JP2013199112A - 液体収納容器およびそれを装着可能な装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体収納容器の形状や装着姿勢に依存することなく、また液体収納容器の大型化および高価格化を招くことなく、効率的に液体を撹拌することができる液体収納容器およびそれを装着可能な装置を提供すること。
【解決手段】液体の供給孔42の開口部42Aとは別に、取り込み孔44に連通する開口部13Bと、撹拌孔43の開口部43Aと、がインク袋2内に開口する。開口部13Bと開口部43Aは、重力方向にずれて位置する。取り込み孔44と撹拌孔43との間は、インクの流れを許容する流路によって連通される。
【選択図】図4

Description

本発明は、種々の液体を収納可能な液体収納容器、および、それを装着可能な装置に関するものである。特に、顔料インクを収納するインクタンク、および、そのインクタンクから供給される顔料インクを用いて画像を記録する記録装置として好適な液体収納容器およびそれを装着可能な装置に関するものである。
インクジェット記録装置の記録ヘッドに対する供給系としては、その供給系の末端に、インクを収容するインクタンクが着脱自在に接続される構成のものがある。このような着脱自在型のインクタンクとしては、その内部に備わるスポンジなどの毛管力発生部材によりインクを保持するもの、可撓性の袋や剛性を有する筐体内部に直接インクを保持するものなどが知られている。特に、ポスターなど紙面一枚あたりのインク供給量が多いグラフィック・アート用プリンタなどにおいては、大容量のインクが要求されるため、インクタンクの交換頻度の低減やインク収納効率を考慮し、直接インクを収容するタイプのインクタンクが望まれている。
このようなグラフィック・アート用プリンタによる記録物は、高画質が求められる他に、長期間屋外で掲示されることもあるため、耐光性や耐ガス性が要求される。一般に、染料インクは耐光性や耐ガス性が低く、堅牢性の高い画像を提供することが難しい。一方、色材として顔料を含有する顔料インクは、耐光性や耐ガス性に優れ、堅牢性の高い画像を提供することが可能である。そのため、グラフィック・アート用プリンタなどにおいては、顔料インクが使用されるようになってきている。
しかしながら、顔料インクにおいては、顔料粒子が溶液中に溶解せずに、分散した状態で浮遊することになる。このように浮遊する顔料粒子は、インクタンクを静置しておく時間の経過と共に、その自重で重力方向下方へ沈み始める。そのため、インクタンク内の顔料インクには、重力方向において顔料粒子の濃度分布が形成され、重力方向下方は顔料濃度が高くなり、重力方向上方は顔料濃度が低くなる。このような顔料粒子の濃度分布が形成された場合には、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給する初期と後期の時点において、記録ヘッドから吐出される顔料インクの顔料濃度が変化する。そのため、記録画像に色差や色ムラが生じて、色安定性および色再現性の劣る画像が記録されるおそれがあった。
顔料インクにおける顔料粒子の分散状態の一様化を図るために、顔料インクを撹拌する方法が提案されている。特許文献1には、タンクケース内に位置する可撓性の袋の内部にインク収納室を形成し、そのインク収納室内に収納されたインクを撹拌する構成が記載されている。タンクケースの内面と可撓性の袋の外面との間に形成された密閉空間に加圧空気を導入することにより、可撓性の袋が潰され、インク収納室内のインクが加圧されてインク供給口から、記録装置側のインク供給系に供給される。インクタンクには、インク収納室とインク供給口との間を連通するインク供給路が形成されており、加圧されたインク収納室内のインクは、そのインク供給路を通してインク供給口に導かれる。インク供給路中には、インク収納室内のインクが加圧されたときに膨らみ、その加圧が解除されたときに萎むバッファ室が備えられており、このバッファ室の膨らみと萎みを利用してインク収納室内のインクを撹拌する。すなわち、インク収納室内の加圧時にインク収納室からバッファ室へインクを取り込み、その後、インク室内の加圧解除時にバッファ室内のインクをインク収納室へ戻す際に、インク収納室内に生じるインク流によってインクを撹拌する。
特開2004−306604号公報
しかしながら、上記のようなインク供給路中に備わるバッファ室を用いる撹拌方法においては、その撹拌性能がインクタンクの形状や構成またはインクタンクの装着姿勢に依存するため、効率的に顔料を含有するインクを撹拌することができない場合があった。
例えば、インク収納室が重力方向に沿って長く延在し、そのインク収納室の底部に位置する開口部と、インク供給口と、の間のインク供給路中にバッファ室が備わる場合には、バッファ室の体積縮小のスピードが遅いと撹拌性能が充分に発揮できない。すなわち、バッファ室からインク供給口および開口部を通して、インク収納室内の上方に向かって噴出されるインク流の勢いが弱くなり、インク収納室内の上部までインク流が到達しない場合があった。
また、インク収納室を横向きとの姿勢とした場合、インク供給路に連通する開口部は、インク収納室内において垂直方向に延在する側面に開口することになる。そのため、バッファ室からインク供給路および開口部を通して、インク収納室内に噴出されるインクの噴出方向は水平方向となる。しかし、インク収納室内のインクの顔料濃度は重力方向において異なることになるため、その開口部の位置に対応する場所の顔料濃度のインクを一旦、インク供給路内に導入した後、そのインクを同じ濃度のインクが存在するインク収納室内に噴出させることになる。つまり、開口部から水平方向に噴出されるインクは、それと同じ顔料濃度のインク内に噴出されることなり、顔料濃度が異なるインクに対しては積極的に作用しない。また、このような水平方向のインクの噴出によって、重力方向に対してもインクが若干撒き散らされることになるものの、重力方向にインクを噴出する場合と比較すると撹拌の程度は小さい。また、そのように重力方向に若干撒き散らされるインクは、インク収納室の側面に形成される開口部がインク収納室の底部寄りに位置する場合には、インク収納室内の上部までは到達しにくい。また、インク収納室の側面に形成される開口部が重力方向において中間に位置する場合には、開口部からインク収納室内に水平方向に噴出されるインクは顔料濃度の高いインクではなく、平均的な顔料濃度のインクとなる。そのため、特に、インク収納室内の上方に存在する顔料濃度の低いインク領域に関しては、それを効率的に撹拌することが難しい。
インク収納室内のインクの撹拌効率を上げる方法として、インク供給路中に備わるバッファ室の容積を大きくすること、およびバッファ室を付勢するバネ部材のバネ定数を高めて、インクの噴出量および噴出力を増大させること、などが考えられる。しかし、バッファ室の容積を大きくすると、インクタンクのサイズが大きくなってしまう。また、バッファ室を付勢するバネ部材のバネ定数を高めると、バッファ室の体積を拡大するためにインクに付与する圧力が増大し、その分、インク収納室内のインクを加圧するためにタンクケース内に導入する加圧空気の圧力を高めることが必要となる。そのため、その加圧空気を供給するための記録装置側の加圧ポンプの能力を高めなければならず、その加圧ポンプの大型化および価格の上昇、ひいては記録装置の大型化および価格の上昇を招いてしまう。また、このようなインクの圧力の増大に伴って、タンクケースの肉厚を大きくしたり、タンクケース内の密閉空間を形成するための溶着部の強度を高めることが必要となり、それに伴って、インクタンクも大型化や価格の上昇を招くおそれがある。
本発明の目的は、液体収納容器の形状や装着姿勢に依存することなく、また液体収納容器の大型化および高価格化を招くことなく、効率的に液体を撹拌することができる液体収納容器およびそれを装着可能な装置を提供することにある。
本発明の液体収納容器は、液体収納室内に収納された液体を供給孔から外部に供給可能な液体収納容器であって、前記液体収納室内に開口する第1の開口部に連通する第1の流路と、前記液体収納室内に開口する第2の開口部に連通し、当該第2の開口部が重力方向において前記第1の開口部よりも上方に位置する、第2の流路と、前記液体収納室の外部において前記第1の流路と前記第2の流路とを連通して、液体の流通を許容する連通路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、液体収納容器を設置する姿勢での重力方向において上下にずれるように液体収納室内に開口する第1および第2の開口部を備え、それらの間を連通する連通路を通して、液体収納室内の液体を効率よく撹拌する液体の流れを生じさせることができる。すなわち、第1および第2の開口部が上下にずれて位置するため、流路を通して、液体収納室の下方側の比較的高濃度の液体と、液体収納室の上方側の比較的低濃度の液体と、の間に上下方向の流れを生じさせることができる。また、液体の供給路とは別に、液体収納室内に開口する第1および第2の開口部との間を連通する連通路を備えるため、液体の供給路内の圧力に依存することなく、液体収納室内の液体を効率よく撹拌するための液体の流れを生じさせることができる。
例えば、液体として顔料を含有するインクを収納するインクタンクにおいては、顔料濃度が高い下方位置のインクを第1の開口部から取り込み、それを第2の開口部から顔料濃度が低い上方位置のインク内に導くことにより、インクを効率よく撹拌することができる。
本発明の液体収納容器としてのインクタンクを装着な記録装置におけるインク供給システムの概略構成図である。 本発明の第1の実施形態におけるインクタンクの外観斜視図である。 図2のインクタンクの分解斜視図である。 図2のインクタンクのIV−IV線に沿う断面図である。 図4のインクタンクの撹拌動作前の状態を説明するための断面図である。 図4のインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 図2のインクタンクにおけるインク袋の溶着前の斜視図である。 ガゼットタイプのインク袋を適用した場合の比較例を説明するための要部の断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるインクタンクの撹拌動作前の状態を説明するための断面図である。 図9のインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 図9における一方向弁の分解斜視図である。 本発明の第3の実施形態におけるインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 本発明の第4の実施形態におけるインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 本発明の第5の実施形態におけるインクタンクの断面図である。 図14のインクタンクにおける取り込み流路の開口部近傍の拡大断面図である。 本発明の第6の実施形態におけるインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 本発明の第7の実施形態におけるインクタンクの撹拌動作を説明するための断面図である。 (a),(b)は、本発明の第7の実施形態におけるインクタンクの異なる構成例を説明するための断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1から図8は、本発明の第1の実施形態を説明するための図である。以下、本実施形態を複数の項目に分けて説明する。また、本実施形態の液体収納容器は、インクを収容するインクタンクとしての適用例であり、そのインクタンクは記録装置に装着可能である。
(インク供給システム)
図1は、本実施形態のインクタンク1を装着可能な記録装置のインク供給システムの模式図である。インクタンク(インク収納容器)1内のインクは、サブタンク200を通してインクジェット方式の記録ヘッド300に供給可能である。インクを供給するための動力源は、記録装置に備わる加圧ポンプ400の圧縮空気であり、後述するように、インクタンク1およびサブタンク200の内部を加圧することによりインクが供給される。インクタンク1、サブタンク200、記録ヘッド300、および加圧ポンプ400の間の流路には、インクの流動方向を規制し、かつインクの逆流を防止するために、記録装置により開閉制御可能なバルブ501,502,503,504が備えられている。記録ヘッド300には、サブタンク200から供給されるインクに所定の負圧を付与するための不図示の負圧室が備えられており、所定の負圧が付与されたインクは、記録ヘッド300の複数のノズルから記録データに応じて吐出される。
インクジェット方式の記録ヘッド300は、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子を用いて、ノズル先端の吐出口からインク吐出する。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用してノズル先端の吐出口からインクを吐出することができる。記録装置は、記録ヘッド300と記録媒体とを相対移動させる移動機構を備え、記録データに基づいて記録ヘッド300のノズルからインクを吐出することにより、記録媒体に画像を記録する。記録装置の記録方式は、いわゆるフルライン方式あるいはシリアルスキャン方式などのいずれの方式であってもよい。フルライン方式の場合は、長尺な記録ヘッドを用い、その記録ヘッドにおけるノズル列と交差(例えば、直交)する方向に記録媒体を連続的に搬送しつつ、記録ヘッドのノズルからインクを吐出することにより画像を記録する。シリアルスキャン方式の場合は、記録ヘッドを主走査方向に移動させつつノズルからインクを吐出する動作と、その主走査方向と交差(例えば、直交)する副走査方向における記録媒体の搬送と、を繰り返すことによって画像を記録する。記録ヘッドは、ノズルからインクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドのみに特定されず、記録媒体に画像を記録するために、記録媒体にインクを付与することができるものであればよい。
(インクタンクからのインク供給方法)
インクタンク1は、タンクケース3と、そのタンクケース3内に位置する可撓性のインク袋2と、を含み、インク袋2の内部には、インクを収納するためのインク収納室(液体収納室)が形成される。加圧ポンプ400からの圧縮空気は、タンクケース3の内面とインク袋2の外面との間に形成された圧力を導入可能の密閉空間(加圧室)内に、バルブ501および後述する加圧口45を通して、吹き込まれる。この圧縮空気の吹き込みによりインク袋2が潰され、その潰された体積に相当する量のインクがインク収納室内(液体収納室内)からバルブ503を通してサブタンク200に供給される。サブタンク200内のインクはバルブ504を通して記録ヘッド300に供給される。このようにインク袋2を加圧することにより、インク収納室内のインクが記録装置側のインク供給系に供給される。インク袋2への加圧力に応じて、インクタンク1からのインクの供給能力が高まる。そのため、ポスターなどの大判の記録媒体に画像を記録する場合に、記録ヘッドにおいて大量のインクが短時間で消費されたとしても、それに追従できる量のインクを供給することができる。
(インクタンクの構成)
次に、図2、図3、および図4を用いてインクタンク1の構成について説明する。図2は、インクタンク1の外観図、図3は、インクタンク1の分解斜視図である。図4は、インクタンク1の図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。
インクタンク1は、インクを収納するか可撓性のインク袋2と、インク袋2を囲み保護するタンクケース3と、インク袋2の内部に連通する流路を形成する流路形成部材4と、流路形成部材4を保護するタンクカバー5と、を含む。流路形成部材4には、後述するように複数の部品が取り付けられている。
(インク袋)
インク袋2は、変形可能な可撓性の材料により形成されており、前述したように、記録装置本体の加圧ポンプ400からの圧縮空気によって加圧されることにより、その内部のインクを外部に供給する。インク袋2の材料としては、インクの使い切り性を良好にするために、畳まれやすい袋を形成するような柔軟性の高い材料を含む層構造が望ましい。例えば、溶着層にポリプロピレンやポリエチレンを用い、さらに耐衝撃性を高めるナイロンフィルムを含む層構造のシートを挙げることができる。また、インク中の水分の蒸発を抑制するために、層構造の一部にアルミシートを用いたフィルム、またはシリカ等の蒸着層を含む多層フィルムを用いてもよい。
本実施形態では、インク袋2によってインク収納室を形成している。その理由は、インクタンクを設置する姿勢の選択の自由度を上げることができて、インク供給口6の位置に依存することなく、インクを最後まで使い切ることができるからである。
(流路形成部材)
流路形成部材4には舟形の凸部41が設けられており、この凸部41の側壁と、インク袋2の開口部と、が溶着されることにより、インクを収容するインク収納室が形成される。インク袋2の内層と流路形成部材4は、例えばポリプロピレンやポリエチレン等の同一材料で構成されていることが好ましく、容易に溶着することが可能となっている。凸部41には、供給孔42、撹拌孔(第2の流路)43、および取り込み孔44(第1の流路)が形成されている。供給孔42は、インク収納室内に開口する開口部42Aと、インク供給口6と、を連通する。撹拌孔43および取り込み孔44は、それぞれ、インク収納室内に開口する開口部(第2の開口部)43Aおよび開口部(第1の開口部)13Bと、後述するポンプ室7と、の間を連通する。撹拌孔43および取り込み孔44は、それぞれ個別の経路を通してポンプ室7に連通している。それらの経路は、流路形成部材4と板部材8とを溶着することにより形成され、より具体的には、流路形成部材4に設けられている溝を板部材8によって塞ぐことにより形成される。このように、流路形成部材4に形成された連通路により、取り込み孔44と撹拌孔43がインク収納室の外部において連通されて、それらの間におけるインクの流通が許容される。その連通路中に、ポンプ室7が位置することになる。
図4において、液体収納容器(インクタンク1)は設置された姿勢、即ち記録装置本体に装着された姿勢にある。このように、インクタンク1を記録装置本体に装着した姿勢において、撹拌孔43の開口部(第2の開口部)43Aは、取り込み孔44に連通する後述の延長部材13の開口部(第1の開口部)13Bよりも、重力方向において上方に位置する。その重力方向において、供給孔42の開口部42Aは、開口部43Aと開口部13Bとの間に位置する。これら位置関係は、必ずしも記録装置本体に装着した姿勢においてに限定される訳ではない。但し、記録装置本体に装着した際に、上述の位置関係となっていることが好ましい。また、本例の供給孔42、撹拌孔43、および取り込み孔44は、重力方向に沿って延在するインクタンク1の側部に位置する。流路形成部材4において、凸部41から外れた領域には加圧口45が形成されており、加圧ポンプ400からの圧縮空気は、この加圧口45を通してタンクケース3内に導入される。流路形成部材4の外周部近傍には溶着リブ(不図示)が形成されており、その溶着リブに、それと同一材料のタンクケース3を溶着することにより、圧縮空気が流入する密閉空間が形成される。
(インク供給口)
流路形成部材4の供給孔42と連通するインク供給口6には、ゴム9、ゴム押え部材10、吸収体11、および吸収体押え部材12が備えられている。インクタンク1が記録装置の本体(装置本体)側のインクタンク装着部に装着されたときに、その記録装置側の供給針(接続部)601がインク供給口6に差し込まれる。これにより、インク供給口6は、供給針601の中空部およびバルブ503を通してサブタンク200に連通される。ゴム9と供給針601との間は、ゴム9の弾性力によってシールされる。また、インクタンク装着部に対してインクタンク1を着脱した際に、インク供給口6から滲み出たインクを吸収体11に吸収させる。これにより、滲み出たインクによる汚染が防止される。インク供給口6と接続可能な記録装置側の接続部は、供給針601の形態のみに特定されず、供給孔42と接続可能であればよい。
(ポンプ室)
インク袋2内のインクは、後述するように、装置本体側の駆動装置602がポンプ室7を押圧することによって撹拌される。ポンプ室7はジャバラ状の可撓性部材によって形成されており、その内部空間の容積が可変の容積可変部を構成する。装置本体側の駆動装置602がポンプ室7を押圧することにより、ジャバラ状の部材が圧縮されて、ポンプ室7の内容積が縮小する。装置本体側の駆動装置602は、ポンプ室7を押圧できるものであればよく、例えば、カムなどを用いて機械的に押圧する構成、あるいは加圧流体によって作用するシリンダなどを用いて押圧する構成などであってもよい。ポンプ室7を形成するジャバラ状の部材が最大に圧縮された後、装置本体側の駆動装置602が押圧力を解除することにより、ポンプ室7の自らの形状復元力によって、ジャバラ状の部材が伸びて元の大きさまで復元する。ポンプ室7の形状の復元力が弱くて、ポンプ室7が元の大きさに戻るまでに時間が掛かる場合には、ポンプ室7の内部にバネを入れて、そのバネによって復元力を付与してもよい。このようなポンプ室7の圧縮および復元動作により、後述するようにインク袋2内のインクが撹拌される。ポンプ室7には2つの開口部が形成さており、一方は撹拌孔43と連通し、他方は取り込み孔44と連通する。
(取り込み流路)
取り込み孔44には、インク袋2内に位置する延長部材13が取り付けられており、取り込み孔44は、延長部材13に形成された取り込み流路13Aを通してインク袋2内に連通している。取り込み流路13Aは、取り込み孔44から重力方向の下方に向かって略直角に曲がるように形成されており、その開口部13Bは、インク袋2の重力方向下側の底部の近傍に位置する。
(撹拌動作)
図5は、インクの撹拌動作前におけるインクタンク1の断面図、図6は、装置本体側の駆動装置602によりポンプ室7が押圧されて、その内容積が最小となったときの断面図である。
本実施形態におけるインクタンク1は、図5に示すように、流路形成部材4が側方に位置する横置き姿勢で装置本体に装着される。インク袋2内に収容されるインクが顔料を含有するインク(顔料インク)であると、インクタンク1の装着姿勢(設置姿勢)のまま、長期間使用されず静置された場合には、顔料インク中の顔料粒子の沈降が生じる。図5は、顔料粒子の沈降状態を模式的に示しており、重力方向の下側の部分に顔料濃度の高いインク領域191が位置し、上方に向かうにしたがって、平均的な顔料濃度のインク領域193、および顔料濃度の低いインク領域192が位置する。このような顔料粒子の濃度を均一化するために、撹拌動作を行なう。
取り込み流路13Aの開口部13Bから、ポンプ室7を経由して撹拌孔43に至るまでの撹拌流路には、インクが存在する。その理由は、インクタンクの製造過程のインク注入工程において、インク袋2内を減圧してインクを注入するために、インク袋2と連通する撹拌流路にもインクが充填されるからである。
インクの撹拌動作は、図6のように、装置本体の駆動装置602がポンプ室7を押圧することによって行われる。ポンプ室7が押圧されることにより、それを形成するジャバラ状の部材は潰れるように収縮する。それに伴い、ポンプ室7内のインクは、ポンプ室7の内容積の収縮分だけ押し出される。この押し出されたインクは、図6中の矢印のように、撹拌孔43の開口部43Aおよび取り込み流路13Aの開口部13Bからインク袋2内に噴出される。
その後、装置本体の駆動装置602によるポンプ室7の押圧が解除されて、ポンプ室7が元のサイズに戻る。その際、ポンプ室7の内容積が拡大するため、その内容積の拡大分だけポンプ室7はインクを吸い込む。インク袋2内のインクは、取り込み流路13Aの開口部13Bおよび撹拌孔43の開口部43Aからポンプ室7内に取り込まれる。その際、インクの水頭差のために、重力方向の下方に位置する開口部13Bから積極的にポンプ室7内にインクが取り込まれる。その開口部13Bは、顔料濃度の高いインク領域191内に位置しているため、顔料濃度が平均よりも高いインクがポンプ室7に取り込まれることになる。
本実施形態におけるインク袋2は、図7に示すように底面側に谷部21が1つ形成される袋構造となっている。図7は、流路形成部材4に溶着される前のインク袋2の斜視図である。このような袋構造により、顔料成分が沈降したインクをより多く取り込むことができる。例えば、このような袋構造とは異なり、インク袋2にガゼット袋のようにマチ部が底面に形成されて、底面側に谷部が2つ形成される袋構造の場合でもよいが、この場合には、顔料成分が沈降したインクがインク袋内に多く残ってしまうことがある。図8は、インク袋2がガゼット袋タイプの場合に、そのインク袋2内のインクが消費されて、インク残量が少なくなった状態の説明図である。図8のようにインク残量が少なくなると、インク袋2の底面側に位置するマチ部25が立ち上がって、2つの谷部22および23が形成される。インクタンクが長期間放置されてインク中の顔料成分が沈降すると、谷部22および23のいずれにも顔料成分が堆積する。この場合、取り込み流路13Aが位置する谷部22のインクは取り込んで撹拌できるものの、他方の谷部23内のインクは取り込むことが困難である。そのため、インク袋2内のインクを使い切る最終段階において、他方の谷部23内の高濃度のインクが記録ヘッドに供給されることになり、記録画像に色差や色ムラが生じてしまうおそれがある。
よって本実施形態においては、インク袋2として、図7のように底面に谷部21が1つ形成される袋構造を採用している。一方、マチ部を有するガゼット袋は、インクを充填することにより、タンクケース3の内面に沿うような略直方体状に膨らみ、インクの収納効率が高いという利点がある。そこで本実施形態においては、インクの取り込み性能を向上させると共に、インクの収納効率の低下を抑えるために、図7に示すように、上方側にはマチ部があって、底面側に谷部21が1つ形成される袋構造を採用している。
前述したように、ポンプ室7は装置本体から押圧力を受けることにより、ポンプ室7内のインクが撹拌孔43の開口部43Aおよび取り込み流路13Aの開口部13Bからインク袋2内に噴出することになる。撹拌孔43の開口部43Aは重力方向の上方側に位置して、顔料濃度の低いインク領域192に対応する位置にある。この開口部43Aから噴出されるインクは、ポンプ室7に取り込まれている顔料濃度の高いインクであり、インク袋2内の顔料濃度の低いインク領域192に、この顔料濃度の高いインクが噴出されることになる。また、ポンプ室7内のインクは、取り込み流路13Aの開口部13Bからもインク袋2内に噴出する。この開口部13Bは、インク袋2の底面近傍に位置し、かつ底面側に向いて開口しているため、この開口部13Bから噴出するインクの流れにより、顔料濃度の高いインク領域191のインクは、重力方向上方に撒き上げられる。このようなインクの上方への撒き上がりにより、インク領域191では、顔料濃度の高いインク量が減少することになる。
このようなインクの撹拌動作は、ポンプ室7の押圧、解放の動作を繰り返すことにより実行される。例えば、インク袋の容量が700ml、およびポンプ室の容積が5mlの場合、ポンプ室の押圧および解放の動作を2〜30回程度繰り返すことにより、インク袋内のインクが撹拌されてほぼ均一な顔料濃度となる。また、本実施形態において、インク袋2によって形成したインク収納室内にインクを収納しているが、リジットの筐体によって形成したインク収納室内に直接インクを収容してもよく、この場合にも上述したような撹拌方法が適用できる。
上述したインクの撹拌方式は、従来の撹拌方法よりも、より効率的にインクを撹拌することができる。その理由としては、以下のような第1、第2、および第3の理由を挙げることができる。第1の理由は、顔料濃度の低いインク領域192に顔料濃度の高いインクを直接的にもたらすことができるため、顔料濃度の低いインク領域192における顔料粒子の数を確実に増大させることができるからである。第2の理由は、顔料濃度の高いインクを取り込み流路13Aの開口部13Bから取り込み、再び、そのインクを開口部13Bから噴出させることにより、インクを舞い上がらせることができるからである。つまり、そのインクの舞い上がりにより、底面に沈降している顔料濃度の高いインク領域191を重力方向の上方へ移動させることができる。第3の理由は、長期間の沈降状態にある顔料粒子同士が凝集して、粗大粒子になったとしても、ポンプ室7を通る撹拌流路内のインクの流動、およびインク袋2内へのインクの噴出により、粗大化した顔料粒子を粉砕することができるからである。つまり、粗大化した顔料粒子を元の大きさに戻して、インクの撹拌効率を向上させることができる。このような理由により、確実かつ効率的にインクを撹拌することができる。
また、このようにインクを効率よく撹拌することができるため、ポンプ室7のポンプ性能を低く抑えても充分な撹拌効果を発揮することができる。したがって、ポンプ室7を小さくして、インクタンク1の小型化、低価格化を図ることも可能となる。
インクタンク1は、このように撹拌したインクを記録装置に供給することになり、記録装置は、顔料濃度が均一化されたインクを用いて、高品位の画像を記録することができる。また、供給孔42の開口部42Aは、重力方向において撹拌孔43の開口部43Aと、取り込み孔44の開口部13Bとの間に位置することにより、インク袋2内における上下方向の中間位置から、平均的な顔料濃度のインクを記録装置に供給することができる。また、供給孔42の開口部42Aを通して供給される記録装置に供給されるインクは、取り込み孔の開口部(開口部13B)内に入り込むインクの流れと、撹拌孔43の開口部43Aから噴出されるインクの流れと、の間に位置するために充分に撹拌される。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図9から図11に基づいて説明する。
本実施形態のインクタンク1は、取り込み流路13Aと取り込み孔44との間に、インクの流れを一方向に規制する一方向弁16を備えている。さらに、撹拌孔43とポンプ室7との間の流路には、インクの流れを検知するためのダイアフラム弁(変位部)18が備えられている。それ以外の構成は、前述した第1の実施形態と同様である。
以下、一方向弁16とダイアフラム弁18の構成、およびインクの撹拌動作について説明する。
(一方向弁)
図11は、一方向弁16の拡大分解斜視図である。取り込み孔44と取り込み流路13Aとの間には、円盤状の円板部材15が配備されている。円板部材15は、インクの流通方向を規制する一方向弁16の弁体として機能する。一方向弁16は、インク袋2内から取り込み流路13Aを通してポンプ室7へ向かうインクの流通を許容し、それとは逆の方向の流通は阻止する。取り込み孔44には、円板部材15よりも大きい径の凹部441が形成されており、この凹部441の中に、取り込み流路13Aを形成する延長部材13の接続部132が圧入されることにより、延長部材13が固定される。凹部441の底面と接続部132との間には空間が形成されており、この空間内に円板部材15が位置する。凹部441の内径が円板部材15の外径よりも大きいため、円板部材15は、インクの移動に伴って、凹部441の空間内にて自由に移動可能である。凹部441の底面には段差が形成されており、図9のように円板部材15が凹部441の底面が張り付いたとしても、インクの流れが確保されるようになっている。一方、取り込み流路13Aの接続部132における開口133の内径は、円板部材15の外径よりも小さい。そのため、図10のように円板部材15が接続部132の開口133に張り付いた場合には、その開口133が閉塞されて、取り込み流路13Aが遮断される。一方向弁16は、このような弁体として機能する円板部材15を用いて、インクの流れを一方向に規制する。
(ダイアフラム弁)
ダイアフラム弁18は、ゴム等の弾性材料によって形成されている。ダイアフラム弁18は、図9のように、頂上部に落ち込み部181を有する断面半円形状であり、その落ち込み部181から立ち上がる円柱182が設けられている。ダイアフラム弁18は、撹拌孔43とポンプ室7との間の流路を分断するように配置されており、ダイアフラム弁18の落ち込み部181によって、撹拌孔43側の流路部分LAと、ポンプ室7側の流路部分LBと、が分けられている。ポンプ室7の体積が縮小して、ポンプ室7内のインクが送り出される際に、ポンプ室7側の流路部分LB内のインクが加圧される。この加圧により、ダイアフラム弁18は図10のように半円状に膨らみ、分断されていた流路部分LA,LBが連通することになる。その際、落ち込み部181が図10中の左方向に持ち上げられ、同様に、円柱182も持ち上げられる。したがって、この円柱182の変位に基づいて、ポンプ室7と撹拌孔43との間のインクの流れを検知することができる。
装置本体には、このような円柱182の変位を検知するためのセンサ(検知手段)603が備えられている。本例のセンサ603は、互いに対向する発光部と受光部とを含む光学式センサであり、円柱182の変位に応じて発光部と受光部との間の光路が形成または遮断されることにより、円柱182の変位を検知する。本例の場合、ダイアフラム弁18が図9のような通常状態のときには、発光部と受光部との間に円柱182が介在せず、それらの間の光路が形成されて、受光部が発光部からの光を受光する。一方、ダイアフラム弁18が図10のように膨らんだときには、円柱182が発光部と受光部との間の介在し、それらの間の光路が遮断され、受光部は発光部からの光を受光しない。したがって、ポンプ室7から撹拌孔43に向かってインクが流れているときに、ダイアフラム弁18が膨らみ、円柱182が変位して発光部の光を遮断することにより、そのインクが流れを検知することができる。
また、このようなダイアフラム弁18の変位は、ユーザが視覚や聴覚などによって確認できるようにしてもよい。この場合には、センサ603などを用いることなく、ユーザに対してポンプ室7から撹拌孔43に向かってインクが流れていることを直接、報知することができる。
(撹拌動作)
上述したように、ポンプ室7は、装置本体側の駆動装置602により、内容積が小さくなるように潰される。その際、取り込み孔44に備わる一方向弁16は、ポンプ室7からインク袋2内へのインクの流れを阻止するため、ポンプ室7から押し出されたインクは撹拌孔43側に向かって流れようとする。通常、ポンプ室7と撹拌孔43との間の流路は、ダイアフラム弁18によって流路部分LA,LBに分断されている。しかし、ポンプ室7から押し出されたインクにより流路部分LBの圧力が上昇し、その圧力によってダイアフラム弁18が図10のように押し上げられることにより、流路部分LA,LBが連通して、ポンプ室7からのインクが撹拌孔43に向かって流れる。このようにダイアフラム弁18を通過したインクは、図10中の矢印のように、撹拌孔43からインク袋2内に噴出されることになる。
流路部分LA,LBを通してインクが流れている間は、図10のように、ダイアフラム弁18が膨らんで円柱182が変位しているため、そのようにインクが流れていることを装置本体側のセンサ603によって検知することができる。ポンプ室7からインク袋2内へのインクの噴出が完了した後は、流路部分LA,LBを通してインクは流れず、流路部分LA内の圧力も元に戻るため、ダイアフラム弁18は、図9のような通常の状態に戻る。
ポンプ室7と撹拌孔43との間の流路に、センサ603と協働してインクの流れを検知するための変位部としてのダイアフラム弁18を配備する理由は、インクの流れをより確実に検知するためである。そのような変位部あるいはセンサは、ポンプ室7側に配備することも考えられる。しかし、繰り返し押圧されるポンプ室7に万が一の液体のリークが生じときには、その内容積の拡大と収縮が行われたとしても、ポンプ室7は、単に、インクタンク外部からの空気の取り込みと、インクタンク外部への吐き出し繰り返すだけとなるおそれがある。この場合には、ポンプ室7が稼動しているにも拘らず、インクが撹拌されないことになる。そこで本実施形態おいては、インクの撹拌を確実に検知するためにポンプ室7と撹拌孔43との間の流路に変位部を備えた。
装置本体側の駆動装置602からポンプ室7に対する押圧が解除されると、ポンプ室7は図9のような元のサイズに復元する。その際、インク袋2内からポンプ室7へ流入するインクは、上述したように、重力方向下方に位置する取り込み流路13Aの開口部13Bから、インクの水頭差を利用して積極的に取り込まれる。本実施形態においてはダイアフラム弁18を備えているため、流路部分LA,LBを連通させるためには、それらの流路部分LA,LB内の圧力を所定以上に大きくするが必要となる。そのため、撹拌孔43側からポンプ室7側へのインクの流れ込みは、あまり生じない。つまり、ポンプ室7に対しては、大部分のインクが取り込み流路13を通して取り込まれることになり、第1の実施形態の場合よりも顔料濃度の高いインクがポンプ室7へ入り込むことになる。インクの撹拌は、再び、ポンプ室7が押圧されて、ポンプ室7内のインクが撹拌孔43からインク袋2内に噴出されることにより行われる。
上述したように、本実施形態においては、第1の実施形態の場合と比較して、より顔料濃度の高いインクをポンプ室7内に取り込み、そのインクを顔料濃度の低いインク領域192内に噴出することができるため、より効率的にインクを撹拌することができる。また、このような撹拌動作を繰り返すことにより、インク袋2内において大きく循環するインクの流れを生じさせて、インク袋2内の全域のインクを撹拌することができる。また、インクを撹拌するためのインクの流れを直接的に検知するため、インクの撹拌が行われていることを確認することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態のインクタンク1は、図12のように、第2の実施形態のインクタンクにおける撹拌孔43に一方向弁17を備えた構成となっており、それ以外は、第2の実施形態のインクタンクと同様である。以下においては、取り込み孔44側の一方向弁16を「第1の一方向弁」、撹拌孔43側の一方向弁17を「第2の一方向弁」という。第2の一方向弁17は、第1の一方向弁16と同様に構成されており、撹拌孔43と、その開口部に取り付けられる筒状の押え部材14と、の間に空間内に、弁体としての円板部材15が移動可能に備えられている。円板部材15と対向する押え部材14の対向部分には、図11における凹部441の段差と同様の段差が形成されており、その押え部材14の対向部分に円板部材15が張り付いたとしても、撹拌孔43からインク袋2内へのインクの流れは確保される。一方、円板部材15が撹拌孔43の開口部に張り付いた場合には、その開口部が閉塞されて、インク袋2内から撹拌孔43へのインクの流れが阻止される。押え部材14の開口部14Aは、インク袋2内に開口する撹拌孔43の開口部に相当する。
本実施形態においては、撹拌孔43側に第2の一方向弁17が備えられているため、潰されたポンプ室7が元のサイズに戻る際に、インク袋2内からポンプ室7に流入するインクは、全て取り込み流路13Aを通過するインクとなる。つまり、ポンプ室7内の取り込まれるインクは、完全に顔料濃度の高いインク領域191のみとなる。そのため、その後にポンプ室7が潰されることによって図12のように撹拌孔43から噴出されるインクは、第2の実施形態2の場合よりも顔料濃度が高いインクとなり、より効率的にインクを撹拌することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態のインクタンク1は、図13のように、第3の実施形態のインクタンクと比較して、ポンプ室7から撹拌孔43まで間の流路の構成が異なる。その他の構成は、第3の実施形態のインクタンクと同様である。撹拌動作も第3の実施形態と同様であるため、流路の構成が異なることによる効果についてのみ説明する。
ポンプ室7から押し出されるインクの流路は、撹拌孔43へ通じる流路部LCと、ダイアフラム弁18へ通じる流路部LDと、に分岐している。ポンプ室7が潰れされて、その内部のインクが押し出されることにより、それらの流路部LC,LD内の圧力が高まる。取り込み孔44側には第1の一方向弁16が備わっているため、ポンプ室7内のインクは取り込み孔44に向かっては流れない。流路部LCに関しては、その突き当たりにダイアフラム弁18があるため、高まる圧力がダイアフラム弁18の変位に反映されるものの、インクは流れない。よって、ポンプ室7内のインクは、図13のように、第2の一方向弁17を通過し、撹拌孔43からインク袋2内に噴出される。これにより、インク袋2内のインクが撹拌される。また、第3の実施形態と同様に、流路部LC,LD内の圧力上昇によりダイアフラム弁18が押し上げられて、円柱182が変位し、その変位がセンサによって検知される。
本実施形態においては、ポンプ室7から撹拌孔43までの流路から分岐させた流路部LCにダイアフラム弁18を配備している。ダイアフラム弁18を配備する位置は、ポンプ室7から撹拌孔43までの流路に連通する流路部LCに限定されず、ポンプ室7に連通するように形成できる流路であればよく、その分、ダイアフラム弁18の配備位置の選択の自由度を高めることができる。例えば、装置本体側のセンサ603の配備位置が制限される場合には、ポンプ室7に連通する流路を、センサ603の配備位置に対応する位置まで延在させて、その流路にダイアフラム弁18を配備することができる。これにより、センサ603と対応する位置にダイアフラム弁18を配備して、インクの流れを検知することができる。
(第5の実施形態)
図14は、本実施形態のインクタンク1の断面図、図15は、そのインクタンク1における取り込み流路13Aの開口部13Bの拡大断面図である。本実施形態のインクタンク1は、第4の実施形態のインクタンクと比較して、装置本体に対する装着姿勢と、取り込み流路13Aの開口部13Bの形状が異なっている。その他の構成は、第4の実施形態のインクタンクと同様である。また、撹拌動作も第4の実施形態のインクタンクと同様であるため、上述した構成の違いによる効果についてのみ説明する。
図14のように、本実施形態のインクタンク1は、装置本体に対する装着姿勢において、流路形成部材4側がインクタンク1の右側よりも重力方向の下方に位置するように傾斜する。このような傾斜姿勢により、インク袋2内において沈降した顔料濃度の高いインク領域191は、取り込み流路13A側に滑り落ちることになる。その滑り落ちた顔料濃度の高いインク領域191は、図14のように取り込み流路13Aの近傍に集結するため、取り込み流路13Aの開口部13Bは、より多くの顔料濃度の高いインク領域191を取り込むことができる。
また、本実施形態における取り込み流路13Aの開口部13Bは、図15に示すように、インクタンク1の底面と対向する面(図中の下面)だけではなく、流路形成部材4と対向する面(図中の左面)にも開口するように形成されている。開口部13Bにおいて、前者の面に形成される部分を第1の開口部分13B−1とし、後者の面に形成される部分を第2の開口部分13B−2とする。インクタンク1の装着姿勢を図14のような傾斜姿勢とした場合、本例のように2つの面に渡って形成された開口部13Bは、その開口部13Bからインク袋2の下隅部26までの距離が短くなる。そのため開口部13Bは、下隅部26に残っている顔料濃度の高いインク領域191のインクをより最後まで取り込むことができる。また、このように2つの面に渡って開口部13Bを形成することにより、インク袋2の弛み部分が第1の開口部分13B−1に張り付いたとしても、第2の開口部分13B−2からインク袋2内のインクを取り込むことができる。つまり、インク袋2の弛み部分により開口部13Bが塞がれる事態、つまりインクの取り込みができなくなる事態の発生を未然に回避することができる。
このように本実施形態では、第4の実施形態の場合よりも、顔料濃度の高いインク領域191のインクをより多くの取り込むことができるため、インクの撹拌性能をさらに向上させることができる。また、インク袋2の弛み部分により開口部13Bが塞がれることを防止して、インクの撹拌動作の信頼性をさらに向上させることができる。
(第6の実施形態)
本実施形態のインクタンク1は、撹拌孔43に対して、押え部材14(図14参照)の代わりに、図16のように、一方向弁17の押え部材としての機能を兼有するノズル部材700が取り付けられている。それ以外は、第3の実施形態のインクタンクと同様であるため、ノズル部材700による効果についてのみ説明する。
本実施形態は、装置本体側の駆動装置602の機能に制限がある場合に有効となる。例えば、駆動装置602によってポンプ室7を素早く押圧できない場合には、撹拌孔43から噴出するインクの流速が遅くなり、その流れがインク袋2内の図中右端部まで到達せずに失速してしまうおそれがある。このような場合、インク袋2内の上隅部27には、撹拌孔43から噴出される顔料濃度の高いインク領域191のインクが届かずに、顔料濃度が低い状態のままとなる。インクの撹拌動作の繰り返しにより、インク袋2内にて大きく循環するインクの流れを生じさせたとしても、そのように循環するインクの流れの外に上隅部27が位置するため、その上隅部27に位置するインクは撹拌されにくい。上隅部27のインクを撹拌するためには、インクの噴出流速を上げて、インクの噴出距離を延ばすことが必要となる。
本実施形態においては、このような状況を考慮して、撹拌孔43にノズル部材700を取り付けている。ノズル部材700は、インク袋2側の開口部701に向かうにつれて断面積が徐々に小さくなるように、絞った形状となっている。これにより、ノズル部材700から噴出されるインクの流速を上げて、インクをより遠くまで噴出させることができる。また、ノズル部材700の開口部701には、図16中の右斜め上方を向くように角度も付けられている。この開口部701の傾きにより、インクの噴出距離をさらに延ばして、そのインクが上隅部27にまで到達させることが可能となる。ノズル部材700の開口部701は、インク袋2内に開口する撹拌孔43の開口部に相当する。
このように本実施形態では、第3の実施形態の場合よりも噴出インクの飛距離を延ばすことができるため、インクの撹拌性能をさらに向上させることができる。また、装置本体側の駆動装置602の機能に大きく依存することなく、インクを確実に撹拌でき、小型かつ低コストの記録装置本体に対しても本発明のインクタンクを搭載することができる。
(第7の実施形態)
本実施形態のインクタンク1は、撹拌孔43に対して、第3の実施形態における押え部材14(図12参照)の代わりに、図17のようにパイプ部材800が取り付けられている。それ以外は、第3の実施形態のインクタンクと同様であるため、パイプ部材800による効果についてのみ説明する。
本実施形態のパイプ部材800は、撹拌孔43から水平方向に延在する中空形状であり、重力方向の上下に位置する壁部には複数の貫通穴801が形成されている。インクの撹拌動作において、ポンプ室7から押し出されたインクは、撹拌孔43を通してパイプ部材800の中空部に入り、そのパイプ部材800の先端の開口部からインク袋2内に噴出する。その際、重力方向の上下に位置する複数の貫通穴801からもインクが噴出する。パイプ部材800内におけるインクの通過速度は、流抵抗のために次第に遅くなり、インクの噴出速度は撹拌孔43から離れるにつれて遅くなる。すなわち、撹拌孔43近傍の貫通穴801からはインクが勢いよく噴出し、貫通穴801が撹拌孔43から離れるにつれて、その貫通穴801からのインクの噴出量は減少していく。
本実施形態のパイプ部材800においては、撹拌孔43の近くに位置する貫通穴801の径は小さく、かつ撹拌孔43から遠くに位置する貫通穴801の径は大きく設定している。そのため、撹拌孔43近傍の貫通穴801から噴出するインクは、その貫通穴801を通過する際に受ける抵抗が大きいために、貫通穴801からの噴出量が抑えられる。一方、撹拌孔43から離れた位置の貫通穴801は径が大きいため、貫通穴801を通過する際のインクの抵抗は小さく、その貫通穴801から多くのインクを噴出することができる。よって、インクタンク1の長手方向(図17中の左右方向)において、重力方向の上方向へ撒き散らすインクの量を揃えることができる。また、貫通穴801の径を調整することにより、インク袋2内の複数の領域毎に、撒き散らすインクの量を制御することもでき、撹拌しづらいインク袋2内の上隅部27のインクも積極的に撹拌することができる。パイプ部材800の先端の開口部および貫通穴801は、インク袋2内に開口する撹拌孔43の開口部に相当する。
(第8の実施形態)
図18(a),(b)は、本発明の第8の実施形態におけるインクタンク1の異なる構成例を説明するための断面図であり、基本的には、前述した第3の実施形態と同様である。ただし、本実施形態のインクタンク1は縦置きのインクタンクであり、図18(a),(b)のように、インク供給口6が下向きとなるように装置本体に装着される。取り込み孔44には一方向弁17の押え部材900が取り付けられており、取り込み孔44は、押え部材900に形成された取り込み流路901を通してインク袋2内に連通している。取り込み流路901の開口部902は、重力方向おいて上向きに開口している。その開口部902は、インク袋2内に開口する取り込み孔44の開口部に相当する。図18(a)のインクタンクと、図18(b)のインクタンク1は、供給孔42の開口部42A、撹拌孔43の開口部43A、および取り込み孔44の開口部902の上下方向における位置関係のみが異なる。
図18(a),(b)のインクタンク1において、撹拌孔43の開口部43Aは、取り込み孔44の開口部(開口部902)よりも上方に位置している。これにより、撹拌孔43の開口部43Aから噴出されるインクが顔料濃度の低いインク領域192にまで到達するようになっている。その撹拌孔43の開口部43Aは、供給孔42の開口部42Aおよび取り込み流路901の開口部(開口部902)よりも重力方向において最も上方に位置する。図8(a)のインクタンク1においては、重力方向(高さ方向)において、撹拌孔43の開口部43Aと供給孔42の開口部42Aとの間に、取り込み流路901の開口部(開口部902)が位置する。一方、図18(b)のインクタンク1においては、重力方向において、撹拌孔43の開口部43Aと取り込み流路901の開口部(開口部902)との間に、供給孔42の開口部42Aが位置する。
本実施形態においても、顔料粒子の高いインク領域191のインクを顔料濃度の低いインク領域192にまでもたらすことができ、またインク袋2内の全域に渡って循環するインクの流れを生じさせることができる。したがって、インクを確実かつ効率的に撹拌することができる。
(他の実施形態)
上述した実施形態においては、撹拌孔43と取り込み孔44との間を連通する連通路にインクの流れを生じさせるために、装置本体側の駆動装置602によって作動するポンプ室7を用いた。しかし、このような連通路内にインクの流れを生じさせるための構成は、ポンプ室7を用いる構成のみに特定されない。例えば、連通路の一部を可撓性チューブにより形成し、そのチューブをローラなどによってしごくチューブポンプのような構成などを採用することもできる。要は、装置本体側の駆動機構と協働して、連通路内にインクの流れを生じさせることができる構成であればよい。
また、上述した実施形態においては、インクタンク内のインクを加圧することによって、インクタンク内のインクを記録装置に供給する加圧供給方式を採用した。しかし、記録装置側からインクタンク内に負圧を作用させて、インクタンク内のインクを記録装置側に吸引させる吸引供給方式を採用することもできる。この場合も上述した実施形態と同様に、記録装置側のインク供給系と、インクタンク内と、の圧力差を利用してインクを供給することができ、インクタンクは上述した実施形態と同様に構成することができる。
本発明は、インク以外の液体を収納する種々の液体収納容器に対して広く適用することができ、インクを収納するインクタンクのみに限定されない。また本発明は、液体収納容器内の液体を用いる装置、液体収納容器を保管する装置等、液体収納容器を装着可能な種々の装置に対して適用可能であり、記録装置のみに特定されない。
1 インクタンク(液体収納容器)
2 インク袋
3 タンクケース
6 インク供給口
7 ポンプ室(容積可変部)
13B 開口部(第1の開口部)
16 第1の一方向弁
17 第2の一方向弁
18 ダイアフラム弁(変位部)
42 供給孔
43 撹拌孔(第2の流路)
43A 開口部(第2の開口部)
44 取り込み孔(第1の流路)
45:加圧口
182 円柱
300 記録ヘッド
602 駆動機構
603 センサ(検知手段)

Claims (15)

  1. 液体収納室内に収納された液体を供給孔から外部に供給可能な液体収納容器であって、
    前記液体収納室内に開口する第1の開口部に連通する第1の流路と、
    前記液体収納室内に開口する第2の開口部に連通し、当該第2の開口部が重力方向において前記第1の開口部よりも上方に位置する、第2の流路と、
    前記液体収納室の外部において前記第1の流路と前記第2の流路とを連通して、液体の流通を許容する連通路と、
    を備えることを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記液体収納室は、少なくとも一部が可撓性の袋によって形成され、
    前記液体収納室内に開口する前記供給孔の開口部は、重力方向において前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記連通路に連通する内部空間を含み、当該内部空間の容積が可変の容積可変部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の液体収納容器。
  4. 前記連通路内における液体の流通方向を前記第1の流路から前記第2の流路に向かう方向に規制する弁をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体収納容器。
  5. 前記弁と前記第2の開口部との間における前記連通路内の圧力に応じて変位する変位部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の液体収納容器。
  6. 前記液体収納室は、少なくとも一部が可撓性の袋によって形成され、
    前記液体収納室内に開口する前記供給孔の開口部は、重力方向において前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に位置し、
    前記液体収納容器は、
    前記連通路に連通する内部空間を含み、当該内部空間の容積が可変の容積可変部と、
    前記連通路内における液体の流通方向を前記第1の流路から前記第2の流路に向かう方向に規制する弁と、
    前記弁と前記第2の開口部との間における前記連通路内の圧力に応じて変位する変位部と、
    前記液体収納室内の液体を加圧するように前記可撓性の袋を押圧するための圧力を導入可能な加圧室と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  7. 前記供給孔は、前記液体収納容器を設置する姿勢での重力方向に沿って延在する前記液体収納室の側部に位置することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の液体収納容器。
  8. 前記供給孔は、前記液体収納容器を記録装置本体に設置する姿勢での重力方向において前記液体収納室の底部に位置することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の液体収納容器。
  9. 前記第2の開口部は、前記液体収納容器を記録装置本体に設置する姿勢において、前記第1の開口部よりも重力方向における上方に位置する請求項1から8のいずれかに記載の液体収納容器。
  10. 前記第2の開口部は、前記第1の開口部から前記第1の流路に取り込まれたインクを前記液体収納室内に噴出する開口部である請求項1から9のいずれかに記載の液体収納容器。
  11. 前記液体は顔料を含有するインクである請求項1から10のいずれかに記載の液体収納容器。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の液体収納容器を装着可能な装置であって、
    前記液体収納室内の液体を導入するように前記供給孔と接続可能な接続部と、
    前記連通路内に液体に流れを生じさせるための手段と、
    を備えることを特徴とする装置。
  13. 少なくとも一部が可撓性の袋によって形成され液体収納室内に液体を収納する液体収納容器を装着可能な装置であって、
    前記液体収納容器は、
    前記液体収納室内に開口する第1の開口部に連通する第1の流路と、
    前記液体収納室内に開口する第2の開口部に連通し、当該第2の開口部が重力方向において前記第1の開口部よりも上方に位置する第2の流路と、
    前記液体収納室内に開口する開口部に連通することにより前記液体収納室内に収納された液体を外部に供給可能であり、前記開口部が重力方向において前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に位置する供給孔と、
    前記液体収納室の外部において前記第1の流路と前記第2の流路とを連通して、液体の流通を許容する連通路と、
    前記連通路に連通する内部空間を含み、当該内部空間の容積が可変の容積可変部と、
    前記連通路内における液体の流通方向を前記第1の流路から前記第2の流路に向かう方向に規制する弁と、
    前記弁と前記第2の開口部との間における前記連通路内の圧力に応じて変位する変位部と、
    を備え、
    前記装置は、
    前記液体収納室内の液体を導入するように前記供給孔と接続可能な接続部と、
    前記連通路内に液体に流れを生じさせるための手段と、
    を備えることを特徴とする装置。
  14. 前記変位部の変位を検知する検知手段をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記第2の開口部は、前記液体収納容器を記録装置本体に設置する姿勢において、前記第1の開口部よりも重力方向における上方に位置する請求項13または14に記載の装置。
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