液晶パネル36の制御方法が異なるのみである。その他の構成は、前記第2実施形態と同様である。
図5は、液晶パネル36における形成可能領域Ar、及び画像形成領域Fgを模式的に示す図である。具体的に、図5(A)は、振動発生装置5が伸長していない状態での画像形成領域Fgの位置を示している。また、図5(B)は、振動発生装置5が伸長することで、液晶パネル36が下方側に移動した状態での画像形成領域Fgの位置を示している。
なお、図5(B)において、2点鎖線は、下方への移動前(図5(A)の位置)の液晶パネル36を示している。
なお、図5(B)において、2点鎖線は、下方への移動前(図5(A)の位置)の液晶パネル36を示している。
本実施形態のパネル制御部75は、図5に示すように、液晶パネル36における形成可能領域Ar内において、画像光の形成位置を変動させる。
具体的に、パネル制御部75は、主制御部71の制御指令に基づき、振動発生装置5による液晶パネル36(光学装置8)の振動に同期させて、以下に示すように、画像光の形成位置を変動させる。
例えば、図5(A)に示すように、振動発生装置5が伸長していない状態では、パネル制御部75は、形成可能領域Arの中心位置Oが画像形成領域Fgの中心位置O´に合致するように画像光を形成させる。
具体的に、パネル制御部75は、主制御部71の制御指令に基づき、振動発生装置5による液晶パネル36(光学装置8)の振動に同期させて、以下に示すように、画像光の形成位置を変動させる。
例えば、図5(A)に示すように、振動発生装置5が伸長していない状態では、パネル制御部75は、形成可能領域Arの中心位置Oが画像形成領域Fgの中心位置O´に合致するように画像光を形成させる。
一方、図5(B)に示すように、振動発生装置5が伸長することで、液晶パネル36が下方側に移動した状態では、パネル制御部75は、形成可能領域Arの中心位置Oから上方側にずれた位置に画像形成領域Fgの中心位置O´が位置するように画像形成領域Fgを形成させる。
なお、図5(B)に示す画像形成領域Fgの形成位置のずれ量は、振動発生装置5の伸長量、すなわち、液晶パネル36の下方側への移動量と同一になるように設定されている。
なお、図5(B)に示す画像形成領域Fgの形成位置のずれ量は、振動発生装置5の伸長量、すなわち、液晶パネル36の下方側への移動量と同一になるように設定されている。
上述した第3実施形態によれば、前記第2実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、パネル制御部75は、振動発生装置5による液晶パネル36の振動に同期させて、画像光の形成位置を変動させる。
このことにより、液晶パネル36の振動時において、画像光の振動を擬似的に抑制できる。
例えば、図5(A)の状態と図5(B)の状態とを比較した場合に、形成可能領域Ar内での画像形成領域Fgの形成位置は異なるものとなるが、画像光のみを見た場合には位置が同一のものとなる。
したがって、液晶パネル36を振動させた場合であっても、投影画像の振動を抑制できる。
本実施形態では、パネル制御部75は、振動発生装置5による液晶パネル36の振動に同期させて、画像光の形成位置を変動させる。
このことにより、液晶パネル36の振動時において、画像光の振動を擬似的に抑制できる。
例えば、図5(A)の状態と図5(B)の状態とを比較した場合に、形成可能領域Ar内での画像形成領域Fgの形成位置は異なるものとなるが、画像光のみを見た場合には位置が同一のものとなる。
したがって、液晶パネル36を振動させた場合であっても、投影画像の振動を抑制できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、冷却流体として空気を利用していたが、これに限らず、水やエチレングリコール等の液体を冷却流体として利用しても構わない。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、入射側偏光板35や光学装置8を振動させていたが、これに限らない。
すなわち、振動発生装置5による振動と冷却装置4による送風とを組み合わせていれば、その他の光学素子(偏光変換素子323等)を振動させても構わない。
前記各実施形態では、冷却流体として空気を利用していたが、これに限らず、水やエチレングリコール等の液体を冷却流体として利用しても構わない。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、入射側偏光板35や光学装置8を振動させていたが、これに限らない。
すなわち、振動発生装置5による振動と冷却装置4による送風とを組み合わせていれば、その他の光学素子(偏光変換素子323等)を振動させても構わない。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、単体で構成されていたが、これに限らない。
すなわち、振動発生装置5を複数設け、当該複数の振動発生装置5を用いて、入射側偏光板35や光学装置8を振動させても構わない。
なお、上述したように複数の振動発生装置5により入射側偏光板35や光学装置8等を振動させる際には、複数の振動発生装置5を同期させ、同一の周波数で振動(伸縮)させることが好ましい。
すなわち、振動発生装置5を複数設け、当該複数の振動発生装置5を用いて、入射側偏光板35や光学装置8を振動させても構わない。
なお、上述したように複数の振動発生装置5により入射側偏光板35や光学装置8等を振動させる際には、複数の振動発生装置5を同期させ、同一の周波数で振動(伸縮)させることが好ましい。
また、振動発生装置5を複数設け、当該複数の振動発生装置5を用いて、複数の光学素子を個別に振動させても構わない。
なお、3つの振動発生装置5により3つの液晶パネル36を個別に振動させる際には、上記同様に、複数の振動発生装置5を同期させ、同一の周波数で振動(伸縮)させることが好ましい。また、振動方向DVについても、前記第2,第3実施形態と同様の方向に設定することが好ましい。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、仮想線VLに沿う方向に光学素子を振動させていたが、これに限らず、空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVであれば、いずれの方向に光学素子を振動させても構わない。
なお、3つの振動発生装置5により3つの液晶パネル36を個別に振動させる際には、上記同様に、複数の振動発生装置5を同期させ、同一の周波数で振動(伸縮)させることが好ましい。また、振動方向DVについても、前記第2,第3実施形態と同様の方向に設定することが好ましい。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、仮想線VLに沿う方向に光学素子を振動させていたが、これに限らず、空気の流通方向DAの成分を含む振動方向DVであれば、いずれの方向に光学素子を振動させても構わない。
前記第1実施形態において、ガイド機構6は、前記第1実施形態で説明した構成に限らず、その他の構成を採用しても構わない。
例えば、ガイド機構を、光学素子を保持する保持枠に形成され、振動方向DVに沿って延びる案内孔と、外装筐体2等に固定され、案内孔に挿通される突起部とで構成しても構わない。すなわち、上記の構成では、突起部により、振動方向DV以外の方向への保持枠(光学素子)の移動を規制しつつ、保持枠(光学素子)を振動方向DVに移動させることができる。
例えば、ガイド機構を、光学素子を保持する保持枠に形成され、振動方向DVに沿って延びる案内孔と、外装筐体2等に固定され、案内孔に挿通される突起部とで構成しても構わない。すなわち、上記の構成では、突起部により、振動方向DV以外の方向への保持枠(光学素子)の移動を規制しつつ、保持枠(光学素子)を振動方向DVに移動させることができる。
図6及び図7は、前記各実施形態の変形例を示す図である。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、圧電素子で構成されていたが、これに限らず、図6または図7の構成を採用しても構わない。
図6の例では、振動発生装置5は、基部61に取り付けられたモーター51と、モーター51による回転力を光学素子(入射側偏光板35)に伝達する伝達機構52とを備える。
伝達機構52は、モーター51の回転軸51Aに取り付けられ、モーター51の駆動により回転する円柱状の回転体521と、回転体521及び光学素子(入射側偏光板35)に架設されたリンク機構522とを備える。
すなわち、モーター51を駆動させることで、伝達機構52により、モーター51の回転運動が直線運動に変換され、光学素子(入射側偏光板35)が振動方向DVに沿って振動(直線運動)する。
前記各実施形態では、振動発生装置5は、圧電素子で構成されていたが、これに限らず、図6または図7の構成を採用しても構わない。
図6の例では、振動発生装置5は、基部61に取り付けられたモーター51と、モーター51による回転力を光学素子(入射側偏光板35)に伝達する伝達機構52とを備える。
伝達機構52は、モーター51の回転軸51Aに取り付けられ、モーター51の駆動により回転する円柱状の回転体521と、回転体521及び光学素子(入射側偏光板35)に架設されたリンク機構522とを備える。
すなわち、モーター51を駆動させることで、伝達機構52により、モーター51の回転運動が直線運動に変換され、光学素子(入射側偏光板35)が振動方向DVに沿って振動(直線運動)する。
図7の例では、振動発生装置5は、基部61に取り付けられた電磁石53と、光学素子(入射側偏光板35)の上端面に取り付けられた磁石54とを備える。
そして、電磁石53に流す電流の方向を変更して、電磁石53及び磁石54間に引力や斥力を発生させることで、光学素子(入射側偏光板35)が振動方向DVに沿って振動する。
なお、電磁石53及び磁石54間に斥力を発生させた場合には、光学素子(入射側偏光板35)は、基部61に対向し、一対のガイド部62,63間に架設された規制部64(図7)に当接するまで移動する。
そして、電磁石53に流す電流の方向を変更して、電磁石53及び磁石54間に引力や斥力を発生させることで、光学素子(入射側偏光板35)が振動方向DVに沿って振動する。
なお、電磁石53及び磁石54間に斥力を発生させた場合には、光学素子(入射側偏光板35)は、基部61に対向し、一対のガイド部62,63間に架設された規制部64(図7)に当接するまで移動する。
前記各実施形態では、冷却ファン41は、単体で構成されていたが、これに限らず、上記振動発生装置5と同様に、複数の光学素子に対して個別に空気を送風するように、複数設けても構わない。
前記各実施形態では、液晶パネル36は、3つ設けられていたが、その数は3つに限らず、1つ、2つ、あるいは、4つ以上であっても構わない。
前記各実施形態において、光変調素子としては、透過型または反射型の液晶パネルの他、マイクロミラーを用いたデバイス等、液晶以外の光変調素子を採用しても構わない。
前記各実施形態では、液晶パネル36は、3つ設けられていたが、その数は3つに限らず、1つ、2つ、あるいは、4つ以上であっても構わない。
前記各実施形態において、光変調素子としては、透過型または反射型の液晶パネルの他、マイクロミラーを用いたデバイス等、液晶以外の光変調素子を採用しても構わない。
本発明は、プレゼンテーションやホームシアターに用いられるプロジェクターに利用できる。
1・・・プロジェクター、4・・・冷却装置、5・・・振動発生装置、6・・・ガイド機構、7・・・制御装置、35・・・入射側偏光板(光学素子)、36・・・液晶パネル(光変調素子)、DA・・・流通方向、DV・・・振動方向、VF・・・仮想平面、VL・・・仮想線。
Claims (6)
- 光学素子と、前記光学素子の表面に沿って冷却流体を流通させる冷却装置とを備えたプロジェクターであって、
前記光学素子を振動させる振動発生装置を備え、
前記振動発生装置は、
前記冷却流体の流通方向の成分を含む振動方向に沿って前記光学素子を振動させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記振動方向は、
前記光学素子の表面上における直線状の仮想線に沿う方向である
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
前記冷却装置は、
前記仮想線に沿って冷却流体を流通させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2または請求項3に記載のプロジェクターにおいて、
前記振動方向を前記仮想線に沿う方向に規制するガイド機構を備える
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2から請求項4のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記光学素子は、
入射した光束を変調して画像光を形成する複数の光変調素子で構成され、
前記振動発生装置は、
前記複数の光変調素子に入射する光束の各光軸を含む仮想平面に直交する方向に、前記複数の光変調素子を振動させる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記光学素子は、
入射した光束を変調して画像光を形成する光変調素子で構成され、
前記光変調素子は、前記画像光を形成可能とする形成可能領域、及び前記形成可能領域内に設けられ、前記画像光を形成するための画像形成領域を有し、
当該プロジェクターは、
前記光変調素子及び前記振動発生装置を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、
前記振動発生装置による前記光変調素子の振動に同期させて、前記形成可能領域内において、前記画像形成領域の形成位置を変動させる
ことを特徴とするプロジェクター。
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JP2015145934A (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-13 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
JP2017003758A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
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