JP2013200287A - Ki−67インデックス算定二重染色法を用いた陽性率測定方法 - Google Patents

Ki−67インデックス算定二重染色法を用いた陽性率測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】経験豊富な病理医と同等の精度で簡便にKi−67陽性細胞数のカウントを実現する手段を提供する。
【解決手段】生体から分離した組織から調製された細胞標本を、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて、二重染色するステップ;二重染色した細胞標本を画像化するステップ;得られた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出するステップ;抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数するステップ;および抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数するステップを含む、腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、Ki−67インデックス算定二重染色法を用いた陽性率測定方法に関し、癌の画像診断の分野に関する。
乳癌の治療を行う際には、TNM分類またはホルモンレセプター・HER2発現の有無などを参考にして治療を行っている。最近、Ki−67発現の多寡を免疫染色で判定し、この値も治療選択の際に考慮することとなっている(ザンクトガレン・コンセンサス会議、2009年および2011年)。
Ki−67は、細胞の核に発現しているタンパク質で、G1期では核周辺、S期およびG2期では核マトリックス、M期では染色体にそれぞれ局在している。細胞増殖を休止しているG0期では発現していないため、細胞増殖と細胞周期のマーカーとして用いられている。具体的には、Ki−67に対する抗体(MIB1モノクローナル抗体など)を用いた免疫染色標本を鏡検し、腫瘍細胞500ないし1000個での陽性細胞数をカウントしている(図1)。このカウントは現在では全て手作業で行っているが、経験のある病理医にとっても時間と労力が必要である。
Ki−67をバイオマーカーとして用いる癌の診断のための試薬および方法が知られている(特許文献1〜5)。細胞を自動的に解析するための細胞画像自動解析装置および自動化組織分析のための方法が知られている(特許文献6〜8)。また、Ki−67を初めとする核に局在するタンパク質を免疫染色した細胞の顕微鏡写真画像を、オープンソースのソフトウェアを用いて計測する方法も知られ、ウェブサイトで公表されている(非特許文献1)。かかるソフトウェアは、ImmunoRatioとして無料で公表されており、細胞の顕微鏡写真画像があれば(半)自動でKi−67陽性細胞を計数することができる(非特許文献2)。
特表平11−509930 特表2003−506716 特開2005−315862 特表2007−524103 特表2009−527740 特開2009−63508 特開2009−122115 特表2009−537822
Breast Cancer Research, 2010, 12:R56 (http://breast-cancer-research.com/content/12/4/R56) http://imtmicroscope.uta.fi/immunoratio/
上記(半)自動化されたKi−67陽性細胞数のカウントでは、リンパ球などの混在が多い場合にはノイズが大きいため誤差が大きく、ノイズとなるリンパ球をフォトショップ等のソフトウェアを用いて除外してからでないと解析が困難であり、実質的に手作業でやる方法と変わりがないという問題点があった。本発明の目的は、かかる問題点を解決するため、経験豊富な病理医と同等の精度で簡便にKi−67陽性細胞数のカウントを実現する手段を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、組織中の癌細胞と非癌細胞とを区別可能な免疫組織染色およびKi−67特異的な免疫染色の二重染色を行い、かかる二重染色の識別に有用な画像解析ソフトウェアを組み合わせることにより、簡便かつ高精度なKi−67インデックス算定が可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のものを提供する。
〔1〕 生体から分離した組織から調製された細胞標本を、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて、二重染色するステップ、
二重染色した細胞標本を画像化するステップ、
得られた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出するステップ、
抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数するステップ、および
抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数するステップ
を含む、腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定する方法。
〔2〕 腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬がサイトケラチンに対する抗体、GCDFP15に対する抗体またはマンマグロビンに対する抗体である、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕 サイトケラチンがサイトケラチン19である、前記〔2〕に記載の方法。
〔4〕 画像抽出ステップがクロージング処理による腫瘍細胞領域の改善処理を含む、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕 Ki−67陰性細胞の個数の計数ステップがオープニング処理およびクロージング処理による陰性細胞領域の改善処理を含む、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕 Ki−67陽性細胞の個数の計数ステップがオープニング処理およびクロージング処理による陽性細胞領域の改善処理を含む、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕 画像抽出ステップ、Ki−67陰性細胞の個数の計数ステップおよびKi−67陽性細胞の個数の計数ステップの少なくとも1つのステップにおいて、微小領域の削除処理を含む、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法。
〔8〕 腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
(P1)生体から分離した組織から調製された細胞標本を、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて二重染色した細胞標本の画像を読み込む手段、
(P2)読み込まれた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出する手段、
(P3)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数する手段、
(P4)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数する手段、および
(P5)Ki−67インデックスを算出する手段
として機能させるための前記コンピュータプログラム。
〔9〕 画像抽出手段がクロージング処理による腫瘍細胞領域の改善処理を含む、前記〔8〕に記載のコンピュータプログラム。
〔10〕 Ki−67陰性細胞の個数の計数手段がオープニング処理およびクロージング処理による陰性細胞領域の改善処理を含む、前記〔8〕または〔9〕に記載のコンピュータプログラム。
〔11〕 Ki−67陽性細胞の個数の計数手段がオープニング処理およびクロージング処理による陽性細胞領域の改善処理を含む、前記〔8〕〜〔10〕のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
〔12〕 画像抽出手段、Ki−67陰性細胞の個数の計数手段およびKi−67陽性細胞の個数の計数手段の少なくとも1つの手段において、微小領域の削除処理を含む、前記〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
本発明のKi−67インデックス算定方法によれば、簡便かつ精度よく腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定することができる。これにより、癌の診断および治療方針の迅速かつ的確な決定に貢献することができ、さらには、患者のベネフィットにもつながる。本発明のコンピュータプログラムは、該方法をコンピュータに実行させるために手段を提供する。
Ki−67が単染色された顕微鏡写真を示す。検鏡によりKi−67陽性細胞を計数する(従来法)。 Ki−67およびサイトケラチン19が二重染色された顕微鏡写真を示す。 サイトケラチン19染色を指標として、癌細胞を選択することを示す図である。 選択した癌細胞中のKi−67陰性細胞のカウントを示す図である。 選択した癌細胞中のKi−67陽性細胞のカウントを示す図である。 本発明のKi−67インデックス算定を具現化する画像処理の一例を示す。 サイトケラチン19およびKi−67の二重染色細胞標本からのKi−67インデックス算定の一実施形態のフローチャートを示す。
本発明において「細胞標本」とは、組織又は細胞集団を形成する個々の細胞の形態や構造内容物を観察可能に固体支持体上に固定した試料をいう。対象となる試料の由来は特に制限されず、いかなる生物由来のものであってもよいが、好ましくは哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、ハムスター等)であり、より好ましくはヒト、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ等、特に好ましくはヒトである。組織試料の場合、試料はミクロトーム等で薄く切片化された組織切片を用いても、ホールマウントされた組織又は個体を用いても良いが、好ましくは、組織切片が用いられる。組織切片は、凍結組織を切片化し、パラフィンまたは樹脂で包埋された切片であってもよい。組織としては、例えば、脳、脊髄、眼球、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、乳腺、甲状腺、胆嚢、骨髄、副腎、皮膚、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、脂肪組織、骨格筋などが挙げられるが、これらに限定されない。細胞としては、前記組織から単離された細胞、及びそれら細胞から樹立した細胞株などが挙げられる。固体支持体上で培養した細胞又はサイトスピン等で固体支持体上に集めた細胞を乾燥させ、固定した後に細胞標本として用いられ得る。試料の固定には自体公知の方法を用いればよく、例えば、ホルマリン液、パラホルムアルデヒド液、グルタルアルデヒド液、四酸化オスミウム液、酢酸アルコール、メタノール、エタノール、アセトンなどを用いる方法、凍結法、マイクロウェーブ乾燥法などが挙げられる。前記試料を固定する固体支持体は、固定操作及び以下に説明する染色ステップに耐えられるものであり、好ましくは顕微鏡観察に適するものであればよい。例えば、スライドガラスが挙げられる。
細胞標本がパラフィン包埋切片または樹脂包埋切片の場合、常法により脱パラフィンまたは脱樹脂を行った後に染色ステップに供してもよい。
本発明において「Ki−67」とは、細胞の核に発現しているタンパク質で、G1期では核周辺、S期およびG2期では核マトリックス、M期では染色体にそれぞれ局在している。細胞増殖を休止しているG0期では発現していないため、細胞増殖と細胞周期のマーカーとして用いられているタンパク質である。Ki−67は、検査対象の細胞が由来する動物、好ましくは上記した哺乳動物、より好ましくはヒトのKi−67である。ヒトKi−67は、NCBI Accession No. P46013.2等でそのアミノ酸配列が公表されている。
本発明において「Ki−67インデックス」とは、腫瘍細胞集団におけるKi−67陽性の腫瘍細胞の割合をいう。腫瘍細胞集団は、病理診断のためのカットオフ値を定めるためには、200〜2000個、好ましくは500〜1000個の腫瘍細胞からなることが望ましい。「Ki−67インデックス」のカットオフ値は、腫瘍の種類によって経験的に定めることができ、例えば乳癌の場合、14%または20%という値が挙げられる。
本発明において「抗Ki−67抗体」とは、タンパク質Ki−67を検出可能な抗体である限り特に限定されるものではなく、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、またはFabフラグメントやFab発現ライブラリーによって生成されるフラグメントなどのように抗原結合性を有する前記抗体の一部が包含される。例えば、市販の抗体として、MIB1、MIB2、MIB5、MIB7、MIB21およびMIB24などのMIB(登録商標)ファミリーに属する抗体、ウサギモノクローナル抗体クローンSP6(Biocare Medical, LLC.)が挙げられる。また、抗Ki−67抗体は、Ki−67またはその一部を抗原として用い、自体公知の方法によって調製することができる。
本発明において「腫瘍細胞」とは、自律的増殖能を有する細胞をいい、癌化した悪性の「癌細胞」だけではなく癌化していない良性の細胞も含まれる。しかし、本発明においては厳密に区別することなく、「腫瘍細胞」と「癌細胞」とを互換的に用いることができる。
本発明において「腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬」とは、腫瘍細胞と非腫瘍細胞とを区別するために、腫瘍細胞の細胞質を優先的に染色可能な試薬をいう。かかる試薬としては、一次抗体として細胞質のフィラメントを構成するサイトケラチンに対する抗体が挙げられ、乳腺組織由来の細胞を対象とする場合はGCDFP15に対する抗体、マンマグロビンに対する抗体などが挙げられる。好ましい一次抗体はサイトケラチンに対する抗体であり、より好ましくはパンサイトケラチン、サイトケラチン−マルチ、抗サイトケラチン19抗体、サイトケラチン抗体AE1/AE3(あるいはサイトケラチン抗体CAM5.2)であり、最も好ましくは抗サイトケラチン19抗体である。
細胞質を染色するためには、標識された前記一次抗体を用いる方法、前記一次抗体と一次抗体に結合する標識された二次抗体とを用いる方法、前記一次抗体と、一次抗体に結合する二次抗体と、これらの複合体を認識する第3の試薬とを用いる方法など、免疫組織化学において通常用いられる染色手段が限定なく用いられる。
腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定する方法
本発明のKi−67インデックスを算定する方法は、以下のステップを含む。
(1)二重染色ステップ
本ステップにおいて、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて、細胞標本を二重染色する。Ki−67の染色および細胞質の染色の順序は特に限定されず、同時に行ってもよい。通常、細胞質を免疫染色した後に、Ki−67の免疫染色を行う。免疫染色は、自体公知の方法に従って行うことができ(例えば、改訂四版 渡辺・中根 酵素抗体法、発行 学際企画株式会社、編集 名倉宏、長村義之、堤寛、ISBN4-906514-73-X C304を参照のこと)、酵素抗体法(Enzyme labeled antibody method)および蛍光抗体法等が好適に用いられる。
好ましい実施態様として、免疫染色の感度、検出手段および二重染色の識別性の観点から、酵素抗体法による免疫染色法が挙げられる。酵素抗体法は、酵素で標識した抗体により、Ki−67およびサイトケラチン等を検出する。標識を直接行う場合と、二次抗体を用いて間接的に行う場合がある。検出感度を上げるために種々の改良がなされ、ビオチン−ストレプトアビジンを用いたABC法、チラミド(タイラマイド)を用いたチラミド法(TSA法、Tyramide Signal Amplification)などの改良法で、非常に高い感度を実現できる。
標識酵素は、ペルオキシダーゼ(HRP、horseradish peroxidase)およびアルカリホスファターゼ(AP、alkaline phosphatase)が汎用されており、本発明においても好適に使用することができる。一方の抗体をHRPで標識し、他方の抗体をAPで標識して用いることが望ましいが、HRP(あるいはAP)で標識した2種の抗体を用いてもよい。酵素抗体法に適した抗体試薬および発色キット等が市販されており、当該試薬およびキットに添付された製造業者のプロトコールに従って、免疫染色を行うことができる。
一般的なプロトコールとして、必要により脱パラフィンまたは固定処理した細胞標本を準備し、必要により前処理(例えば、生体色素の脱色または除去処理、ブロッキング処理)または抗原賦活化(温浴、マイクロウェーブ処理、オートクレーブ処理、プロテアーゼ処理等)し、一次抗体と反応させ(例えば、4℃〜室温で0.5〜24時間)、反応終了後細胞標本を洗浄し、二次抗体と反応させ(例えば、4℃〜室温で5〜120分)、反応終了後細胞標本を洗浄する。次いで、発色基質を添加し、発色させる。
二重染色を同時に行う場合は、一次抗体を混合して反応させ、洗浄し、二次抗体とも同時に反応させ、洗浄した後、発色基質は別々に添加して、発色させることにより二重染色が完了する。
Ki−67および細胞質を別々に免疫染色する場合は、前記プロトコールを繰り返し、二重染色が完了する。
二重染色後の細胞標本は、顕微鏡での形態観察のために、さらにヘマトキシリン染色等の対比染色を行ってもよい。
この場合、発色基質としては、二重染色の識別を容易にするために、Ki−67に対する発色と細胞質に対する発色を異なる色相(波長)の組合せとすることが望ましい。好ましい発色基質の組合せとして、ジアミノベンジジン(3, 3-diaminobenzidine:DAB)とFast Redとの組合せ、VIP(Vector社製)とFast Redとの組合せ、DABと5-ブロモ-4-クロロ-3-インドキシルホスフェート/ニトロブルーテトラゾリウムクロリド(BCIP/NBT)との組合せ、アミノエチルカルバゾール(3-amino-9-ethylcarbazole:AEC)とBCIP/NBTとの組合せ、HRPで標識した2種の抗体を用いる場合の好ましい発色基質およびその組合せとしては、DABとコバルトDAB(DAB-Co)、DABとニッケルDAB(DAB−Ni)、DABとAEC、DABとVIPとの組合せなどがあげられる。
二重染色された細胞標本を光学顕微鏡で撮像した一例を、図2に示す。
(2)画像化ステップ
二重染色された細胞標本を、撮影装置を搭載した光学顕微鏡または蛍光顕微鏡(蛍光染色の場合)などを用いて撮像し、デジタル画像としてコンピュータに保存する。デジタル画像は二次元データであっても三次元データであってもよいが、本発明においては二次元データで十分に解析可能である。保存されたデジタル画像を後述する本発明のプログラムが搭載されたコンピュータ内に読み込み、下記ステップ(3)〜ステップ(5)の画像解析ステップに供す。
(3)細胞質が染色された細胞(腫瘍細胞)の画像を抽出するステップ
読み込んだ画像ファイルに対して、まず、RGB(Red・Green・Blue)成分から、細胞質の染色の有無を決定するために好適な色空間成分に変換する。具体的には、例えば染色にFast Redを用いた場合、YCbCr色空間により細胞質が染色された癌細胞部分を抽出する。ここで、YCbCr色空間とは、輝度信号Yと青成分・赤成分の2つの色差信号(Cb、Cr)を使って表現される色空間であり、映像信号の伝送や記録でよく使用されている。RGB成分からYCbCrへの変換は、ITU-R B.T.601により次式(I)となる。
RGB成分の値を各々0〜1とした場合、Y値はRGBの比率によって0〜1の値で表現され、Y=0は黒を、Y=1は白を表す。Cb値とCr値は-0.5〜0.5の値で表現され、白黒でCb=Cr=0.0、青原色でCb=0.5、赤原色でCr=0.5となる。
二重染色ステップにおいて腫瘍細胞の細胞質を染色することにより、腫瘍細胞領域は非腫瘍細胞領域とは異なる色調を呈している。上記式を用いて、画像上の各画素のY値、Cb値、Cr値を計算し、比較することによって、腫瘍細胞領域と非腫瘍細胞領域とを区別する。例えば、図2において、赤紫色で染色された細胞質をもつ細胞は、腫瘍細胞に分類され、腫瘍細胞領域と腫瘍細胞領域以外とでCb値、Cr値を比較した場合、腫瘍細胞領域の方がCb値は小さく、Cr値は大きくなる。腫瘍細胞領域と腫瘍細胞領域以外とのCb値およびCr値の差、さらに、腫瘍細胞領域のCb値とCr値の比率により、腫瘍細胞を抽出する。腫瘍細胞領域と腫瘍細胞領域以外との比較、および、腫瘍細胞領域のCb値とCr値の比較により、染色の強さによって画像色が変動しても、腫瘍細胞を抽出することができる。
腫瘍細胞として抽出した領域は、不連続な領域が点在し1つの細胞集合体をなしていない。腫瘍細胞の集合体を構成するため、抽出領域を膨張処理して不連続領域を結合した後、元の形状に戻すべく収縮処理を実施するクロージング処理を行う。クロージング処理は形状を維持できる6近傍を採用することが望ましい。
さらに、抽出した領域のうち、例えば、15画素以下の微小領域は腫瘍細胞ではないと規定し、これらの微小領域を削除して、腫瘍細胞領域のみが抽出された画像を生成する(図3)。
(4)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数するステップ
Ki−67陰性細胞は、例えば、図4に示すように、核がKi−67抗体で染色されずバックグランドの薄い青色となっている。そこで、画像から、HLS表色系により薄い青色の核を有する細胞を抽出する。ここで、HLS表色系とは、色の立方体を変形して双六角錐にし、色相(Hue)、彩度(Saturation)および明度(Lightness)という概念で色を指定できるようにしたモデルであり、原色は明度L=50%、彩度S=100%にあたり,色相はR(赤)を起点として角度で測る。
RGBからHLSへの変換は下記のとおりである。
薄青色の核のHLS値を計測し、各値の最小値と最大値の範囲をすべて満足(閾値の決定)する画素を抽出し、Ki−67陰性細胞画像を生成する。
しかし、上記HLS表色系によるKi−67陰性細胞抽出画像には、陰性細胞と同等な色を有する非対象領域が腫瘍細胞領域以外にも多数存在する。したがって、陰性細胞抽出画像(A)と腫瘍細胞領域画像(B)との論理積画像間演算を行い、腫瘍細胞領域上の陰性細胞画像(C)を生成する。論理積画像間演算は、画像Aと画像Bがともに真(1)の時のみ画像Cを真(1)とし、それ以外は偽(0)とする演算である。
Ki−67陰性細胞として抽出した領域は、不連続な領域が点在し1つの細胞集合体をなしていない場合が多い。Ki−67陰性細胞の集合体を構成するため、抽出領域を膨張処理して不連続領域を結合した後、元の形状に戻すべく収縮処理を実施するクロージング処理を行う。さらに、収縮処理により細かな領域を消滅した後、元の形状に戻すべく膨張処理を実施するオープニング処理を行う。クロージング処理およびオープニング処理は形状を維持できる6近傍を採用することが望ましい。
さらに、抽出した領域のうち、例えば、2画素以下の微小領域はKi−67陰性細胞ではないと規定し、これら領域を削除し、Ki−67陰性細胞のみが抽出された画像を生成する(図4)。
次に、Ki−67陰性細胞の個数を計数する。計数法としては、以下の方法があげられる。例えば、画像の左上より走査していき、抽出領域を発見すると個数を1つ増加させ、さらに、この領域を計測済みとするため画像から消去する。この処理を画像左下まで繰り返す。
上記のように画像処理することにより、Ki−67陰性細胞を精度よく計数することができる。
(5)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数するステップ
Ki−67陽性細胞は、例えば、図5に示すように、核がKi−67抗体を用いてDAB染色され、濃い赤色となっている。そこで、画像から、ステップ(4)と同様に、例えば、HLS表色系で色データの分布をグラフにプロットし、選択した濃い赤色の領域を抽出するために適切な閾値を自動的に設定する。
ステップ(4)と同様にHLS表色系により濃い赤色の核を有する細胞を抽出する。濃い赤色の核のHLS値を計測し、各値の最小値と最大値の範囲をすべて満足(閾値の決定)する画素を抽出し、Ki−67陽性細胞画像を生成する。
しかし、上記HLS表色系によるKi−67陽性細胞抽出画像には、陽性細胞と同等な色を有する非対象領域が腫瘍細胞領域以外にも多数存在する。したがって、陽性細胞抽出画像(A)と腫瘍細胞領域画像(B)との論理積画像間演算を行い、腫瘍細胞領域上陽性細胞画像(C)を生成する。論理積画像間演算は、画像Aと画像Bがともに真(1)の時のみ画像Cを真(1)とし、それ以外は偽(0)とする演算である。
好ましくは、抽出されたKi−67陽性細胞部分の各画素を、ステップ(4)と同様にクロージング処理およびオープニング処理を行い、Ki−67陽性細胞部分を改善する。さらに好ましくは、ステップ(4)と同様に微小領域を削除し、Ki−67陽性細胞のみが抽出された画像を生成する。
次に、Ki−67陽性細胞の個数を計数する。計数法としては、以下の方法があげられる。例えば、Ki−67陰性細胞と同様、画像の左上より走査していき、抽出領域を発見すると個数を1つ増加させ、さらに、この領域を計測済みとするため画像から消去する。この処理を画像左下まで繰り返す。
上記のように画像処理することにより、Ki−67陽性細胞を精度よく計数することができる。
(6)Ki−67インデックスの算定
上記ステップ(3)〜(5)により、腫瘍細胞におけるKi−67陽性細胞とKi−67陰性細胞の個数が計数される。ステップ(3)〜(5)は、例えば、図6に示すように、コンピュータの画面上で連続的に操作することができる。
個数の総計が約200に満たなかった場合、200を超えるまでステップ(3)〜(5)を繰り返すことが望ましい。
Ki−67インデックスは、下記式(II)で算定される。
Ki−67インデックスを算定するためのコンピュータプログラム
本発明のコンピュータプログラムは、上記した本発明の方法を実行させるように構成されたプログラムである。本発明のプログラムは、基本的には、本発明の方法の流れと全く同様であって、コンピュータを、少なくとも、上記(2)のステップを行う手段(P1)、上記(3)のステップを行う手段(P2)、上記(4)のステップを行う手段(P3)、上記(5)のステップを行う手段(P4)、および上記(6)のステップを行う手段(P5)として機能させるように構成される。
手段(P1)では、本発明の方法において二重染色した細胞標本の画像を読み込む。画像の読み込みは、コンピュータ自体の記憶装置(HDD、CD−ROMなど)や外部データベースにアクセスしデータを取り込むプログラム構成であってもよい。読み込んだ画像データをコンピュータの画面に表示する。画像データから、解析する領域の選択は、ユーザーの入力を促してもよいし、自動的に選択してもよい。
手段(P2)では、手段(P1)で読み込まれた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出する。閾値の決定、腫瘍細胞領域の確認または決定については、ユーザーの入力を促してもよいし、自動的に確認および決定してもよい。
手段(P3)では、手段(P2)で抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数する。閾値の決定、Ki−67陰性細胞部分の確認または決定については、ユーザーの入力を促してもよいし、自動的に確認および決定してもよい。
手段(P4)では、手段(P2)で抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数する。閾値の決定、Ki−67陽性細胞部分の確認または決定については、ユーザーの入力を促してもよいし、自動的に確認および決定してもよい。
手段(P5)では、手段(P3)および手段(P4)で計数されたKi−67陰性細胞の個数およびKi−67陽性細胞の個数に基づいて、Ki−67インデックスを算出する。
手段(P1)から手段(P5)が行うプロセスは、本発明の方法において説明したとおりである。
本発明のコンピュータプログラムを、三谷商事株式会社が開発し、販売している画像処理・解析ソフトウエアWinROOF(商品名)を搭載したコンピュータを用いて実行する場合は、スクリプト形式で作成し、当該スクリプトを読み込んで自動実行することで、ユーザーにとってはあらたなプログラムを搭載することなく簡便に利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はいかなる意味においてもこれらに限定されるものではない。
(使用した試薬)
Target Retrieval Solution pH9.0(Dako, Glostrup, Denmark):抗原賦活処理用
H2O2(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA)
Anti Ki-67 antibody, clone MIB1(Dako)
Anti Ki-67 antibody, clone SP6(Biocare Medical LLC., Concord, CA, USA)
Anti cytokeratin 19, clone LL002(Biocare Medical)
Anti cytokeratin, clone AE1/AE3(Dako)
Anti-cytokeratin clone MNF116(Dako)
Antibody Diluent(Dako)
EnVisionTM/HRP(Dako)
EnVisionTM G|2 System/AP(Dako)
Mach 2 Double Stain 1(Biocare Medical)
(Envision、Mach 2 は、いずれも二次抗体にポリマー試薬がついてHRPおよび/またはAP標識されたものである)
Vulcan Fast Red(Biocare Medical)
DAB(Sigma-Aldrich)
Vector VIP (Vector Laboratories, Inc., Burlingame, CA, USA)
グリシン(Glycine)(和光純薬工業株式会社(Wako Pure Chemical Industries, Ltd, Osaka, Japan))
マイヤーヘマトキシリン(Mayer’s hematoxylin)(武藤化学株式会社(Muto Pure Chemicals, Co. Ltd, Tokyo, Japan))
マリノール封入剤(marinol)(武藤化学株式会社)
(細胞標本の作製)
患者の生検材料から、常法に従ってパラフィン包埋切片を調製し、スライドガラス上に固定し、細胞標本として用いた。
実施例1 細胞標本の二重染色(1)
1.脱パラフィン
キシレンおよびアルコール(エタノール)をそれぞれ2〜3槽ずつ用意し、パラフィン包埋切片を固定したスライドガラスをキシレン槽に各5分間静置し、次いでアルコール槽に各2〜3分間静置し、脱パラフィン処理を行った。あるいは、キシレン槽にて一晩静置し、脱パラフィン処理を行った。
2.抗原賦活(エピトープの賦活)
Tris-EDTA buffer pH9.0で施行した。Dako Target Retrieval Solution pH9.0(商品名)10倍濃縮液を10倍希釈したバッファーを容器に入れて準備した。
温浴槽に水をはり、その中に上記容器を浮かないように入れて、槽の温度を98℃に設定にした。温度表示が98℃になった後、脱パラフィン処理の終わったスライドガラスをバッファー内に入れ、40分間の温浴を行った。スライドガラスを取り出し、室温で30分程度冷却した。
3.内因性ペルオキシダーゼブロック
抗原賦活化処理後のスライドを、3%H2O2(蒸留水)中で、または0.3%H2O2(メタノール)中で5分静置し、内因性のペルオキシダーゼ活性をブロックした。
内因性ペルオキシダーゼブロック処理後のスライドガラスを、水(水道水)で水洗し、TBSバッファーに浸した。スライドガラスを取りだし、ガラスの裏と検体周囲の水分を拭った。
4.一次抗体(抗Ki-67抗体, clone MIB1, Dako)をDako Antibody Diluentで希釈し、細胞標本に加え、30分間室温で反応させた。
反応終了後、スライドガラスをTBSバッファーで洗浄し、ガラスの裏と検体周囲の水分を拭った。
5.発色
Envision ポリマー試薬(EnVisionTM/HRP)を細胞標本に加え、30分間室温で反応させた。次いで、上記4.と同様に、TBSバッファーで洗浄した。DAB発色は、粉末のDAB 30mg、TBS 150mlおよびH2O2 30μl(H2O2は直前に入れる)を混合した溶液中で行った。発色後、スライドガラスを水洗(水道水)し、TBSバッファーで洗浄、グリシン-塩酸緩衝液で洗浄、さらにTBSバッファーで洗浄した。
6.別の一次抗体(cytokeratin 19, Biocare medical)を細胞標本に加え、30分間室温で反応させた。
7.発色
Envisionポリマー試薬(EnVisionTM G|2 System/AP)を細胞標本に加え、30分間室温で反応させた。次いで、上記4.と同様に、TBSバッファーで洗浄した。Vulcan Fast Red(Biocare Medical)で発色させた。発色後、スライドガラスを水洗し、マイヤーヘマトキシレン(商品名)で5分間室温で染色し、水洗(水道水で1〜2分)した。二重染色およびヘマトキシレンでの対比染色が完了した細胞標本を、アルコールで脱水し、キシレンで透徹し、マリノール封入剤(商品名)を用いて封入した。
実施例2 細胞標本の二重染色(2)
ラビットとマウスのカクテル抗体を用いて、二重免疫染色を行った。実施例1と同様に、脱パラフィン、抗原賦活および内因性ペルオキシダーゼブロックを行い、その後、水洗し、TBSバッファーに浸したスライドガラスを取りだして、ガラスの裏と検体周囲の水分を拭った。
一次抗体カクテル(抗Ki-67抗体, clone SP6, Biocare Medicalおよび抗cytokeratin 19抗体, clone LL002, Biocare Medical)をDako Antibody Diluentで希釈し、スライドガラス上に加え、30分間室温で反応させた。TBSバッファーで洗浄後、Mach 2 Double Stain1ポリマー試薬を加え、30分間室温に置いた。次に、スライドガラスをTBSバッファーで洗浄し、実施例1と同様にして、DABあるいはVIP(Vector)で発色させた。発色完了後、スライドガラスを水(水道水)洗し、TBSバッファーで洗浄し、次いで、Vulcan Fast Red(Biocare medical)で発色させた。発色後、スライドガラスを水洗し、マイヤーヘマトキシレン(商品名)で5分間室温で染色し、水洗(水道水で1〜2分)した。二重染色およびヘマトキシレンでの対比染色が完了した細胞標本を、アルコールで脱水し、キシレンで透徹し、マリノール封入剤(商品名)を用いて封入した。
実施例3 染色された細胞の画像化
実施例1および2で二重染色された細胞標本を光学顕微鏡下で観察し、DXM1200(ニコン)で撮像し、画像データとしてコンピュータに保存した。
実施例4 画像解析およびKi−67インデックスの算定
画像処理・解析プログラムWinROOF(商品名、三谷商事株式会社製)を搭載したコンピュータで、実施例3の画像データを開いた。あらかじめ作成したスクリプトを読み込み、スクリプトの自動実行を行った。
予め作成したスクリプトは、WinROOFの自動メニューに追加された。画像を開いた後、追加された当該スクリプトのメニューを選択し、スクリプトに規定された処理を開始した。
本発明の方法を用いてKi−67インデックスを算定すると、免疫染色した細胞標本の写真撮影時間も含めて、2〜3分の時間を要した。一方、同一の細胞標本を、熟練した病理医が顕微鏡観察にて目視で計数してKi−67インデックスを算定した場合、10〜15分程度の時間を要した。
本発明の腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定する方法は、癌の診断および治療方針の迅速な決定に貢献することができる。これにより、医療機関における病理検査の負担を軽減し、患者の利益にもつながることが期待される。また、本発明は、細胞の核が免疫染色される種々のバイオマーカーのインデックスの算定にも応用可能である。
以上、本発明の具体的な態様のいくつかを詳細に説明したが、当業者であれば示された特定の態様には、本発明の教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で様々な修正と変更をなすことは可能である。従って、そのような修正及び変更も、すべて後記の特許請求の範囲で請求される本発明の精神と範囲内に含まれるものである。

Claims (12)

  1. 生体から分離した組織から調製された細胞標本を、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて、二重染色するステップ、
    二重染色した細胞標本を画像化するステップ、
    得られた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出するステップ、
    抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数するステップ、および
    抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数するステップ
    を含む、腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定する方法。
  2. 腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬がサイトケラチンに対する抗体、GCDFP15に対する抗体またはマンマグロビンに対する抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. サイトケラチンがサイトケラチン19である、請求項2に記載の方法。
  4. 画像抽出ステップがクロージング処理による腫瘍細胞領域の改善処理を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. Ki−67陰性細胞の個数の計数ステップがオープニング処理およびクロージング処理による陰性細胞領域の改善処理を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. Ki−67陽性細胞の個数の計数ステップがオープニング処理およびクロージング処理による陽性細胞領域の改善処理を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 画像抽出ステップ、Ki−67陰性細胞の個数の計数ステップおよびKi−67陽性細胞の個数の計数ステップの少なくとも1つのステップにおいて、微小領域の削除処理を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 腫瘍細胞におけるKi−67インデックスを算定するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
    (P1)生体から分離した組織から調製された細胞標本を、抗Ki−67抗体および腫瘍細胞の細胞質を染色する試薬を用いて二重染色した細胞標本の画像を読み込む手段、
    (P2)読み込まれた画像データから細胞質が染色された細胞の画像を抽出する手段、
    (P3)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陰性細胞を抽出し、個数を計数する手段、
    (P4)抽出された腫瘍細胞領域画像上のKi−67陽性細胞を抽出し、個数を計数する手段、および
    (P5)Ki−67インデックスを算出する手段
    として機能させるための前記コンピュータプログラム。
  9. 画像抽出手段がクロージング処理による腫瘍細胞領域の改善処理を含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
  10. Ki−67陰性細胞の個数の計数手段がオープニング処理およびクロージング処理による陰性細胞領域の改善処理を含む、請求項8または9に記載のコンピュータプログラム。
  11. Ki−67陽性細胞の個数の計数手段がオープニング処理およびクロージング処理による陽性細胞領域の改善処理を含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  12. 画像抽出手段、Ki−67陰性細胞の個数の計数手段およびKi−67陽性細胞の個数の計数手段の少なくとも1つの手段において、微小領域の削除処理を含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
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