JP2013191702A - 半導体装置、センサーモジュール、半導体装置の製造方法及びセンサーモジュールの製造方法 - Google Patents

半導体装置、センサーモジュール、半導体装置の製造方法及びセンサーモジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体素子と配線基板とをFPCを用いて接続する際、FPCを癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる半導体装置、センサーモジュール、前記半導体装置の製造方法及び前記センサーモジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置10は、配線基板13と、配線基板13の面13aに位置する基材12と、面13aに位置し基材12と離れているランド13cと、基材12の厚さ方向から見て、基材12の角部12cと重ならない位置であって、基材12の面12aに位置する素子付きIC11と、素子付きIC11の面11aに位置するICパッド11dと、ランド13cとICパッド11dとを接続した配線16を備えたフレキシブル基板14とを有し、フレキシブル基板14は、基材12の角部12cに当接して屈曲した第3屈曲部14cを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置、センサーモジュール、半導体装置の製造方法及びセンサーモジュールの製造方法に関する。
加速度や回転角速度等の物理量の検出ができるセンサーモジュール(モーションセンサー)に使用されるセンサー素子として、例えば、いわゆるダブルT型のジャイロセンサー水晶振動子がパッケージ内に収容されたジャイロセンサー(圧電発振器)が知られている(特許文献1)。
特開2005−292079号公報
上記のセンサーモジュールでは、センサー素子が実装された基板(以下、「半導体素子」ともいう。)と配線基板とをフレキシブル基板の一つであるFPC(Flexible Printed Circuits)を用いて接続する場合がある。FPCを用いて半導体素子と配線基板とを電気的に接続する際、例えばFPCに折り曲げ等の癖付けをしない場合には、FPCに備わる配線が半導体素子の端部(エッジ)に接触してショートする、いわゆるエッジショートを起こすことがある。図9(a)は、このエッジショートを起こした様子を模式的に示した図である。
このエッジショートを回避するために、図9(b)に示すように、例えばFPC14を2段曲げ形状(つまり、第1屈曲部14aと第2屈曲部14bと備えた形状)にすることがある。図10は、2段曲げ形状にしたFPC14を用いて半導体素子11と配線基板13とを接続する工程を模式的に示した図である。まず、図10(a)に示すように、配線基板13に設置された半導体素子11に含まれるICパッド11dにFPC14の一端を接続する。この際、例えばバンプ18を介してICパッド11dとFPC14とを接続する。次に、図10(b)に示すように、FPC14を折り曲げて癖付けする。この癖付けにより、例えば第1屈曲部14aと第2屈曲部14bとをFPC14に形成する。最後に、図10(c)に示すように、配線基板13に癖付けしたFPC14の他端を接続する。このようにすることで、第1屈曲部14aでは半導体素子11の端部とFPC14との間に隙間(いわゆるエッジクリアランス)を十分に確保することができる。
上述のように、2段曲げ形状にしたFPC14を用いて半導体素子11と配線基板13とを接続することで、エッジショートを回避することができる場合がある。しかしながら、この場合には、センサーモジュールの製造工程に新たな工程(例えば、FPC14を癖付けするための工程)を追加する必要があり、その結果センサーモジュールの製造コストが高くなることがある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、半導体素子と配線基板とを例えばFPCを用いて接続する際、FPCを癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる半導体装置、センサーモジュール、前記半導体装置の製造方法及び前記センサーモジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、第1の配線基板と、前記第1の配線基板の第1の面側に位置する基材と、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材における前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の第2の面側に位置する半導体素子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第3の面に位置する第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続した配線を備えた第2の配線基板と、を有し、前記第2の配線基板は、前記基材の前記角部に当接して屈曲した屈曲部を備えることを特徴とする半導体装置である。
上記態様の半導体装置であれば、第2の配線基板は、基材の角部に当接して屈曲した屈曲部(第3屈曲部)を備えている。このため、第3屈曲部を備えなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部の角度を広角化することができる。これにより、第1屈曲部における変形応力を緩和させることができ、第2の配線基板の配線と半導体素子の端部(エッジ)とのクリアランスを確保することができる。その結果、第2の配線基板の配線が半導体素子のエッジに接触することを防止することができる。ゆえに、半導体素子と第1の配線基板とを第2の配線基板(例えば、FPC)を用いて接続する際、第2の配線基板を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、当該半導体装置の製造において、第2の配線基板の癖付け工程等が不要となり、当該半導体装置の製造コストを低くすることができる。
また、上述の「第1の配線基板」として、後述する実施形態では「配線基板13」が例示されている。また、「第1の面」として、後述する実施形態では「面13a」が例示されている。また、「基材」として、後述する実施形態では「セラミックブロック12」が例示されている。また、「第1の端子」として、後述する実施形態では「ランド13c」が例示されている。また、「第2の面」として、後述する実施形態では「面12a」が例示されている。また、「角部」として、後述する実施形態では「角部12c」が例示されている。また、「半導体素子」として、後述する実施形態では「素子付きIC11」が例示されている。また、「第3の面」として、後述する実施形態では「面11a」が例示されている。また、「第2の端子」として、後述する実施形態では「ICパッド11d」が例示されている。また、「第2の配線基板」として、後述する実施形態では「フレキシブル基板14」が例示されている。また、「屈曲部」として、後述する実施形態では「第3屈曲部14c」が例示されている。
また、本発明の別の態様は、前記第2の配線基板が当接した前記基材の前記角部が、断面視で曲面となっていることとしてもよい。
上記態様の半導体装置であれば、第2の配線基板が当接した基材の角部が断面視で曲面となっているので、例えば第2の配線基板の配線が角部に接触することで生じる配線の損傷(配線の断線)を防ぐことができる。
また、本発明の別の態様は、前記第2の配線基板は、前記配線が形成された面とは反対側の面に形成された櫛歯状の第1の補強部材を有し、前記第1の補強部材は、前記第2の配線基板の厚み方向から見て前記第2の端子と重なる位置に設置された基部と、前記基部から相互に平行に設置された複数の歯部とを含み、前記歯部は、前記第1の端子側に向かって延在していることとしてもよい。
上記態様の半導体装置であれば、第1の補強部材が櫛歯状をしているので、第1の補強部材が櫛歯状でない場合(例えば、いわゆるベタ塗りパターンの場合)と比較して、補強部材の剛性を低くすることができる。よって、第1の補強部材の剛性によって第2の配線基板が半導体素子から剥離することを防ぐことができる。
なお、「第1の補強部材」として、後述する実施形態では「補強パターン17」が例示されている。また、「基部」として、後述する実施形態では「基部17a」が例示されている。また、「歯部」として、後述する実施形態では「歯部17b」が例示されている。
また、本発明の別の態様は、前記配線の少なくとも一部を覆う第2の補強部材を有し、前記第2の配線基板が、前記第2の補強部材を介して前記基材の前記角部に当接していることとしてもよい。
上記態様の半導体装置であれば、屈曲部の配線は第2の補強部材で覆われて保護されているので、配線が角部に接触することで生じる配線の損傷(例えば、配線の断線)を防ぐことができる。
なお、「第2の補強部材」として、後述する実施形態では「絶縁膜26a」が例示されている。
また、本発明の別の態様は、前記基材は導電部材であり、前記第2の配線基板の前記配線の少なくとも一部は絶縁部材で覆われており、前記配線は、前記絶縁部材を介して前記基材の前記角部に当接していることとしてもよい。
上記態様の半導体装置であれば、仮に基材が導電部材で形成されている場合であっても、屈曲部の配線は絶縁部材で覆われているので、ショートすることを防ぐことができる。
なお、「絶縁部材」として、後述する実施形態では「絶縁膜26a」が例示されている。
また、本発明の別の態様は、第1の配線基板と、前記第1の配線基板の第1の面側に位置し、前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の平面である第2の面、及び前記第2の面と平行な面に対して直交または傾斜した平面である第3の面を含む基材と、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材の前記第2の面側に位置する半導体素子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第4の面に位置する第2の端子と、前記半導体素子の前記第4の面に位置する第1のセンサー素子と、前記基材の前記第3の面に位置する第2のセンサー素子と、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続した配線を備えた第2の配線基板と、を有し、前記第2の配線基板は、前記基材の前記角部に当接して屈曲した屈曲部を備えることを特徴とするセンサーモジュールである。
上記態様のセンサーモジュールであれば、第2の配線基板は、基材の角部に当接して屈曲した屈曲部(第3屈曲部)を備えている。このため、第3屈曲部を備えなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部の角度を広角化することができる。これにより、第1屈曲部における変形応力を緩和させることができ、第2の配線基板の配線と半導体素子の端部(エッジ)とのクリアランスを確保することができる。その結果、第2の配線基板の配線が半導体素子のエッジに接触することを防止することができる。ゆえに、半導体素子と第1の配線基板とを第2の配線基板(例えば、FPC)を用いて接続する際、第2の配線基板を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、当該センサーモジュールの製造において、第2の配線基板の癖付け工程等が不要となり、当該センサーモジュールの製造コストを低くすることができる。
なお、「第1の面」として、後述する実施形態では「面13a」が例示されている。また、「第2の面」として、後述する実施形態では「面112a」が例示されている。また、「第3の面」として、後述する実施形態では「面112d」が例示されている。また、「第4の面」として、後述する実施形態では「面11a」が例示されている。また、「第1のセンサー素子」として、後述する実施形態では「センサー素子11c」が例示されている。また、「第2のセンサー素子」として、後述する実施形態では「センサー素子111c」が例示されている。
また、本発明の別の態様は、第1の配線基板の第1の面側に基材を設置する工程と、前記基材を設置する工程の後に、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材における前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の第2の面側に半導体素子を設置する工程と、前記半導体素子を設置する工程の後に、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第3の面に位置する第2の端子とを第2の配線基板に備わる配線で接続する工程と、を有し、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程では、前記基材の前記角部に前記第2の配線基板を当接させて、前記第2の配線基板に屈曲部を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
上記態様の半導体装置の製造方法では、意図的に基材の角部に第2の配線基板を当接させて屈曲させる。こうして、第2の配線基板に屈曲部(第3屈曲部)を形成する。この第3屈曲部を形成した場合には、第3屈曲部を形成しなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部の角度を広角化することができる。よって、第1屈曲部における変形応力を緩和させることができ、第2の配線基板の配線が半導体素子の端部(エッジ)に接触することを防止することができる。ゆえに、半導体素子と第1の配線基板とを第2の配線基板(例えば、FPC)を用いて接続する際、第2の配線基板を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、当該半導体装置の製造において、第2の配線基板の癖付け工程等が不要となり、当該半導体装置の製造コストを低くすることができる。
また、本発明の別の態様は、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程が、前記第2の端子と前記第2の配線基板の前記配線とを接続する工程と、前記第2の端子と前記配線とを接続する工程の後に、前記第1の配線基板側に向かって前記第2の配線基板を押し付け、前記第1の端子と前記配線とを接続する工程とを有することとしてもよい。
上記態様の半導体装置の製造方法であれば、基材の角部に第2の配線基板を意図的に当接させることができる。このため、第2の配線基板を屈曲させて、第2の配線基板に屈曲部(第3屈曲部)を形成することができる。
また、本発明の別の態様は、第1の配線基板の第1の面側に、前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の平面である第2の面、及び前記第2の面と平行な面に対して直交または傾斜した平面である第3の面を含む基材を設置する工程と、前記基材を設置する工程の後に、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材の前記第2の面側に半導体素子を設置する工程と、前記半導体素子を設置する工程の後に、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第4の面に位置する第2の端子とを第2の配線基板に備わる配線で接続する工程と、前記基材の前記第3の面に第1のセンサー素子を設置する工程と、を有し、前記半導体素子の前記第4の面には、第2のセンサー素子が設置されており、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程では、前記基材の前記角部に前記第2の配線基板を当接させて、屈曲部を形成することを特徴とするセンサーモジュールの製造方法である。
上記態様のセンサーモジュールの製造方法では、意図的に基材の角部に第2の配線基板を当接させて屈曲させる。こうして、第2の配線基板に屈曲部(第3屈曲部)を形成する。この第3屈曲部を形成した場合には、第3屈曲部を形成しなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部の角度を広角化することができる。よって、第1屈曲部における変形応力を緩和させることができ、第2の配線基板の配線が半導体素子の端部(エッジ)に接触することを防止することができる。ゆえに、半導体素子と第1の配線基板とを第2の配線基板(例えば、FPC)を用いて接続する際、第2の配線基板を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、当該センサーモジュールの製造において、第2の配線基板の癖付け工程等が不要となり、センサーモジュールの製造コストを低くすることができる。
また、「第1のセンサー素子」として、後述する実施形態では「センサー素子111c」が例示されている。また、「第2のセンサー素子」として、後述する実施形態では「センサー素子11c」が例示されている。
本発明の実施形態に係る半導体装置を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係るセラミックブロックの一部を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係るフレキシブル基板を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係る半導体装置の変形例を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係るフレキシブル基板の変形例を模式的に示す図。 本発明の実施形態に係るセンサーモジュールを模式的に示す図。 本発明の実施形態に係るセンサーモジュールの製造方法を模式的に示す図。 従来技術に係る半導体装置を模式的に示す図。 従来技術に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。その後、センサーモジュール及びセンサーモジュールの製造方法について、図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。本発明は以下の実施形態及びその変形例を自由に組み合わせたものを含むものとする。
(1)半導体装置10
図1は、本実施形態に係る半導体装置10を模式的に示す図である。図1に示すように、半導体装置10は、素子付きIC11と、セラミックブロック12と、配線基板13と、フレキシブル基板14と、素子付きIC11を覆い、接着剤25を介して配線基板13に搭載された蓋体23を含んで構成されている。セラミックブロック12は、素子付きIC11を支持する部材である。配線基板13は、素子付きIC11及びセラミックブロック12を支持する部材である。フレキシブル基板14は、素子付きIC11と配線基板13とを電気的に接続する部材である。以下、上記部材の詳細について説明する。
(配線基板13)
配線基板13は、素子付きIC11及びセラミックブロック12を支持する基板であり、例えば板状の部材からなる。配線基板13は、面13a及び面13aの裏面13bを有しており、面13bは、面13aに対して平行な面である。また、面13aにはランド13cを備えている。また、面13b側に設けられたランド13dを備えている。ランド13dは、ランド13cと接続されていてもよい。なお、ランド13cの数は、単数であってもよいし複数であってもよい。また、配線基板13の材質及び形状は特に限定されるものではない。また、配線基板13上には、素子付きIC11を覆うように接着剤25を介して蓋体23が設けられていてもよい。このとき、蓋体23内は例えば真空状態となっていてもよい。
(セラミックブロック12)
セラミックブロック12は、素子付きIC11を支持するとともに後述するフレキシブル基板14に第3屈曲部14cを形成させるための部材である。セラミックブロック12の形状は、例えば直方体をしている。このセラミックブロック12は、配線基板13の面13a上にランド13cから離して設置されている。また、セラミックブロック12は、面12a及び面12aの裏面12bを有しており、面12bは、面12aに対して平行な面である。
図2は、後述するフレキシブル基板14が当接したセラミックブロック12の角部12cを模式的に示す図である。図2に示すように、フレキシブル基板14が当接したセラミックブロック12の角部12cは、R面取りされている。これにより、角部12cは断面視(図2)で曲面となっている。なお、「R面取り」とは、基材の角部の稜線を、稜線に沿って曲率を付けた凸面が現れるように除去することをいう。または、2つの面の交差部分(稜)、すなわち角部が鋭角ではなく、丸みを帯びている状態をいう。
セラミックブロック12は、セラミックブロック12の面12bの全面と配線基板13の面13aとが接した状態で配線基板13に設置されている。なお、セラミックブロック12は、例えば絶縁体で形成されたものであり、その材質及び形状は特に限定されるものではない。
(素子付きIC11)
素子付きIC11は、例えばICチップ11h、センサー素子11c及びICパッド11dを備えている。素子付きIC11は、面11a及び面11aの裏面11bを有しており、面11a側にICパッド11dを備えている。また、素子付きIC11は、面11a側にセンサー素子11cを備えている。センサー素子11cは、面11aに設けられた電極11gと金属電極21を介して接続されるように、面11a側に搭載されていてもよい。このとき、センサー素子11cは水晶振動子で形成されていてもよい。または、センサー素子11cはICチップ11h内に設けられていてもよい。なお、センサー素子11cの数は、単数であっても良いし複数であってもよい。また、ICパッド11dの数は、単数であってもよいし複数であってもよい。更に金属電極21及びそれに接続される電極11gは、単数であってもよいし、複数であってもよい。センサー素子11cは面11aに対向する面、若しくは面11aに対して垂直な方向の加速度や回転角速度等の物理量を検出するセンサー素子であってもよい。
素子付きIC11は、素子付きIC11の面11bとセラミックブロック12の面12aとが接した状態で、セラミックブロック12に支持されている。さらに、素子付きIC11は、セラミックブロック12の厚さ方向から見てセラミックブロック12の角部12cと重ならない位置に設置されている。また、素子付きIC11は、センサー素子11cよりもICパッド11dの方がランド13cに近い状態で設置されている。
(フレキシブル基板14)
フレキシブル基板14は、素子付きIC11と配線基板13とを電気的に接続する部材である。フレキシブル基板14は配線16を含んで構成されており(図2、図3を参照)、この配線16が素子付きIC11のICパッド11dと配線基板13のランド13cとを電気的に接続している。
このフレキシブル基板14は、3つの屈曲部を備えている。第1の屈曲部(以下、単に「第1屈曲部」ともいう。)14aは、素子付きIC11のICパッド11d近傍に設けられた屈曲部である。第2の屈曲部(以下、単に「第2屈曲部」ともいう。)14bは、配線基板13のランド13c近傍に設けられた屈曲部である。そして、第3の屈曲部(以下、単に「第3屈曲部」ともいう。)14cは、第1屈曲部14aと第2屈曲部14bとの間に設けられている。この第3屈曲部14cは、フレキシブル基板14がセラミックブロック12の角部12cに当接することで形成された屈曲部である。そして、この第3屈曲部14cは、セラミックブロック12側が谷となっている。
また、図1に示すように、面13aとフレキシブル基板14とが交わってなす角度を角度αとし、面12aとフレキシブル基板14とが交わってなす角度を角度βとした場合、角度αは角度βよりも小さくなっている。
上述のフレキシブル基板14として、例えばFPCを用いることができる。以下、具体的にフレキシブル基板14の構成を説明する。
フレキシブル基板14は、例えばポリイミドで形成された基材15と、その基材15の一方の面には導電膜で形成された配線16と、配線16が形成された面とは反対側を向く面に形成された補強パターン17とを含んで構成されている(図3を参照)。
配線16は、例えば銅(Cu)で形成された配線である。また、配線16は、フレキシブル基板14の一端14dから他端14eまで連続して形成されている。配線16は、図2、3に示すように、例えば配線16の全面は露出している。ここで、図3(a)は、バンプ18を介してセラミックブロック12と接続するフレキシブル基板14をX−Y平面で示した図である。また、図3(b)は、バンプ18を介してセラミックブロック12と接続するフレキシブル基板14をX−Z平面で示した図である。なお、配線16の本数は、単数であってもよいし、複数であってもよい。
フレキシブル基板14に含まれる基材15の他方の面(つまり、配線16が形成された面とは反対側を向く面)には、補強部材からなる櫛歯状の補強パターン17が形成されている(図3を参照)。補強パターン17は、フレキシブル基板14の厚み方向から見てICパッド11dと重なる位置に設置された基部17aと、基部17aから相互に平行に延在する複数の歯部17bとを含んでいる。そして、この歯部17bは、ランド13c側に向かって延在している。補強パターン17を櫛歯状にすることで、補強パターンをいわゆるベタ塗りパターンにした場合と比較して、補強部材の剛性を低くすることができる。よって、補強パターン17の剛性によってフレキシブル基板14が素子付きIC11から剥離することを防ぐことができる。
補強パターン17は、例えばCuで形成されたパターンである。歯部17bは、図3(a)に示すように、X−Y平面で見たときに配線16と重なるようにして形成されている。図3(a)には、X−Y平面で見たときに配線16の幅と歯部17bの幅とが概ね同じ幅で示されているが、これに限定されるものではない。例えば、配線16の幅は歯部17bの幅よりも太くてもよいし、細くてもよい。
また、歯部17bは、フレキシブル基板14の第1屈曲部14a周辺を覆っている。なお、図3(a)、(b)は、フレキシブル基板14を折り曲げる前の状態(つまり、第1屈曲部14aを形成する前の状態)を示す図である。図3(a)、(b)に示された「14A」は、フレキシブル基板14を折り曲げた際に第1屈曲部14aが形成される位置を示す。
以上のように、本実施形態に係る半導体装置10であれば、フレキシブル基板14は、セラミックブロック12の角部12cに当接して屈曲した第3屈曲部14cを備えている。さらに、その屈曲部14cは、セラミックブロック12側が谷となっている。このため、第3屈曲部14cを備えなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部14aの角度を広角化することができる。これにより、第1屈曲部14aにおける変形応力を緩和させることができ、フレキシブル基板14の配線16と素子付きIC11の端部(エッジ)とのクリアランスを確保することができる。その結果、フレキシブル基板14の配線16が素子付きIC11のエッジに接触することを防止することができる。ゆえに、素子付きIC11と配線基板13とを第フレキシブル基板14(例えば、FPC)を用いて接続する際、フレキシブル基板14を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、当該半導体装置の製造において、フレキシブル基板14の癖付け工程等が不要となり、当該半導体装置の製造コストを低くすることができる。
なお、フレキシブル基板14において、第3屈曲部14c周辺の配線16を、補強部材(図6(a)を参照)で覆ってもよい。こうすることで、第3屈曲部14c周辺の配線16は補強部材で覆われて保護されるので、例えば配線16が角部12cに接触することで生じる配線16の損傷(配線の断線)を防ぐことができる
また、上述した補強パターン17の材質は、金属であってもよいし絶縁体であってもよい。また、補強パターン17の材質は、基材15よりも剛性が高いものであればよい。補強パターン17の材質が基材15よりも剛性が高いものであれば、補強部材としての機能を発揮し得るからである。
また、図3(a)には、一本の配線16上に一つの歯部17bが形成されている状態が示されているが、これに限定されるものではない。例えば、複数本の配線16上に一つの歯部17bが形成されていてもよい。この場合であっても、補強部材としての機能を発揮し得る。また、図3(a)には、一本の配線16上に一つの歯部17bが形成されている状態が示されているが、これに限定されるものではない。例えば、歯部17と歯部17との間に配線16が形成されていてもよい。この場合であっても、補強部材としての機能を発揮し得る。
また、本実施形態では、素子付きIC11を支持する支持部材として、セラミックブロック12を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。素子付きIC11を支持する支持部材として、例えば金属のブロック(スペーサー)を用いてもよい。ただし、この場合には、第3屈曲部14c付近の配線16を絶縁膜で覆う必要がある(図6(a)を参照)。絶縁膜で配線16を覆うことで、ショートを防ぐことができるからである。
(2)半導体装置10の製造方法
図4は、本実施形態に係る半導体装置10の製造方法を模式的に示す図である。半導体装置10の製造方法では、上述の素子付きIC11、セラミックブロック12、配線基板13、及びフレキシブル基板14を用いる。
まず、図4(a)に示すように、配線基板13の面13aにセラミックブロック12を設置する。この際、配線基板13の面13aに設置されたランド13cから離してセラミックブロック12を設置する。また、セラミックブロック12の面12bの全面と配線基板13の面13aとが接した状態で、配線基板13にセラミックブロック12を設置する。
次に、図4(b)に示すように、セラミックブロック12の面12aの角部12cから離して、セラミックブロック12の面12aに素子付きIC11を設置する。この際、素子付きIC11の面11bとセラミックブロック12の面12aとが接した状態で、セラミックブロック12に素子付きIC11を設置する。また、センサー素子11cよりもICパッド11dの方がランド13cに近い状態でセラミックブロック12の面12aに素子付きIC11を設置する。そして、セラミックブロック12の面12aに素子付きIC11を設置した後に、例えばICパッド11dにバンプ18を形成する。
次に、図4(c)〜(e)に示すように、フレキシブル基板14に備わる配線16で、ランド13cとICパッド11dとを接続する。
ランド13cとICパッド11dとを接続する際には、まずバンプ18を介してICパッド11dとフレキシブル基板14の配線16とを接続する(図4(c)を参照)。図4(c)に示すように、本実施形態に係る半導体装置10の製造方法では、フレキシブル基板14の癖付けを行っていない。
次に、配線基板13にフレキシブル基板14を接続するためのツール(例えばボンディングヘッド)19を図中のZ軸方向からランド13c方向に向けて接近させ、フレキシブル基板14を折り曲げる。このフレキシブル基板14の折り曲げにより、第1屈曲部14aを形成する(図4(d)を参照)。
次に、フレキシブル基板14の一部を角部12cに接触させて、フレキシブル基板14を折り曲げる。この際、セラミックブロック12側が谷となるようにフレキシブル基板14を屈曲させる。こうして、第3屈曲部14cを形成する(図4(e)を参照)。
最後に、ツール19で配線基板13にフレキシブル基板14を押し付けることで、配線基板13のランド13cとフレキシブル基板14の配線16とを接続する。この際、第2屈曲部14bが形成される(図4(e)を参照)。その後、配線基板13上に接着剤25を介して蓋体23を搭載する。
このようにして、本実施形態に係る半導体装置10を製造する。
以上のように、本実施形態に係る半導体装置10の製造方法では意図的にセラミックブロック12の角部12cにフレキシブル基板14の一部を当てて、セラミックブロック12側が谷となるようにフレキシブル基板14を屈曲させる。こうして、フレキシブル基板14に第3屈曲部14cを形成する。この第3屈曲部14cを形成した場合には、第3屈曲部14cを形成しなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部14aの角度を広角化することができる。よって、第1屈曲部14aにおける変形応力を緩和させることができ、フレキシブル基板14の配線16が素子付きIC11の端部(エッジ)に接触することを防止することができる。ゆえに素子付きIC11と配線基板13とをフレキシブル基板14(例えば、FPC)を用いて接続する際、フレキシブル基板14を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、半導体装置の製造において、フレキシブル基板14の癖付け工程等が不要となり、半導体装置の製造コストを低くすることができる。
なお、本実施形態では半導体装置10について説明したが、これに限定されるものではない。以下、半導体装置10の変形例及びフレキシブル基板14の変形例について説明する。
(半導体装置10の変形例)
図5は、図1に示した半導体装置10の変形例に係る半導体装置20を模式的に示す図である。この半導体装置20は、上述の半導体装置10と比較してセラミックブロック22の形状が異なっているが、その他については同じである。このため、セラミックブロック22の形状について説明し、その他については説明を省略する。なお、図5では、半導体装置10と同じ部分には半導体装置10と同じ符号を付してある。また、蓋体23及び接着剤25については、半導体装置20の説明では図示を省略する。
セラミックブロック22は、セラミックブロック12の角部12cにフレキシブル基板14を保持するための突起(以下、「保持用突起」ともいう。)22eを備えたブロックである。半導体装置20では、フレキシブル基板14の一部はこの保持用突起22eの角部22cに接触し屈曲することで、フレキシブル基板14に第3屈曲部14cが形成されている。このため、本変形例に係る半導体装置20であれば、半導体装置10の場合と同様に、第3屈曲部14cを備えなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部14aの角度を広角化することができる。これにより、第1屈曲部14aにおける変形応力を緩和させることができ、フレキシブル基板14の配線16が素子付きIC11のエッジに接触することを防止することができる。ゆえに、素子付きIC11と配線基板13とをフレキシブル基板14(例えばFPC)を用いて接続する際、フレキシブル基板14を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このように、本変形例に係る半導体装置20の場合であっても、半導体装置10の場合と同等の作用効果を得ることができる。
なお、図5には、セラミックブロック12と保持用突起22eとからセラミックブロック22が構成されている様子が示されているが、これに限定されたものではない。例えばセラミックブロック22は、セラミックブロック12と保持用突起22eとが一体となって形成されたブロックであってもよい。セラミックブロック12と保持用突起22eとを一体として形成する場合には、セラミックブロックのザグリ加工やエッチング加工、または金型成形等を用いることができる。
(フレキシブル基板14の変形例)
図6は、図3に示したフレキシブル基板14の変形例に係るフレキシブル基板24、34、44を模式的に示す図である。このフレキシブル基板24、34、44は、上述のフレキシブル基板14と比較して配線26、36、46の形状が異なっているが、その他については同じである。このため、配線26、36、46の形状について説明し、その他については説明を省略する。なお、図6では、フレキシブル基板14と同じ部分にはフレキシブル基板14と同じ符号を付してある。また、図6は、フレキシブル基板14を折り曲げる前の状態(つまり、第1屈曲部14a、第2屈曲部14b、第3屈曲部14cを形成する前の状態)を示す図である。図6中の「14A」は、フレキシブル基板14を折り曲げた際に第1屈曲部14aが形成される位置を示す。また、図6中の「14C」は、フレキシブル基板14を折り曲げた際に第3屈曲部14cが形成される位置を示す。
また、図6(a)は、第3屈曲部14c周辺(図中の14C)に絶縁膜26aが形成された配線26を模式的に示す図である。配線26は、第3屈曲部14c周辺に絶縁膜26aが形成されているので、仮にセラミックブロック12に代えて金属のブロックを用いた場合であっても、半導体装置がショートすることを防止することができる。また、絶縁膜26aで配線26が保護されているので、配線26が断線しにくくなる。なお、この絶縁膜26aには、例えばソルダーレジストやポリイミド系のカバーレイを用いることができる。
図6(b)は、第3屈曲部14c周辺にスリット36aが形成された配線36を模式的に示す図である。配線36は、第3屈曲部14c周辺にスリット36aが形成されているので、第3屈曲部14cで屈曲させた際の変形応力が小さくなる。よって、配線36は、第3屈曲部14c周辺で曲げ易くなる。
また、図6(c)は、第3屈曲部14c周辺に幅広部46aが形成された配線46を模式的に示す図である。配線46は、第3屈曲部44c周辺に幅広部46aが形成されているので、仮に配線46の一部分が断線したとしても他の部分で導通をとることができる。よって、配線46は、第3屈曲部14c周辺で断線しにくくなる。
本変形例に係るフレキシブル基板24、34、44を上述のフレキシブル基板14に代えて用いた場合であっても、半導体装置10の場合と同等の作用効果を得ることができる。
(3)センサーモジュール110
図7は、本実施形態に係るセンサーモジュール110を模式的に示す図である。図7に示すように、センサーモジュール110は、上述の半導体装置10を含んだ構成となっている。ここで、センサーモジュール110は、半導体装置10と比較してセラミックブロック112の形状及び素子付きIC111を備える点が異なっているが、その他については同じである。このため、セラミックブロック112の形状及び素子付きIC111について説明し、その他については説明を省略する。なお、図7では、半導体装置10と同じ部分には半導体装置10と同じ符号を付してある。なお、蓋体23及び接着剤25については、センサーモジュール110及びその製造方法の説明では図示を省略する。
(セラミックブロック112)
セラミックブロック112は、素子付きIC11と素子付きIC111とを支持する支持部材であり、セラミックブロック112の形状は例えば直方体をしている。セラミックブロック112は、平面である面112a及び面112aの裏面112bを有しており、面112bは、面112aに対して平行な面である。また、セラミックブロック112は、面112aと平行な面(図示せず)に対して直交した平面である面112dを備えている。なお、図7には、面112aに対して直交した平面である面112dを備えたセラミックブロック112が示されているが、これに限定されたものではない。例えば、面112cは、面112aに対して傾斜した面であってもよい。
(素子付きIC111)
素子付きIC111は、例えばICチップ111h、センサー素子111c及びICパッド111dを備えている。素子付きIC111は、面111a及び面111aの裏面111bを有しており、面111a側にICパッド111dを備えている。また、素子付きIC111は、面111a側にセンサー素子111cを備えている。センサー素子111cは、面111a側に設けられた電極111gと金属電極121を介して接続されるように、面111a側に搭載されていてもよい。このとき、センサー素子111cは水晶振動子で形成されていてもよい。または、センサー素子111cはICチップ111h内に設けられていてもよい。なお、センサー素子111cの数は、単数であっても良いし複数であってもよい。また、ICパッド111dの数は、単数であってもよいし複数であってもよい。更に金属電極121及びそれに接続される電極111gは、単数であってもよいし、複数であってもよい。センサー素子111cは、面111aに対抗する面、若しくは面111aに対して垂直な方向の加速度や回転角速度等の物理量を検出するセンサー素子であってもよい。
素子付きIC111は、素子付きIC111の面111bとセラミックブロック112の面112dとが接した状態で、セラミックブロック112に支持されている。また、素子付きIC111は、センサー素子111cよりもICパッド111dの方が配線基板13に近い状態で設置されている。
以上のように、本実施形態に係るセンサーモジュール110であれば、上述の半導体装置10の場合と同様に、フレキシブル基板14は、セラミックブロック112の角部112cに当たって屈曲した第3屈曲部14cを備えている。さらに、第3屈曲部14cは、セラミックブロック112側が谷となるように屈曲している。このため、第3屈曲部14cを備えなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部14aの角度を広角化することができる。これにより、第1屈曲部14aにおける変形応力を緩和させることができ、フレキシブル基板14の配線16と素子付きIC11の端部(エッジ)とのクリアランスを確保することができる。その結果、フレキシブル基板14の配線16が素子付きIC11のエッジに接触することを防止することができる。ゆえに、素子付きIC11と配線基板13とをフレキシブル基板14(例えば、FPC)を用いて接続する際、フレキシブル基板14を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、センサーモジュールの製造において、フレキシブル基板14の癖付け工程等が不要となり、センサーモジュールの製造コストを低くすることができる。
(4)センサーモジュール110の製造方法
図8は、本実施形態に係るセンサーモジュール110の製造方法を模式的に示す図である。センサーモジュール110の製造方法では、素子付きIC11、素子付きIC111、セラミックブロック112、配線基板13、フレキシブル基板14を用いる。なお、センサーモジュール110の製造方法は、上述の半導体装置10の製造方法と概ね同じである。このため、図8では、半導体装置10と同じ部分には半導体装置10と同じ符号を付してある。
まず、図8(a)に示すように、配線基板13の面13aにセラミックブロック112を設置する。この際、配線基板13の面13aに設置されたランド13cから離してセラミックブロック112を設置する。また、セラミックブロック112の面112bの全面と配線基板13の面13aとが接した状態で、配線基板13にセラミックブロック112を設置する。なお、セラミックブロック112は、上述のように、面112aと平行な面に対して直交または傾斜した平面である面112dを備えている。
次に、図8(b)に示すように、セラミックブロック112の面112aの角部112cから離して、セラミックブロック112の面112aに素子付きIC11を設置する。この際、素子付きIC11の面11bとセラミックブロック112の面112aとが接した状態で、セラミックブロック112に素子付きIC11を設置する。また、センサー素子11cよりもICパッド11dの方がランド13cに近い状態でセラミックブロック112の面112aに素子付きIC11を設置する。そして、セラミックブロック112の面112aに素子付きIC11を設置した後に、例えばICパッド111dにバンプ18を形成する。
次に、セラミックブロック112の面112dに素子付きIC111を設置する。この際、素子付きIC111の面111bとセラミックブロック112の面112dとが接した状態で、セラミックブロック112に素子付きIC111を設置する。
次に、図8(c)〜(e)に示すように、フレキシブル基板14に備わる配線16で、ランド13cとICパッド11dとを接続する。
ランド13cとICパッド11dとを接続する際には、まずバンプ18を介してICパッド11dとフレキシブル基板14の配線16とを接続する(図8(c)を参照)。図8(c)に示すように、本実施形態に係る半導体装置110の製造方法では、フレキシブル基板14の癖付けを行っていない。
次に、配線基板13にフレキシブル基板14を接続するためのツール(例えばボンディングヘッド)19をZ軸方向からランド13c方向に向けて接近させ、フレキシブル基板14を折り曲げる。このフレキシブル基板14の折り曲げにより、第1屈曲部14aを形成する(図8(d)を参照)。
次に、フレキシブル基板14の一部を角部112cに接触させて、フレキシブル基板14を折り曲げる。この際、セラミックブロック112側が谷となるようにフレキシブル基板14を屈曲させる。こうして、第3屈曲部14cを形成する(図8(e)を参照)。
最後に、ツール19で配線基板13にフレキシブル基板14を押し付けることで、配線基板13のランド13cとフレキシブル基板14の配線16とを接続する。この際、第2屈曲部14bが形成される(図8(e)を参照)。その後、配線基板13上に接着剤25を介して蓋体23を搭載してもよい。
このようにして、本実施形態に係るセンサーモジュール110を製造する。
以上のように、本実施形態に係るセンサーモジュール110の製造方法であれば、意図的にセラミックブロック112の角部112cにフレキシブル基板14の一部を当てて、セラミックブロック112側が谷となるようにフレキシブル基板14を屈曲させる。こうして、フレキシブル基板14に第3屈曲部14cを形成する。この第3屈曲部14cを形成した場合には、第3屈曲部14cを形成しなかった場合と比較して(つまり、従来技術と比較して)、第1屈曲部14aの角度を広角化することができる。よって、第1屈曲部14aにおける変形応力を緩和させることができ、フレキシブル基板14の配線16が素子付きIC11の端部(エッジ)に接触することを防止することができる。ゆえに素子付きIC11と配線基板13とをフレキシブル基板14(例えば、FPC)を用いて接続する際、フレキシブル基板14を癖付けすることなく、エッジショートを回避することができる。このため、センサーモジュールの製造において、フレキシブル基板14の癖付け工程等が不要となり、センサーモジュールの製造コストを低くすることができる。
なお、本実施形態に係るセンサーモジュール110の製造方法では、セラミックブロック112に素子付きIC11を設置した後に、素子付きIC111を設置する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、セラミックブロック112に素子付きIC111を設置した後に、素子付きIC11を設置してもよい。
10 半導体装置、11 素子付きIC、11a 面、11b 面、11c センサー素子、11d ICパッド、11g 電極、11h ICチップ、12 セラミックブロック、12a 面、12b 面、12c 角部、13 配線基板、13a 面、13b 面、13c ランド、13d ランド、14 フレキシブル基板、14A 第1屈曲部が形成される部分、14C 第3屈曲部が形成される部分、14a 第1屈曲部、14b 第2屈曲部、14c 第3屈曲部、14d 端部、14e 端部、15 基材、16 配線、17 補強パターン、17a 基部、17b 歯部、18 バンプ、19 ツール、20 半導体装置、21 金属電極、22 セラミックブロック、22c 角部、22e 保持用突起、23 蓋体、24 フレキシブル基板、25 接着剤、26 配線、26a 絶縁膜、34 フレキシブル基板、36 配線、36a スリット、44 フレキシブル基板、46 配線、46a 幅広部、110 センサーモジュール、111 素子付きIC、111a 面、111b 面、111c センサー素子、111d ICパッド、111g 電極、111h ICチップ、112 セラミックブロック、112a 面、112b 面、112c 角部、112d 面、121 金属電極、α 角度、β 角度

Claims (9)

  1. 第1の配線基板と、
    前記第1の配線基板の第1の面側に位置する基材と、
    前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、
    前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材における前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の第2の面側に位置する半導体素子と、
    前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第3の面に位置する第2の端子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子とを接続した配線を備えた第2の配線基板と、
    を有し、
    前記第2の配線基板は、前記基材の前記角部に当接して屈曲した屈曲部を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2の配線基板が当接した前記基材の前記角部は、断面視で曲面となっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2の配線基板は、前記配線が形成された面とは反対側の面に形成された櫛歯状の第1の補強部材を有し、
    前記第1の補強部材は、前記第2の配線基板の厚み方向から見て前記第2の端子と重なる位置に設置された基部と、前記基部から相互に平行に設置された複数の歯部とを含み、
    前記歯部は、前記第1の端子側に向かって延在していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記配線の少なくとも一部を覆う第2の補強部材を有し、
    前記第2の配線基板は、前記第2の補強部材を介して前記基材の前記角部に当接していることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記基材は導電部材であり、
    前記第2の配線基板の前記配線の少なくとも一部は絶縁部材で覆われており、
    前記配線は、前記絶縁部材を介して前記基材の前記角部に当接していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の半導体装置。
  6. 第1の配線基板と、
    前記第1の配線基板の第1の面側に位置し、前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の平面である第2の面、及び前記第2の面と平行な面に対して直交または傾斜した平面である第3の面を含む基材と、
    前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、
    前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材の前記第2の面側に位置する半導体素子と、
    前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第4の面に位置する第2の端子と、
    前記半導体素子の前記第4の面に位置する第1のセンサー素子と、
    前記基材の前記第3の面に位置する第2のセンサー素子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子とを接続した配線を備えた第2の配線基板と、
    を有し、
    前記第2の配線基板は、前記基材の前記角部に当接して屈曲した屈曲部を備えることを特徴とするセンサーモジュール。
  7. 第1の配線基板の第1の面側に基材を設置する工程と、
    前記基材を設置する工程の後に、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材における前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の第2の面側に半導体素子を設置する工程と、
    前記半導体素子を設置する工程の後に、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第3の面に位置する第2の端子とを第2の配線基板に備わる配線で接続する工程と、を有し、
    前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程では、前記基材の前記角部に前記第2の配線基板を当接させて、前記第2の配線基板に屈曲部を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程は、
    前記第2の端子と前記第2の配線基板の前記配線とを接続する工程と、
    前記第2の端子と前記配線とを接続する工程の後に、前記第1の配線基板側に向かって前記第2の配線基板を押し付け、前記第1の端子と前記配線とを接続する工程とを有することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 第1の配線基板の第1の面側に、前記第1の配線基板と対向する面とは反対側の平面である第2の面、及び前記第2の面と平行な面に対して直交または傾斜した平面である第3の面を含む基材を設置する工程と、
    前記基材を設置する工程の後に、前記基材の厚さ方向から見て、前記基材の角部と重ならない位置であって、前記基材の前記第2の面側に半導体素子を設置する工程と、
    前記半導体素子を設置する工程の後に、前記第1の面に位置し、前記基材と離れている第1の端子と、前記半導体素子において、前記基材と対向する面とは反対側の第4の面に位置する第2の端子とを第2の配線基板に備わる配線で接続する工程と、
    前記基材の前記第3の面に第1のセンサー素子を設置する工程と、を有し、
    前記半導体素子の前記第4の面には、第2のセンサー素子が設置されており、
    前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する工程では、前記基材の前記角部に前記第2の配線基板を当接させて、屈曲部を形成することを特徴とするセンサーモジュールの製造方法。
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