JP2013197274A - 光モジュール - Google Patents

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Kota Asaka
航太 浅香
Atsushi Kanda
神田  淳
Takeshi Kurosaki
武志 黒崎
Ryoko Yoshimura
了行 吉村
Mikio Yoneyama
幹夫 米山
Koji Kitahara
浩司 北原
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Abstract

【課題】10Gbit/s級の高速光信号を送信または受信可能な、高周波特性が良好で、かつコスト増を招かない安価な光モジュールを提供する。
【解決手段】貫通孔が設けられたステム1と、前記ステムに搭載された光素子7と、前記光素子と一端が接続され、前記貫通孔を貫通して設けられたリード2と、前記リードの他端に接続されたフレキシブルプリント基板5とを備え、前記フレキシブルプリント基板の信号線路にオープンスタブ10aを設けることにより、前記リードと前記フレキシブルプリント基板との接続箇所に生じるインピーダンス不整合を相殺する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光モジュールに関し、特に高周波特性に優れた光半導体素子用の光モジュールに関する。
近年、光アクセス回線の普及に伴い、光信号源としてレーザダイオード(LD)を搭載した光モジュール(LDモジュール)の低コスト化が求められている。また、光アクセス回線網における映像コンテンツなどの流通増によるトラフック増に対応するために、伝送速度が10Gbit/s級に対応可能なLDモジュールが求められている。
LDモジュールは、LDチップを内蔵するCAN型パッケージに高周波電気配線を取り付けて、LD駆動電気回路を搭載するプリント基板に高周波電気配線を接続して用いるのが一般的である。フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Print Circuit)は、高周波特性に優れ、かつ柔軟性があり取り扱いやすいため、最もよく用いられる高周波電気配線である(非特許文献1参照)。
従来の差動駆動型CAN型LDパッケージを図1に示す。図1において、(a)は従来の差動駆動型CAN型LDパッケージの側面の一部断面図を示し、(b)は同パッケージの上面図を示し、(c)は同パッケージに接続されたFPCの上面図が記載されている。LDパッケージは、ステム1上にマウントされたステムマウント1aがリード端子2a等と共に、LD出射光の取り出し用窓またはレンズを具備するキャップ(図示せず)により封止されて構成されている。また、図1に示したパッケージは、10Gbit/s級の差動電気信号(N、P信号)用とグランド用の計3本のリード端子を具備するが、簡略化のため図1(a)においてはリード端子2c(グランド)を省略して示している。
ステム1は、貫通孔3a、3bを備え、各貫通孔はリード端子2a、2bを備えている。ここで、リード端子は、貫通孔3a、3bに具備されるガラス材等の絶縁体3dを介して固定されステム1を貫通しているため、リード端子2a、2bとステム1とは電気的に絶縁されている。なお、リード端子2a、2bは、それぞれステムマウント1aに搭載されるLD素子7のアノード、カソードに駆動電気信号を供給するために設けられている。
一方、リード端子2cは、図1(a)には図示しないが、ステム1を貫通せずにステム1とろう付け等により接続されているため、ステム1と電気的に接続されており、グランドピンの役割を果たす。なお、LD素子7に隣接して、熱伝導率が高くかつ熱膨張係数がLD素子の材料と近い値を有する誘電体(例えばInP系材料からなるLD素子の場合はAlNなど)がヒートシンク8として設けられている。ヒートシンク8は、ステムマウント1aとハンダ等で固定され、ヒートシンク8の上面にはワイヤ配線用のメタライズ部を備えている(図示せず)。また、LD素子7下面に設けられたカソード(図示せず)はメタライズ部とハンダ等で固定される。
LD素子7から出射するLD信号のほとんどは+z軸方向に出射される。LD駆動電気信号の伝送線路について、LD素子7のアノードを例にとって説明する。LDパッケージ外部からの高速駆動電気信号(P信号)は、FPC5に形成された接続パッド5f−5(LDアノード)及び信号線パタン5a−1を介して、リード端子2a、ワイヤ4bを経て、LD素子7上面に形成されたアノードに給電される。
またFPC5は、ポリイミドなどの誘電体5cを、上層信号線パタン5aと下層グランドパタン5bとで挟んだ構成となっており、信号線パタンとしてはマイクロストリップ線路(MSL)、コプレーナウェイブガイド(CPW)、またはグランデッドコプレーナウェイブガイド(GCPW)の構造を形成することが一般的である。図1では、マイクロストリップ線路(MSL)が示されている。一般に、FPC5の上層信号線パタン5a及び下層グランドパタン5bの金属膜厚はそれぞれ20〜50μmであり、また誘電体膜厚は50μm前後の薄膜構造を有する基板となっている。そのため、基板自体が柔軟性を有し、取り回しに優れることから、光モジュールパッケージと同光モジュールを搭載するトランシーバボードとを、電気的に接続する配線板として一般に用いられる。また、FPCとトランシーバボードとは、接続パッド5fにより接続される。
H. Yamamoto et al., "Wide temperature range operation of 10.7 Gbit/suncooled DFB−LD TOSA with extremely high eye−mask margin", 2006 ElectronicComponents and Technology Conference, pp. 1548−1553.
FPC5は、FPCに設けられたスルーホールに、CAN型パッケージに設けられたリード端子(長さ1mm以上)を差し込み、ハンダ付けなどにより固定することにより、電気的に接続して用いる。そのため、FPC自身のインピーダンス整合あるいはCAN型パッケージ自身のインピーダンス整合が施されており、それぞれの高周波特性が良好なものだとしても、FPCとCAN型パッケージ(リード端子)との接続点は、インピーダンス不整合箇所となり得る。インピーダンス不整合箇所は、高周波信号から見ると大きな反射点となり、LDモジュールからの光信号波形において歪みをもたらす。このインピーダンス不整合箇所は、CAN型パッケージから突出したリード端子が1mm程度と長く、これに起因するインダクタンスの影響で高周波特性が顕著に劣化するという問題があった。
図1(c)に示した例では、5f−4、5f−5がそれぞれN信号、P信号用の接続パッドであり、接続パッド5f−1、5f−3、5f−6、5f−8はグランド用である。なお、5f−7は未接続端子である。また5f−2はLD素子7の光出力をモニタするためのモニタPD(フォトダイオード)端子であるが、図1では簡単化のためモニタPDについての一切の記載を省略している。なお、このような端子配置は、互換性確保のため業界団体で取り決められた共通仕様化されていることが多い。図1に示す例では、10G級の光送受信モジュールのパッケージ及びインターフェースについて取り決めたXMD−MSAに基づいている。図1(c)に示したように、信号線パタン5aは、MSLの信号線幅が制御された高速伝送路として好適なインピーダンス整合(たとえば、25Ωまたは50Ω)された線路となっている。
一方、P信号(信号線パタン5a−1)に注目すると、FPC5に設けられたスルーホール5d−1及びランドパタン5e−1に、リード端子2aを差し込み、ハンダ6により固定することにより、FPC5に形成された信号線パタン5a−1と、ステム1が具備するリード端子2aとが電気的に接続される。一方、FPC5に給電されたN信号は、信号線パタン5a−2を介して、ランドパタン5e−2及びスルーホール5d−2、リード端子2b、ワイヤ4aを介し、ヒートシンク8に形成されたメタライズ部を経由してLD素子7下面のカソードに給電される。
このとき、P信号に注目すると、FPCの大部分は先に述べたようにインピーダンス制御されているが、スルーホール5d−1及びランドパタン5e−1の部分は、リード端子2aを差し込む必要あることから、線路幅(特性インピーダンス)を十分に制御することができず、インピーダンス不整合箇所となる。そのため、リード端子2aとスルーホール5d−1との接続箇所が反射点となり、高周波電気信号(P信号)が十分にLD素子7のアノードに給電されず、光送信モジュールとして良好な光送信波形が得られないという重大な問題があった。またN信号も同様に、スルーホール5d−2とリード端子2bとの接続点がインピーダンス不整合箇所となる。そのため、N信号も十分にLD素子7のカソードに給電されずに、良好な光送信波形が得られず、重大な問題である。
このような従来例における反射点の影響により、光モジュールのS11特性は、10GHzにおいて−10dB程度と非常に高周波特性が悪くなってしまい、大きな問題となっていた。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、貫通孔が設けられたステムと、前記ステムに搭載された光素子と、前記光素子と一端が接続され、前記貫通孔を貫通して設けられたリードと、前記リードの他端に接続されたフレキシブルプリント基板とを備え、前記フレキシブルプリント基板の信号線路にオープンスタブを設けることにより、前記リードと前記フレキシブルプリント基板との接続箇所に生じるインピーダンス不整合を相殺することを特徴とする光モジュールである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記オープンスタブの長さは、前記インピーダンス不整合の大きさに基づいて設定されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光モジュールにおいて、前記リードとフレキシブルプリント基板との接続箇所から前記オープンスタブの起点との間の距離は、フレキシブルプリント基板を駆動する電気信号の波長をλとしたとき、λ/16mm以下に設定されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の光モジュールにおいて、前記光素子はレーザダイオードであり、前記ステムは、第1の貫通孔および第2の貫通孔とを有し、前記リードは、前記第1の貫通孔を貫通した第1のリードと、前記第2の貫通孔を貫通した第2のリードを有し、前記第1のリードの一端が、前記レーザダイオードのアノードと接続され、前記第2のリードの一端が、前記レーザダイオードのカソードと接続され、前記第1のリードの他端が、前記フレキシブルプリント基板の第1の信号線路と接続され、前記第2のリードの他端が前記フレキシブルプリント基板の第2の信号線路と接続されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光モジュールにおいて、前記オープンスタブは、互いに等しい容量値を有することを特徴とする。
本発明によれば、10Gbit/s級の高速光信号を送信または受信可能な、高周波特性が良好で、かつコスト増を招かない安価な光モジュールを提供することができる。
従来の光モジュールの一例の概略構成を示す図である。 本発明の光モジュールの一例の概略構成を示す図である。 光モジュールの高周波特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図2に基づいて本発明の光モジュールの一例について詳細に説明する。図2は本発明の光モジュールの一例の概略構成を示す図である。図2において、(a)は差動駆動型CAN型LDパッケージの側面一部断面図を示し、(b)は同パッケージの上面図を示し、(c)は同パッケージに接続されたFPC5の上面図を示し、(d)はFPCの部分上面図を示している。本実施形態の光モジュールは、図2(c)に示すFPCにオープンスタブ10a,10bを設けた以外は、図1に示した従来の光モジュールと同様の構成となっている。そのため、FPC5の信号線パタン5aのレイアウトを変更しただけであり、用いているパッケージは従来例と同じCAN型LDパッケージである。
光モジュールは、図2に示すように、貫通孔が設けられたステム1と、ステム1に搭載されたLD素子7等の光素子と、一端が光素子に接続され、ステム1の貫通孔を貫通するリード2a、2b、2cと、リード2a、2b、2cの他端に接続されたFPC5とを備えて構成されている。
図2に示す光モジュールは、10Gbit/s級の高速光信号を送信するための光通信システム用モジュールであり、光半導体素子としてLD素子7が搭載されている。LD素子7としては、温度特性に優れるInGaAlAsを含む多重量子井戸(MQW)構造を活性層に有する分布帰還型LD(DFB−LD)が好適である。また、図示はしないが、本CAN型LDパッケージにはLD出射光の取り出し用レンズを具備するキャップ(図示せず)により封止される。
図2に示す光モジュールは、10Gbit/s級の差動電気信号(N,P信号)用とグランド用の計3本のリード端子を具備するが、簡略化のため図2(a)においてはリード端子2c(グランド)を省略している。ステム1は、貫通孔3a,3bを備え、各貫通孔はリード端子2a,2bを備えている。ここで、リード端子は、貫通孔3a,3bに具備されるガラス材等の絶縁体3dを介して固定されステム1を貫通しているため、リード端子2a,2bとステム1とは電気的に絶縁されている。なお、リード端子2a,2bは、それぞれステムマウント1aに搭載されるLD素子7のアノード、カソードに駆動電気信号を供給するために設けられている。
一方、リード端子2cは、図1(a)には図示しないが、ステム1を貫通せずにステム1とろう付け等により接続されているため、ステム1と電気的に接続されており、グランドピンの役割を果たす。なお、LD素子7は、熱伝導率が高くかつ熱膨張係数がLD素子7の材料と近い値を有するAlNをヒートシンク8として用いている。ヒートシンク8は、ステムマウント1aとハンダ等で固定され、ヒートシンク8の上面にはワイヤ配線用のメタライズ部を備えている(図示せず)。また、LD素子7下面に設けられたカソード(図示せず)はメタライズ部とハンダ等で固定される。
LD素子7から出射するLD信号のほとんどは+z軸方向に出射される。次に、LD駆動電気信号の伝送線路について、LD素子7のアノードを例にとって説明する。LDパッケージ外部からの高速駆動電気信号(P信号)は、FPC5に形成された信号線パタン5a−1を介して、リード端子2a、ワイヤ4bを経て、LD素子7上面に形成されたアノードに給電される。
FPC5は、誘電体5cを、上層信号線パタン5a(パタン厚30μm)と下層グランドパタン5b(パタン厚30μm)とで挟んだ構成となっており、信号線パタンとしてはMSLの構造を採用した。よって、下層グランドパタンは、スルーホール5d−1,5d−2及びランドパタン5e−1,5e−2以外、全面グランドとなっている。また、誘電体5cとしては、ポリイミド(比誘電率3以上4以下)を用いた。信号線パタン5aは、信号線パタン5a−1,5a−2それぞれ25Ωの特性インピーダンスを有するように設計しているため、それぞれ線路幅は約350μm、線路長は約15mmである。信号線パタン5a−1と5a−2とは、線路幅、線路長共に等しくなるように設計している。
また、FPC5とトランシーバボード(図示せず)とは、接続パッド5fにより接続される。図2(c)に示す例では、接続パッド5f−4がN信号用の接続パッドであり、接続パッド5f−5がP信号用の接続パッドであり、接続パッド5f−1,5f−3,5f−6,5f−8はグランド用の接続パッドである。なお、接続パッド5f−7は未接続端子である。また接続パッド5f−2はLD素子7の光出力をモニタするためのモニタPD(フォトダイオード)端子用の接続パッドであるが、図2では簡単化のためモニタPDについての一切の記載を省略している。なお、本実施例の端子配置は、XMD−MSAに基づいている。
FPC5は、P信号(信号線パタン5a−1)に注目すると、FPC5に設けられたスルーホール5d−1及びランドパタン5e−1に、リード端子2aを差し込み、ハンダ6により固定することにより、FPC5に形成された信号線パタン5a−1と、ステム1が具備するリード端子2aとが電気的に接続される。一方、FPC5に給電されたN信号は、信号線パタン5a−2を介して、ランドパタン5e−2及びスルーホール5d−2、リード端子2b、ワイヤ4aを介し、ヒートシンク8に形成されたメタライズ部を経由してLD素子7下面のカソードに給電される。
本発明の光モジュールでは、FPC5の信号線パタン5a−1上にリード2とFPC5との接続箇所に近接して配置されたオープンスタブ10aを形成している。オープンスタブ10aは、リード端子2a(N信号についてはリード端子2b)とFPC5との接続箇所において発生するインピーダンス不整合を相殺する。オープンスタブ10aは、図1(c)に示した従来のFPCの上層信号線パタン5aのパタンレイアウトを僅かに変更するだけで、容易に形成することができる。よって、本発明の光モジュールでは、コスト増を招かずに、従来のFPCを作成するのと同等のコストで、インピーダンス不整合箇所の高周波特性を改善する高周波特性補償回路を導入できる。
因みに、図1(C)に示す従来のFPC5の構成では、P信号に注目すると、FPC5の大部分は上述の通り、インピーダンス制御されているが、スルーホール5d−1及びランドパタン5e−1の部分(リード2とFPC5との接続箇所)は、リード端子2aを差し込む必要あることから、線路幅(特性インピーダンス)を十分に制御することができず、インピーダンス不整合箇所となる。インピーダンス不整合箇所は、リード端子2aが1mm程度の長さを有してステム1から飛び出していることに起因し、インダクタンス成分が強いため、高周波電気信号からは特性インピーダンスとしては25Ωより高く見える。すなわち、高周波電気信号(P信号)にとって大きな反射点になる。これに対し、図2(c)、(d)の光モジュールでは、FPC5のオープンスタブ10aを、上記インピーダンス不整合箇所に近接して配置することにより、容量を付加することができるため、高く見える特性インピーダンスをキャパシタンス成分により相殺し、25Ωと整合するように調節することが可能となる。
オープンスタブ10aは、図2(d)に示したように、信号線パタン5a−1上に設定するオープンスタブ起点10a−1から、屈曲点10a−2を経由してオープンスタブ終点10a−3に至るMSLを指す。ここで、オープンスタブ10aにより付加される容量は、リード2とFPC5との接続箇所のインピーダンス不整合の大きさによって決定される容量に決定され、オープンスタブ10aを構成するMSLの形態によって調整可能である。すなわち、10a−1から10a−2を経由して10a−3までに至る伝送線路を形成する誘電体(ポリイミド)の比誘電率、厚さ、上層信号線パタン5a及び下層グランドパタン5bの導体厚及びMSLの長さにより調整される。例えば、オープンスタブ起点10a−1から屈曲点10a−2に至る長さを0.3mm、屈曲点10a−2からオープンスタブ終点10a−3に至る長さを1.2mmと設定すると、オープンスタブ10aの全長は1.5mm、付加容量は0.2pF程度となる。なお、オープンスタブ10a部分の線路幅は、信号線パタン5a−1と同様に約350μmである。
また、オープンスタブ10b(信号線パタン5a−2上に設定するオープンスタブ起点10b−1から、屈曲点10b−2を経由してオープンスタブ終点10b−3に至るMSLを指す)についても同様に設計を行い、オープンスタブ起点10b−1から屈曲点10b−2に至る長さを0.3mm、屈曲点10b−2からオープンスタブ終点10b−3に至る長さを1.2mmと設定したため、オープンスタブ10bの全長は1.5mm、付加容量は0.2pF程度である。また、そのため、ランドパタン端点10b−4からオープンスタブ起点10b−1までの距離は、0.45mmに設定した。
上記のN側、P側それぞれの接続箇所でのインピーダンス不整合が同じ大きさの場合、オープンスタブの容量値をN側とP側で等しくすると効果がある。実用上は、N側、P側それぞれの接続箇所でのインピーダンス不整合の大きさが異なる場合、オープンスタブの容量値をN側とP側とでそれぞれ異なる値に設定することが必要となる可能性がある。
ここで、オープンスタブ10aは、なるべくインピーダンス不整合箇所(スルーホール5d−1及びランドパタン5e−1)の近くに設置することが望ましい。そのため、ランドパタン端点10a−4からオープンスタブ起点10a−1までの距離は、λ/16mm(λはFPCを伝搬する駆動電気信号の波長を指す)以下である必要があり、十分な効果を得るためにはλ/32mm以下となることが望ましい。本実施例においては、0.45mmに設定した。オープンスタブ10bについても同様に、ランドパタン端点10b−4からオープンスタブ起点10b−1までの距離が設定されることが好ましい。なお、例えば駆動伝送速度が20、40Gbit/sの場合は、それぞれλ/8,λ/4以下である必要があり、それぞれλ/16,λ/8以下であることが望ましい。
ここで、光モジュールの高周波特性を図3(a),(b)に示す。図3(a)は、接続パッド5f−5から信号線パタン5a−1を経てリード端子2aに至る伝送線路について、それぞれ反射(S11)特性を評価した結果を示し、図3(b)は、透過(S21)特性を評価した結果である。また、比較のため、図1に示した従来の光モジュールにおける同様の伝送線路についての高周波特性も記載している。
図3(a)において、従来例と比較するとS11特性は10GHzにおいて5dBと大きく改善されていることが分かる。さらに、10GHz以下の周波数領域においては、10dB以上も改善されている。
また、図3(b)におけるS21特性においても、0〜15GHzまでの広い帯域にわたり、従来の光モジュールと比較し0.5dB程度改善された。
なお、図示はしないが、接続パッド5f−4から信号線パタン5a−2を経てリード端子2bに至る伝送線路についても同様の効果が得られることが明らかである。
よって、本実施形態の本発明技術であるオープンスタブによる高周波特性補償回路を導入することにより、10Gbit/s級の高速信号で駆動しても、光モジュールのコスト増を招くことなく、良好な高周波特性及び光送信波形が得られる。なお、オープンスタブ10a,10bの容量Cは、インピーダンス不整合箇所におけるインダクタンスLに対し、C=L/Z2(Zは伝送線路の特性インピーダンス)を満たす程度の容量を有することが最も効果的である。
なお、本実施例においては、オープンスタブ10a,10bのレイアウトに柔軟性を持たせるため屈曲部10a−2,10b−2を設置したが、屈曲部の設置は必ずしも必要ではない。また、オープンスタブ10a,10bは直線状のパタンで構成されているが、曲線状でもオープンスタブ起点10a−1からオープンスタブ終点10a―3の長さと同等のオープンスタブの長さを有する限り同様の効果が得られる。
以上述べたように、本発明の技術を用いることにより、10Gbit/s 級の高速信号伝送が可能な高周波特性が良好で、かつコスト増を招かない安価な光モジュールを提供することができる。
1 ステム
2 リード端子
3a、3b 貫通孔
3d 絶縁体
4a、4b ワイヤ
5 FPC
5a 上層信号線パタン
5b 下層信号線パタン
5c 誘電体
5d スルーホール
5e ランドパタン
5f 接続パッド
10a、10b オープンスタブ

Claims (5)

  1. 貫通孔が設けられたステムと、前記ステムに搭載された光素子と、前記光素子と一端が接続され、前記貫通孔を貫通して設けられたリードと、前記リードの他端に接続されたフレキシブルプリント基板とを備え、
    前記フレキシブルプリント基板の信号線路にオープンスタブを設けることにより、前記リードと前記フレキシブルプリント基板との接続箇所に生じるインピーダンス不整合を相殺することを特徴とする光モジュール。
  2. 前記オープンスタブの長さは、前記インピーダンス不整合の大きさに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記リードとフレキシブルプリント基板との接続箇所から前記オープンスタブの起点との間の距離は、フレキシブルプリント基板を駆動する電気信号の波長をλとしたとき、λ/16mm以下に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
  4. 前記光素子はレーザダイオードであり、
    前記ステムは、第1の貫通孔および第2の貫通孔とを有し、
    前記リードは、前記第1の貫通孔を貫通した第1のリードと、前記第2の貫通孔を貫通した第2のリードを有し、
    前記第1のリードの一端が、前記レーザダイオードのアノードと接続され、
    前記第2のリードの一端が、前記レーザダイオードのカソードと接続され、
    前記第1のリードの他端が、前記フレキシブルプリント基板の第1の信号線路と接続され、
    前記第2のリードの他端が前記フレキシブルプリント基板の第2の信号線路と接続されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光モジュール。
  5. 前記オープンスタブは、互いに等しい容量値を有することを特徴とする請求項4に記載の光モジュール。
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