JP2013199238A - ラックシャフト支持装置および同装置を備える車両操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラックシャフト支持装置40は、サポートヨーク50、プラグ80、トーションばね70、およびガイドブッシュ60を有する。プラグ80のプラグカム部分82は、3個のプラグカム面82Aを有する。サポートヨーク50のヨークカム部分52は、プラグカム面82Aに対応する形状の3個のヨークカム面52Aを有する。ヨークカム面52Aは、プラグカム面82Aに接触する。トーションばね70は、ヨークカム部分52をプラグカム部分82に対して回転させる力をサポートヨーク50に付与する。ガイドブッシュ60は、ブッシュ本体61および腕部分62を有する。ブッシュ本体61は、ハウジング30に取り付けられる。腕部分62は、ラックシャフト14の側方部分14Bを支持する。
【選択図】図2
Description
車両操舵装置400は、ハウジング401、ピニオンシャフト402、ラックシャフト
403、ラックアンドピニオン機構404、およびラックシャフト支持装置410を有する。ハウジング401は、ピニオンシャフト402の一部分、ラックシャフト403、およびラックシャフト支持装置410を収容する。ラックアンドピニオン機構404は、ピニオンシャフト402のピニオンギヤ402Aおよびラックシャフト403のラックギヤ403Aを有する。
図1を参照して、車両操舵装置1の構成について説明する。なお、ピニオンシャフト13の中心軸は、ピニオンシャフト13が自転するときの回転中心軸を示す。また、ラックシャフト14の中心軸は、ラックシャフト14の長手方向に平行する中心軸を示す。
作業者は、ねじり量の調整工程の前工程において、ラックシャフト支持装置40(以下、「調整前ユニット」)を組み立てる。なお調整前ユニットは、図2(a)に示されるラックシャフト支持装置40からガイドブッシュ60、プラグロックナット87、およびロックナット92が省略された構成を有する。また調整前ユニットは、同軸上においてプラグ80のプラグ側挿入孔85およびサポートヨーク50のヨーク側挿入孔52Cを有する。
図5(a)は、車両操舵装置1の摩耗初期状態を示す。図5(b)は、車両操舵装置1の摩耗進行状態を示す。摩耗初期状態は、ラックシャフト14の摩擦部分において摩耗が生じていない状態を示す。摩耗進行状態は、ラックシャフト14の摩擦部分において摩耗が生じた状態を示す。なお、ラックシャフト14の摩擦部分は、ラックギヤ14Aおよびピニオンギヤ13Aの噛み合い部分と、背面部分14Cおよびヨーク本体51の接触部分とを含む。
サポートヨーク50は、ヨークカム面52Aにおけるプラグカム面82Aとの接触により、プラグ80に対する反付勢方向ZA2への移動が規制されている。また第1ヨーク端部51Aは、ラックシャフト14の背面部分14Cに接触している。このため、ラックシャフト14がピニオンシャフト13に対して反付勢方向ZA2に移動することが抑制される。
トーションばね70は、プラグ80に対してサポートヨーク50を正転方向ZC1に回転させる力をサポートヨーク50に付与している。すなわち、ヨークカム面52Aをプラグカム面82Aに対して正転方向ZC1に回転させる力がサポートヨーク50に対して作用している。一方、サポートヨーク50は、ラックシャフト14の背面部分14Cとの接触により、プラグ80に対する付勢方向ZA1への移動が規制されている。すなわち、サポートヨーク50は、トーションばね70から付与される回転力により生じた付勢方向ZA1の力が作用した状態において、プラグ80およびラックシャフト14の間に挟まれている。
ラックシャフト14は、ピニオンシャフト13の回転にともないローリングする。ラックシャフト14がローリングするとき、ラックアンドピニオン機構15のギヤ噛み合い部分においては、ラックシャフト14をピニオンシャフト13に対してラック幅方向ZBに移動させる力がラックシャフト14に作用する。このため、ラックシャフト14の背面部分14Cを支持するサポートヨーク50に対してもラック幅方向ZBの力が作用する。
ガイドブッシュ60は、フランジ63の端面63Aとヨーク収容部分33の溝部分33Cとの間にクリアランスを有する。このため、ガイドブッシュ60に対して反付勢方向ZA2の力が作用するとき、ガイドブッシュ60はヨーク収容部分33に対して反付勢方向ZA2に移動することができる。一方、ラックシャフト14は、反付勢方向ZA2に作用する力により、ハウジング30に対して反付勢方向ZA2に移動することがある。
(1)ラックシャフト支持装置40は、ラックシャフト14の側方部分14Bを支持するガイドブッシュ60を有する。この構成によれば、ラックシャフト14のラック幅方向ZBへの移動が規制される。このため、サポートヨーク50とハウジング30との接触音の発生が抑制される。
図6は、本実施形態のラックシャフト支持装置100を示す。
本実施形態のラックシャフト支持装置100は、第1実施形態のラックシャフト支持装置40(図2(a)参照)と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。ラックシャフト支持装置100は、サポートヨーク50に代わるサポートヨーク110、プラグ80に代わるプラグ140、皿ばね170、および回り止めピン180を有する。なお、以下の説明において、第1実施形態の構成要素に対応する旨の説明が付された第2実施形態の構成要素は、対応する第1実施形態の構成要素と同等または類似の機能を有する。
車両操舵装置1の摩耗状態が摩耗初期状態から摩耗進行状態に変化する過程においては、摩耗量の増加にともないプラグカム面162がヨークカム面131に対して回転するとともにサポートヨーク110がプラグ140に対して付勢方向ZA1に移動する。このため、ラックシャフト14の摩擦部分の摩耗量が増加した場合においても、ラックシャフト14の背面部分14Cが第1ヨーク端部121により支持される。
(6)ラックシャフト支持装置100は、皿ばね170を有する。この構成によれば、サポートヨーク110が皿ばね170によりプラグカム部分161に押し付けられる。このため、プラグカム面162およびヨークカム面131が互いに離間しにくい。
図7は、本実施形態のラックシャフト支持装置200を示す。
本実施形態のラックシャフト支持装置200は、第2実施形態のラックシャフト支持装置100(図6(a)参照)と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。ラックシャフト支持装置200は、サポートヨーク110に代わるサポートヨーク210、ガイドブッシュ60に代わるガイドブッシュ240、トーションばね70に代わるトーションばね250、プラグ140に代わるプラグ260、ばね調整機構90に代わるばね調整機構290、および弾性部材320としてのコイルばねを有する。なお、以下の説明において、第2実施形態の構成要素に対応する旨の説明が付された第3実施形態の構成要素は、対応する第2実施形態の構成要素と同等または類似の機能を有する。
(7)ラックシャフト支持装置200は、弾性部材320を有する。この構成によれば、サポートヨーク210が弾性部材320によりラックシャフト14により押し付けられる。このため、ラックシャフト14とピニオンシャフト13との歯打音が生じにくい。
本発明は、第1〜第3実施形態とは別の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての第1〜第3実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・第2実施形態のラックシャフト支持装置100は、回り止めピン180を有する。一方、変形例のラックシャフト支持装置100は、回り止めピン180が省略された構成を有する。なお、第3実施形態のラックシャフト支持装置200に対しても同様の変更を加えることができる。
・第1〜第3実施形態の車両操舵装置1は、中心軸方向に直交する断面形状がY字に類似する形状のラックシャフト14を有する。一方、変形例の車両操舵装置1は、中心軸方向に直交する断面形状がD字に類似する形状のラックシャフト(以下、「D型ラックシャフト」)を有する。この変形例の車両操舵装置1においては、D型ラックシャフトの側方部分がガイドブッシュ60,240の各腕部分62により支持される。D型ラックシャフトの側方部分は、中心軸方向に直交する断面において、中心軸からの距離が最大となる部分を含む。
・第1〜第3実施形態の車両操舵装置1は、コラムアシスト型の構成を有する。一方、変形例の車両操舵装置1は、ピニオンアシスト型、デュアルピニオンアシスト型、ラック同軸型、またはラックパラレル型の構成を有する。
Claims (6)
- ラックシャフトを収容するハウジングに固定されるプラグ固定部分、およびプラグカム面が形成されたプラグカム部分を有するプラグと、
前記ラックシャフトの背面部分を支持するヨーク本体、および前記プラグカム面に対応する形状に形成されて前記プラグカム面に接触するヨークカム面が形成されたヨークカム部分を有するサポートヨークと、
前記ヨークカム部分を前記プラグカム部分に対して回転させる力を前記サポートヨークに付与するトーションばねと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ラックシャフトの側方部分を支持するガイドブッシュと
を備えたラックシャフト支持装置。 - ラックシャフトを収容するハウジングに固定されるプラグ固定部分、およびプラグカム面が形成されて前記プラグ固定部分に対して回転可能に設けられたプラグカム部分を有するプラグと、
前記ラックシャフトの背面部分を支持するヨーク本体、および前記プラグカム面に対応する形状に形成されて前記プラグカム面に接触するヨークカム面が形成されたヨークカム部分を有するサポートヨークと、
前記プラグカム部分を前記ヨークカム部分に対して回転させる力を前記プラグカム部分に付与するトーションばねと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ラックシャフトの側方部分を支持するガイドブッシュと
を備えたラックシャフト支持装置。 - 前記ガイドブッシュは、少なくとも2個の腕部分を有し、
前記腕部分の一方は、前記ラックシャフトの側方部分の一方を支持し、
前記腕部分の他方は、前記ラックシャフトの側方部分の他方を支持する
請求項1または2に記載のラックシャフト支持装置。 - 前記ガイドブッシュは、前記2個の腕部分と一体的に形成されるブッシュ本体を有し、
前記ブッシュ本体は、前記サポートヨークの形状に対応した挿入孔を有し、
前記サポートヨークは、少なくとも一部分が前記挿入孔に挿入される
請求項3に記載のラックシャフト支持装置。 - 前記ラックシャフト支持装置は、前記サポートヨークを前記ラックシャフトに向けて押す弾性部材を有する
請求項1〜4のいずれか一項に記載のラックシャフト支持装置。 - 車両操舵装置であって、
前記ラックシャフトと、
前記ハウジングと、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のラックシャフト支持装置と
を備えた車両操舵装置。
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