JP2013204093A - ばね用鋼およびその製造方法並びにばね - Google Patents
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Abstract
【課題】引張強さが1800MPa以上と高強度でありかつ高い延性を有するばね用鋼およびその製造方法並びにばねを提供する。
【解決手段】全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなるばね用鋼であって、任意の断面における内部組織の面積比率で、下部ベイナイトが65%以上、残留オーステナイトが2.0〜15.0%、および残部(0%を含む)がマルテンサイトであり、残留オーステナイト中の平均C濃度が1.0〜2.7%であることを特徴とするばね用鋼。
【選択図】なし
【解決手段】全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなるばね用鋼であって、任意の断面における内部組織の面積比率で、下部ベイナイトが65%以上、残留オーステナイトが2.0〜15.0%、および残部(0%を含む)がマルテンサイトであり、残留オーステナイト中の平均C濃度が1.0〜2.7%であることを特徴とするばね用鋼。
【選択図】なし
Description
本発明は、強度と延性とのバランスに優れたばね用鋼およびばねに関し、特に、引張強さが1800MPa以上のばね用鋼で問題となる延性の低下を抑制したばね用鋼およびその製造方法並びにばねに関する。
自動車用懸架ばねは、自動車の燃費向上のため一層の軽量化が要求されており、近年では鋼材の引張強さが1800MPa以上のばねも実現されている。しかしながら、鋼の組織が焼戻しマルテンサイトの場合、一般に鋼材の高強度化に伴い切欠き感受性が増加するため、腐食環境下での耐久性等、ばね特性に悪影響を及ぼすことが懸念されており、高強度と高延性を併せ持つき裂の進展し難い鋼材が求められている。
このような課題を解決するため、JISに規定されたばね鋼の基本的な鋼成分にNiやNb等を添加した鋼を用いることにより、靭性を改善し、耐遅れ破壊性を向上させた懸架ばね用鋼が提案されている(特許文献1)。また、Ti、V、Nb、Zr、Hfのいずれか1種以上を添加した鋼を用いて、鋼中に侵入する水素による脆化を防止し、耐腐食疲労性を改善したばね用鋼が提案されている(特許文献2)。しかしながら、これらの添加元素は高価であり、鋼材コストが高くなるという欠点があった。
また、焼戻しマルテンサイト組織を主体とし、NiやCr等を多量に添加する必要のない高強度高靭性鋼が提案されている(特許文献3)。この鋼は、旧オーステナイト粒の平均粒径やそのアスペクト比、炭化物の大きさと観察単位断面積当たりの個数等を規定することにより得られる。しかしながら、焼入れ工程前に500℃以下で真ひずみ0.2以上の冷間加工を施す工程を必要とするため、工程が複雑になることや生産性の低下が問題になることがあった。
さらに、合金元素を多量に添加することや特殊な加工熱処理の必要がない高強度高靭性鋼が提案されている(特許文献4)。この鋼は、オーステナイト中の微細炭化物を分散析出させ、マルテンサイトの下部組織を微細化することにより、靭性を向上させたものである。しかしながら、焼入れ工程で加熱する際、未溶解炭化物を残存させるために加熱の温度と時間を正確に制御する必要があり、工程管理が複雑になるという問題があった。
一方、焼入れ焼戻し処理によらない高強度鋼の強化法を用いたベイナイト組織の高靭性鋼板が提案されている(特許文献5)。この鋼板は、低合金中炭素鋼(Nb:0.005〜0.2%含有)をオーステナイト域に加熱後、Ms点以上の温度に等温保持(オーステンパー処理)することにより得られる。しかしながら、得られる鋼板の引張強さは最大1530MPa程度で伸びが9.0%と記載されており、十分な強度と伸びが得られていない。この原因は、特許文献5の技術では、曲げや絞り等の後加工を前提としたビッカース硬さ400HV程度の鋼板を対象としており、オーステンパー処理条件の検討が比較的高温のみだったためと推定される。
また、ベイナイトまたはマルテンサイト組織を主体とし、残留オーステナイトの含有量と結晶粒のアスペクト比を規定することにより、耐水素脆化特性を向上させたばね用鋼が提案されている(特許文献6)。しかしながら、特許文献6には、鋼自体の靭性の増加量や、引張試験における延びや絞り等の延性の特性値が記載されていない。また、後述するように、高強度と高延性を併せ持つための組織的重要因子の1つは、残留オーステナイト中の平均C濃度が高いことである。特許文献6ではこの因子が考慮されておらず、残留オーステナイトの量とその形状の制御だけでは高強度は得られても高い延性は実現し難い。
さらに、下部ベイナイト組織またはマルテンサイト組織を活用して高強度化を図った高強度鋼板およびその製造方法が提案されている(特許文献7)。この鋼板は、さらに上部ベイナイト組織を形成し、安定した残留オーステナイトを確保することにより、強度と伸びバランスを向上させたものである。しかしながら、後述するように、上部ベイナイトはそのベイニティックフェライト中に鉄炭化物が析出しておらず軟質であるため、ばねとして必要な耐疲労性や耐へたり性を低下させる。
本発明は、引張強さが1800MPa以上と高強度でありかつ高い延性を有するばね用鋼およびその製造方法並びにばねを提供することを目的とする。
本発明者らは、ばね用鋼の延性を改善する方法について鋭意研究した結果、焼戻しマルテンサイトを主体とする組織では強度を高くすることは可能であるが、それに伴う延性の大幅な低下は根本的に避けられないこと、そしてその問題は、オーステンパー処理により得られるベイナイトを主体とする組織を用いることにより解決可能であるとの知見を得て本発明を成すに至った。
すなわち、本発明のばね用鋼は、全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなり、任意の断面における内部組織の面積比率で、下部ベイナイトが65%以上、残留オーステナイトが2.0〜15.0%、および残部(0%を含む)がマルテンサイトであり、残留オーステナイト中の平均C濃度が1.0〜2.7%であることを特徴とする。本発明のばね用鋼は、引張強さが1800MPa以上であり、下記数1に定義するパラメータZが20000以上であることが望ましい。
なお、本発明のばね用鋼は、例えば自動車用の懸架ばねおよび弁ばねに用いて好適であり、その要求仕様を満たすためにばね用鋼の直径は1.5〜15mmであることが望ましい。
以下に、本発明のばね用鋼の全体組成の限定理由について説明する。なお、以下の説明において「%」は「質量%」を意味する。
C:0.45〜0.70%
Cは、1800MPa以上の引張強さおよび残留オーステナイトを確保するために必要な元素である。また、Cは室温で所望のオーステナイト面積比率を得るために重要な元素であり、0.45%以上添加することが必要である。しかしながら、C濃度が過剰になると、軟質な残留オーステナイトの面積比率が増加し過ぎて所望の強度を得ることが困難になるため、Cの含有量は0.70%以下に抑える。
Cは、1800MPa以上の引張強さおよび残留オーステナイトを確保するために必要な元素である。また、Cは室温で所望のオーステナイト面積比率を得るために重要な元素であり、0.45%以上添加することが必要である。しかしながら、C濃度が過剰になると、軟質な残留オーステナイトの面積比率が増加し過ぎて所望の強度を得ることが困難になるため、Cの含有量は0.70%以下に抑える。
Si:1.0〜2.2%
Siは、ベイニティックフェライトからオーステナイトへのCの排出を促進する作用を有し、本発明が必須とする高C濃度の残留オーステナイトを得るためには不可欠の元素である。また、Siは固溶強化元素であり、高強度を得るために有効な元素である。これらの効果を得るためにはSiは1.0%以上添加する必要がある。ただし、Si量が過剰であると、軟質な残留オーステナイトの面積比率が高くなり、強度の低下を招くため、Siの含有量は2.2%以下に抑える。
Siは、ベイニティックフェライトからオーステナイトへのCの排出を促進する作用を有し、本発明が必須とする高C濃度の残留オーステナイトを得るためには不可欠の元素である。また、Siは固溶強化元素であり、高強度を得るために有効な元素である。これらの効果を得るためにはSiは1.0%以上添加する必要がある。ただし、Si量が過剰であると、軟質な残留オーステナイトの面積比率が高くなり、強度の低下を招くため、Siの含有量は2.2%以下に抑える。
Mn:0.1〜1.0%
Mnは、脱酸剤として添加するが、オーステナイトを安定化させる元素でもあるため、本発明が必須とする残留オーステナイトを得るために0.1%以上添加する。一方、Mnの含有量が過剰であると、Mnの偏析が生じて加工性が低下し易くなるため、Mnの含有量は1.0%以下に抑える。
Mnは、脱酸剤として添加するが、オーステナイトを安定化させる元素でもあるため、本発明が必須とする残留オーステナイトを得るために0.1%以上添加する。一方、Mnの含有量が過剰であると、Mnの偏析が生じて加工性が低下し易くなるため、Mnの含有量は1.0%以下に抑える。
Cr:0.1〜1.0%
Crは、鋼材の焼入れ性を高め、強度を大きく向上させる元素である。また、パーライト変態を遅延させる作用もあり、安定してベイナイト組織を得ることができるため、0.1%以上添加する。ただし、1.0%を超えて添加すると鉄炭化物が生じやすくなり、残留オーステナイトが生じ難くなるため、Crの含有量は1.0%以下に抑える。
Crは、鋼材の焼入れ性を高め、強度を大きく向上させる元素である。また、パーライト変態を遅延させる作用もあり、安定してベイナイト組織を得ることができるため、0.1%以上添加する。ただし、1.0%を超えて添加すると鉄炭化物が生じやすくなり、残留オーステナイトが生じ難くなるため、Crの含有量は1.0%以下に抑える。
P:0.035%以下、S:0.035%以下
PおよびSは、粒界偏析による粒界破壊を助長する元素であるため、各含有量は低いほうが望ましく、その上限は0.035%とする。好ましくは、0.01%以下である。
PおよびSは、粒界偏析による粒界破壊を助長する元素であるため、各含有量は低いほうが望ましく、その上限は0.035%とする。好ましくは、0.01%以下である。
V:0.05〜0.35%
Vは、鋼中にV炭化物を形成し、析出強化効果によって引張強さを増加させることにより、上述したパラメータZを20000以上とすることができる。また、Vはフェライトを安定化させる作用を持つためフェライトからオーステナイトへのCの排出を促進する。これにより、高C濃度の残留オーステナイトが得易くなる。さらに、Vはベイナイト変態を促進する作用があることが分かり、Vを添加することによって処理時間を短縮することができ、生産性の向上や処理コストの低下を図ることができる。これらの効果を得るためには、Vを0.05%以上添加することが必要である。一方、Vの含有量が多過ぎてもそれ以上の上記効果を得ることができず、むしろ鋼材コストの上昇を招くため、Vの含有量は0.35%以下に抑える。
Vは、鋼中にV炭化物を形成し、析出強化効果によって引張強さを増加させることにより、上述したパラメータZを20000以上とすることができる。また、Vはフェライトを安定化させる作用を持つためフェライトからオーステナイトへのCの排出を促進する。これにより、高C濃度の残留オーステナイトが得易くなる。さらに、Vはベイナイト変態を促進する作用があることが分かり、Vを添加することによって処理時間を短縮することができ、生産性の向上や処理コストの低下を図ることができる。これらの効果を得るためには、Vを0.05%以上添加することが必要である。一方、Vの含有量が多過ぎてもそれ以上の上記効果を得ることができず、むしろ鋼材コストの上昇を招くため、Vの含有量は0.35%以下に抑える。
次に、組織全体における金属組織の面積比率の限定理由について説明する。
下部ベイナイト:65%以上
ベイナイトとは、オーステナイト化された鋼材を低温において等温変態(ベイナイト変態)させることによって得られる金属組織であり、ベイニティックフェライトと鉄炭化物で構成される。さらに、ベイナイトはベイニティックフェライト中の炭化物の有無によって区別され、ベイニティックフェライト中に炭化物が析出している組織を下部ベイナイト、炭化物が析出していない組織を上部ベイナイトと呼ぶ。下部ベイナイトにおいて、基地のベイニティックフェライトは転位密度が高く、鉄炭化物は析出強化効果があるため、下部ベイナイト組織を生成することにより強度を高めることができる。なお、焼戻しマルテンサイト組織は、鉄炭化物が旧オーステナイト粒界に析出し、粒界強度が低下するため延性が低下し易い。これに対し、下部ベイナイト組織は、鉄炭化物がベイニティックフェライト基地に微細析出した構造であり、粒界強度の低下が少ないため延性の低下を防止することができる。
ベイナイトとは、オーステナイト化された鋼材を低温において等温変態(ベイナイト変態)させることによって得られる金属組織であり、ベイニティックフェライトと鉄炭化物で構成される。さらに、ベイナイトはベイニティックフェライト中の炭化物の有無によって区別され、ベイニティックフェライト中に炭化物が析出している組織を下部ベイナイト、炭化物が析出していない組織を上部ベイナイトと呼ぶ。下部ベイナイトにおいて、基地のベイニティックフェライトは転位密度が高く、鉄炭化物は析出強化効果があるため、下部ベイナイト組織を生成することにより強度を高めることができる。なお、焼戻しマルテンサイト組織は、鉄炭化物が旧オーステナイト粒界に析出し、粒界強度が低下するため延性が低下し易い。これに対し、下部ベイナイト組織は、鉄炭化物がベイニティックフェライト基地に微細析出した構造であり、粒界強度の低下が少ないため延性の低下を防止することができる。
このように、下部ベイナイトは高強度と高延性を得るために不可欠な組織であり、その面積比率は高いほど好ましく、本発明で目標とする高強度高延性を得るためには65%以上が必要である。下部ベイナイトの面積比率が65%未満の組織は、ベイナイト変態を初期または中期段階まで進行させた後水冷却して得られるものである。通常、等温保持中における未変態オーステナイトは、その後室温まで冷却されることによりマルテンサイトや残留オーステナイトとなる。ベイナイト変態の初期または中期段階での未変態オーステナイトのCの濃縮度は小さいため、ベイナイト面積比率が65%未満となる場合は、未変態オーステナイトは冷却により大部分がマルテンサイトとなり、一部がオーステナイトとして残留する。したがって、ベイナイト面積比率が65%未満であると、マルテンサイトが多くなるため高強度は得られるが、延性が大きく低下するため、本発明が目標とする高強度高延性を満足することができない。
なお、上部ベイナイトはベイニティックフェライト内部に鉄炭化物が析出していないため軟質であり、ばねとして必要な耐疲労性や耐へたり性を低下させるため含ませない。
残留オーステナイト:2.0〜15.0%
残留オーステナイトは、TRIP(Transformation-induced plasticity;変態誘起塑性)現象を利用した延性の増加とひずみ硬化に有効である。高延性を得るには残留オーステナイトは2.0%以上必要であるが、残留オーステナイトは軟質であるため、過剰であると材料強度が著しく低下する。このため、残留オーステナイトは15.0%以下に抑える。
残留オーステナイトは、TRIP(Transformation-induced plasticity;変態誘起塑性)現象を利用した延性の増加とひずみ硬化に有効である。高延性を得るには残留オーステナイトは2.0%以上必要であるが、残留オーステナイトは軟質であるため、過剰であると材料強度が著しく低下する。このため、残留オーステナイトは15.0%以下に抑える。
マルテンサイト:残部(0%を含む)
マルテンサイトは、所望の引張強さに応じて適当量存在させることができる。
マルテンサイトは、所望の引張強さに応じて適当量存在させることができる。
残留オーステナイト中の平均C濃度:1.0〜2.7%
高強度で高延性を得るためには、残留オーステナイト中の平均C濃度が高いことが不可欠な条件である。残留オーステナイト中のC濃度は、等温変態中にベイニティックフェライトから周囲の過冷(結果として残留する)オーステナイトにCが排出されることで増加するため、局所的に残留オーステナイト中のC濃度は異なると考えられる。また、残留オーステナイトはそのC濃度が高いほど変形しても相としては安定で、塑性誘起マルテンサイト相に変態し難い傾向がある。したがって、塑性変形初期では、比較的C濃度の低い残留オーステナイトがTRIPによりマルテンサイト変態しつつ硬化して延性を向上させ、塑性変形が進むと、マルテンサイト変態していないC濃度の高い残留オーステナイトが安定に存在することにより延性を維持する。この結果、鋼材の高延性が実現するものと考えられる。
高強度で高延性を得るためには、残留オーステナイト中の平均C濃度が高いことが不可欠な条件である。残留オーステナイト中のC濃度は、等温変態中にベイニティックフェライトから周囲の過冷(結果として残留する)オーステナイトにCが排出されることで増加するため、局所的に残留オーステナイト中のC濃度は異なると考えられる。また、残留オーステナイトはそのC濃度が高いほど変形しても相としては安定で、塑性誘起マルテンサイト相に変態し難い傾向がある。したがって、塑性変形初期では、比較的C濃度の低い残留オーステナイトがTRIPによりマルテンサイト変態しつつ硬化して延性を向上させ、塑性変形が進むと、マルテンサイト変態していないC濃度の高い残留オーステナイトが安定に存在することにより延性を維持する。この結果、鋼材の高延性が実現するものと考えられる。
本発明が目標とする高強度高延性を満足するためには、残留オーステナイト中のC濃度は1.0%以上必要である。一方、1.0%未満では、残留オーステナイトのほとんどがTRIPにより変態硬化を示すため、塑性変形が進行したときに延性のさらなる向上が得られなくなり、本発明の高強度高延性を満足することはできない。なお、後述するように、未変態オーステナイトは、そのC濃度が過剰であると鉄炭化物を形成するようになるため、未変態オーステナイト中のC濃度はある一定以上増加しない。このため、残留オーステナイト中のC濃度は、現実的に2.7%程度が上限となる。
パラメータZ:20000以上
ばね用鋼の引張強さは、ばねの軽量化のために1800MPa以上が望ましい。一般に、引張強さと、延性を表す代表的特性値の1つである破断伸びとはトレード・オフの関係にあり、引張強さが1800MPa以上においては数1に定義するパラメータZが20000以上であることが望ましい。これらを満たす本発明のばね用鋼は、従来から広く利用されている焼入れマルテンサイト組織を有するばね用鋼に対して明らかな優位性がある。
ばね用鋼の引張強さは、ばねの軽量化のために1800MPa以上が望ましい。一般に、引張強さと、延性を表す代表的特性値の1つである破断伸びとはトレード・オフの関係にあり、引張強さが1800MPa以上においては数1に定義するパラメータZが20000以上であることが望ましい。これらを満たす本発明のばね用鋼は、従来から広く利用されている焼入れマルテンサイト組織を有するばね用鋼に対して明らかな優位性がある。
次に、本発明のばね用鋼の製造方法は、全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼材を、Ac3点を超え(Ac3点+250℃)以下の温度でオーステナイト化後、20℃/s以上の速度で冷却し、Ms点を超え(Ms点+90℃)以下の温度で300〜10800秒間保持し、次いで室温まで冷却することを特徴とする。ここで、Ac3点とは加熱中に観察されるオーステナイト単相域とフェライト+オーステナイトの2相域との境界温度であり、Ms点とは冷却中に過冷オーステナイトからマルテンサイトの生成を開始する温度である。
以下、本発明のばね用鋼の製造方法について説明する。本発明は、上記組成の鋼材をオーステナイト化後、等温保持し、その後冷却することによって組織をベイナイト化させてばね用鋼を製造する。オーステナイト化を行う前の鋼材の組織については特に制限されない。たとえば、熱間鍛造や線引き加工した条鋼材を素材として使用できる。
オーステナイト化の温度は、Ac3点を超え(Ac3点+250℃)以下である必要がある。Ac3点以下では鋼材がオーステナイト化せず、所望の組織を得ることができない。また、(Ac3点+250℃)を超えると、旧オーステナイト粒径が粗大化しやすくなり、延性が低下する虞れがある。
オーステナイト化後、等温保持する温度までの冷却速度は速いほど良く、20℃/s以上の冷却速度で行う必要があり、好ましくは50℃/s以上である。冷却速度が20℃/s未満であると、冷却途中でパーライトが生成するため所望の組織を得ることができない。
等温保持する温度はMs点を超え(Ms点+90℃)以下である必要があり、ここでの温度は本発明の製造方法において非常に重要な制御因子である。等温保持温度がMs点以下の場合、ベイナイト化の変態初期に延性の向上を阻害する硬質なマルテンサイトが生成し、所望の下部ベイナイト面積比率を得ることができない。一方、等温保持温度が(Ms点+90℃)を超える場合は、上部ベイナイトが含まれる組織となって引張強さが低下する。
等温保持を行う時間は、300〜10800sである必要があり、この時間も本発明の製造方法においては非常に重要な制御因子である。等温保持時間が300s未満であると、ベイナイト変態がほとんど進行しないため、下部ベイナイト面積比率が小さくなり、上述の金属組織を得ることができない。また、等温保持時間が10800sを超えると、ベイニティックフェライトから排出されたCが未変態オーステナイト中において過飽和となり、未変態オーステナイトから鉄炭化物が多量に析出するため、相対的に未変態オーステナイト量は減少する。その結果、冷却後に得られる残留オーステナイトの面積比率は減少するため、上述の金属組織を得ることができない。
均一な組織を得るため、等温保持後の冷却速度は速いほど良く、20℃/s以上の冷却速度が好ましい。たとえば、油冷や水冷により冷却を行うとよい。
さらに、本発明は、上記製造方法により製造したばね用鋼であり、また、上記製造方法により製造したばね用鋼からなるばねである。
本発明によれば、入手が容易なJISまたはSAE等の規格ばね用鋼を原料に用いることができ、高価な合金元素の添加や複雑な加工熱処理を必要としない、高強度かつ高延性のばね用鋼およびその製造方法並びにばねを提供することができる。また、本発明のばね用鋼およびばねは、合金元素量が少ないためリサイクル性に優れる。さらに、本発明のばね用鋼およびばねは、従来から広く利用されている焼入れ焼戻し処理材に比べて製造工程を簡略化できるため、省エネルギー化が可能である。
本発明によれば、引張強さが1800MPa以上と高強度でありかつ高い延性を有するばね用鋼を得ることができる。
以下、本発明について実施形態によりさらに詳細に説明する。まず、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなり、円相当直径が1.5〜15.0mmである鋼材を用意する。この鋼材を、Ac3点を超え(Ac3点+250℃)以下の温度の金属浴や塩浴中で加熱してオーステナイト化させ、20℃/秒以上の速度で冷却する。これにより、オーステナイトに加え、過冷オーステナイトの一部が変態したマルテンサイトが得られる。
次に、Ms点を超え(Ms点+90℃)以下の温度で300〜10800秒間等温保持する。これにより、オーステナイトの一部が下部ベイナイトに変態し、マルテンサイトの一部または全部が焼戻しマルテンサイトとなる。このとき、下部ベイナイトの生成過程において、ベイニティックフェライトから周囲の過冷オーステナイトに炭素が排出され、かつSiの存在によって鉄炭化物の生成が抑制されるため、過冷オーステナイト中の炭素濃度を高濃度とすることができる。そして、等温変態後の鋼材を水冷や空冷により室温まで冷却する。この時の冷却速度は特に限定されない。これにより、平均炭素濃度の高い残留オーステナイトが得られる。
このような製造方法から得られるばね用鋼は、任意の断面における内部組織の面積比率で、下部ベイナイトが65%以上、残留オーステナイトが2.0〜15.0%、および残部がマルテンサイトであり、残留オーステナイト中の平均炭素濃度が1.0〜2.7%となる。そして、以上の製造方法により得られた本発明のばね用鋼は、引張強さが1800MPa以上、数1に定義するパラメータZが20000以上であり、強度と延性に非常に優れている。
表1に示す成分組成からなる鋼材A、Bを用意し、真空高周波誘導炉で溶解して50kgの鋼塊にした後、1180℃で直径12mmになるように鍛造した。さらに、この棒鋼を820℃で3600s保持後、焼ならしを実施して前処理を行った。熱処理は、1000℃で400s間加熱保持した後、表2に示す温度T(℃)まで約100℃/sの速度で冷却し、表2に示す時間t(s)保持してから、水冷により約50℃/sの速度で室温まで冷却した。このようにして得られた鋼に対し、以下の要領で相の区別、引張強さおよび破断伸びを調べた。
[相の区別]
相の区別は、同一箇所の光学顕微鏡写真とEBSD(Electron Back Scattering Diffraction)法により求めた結晶方位マップの照合により、光学顕微鏡写真において黒色および灰色部がベイナイト、白色部がマルテンサイトまたは残留オーステナイトであることを確認した。そして、画像処理により、ベイナイト面積比率と、マルテンサイトと残留オーステナイトとの合計面積比率を求めた。下部ベイナイトと上部ベイナイトは走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてベイニティックフェライト中の炭化物有無により区別した。また、残留オーステナイトの面積比率は、バフ研磨仕上げの試料を用いてX線回折法により求めた。マルテンサイトの面積比率は、光学顕微鏡写真から求めたマルテンサイトと残留オーステナイトとの合計面積比率から、X線回折から求めた残留オーステナイト面積比率を差し引くことにより求めた。残留オーステナイト中の平均C濃度は、X線回折でオーステナイトの(111)および(200)の各回折ピーク角度から求めた格子定数a(nm)を用い、以下に示す関係式により算出した。これらの結果を表2に併記する。
相の区別は、同一箇所の光学顕微鏡写真とEBSD(Electron Back Scattering Diffraction)法により求めた結晶方位マップの照合により、光学顕微鏡写真において黒色および灰色部がベイナイト、白色部がマルテンサイトまたは残留オーステナイトであることを確認した。そして、画像処理により、ベイナイト面積比率と、マルテンサイトと残留オーステナイトとの合計面積比率を求めた。下部ベイナイトと上部ベイナイトは走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてベイニティックフェライト中の炭化物有無により区別した。また、残留オーステナイトの面積比率は、バフ研磨仕上げの試料を用いてX線回折法により求めた。マルテンサイトの面積比率は、光学顕微鏡写真から求めたマルテンサイトと残留オーステナイトとの合計面積比率から、X線回折から求めた残留オーステナイト面積比率を差し引くことにより求めた。残留オーステナイト中の平均C濃度は、X線回折でオーステナイトの(111)および(200)の各回折ピーク角度から求めた格子定数a(nm)を用い、以下に示す関係式により算出した。これらの結果を表2に併記する。
[引張強さおよび破断伸び]
平行部が直径2.5mm、標点間距離15mmの丸棒状試験片(JIS 14A号)を切削加工により作製し、この試験片に対して引張試験を実施して引張強さを求めた。また、破断後の試験片から破断伸びを求めた。これらの結果を表2に併記する。
平行部が直径2.5mm、標点間距離15mmの丸棒状試験片(JIS 14A号)を切削加工により作製し、この試験片に対して引張試験を実施して引張強さを求めた。また、破断後の試験片から破断伸びを求めた。これらの結果を表2に併記する。
表2から明らかなように、製造条件が本発明で規定した範囲内であるNo.1〜10の試験片は、引張強さが1800MPa以上であり、パラメータZが20000以上と高強度高延性を示す。
これに対し、製造条件が本発明で規定した範囲外であるNo.11〜15の試験片は、以下の不具合を有している。すなわち、No.11〜14は温度Tにおける保持時間が短いため下部ベイナイト面積率が著しく小さく、残留オーステナイト面積比率も小さいため、延性に乏しくなり、引張強さが1800MPa未満であるか、パラメータZが20000未満となって、強度と延性が低い。また、No.15の試験片では、温度Tが規定よりも高過ぎる結果、上部ベイナイトを含む組織となって、引張強さが1800MPa未満となってパラメータZが20000未満となっている。
また、Vの添加量が本発明で規定した範囲外であるNo.16〜17の試験片と比較して、本発明のNo.1〜10の試験片は、パラメータZが増加している。これは、V炭化物の析出強化によって引張強さが向上したためである。また、残留オーステナイト中のC濃度が増加することにより、破断伸びが増加したためと考えられる。さらに、ベイナイト変態の促進効果が得られるため、等温保持時間を短縮でき、生産性向上や処理コストの低減を図ることができる。
Claims (7)
- 全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなるばね用鋼であって、
任意の断面における内部組織の面積比率で、下部ベイナイトが65%以上、残留オーステナイトが2.0〜15.0%、および残部(0%を含む)がマルテンサイトであり、
残留オーステナイト中の平均C濃度が1.0〜2.7%であることを特徴とするばね用鋼。 - 前記ばね用鋼は、直径が1.5〜15mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のばね用鋼。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のばね用鋼からなるばね。
- 全体組成が、質量%で、C:0.45〜0.70%、Si:1.0〜2.2%、Mn:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜1.0%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、V:0.05〜0.35%、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼材を用い、
加熱中に観察されるオーステナイト単相域とフェライト+オーステナイトの2相域との境界温度をAc3点とし、冷却中に過冷オーステナイトからマルテンサイトが生成を開始する温度をMs点としたときに、前記鋼材を、Ac3点を超え(Ac3点+250℃)以下の温度でオーステナイト化後、20℃/s以上の速度で冷却し、Ms点を超え(Ms点+90℃)以下の温度で300〜10800秒間保持し、室温まで冷却することを特徴とするばね用鋼の製造方法。 - 請求項5に記載の製造方法により製造したばね用鋼。
- 請求項6に記載のばね用鋼からなるばね。
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