JP2013199038A - インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接着層に対する導体パターンの密着力を高めて、導体パターンの剥離および断線を防止できるインクジェットヘッドを得ることにある。
【解決手段】インクジェットヘッドは、実装面を有する基板と、基板の実装面に対し傾斜された側面および当該側面に開口された圧力室を有する圧電部材と、圧力室の内面に設けられた電極と、基板の実装面に圧電部材を固定するとともに圧電部材の側面および基板の実装面に連なる端面を有する接着層と、電極に電気的に接続された導体パターンと、備えている。導体パターンは、電極から圧電部材の側面および接着層の端面を通って基板の実装面に至るとともに、接着層の端面の上を通過する部分の幅が最も広く形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、基板の上に電極を有する圧電部材を接着したインクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドを製造する方法に関する。
シェアモード型のインクジェットヘッドは、基板の上に接着剤で接着された圧電部材を備えている。圧電部材は、複数の溝を有している。溝は、互いに間隔を存して平行に配列されているとともに、圧電部材の側面に開口されている。圧電部材の溝は、ノズルプレートと協働してインクを加圧する圧力室を構成している。
各溝の内面に電極が設けられている。電極は、導体パターンを介してインクジェットヘッドを駆動する駆動回路に電気的に接続されている。導体パターンは、圧電部材の溝から圧電部材の側面に引き出されているとともに、圧電部材と基板との間に充填された接着剤の端部を横切って基板の上に導かれている。
特開2007−290232号公報
従来のインクジェットヘッドによると、導体パターンが接着剤の端部を横切る箇所で導体パターンが剥がれてしまうことがある。この結果、導体パターンが基板と圧電部材との境界で途切れてしまい、導体パターンの断線を招く一つの要因となる。
実施形態によれば、インクジェットヘッドは、実装面を有する基板と、前記実装面に対し傾斜された側面および当該側面に開口された圧力室を有する圧電部材と、前記圧力室の内面に設けられた電極と、前記基板の前記実装面の上に前記圧電部材を固定するとともに前記圧電部材の前記側面および前記基板の前記実装面に連なる端面を有する接着層と、前記電極に電気的に接続された導体パターンと、を備えている。前記導体パターンは、前記電極から前記圧電部材の前記側面および前記接着層の前記端面を通って前記基板の前記実装面に至るとともに、前記接着層の前記端面の上を通過する部分の幅が最も広く形成されている。
実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図。 図2のF3−F3線に沿うインクジェットヘッドの断面図。 図3のF4−F4線に沿うインクジェットヘッドの断面図。 圧電部材の側面から接着剤の端面を横切って基板の実装面に導かれた導体パターンの形状を示すインクジェットヘッドの斜視図。 図5のF6−F6線に沿うインクジェットヘッドの断面図。 図6のF7−F7線に沿うインクジェットヘッドの断面図。 基板の実装面に接着された圧電部材の本体に溝を形成した状態を示す断面図。 溝の内面を金属層で覆った状態を示す断面図。 圧電部材の本体および基板の実装面を金属層で連続して覆った状態を一部断面で示す側面図。 溝の内面を覆った金属層の上にレジスト層を積層した状態を示す断面図。 圧電部材の本体および基板の実装面を覆った金属層の上にレジスト層を積層した状態を一部断面で示す側面図。 紫外線で露光されるレジスト層の領域と圧電部材の溝との位置関係を示す側面図。 金属層の上にレジストパターンが形成された状態を示す断面図。 基板および圧電部材の本体に導体パターンが形成された状態を示す断面図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1ないし図3は、例えばプリンタのキャリッジに搭載して使用するシェアモード型のインクジェットヘッド1を開示している。インクジェットヘッド1は、インク槽2、基板3、外枠4およびノズルプレート5を備えている。
インク槽2は、インク供給管6およびインク戻し管7を介してインクカートリッジに接続されている。
基板3は、細長い実装面3aを有する矩形状であり、インク槽2の開口端を塞ぐようにインク槽2の上に重ねられている。基板3としては、例えばアルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)およびチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)等を用いることができる。
図2および図3に示すように、複数のインク供給口9および複数のインク排出口8が基板3に設けられている。インク供給口9およびインク排出口8は、基板3の実装面3aに開口されている。
外枠4は、基板3の実装面3aの上に接着されて、インク供給口9およびインク排出口8を取り囲んでいる。
ノズルプレート5は、例えばポリイミドフィルムで構成されている。ノズルプレート5は、外枠4の上に接着されて基板3の実装面3aと向かい合っている。
図3に示すように、基板3、外枠4およびノズルプレート5は、互いに協働してインク流通室11を構成している。インク流通室11は、インク供給口9およびインク排出口8を介してインク槽2に通じている。インク供給口9は、インクをインク槽2からインク流通室11に供給する。インク流通室11に供給された余剰のインクは、インク排出口8からインク槽2に戻される。
図1および図2に示すように、一対のノズル列12a,12bがノズルプレート5に形成されている。ノズル列12a,12bは、ノズルプレート5の長手方向に延びるように、ノズルプレート5の幅方向に間隔を存して互いに平行に配置されている。ノズル列12a,12bは、夫々複数のノズル13を有している。ノズル13は、インク流通室11に開口するように互いに間隔を存して一列に並んでいる。
図2および図3に示すように、インク流通室11に一対の圧電部材15a,15bが収容されている。一方の圧電部材15aは、一方のノズル列12aの真下に位置するように基板3の実装面3aの上に接着されている。他方の圧電部材15bは、他方のノズル列12bの真下に位置するように基板3の実装面3aの上に接着されている。
圧電部材15a,15bは、互いに共通の構成を有している。そのため、本実施形態では、一方の圧電部材15aを代表して説明し、他方の圧電部材15bについては同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
圧電部材15aは、ノズル列12aに沿って延びる細長い本体16を備えている。図4に示すように、本体16は、二枚の圧電板17a,17bで構成されている。圧電板17a,17bは、厚さ方向に張り合わされているとともに、その分極方向が圧電板17a,17bの厚さ方向に互いに逆向きとなっている。
圧電板17a,17bとしては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)等を用いることができ、本実施形態では、圧電定数が高いPZTを用いている。
本体16は、表面18、裏面19および側面20a,20bを有している。表面18は、第1の面の一例であって、ノズルプレート5に面している。裏面19は、第2の面の一例である。裏面19は、表面18の裏側に位置されて、基板3の実装面3aに面している。
側面20a,20bは、第3の面の一例である。一方の側面20aは、表面18の幅方向に沿う一端と裏面19の幅方向に沿う一端との間を結んでいる。他方の側面20bは、表面18の幅方向に沿う他端と裏面19の幅方向に沿う他端との間を結んでいる。さらに、側面20a,20bは、表面18から裏面19に向けて互いに離れるように傾斜している。言い換えると、本体16の側面20a,20bは、基板3の実装面3aに対し本体3の側方に広がるように傾いている。
図2および図4に示すように、複数の溝22が本体16に形成されている。溝22は、本体16の長手方向に間隔を存して配列されているとともに、本体16の表面18および側面20a,20bに連続して開口されている。本体16のうち溝22の間に位置された部分は、隣り合う溝22の間を隔てる隔壁23として機能している。
図4に示すように、各溝22は、底面24と、一対の側面25a,25bとで規定されている。側面25a,25bは、溝22の幅方向に間隔を存して向かい合っている。さらに、溝22は、上側の圧電板17aを貫通して下側の圧電板17bの厚み方向に沿う途中にまで達している。このため、溝22の底面24は、下側の圧電板17bで構成されている。
本実施形態によると、溝22は、本体16に例えばダイヤモンドブレードを用いた切削加工を施すことにより形成される。そのため、図4に示すように、溝22の内面となる溝22の底面24および側面25a,25bは、数多くのミクロン単位の凹凸28を有している。加えて、PZT製の本体16は脆いために、本体16に切削加工を施す過程において、溝22の内面が部分的に欠落することがあり得る。この結果、切削加工された溝22の内面は、平滑度が失われた粗面となっている。
溝22の深さDは、溝22の幅W1よりも大きく設定されている。溝22の深さDと幅W1との比(深さ/幅)で定まるアスペクト比は、溝22が深くて、幅狭まくなる程に高くなる。アスペクト比および溝22の間隔は、インクジェットヘッド1に要求される解像度やインクの吐出量に応じて所定の値に設定される。
図7に示すように、圧電部材15aの本体16は、例えばエポキシ系接着剤Aを用いて基板3の実装面3aに固定されている。接着剤Aは、基板3の実装面3aと本体16の裏面19との間に充填されて、基板3と本体16との間に接着層29を形成している。
接着層29は、端面29aを有している。端面29aは、本体16の長手方向に連続されているとともに、本体16の側面20a,20bと基板3の実装面3aとの間の境界30に位置されている。
本実施形態によると、接着層29の端面29は、本体16の側面20a,20bに沿うように傾斜されているとともに、本体16の側面20a,20bおよび基板3の実装面3aに連なっている。さらに、接着層29の端面29は、基板3の実装面3aおよび本体16の側面20a,20bよりも凹凸の少ない平滑な面となっている。
図4に示すように、ノズルプレート5は、本体16の表面18に接着されている。ノズルプレート5は、本体16の表面18に開口された溝22の開口端を閉じている。溝22とノズルプレート5とで規定された空間は、複数の圧力室31を構成している。圧力室31は、インク流通室11に供給されたインクが流入するようにインク流通室11に連通されている。さらに、ノズルプレート5のノズル13は、個々に圧力室31の中央部に開口されている。
圧力室31の内側に夫々電極32が設けられている。電極32は、溝22の底面24および溝22の側面25a,25bを連続して覆っている。隣り合う溝22の電極32は、電気的に独立するように互いに切り離されている。
図5ないし図7に示すように、各電極32は、導体パターン33に電気的に接続されている。導体パターン33は、圧電部材15aの本体16の側面20a,20bと基板3の実装面3aとの間に跨るように電極32から一体に引き出されているとともに、本体16の長手方向と直交する方向に直線状に配線されている。
詳しく述べると、導体パターン33は、第1の配線領域33a、第2の配線領域33bおよび第3の配線領域33cを含んでいる。第1の配線領域33aは、本体16の側面20a,20bの上に積層されて、電極32と一体化されている。第2の配線領域33bは、接着層29の端面29aの上に積層されている。第3の配線領域33bは、基板3の実装面3aの上に積層されている。このため、導体パターン33は、接着層29の端面29aの上を横切っている。
導体パターン33の第1ないし第3の配線領域33a,33b,33cは、夫々溝22の配列方向に沿う幅W2,W3,W4を有している。第1の配線領域33aの幅W2は、溝22の幅W1よりも僅かに大きく設定されている。第2の配線領域33bの幅W3は、第1の配線領域33aの幅W2および第3の配線領域33cの幅W4よりも大きく設定されている。第3の配線領域33cの幅W4は、第1の配線領域33aの幅W2と同等もしくは第1の配線領域33aの幅W2よりも小さくすることが望ましい。
さらに、本実施形態によると、導体パターン33の第2の配線領域33bは、第1の延長部35aおよび第2の延長部35bを有している。第1の延長部35aは、接着層29の端面29aから本体16の側面20a,20bの上に僅かに張り出している。第2の延長部35bは、接着層29の端面29aから基板3の実装面3aの上に僅かに張り出している。
したがって、本実施形態によると、導体パターン33は、少なくとも接着層29の端面29aの上を通過する部分の幅W3が最も広く形成されている。
図2に示すように、導体パターン33の第3の配線領域33cの先端部は、外枠4の外で複数のテープキャリアパッケージ36に接続されている。テープキャリアパッケージ36は、インクジェットヘッド1の駆動回路を構成する回路素子37を搭載している。
回路素子37は、プリンタの制御部が出力する印字信号を受ける。印字信号を受けた回路素子37は、インクジェットヘッド1の電極32に導体パターン33を介して駆動パルス(駆動電圧)を印加する。これにより、圧力室31を間に挟んで隣り合う電極32の間に電位差が生じ、これら電極32に対応する隔壁23がシェアモード変形により圧力室31の容積を大きくする方向に撓むように変形する。
電極32に対する駆動電圧の印加を遮断すると、隔壁23が初期状態に復帰する。隔壁23が初期状態に復帰することで、圧力室31に充填されたインクが加圧される。加圧されたインクの一部は、複数のインク滴となってノズル13から吐出される。
本実施形態によると、インクジェットヘッド1の電極32および導体パターン33は、例えばフォトリソグラフィ法により形成されている。以下、電極32および導体パターン33を含むインクジェットヘッド1を製造する具体的な手順について図8ないし図15を加えて説明する。
まず、二枚の圧電板17a,17bを重ね合わせて圧電部材15a,15bの本体16を形成する。引き続いて、基板3の実装面3aの上に接着剤Aを用いて圧電部材15a,15bの本体16を接着する。接着剤Aは、本体16の裏面19と基板3の実装面3aとの間に充填されて、基板3と本体16との間に接着層29を形成する。
この後、基板3に接着された本体16に切削加工を施すことで、本体16の幅方向に沿う両端部を斜めにカットする。これにより、本体16の両端部に基板3の実装面3aに対し傾斜された側面20a,20bが形成される。本体16の両端部を加工する時に、本体16の両端部と基板3の実装面3aとの間から接着剤Aが食み出ていたとしても、食み出た余剰の接着剤Aも同時にカットされる。この結果、図7に示すように、接着層29の端部に本体16の側面20a,20bに沿うように傾斜された端面29aが形成される。
この後、ダイヤモンドブレードを用いて本体16に切削加工を施すことで、図8に示すように、本体16の複数の溝22を形成する。引き続いて、本体16および基板3に例えば無電解ニッケルめっきを施す。
これにより、本体16の表面18、側面20a,20b、溝22の底面24および側面25a,25bならびに基板3の実装面3aが金属層40によって全面的に被覆される。金属層40は、電極32および導体パターン33の基礎となる要素である。
金属層40を形成する手法としては、無電解ニッケルめっき法に限らず、例えばイオンビームスパッタ法、CVD法(化学気相成長法)、蒸着法あるいはEB法(電子ビーム共蒸着法)等を用いることができる。
さらに、ニッケルめっきで構成された金属層40に電解金めっきを施すことで、金属層40の上に金めっき層を堆積することが望ましい。金属層40を金めっき層で被覆することで、金属層40の抵抗値を下げることができるとともに、抵抗値のばらつきを軽減することができる。
この後、図11および図12に示すように、無電解ニッケルめっきが施された基板3および本体16の上にレジストを積層することで、感光性のポジ型レジスト層41を積層する。レジスト層41は、例えばスプレー法、スピンナー法あるいは電着法を用いて金属層40の上に形成される。レジスト層41は、金属層40を全面的に覆っている。金属層40を覆ったレジスト層41は、予備的に焼成することで乾燥される。
引き続いて、レジスト層41を紫外線で露光する。レジスト層41を露光するに当たっては、レジスト層41の上に図13に示すようなマスクフィルム42を密着させる。マスクフィルム42は、レジスト層41のうち電極32および導体パターン33に対応した領域を被覆する遮光部43を有している。
遮光部43は、導体パターン33の第2の配線領域33bに対応する箇所でレジスト層41を被覆する面積が大きくなるような形状を有している。言い換えると、遮光部43は、接着層29の端面29aを横切る部分の幅が、本体16の側面20a,20bおよび基板3の実装面3aに密着された部分の幅よりも大きくなるような形状を有している。
紫外線は、焦点を本体16の表面18に合わせた平行光となってレジスト層41に入射される。これにより、レジスト層41のうちマスクフィルム42で被覆された箇所を除く領域が紫外線を受けて露光され、この露光領域に潜像が形成される。本実施形態では、紫外線が平行光となってレジスト層41に入射されるので、レジスト層41が本体16の溝22および傾斜した側面25,25bに沿うような三次元的な形状を有するにも拘らず、一回の露光でレジスト層41に所定の潜像を形成することができる。
この後、現像液を用いて露光されたポジ型のレジスト層41を現像する。これにより、レジスト層41に形成された潜像が溶けて除去される。この結果、図14に示すように、レジスト層41は、マスクフィルム42の遮光部43で被覆された領域のみが残った状態となる。言い換えると、レジスト層41は、形成すべき電極32および導体パターン33に対応した形状のレジストパターン44を形成する。レジストパターン44を外れた箇所では、金属層40が基板3および本体16の外に露出した状態となる。引き続いて、パターンニングされたレジスト層41加熱して乾燥させる。
レジスト層41の現像が終了した後、金属層40のうちレジストパターン44から外れて露出した部分をエッチングする。エッチングでは、例えばニッケルおよび金を化学的に溶解させることができる酸性のエッチング液を使用する。このエッチングにより、金属層40がレジストパターン44で被覆された箇所を残して除去される。エッチングの手法としては、例えばドライエッチング法、ウェットエッチング法、イオンミリング法等を用いることができる。
エッチングが終了したら、レジストパターン44を構成しているレジスト層41を例えばドライ法又はウエット法を用いて全て除去する。この結果、図15に示すように、レジストパターン44に対応した形状を有する金属層40が露出される。この露出された金属層40により、電極32および導体パターン33が形成される。電極32は、例えばパリレン膜のような保護膜で覆うことが望ましい。
この後、基板3の実装面3aの上に外枠4を接着するとともに、本体16の表面18と外枠4との間に跨るようにノズル形成前のノズルプレート5を接着する。この結果、本体16の溝22とノズルプレート5との間に圧力室31が形成される。
引き続き、ノズルプレート5にレーザ光を照射することでノズルプレート5にノズル13を形成する。
最後に、外枠4の外に位置された導体パターン33の先端部に、例えば異方性導電フィルム又はボンディングワイヤを用いてテープキャリアパッケージ36を電気的に接続する。
このような実施形態によると、電極32に電気的に接続された導体パターン33は、接着層29の端面29aの上を通過する第2の配線領域33bの幅W3が最も広く形成されている。すなわち、第2の配線領域33bの幅W3が、本体16の側面20a,20bの上を通過する第1の配線領域33aの幅W2および基板3の実装面3aの上を通過する第3の配線領域33cの幅W4よりも広く設定されている。
これにより、接着層29の端面29aと導体パターン33との相互の接触面積を増やすことができる。この結果、たとえ接着層29の端面29aの表面粗さが本体16の側面20a,20bおよび基板3の実装面3aより小さくても、接着層29の端面29aに対する導体パターン33の密着力を高めることができる。したがって、導体パターン33が接着層29の端面29aを横切る箇所においても導体パターン33が剥離し難くなる。よって、導体パターン33が接着層29の端面29aに対応した位置で途切れたり、断線するのを防止できる。
さらに、導体パターン33の第1の配線領域33aおよび第3の配線領域33cでは、その幅W2、W4を通電時の電気抵抗を最小に抑える値に設定することができる。この結果、導体パターン33の第1の配線領域33aおよび第3の配線領域33cの間隔を可能な限り広げることができ、隣り合う導体パターン33の間で短絡が発生する確率を低く抑えることができる。
よって、本実施形態のインクジェットヘッド1によれば、インクを印字信号に応じて精度よく加圧することができ、印字品質を良好に維持することができる。
電極および導体パターンを形成する手法は、フォトリソグラフィ法に特定されるものではなく、例えばレーザパターンニング法を用いてもよい。
レーザパターンニング法では、前記実施形態と同様に、本体16の表面18、側面20a,20b、溝22の底面24および側面25a,25bならびに基板3の実装面3aに金属層40を形成する。この後、金属層40の上にレーザ光を照射する。
レーザ光は、本体16の表面18、側面20a,20b、接着層29の端面29aおよび基板3の実装面3aに対応する位置で金属層40に照射される。レーザ光で接着層29の端面29aを覆う金属層40を除去する時に、金属層40に向かうレーザ光の出力を下げるようにする。
具体的には、レーザ光で接着層29の端面29aを覆った金属層40を除去する時点では、レーザ光の出力を約1.0Wに設定し、同じくレーザ光で本体16の側面20a,20bおよび基板3の実装面3a覆った金属層40を除去する時点では、レーザ光の出力を約1.8Wに設定する。
このようなレーザパターンニング法を採用することで、フォトリソグラフィ法により形成された導体パターン33と同様の形状を有する導体パターン33を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットヘッド、3…基板、3a…実装面、15a,15b…圧電部材、18…表面(第1の面)、19…裏面(第2の面)、20a,20b…側面(第3の面)、22…溝、29…接着層、31…圧力室、32…電極、33…導体パターン、40…金属層。

Claims (17)

  1. 実装面を有する基板と、
    前記基板の前記実装面の上に配置され、前記実装面に対し傾斜された側面を有するとともに、当該側面に開口された圧力室を有する圧電部材と、
    前記圧力室の内面に設けられた電極と、
    前記基板の前記実装面と前記圧電部材との間に充填され、前記実装面の上に前記圧電部材を固定するとともに、前記圧電部材の前記側面および前記実装面に連なる端面を有する接着層と、
    前記電極に電気的に接続され、前記電極から前記圧電部材の前記側面および前記接着層の前記端面を通って前記基板の前記実装面に至るとともに、前記接着層の前記端面の上を通過する部分の幅が最も広く形成された導体パターンと、
    を具備したインクジェットヘッド。
  2. 請求項1の記載において、前記導体パターンは、前記基板の前記実装面と前記圧電部材の前記側面との間の境界を横切る部分の幅が最も広く形成されたインクジェットヘッド。
  3. 請求項1の記載において、前記導体パターンは、前記圧電部材の前記側面の上に配線された第1の配線領域と、前記接着層の前記端面の上に配線された第2の配線領域と、前記基板の前記実装面の上に配線された第3の配線領域と、を含み、前記第2の配線領域の幅が前記第1の配線領域の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  4. 請求項3の記載において、前記第2の配線領域の幅が前記第3の配線領域の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  5. 請求項3又は請求項4の記載において、前記第2の配線領域の幅が前記溝の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか一項の記載において、前記第2の配線領域は、前記圧電部材の前記側面および前記基板の実装面の上に張り出す延長部を有するインクジェットヘッド。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項の記載において、前記接着層の前記端面が前記圧電部材の前記側面および前記基板の前記実装面よりも平滑であるインクジェットヘッド。
  8. 第1の面と、前記第1の面の裏側に位置された第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に向けて広がるように傾斜された第3の面と、前記第1の面および前記第3の面に開口されるとともに互いに間隔を存して配列された複数の溝と、前記溝の内面に設けられた複数の電極と、を含む圧電部材と、
    前記圧電部材が実装される実装面を有する基板と、
    前記圧電部材の前記第2の面と前記基板の前記実装面との間に充填され、前記基板の上に前記圧電部材を固定するとともに、前記圧電部材の前記第3の面および前記基板の前記実装面に連なる端面を有する接着層と、
    前記電極に電気的に接続され、前記電極から前記圧電部材の前記第3の面および前記接着層の前記端面を通して前記基板の前記実装面に至る複数の導体パターンと、を具備し、
    前記導体パターンは、少なくとも前記接着層の前記端面の上を通過する部分の幅が前記圧電部材の前記第3の面の上を通過する部分の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  9. 請求項8の記載において、前記導体パターンは、前記圧電部材の前記第3の面の上に配線された第1の配線領域と、前記接着層の前記端面の上に配線された第2の配線領域と、前記基板の前記実装面の上に配線された第3の配線領域と、を含み、前記第2の配線領域の幅が前記第1の配線領域の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  10. 請求項9の記載において、前記第2の配線領域の幅が前記第3の配線領域の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  11. 請求項9又は請求項10の記載において、前記導体パターンの前記第2の配線領域は、前記圧電部材の前記第3の面および前記基板の前記実装面の上に張り出す延長部を有するインクジェットヘッド。
  12. 請求項8ないし請求項12のいずれか一項の記載において、前記接着層の前記端面が前記圧電部材の前記第3の面および前記基板の前記実装面よりも平滑であるインクジェットヘッド。
  13. 請求項8ないし請求項12のいずれか一項の記載において、前記導体パターンの前記第2の配線領域の幅が前記溝の幅よりも広いインクジェットヘッド。
  14. 請求項8の記載において、前記圧電部材の前記第1の面に固定されたノズルプレートをさらに備えており、前記ノズルプレートと前記圧電部材の前記溝との間にインクが供給される複数の加圧室が形成されているとともに、前記ノズルプレートは、前記加圧室に連通された複数のノズルを有するインクジェットヘッド。
  15. 基板の実装面に接着剤を用いて圧電部材を接着し、
    前記実装面に接着された前記圧電部材に、前記実装面に対し傾斜された側面および当該側面に開口された複数の溝を形成し、
    前記圧電部材の側面、前記溝の内面、前記基板の前記実装面および前記圧電部材の前記側面と前記基板の前記実装面との間から露出された前記接着剤の端面を金属層で連続して被覆し、
    前記金属層を部分的に除去することで、前記溝内に複数の電極を形成するとともに、当該電極から前記圧電部材の前記側面および前記接着剤の前記端面を通って前記基板の前記実装面に至る導体パターンを形成し、前記導体パターンのうち前記接着剤の前記端面の上を通過する部分の幅を最も広くするようにしたインクジェットヘッドの製造方法。
  16. 請求項15の記載において、前記導体パターンは、前記圧電部材の前記側面の上に配線された第1の配線領域と、前記接着層の前記端面の上に配線された第2の配線領域と、前記基板の前記実装面の上に配線された第3の配線領域と、を含み、前記第2の配線領域の幅を前記第1の配線領域の幅よりも広げるようにしたインクジェットヘッドの製造方法。
  17. 請求項16の記載において、前記第2の配線領域の幅を前記第3の配線領域の幅よりも広げるようにしたインクジェットヘッドの製造方法。
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