JP2013203719A - カンショつる割病防除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カンショつる割病防除方法を提供すること。
【解決手段】メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の病害防除方法が、カンショつる割病に対して優れた防除効果を有する。
【選択図】なし
【解決手段】メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の病害防除方法が、カンショつる割病に対して優れた防除効果を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、有効成分としてメチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を用いた、カンショつる割病防除の防除方法に関する。
カンショのつる割病の防除方法の有効成分として、メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液に、苗の基部1/3程度を30分浸漬するという苗浸漬処理方法が知られている。
The Pesticide Manual-15th edition(BCPC刊);ISBN 978-1-901396-18-8
カンショのつる割病の防除方法として、メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを苗浸漬処理する方法が知られている。しかし、苗浸漬処理方法は、苗の移植作業前に苗を浸漬処理して、苗を移植するという方法であり、作業工程が多く手間がかかるため、苗の移植と同時に薬液を処理する方法が望まれていた。
本発明者等は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を苗の移植と同時にカンショの栽培土壌へ潅注処理する方法を見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[項1] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の病害防除方法。
[項2] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.17gである、前記項1記載の病害防除方法。
[項3] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.03gである、前記項1記載の病害防除方法。
[項4] 前記項1〜項3いずれか一に記載の方法を用いたカンショの栽培方法。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[項1] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の病害防除方法。
[項2] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.17gである、前記項1記載の病害防除方法。
[項3] メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.03gである、前記項1記載の病害防除方法。
[項4] 前記項1〜項3いずれか一に記載の方法を用いたカンショの栽培方法。
本発明により、カンショのつる割病に対して病害を防除できる。
本発明において、有効成分としてメチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメート(以下、ベノミルと記載する)が用いられる。本発明に用いられるベノミルは公知の化合物であり、例えば「The Pesticide Manual-15th edition(BCPC刊);ISBN 978−1−901396−18−8」の85−86ページに記載されている。ベノミルは市販の薬剤から得るか、公知の方法により製造される。
本発明におけるカンショつる割病防除方法(以下、本発明方法と記す。)は、ベノミルを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の防除方法である。
本発明におけるカンショつる割病防除方法(以下、本発明方法と記す。)は、ベノミルを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の防除方法である。
ベノミルは、市販のベンレート(登録商標)水和剤(住友化学製)の有効成分である。
本発明方法は、他の殺菌剤、肥料を混用する事もできるし、併用する事もできる。
かかる殺菌剤としては、ジエトフェンカルブ等のフェニルカーバメート系化合物;プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等のジカルボキシイミド系化合物;ジニコナゾール、プロベナゾール、エポキシコナゾール、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン、メトコナゾール、プロチオコナゾール等のアゾール系化合物;メタラキシル等のアシルアラニン系化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、トリフルザミド、ペンチオピラド、ボスカリド、チフルザミド、フルキサピロキサド等のカルボキシアミド系化合物;トルクロホスメチル、ピラゾホス等の有機リン系化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン系化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール系化合物;アゾキシストロビン、オリサストロビン、メトミノストロビン、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ピリベンンカルブ、ファモキサドン、フェナミドン等のQoI阻害の化合物;クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、トリシクラゾール、ピロキロン、プロベナゾール、フサライド、シモキサニル、ジメトモルフ、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン、ジクロシメット、カルプロパミド、フェノキサニル、クロベンチアゾン、イソバレジオン、テトラクロオロイソフタロニトリル、チオフタルイミドオキシビスフェノキシアルシン、3−アイオド−2−プロピルブチルカーバメイト、イソチアニル、チアジニル、アシベンゾラルSメチル(BTH)、バリダマイシン、チウラム等を挙げることができる。
かかる肥料としては、例えば被覆尿素、被覆硝酸石灰、被覆硝安石灰、被覆塩化カリウムなどの被覆肥料、ホルムアルデヒド加工尿素肥料(UF)、アセトアルデヒド加工尿素肥料(CDU)、イソブチルアルデヒド加工尿素肥料(IBDU)、グアニール尿素(GU)、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥、腐植酸リン肥、焼成リン肥、重焼リン、苦土過リン酸、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸カルシウム、苦土リン酸、硫リン安、リン硝安カリウム、塩リン安等のリン酸質肥料;塩化カリウム、硫酸カリウム、硫酸カリソーダ、硫酸カリ苦土、リン酸カリウム等のカリウム質肥料;珪酸カルシウム等の珪酸質肥料;硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム質肥料;生石灰、消石灰等のカルシウム質肥料;硫酸マンガン、硫酸苦土マンガン、鉱さいマンガン等のマンガン質肥料;ホウ酸、ホウ酸塩等のホウ素質肥料、鉄鋼スラグ等の含鉄肥料等の肥料取締法に定められる普通肥料(複合肥料含む)等を挙げることができる。
本発明方法において、薬液は、他の成分を加えずそのままベノミルと水等の希釈液とを混合して調整してもよいが、通常は、ベノミルに固体担体、液体担体等、必要により、界面活性剤、その他の製剤用補助剤を加えることにより、水和剤、顆粒水和剤、水中懸濁剤等のフロアブル剤、油剤、マイクロカプセル剤等に製剤化した薬剤と、希釈液とを混合して調整される。尚、上記の薬剤には、有効成分としてベノミルを、通常、重量比で0.01%〜95%含有させる。尚、上記の薬剤形態以外に、水等に懸濁することにより、本発明方法における薬液が提供できれば如何なる薬剤形態であってもよい。
かかる固体担体としては、例えば、粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、アタパルジャナイトクレー、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、シリカ、タルク類、セラミック類、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末や粒状物があげられる。
かかる液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン類)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン類)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ケロシン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、二トリル類(アセトニトリル、イソブチルニトリル類)、エーテル類(ジオキサン、ジイソプロピルエーテル等)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド類)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等)ジメチルスルホキシド、植物油(大豆油、綿実油等)等があげられる。
かかる界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化合物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等が挙げられる。固着剤や分散剤としては、カゼイン、ゼラチン、多糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)などがあげられ、安定剤としては、PAA(酸性燐酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸またはそのエステルなどが挙げられる。
上述の薬剤は、水等で希釈して苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理される。苗および/または苗の栽培土壌への潅注処理としては、苗および/または苗の栽培土壌中への潅注処理か、苗および/または苗の栽培土壌表面への潅注処理が挙げられる。前記土壌は、主に畑土、腐葉土、有機配合肥料などが用いられる。
本発明方法におけるベノミルの施用量は、苗1cmあたり0.000001g〜0.17gの範囲であり、好ましくは0.000001g〜0.03gの範囲である。また通常苗1株は、15cm〜100cmである。
本発明方法における薬液の有効成分濃度は、50ppm〜50000ppm、好ましくは、50ppm〜10000ppmである。また通常苗1株は、15cm〜100cmであり、苗1株あたりの施用量は、5ml〜100mlであり、好ましくは、10ml〜50mlである。
本発明方法は、苗の大きさ、施用場所、施用時期、気象条件等によって異なる場合もあり、これらに限定されるものではない。
本発明方法は、苗の大きさ、施用場所、施用時期、気象条件等によって異なる場合もあり、これらに限定されるものではない。
以下、本発明を試験例によりさらに詳しく説明するが本発明は、これらの例に限定されるものではない。
試験例1 潅注処理による苗のつる割病防除効果
つる割病汚染土壌へのカンショ(シロユタカ)苗の移植と同時に、ベノミルの濃度が500ppmの薬液を、苗1株あたり10mlとなるように、苗および苗の栽培土壌に潅注処理を行なった。
苗浸漬処理は、前記薬液に30分浸漬した苗を移植した。そのまま栽培を続け、移植38日後、苗のつる割病の発病株数を調査し、各処理方法におけるつる割病に対する発病株率を[式1]により算出し、その発病株率を元にさらに[式2]を用いて防除価を算出した。
つる割病汚染土壌へのカンショ(シロユタカ)苗の移植と同時に、ベノミルの濃度が500ppmの薬液を、苗1株あたり10mlとなるように、苗および苗の栽培土壌に潅注処理を行なった。
苗浸漬処理は、前記薬液に30分浸漬した苗を移植した。そのまま栽培を続け、移植38日後、苗のつる割病の発病株数を調査し、各処理方法におけるつる割病に対する発病株率を[式1]により算出し、その発病株率を元にさらに[式2]を用いて防除価を算出した。
[式1]
発病株率=B×100/A
A:無処理区の発病株数
B:処理区の発病株数
発病株率=B×100/A
A:無処理区の発病株数
B:処理区の発病株数
[式2]
防除価=100×(C−D)/C
C:無処理区の発病株率
D:処理区の発病株率
防除価=100×(C−D)/C
C:無処理区の発病株率
D:処理区の発病株率
Claims (4)
- メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートを含有する薬液を、苗の移植と同時に、苗および/または苗の栽培土壌に潅注処理する、カンショつる割病の病害防除方法。
- メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.17gである、請求項1記載の病害防除方法。
- メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイミダゾールカーバメートの量が、苗1cmあたり0.000001g〜0.03gである、請求項1記載の病害防除方法。
- 請求項1〜3いずれか一に記載の方法を用いたカンショの栽培方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012076370A JP2013203719A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | カンショつる割病防除方法 |
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JP2012076370A JP2013203719A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | カンショつる割病防除方法 |
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JP (1) | JP2013203719A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103749121A (zh) * | 2013-12-28 | 2014-04-30 | 山东省农业科学院作物研究所 | 一种盐碱地甘薯轻简化高产栽培技术 |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012076370A patent/JP2013203719A/ja active Pending
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CN103749121A (zh) * | 2013-12-28 | 2014-04-30 | 山东省农业科学院作物研究所 | 一种盐碱地甘薯轻简化高产栽培技术 |
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