JP2013194861A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度と密封性の向上を図ると共に、センサキャップの剛性を高めて信頼性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】外方部材2の端部内周にカップ状の内側キャップ15が圧入され、これが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、円筒状の嵌合部15aと、この嵌合部15aから径方向内方に延び、磁気エンコーダ14に僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部15cと、これから屈曲部15dを介して径方向内方に延び、内方部材1のインナー側の端部を覆う底部15eを備え、円板部15cに回転速度センサ21が衝合または近接され、磁気エンコーダ14に対向配置されると共に、内側キャップ15のインナー側の外方部材2の端部内周に段差を介して嵌合面が形成され、この嵌合面にセンサキャップ16が所定のシメシロを介して圧入されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、車輪の回転速度を検出する回転速度センサが装着される車輪用軸受装置に関するものである。
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承すると共に、アンチロックブレーキシステム(ABS)を制御し、車輪の回転速度を検出する回転速度検出装置が内蔵された車輪用軸受装置が一般的に知られている。従来、このような車輪用軸受装置は、転動体を介して転接する内方部材および外方部材の間にシール装置が設けられ、円周方向に磁極を交互に並べてなる磁気エンコーダを前記シール装置に一体化させると共に、磁気エンコーダと、この磁気エンコーダに対面配置され、車輪の回転に伴う磁気エンコーダの磁極変化を検出する回転速度センサとで回転速度検出装置が構成されている。
前記回転速度センサは、懸架装置を構成するナックルに車輪用軸受装置が装着された後、当該ナックルに装着されているものが一般的である。しかし、この回転速度センサと磁気エンコーダとのエアギャップの調整作業の煩雑さを解消すると共に、よりコンパクト化を狙って、最近では回転速度センサをも装着される車輪用軸受装置が提案されている。
このような車輪用軸受装置の一例として図8に示すような構造が知られている。この車輪用軸受装置は、図示しないナックルに支持固定され、内周に複列の外側転走面51aが形成された固定部材となる外方部材51と、この外方部材51に複列のボール52を介して内挿されたハブ輪53と、このハブ輪53に外嵌された内輪54とからなる。
ハブ輪53の外周には一方の内側転走面(図示せず)が一体に形成され、他方の内側転走面54aは内輪54の外周に形成されている。この内輪54は、ハブ輪53の内側転走面から軸方向に延びる軸状の小径段部53aに圧入されている。そして、複列のボール52がこれら両転走面間にそれぞれ収容され、保持器55によって転動自在に保持されている。
ハブ輪53は、外周に図示しない車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、小径段部53aの端部を径方向外方に塑性変形して加締部56が形成され、この加締部56によって前記内輪54が軸方向に固定されている。そして、外方部材51の端部にはカバー57が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
カバー57は、SUS304等、オーステナイト系ステンレス鋼板、アルミニウム系合金等の非磁性金属板製、あるいは、合成樹脂板製等の非磁性板製からなり、底板部58と、この底板部58の外周縁から軸方向内方に直角に折れ曲がった円筒部59とを備えた有底円筒状に形成されている。また、円筒部59の軸方向内端縁から径方向外方に直角に折れ曲がる状態で、外向フランジ状の突き当て部60が設けられ、外方部材51の端面に当接されている。
底板部58は、平板部58aと膨出部58bとを有し、このうち平板部58aは、この底板部58の外周縁寄り部分に設けられている。また、膨出部58bは、底板部58の中央部で、平板部58aから径方向内方に外れた部分に設けられ、平板部58aよりも軸方向内方に向けて膨出している。さらに、円筒部59の内端部外周面に、ゴムの如きエラストマ等の弾性を有するシール材61が全周に亙って被覆されている。
このようなカバー57は、円筒部59を外方部材51の軸方向内端部に締り嵌めで内嵌固定することにより、この外方部材51に対し支持固定されている。そして、突き当て部60の軸方向外側面を、外方部材51の内端面に全周に亙って突き当てると共に、平板部58aの軸方向外側面を、内輪54の外周に圧入された磁気エンコーダ62の被検出面に、微小隙間を介して近接対向させている。
また、外方部材51の軸方向内端部に、センサ63を支持するためのセンサ保持板64が締り嵌めによりで外嵌固定されている。このセンサ保持板64は、炭素鋼やステンレス鋼等の鉄系金属、アルミニウム系合金等の非鉄金属、あるいは、合成樹脂製で、全体がシャーレ状に構成されている。また、円形平板状の底板部65と、この底板部65の外周縁から軸方向外方に直角に折れ曲がった嵌合筒部66とを備えている。そして、底板部65の外径寄り部分に通孔67と、この通孔67よりも中心寄り部分に取付孔68がそれぞれ形成されていると共に、底板部65の外面の一部で、取付孔68を囲む部分に、ナット69が溶接、接着、圧入、加締等により固定されている。
このようなセンサ保持板64は、嵌合筒部66が外方部材51の軸方向内端部に外嵌され、底板部65と外方部材51の端面との間で、カバー57の突き当て部60を軸方向両側から挟持している。これにより、カバー57が軸方向内方に変位するのを防止し、空間70を介してカバー57を軸方向内方から覆っている。
センサ63は、センサ保持板64にボルト71とナット69により取付固定されている。そして、センサ63をセンサ保持板64に固定するには、磁気エンコーダ62の先端部をこのセンサ保持板64に形成された通孔67を通じて空間70内に挿入し、底板部58を構成する平板部58aの軸方向内側面に突き当てると共に、取付フランジ72をナット69の軸方向内側面に突き当てた状態で、この取付フランジ72を形成した挿通孔と、センサ保持板64に形成した取付孔68とを整合させ、この挿通孔を軸方向内方から挿通したボルト71をナット69に螺合してさらに締め付ける。
このように、磁気エンコーダ62が設置された内部空間73の開口部を塞ぐカバー57が、センサ63の検出部等の押し付けに基づいて磁気エンコーダ62側に押し込まれるのを防止できると共に、カバー57の軸方向変位を精度良く規制することができる。また、カバー57にセンサ63の検出精度低下に結び付くような変形が生じるのを防止することができる。
さらに、カバー57を構成する円筒部59を外方部材51の端部に内嵌すると、底板部58には径方向内方に向いた力が加わるが、膨出部58bを変形させるのに消費される。その結果、平板部58aの変形量を充分に抑えることができて、この平板部58aの軸方向位置を精度良く規制できる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−180912号公報
このような従来の車輪用軸受装置において、外方部材51の端部に装着されるカバー57とセンサ保持板64のうち、内側に装着されるカバー57は端部内周面に圧入され、一方、外側に装着されるセンサ保持板64は端部外周面に圧入されている。この場合、センサ保持板64は外嵌タイプのため、外方部材51に圧入される際、嵌合筒部66がラッパ状に開口部が広がって固定力が弱くなり、外方部材51に振動や大きな荷重が負荷されて変形が生じた時に抜け出す恐れがある。さらに、内嵌タイプに比べセンサ保持板64の剛性が低下し、センサ63を支持するための強度・剛性が低下して、安定した検出精度が維持できない恐れがある。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、検出精度と密封性の向上を図ると共に、センサキャップの剛性を高めて信頼性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内輪に外嵌され、円周方向に特性を交互に、かつ等間隔に変化させたパルサリングと、前記外方部材のインナー側の端部に嵌着され、径方向外方部に回転速度センサが装着される鋼板からプレス加工により形成されたカップ状のセンサキャップを備え、前記回転速度センサが前記パルサリングに所定の軸方向エアギャップを介して対峙される車輪用軸受装置において、前記外方部材のインナー側の端部内周にカップ状の内側キャップが所定のシメシロを介して圧入され、この内側キャップが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延び、前記パルサリングに僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部を備え、この円板部に前記回転速度センサが衝合または近接され、当該内側キャップを介して前記パルサリングに対向配置されると共に、前記内側キャップのインナー側の前記外方部材の端部内周に前記センサキャップが所定のシメシロを介して圧入されている。
このように、内輪に外嵌され、円周方向に特性を交互に、かつ等間隔に変化させたパルサリングと、外方部材のインナー側の端部に嵌着され、径方向外方部に回転速度センサが装着される鋼板からプレス加工により形成されたカップ状のセンサキャップを備え、回転速度センサがパルサリングに所定の軸方向エアギャップを介して対峙される車輪用軸受装置において、外方部材のインナー側の端部内周にカップ状の内側キャップが所定のシメシロを介して圧入され、この内側キャップが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延び、パルサリングに僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部を備え、この円板部に回転速度センサが衝合または近接され、当該内側キャップを介してパルサリングに対向配置されると共に、内側キャップのインナー側の外方部材の端部内周にセンサキャップが所定のシメシロを介して圧入されているので、検出精度と密封性の向上を図ると共に、センサキャップの剛性を高めて信頼性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記外方部材の端部内周に内側嵌合面が形成され、この内側嵌合面のインナー側に段差を介して外側嵌合面が形成され、この外側嵌合面に前記センサキャップが圧入されると共に、前記内側嵌合面に内側キャップが圧入されていれば、内側キャップの圧入ストロークを最小限に抑えて組立作業性を向上させると共に、圧入工程での内側キャップの変形を防止することができ、製品の信頼性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記内側嵌合面と外側嵌合面が、総型砥石によって前記複列の外側転走面と同時研削されていれば、各嵌合面の真円度や同軸度等の精度が向上し、嵌合部の気密性が高くなると共に、同時研削によって加工工数を低減することができ、低コスト化を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記センサキャップが、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向外方に重合して延び、前記外方部材のインナー側の端面に密着する鍔部と、この鍔部から前記外方部材のインナー側の開口部を閉塞する底部とを備え、この底部の前記パルサリングに対応する水平位置に嵌挿孔が形成され、この嵌挿孔に前記回転速度センサが装着されていれば、剛性を高めて回転速度センサの位置決め精度を向上させることができると共に、車輪からの横方向荷重により外方部材と内方部材が相対的に傾いた状態においても、回転速度センサとパルサリングとのエアギャップ変動を抑制することができ、安定した検出精度を得ることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記外側嵌合面の深さが前記センサキャップの板厚よりも深くなるように設定されていれば、センサキャップの嵌合部が外方部材の端部内周よりも突出し、センサキャップ内に浸入した異物がこの部分に滞留するのを防止することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記センサキャップにカチオン電着塗装からなる防錆皮膜が形成されていれば、外方部材への圧入時に防錆皮膜が容易に剥がれ落ちることなく、嵌合面の微小な凹凸を埋めて滑らかな表面を維持できると共に、センサキャップの嵌合部が長期間に亘って発錆するのを防止することができ、外方部材の嵌合部との間で良好な気密性が得られる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記センサキャップの底部の径方向外方の路面に近い側に、当該底部からインナー側に所定の寸法だけ突出して膨出部が形成され、この膨出部に径方向に貫通するドレーンが形成されていれば、ナックルが外方部材の端面からインナー側に突出している場合、センサキャップ内に外部から雨水等の異物が浸入したとしても、この膨出部部分に流動落下し、ナックルに妨害されることなく容易に異物を外部に効果的に排出することができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記内側キャップの嵌合部と円板部との間に縮径部が形成され、この縮径部に合成ゴムからなる弾性部材が加硫接着によって一体に接合されると共に、この弾性部材が前記内側キャップの円板部の側面からインナー側に突出して前記回転速度センサに干渉しないように接合され、前記嵌合部の外径より径方向外方に突出する環状突起を備えていれば、環状突起が内側キャップの嵌合時に外方部材の端部内周に弾性変形して圧着され、嵌合部の気密性を高めることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内輪に外嵌され、円周方向に特性を交互に、かつ等間隔に変化させたパルサリングと、前記外方部材のインナー側の端部に嵌着され、径方向外方部に回転速度センサが装着される鋼板からプレス加工により形成されたカップ状のセンサキャップを備え、前記回転速度センサが前記パルサリングに所定の軸方向エアギャップを介して対峙される車輪用軸受装置において、前記外方部材のインナー側の端部内周にカップ状の内側キャップが所定のシメシロを介して圧入され、この内側キャップが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延び、前記パルサリングに僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部を備え、この円板部に前記回転速度センサが衝合または近接され、当該内側キャップを介して前記パルサリングに対向配置されると共に、前記内側キャップのインナー側の前記外方部材の端部内周に前記センサキャップが所定のシメシロを介して圧入されているので、検出精度と密封性の向上を図ると共に、センサキャップの剛性を高めて信頼性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の検出部を示す要部拡大図である。 図1の外側キャップを示す斜視図である。 (a)は、図1の内側キャップ単体を示す縦断面図、(b)は、図1の外側キャップ単体を示す縦断面図である。 図1のドレーン部を示す要部拡大図である。 (a)は、図1の外側キャップの嵌合部を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の外方部材の研削方法を示す説明図である。 従来の車輪用軸受装置を示す要部拡大図である。
外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内輪に外嵌された磁気エンコーダと、記外方部材のインナー側の端部に嵌着され、径方向外方部に回転速度センサが装着される鋼板からプレス加工により形成されたカップ状のセンサキャップを備え、前記回転速度センサが前記パルサリングに所定の軸方向エアギャップを介して対峙される車輪用軸受装置において、前記外方部材のインナー側の端部内周にカップ状の内側キャップが所定のシメシロを介して圧入され、この内側キャップが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延び、前記磁気エンコーダに僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部と、この円板部から屈曲部を介して径方向内方に延び、前記内方部材のインナー側の端部を覆う底部を備え、前記円板部に前記回転速度センサが衝合または近接され、当該内側キャップを介して前記磁気エンコーダに対向配置されると共に、前記内側キャップのインナー側の前記外方部材の端部内周に段差を介して嵌合面が形成され、この嵌合面に前記センサキャップが所定のシメシロを介して圧入されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の検出部を示す要部拡大図、図3は図1の外側キャップを示す斜視図、図4(a)は、図1の内側キャップ単体を示す縦断面図、(b)は、図1の外側キャップ単体を示す縦断面図、図5は、図1のドレーン部を示す要部拡大図、図6(a)は、図1の外側キャップの嵌合部を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図、図7は、外方部材の研削方法を示す説明図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は従動輪側の第3世代と呼称され、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる小径段部4bが形成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが周方向等配に植設されている。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに圧入されて背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成すると共に、小径段部4bの端部を塑性変形させて形成した加締部4cによって内輪5が軸方向に固定されている。これにより、軽量・コンパクト化を図ることができる。なお、内輪5および転動体3、3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、後述するシール8のシールランド部となる車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部4cは鍛造加工後の表面硬さの生のままとされている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上すると共に、微小なクラック等の発生がなく加締部4cの塑性加工をスムーズに行うことができる。
外方部材2は、外周にナックル9に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、この車体取付フランジ2bのインナー側にナックル9に嵌合される円筒状のパイロット部2cが形成され、内周にハブ輪4の内側転走面4aに対向するアウター側の外側転走面2aと、内輪5の内側転走面5aに対向するインナー側の外側転走面2aが一体に形成されている。これら両転走面間に複列の転動体3、3が収容され、保持器7、7によって転動自在に保持されている。そして、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間のアウター側の開口部にシール8が装着されると共に、インナー側の開口部には後述する内側キャップ15が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
シール8は、外方部材2のアウター側の端部内周に圧入された芯金10と、この芯金10に加硫接着によって一体に接合されたシール部材11とからなる一体型シールで構成されている。芯金10は、オーステナイト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS304系等)や冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC系等)からプレス加工にて断面が略L字状に形成されている。一方、シール部材11はNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)等の合成ゴムからなり、基部6bの外周面に摺接するサイドリップ11aとダストリップ11bおよびグリースリップ11cを有している。そして、芯金10の外表面を覆うように、シール部材11が回り込んで接合され、所謂ハーフメタル構造をなしている。これにより、気密性を高めて軸受内部を保護することができる。
なお、シール部材11の材質としては、例示したNBR以外にも、例えば、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等をはじめ、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはシリコンゴム等を例示することができる。
なお、ここでは、転動体3、3にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受で構成された車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず、円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受で構成されたものであっても良い。
本実施形態では、内輪5の外周にパルサリング12が圧入されている。このパルサリング12は、図2に拡大して示すように、円環状に形成された支持環13と、この支持環13の側面に加硫接着等で一体に接合された磁気エンコーダ14とで構成されている。この磁気エンコーダ14は、ゴム等のエラストマにフェライト等の磁性体粉が混入され、周方向に交互に磁極N、Sが着磁されて車輪の回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。
支持環13は強磁性体の鋼板、例えば、フェライト系のステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系等)や防錆処理された冷間圧延鋼板からプレス加工によって断面略L字状に形成され、内輪5に圧入される円筒部13aと、この円筒部13aから径方向外方に延びる立板部13bとを有している。そして、この立板部13bのインナー側の側面に磁気エンコーダ14が接合されている。
ここで、図1に示すように、外方部材2に内側キャップ15が装着され、外方部材2のインナー側の開口部を閉塞している。この内側キャップ15は、耐食性を有し、後述する回転速度センサ21の感知性能に悪影響を及ぼさないように、非磁性体のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工によってカップ状に形成され、図4(a)に示すように、外方部材2のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部15aと、この嵌合部15aから縮径部15bを介して磁気エンコーダ14に僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部15cと、この円板部15cからアウター側に膨出する屈曲部15dを介して内方部材(図示せず)のインナー側の端部を覆う底部15eを備えている。
内側キャップ15は、図2に拡大して示すように、縮径部15bにNBR等の合成ゴムからなる弾性部材18が加硫接着によって一体に接合されている。この弾性部材18は、内側キャップ15の円板部15cの側面からインナー側に突出して回転速度センサ21に干渉しないように接合され、嵌合部15aの外径より径方向外方に突出する環状突起18aを備えている。そして、外方部材2の端部内周の内側嵌合面19がビビリ高さ3μm以下に規制されると共に、この環状突起18aが内側キャップ15の嵌合時に外方部材2の内側嵌合面19に弾性変形して圧着され、ハーフメタル構造をなして嵌合部15aの気密性を高めている。
本実施形態では、内側キャップ15のインナー側に、さらに外側キャップ(センサキャップ)16が装着されている。具体的には、外方部材2の内側嵌合面19の開口部側(インナー側)に所定の段差19aを介して環状溝からなる外側嵌合面20が形成され、外側キャップ16はこの外側嵌合面20に所定のシメシロを介して圧入されている。
この外側キャップ16は防錆処理された冷間圧延鋼板からプレス加工によってカップ状に形成され、図3および図4(b)に示すように、外方部材2のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部16aと、この嵌合部16aから径方向外方に重合して延び、外方部材2のインナー側の端面2dに密着する鍔部16bと、この鍔部16bから外方部材2のインナー側の開口部を閉塞する底部16cとを備えている。この外側キャップ16の底部16cには磁気エンコーダ14に対応する水平位置に嵌挿孔17が形成され、この嵌挿孔17に後述する回転速度センサ21が嵌挿される。このように、外側キャップ16が外方部材2の端面2dに密着する鍔部16bを備えているので、剛性を高めて回転速度センサの位置決め精度を向上させることができると共に、嵌挿孔17が水平位置に形成され、この嵌挿孔17に回転速度センサ21が装着されていれば、車輪からの横方向荷重により外方部材2と内方部材1が相対的に傾いた状態においても、回転速度センサ21と磁気エンコーダ14とのエアギャップ変動を抑制することができ、安定した検出精度を得ることができる。
また、外側キャップ16の中心側に形成された穿孔22に固定ナット23が加締加工により固定されている。この固定ナット23は外側キャップ16の底部16cの軸受内方側(アウター側)に加締固定されている。固定ナット23の固定方法は、これ以外にも、例えば、溶接、接着、圧入等であっても良い。そして、外側キャップ16の嵌挿孔17に嵌挿された回転速度センサ21が、取付部材24を介して取付ボルト25を固定ナット23に締結することによって固定されている。このように、本実施形態では、固定ナット23が外側キャップ16の底部16cの軸受内方側に固定されているため、取付ボルト25の締結により固定ナット23が底部16cの内側面に引き込まれ、簡便な固定ナット23の加締だけで脱落を防止することができる。
回転速度センサ21は、ホール素子、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁束の流れ方向に応じて特性を変化させる磁気検出素子およびこの磁気検出素子の出力波形を整える波形整形回路が組み込まれたIC等からなり、車輪の回転速度を検出してその回転数を制御する自動車のアンチロックブレーキシステムを構成している。そして、この回転速度センサ21が内側キャップ15の円板部15cに衝合または近接するまで挿入されている(図2参照)。これにより、所望のエアギャップが得られ、煩雑なエアギャップ調整を省いて組立作業性の向上が図れると共に、縮径部15bに合成ゴムからなる弾性部材18が設けられた内側キャップ15により軸受内部を確実に密封することができ、密封性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
外側キャップ16にはカチオン電着塗装によって防錆皮膜が形成されている。なお、カチオン電着塗装は、正電極に対して、製品側を負電極として通電するものであるが、負電極に対して、製品側を正電極として通電するアニオン型の電着塗装であっても良い。このアニオン型の電着塗装の場合、塗装色の安定性や焼付温度を低く設定できる特徴を備えているが、この種の外側キャップ16においては、防錆力と密着力に優れた強力な塗装膜が形成できるエポキシ樹脂系等からなるカチオン電着塗装の方が好ましい。
本実施形態では、カチオン電着塗装の下地処理(前処理)としてリン酸亜鉛処理が施されている。このリン酸亜鉛処理により素材となる鋼材の表面が化学反応で粗面化されるため、塗料の食い付きが良くなって付着性が向上する。さらに、リン酸亜鉛処理の後にシーラー処理が施されていても良い。このシーラーは、一種の金属表面処理剤であり、例えば、30秒〜2分程度の短時間の浸漬、あるいは、スプレー処理を行うことにより、化成皮膜を形成することができる、所謂化成処理で、優れた塗膜密着性が確保できると共に、素材の保護皮膜が形成でき、強固な防錆機能と導電性を発揮することができる。換言すると、カチオン電着塗装の下地処理としてリン酸亜鉛処理が施されると共に、その上にシーラー処理が施されることによってリン酸亜鉛皮膜の微細な表面の平滑化により塗料電着時の空気の巻き込みを防止することができる。この空気の巻き込みがあると、塗膜にクレータ(凹凸等の不均一な表面)等の表面欠陥が生じることがあり好ましくない。
このように、本実施形態では、外側キャップ16にカチオン電着塗装からなる防錆皮膜が形成されると共に、カチオン電着塗装の下地処理としてリン酸亜鉛処理が施されているので、塗料の付着性が向上し、外方部材2への圧入時に防錆皮膜が容易に剥がれ落ちることなく、嵌合面の微小な凹凸を埋めて滑らかな表面を維持できると共に、外側キャップ16の嵌合部16aが長期間に亘って発錆するのを防止することができ、外方部材2の外側嵌合面20および端面2dとの間で良好な気密性が得られる。
前述した内側キャップ15の板厚t1は、外側キャップ16の板厚t2よりも薄く設定されている。具体的には、外側キャップ16の板厚t2が1.0〜1.5mmに対して、内側キャップ15の板厚t1が0.2〜1.0mmに設定されている。これにより、エアギャップを小さく設定することが可能になり、検出精度を高めることができる。また、軽量化を図ることができると共に、加工性が向上して低コスト化を図ることができる。なお、この板厚t1が0.2mm未満では、内側キャップ15の形状を精度良く成形するのが難しくなると共に、1.0mmを超えると、エアギャップが大きくなって所望の磁気特性を得ることができず検出精度が低下する。
また、本実施形態では、図3および図4(b)に示すように、外側キャップ16の底部16cの径方向外方側にドレーン26が形成されている。このドレーン26は、嵌合部16aと底部16cの路面に近い側の膨出部27に形成されている。膨出部27は、底部16cからインナー側に所定の寸法Lだけ突出して形成されている。この膨出部27は、図5に拡大して示すように、ナックル9が外方部材2の端面2dと面一ではなく、インナー側に突出している場合に有効である。すなわち、外側キャップ16の膨出部27にドレーン26を径方向に貫通して形成することにより、外側キャップ16内に外部から雨水等の異物が浸入したとしても、この膨出部27部分に流動落下し、ナックル9に妨害されることなく容易に異物を外部に効果的に排出することができる。
さらに、本実施形態では、図6(a)に拡大して示すように、外方部材2の外側嵌合面20の深さが外側キャップ16の板厚よりも深くなるように設定されている。これは、嵌合部16aが外方部材2の端部内周よりも突出し、外側キャップ16内に浸入した異物がこの部分に滞留しないよう、スムーズに膨出部27まで流動してドレーン26から排出できるためである。
なお、(b)に示すように、外方部材2の端部内周面28を端面2dに向って漸次拡径する傾斜角αからなるテーパ面に形成すれば、外側キャップ16内に浸入した異物を一層スムーズに膨出部27まで導くことができる。
次に、図7を用いて外方部材2の研削方法を説明する。外方部材2は、旋削工程において、複列の外側転走面2a、2aと、インナー側の端部に、内側キャップ(図示せず)が圧入される内側嵌合面19と、この内側嵌合面19のインナー側に、所定の段差19aを介して外側キャップ16が圧入される外側嵌合面20が形成される。そして、高周波焼入れによる熱処理工程の後、研削工程において、複列の外側転走面2a、2aと、これら内側嵌合面19と外側嵌合面20が総型砥石29によって同時研削されている。
研削加工は、外方部材2のインナー側の端部外周面2fに芯合わせ用のシュー30が摺接され、外方部材2のアウター側の端面2eにバッキングプレート31を衝合させた状態で、一定方向に総型砥石29を回転させて所望の形状・寸法に形成される。なお、総型砥石29は、予めロータリードレッサー(図示せず)によって所望の形状・寸法に成形され、クイル32に固定された状態で、外方部材2に位置決めされる。
本実施形態では、内側嵌合面19と外側嵌合面20が、総型砥石29によって複列の外側転走面2a、2aと同時研削されているので、各嵌合面19、20の真円度や同軸度等の精度が向上し、嵌合部の気密性が高くなると共に、同時研削によって加工工数を低減することができ、低コスト化を図ることができる。また、単なる嵌合面に、それぞれ内側キャップ15と外側キャップ16を圧入した場合、内側キャップ15の圧入ストロークが増えて組立作業性が低下するだけでなく、圧入工程で薄肉の内側キャップ15が変形する恐れがある。本実施形態では、内側嵌合面19のインナー側に段差19aを介して外側嵌合面20が形成されているので、内側キャップ15の圧入ストロークを最小限に抑えて組立作業性を向上させると共に、圧入工程での内側キャップ15の変形を防止することができ、製品の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、従動輪用で、転動体がボール、円錐ころ等、あらゆる構造の内輪回転タイプの車輪用軸受装置に適用することができる。
1 内方部材
2 外方部材
2a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
2c パイロット部
2d 外方部材のインナー側の端面
2e 外方部材のアウター側の端面
2f 外方部材のインナー側の端部外周面
3 転動体
4 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b 小径段部
4c 加締部
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
6b 車輪取付フランジのインナー側の基部
7 保持器
8 シール
9 ナックル
10 芯金
11 シール部材
11a サイドリップ
11b ダストリップ
11c グリースリップ
12 パルサリング
13 支持環
13a 円筒部
13b 立板部
14 磁気エンコーダ
15 内側キャップ
15a、16a 嵌合部
15b 縮径部
15c 円板部
15d 屈曲部
15e 底部
16 外側キャップ
16b 鍔部
16c 底部
17 嵌挿孔
18 弾性部材
18a 環状突起
19 内側嵌合面
19a 段差
20 外側嵌合面
21 回転速度センサ
22 穿孔
23 固定ナット
24 取付部材
25 取付ボルト
26 ドレーン
27 膨出部
28 外方部材の端部内周面
29 総型砥石
30 シュー
31 バッキングプレート
32 クイル
51 外方部材
51a 外側転走面
52 ボール
53 ハブ輪
53a 小径段部
54 内輪
54a 内側転走面
55 保持器
56 加締部
57 カバー
58 底板部
58a 平板部
58b 膨出部
59 円筒部
60 突き当て部
61 シール材
62 磁気エンコーダ
63 センサ
64 センサ保持板
65 底板部
66 嵌合筒部
67 通孔
68 取付孔
69 ナット
70 空間
71 ボルト
72 取付フランジ
73 内部空間
L 膨出部の底部からの突出量
t1 内側キャップの板厚
t2 外側キャップの板厚
α 端部内周面の傾斜角

Claims (8)

  1. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    前記外方部材と内方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記内輪に外嵌され、円周方向に特性を交互に、かつ等間隔に変化させたパルサリングと、
    前記外方部材のインナー側の端部に嵌着され、径方向外方部に回転速度センサが装着される鋼板からプレス加工により形成されたカップ状のセンサキャップを備え、
    前記回転速度センサが前記パルサリングに所定の軸方向エアギャップを介して対峙される車輪用軸受装置において、
    前記外方部材のインナー側の端部内周にカップ状の内側キャップが所定のシメシロを介して圧入され、この内側キャップが非磁性のオーステナイト系ステンレス鋼板からプレス加工により形成され、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向内方に延び、前記パルサリングに僅かな軸方向すきまを介して対峙する円板部を備え、
    この円板部に前記回転速度センサが衝合または近接され、当該内側キャップを介して前記パルサリングに対向配置されると共に、
    前記内側キャップのインナー側の前記外方部材の端部内周に前記センサキャップが所定のシメシロを介して圧入されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記外方部材の端部内周に内側嵌合面が形成され、この内側嵌合面のインナー側に段差を介して外側嵌合面が形成され、この外側嵌合面に前記センサキャップが圧入されると共に、前記内側嵌合面に内側キャップが圧入されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記内側嵌合面と外側嵌合面が、総型砥石によって前記複列の外側転走面と同時研削されている請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記センサキャップが、前記外方部材のインナー側の端部内周に圧入される円筒状の嵌合部と、この嵌合部から径方向外方に重合して延び、前記外方部材のインナー側の端面に密着する鍔部と、この鍔部から前記外方部材のインナー側の開口部を閉塞する底部とを備え、この底部の前記パルサリングに対応する水平位置に嵌挿孔が形成され、この嵌挿孔に前記回転速度センサが装着されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記外側嵌合面の深さが前記センサキャップの板厚よりも深くなるように設定されている請求項2または3に記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記センサキャップにカチオン電着塗装からなる防錆皮膜が形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記センサキャップの底部の径方向外方の路面に近い側に、当該底部からインナー側に所定の寸法だけ突出して膨出部が形成され、この膨出部に径方向に貫通するドレーンが形成されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記内側キャップの嵌合部と円板部との間に縮径部が形成され、この縮径部に合成ゴムからなる弾性部材が加硫接着によって一体に接合されると共に、この弾性部材が前記内側キャップの円板部の側面からインナー側に突出して前記回転速度センサに干渉しないように接合され、前記嵌合部の外径より径方向外方に突出する環状突起を備えている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
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