JP2013191486A - 非水二次電池用電解液及び二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期容量およびサイクル特性に優れた非水電解液を提供する。
【解決手段】電解質と、重合性モノマーと、重合開始剤とを有機溶媒中に含む電解液であって、前記重合開始剤はその中心元素が第13族元素であり、液中でラジカルとルイス酸とを生成しうる化合物からなる非水二次電池用電解液。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機溶媒を含む非水二次電池用電解液、およびそれを用いた二次電池に関する。
昨今、注目を集めているリチウムイオン電池と呼ばれる二次電池は、充放電反応にリチウムの吸蔵および放出を利用する二次電池(いわゆるリチウムイオン二次電池)と、リチウムの析出および溶解を利用する二次電池(いわゆるリチウム金属二次電池)とに大別される。これらは、鉛電池やニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度の充放電を実現する。この特性を利用して、近年、カメラ一体型VTR(video tape recorder)、携帯電話あるいはノートパソコンなどのポータブル電子機器への適用が広く普及している。アプリケーションの一層の拡充に伴い、ポータブル電子機器の電源として、軽量でより高エネルギー密度が得られる二次電池の開発が進められている。さらに昨今では、小型化、長寿命化、高安全化も強く求められている。
リチウムイオン二次電池やリチウム金属二次電池(以下、これらを総称して単にリチウム二次電池ということがある。)の電解液としては、導電率が高く電位的にも安定であるため、炭酸プロピレンあるいは炭酸ジエチルなどの炭酸エステル系の溶媒と、六フッ化リン酸リチウムなどの電解質塩との組み合わせが広く用いられている。
電解液の組成に関して、サイクル特性などの改善を目的として、電解液中に各種添加剤を含有させる技術が提案されている。例えば、特許文献1及び2においては、電解液として使用されている炭酸エステルが負極で分解されて充放電サイクル特性が低下することを抑制するために、ビニレンカーボネート(以下、VCと略記する)やビニルエチレンカーボネート(以下、VECと略記する)といった二重結合を有するカーボネートを電解液に添加し、VCやVEC等を負極上で電解重合させて負極保護膜として酸化重合被膜(以下SEIと略記する)を形成することが提案されている。また負極保護膜によって充放電サイクル特性が向上することから、正極に対してもそのような保護膜を形成することが特許文献3、4、及び5において行われている。そのSEIの構造は明らかとなっていないものの、一定の充放電サイクル特性の改善に成功している。
特開2003−151621号公報 特開2003−031259号公報 特許第3787923号公報 特表2008−538448号公報 大韓民国特許第0419864号公報
しかしながら、昨今の携帯電話にみられるように、リチウムイオン電池には更なる大容量化が求められており、正極における充電電位は増大する方向へ技術開発が進んでいる。このとき、正極上に形成されたSEIは高電位下で非常に大きなエネルギーを受けるため、結合解裂を伴いながら分解されやすく、正極上に安定して付着させた状態を維持することが難しいと推定される。上述の従来技術の添加剤により十分な効果を得ることができるかは定かではない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、初期容量およびサイクル特性に優れた非水電解液および非水電解液二次電池を提供することにある。
発明者は、上記課題に鑑み鋭意研究の結果、重合性モノマーと、第二の添加剤として、電気化学的酸化により重合活性の高いラジカルまたはルイス酸を発生可能な化合物とを組み合わせることにより、電池のサイクル性を著しく向上させることができることを見出した。これは、酸化生成物がラジカル重合またはルイス酸により触媒される重合反応により高分子量化しているため、高電位充電状態において、生成物の部分的な結合開裂が起きた場合でも、正極上に安定して付着した状態を保てることがその要因の一つとして挙げられる。
また、重合活性種を生成させる化合物と重合性モノマーとを別成分としているため、電子欠損性の高耐酸化性重合性モノマーを効率的に重合することができ、酸化に強い高分子量体を正極上に付着させることが可能なため、少量添加でも充放電サイクル特性が改良されるものと考えられる。
すなわち上記の課題は以下の手段により解決された。
<1>電解質と、重合性モノマーと、重合開始剤とを有機溶媒中に含む電解液であって、前記重合開始剤はその中心元素が第13族元素であり、液中でラジカルとルイス酸とを生成しうる化合物からなる非水二次電池用電解液。
<2>前記重合開始剤が、下記式(I)または(II)で表される<1>に記載の非水二次電池用電解液。
Figure 2013191486
(式中、R〜Rはアリール基またはヘテロアリール基を表し、Rはアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。Zはカチオンを表す。R〜Rはアリール基またはヘテロアリール基を表し、Rはアルキル基を表す。)
<3>前記式(I)中のRが炭素数1〜8のアルキル基である<2>に記載の非水二次電池用電解液。
<4>前記重合開始剤が、下記式(III)または(IV)で表される<1>〜<3>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
Figure 2013191486
(式中、R〜R14はアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、またはアシル基を表す。nは0〜5の整数を表す。Alkはアルキル基を表す。Zはカチオンを表す。)
<5>前記重合性モノマーが、ラジカル重合性部位を有する化合物である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
<6>前記重合性モノマーが、ルイス酸により反応促進される重合性部位を有する化合物である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
<7>前記重合性モノマーがラジカル重合性部位、ルイス酸により反応促進される重合性部位を共に有する化合物である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
<8>ルイス酸により反応促進される重合性部位が、シクロアルカン、エポキシ、オキセタン、ビニル、イソシアネート、アルコキシシラン、ヒドロシラン、または遷移金属アルコキシドである<6>または<7>に記載の非水二次電池用電解液。
<9>前記重合性モノマーが電解液中、5.0×10−1mol/L〜1.0×10−2mol/Lで含有される<1>〜<8>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
<10>前記重合開始剤が電解液中、5.0×10−2mol/L〜1.0×10−4mol/Lで含有される<1>〜<9>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
<11><1>〜<10>のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液を用いた非水二次電池。
<12>第1剤と第2剤とを混合して用いる非水二次電池用電解液のキットであって、
前記第1剤が電解質を含有し、前記第2剤が重合性モノマーを含有し、中心元素が第13族元素であり、液中でラジカルとルイス酸とを生成しうる化合物からなる重合開始剤を前記第1剤、第2剤、及び/又はその他の第3剤に含有させた非水二次電池用電解液のキット。
本発明の非水電解液は、これを備えた二次電池において、使用初期の放電性能を示す「初期容量」および使用における耐劣化性を示す「サイクル特性」に優れ、しかも機能性添加剤の添加量が少なくても上記の効果を発現させることができ、コストおよび性能の両面において改善を図ることができる。
本発明の好ましい実施形態に係るリチウム二次電池の機構を模式化して示す断面図である。 本発明の好ましい実施形態に係るリチウム二次電池の具体的な構成を示す断面図である。 参考例のサイクリックボルタモグラムである。 参考例のサイクリックボルタモグラムである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明の構成が、この内容により限定して解釈されるものではない。
本発明の非水二次電池用電解液は、重合性モノマーと特定の重合開始剤とを有機溶媒中に含む。以下、その好ましい実施形態について説明する。
[第一の添加剤:重合性モノマー]
本発明の電解液は、第一の添加剤として重合性モノマーを含有する。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性基、又はルイス酸により反応促進される重合性部位を持つ化合物が挙げられる。本発明に適合する重合性化合物は、正極で酸化分解されない基本構造を持つことが望ましく、具体的には正極上での酸化電位3.5V〜5.5V(対リチウム換算)である重合性モノマーが好ましい。また、より好ましくは3.8V〜5.0Vであり、更に好ましくは4.0V以上である。重合性化合物としては好ましくは上記電位を満たすものであれば、特に限定されない。
酸化電位の具体的な測定方法及び結果については実施例で後述するが、典型的には上記範囲の電位を掃引したときのボルタムグラムにおいて絶対値にして0.1mA/cm以上の電流ピークを示すか否かにより、酸化されるものか否かを評価することができる。このピークはブロードなものやショルダーを有するものであってもよく、本発明の効果を奏する範囲で評価判断することができる。あるいは、チャートのベースラインを控除してピークを評価してもよい。
本発明の重合性化合物が有するラジカル重合性基として好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸イミド、不飽和カーボネート、不飽和ラクトンまたは芳香族性ビニル基(スチリル基)を挙げることができる。これらラジカル重合性パートが、開始剤化合物が電気分解する際に発生するラジカル種と反応し、高分子量体を与え、正極上に付着堆積する。
ラジカル重合性化合物及びアニオン重合性化合物として好ましくは、炭素−炭素多重結合を有する化合物が挙げられる。炭素−炭素多重結合を有する化合物としては、ビニル化合物、スチレン誘導体、(メタ)アクリレート誘導体、環状オレフィン(環内にヘテロ原子を含んでいても良い)等が挙げられる。更に好ましくは炭素−炭素多重結合及び極性官能基を有する化合物であり、極性官能基としては、エステル基、カーボネート基、ニトリル基、アミド基、ウレア基、スルホラン基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン酸エステル、環状エーテル基、ポリアルキレンオキサイド基などが挙げられる。これら極性基は鎖状構造でも環状構造を形成していてもよい。
カチオン重合性化合物としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物;ビニルエーテル化合物が挙げられる。
ラジカル重合性化合物としては、それらの中でも特に、下記式(3−a)〜(3−d)で示される構造の化合物を用いることが好ましい。
Figure 2013191486
・R33
前記、式(3−a)のR33は水素原子またはアルキル基を表す。R33として好ましいアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基(メチル、エチル、ヘキシル、シクロヘキシルなど)であり、R33は水素原子であることがさらに好ましい。
・R34
式(3−a)のR34は芳香族基、複素環基、ニトリル基、アルコキシ基、またはアシルオキシ基を表す。R34の芳香族基としては炭素数6〜10の2π系芳香族基(フェニル、ナフチルなど)が好ましく、複素環基としては炭素数4〜9の複素芳香族基(フリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、キノリルなど)が好ましく、アルコキシ基としては炭素数1〜10のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシなど)が好ましく、アシルオキシ基としては炭素数1〜10のアシルオキシ基(アセチル基、ヘキサノイルオキシ基など)が好ましく、式(3−a)のR34としては、フェニル基がより好ましい。
・R35
式(3−b)のR35は水素かアルキル基、シアノ基を表し、好ましいアルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基(メチル、エチル、ヘキシル、シクロヘキシルなど)であり、水素またはメチル基であることがより好ましい。
・R36
式(3−b)のR36はアルキル基またはアルコキシ基、アミノ基を表し、アルコキシ基、すなわち式(3−b)はアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであることがより好ましい。この場合のエステルのアルコール部分に相当するアルコキシ基は炭素数1〜10のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシなど)が好ましく、メトキシ基あるいはエトキシ基がより好ましい。
・R37、R38
式(3−c)のR37及びR38は水素、アルキル基または芳香族基を表す。R37及びR38が水素であるか、R37が水素でありR38が芳香族基であることが好ましい。この場合の好ましい芳香族基としては炭素数6〜10の芳香族基(フェニル、ナフチルなど)がより好ましい。
・X,Y,Z
式(3−c)のX、Y、Zは、5または6員環を形成することができる−O−、−S−、−(C=O)−、−C(=S)−、−NR−、−SO−、−SO−から選択される2価連結基を表すが、XとYが−O−、Zが−(C=O)−であることが好ましい。前記Rはアルキル基または芳香族基を表す。アルキル基の好ましいものとしてはR33と同義であり、芳香族基の好ましいものとしてはR34と同義である。
・R39
式(3−d)のR39は水素原子又はアルキル基を表し、水素原子か炭素数1〜10のアルキル基(メチル、エチル、ヘキシル、シクロヘキシルなど)が好ましく、水素またはメチル基であることがより好ましい。
上述のR33〜R39の置換基は、更に他の置換基Tを含んでいてもよい。
置換基Tとしては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルホンアミド基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルホンアミド基、例えば、N,N−ジメチルスルホンアミド、N−フェニルスルホンアミド等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、シアノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、シアノ基又はハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基又はシアノ基が挙げられる。
化合物ないし置換基等がアルキル基、アルケニル基等を含むとき、これらは直鎖状でも分岐状でもよく、置換されていても無置換でもよい。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、置換されていても無置換でもよい。
なお、本明細書において化合物として示したものについては、当該化合物そのもののほか、その塩、錯体、そのイオンを含む意味に用いる。また、所望の効果を奏する範囲で、所定の一部を変化させた誘導体を含む意味である。また、本明細書において置換・無置換を明記していない置換基や連結基については、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Tが挙げられる。
重合性化合物としては下記のものを例示することができる。ただし、本発明はこれらの例により限定して解釈されるものではない。
Figure 2013191486
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を表す。
nは1〜20の整数を表す。
本発明の重合性化合物が有するルイス酸により反応促進される重合性部位としては、シクロアルカン、エポキシ、オキセタン、ビニル、イソシアネート、アルコキシシラン、ヒドロシラン、遷移金属アルコキシドが挙げられる。遷移金属アルコキシドの中心金属としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの第4族遷移金属が選択される。
上記官能基において、より好ましくはシクロアルカン、ビニル、アルコキシシラン、遷移金属アルコキシドが挙げられ、更に好ましくはシクロアルカン、アルコキシシラン、遷移金属アルコキシド類である。遷移金属の中心金属としてはチタン、ジルコニウムが好ましい。
ラジカル重合性部位、ルイス酸により反応促進される重合性部位を共に有する化合物としては、下記式(V)〜(VII)の構造がより好ましい。
Figure 2013191486
一般式(V)〜(VII)において、R20、R21はアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン、カルボニル基を表す。k、m、nは0〜5の整数を表す。L〜Lは連結基である。好ましくはアルレン、アルキレンオキサイド基、アルコキシカルボニル基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基である。
、Yは−O−、−CH−、−NH−である。またX〜Xは、ルイス酸により反応促進される重合性部位であり、シクロアルカン、エポキシ、オキセタン、ビニル、イソシアネート、アルコキシシラン、ヒドロシラン、遷移金属アルコキシドが挙げられる。
重合性モノマー添加量は、少なすぎる場合には、サイクル性向上効果が小さく、多すぎる場合には、電池の内部抵抗が上がるため電池の初期特性が損なわれる。その濃度範囲は、それぞれ電解液に対し5.0×10−1mol/L〜1.0×10−2mol/Lの範囲であることが好ましい。
[第二の添加剤:重合開始剤]
第二の添加剤となる重合開始剤は、中心元素が第13族元素であり、ラジカルと、ルイス酸を生成する化合物である。対リチウム電位換算で、3.5〜5.5V(対リチウム換算)で酸化され、ラジカルと、ルイス酸を生成する化合物であることが好ましく、3.8〜5.0Vで酸化されるものであることがより好ましい。
中心元素はホウ素またはアルミニウムが好ましい。
重合開始剤をなす化合物の中で好ましい構造は、下記一般式(I)または(II)で示される構造である。
Figure 2013191486
・R〜R、R〜R
〜R、R〜Rはアリール基(好ましくは炭素数6〜9、例えばフェニル、トリメチルフェニル)またはヘテロアリール基(好ましくは炭素数3〜7であり、ヘテロ原子は窒素、酸素、硫黄であり、例えばピリジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール誘導体)を表す。
・R
はアルキル基(好ましくは炭素数1〜7、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、ベンジル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜9、例えばフェニル、トリル、アニソイル基、)またはヘテロアリール基(好ましくは炭素数3〜7であり、ヘテロ原子は窒素、酸素、硫黄であり、例えばピリジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール誘導体)を表す。
・R
はアルキル基(好ましくは炭素数1〜7、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、ベンジル基)を表す。
〜Rはさらに置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基Tがあげられる。
・Z
はカチオンを表し、有機カチオンとしては、例えばテトラアルキルアンモニウムカチオン、アルキルイミダゾリルカチオン等が挙げられる。または無機カチオンとしては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムカチオン等が挙げられる。
前記重合開始剤が、下記式(III)または(IV)で表されることがさらに好ましい。
Figure 2013191486
・R〜R14
〜R14はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、チオアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、シアノ基、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、またはアシル基(好ましくは炭素数1〜6)を表す。
・n
nは0〜5の整数を表す。好ましくは1〜5の整数である。
・Alk
Alkは置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜7)を表す。置換基としては前記置換基Tが挙げられる。具体的には好ましくはメチル、n−ブチル、ベンジル基が挙げられる。
は式(I)におけるのと同義である。
第二の添加剤(重合開始剤)の添加量は、少ない場合には、重合開始効果が小さく、多すぎる場合には、電池の内部抵抗が上がるため電池の初期特性が損なわれる。その濃度範囲は、それぞれ電解液に対し5.0×10−2mol/L〜1.0×10−4mol/Lの範囲であることが好ましい。
重合開始剤としては下記のものを例示することができる。ただし、本発明はこれらの例により限定して解釈されるものではない。
Figure 2013191486
(有機溶媒)
本発明に用いられる有機溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチル、ジメチルスルホキシドあるいはジメチルスルホキシド燐酸などが挙げられる。これらは、一種単独で用いても2種以上を併用してもよい。中でも、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸エチルメチルからなる群のうちの少なくとも1種が好ましく、特に、炭酸エチレンあるいは炭酸プロピレンなどの高粘度(高誘電率)溶媒(例えば、比誘電率ε≧30)と炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒(例えば、粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するからである。
しかしながら、本発明に用いられる有機溶媒(非水溶媒)は、上記例示によって限定されるものではない。
また、溶媒は、不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含有していてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。この不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ビニレン系化合物、炭酸ビニルエチレン系化合物および炭酸メチレンエチレン系化合物からなる群のうちの少なくとも1種などが挙げられる。
炭酸ビニレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニレン(1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸メチルビニレン(4−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸エチルビニレン(4−エチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オンあるいは4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソール−2−オンなどが挙げられる。
炭酸ビニルエチレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニルエチレン(4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
炭酸メチレンエチレン系化合物としては、4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,4−ジエチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、炭酸ビニレンが好ましい。高い効果が得られるからである。
(電解質)
本発明の電解液に用いることができる電解質としては金属イオンもしくはその塩が挙げられ、周期律表第一族又は第二族に属する金属イオンもしくはその塩が好ましい。電解液の使用目的により適宜選択される、例えば、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられ、二次電池などに使用される場合には、出力の観点からリチウム塩が好ましい。本発明の電解液をリチウム二次電池用非水系電解液の電解質として用いる場合には、金属イオンの塩としてリチウム塩を選択すればよい。リチウム塩としては、リチウム二次電池用非水系電解液の電解質に通常用いられるリチウム塩であれば特に制限はないが、例えば、以下に述べるものが好ましい。
(L−1)無機リチウム塩:LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF等の無機フッ化物塩;LiClO、LiBrO、LiIO等の過ハロゲン酸塩;LiAlCl等の無機塩化物塩等。
(L−2)含フッ素有機リチウム塩:LiCFSO等のパーフルオロアルカンスルホン酸塩;LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO)(CSO)等のパーフルオロアルカンスルホニルイミド塩;LiC(CFSO等のパーフルオロアルカンスルホニルメチド塩;Li[PF(CFCFCF)]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF)]、Li[PF(CFCFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF]等のフルオロアルキルフッ化リン酸塩等。
(L−3)オキサラトボレート塩:リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート等。
これらのなかで、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、Li(RfSO)、LiN(RfSO、LiN(FSO、及びLiN(RfSO)(RfSOが好ましく、LiPF、LiBF、LiN(RfSO、LiN(FSO、及びLiN(RfSO)(RfSOなどのリチウムイミド塩がさらに好ましい。ここで、Rf、Rfはそれぞれパーフルオロアルキル基を示す。
なお、電解液に用いるリチウム塩は、1種を単独で使用しても、2種以上を任意に組み合わせてもよい。
電解液における周期律表第一族又は第二族に属する金属のイオンもしくはその金属塩の含有量は、以下に電解液の調製法で述べる好ましい塩濃度となるよう量で添加される。塩濃度は電解液の使用目的により適宜選択されるが、一般的には電解液全質量中10質量%から50質量%であり、さらに好ましくは15質量%から30質量%である。なお、イオンの濃度として評価するときには、その好適に適用される金属との塩換算で算定されればよい。
(他の成分)
本発明の電解液には、負極被膜形成剤、難燃剤、過充電防止剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。非水電解液中におけるこれら機能性添加剤の含有割合は特に限定はないが、非水電解液全体に対し、それぞれ、0.001質量%〜10質量%が好ましい。これらの化合物を添加することにより、過充電による異常時に電池の破裂・発火を抑制したり、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を向上させたりすることができる。
[電解液の調製方法等]
本発明の非水二次電池用電解液は、金属イオンの塩としてリチウム塩を用いた例を含め、前記各成分を前記非水電解液溶媒に溶解して、常法により調製される。
本発明において、「非水」とは水を実質的に含まないことをいい、発明の効果を妨げない範囲で微量の水を含んでいてもよい。良好な特性を得ることを考慮して言うと、水の含有量が200ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。下限値は特にないが、不可避的な混入を考慮すると、10ppm以上であることが実際的である。本発明の電解液の粘度は特に限定されないが、25℃において、10〜0.1mPa・sであることが好ましく、5〜0.5mPa・sであることがより好ましい。
(キット)
本発明の電解液は複数の液体ないし粉末等から構成されたキットとされていてもよい。例えば、第1剤(第1液)を金属塩と有機溶媒とで構成し、第2剤(第2液)を前記重合性モノマーと有機溶媒とで構成し、使用前に2液を混合して調液する形態などであってもよい。このとき、本発明のキットにおいては、重合開始剤を前記第1剤、第2剤、及び/又はその他の剤(第3剤)に含有させておく。このようにすることで、上述した前記重合性モノマーと前記重合開始剤との相互作用を効果的に得ることができる。なお、上記各成分の含有量は、混合後に前記の範囲となることが好ましい。
[二次電池]
本発明においては前記非水電解液を含有する非水二次電池とすることが好ましい。好ましい実施形態として、リチウムイオン二次電池についてその機構を模式化して示した図1を参照して説明する。本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、上記本発明の非水二次電池用電解液5と、リチウムイオンの挿入放出が可能な正極C(正極集電体1,正極活物質層2)と、リチウムイオンの挿入放出又は溶解析出が可能な負極A(負極集電体3,負極活物質層4)とを備える。これら必須の部材に加え、電池が使用される目的、電位の形状などを考慮し、正極と負極の間に配設されるセパレータ9、集電端子(図示せず)、及び外装ケース等(図示せず)を含んで構成されてもよい。必要に応じて、電池の内部及び電池の外部の少なくともいずれかに保護素子を装着してもよい。このような構造とすることにより、電解液5内でリチウムイオンの授受a,bが生じ、充電α、放電βを行うことができ、回路配線7を介して動作機構6を介して運転あるいは蓄電を行うことができる。以下、本発明の好ましい実施形態であるリチウム二次電池の構成について、さらに詳細に説明する。
(電池形状)
本実施形態のリチウム二次電池が適用される電池形状には、特に制限はなく、例えば、有底筒型形状、有底角型形状、薄型形状、シート形状、及び、ペーパー形状などが挙げられ、これらのいずれであってもよい。また、組み込まれるシステムや機器の形を考慮した馬蹄形や櫛型形状等の異型のものであってもよい。なかもで、電池内部の熱を効率よく外部に放出する観点から、比較的平らで大面積の面を少なくとも一つを有する有底角型形状や薄型形状などの角型形状が好ましい。
有底筒型形状の電池では、充填される発電素子に対する外表面積が小さくなるので、充電や放電時に内部抵抗による発生するジュール発熱を効率よく外部に逃げる設計にすることが好ましい。また、熱伝導性の高い物質の充填比率を高め、内部での温度分布が小さくなるように設計することが好ましい。図2は、有底筒型形状リチウム二次電池100の例である。この電池は、セパレータ12を介して重ね合わせた正極シート14、負極シート16を巻回して外装缶18内に収納した有底筒型リチウム二次電池100となっている。
有底角型形状では、一番大きい面の面積S(端子部を除く外形寸法の幅と高さとの積、単位cm)の2倍と電池外形の厚さT(単位cm)との比率2S/Tの値が100以上であることが好ましく、200以上であることが更に好適である。最大面を大きくすることにより高出力かつ大容量の電池であってもサイクル性や高温保存等の特性を向上させるとともに、異常発熱時の放熱効率を上げることができ、後述する「弁作動」や「破裂」という危険な状態になることを抑制することができる。
(電池を構成する部材)
本実施形態のリチウム二次電池は、図に基づいて言うと、電解液5、正極及び負極の電極合材C,A、セパレータの基本部材9を具備して構成される。以下、これらの各部材について述べる。本発明のリチウム二次電池は、電解液として、少なくとも前記本発明の非水電池用電解液を含む。
(電極合材)
電極合材は、集電体(電極基材)上に活物質と導電剤、結着剤、フィラーなどの分散物を塗布したものであり、リチウム電池においては、通常、活物質が正極活物質である正極合材と活物質が負極活物質である負極合材が使用される。次に、電極合材を構成する分散物(電極用組成物)中の各成分等について説明する。
・正極活物質
正極活物質には、粒子状の正極活性物質を用いてもよい。具体的に、可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できる遷移金属酸化物を用いることができるが、リチウム含有遷移金属酸化物を用いるのが好ましい。正極活物質として好ましく用いられるリチウム含有遷移金属酸化物としては、リチウム含有Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Wを含む酸化物等が好適に挙げられる。またリチウム以外のアルカリ金属(周期律表の第1(Ia)族、第2(IIa)族の元素)、及び/又はAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどを混合してもよい。混合量としては、遷移金属に対して0〜30mol%が好ましい。
前記正極活物質として好ましく用いられるリチウム含有遷移金属酸化物の中でも、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Wから選ばれる少なくとも1種のことをいう。)の合計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成されたものが、より好ましい。
さらに、前記リチウム化合物/遷移金属化合物の中でも、LiM3O(M3はCo、Ni、Fe、及びMnから選択される1種以上の元素を表す。gは、0〜1.2を表す。)を含む材料、又はLiM4O(M4はMnを表す。hは、0〜2を表す。)で表されるスピネル構造を有する材料が特に好ましい。前記M3、M4としては、遷移金属以外にAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどを混合してもよい。混合量は遷移金属に対して0〜30mol%が好ましい。
前記LiM3Oを含む材料、LiM4で表されるスピネル構造を有する材料の中でも、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−j、LiMn、LiNiMn1−j、LiCoNiAl1−j−h、LiCoNiMn1−j−h、LiMnAl2−h、LiMnNi2−h(ここでgは0.02〜1.2を表す。jは0.1〜0.9を表す。hは0〜2を表す。)が特に好ましく、もっと好ましくはLiCoO2、LiMn、LiNi0.85Co0.01Al0.05、及びLiNi0.33Co0.33Mn0.33である。高容量、高出力の観点で上記のうちNiを含む電極が更に好ましい。ここで、前記g値及びh値は、充放電開始前の値であり、充放電により増減する値である。具体的には、
LiCoO、LiNi0.5Mn0.5、LiNi0.85Co0.01Al0.05
LiNi0.33Co0.33Mn0.33、LiMn1.8Al0.2
LiMn1.5Ni0.5等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属リン酸化合物の遷移金属としては、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、具体例としては、例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類、LiCoPO等のリン酸コバルト類、これらのリチウム遷移金属リン酸化合物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Nb、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
本発明の非水電解質二次電池において、用いられる前記正極活物質の平均粒子サイズは特に限定されないが、0.1μm〜50μmが好ましい。比表面積としては特に限定されないが、BET法で0.01m/g〜50m/gであるのが好ましい。また、正極活物質5gを蒸留水100mlに溶かした時の上澄み液のpHとしては、7以上12以下が好ましい。
前記正極活性物質を所定の粒子サイズにするには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、振動ミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが用いられる。前記焼成法によって得られた正極活物質は、水、酸性水溶液、アルカリ性水溶液、有機溶剤にて洗浄した後使用してもよい。
・負極活物質
負極活物質としては、可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できるものであれば、特に制限はなく、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、及び、SnやSi等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。なかでも炭素質材料又はリチウム複合酸化物が安全性の点から好ましく用いられる。
また、金属複合酸化物としては、リチウムを吸蔵、放出可能であれば特には制限されないが、構成成分としてチタン及び/又はリチウムを含有していることが、高電流密度充放電特性の観点で好ましい。
負極活物質として用いられる炭素質材料とは、実質的に炭素からなる材料である。例えば、石油ピッチ、天然黒鉛、気相成長黒鉛等の人造黒鉛、及びPAN系の樹脂やフルフリルアルコール樹脂等の各種の合成樹脂を焼成した炭素質材料を挙げることができる。さらに、PAN系炭素繊維、セルロース系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、脱水PVA系炭素繊維、リグニン炭素繊維、ガラス状炭素繊維、活性炭素繊維等の各種炭素繊維類、メソフェーズ微小球体、グラファイトウィスカー、平板状の黒鉛等を挙げることもできる。
これらの炭素質材料は、黒鉛化の程度により難黒鉛化炭素材料と黒鉛系炭素材料に分けることもできる。また炭素質材料は、特開昭62−22066号公報、特開平2−6856号公報、同3−45473号公報に記載される面間隔や密度、結晶子の大きさを有することが好ましい。炭素質材料は、単一の材料である必要はなく、特開平5−90844号公報記載の天然黒鉛と人造黒鉛の混合物、特開平6−4516号公報記載の被覆層を有する黒鉛等を用いることもできる。
非水二次電池において用いられる負極活物質である金属酸化物及び金属複合酸化物は、これらの少なくとも1種を含んでいればよい。金属酸化物及び金属複合酸化物としては、特に非晶質酸化物が好ましく、さらに金属元素と周期律表第16族の元素との反応生成物であるカルコゲナイトも好ましく用いられる。ここでいう非晶質とは、CuKα線を用いたX線回折法で、2θ値で20°〜40°の領域に頂点を有するブロードな散乱帯を有するものを意味し、結晶性の回折線を有してもよい。2θ値で40°以上70°以下に見られる結晶性の回折線の内最も強い強度が、2θ値で20°以上40°以下に見られるブロードな散乱帯の頂点の回折線強度の100倍以下であるのが好ましく、5倍以下であるのがより好ましく、結晶性の回折線を有さないことが特に好ましい。
前記非晶質酸化物及びカルコゲナイドからなる化合物群のなかでも、半金属元素の非晶質酸化物、及びカルコゲナイドがより好ましく、周期律表第13(IIIB)族〜15(VB)族の元素、Al、Ga、Si、Sn、Ge、Pb、Sb、Biの一種単独あるいはそれらの2種以上の組み合わせからなる酸化物、及びカルコゲナイドが特に好ましい。好ましい非晶質酸化物及びカルコゲナイドの具体例としては、例えば、Ga、SiO、GeO、SnO、SnO、PbO、PbO、Pb、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、Bi、Bi、SnSiO、GeS、SnS、SnS、PbS、PbS、Sb、Sb、SnSiSなどが好ましく挙げられる。また、これらは、酸化リチウムとの複合酸化物、例えば、LiSnOであってもよい。
本発明の非水電解質二次電池において、用いられる前記負極活物質の平均粒子サイズは、0.1μm〜60μmが好ましい。所定の粒子サイズにするには、よく知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが好適に用いられる。粉砕時には水、あるいはメタノール等の有機溶媒を共存させた湿式粉砕も必要に応じて行うことができる。所望の粒径とするためには分級を行うことが好ましい。分級方法としては特に限定はなく、篩、風力分級機などを必要に応じて用いることができる。分級は乾式、湿式ともに用いることができる。
前記焼成法により得られた化合物の化学式は、測定方法として誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法、簡便法として、焼成前後の粉体の質量差から算出できる。
本発明において、Sn、Si、Geを中心とする非晶質酸化物負極活物質に併せて用いることができる負極活物質としては、リチウムイオン又はリチウム金属を吸蔵・放出できる炭素材料や、リチウム、リチウム合金、リチウムと合金可能な金属が好適に挙げられる。
本発明においては、チタン酸リチウム、より具体的にはリチウム・チタン酸化物(Li[Li1/3Ti5/3]O)を負極の活物質として用いることも好ましい。
・導電材
導電材は、構成された二次電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何を用いてもよく、公知の導電材を任意に用いることができる。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金属粉(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−10148,554号に記載)等)、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導体(特開昭59−20,971号に記載)などの導電性材料を1種又はこれらの混合物として含ませることができる。その中でも、黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ましい。前記導電剤の添加量としては、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。カーボンや黒鉛の場合は、分散物中、0.5〜15質量%が特に好ましい。
・結着剤
結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂及びゴム弾性を有するポリマーなどが挙げられ、その中でも、例えば、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン−マレイン酸共重合体等の水溶性ポリマー、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルアセタール樹脂、メチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルを含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、ビニルアセテート等のビニルエステルを含有するポリビニルエステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等のエマルジョン(ラテックス)あるいはサスペンジョンが好ましく、ポリアクリル酸エステル系のラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが、より好ましい。
結着剤は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができる。結着剤の添加量が少ないと、電極合剤の保持力・凝集力が弱くなる。多すぎると電極体積が増加し電極単位体積あるいは単位質量あたりの容量が減少する。このような理由で結着剤の添加量は1〜30質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
・フィラー
電極合材は、フィラーを含んでいてもよい。フィラーを形成する材料は、本発明の二次電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの材料からなる繊維状のフィラーが用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、分散物中、0〜30質量%が好ましい。
・集電体
正・負極の集電体としては、本発明の非水電解質二次電池において化学変化を起こさない電子伝導体が用いられる。正極の集電体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンなどの他にアルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたものが好ましく、その中でも、アルミニウム、アルミニウム合金がより好ましい。
負極の集電体としては、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンが好ましく、アルミニウム、銅、銅合金がより好ましい。
前記集電体の形状としては、通常フィルムシート状のものが使用されるが、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体なども用いることができる。前記集電体の厚みとしては、特に限定されないが、1μm〜500μmが好ましい。また、集電体表面は、表面処理により凹凸を付けることも好ましい。
これらの材料から適宜選択した部材によりリチウム二次電池の電極合材が形成される。
(セパレータ)
本発明の非水二次電池に用いられるセパレータは、正極と負極を電子的に絶縁する機械的強度、イオン透過性、及び正極と負極の接触面で酸化・還元耐性のある材料であれば特に限定されることはない。このような材料として多孔質のポリマー材料や無機材料、有機無機ハイブリッド材料、あるいはガラス繊維などが用いられる。これらセパレータは安全性確保のためのシャットダウン機能、すなわち、80℃以上で隙間を閉塞して抵抗を上げ、電流を遮断する機能、を持つことが好ましく、閉塞温度は90℃以上、180℃以下であることが好ましい。
前記セパレータの孔の形状は、通常は円形や楕円形で、大きさは0.05μm〜30μmであり、0.1μm〜20μmが好ましい。さらに延伸法、相分離法で作った場合のように、棒状や不定形の孔であってもよい。これらの隙間の占める比率すなわち気孔率は、20%〜90%であり、35%〜80%が好ましい。
前記ポリマー材料としては、セルロース不織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの単一の材料を用いたものでも、2種以上の複合化材料を用いたものであってもよい。孔径、気孔率や孔の閉塞温度などを変えた2種以上の微多孔フィルムを積層したものが、好ましい。
前記無機物としては、アルミナや二酸化珪素等の酸化物類、窒化アルミや窒化珪素等の窒化物類、硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の硫酸塩類が用いられ、粒子形状もしくは繊維形状のものが用いられる。形態としては、不織布、織布、微多孔性フィルム等の薄膜形状のものが用いられる。薄膜形状では、孔径が0.01μm〜1μm、厚さが5μm〜50μmのものが好適に用いられる。前記の独立した薄膜形状以外に、前記無機物の粒子を含有する複合多孔層を樹脂製の結着剤を用いて正極及び/又は負極の表層に形成させてなるセパレータを用いることができる。例えば、正極の両面に90%粒径が1μm未満のアルミナ粒子をフッ素樹脂の結着剤を用いて多孔層として形成させることが挙げられる。
(非水電解質二次電池の作製)
本発明のリチウム二次電池の形状としては、既述のように、シート状、角型、シリンダー状などいずれの形にも適用できる。正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体の上に、塗布(コート)、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。
以下、図2により、有底筒型形状リチウム二次電池100を例に挙げて、その構成及び作製方法について説明する。有底筒型形状の電池では、充填される発電素子に対する外表面積が小さくなるので、充電や放電時に内部抵抗による発生するジュール発熱を効率よく外部に逃げる設計にすることが好ましい。また、熱伝導性の高い物質の充填比率を高め、内部での温度分布が小さくなるように設計することが好ましい。図2は、有底筒型形状リチウム二次電池100を例である。この電池は、セパレータ12を介して重ね合わせた正極シート14、負極シート16を巻回して外装缶18内に収納した有底筒型リチウム二次電池100となっている。その他、図中の20が絶縁板、22が封口板、24が正極集電、26がガスケット、28が圧力感応弁体、30が電流遮断素子である。なお、拡大した円内の図示は視認性を考慮しハッチングを変えているが、各部材は符号により全体図と対応している。
まず、負極活物質と、所望により用いられる結着剤やフィラーなどを有機溶剤に溶解したものを混合して、スラリー状あるいはペースト状の負極合剤を調製する。得られた負極合剤を集電体としての金属芯体の両面の全面にわたって均一に塗布し、その後、有機溶剤を除去して負極合材層を形成する。さらに、集電体と負極合材層との積層体をロールプレス機等により圧延して、所定の厚みに調製して負極シート(電極シート)を得る。このとき、各剤の塗布方法や塗布物の乾燥、正・負極の電極の形成方法は定法によればよい。
本実施形態では、円筒形の電池を例に挙げたが、本発明はこれに制限されず、例えば、前記方法で作製された正・負の電極シートを、セパレータを介して重ね合わせた後、そのままシート状電池に加工するか、或いは、折りまげた後角形缶に挿入して、缶とシートを電気的に接続した後、電解質を注入し、封口板を用いて開口部を封止して角形電池を形成してもよい。
いずれの実施形態においても、安全弁を開口部を封止するための封口板として用いることができる。また、封口部材には、安全弁の他、従来知られている種々の安全素子を備えつけてもよい。例えば、過電流防止素子として、ヒューズ、バイメタル、PTC素子などが好適に用いられる。
また、前記安全弁のほかに電池缶の内圧上昇の対策として、電池缶に切込を入れる方法、ガスケット亀裂方法あるいは封口板亀裂方法あるいはリード板との切断方法を利用することができる。また、充電器に過充電や過放電対策を組み込んだ保護回路を具備させるか、あるいは独立に接続させてもよい。
缶やリード板は、電気伝導性をもつ金属や合金を用いることができる。例えば、鉄、ニッケル、チタン、クロム、モリブデン、銅、アルミニウムなどの金属あるいはそれらの合金が好適に用いられる。
キャップ、缶、シート、リード板の溶接法は、公知の方法(例、直流又は交流の電気溶接、レーザー溶接、超音波溶接)を用いることができる。封口用シール剤は、アスファルトなどの従来知られている化合物や混合物を用いることができる。
[非水二次電池の用途]
本発明の非水二次電池は、サイクル性良好であるため、種々の用途に適用される。
適用態様には特に限定はないが、例えば、電子機器に搭載する場合、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げられる。その他民生用として、自動車、電動車両、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショナー、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げられる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることができる。また、太陽電池と組み合わせることもできる。
二次電池において電荷の輸送に用いられる金属イオンは特に限定されないが、周期律表第一族又は第二族に属する金属イオンを利用したものであることが好ましい。中でも、リチウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン等を用いることが好ましい。リチウムイオンを用いた二次電池についての一般的な技術事項は冒頭に挙げた特許文献等、多くの文献や書籍があり参考になる。その他、ナトリウムイオンを用いた二次電池については、Journal of Electrochemical Society;Electrochemical Science and Technology、米国、1980年、第127巻、第2097〜2099頁等を参照することができる。マグネシウムイオンについては、Nature 407, p.724−727(2000)等を参照することができる。カルシウムイオンについては、J.Electrochem. Soc. Vol.138, 3536 (1991)等を参照することができる。本発明においてはその普及の程度からリチウムイオン二次電池に適用することが好ましいが、それ以外のものにおいても所望の効果を奏するものであり、これに限定して解釈されるものではない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって、何ら限定されるものではない。
<参考例>
後記重合開始剤I−1、I−3を1M LiPFの炭酸エチレン/炭酸ジエチルの体積比1対1電解液中に0.1モル/リットル濃度で添加し、サンプル溶液を調製した。各サンプル溶液について、作用極にリチウム、対極に白金板、参照極にリチウムを用いた3極電気化学測定系にて、ポテンショスタット(BioLogic社製VMP3(商品名))を用い、室温(約25℃)でのボルタンメトリー(掃引速度5mV/sec)を行った。観測された酸化電流ピークが見られた各ボルタムグラムを図3、図4に示した。
この結果から、上記化合物I−1、I−3はそれぞれ3.5〜4V、4.5〜5Vで反応し活性種(ラジカル、ルイス酸)を液中に生じていることがわかる。
(実施例/比較例)
・電解液の調製
1M LiPFの炭酸エチレン/炭酸ジエチルの体積比1対1電解液に、表1に示した重合開始剤及び重合性モノマーを、表中に記載の量で加え試験用電解液を調製した。
・2032形コイン電池の作製
正極は活物質:ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(LiNi1/3Mn1/3Co1/3O) 85質量%、導電助剤:カーボンブラック 7質量%、バインダー:PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 8質量%で作製し、負極は活物質:黒鉛 86質量%、導電助剤:カーボンブラック 6wt%、バインダー:PVDF 8質量%で作製した。セパレータはポリプロピレン製25μm厚である。上記の正負極、セパレータを使用し、各試験用電解液について、2032形コイン電池を作製し、下記項目の評価を行った。結果を表1に示している。
<電池初期容量>
上記で作製したコイン電池を用いて、30℃の恒温槽中、0.4mA(0.2C)で電池電圧が表1記載の電位になるまで定電流充電した後、−0.4mA(0.2C)で電池電圧が2.75Vになるまで定電流放電を行ない、この操作を5回繰り返し、5回目の放電容量を初期放電容量とした。
<容量維持率−300サイクル>
上記の方法で作製した2032形電池を用いて60℃の恒温槽中、4.0mAで電池電圧が4.4Vになるまで1C定電流充電した後、4.4V定電圧において電流値が0.12mAになる、または2時間充電を行い、次に4.0mAで電池電圧が2.75Vになるまで1C定電流放電を行い、1サイクルとした。これを300サイクルに達するまで繰り
返し、300サイクル目の放電容量(mAh)を測定した。
放電容量維持率(%)=
(300サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
Figure 2013191486
Figure 2013191486
Figure 2013191486
上記のとおり本発明の非水電解液によれば、サイクル特性においてその性能の向上を達成することができる。また本発明に係る実施例においては、添加剤(重合性モノマーと重合開始剤)の添加量が少なくても効果が発現する。実施例より、本発明においてはラジカル重合性基単独またはルイス酸により反応促進される重合性部位単独のモノマーを用いた際よりも、両反応性基が共存する場合に、よりサイクル性が向上する。これは両反応性基により効果的に被膜形成していることを意味する。
また、本発明において、より好適な重合開始剤はI−3のように、アリール基上に強い電子吸引性基を有するボレート類であることが分かる。これは、高い電子吸引性により、ボレート塩が分解後に生成する有機ボラン類のルイス酸性が高まるため、より効果的な重合膜形成が可能なためと考えられる。
一方、比較例において、開始剤が存在しない場合について重合性モノマーの添加量が多い場合/少ない場合を記載したが、こちらでは開始剤が存在しないため、効率的な重合膜形成反応が進行せず、サイクル性改善効果はほとんど得られない。逆に開始剤のみを添加した場合も重合膜形成反応が起こらず、サイクル性改善効果はほとんど得られない。

Claims (12)

  1. 電解質と、重合性モノマーと、重合開始剤とを有機溶媒中に含む電解液であって、前記重合開始剤はその中心元素が第13族元素であり、液中でラジカルとルイス酸とを生成しうる化合物からなる非水二次電池用電解液。
  2. 前記重合開始剤が、下記式(I)または(II)で表される請求項1に記載の非水二次電池用電解液。
    Figure 2013191486
    (式中、R〜Rはアリール基またはヘテロアリール基を表し、Rはアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。Zはカチオンを表す。R〜Rはアリール基またはヘテロアリール基を表し、Rはアルキル基を表す。)
  3. 前記式(I)中のRが炭素数1〜8のアルキル基である請求項2に記載の非水二次電池用電解液。
  4. 前記重合開始剤が、下記式(III)または(IV)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
    Figure 2013191486
    (式中、R〜R14はアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、またはアシル基を表す。nは0〜5の整数を表す。Alkはアルキル基を表す。Zはカチオンを表す。)
  5. 前記重合性モノマーが、ラジカル重合性部位を有する化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
  6. 前記重合性モノマーが、ルイス酸により反応促進される重合性部位を有する化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
  7. 前記重合性モノマーがラジカル重合性部位、ルイス酸により反応促進される重合性部位を共に有する化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
  8. ルイス酸により反応促進される重合性部位が、シクロアルカン、エポキシ、オキセタン、ビニル、イソシアネート、アルコキシシラン、ヒドロシラン、または遷移金属アルコキシドである請求項6または7に記載の非水二次電池用電解液。
  9. 前記重合性モノマーが電解液中、5.0×10−1mol/L〜1.0×10−2mol/Lで含有される請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
  10. 前記重合開始剤が電解液中、5.0×10−2mol/L〜1.0×10−4mol/Lで含有される請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の非水二次電池用電解液を用いた非水二次電池。
  12. 第1剤と第2剤とを混合して用いる非水二次電池用電解液のキットであって、
    前記第1剤が電解質を含有し、前記第2剤が重合性モノマーを含有し、中心元素が第13族元素であり、液中でラジカルとルイス酸とを生成しうる化合物からなる重合開始剤を前記第1剤、第2剤、及び/又はその他の第3剤に含有させた非水二次電池用電解液のキット。
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