JP2013204611A - 部材の固定構造 - Google Patents

部材の固定構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2013204611A
JP2013204611A JP2012071008A JP2012071008A JP2013204611A JP 2013204611 A JP2013204611 A JP 2013204611A JP 2012071008 A JP2012071008 A JP 2012071008A JP 2012071008 A JP2012071008 A JP 2012071008A JP 2013204611 A JP2013204611 A JP 2013204611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastening
fastened
restraining
fixing structure
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012071008A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobutaka Takegai
伸高 竹蓋
Yukio Ito
伊藤  幸男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Conlux Co Ltd
Original Assignee
Nippon Conlux Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Conlux Co Ltd filed Critical Nippon Conlux Co Ltd
Priority to JP2012071008A priority Critical patent/JP2013204611A/ja
Publication of JP2013204611A publication Critical patent/JP2013204611A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成で、第1部材に対する第2部材の固定を容易に解除できず、かつ、万一当該固定の解除が行われた場合でもそのことを容易に判別できる固定構造を提供する。
【解決手段】
第1部材(10)に設けた被締結部(14)と、締結部(74)を有する締結部材(70)と、被締結部(14)に締結した締結部材(70)の移動を抑止するための弾性を有する抑止部(50)とを備える。締結部材(70)は、基部(71)の被締結部(14)への締結を解除する向きに軸部(75)を回転させると連結片(76)が比較的容易に破断する構成である。そして、第2部材(30)の一部(43)を間に挟んで締結部(74)と被締結部(14)とを完全に締結させた固定位置で、第2部材(30)が第1部材(10)に固定され、抑止部(50)により締結部材(70)の軸方向への移動が抑止されてその締結解除が不能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、第1部材に取り付けた第2部材を固定するための固定構造に関し、例えば、ケースの本体部に被せて取り付けたカバー部材を固定するために用いて好適な部材の固定構造に関する。
従来、物品などを収容するための一般的なケースとして、収容部を有する本体部と、該収容部を覆うように本体部に取り付けられるカバー部材とからなるケースがある。このようなケースにおいて、本体部に取り付けたカバー部材を固定するための固定構造を設ける場合がある。
上記のようなカバー部材の固定構造としては、例えば特許文献1などに示すように、本体部に取り付けたカバー部材をボルトの締結で固定する構造が公知である。しかしながら、ボルトの締結による固定では、意図せずボルトの締結に緩みが生じてカバー部材の固定が外れてしまうおそれがある。また、諸般の事情により、ケースの内容物に対する外部からのアクセスを防止することが必要な場合には、本体部へのカバー部材の固定を容易に解除できない構造を採用しなければならない。さらに、ケースの内容物に対する外部からの不正なアクセスを禁じる場合には、本体部へのカバー部材の固定が不正に解除された場合には、その痕跡が残るようにすることで、内容物に対する不正なアクセスが行われたことを判別できるような構造が必要となる。
特開2010−192310号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、部材間の固定を容易に解除できず、かつ、万一当該固定の解除が不正に行われた場合には、そのことを容易に判別できる部材の固定構造を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、第1部材(10)に取り付けた第2部材(30)を固定するための固定構造(60)であって、前記固定構造(60)は、前記第1部材(10)に設けた被締結部(14)と、前記被締結部(14)に対して相対回転することで締結される締結部(74)を有する締結部材(70)と、前記第1部材(10)と前記第2部材(30)のいずれかに設けられ、前記被締結部(14)に締結した前記締結部材(70)の締結解除方向への移動を抑止するための弾性を有する抑止部(50)と、を備え、前記締結部材(70)は、前記締結部(74)を有する基部(71)と、前記締結部(74)を前記被締結部(14)に締結させる際に工具(100)により回転されることで前記基部(71)を回転させる軸部(75)と、前記基部(71)と前記軸部(75)とを連結する連結片(76)とからなり、前記連結片(76)は、前記基部(71)に対して、前記締結部(74)を前記被締結部(14)に締結する向きに沿って傾斜した状態で前記基部(71)と前記軸部(75)とを連結してなる細片であり、該連結片(76)は、前記基部(71)を前記被締結部(14)に締結する向きに前記軸部(75)を回転させることによる引張応力の発生では比較的に破断し難く、前記基部(71)の前記被締結部(14)への締結を解除する向きに前記軸部(75)を回転させることによるせん断応力の発生では比較的に破断し易い構成であって、前記第2部材(30)の一部(43)を間に挟んで前記締結部(74)と前記被締結部(14)とを完全に締結させた固定位置で、前記第2部材(30)が前記第1部材(10)に固定され、その状態からの前記締結部(74)の締結解除方向への動作が前記抑止部(50)によって抑止されることで前記締結部(74)の締結解除が不能となることを特徴とする。
本発明にかかる部材の固定構造によれば、締結部材の基部を被締結部に締結する向きに軸部を回転させる場合には連結片が比較的に破断し難く、基部の被締結部への締結を解除する向きに軸部を回転させる場合には連結片が比較的に破断し易いことで、第2部材を第1部材に固定している締結部材を取り外そうとすると、連結片が破断して締結部材の取り外しが行えなくなる。これにより、第2部材の固定の解除を行い難くしている。また、上記構成の固定構造では、固定位置での締結部材の締結解除方向への移動が抑止部により抑止されることで、その締結の解除が不能となるように構成している。
すなわち、本発明にかかる上記の固定構造では、締結部材の基部と軸部を分離し得る状態で連結する上記の連結片と、固定位置にある締結部材の締結解除方向への移動を抑止する上記の抑止部との両方を設けたことによって、当該固定構造を破壊しない限り、第2部材を第1部材に固定している締結部材の締結を緩めることが非常に困難な構成となっている。そのため、第1部材に対する第2部材の固定を容易には解除できない。
また、上記の固定構造では、前記締結部材(70)の前記締結部(74)は、ネジ穴(74)又はネジ軸であり、前記第1部材(10)の前記被締結部(14)は、前記締結部材(70)の前記ネジ穴(74)又はネジ軸に螺合するネジ軸(14)又はネジ穴であり、前記抑止部(50)は、前記固定位置にある前記締結部材(70)の前記軸方向への移動を抑止する弾性片(50,50a)であってよい。
この構成によれば、締結部と被締結部との締結構造は、ネジ穴とネジ軸との螺合による簡単かつ一般的な締結構造でありながら、上記の抑止部及び連結片によって当該締結を解除することが困難な構造を実現できる。したがって、締結構造としては一般的なネジによる簡単な構造を採用しながらも、第1部材に対する第2部材の固定を容易には解除できない固定構造を実現できる。
また、上記の固定構造では、前記第2部材(30)には、前記固定位置にある前記締結部材(70)を配置するための凹部(40)が設けられており、前記凹部(40)に被せる蓋部材(55)を備え、前記蓋部材(55)は、前記凹部(40)の開口(41)を塞ぐ壁部(56)と、該壁部(56)に一体形成された筒部(57)とを備え、前記蓋部材(55)の前記壁部(56)を前記開口(41)に被せて取り付けることで、前記筒部(57)が前記抑止部(50)に隣接して配置され、該抑止部(50)が前記締結部材(70)の移動の抑止を解除する方へ弾性変形することが阻止された状態となるようにしてよい。
この構成によれば、蓋部材の筒部によって、抑止部が締結部材の移動の抑止を解除する向きに弾性変形することが阻止された状態となるので、第2部材の凹部に取り付けた蓋部材を取り外してから抑止部を弾性変形させない限り、抑止部による締結部材の締結を解除することができない。これにより、締結部材の締結解除が行われることをより効果的に防止できる。また、万一、蓋部材や抑止部の破壊を伴う不正な手段で締結部材の締結が解除された場合には、その痕跡が残ることで、当該締結の解除が行われたことを容易に判別することが可能となる。
また、上記の固定構造では、前記抑止部(50)は、前記第2部材(30)の前記凹部(40)内に一体形成されているとよい。この構成によれば、部品点数を少なく抑えた簡単な構成で、第1部材に対する第2部材の固定を容易に解除できない構造を実現できる。
また、上記の固定構造では、前記締結部材(70)には、該締結部材(70)に関する固体識別情報を表示してなる第1表示部(72)が設けられており、前記第1部材(10)と第2部材(30)にはそれぞれ、前記第1表示部(72)と同一の表示内容を有する第2表示部(17)と第3表示部(38)が設けられており、前記締結部材(70)が前記固定位置に締結された状態で、前記第1乃至第3表示部(72,17,38)が並列して配置されるようにしてよい。
この構成によれば、締結部材の個体識別表示がなされた第1表示部と、第1、第2部材に設けた第2、第3表示部とを同一の表示内容として、それらを並列して配置したことで、万一、固定構造が破壊されるなどして締結部材が別の固定構造に用いるものと交換された場合でも、第1乃至第3表示部の個体識別表示が異なることで、締結部材が交換されていることを見分けることが可能となる。したがって、部材の固定構造に不正な改造が加えられた場合には、そのことを容易且つ確実に判別できる。
また、上記の固定構造では、前記第1部材(10)は、収容部(11)を有する本体部(10)であり、前記第2部材(30)は、前記収容部(11)を覆うように前記本体部(10)に取り付けられるカバー部材(30)であり、前記固定構造(60)は、前記本体部(10)と前記カバー部材(30)からなるケース(1)において、前記本体部(10)に取り付けた前記カバー部材(30)を固定するための固定構造(60)であってよい。
この構成によれば、本発明にかかる固定構造で、本体部に取り付けたカバー部材を容易に取り外すことができないように固定できるので、ケースの不正な開封が行われることを未然に防止できる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる部材の固定構造によれば、簡単な構成で、第1部材(本体部)に対する第2部材(カバー部材)の固定を容易に解除できず、かつ、万一当該固定の解除が行われた場合でも、そのことを判別できる。
本発明の第1実施形態にかかる固定構造を備えるケースの構成部品を示す分解斜視図である。 固定構造の詳細構成を示す側断面図である。 固定構造の構成部品を示す分解側断面図である。 締結部材を示す図で、(a)は、斜視図、(b)及び(c)は側方から見た図である。 図2のX−X矢視を示す図である。 固定構造によりカバー板を本体部に固定する手順を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかる固定構造の詳細構成を示す側断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる固定構造を備えるケースの構成部品を示す分解斜視図である。また、図2は、固定構造の詳細構成を示す側断面図であり、図3は、固定構造の構成部品を示す分解側断面図である。なお、以下の説明で上又は下というときは、図1に示すように、後述するケース1において、本体部10の開口部12を上に向けて配置した状態での上又は下を指すものとする。
ケース1は、物品等を収容するための収容部11を有する本体部(第1部材)10と、本体部10に被せて取り付けるカバー板(カバー部材:第2部材)30とで構成されている。本体部10は、四方が側壁13(13a〜13c)で囲まれた薄型の直方体状の箱体として形成されており、内側の収容部11は、四角形状の凹部として形成されている。本体部10の上面には、収容部11を開く長方形状の開口部12が設けられている。
カバー板30は、本体部10の開口部12の内周に沿う外形を有する略長方形状の板状部材である。カバー板30は、その全体が透明又は半透明の合成樹脂材で形成されている。このカバー板30は、開口部12に被せて取り付けられることで、該開口部12を隙間無く塞ぐようになっている。また、図1に示すように、カバー板30の両側の端辺30a,30bには、各端辺30a,30bに沿って本体部10側へ突出する突起状の縁部36,36が形成されている。
そして、収容部11内の一方の側部(図1に示す右側の側部)とそれに対向するカバー板30との間には、本体部10に取り付けたカバー板30を固定するための固定構造60が設けられている。固定構造60は、図1乃至図3に示すように、本体部10の収容部11内に設けたネジ軸(被締結部)14と、該ネジ軸14に対して相対回転することで締結されるネジ穴(締結部)74を有する締結部材70と、カバー板30に設けられた締結部材70を配置するための凹部40と、凹部40内に設けられて締結部材70の締結解除方向への移動を抑止するための抑止片(抑止部)50とを備えて構成されている。なお、図1では抑止片50の図示を省略している。
図4は、締結部材70を示す図で、(a)は、斜視図、(b)及び(c)は側方から見た図である。締結部材70は、合成樹脂製の一体成型品であって、軸方向(長手方向)の一端に設けた基部71と、該基部71の上端面71aに連結された軸部75と、基部71と軸部75を連結してなる連結片76とを備えている。基部71は、略円柱状の外形を有しており、軸部75は、基部71よりも小径の円柱状に形成されている。軸部75の上端面75aには、締結部材70を回転させるための工具を挿入する工具挿入穴77が形成されている。工具挿入穴77は、非円形の断面形状を有する穴であり、工具挿入穴77にその断面が工具挿入穴77の断面と同形状である棒状の工具100(図6(d)参照)を差し込んで回転させることで、締結部材70を回転させることができる。また、基部71の下端面71bには、金属製のナット73が埋め込まれており、該ナット73にネジ穴74が形成されている。ネジ穴74は、本体部10に設けたネジ軸14に螺合する部分である。
基部71と軸部75を連結してなる連結片76は、基部71及び軸部75と一体形成された細片状の部分である。この連結片76は、基部71に対して(基部71から軸部75に向かって)ネジ穴74をネジ軸14に螺合させる向き(図4(b)に示す矢印Bの向き)に沿って傾斜した状態で基部71と軸部75とを連結している。連結片76は、軸部75の下端面の周方向に沿って等間隔で複数個(図では3個)が形成されている。
したがって、ネジ穴74にネジ軸14を螺合させて締結する向き(図4(b)の矢印Bに示す向き)に軸部75を回転させる場合には、連結片76がこの向きに傾斜していることで、該連結片76に引張応力が発生する。連結片76は、この引張応力によっては比較的に破断し難い構造となっている。その一方で、ネジ穴74に螺合しているネジ軸14を取り外す向き、すなわちネジ穴74に対するネジ軸14の締結を解除する向き(図4(b)の矢印Aに示す向き)に軸部75を回転させる場合には、連結片76がこの向きとは反対向きに傾斜していることで、該連結片76にせん断応力が発生する。連結片76は、このせん段応力によっては比較的に破断し易い構造となっている。すなわち、軸部75の工具挿入穴77に差し込んだ工具100を反時計回りに回転させて基部71の締結を緩めようとすると、図4(c)に示すように、連結片76が比較的容易に破断して基部71と軸部75が分解する構造になっている。
また、基部71の上端面71aにおける軸部75の外周には、締結部材70の固体識別番号をレーザー加工などで刻印してなる刻印部(第1表示部)72が設けられている。
また、図2に示すように、本体部10の収容部11内には、底面11aに立設した突起状のボス部15が設けられている。ボス部15の上端面15aには、金属製のネジ軸14が固着されている。ボス部15及びネジ軸14は、収容部11内の突出部16の近傍に配置されている。
また、図3に示すように、カバー板30におけるボス部15及びネジ軸14に対向する位置には、締結部材70を配置するための凹部40が形成されている。凹部40は、カバー板30の外面30g側に設けた開口41から内面30f側に向かって突出する有底の窪みからなる。この凹部40は、カバー板30から下方に突出する筒状の側壁42と、該側壁42の下端近傍に設けた底壁43とを有する。底壁43の中央には、ネジ軸14を貫通させるための貫通穴44が形成されている。また、底壁43上の貫通穴44の両側には、締結部材70の基部71の上方へ移動を抑止するための一対の抑止片50,50が設けられている。抑止片50,50は互いに対称であって、各抑止片50は、底壁43から上方に突出する薄板状の弾性片であり、その先端(上端)には、内側(底壁43の中心側)に向かって突出する抑止爪50aが形成されている。両側の抑止爪50a,50aによって、後述する固定位置にある締結部材70の基部71の移動が抑止される。また、抑止片50とその外側の側壁42との間には、隙間45が設けられている。この隙間45の分だけ抑止片50が弾性変形して外方へ開くと、抑止爪50aによる基部71の移動の抑止が解除される。上記の抑止爪50aと締結部材70の上端面71aとで、固定位置にある締結部材70の締結解除方向への移動を抑止する抑止機構が構成されている。
また、この固定構造60には、カバー板30の凹部40に被せるキャップ(蓋部材)55が設けられている。キャップ55は、凹部40の開口41を塞ぐ上板(壁部)56と、該上板56の下面側に一体形成された略円筒状の筒部57とを備えている。このキャップ55は、上板56を凹部40の開口41に被せて取り付けることで、筒部57が抑止片50の外側の隙間45に配置される。これにより、筒部57が抑止片50の外側に隣接し、締結部材70の移動を抑止している抑止片50が外側に向けて弾性変形することが阻止された状態となる。
また、キャップ55の上板56における外周縁56aの下面側には、下方に突出する環状の突出部58が設けられている。一方、カバー板30の外面30g側における開口41の外周には、キャップ55の突出部58を配置するための環状の溝部46が形成されている。そして、カバー板30に対するキャップ55の固定は、上記の突出部58を溝部46に溶着させることで行われる。
図1に示すように、本実施形態では、キャップ55の上板56の外形は、略四角形状になっている。これにより、上板56の外形が円形の場合と比較して、工具(図示せず)でカバー板30に溶着したキャップ55を刳り貫くようにして取り外す作業が行い難くなるため、固定構造60が不正に解除される可能性を低く抑えることができる。
図1などに示すように、本体部10の収容部11内には、側壁13cから内側に突出する突出部16が形成されている。突出部16は、側壁13cに設けた略直方体型の突起からなる。突出部16の上端面(開口部12側の面)には、本体部10の固体識別番号をレーザー加工などで刻印してなる刻印部(第2表示部)17が設けられている。この刻印部17には、締結部材70の刻印部72と同一の表示内容の刻印が施されている。
また、カバー板30の内面30fにおける固定構造60の側部には、カバー板30の固体識別番号をレーザー加工などで刻印してなる刻印部(第3表示部)38が設けられている。この刻印部38には、本体部10の刻印部17及び締結部材70の刻印部72と同一の表示内容の刻印が施されている。そして、上記の本体部10に設けた刻印部17と、締結部材70に設けた刻印部72と、カバー板30に設けた刻印部38とは、カバー板30を本体部10の開口部12に被せて取り付けた状態で、図5に示すように、カバー板30の外面30g側から見て横方向に沿って一列に並列配置されるようになっている。
したがって、カバー板30及びキャップ55を透明又は半透明の材料で形成していれば、3個の刻印部38,72,17の表示をカバー板30の外側から視認することが可能である。したがって、万一、ケース1の固定構造60が破壊されるなどしてケース1が不正に開封されて、締結部材70が他のケースに取り付けられていた別の固体と交換された場合でも、刻印部38,72,17の表示を確認すれば、当該交換が行われたことを容易且つ確実に判別することが可能となる。
なお、本実施形態に示す三個の刻印部38,72,17は、必ずしもすべて設ける必要はなく、いずれか2個のみを設けることも可能である。さらにいえば、刻印部38,72,17を省略して、固定構造60のみを設けることも可能である。また、刻印は、固体識別番号などを表示したものであって、かつ容易な改変が不可能な表示であれば、レーザー加工などによる印字には限らず、他の方法による表示でもよい。また、刻印部38,72,17を設けない場合や、ケース1の外側から刻印部38,72,17を視認できるようにする必要が無い場合には、カバー板30及びキャップ55を透明又は半透明ではない材料で構成してもよい。
次に、上記構成の固定構造60で本体部10にカバー板30を固定する手順を説明する。図6は、当該手順を説明するための図である。ここではまず、カバー板30を本体部10の開口部12(図1参照)に被せて取り付ける。これにより、図6(a)に示すように、カバー板30の凹部40を構成している側壁42の下端側が、本体部10のボス部15の外周を囲む位置に配置され、ボス部15の上端面15aに凹部40の底壁43が載置される。またこのとき、ボス部15上のネジ軸14が底壁43の貫通穴44を貫通して凹部40内に突出する。
この状態で、図6(b)に示すように、凹部40内に突出しているネジ軸14に締結部材70のネジ穴74を螺合させる。これには、締結部材70のネジ穴74をネジ軸14に被せ、その状態で、締結部材70の工具挿入穴77に挿入した工具100を時計回り(矢印B方向)に回転させることで、軸部75及び基部71を同方向に回転させる。なおこのとき、抑止爪50aと基部71との当接によって、抑止片50が外方へ広げられた状態になっている。そして、図6(c)に示すように、締結部材70とボス部15の間にカバー板30の底壁43を挟んだ状態で、ネジ穴74をネジ軸14に一杯まで螺合させた位置(以下、この位置を「固定位置」という。)まで締結する。これにより、本体部10の開口部12に取り付けたカバー板30が外れないように固定される。また、この固定位置にある締結部材70の基部71は、抑止片50(抑止爪50a)により、軸方向への移動が抑止されるようになっている。
その後、図6(d)に示すように、キャップ55をカバー板30の開口41に被せて取り付けることで凹部40を塞ぐ。キャップ55を取り付けることで、筒部57が両抑止片50,50の外側の隙間45,45に配置される。これにより、締結部材70の移動を抑止している抑止片50の外側に筒部57が隣接し、抑止片50が外方に弾性変形することが阻止される。したがって、固定位置にある締結部材70の締結を緩めることができない状態となる。以上により、本体部10へのカバー板30の固定が完了する。
以上説明したように、本実施形態のケース1が備える固定構造60では、本体部10に設けたネジ軸14と、該ネジ軸14に対して相対回転することで締結されるネジ穴74を有する締結部材70と、カバー板30に設けた抑止片50とを備え、カバー板30の底壁43を間に挟んだ状態でネジ穴74とネジ軸14とを完全に締結させた固定位置でカバー板30が本体部10に固定され、その状態からの締結部材70の締結解除方向への移動が抑止片50によって抑止されることで、ネジ軸14に対するネジ穴74の締結解除が不能となるよう構成している。
また、締結部材70の連結片76は、ネジ穴74をネジ軸14に締結する向きに沿って傾斜した状態で基部71と軸部75とを連結してなる細片である。これにより、基部71をネジ軸14に締結する向きに軸部75を回転させる場合には連結片76が比較的に破断し難く、基部71のネジ軸14への締結を解除する向きに軸部75を回転させる場合には連結片76が比較的に破断し易くなるようにしている。
したがって、カバー板30を本体部10に固定している締結部材70を取り外そうとすると、連結片76が破断して基部71と軸部75が分解して、それ以上の締結部材70の取り外しが出来なくなる。これにより、カバー板30の本体部10への固定の解除を行い難くしている。
また、締結部材70は、上記の固定位置で抑止片50により抑止されて軸方向への移動が不能な状態になっている。これによっても、カバー板30を本体部10に固定している締結部材70の締結解除が行い難くなっている。
すなわち、上記の固定構造60では、締結部材70の基部71と軸部75とを分離し得る状態で連結する連結片76と、固定位置にある締結部材70の移動を抑止する抑止片50との両方を設けたことによって、図6(d)に示す固定位置にある締結部材70の締結を緩めることが非常に困難な構造になっている。そのため、本体部10に対するカバー板30の固定を容易に解除することができない。
また、上記の固定構造60では、締結部材70の締結は、ネジ穴74とネジ軸14との螺合による簡単かつ一般的な締結構造でありながら、上記の抑止片50及び連結片76によって、当該締結を容易に解除できない構造となっている。これにより、ネジによる簡単な締結構造を採用しながらも、本体部10に固定したカバー板30を容易に取り外すことができない構造を実現している。
なお、上記実施形態では、本発明にかかる締結部材の締結部がネジ穴74であって、本体部側の被締結部がネジ軸14である場合を示したが、これとは逆に、図示は省略するが、締結部材の締結部をネジ軸とし、本体部側の被締結部をネジ穴とすることも可能である。
また、上記の固定構造60では、キャップ55の筒部57によって、抑止片50による締結部材70の抑止の解除が阻止された状態となっているので、キャップ55を取り外してから抑止片50を外方へ弾性変形させるか又は破壊しない限り、抑止片50による締結部材70の締結を解除することができない。すなわち、キャップ55を凹部40から取り外さずに上板56に穴を開けるなどの手法で締結部材70にアクセスしても、抑止片50の抑止で締結部材70が容易には外れない。これにより、締結部材70の締結解除が不正に行われることをより効果的に防止できる。また、万一、キャップ55や抑止片50の破壊を伴う不正な手段で締結部材70の締結が解除された場合には、その痕跡が残ることで、当該締結の解除が行われたことを容易に判別することが可能となる。
また、図2及び図6では、固定位置にある締結部材70の基部71の上面に対して抑止爪50aの下面が当接している状態を示したが、これ以外にも、図示は省略するが、固定位置にある締結部材70の基部71の上面と抑止爪50aの下面との間に若干の隙間が形成されるように構成してもよい。この場合は、基部71の上面が抑止爪50aの下面に当接する位置までは、締結部材70の基部71を反時計周り(ネジ軸14に対するネジ穴74の締結を緩める向き)に回転させることが可能であるが、それ以上の回転及びそれに伴う軸方向の移動は抑止爪50aによって抑止される。
また、上記の固定構造60では、抑止片50は、カバー板30の凹部40内に一体形成されている。これにより、部品点数を少なく抑えた簡単な構成で、本体部10に対するカバー板30の固定構造を実現している。なお、上記実施形態では、抑止片50は、カバー板30の凹部40内に一体形成した場合を示したが、これ以外にも、図示は省略するが、抑止片50は、本体部10側(例えば、ボス部15の上端面15a)に一体形成することも可能である。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。
図7は、本発明の第2実施形態にかかる固定構造の詳細構成を示す側断面図である。先の図2などに示す第1実施形態の固定構造60では、本体部10のボス部15と締結部材70の基部71との間に挟まれることで本体部10側に固定される部分(底壁43)が、カバー板30と一体に形成されている。すなわち、第1実施形態の固定構造60では、ケース1のカバー板30が本発明の第2部材に相当する部材である。これに対して、図7に示す第2実施形態の固定構造60−2では、本体部10のボス部15と締結部材70の基部71との間に挟まれることで本体部10側に固定される部材として、カバー板30とは別体の被固定部材80を備えている。したがって、本実施形態の固定構造60−2では、この被固定部材80が本発明の第2部材に相当する部材である。
本実施形態の固定構造60−2が有する被固定部材80は、図7に示すように、平板部81を有する板状の部材であって、該平板部81におけるボス部15に対向する位置に形成された筒状の側壁82と、該側壁82内に設けた底壁83と、底壁83に形成した貫通穴84と、底壁83上の貫通穴84の外側に立設した一対の抑止片90,90とを備える。側壁82、底壁83、貫通穴84、抑止片90はそれぞれ、第1実施形態の固定構造60が備える側壁42、底壁43、貫通穴44、抑止片50と同等の機能を有する部分である。また、本実施形態のカバー板30−2は、第1実施形態のカバー板30が備える凹部40(側壁42及び底壁43)を有しておらず、開口41のみを有している。
そして、この固定構造60−2では、ボス部15外周側に被固定部材80の側壁82を配置して、ボス部15の上端面15aに底壁83を載置する。これにより、貫通穴84から上方にネジ軸14が突出する。その後、締結部材70のネジ穴74をネジ軸14に螺合させ、締結部材70の基部71とボス部15の上端面15aと間に被固定部材80の底壁83を挟んだ状態で固定する。これにより、被固定部材80が本体部10に固定される。その後、本体部10の開口部12にカバー板30−2を被せて取り付ける。カバー板30−2は、図示しない別途の固定手段により本体部10に固定される。さらに、カバー板30−2の開口41にキャップ55を取り付ける。これにより、キャップ55の筒部57が被固定部材80の側壁82と抑止片90との隙間85に配置される。
なお、図7では、カバー板30−2とキャップ55(上板56及び筒部57)とを別部材で構成した場合を示したが、これ以外にも、カバー板30−2とキャップ55を一体で構成することも可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明にかかる固定構造で固定される第1、第2部材として、上記ケース1の本体部10及びカバー板30又は被固定部材80を示したが、これらは一例であり、本発明の固定構造は、上記実施形態に示す以外の形状等を有する部材の固定に用いることも可能である。
1 ケース
10 本体部(第1部材)
11 収容部
12 開口部
14 ネジ軸(被締結部)
15 ボス部
17 刻印部(第2表示部)
30 カバー板(第2部材)
38 刻印部(第3表示部)
40 凹部
41 開口
42 側壁
43 底壁
44 貫通穴
45 隙間
50 抑止片(抑止部)
50a 抑止爪
55 キャップ(蓋部材)
56 上板(壁部)
57 筒部
60 固定構造
70 締結部材
71 基部
72 刻印部(第1表示部)
74 ネジ穴(締結部)
75 軸部
76 連結片
77 工具挿入穴
80 被固定部材(第2部材)
100 工具

Claims (6)

  1. 第1部材に取り付けた第2部材を固定するための固定構造であって、
    前記第1部材に設けた被締結部と、
    前記被締結部に対して相対回転することで締結される締結部を有する締結部材と、
    前記第1部材と前記第2部材のいずれかに設けられ、前記被締結部に締結した前記締結部材の締結解除方向への移動を抑止するための弾性を有する抑止部と、を備え、
    前記締結部材は、前記締結部を有する基部と、前記締結部を前記被締結部に締結させる際に工具により回転される軸部と、前記基部と前記軸部とを連結する連結片とからなり、
    前記連結片は、前記基部に対して、前記締結部を前記被締結部に締結する向きに沿って傾斜した状態で前記基部と前記軸部とを連結してなる細片であり、
    該連結片は、前記基部を前記被締結部に締結する向きに前記軸部を回転させることによる引張応力の発生では比較的に破断し難く、前記基部の前記被締結部への締結を解除する向きに前記軸部を回転させることによるせん断応力の発生では比較的に破断し易い構成であって、
    前記第2部材の一部を間に挟んで前記締結部材の締結部と前記被締結部とを完全に締結させた固定位置で、前記第2部材が前記第1部材に固定され、その状態からの前記締結部材の締結解除方向への動作が前記抑止部によって抑止されることで前記締結部の締結解除が不能となる
    ことを特徴とする部材の固定構造。
  2. 前記締結部材の前記締結部は、ネジ穴又はネジ軸であり、
    前記第1部材の前記被締結部は、前記締結部材の前記ネジ穴又はネジ軸に螺合するネジ軸又はネジ穴であり、
    前記抑止部は、前記固定位置にある前記締結部材の前記軸方向への移動を抑止する弾性片である
    ことを特徴とする請求項1に記載の部材の固定構造。
  3. 前記第2部材には、前記固定位置にある前記締結部材を配置するための凹部が設けられており、
    前記凹部に被せる蓋部材を備え、
    前記蓋部材は、前記凹部の開口を塞ぐ壁部と、該壁部に一体形成された筒部とを備え、
    前記蓋部材の前記壁部を前記開口に被せて取り付けることで、前記筒部が前記抑止部に隣接して配置され、該抑止部が前記締結部材の移動の抑止を解除する方へ弾性変形することが阻止された状態となる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の部材の固定構造。
  4. 前記抑止部は、前記第2部材の前記凹部内に一体形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の部材の固定構造。
  5. 前記締結部材には、該締結部材に関する固体識別情報を表示してなる第1表示部が設けられており、
    前記第1部材と第2部材にはそれぞれ、前記第1表示部と同一の表示内容を有する第2表示部と第3表示部が設けられており、
    前記締結部材が前記固定位置に締結された状態で、前記第1乃至第3表示部が並列して配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の部材の固定構造。
  6. 前記第1部材は、収容部を有する本体部であり、
    前記第2部材は、前記収容部を覆うように前記本体部に取り付けられるカバー部材であり、
    前記固定構造は、前記本体部と前記カバー部材からなるケースにおいて、前記本体部に取り付けた前記カバー部材を固定するための固定構造である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の部材の固定構造。
JP2012071008A 2012-03-27 2012-03-27 部材の固定構造 Pending JP2013204611A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012071008A JP2013204611A (ja) 2012-03-27 2012-03-27 部材の固定構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012071008A JP2013204611A (ja) 2012-03-27 2012-03-27 部材の固定構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013204611A true JP2013204611A (ja) 2013-10-07

Family

ID=49523939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012071008A Pending JP2013204611A (ja) 2012-03-27 2012-03-27 部材の固定構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013204611A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016068967A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 Necエンベデッドプロダクツ株式会社 封印容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016068967A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 Necエンベデッドプロダクツ株式会社 封印容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3937048B2 (ja) パチンコ機の制御基板収納ボックス
US7740433B2 (en) Waterproof structure for portion where members are tightened with screw
JPH10290870A (ja) 遊技機の制御基板収納ボックスおよび該ボックスの封印部材
JP2014184735A (ja) アース機能付パイプ取付具
US20050225449A1 (en) Permanently closed enclosure apparatus and method for accessing an internal portion thereof
JP5098347B2 (ja) 基板ケース
JP2016144009A (ja) スピーカユニット
JP2013204611A (ja) 部材の固定構造
JP2005297959A (ja) ナンバープレート取付け具およびその取付け構造
JP2013070801A (ja) 遊技機
KR100983388B1 (ko) 외력 검지 방법, 외력 검지기 및 전자 기기
JP4756507B2 (ja) 遊技機の制御基板収納ボックス
JP2010069076A (ja) 遊技機の制御基板ユニット
JP5090226B2 (ja) 遊技機用の基板ケース
JP2017106603A (ja) 締結構造
JP2015013165A (ja) 遊技機
JP2002113232A (ja) 遊技機の基板ケース
JP2011187627A (ja) 保持具
JP4235977B2 (ja) パチンコ機の制御基板収納ボックス
JP4756508B2 (ja) 遊技機の制御基板収納ボックス
JP5061379B2 (ja) 紙幣識別機の取付け構造
JP4756509B2 (ja) 遊技機の制御基板収納ボックス
JP5668238B2 (ja) 固定具
JP6233879B2 (ja) 容器の封印構造
JP2007333030A (ja) 取付具