JP2013203661A - 植物病害防除剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は植物病害防除剤に関する。より詳細に、本発明は広い範囲の植物病害に対して優れた防除効果を示す植物病害防除剤に関する。
農園芸作物の病害を防除するために多数の薬剤が提案されている。しかしながら、提案されている植物病害防除剤は、防除効力が不十分であったり、薬剤耐性の病原菌の出現により使用が制限されたり、植物体に薬害や汚染を生じたり、あるいは人畜魚類等に対する毒性が強かったりするなどの理由で、必ずしも満足できるものではなかった。従って、かかる欠点の少ない安全に使用できる植物病害防除剤の開発が要望されている。
フルチアニルは、殺菌活性を有する化合物として知られている。たとえば、特許文献1には、実施例として、フルチアニルとクロロタロニルとを含有するフロアブル製剤、フルチアニルとアゾキシストロビンとを含有するフロアブル製剤、およびフルチアニルとヘキサコナゾールとを含有するフロアブル製剤が開示されている。また、特許文献2には、実施例として、フルチアニルとピラクロストロビンとを含有する製剤、およびフルチアニルとアゾキシストロビンとを含有する製剤が開示されている。
ところが、前記特許文献に記載のような2種以上の活性成分を組み合わてなる製剤は、活性成分のそれぞれの効力が相殺されて実用的な効力を奏しないことがあった。そこで、本発明の課題は、広い範囲の植物病害に対してより優れた防除効果を示す実用性に優れた植物病害防除剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、式〔I〕で表される化合物またはその塩と、式〔II〕で表される化合物またはその塩とを有効成分とする植物病害防除剤は、広範囲の植物病害に対する優れた防除効果を有し、実用性にも優れていることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成したものである。
かくして、本発明は、以下の態様を包含する。
(1) 式〔I〕で表される化合物およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種と、式〔II〕で表される化合物およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する植物病害防除剤。
(1) 式〔I〕で表される化合物およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種と、式〔II〕で表される化合物およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する植物病害防除剤。
(2) 式〔I〕で表される化合物と、式〔IIa〕で表される化合物を含有する植物病害防除剤。
(3) 剤形が水性懸濁剤である、前記(1)または(2)に記載の植物病害防除剤。
本発明の植物病害防除剤は、活性成分のそれぞれの効力が相殺されずに補完的に発揮され、広い範囲の植物病害に対して優れた防除効果を示し、かつ、有用植物に対する薬害の心配がなく、実用性に優れたものである。
本発明の植物病害防除剤は、式〔I〕で表される化合物(以下、化合物〔I〕ということがある。)およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種と、式〔II〕で表される化合物(以下、化合物〔II〕ということがある。)およびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種とを含有するものである。
化合物〔I〕は(Z)−2−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルチオ]−2−[3−12(2−メトキシフェニル)−1,3−チアゾリジン−2−イリデン]アセトニトリルである。化合物〔I〕は公知の物質である。化合物〔I〕の塩は、農園芸学上許容される塩であれば、特に制限されない。化合物〔I〕の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩;酢酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、アルベシル酸塩等の有機酸の塩;等が挙げられる。本発明の植物病害防除剤においては化合物〔I〕そのものを用いるのが好ましい。
化合物〔II〕は1,1’−イミニオジ(オクタメチレン)ジグアニジンである。化合物〔II〕は公知の物質である。化合物〔II〕の塩は、農園芸学上許容される塩であれば、特に制限されない。化合物〔II〕の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩;酢酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、アルベシル酸塩等の有機酸の塩;等が挙げられる。具体的に、式〔IIa〕で表される化合物(1,1’−イミニオジ(オクタメチレン)ジグアニジニウム=トリス(アルキルベンゼンスルホナート):以下、化合物〔IIa〕ということがある。)、式〔IIb〕で表される化合物(1,1’−イミニオジ(オクタメチレン)ジグアニジニウム=トリアセタート:以下、化合物〔IIb〕ということがある。)などが挙げられる。これらのうち化合物〔IIa〕が好ましい。
本発明の植物病害防除剤において、化合物〔I〕またはその塩と、化合物〔II〕またはその塩との配合割合は、特に限定されないが、(化合物〔I〕またはその塩):(化合物〔II〕またはその塩)の質量比で、通常1:1000〜1000:1、好ましくは1:200〜200:1、さらに好ましくは1:40〜40:1の範囲である。
本発明の植物病害防除剤の製造方法は、特に限定されない、例えば、化合物〔I〕またはその塩と化合物〔II〕またはその塩とをそのまま所定割合で混合することによって製造する方法; 化合物〔I〕またはその塩を含有する製剤を調製し、別に化合物〔II〕またはその塩を含有する製剤を調製し、それら製剤を所定割合で混合することによって製造する方法; 化合物〔I〕またはその塩の水希釈液を調製し、化合物〔II〕またはその塩の水希釈液を調製し、それら水希釈液を所定割合で混ぜることによって製造する方法等が挙げられる。
化合物〔I〕またはその塩を含有する製剤および化合物〔II〕またはその塩を含有する製剤は、農薬として公知の形態の製剤であることができる。また、上記の製造方法で得られる植物病害防除剤は、農薬として公知の形態の製剤であることができる。
係る製剤の形態としては、例えば、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、フロアブルなどが挙げられる。本発明の植物病害防除剤においては水性懸濁剤であることが好ましい。
係る製剤の形態としては、例えば、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、フロアブルなどが挙げられる。本発明の植物病害防除剤においては水性懸濁剤であることが好ましい。
固体製剤を調製するために使用され得る添加剤や担体などとして、大豆粉、小麦粉等の植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフィライト、クレイ等の鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝等の有機または無機化合物が挙げられる。
液体製剤を調製するために使用され得る添加剤や担体などとしては、ケロシン、キシレンおよびソルベントナフサ等の石油留分、水、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセトン、トリクロルエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱物油、植物油等が挙げられる。植物油としては、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ油、ヒマシ油、マツ(pine)油、綿実油、並びにこれらの油の誘導体が挙げられる。また、これらの油濃縮物等の添加剤が挙げられる。
製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要に応じて、界面活性剤を製剤に含ませることができる。界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポリオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン−無水マレイン酸の共重合体等が挙げられる。
本発明の植物病害防除剤における有効成分濃度(化合物〔I〕またはその塩と化合物〔II〕またはその塩との合計量)は、製剤の形態に応じて種々の濃度に設定することができる。例えば、水和剤に於いては、通常5〜90質量%、好ましくは10〜85質量%;乳剤に於いては、通常3〜70質量%、好ましくは5〜60質量%;粒剤に於いては、通常0.01〜50質量%、好ましくは0.05〜40質量%;水懸濁剤に於いては、通常1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%とすることができる。
このようにして得られた水和剤、乳剤、フロアブル剤は水で所定の濃度に希釈して懸濁液或いは乳濁液として、粒剤・粉剤はそのまま農園芸作物または土壌等に施用される。本発明の植物病害防除剤の施用量は、通常、10アール当たり有効成分0.1g以上となる量である。
また、本発明の植物病害防除剤は、公知の、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物成長調整剤、肥料等と混合して使用することにより、使用薬量を減少させ、または省力化をもたらすことができる場合がある。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下に記載の「部」は、質量部を意味する。
(製剤例1)
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分5%のSC剤aを得た。
化合物〔I〕 5部
陰イオン系界面活性剤1 1部
陰イオン系界面活性剤2 4部
非イオン系界面活性剤5 11部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
増粘剤1 1部
水 77.3部
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分5%のSC剤aを得た。
化合物〔I〕 5部
陰イオン系界面活性剤1 1部
陰イオン系界面活性剤2 4部
非イオン系界面活性剤5 11部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
増粘剤1 1部
水 77.3部
(製剤例2)
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分5%のSC剤bを得た。
化合物〔I〕 5部
非イオン系界面活性剤1 4部
非イオン系界面活性剤2 3部
非イオン系界面活性剤3 12.5部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
凍結防止剤 5部
増粘剤1 0.07部
増粘剤3 0.7部
水 69.03部
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分5%のSC剤bを得た。
化合物〔I〕 5部
非イオン系界面活性剤1 4部
非イオン系界面活性剤2 3部
非イオン系界面活性剤3 12.5部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
凍結防止剤 5部
増粘剤1 0.07部
増粘剤3 0.7部
水 69.03部
(製剤例3)
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分2%のSC剤cを得た。
化合物〔I〕 2部
非イオン系界面活性剤1 4部
非イオン系界面活性剤2 3部
非イオン系界面活性剤3 2部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
凍結防止剤 5部
増粘剤2 0・3部
水 83部
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分2%のSC剤cを得た。
化合物〔I〕 2部
非イオン系界面活性剤1 4部
非イオン系界面活性剤2 3部
非イオン系界面活性剤3 2部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.5部
凍結防止剤 5部
増粘剤2 0・3部
水 83部
(製剤例4)
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分3.2%のSC剤dを得た。
化合物〔I〕 3.2部
非イオン系界面活性剤4 3部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.17部
凍結防止剤 12部
増粘剤1 0.25部
水 81.18部
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分3.2%のSC剤dを得た。
化合物〔I〕 3.2部
非イオン系界面活性剤4 3部
防腐剤 0.2部
消泡剤 0.17部
凍結防止剤 12部
増粘剤1 0.25部
水 81.18部
(製剤例5)
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分30%のFL剤aを得た。
化合物〔IIa〕 30部
高級アルコール1 2部
高級アルコール2 2部
非イオン系界面活性剤A 3部
非イオン系界面活性剤B 3部
凍結防止剤 5部
水 55部
下記の処方に従って混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、有効成分30%のFL剤aを得た。
化合物〔IIa〕 30部
高級アルコール1 2部
高級アルコール2 2部
非イオン系界面活性剤A 3部
非イオン系界面活性剤B 3部
凍結防止剤 5部
水 55部
実施例1〜4および比較例1〜5
表1に示す処方にてSC剤とFL剤と水を混合して、植物病害防除剤1〜9を調製した。
表1に示す処方にてSC剤とFL剤と水を混合して、植物病害防除剤1〜9を調製した。
実施例1〜4の植物病害防除剤は、安定性、薬害等に関する実用上の問題がなく、活性成分のそれぞれの効力が相殺されずに補完的に発揮され、広範囲の植物病害に対する優れた防除効果を示した。
化合物〔I〕は(Z)−2−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルチオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−1,3−チアゾリジン−2−イリデン]アセトニトリルである。化合物〔I〕は公知の物質である。化合物〔I〕の塩は、農園芸学上許容される塩であれば、特に制限されない。化合物〔I〕の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩;酢酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、アルベシル酸塩等の有機酸の塩;等が挙げられる。本発明の植物病害防除剤においては化合物〔I〕そのものを用いるのが好ましい。
Claims (3)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070831A JP2013203661A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 植物病害防除剤 |
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JP2012070831A JP2013203661A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 植物病害防除剤 |
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