JP2013197127A - サーミスタ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固着用電極ペーストと表面電極との間の直接接合を部分的ながら確保することにより電気的接合および機械的接合を維持しつつリード線からの金属元素の拡散を抑制可能なサーミスタ素子を提供すること。
【解決手段】 サーミスタ素体2と、該サーミスタ素体の表面に形成された一対の電極膜3と、一対の電極膜の表面に部分的に形成された一対の中間層4と、一対の中間層の表面に設置された一対のリード線5と、中間層の表面に設置されたリード線の部分を覆うと共に電極膜の表面まで達してリード線を固定する固着用導電性接着剤6とを備え、中間層が、リード線に含まれる金属元素の内部への拡散特性が電極膜よりも低い材料で形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高温用途の温度計測に好適なサーミスタ素子に関する。
近年、低温から高温までの幅広い温度領域で測定可能なサーミスタ素子の要求が増えている。このような高温用途のサーミスタ素子の一般的な形として、特許文献1に記載されているように、サーミスタチップに端子電極を形成し、固着用導電性電極を介して両端子電極にリード線を接合させ、サーミスタチップをガラス等の絶縁被覆材料でモールドするサーミスタ素子が使われている。
現在、リード線としては500℃以上の高温用にPtなどの貴金属を主成分とした線材を用いるケースがほとんどであるが、素子全体の価格に対するリード線の占める割合が大半を占める。そのため、耐熱温度が500℃以下の場合には貴金属以外の線材の使用を検討する場合が増えてきている。このような温度域では封止ガラスとして熱膨張係数の比較的大きな軟質ガラスを使用する場合が大半であり、ガラスとの熱膨張係数の差および濡れ性の点からジュメット線、Fe/Cr線などの線材が主として使用が検討される。しかしながら、このような金属を主成分とした線材を用いた場合、プロセス温度や使用温度が高くなる場合においてリード線の構成成分(Fe,Ni,Cu等の金属元素)が固着用導電性電極内に拡散してサーミスタの表面電極に達し、さらにサーミスタ素体内に入ると、成分によってはサーミスタ特性を変化させる場合がある。
なお、特許文献2では、固着用耐熱導電性電極内の金属成分がガラス封着の加熱時に、厚膜電極内に拡散して抵抗値がばらつくことを防ぐため、サーミスタ素体上の厚膜電極上に別のブロック電極を塗布する方法が提案されている。
特開昭61−105803号公報 特開昭61−105804号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上述したように、リード線からサーミスタ素体に拡散した金属元素によってサーミスタ特性が変化してしまうため、これら金属元素の拡散を防ぐことが必要である。例えば、特許文献2の技術のように、表面電極の上に金属元素の拡散を抑える中間層を設けることが考えられるが、この場合、固着用導電性接着剤と中間層との間及び中間層とサーミスタ表面電極との間に、異種接合界面がサーミスタ素体上すべての面に新たに生じることにより電気的接合安定性および機械的接合安定性が低下する恐れがあった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、固着用電極ペーストと表面電極とが直接接合する部分を確保することにより、良好な電気的接合性および機械的接合強度を維持しつつリード線からの金属元素の拡散を抑制可能なサーミスタ素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、リード線からの金属元素の拡散について研究を進めたところ、サーミスタ素子の電極部分とリード線との接触部分直下の領域だけに金属元素の拡散が顕著になっていることを突き止めた。
したがって、本発明は、上記知見から得られたものであり、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るサーミスタ素子は、サーミスタ素体と、該サーミスタ素体の表面に形成された一対の電極膜と、一対の前記電極膜の表面に部分的に形成された一対の中間層と、一対の前記中間層の表面に設置された一対のリード線と、前記中間層の表面に設置された前記リード線の部分を覆うと共に前記電極膜の表面まで達して前記リード線を固定する固着用導電性接着剤とを備え、前記中間層が、前記リード線に含まれる金属元素の内部への拡散特性が前記電極膜よりも低い材料で形成されていることを特徴とする。
このサーミスタ素子では、リード線と接触する中間層が、リード線に含まれる金属元素の内部への拡散特性が電極膜よりも低い材料で形成されているので、中間層がリード線から直下への金属元素の拡散を抑制してサーミスタ素体へ侵入することを防止できる。また、中間層が電極膜の表面に部分的に形成されていると共に、固着用導電性接着剤が中間層の表面に設置されたリード線の部分を覆うと共に電極膜の表面まで達してリード線を固定しているので、固着用導電性接着剤により露出している電極膜の表面とリード線とを直接、強固に接合させることができる。すなわち、リード線接触部付近は、「リード線+中間層+サーミスタ表面電極」の構造で拡散を抑制し、それ以外の部分は従来と同じ「リード線+固着用導電性接着剤+サーミスタ表面電極」での接合を維持すれば良いことになる。
中間層(表面電極よりも拡散特性が小さい層)の要件として、対象物質に対する拡散係数が表面電極よりも小さい物質、もしくは対象物質と混じり合わない(合金化しない、固溶しない)物質を主成分とした材料であることが望ましい。さらに、厚みが厚いほど拡散量は低下すると考えられることから、中間層の厚みを厚くすることは結果的には拡散特性を低下させるのと同義であり、中間層の厚みは厚ければなお望ましい。
さらに、中間層が形成されている領域以外では、従来通り電気的接続を保っているため、中間層自体の導電性は不要になり、絶縁体などでも構わないことから、材料の選択自由度が高い。
また、中間層にPd等の貴金属元素を用いる場合でも、部分的に中間層を形成するので、高価な金属の形成面積が少なく、低コストに作製することができる。さらに、全域に厚膜の中間層を塗布した場合、その後のダイシング工程において剥がれの原因となり得るが、リード線周辺のみに形成した場合、加工時の不良についても回避することが可能になる。
第2の発明に係るサーミスタ素子は、第1の発明において、前記中間層の厚さが、4.6μm以上であることを特徴とする。
中間層を用いない場合、リード線がサーミスタ素体と接触する位置からの距離と拡散濃度との相関を求めたところ、リード線に接している部分の濃度が最も高く、リード線とサーミスタ素体との距離が広がるにつれて減少傾向がみられる。そして、リード線とサーミスタ素体との間隔が4.6μm以上では、拡散が顕著に減少する傾向がみられ、さらに13.4μm以上では拡散がほとんど起きていない。なお、リード線とサーミスタ素体との間隔が4.6μm程度の場合でも、その間にさらに拡散の程度が小さい物質を挟みこめば、さらに拡散を低減できると考えられる。
すなわち、このサーミスタ素子では、中間層の厚さが、4.6μm以上であるので、リード線の上記含有元素のサーミスタ素体への拡散を顕著に減少させることができる。なお、中間層の厚さが、13.4μm以上であることがより望ましい。
第3の発明に係るサーミスタ素子は、第1又は第2の発明において、前記リード線が、Fe,Ni,Cuを含む材質からなり、前記中間層が、Agを主成分とする物質からなることを特徴とする。
Agは対象金属と固溶体を形成し難く、500℃においては特にFe,Niに対してほとんど固溶しないことが知られており、またCuに対しても固溶量は5%以下と少ないため、Agを主成分とすることで拡散特性を抑制させることができる。一方、さらなる抑制対策としてAgにPd等を添加することで合金化し融点を上げることができ、拡散速度を低下させることが可能になる。すなわち、このサーミスタ素子では、中間層が、Agを主成分とする物質からなるので、リード線に含まれるFe,Ni,Cuに対して特に有効に拡散を抑制することができる。
第3の発明に係るサーミスタ素子は、第1又は第2の発明において、前記サーミスタ素体が、ペロブスカイト型酸化物を含有する金属酸化物焼結体であることを特徴とする。
すなわち、このサーミスタ素子では、サーミスタ素体が、ペロブスカイト型酸化物を含有する金属酸化物焼結体であるので、高温安定性に優れたペロブスカイト型酸化物系のサーミスタ素体における金属元素拡散の影響を抑制でき、サーミスタ特性を安定して得ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサーミスタ素子によれば、リード線と接触する中間層が、リード線に含まれる金属元素の内部への拡散特性が電極膜よりも低い材料で形成されているので、中間層がリード線からの金属元素の拡散を抑制してサーミスタ素体へ侵入することを防止できると共に、露出した電極膜の表面とリード線とを固着用導電性接着剤により強固に接合させることができる。
したがって、本発明のサーミスタ素子は、プロセス条件や高温使用時によって抵抗値変化が少なく安定したサーミスタ特性を得ることができ、例えば自動車エンジン周りの触媒温度や排気系温度を検出する高温測定用センサとして好適である。
本発明に係るサーミスタ素子の一実施形態を示す正面図である。 本実施形態において、サーミスタ素子を示す斜視図である。 本実施形態において、サーミスタ素子の製造方法を工程順に示す斜視図である。 本発明に係るサーミスタ素子の従来例(a)及び実施例(b)において、金属元素の拡散状況の測定位置を示す説明図である。 本発明に係るサーミスタ素子の従来例(a)及び実施例(b)において、サーミスタ素体表面からの距離と金属元素(Fe,Ni,Cu)の濃度との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るサーミスタ素子の一実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態のサーミスタ素子1は、図1及び図2に示すように、サーミスタ素体2と、該サーミスタ素体2の表面に形成された一対の電極膜3と、一対の電極膜3の表面に部分的に形成された一対の中間層4と、一対の中間層4の表面に設置された一対のリード線5と、中間層4の表面に設置されたリード線5の部分を覆うと共に電極膜3の表面まで達してリード線5を固定する固着用導電性接着剤6と、リード線5の接合部分を含むサーミスタ素体2全体を封止する絶縁性材料のモールド材7とを備えている。
上記サーミスタ素体2は、ペロブスカイト型酸化物を含有する金属酸化物焼結体であって、例えば一般式:La1−yCa(Cr1−xMn)O(0.0≦x≦1.0、0.0<y≦0.7)で示される複合酸化物を含む焼結体で構成されている。なお、この焼結体に、さらに絶縁体材料として、例えばY,ZrO,MgO,Al,CeOを添加しても構わない。
このサーミスタ素体2は、チップ状又はフレーク状に形成されており、その上下面に上記電極膜3が形成されている。
上記電極膜3は、例えばPt,Au,Agの少なくとも一種を含んだ金属膜である。
上記リード線5は、いわゆるジュメット線であり、Fe,Ni,Cu等の金属元素を構成成分として含有している。
上記中間層4は、リード線5に含まれる金属元素の内部への拡散特性が電極膜3よりも低い材料で形成されている。例えば、中間層4は、Ag,Pdの少なくとも一種を含んだ金属膜で形成されている。
なお、中間層4を構成する材料は、上記のような金属だけでなく、上記拡散特性が電極膜3よりも低い材料であれば、絶縁材料であっても構わない。
また、中間層4の幅Wは、リード線5の直径φの半分以上に設定されている。この中間層4は、電極膜3の全面に形成されるのではなく、電極膜3の中央部に部分的にパターン形成され、中間層4の両側には電極膜3が露出している。この電極膜3が露出している領域は、十分な接合強度が得られるように十分な面積に設定されている。
上記固着用導電性接着剤6は、例えばAuペーストが使用される。また、上記モールド材7は例えばガラス材が採用される。
次に、本実施形態のサーミスタ素子1の製造方法について、その一例を図2及び図3を参照して説明する。
まず、出発原料である粉末のLa,MnCO,Cr,CaCOを所定量秤量および混合し、乾燥した後1300℃、5時間で仮焼を行う。さらに、粉砕後にプレス成形した後、1500℃で焼成を行い、焼結体ブロックを作製する。次に、焼結体ブロックを厚み0.3mm程度にスライス加工して、サーミスタウェハとする。
その後、サーミスタウェハの両面にPt膜をスパッタ法を用いて300nm形成して電極膜つきのサーミスタウェハとする。次に、図3の(a)に示すように、サーミスタウェハSの両面に形成された電極膜3上に、約100μm幅のAgの中間層4を0.3mm間隔にストライプ状に印刷塗布し、850℃にて焼付けを行い厚さ約5μmの中間層4を形成する。なお、図3では上面側のみ図示している。また、本実施形態では、中間層4の形成方法として印刷法を選択したが、スパッタ法やゾルゲル法などの他の成膜方法でもよい。
さらに、このサーミスタウェハSをダイシングマシンにて0.3mm角に切り出し、図3の(a)(b)に示すように、電極膜3及び中間層4が形成されたチップ状又はフレーク状のサーミスタ素体2とする。次に、図3の(c)に示すように、2本の直径φ:0.2mmのジュメット線(Fe−Ni−Cu)であるリード線5の先端部に、固着用導電性接着剤6となるAuペースト6aを塗布し、図3の(d)に示すように、サーミスタ素体2に塗布された中間層4と並行かつ直上に接触させて80℃で乾燥して仮固定を行う。その後、ガラス管を被せて750℃で熱処理を行いモールド材7としてガラスモールドを施すことで、図2に示すサーミスタ素子1が作製される。
このように本実施形態のサーミスタ素子1では、リード線5と接触する中間層4が、リード線5に含まれる金属元素の内部への拡散特性が電極膜3よりも低い材料で形成されているので、中間層4がリード線5から直下への金属元素の拡散を抑制してサーミスタ素体2へ侵入することを防止できる。また、中間層4が電極膜3の表面に部分的に形成されていると共に、固着用導電性接着剤6が中間層4の表面に設置されたリード線5の部分を覆うと共に電極膜3の表面まで達してリード線5を固定しているので、固着用導電性接着剤6により露出している電極膜3の表面とリード線5とを直接、強固に接合させることができる。
さらに、中間層4が形成されている領域以外では、固着用導電性接着剤6により電気的接続を保っているため、中間層4自体の導電性は不要になり、絶縁体などでも構わないことから、材料の選択自由度が高い。
また、中間層4にPd等の貴金属元素を用いる場合でも、部分的に中間層4を形成するので、高価な金属の形成面積が少なく、低コストに作製することができる。さらに、全域に厚膜の中間層4を塗布した場合、その後のダイシング工程において剥がれの原因となり得るが、リード線5周辺のみに形成した場合、加工時の不良についても回避することが可能になる。
また、中間層4の厚さが、4.6μm以上であるので、リード線5の上記含有元素のサーミスタ素体2への拡散を顕著に減少させることができる。
さらに、サーミスタ素体2が、ペロブスカイト型酸化物を含有する金属酸化物焼結体であるので、温安定性に優れたペロブスカイト型酸化物系のサーミスタ素体2における金属元素拡散の影響を抑制でき、サーミスタ特性を安定して得ることができる。
次に、上記実施形態に従って作製したサーミスタ素子について、リード線からの金属元素(Fe,Ni,Cu)の拡散状況について測定した。
この測定では、図4の(a)に示すように中間層を挟んでいない従来例であるサーミスタ素子10と、図4の(b)に示すように上記実施形態に基づいて作製した本発明の実施例であるサーミスタ素子1とについて、それぞれリード線構成成分(Fe,Ni,Cu)の拡散状況をEPMA(電子線マイクロアナライザ)分析で確認した。なお、従来例のサーミスタ素子10は、中間層4を形成していない点以外は、本実施例のサーミスタ素子1と同様に作製した。
この測定では、従来例について、サーミスタ素体の上面の中心C0と、該中心C0から30μm離れた箇所C1と、50μm離れた箇所C2とについて、サーミスタ素体2表面から深さ方向における拡散状況を測定した。また、本発明の実施例については、サーミスタ素体2の上面の中心C0におけるサーミスタ素体2表面から深さ方向における拡散状況を測定した。これらの結果を図5に示す。
これらの結果から、中間層4なしの従来例においては、リード線5からの金属元素の拡散が、電極膜3が接触している中央の領域C0で顕著になっており、接触中心C0から30μm離れた箇所C1では拡散量の減少が顕著になることがわかる。さらに、50μm離れた箇所C2ではほとんど拡散が生じていない。直径φ:0.2mmのリード線を用いた場合、サーミスタ素体とリード線との距離は、サーミスタ素体との接触中心C0から30μm離れた箇所C1では4.6μm、50μm離れた箇所C2では13.4μmである。つまり、接触中心から離れるということは、サーミスタ素体とリード線との距離を離すことになり、リード線の物質がサーミスタ素体まで到達し難くなる。この関係は、リード線径によらず、サーミスタ素体とリード線との拡散距離を離すことが有効であることを意味している。さらに、リード線とサーミスタ素体との間に、拡散特性が低い材料を挿入することにより、安定的に拡散を抑制することが可能になる。
これに対して本発明の実施例のように厚さ5μmのAg層を中間層4として挿入した場合、中心C0の接触部分近傍においてリード線構成成分のサーミスタ素体2内部への拡散を大幅に低減して防止することができている。また、電極膜3表面の中間層4以外の部分は、下地電極Ptと固着用導電性電極Auとで合金化しており、この部分の接合は十分強固であり、この間の電気的接合も問題ない。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態ではサーミスタ素体がチップ状又はフレーク状であるが、他の形態であっても構わない。例えば、サーミスタ素体が薄膜サーミスタであり、一対の電極膜が互いに薄膜サーミスタの表面に離間して設けられているものでもよい。
1,10…サーミスタ素子、2…サーミスタ素体、3…電極膜、4…中間層、5…リード線、6…固着用導電性接着剤、7…モールド材

Claims (4)

  1. サーミスタ素体と、
    該サーミスタ素体の表面に形成された一対の電極膜と、
    一対の前記電極膜の表面に部分的に形成された一対の中間層と、
    一対の前記中間層の表面に設置された一対のリード線と、
    前記中間層の表面に設置された前記リード線の部分を覆うと共に前記電極膜の表面まで達して前記リード線を固定する固着用導電性接着剤とを備え、
    前記中間層が、前記リード線に含まれる金属元素の内部への拡散特性が前記電極膜よりも低い材料で形成されていることを特徴とするサーミスタ素子。
  2. 請求項1に記載のサーミスタ素子において、
    前記中間層の厚さが、4.6μm以上であることを特徴とするサーミスタ素子。
  3. 請求項1又は2に記載のサーミスタ素子において、
    前記リード線が、Fe,Ni,Cuを含む材質からなり、
    前記中間層が、Agを主成分とする物質からなることを特徴とするサーミスタ素子。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のサーミスタ素子において、
    前記サーミスタ素体が、ペロブスカイト型酸化物を含有する金属酸化物焼結体であることを特徴とするサーミスタ素子。
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