JP2013191264A - 半導体記憶装置およびその駆動方法 - Google Patents

半導体記憶装置およびその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロウデコーダまたはワード線ドライバからメモリセルまでの距離よって生じるメモリセルの閾値電圧のばらつきを抑制することができる半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】メモリにおいて、ワード線ドライバは、複数のワード線のうち非選択ワード線に印加されるパス電圧と、複数のワード線のうち選択ワード線に印加される書込み電圧と、パス電圧よりも高く書込み電圧よりも低い中間電圧とのいずれかの電圧をワード線に印加する。センスアンプは、ビット線を介してメモリセルのデータを検出する。選択ワード線に接続された複数のメモリセルのうち選択メモリセルにデータを書き込む動作は、選択ワード線へ電圧を印加する書込みループと選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイとを繰り返すことにより実行される。ワード線ドライバは、各書込みループにおいて、選択ワード線に、パス電圧、中間電圧、書込み電圧をこの順に印加する。
【選択図】図6

Description

本発明による実施形態は、半導体記憶装置およびその駆動方法に関する。
NAND型フラッシュメモリでは、微細化によってワード線の配線幅が狭くなり、ワード線の配線間隔も狭くなる。ワード線の配線幅が狭くなると、ワード線の抵抗が増大する。ワード線の配線間隔が狭くなると、ワード線の容量が増大する。これにより、ワード線の時定数が大きくなり、RC遅延が生じる。
RC遅延が生じると、ロウデコーダおよびワード線ドライバに近い位置とそれらから遠い位置においてワード線電圧の立ち上がり時間が異なる。この場合、ロウデコーダおよびワード線ドライバに近いメモリセルほど、データが速く書き込まれ、速くベリファイをパスする。ベリファイをパスしたメモリセルは、書込み禁止状態になるものの、ロウデコーダから遠いメモリセルがベリファイをパスするまでワード線の電圧を受ける。これにより、ロウデコーダおよびワード線ドライバに近いメモリセルの閾値は、書込み完了後であっても、若干、シフトしてしまう。従って、ロウデコーダおよびワード線ドライバからメモリセルまでの距離に依って、データ書込み後のメモリセルの閾値電圧がばらついてしまう。これは、信頼性およびパフォーマンスの劣化に繋がる。
特開2011−222081号公報 特開2011−40142号公報 特開2011−44187号公報
ロウデコーダまたはワード線ドライバからメモリセルまでの距離よって生じるメモリセルの閾値電圧のばらつきを抑制することができる半導体記憶装置を提供する。
本実施形態による半導体記憶装置は、複数のワード線と、ワード線と交差する複数のビット線と、ワード線とビット線との交点に対応して設けられた複数のメモリセルとを備える。ワード線ドライバは、複数のワード線のうち選択されていない非選択ワード線に印加されるパス電圧と、複数のワード線のうち選択されている選択ワード線に印加される書込み電圧と、パス電圧よりも高く前記書込み電圧よりも低い中間電圧とのいずれかの電圧を複数のワード線に印加する。センスアンプは、ビット線を介してメモリセルのデータを検出する。選択ワード線に接続された複数のメモリセルのうち選択された選択メモリセルにデータを書き込む動作は、選択ワード線へ電圧を印加する書込みループと選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイとを繰り返すことにより実行される。ワード線ドライバは、各書込みループにおいて、選択ワード線に対して、パス電圧、中間電圧、書込み電圧をこの順に印加する。
第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ100の要部構成を示すブロック図。 図1のメモリセルアレイMCA内の1つのNANDストリングNSの構成を示す回路図。 メモリセルアレイMCAのブロックおよびページ等の概念を示す図。 第1の実施形態によるメモリ100の内部構成の一部を示すブロック図。 昇圧回路VpgmBSTCおよび昇圧回路VpassBSTCの内部構成を示す図。 第1の実施形態に従った書込みループの1つを示すタイミング図。 比較例に従った書込みループの1つを示すタイミング図。 書込みループNと書込みループN+1との関係を示すタイミング図。 第2の実施形態によるNAND型フラッシュメモリ100の動作を示すタイミング図。 第3の実施形態に従ったNAND型フラッシュメモリ100の動作を示すタイミング図。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ100(以下、メモリ100ともいう)の要部構成を示すブロック図である。メモリ100は、メモリセルアレイMCAと、ロウデコーダRDと、ワード線ドライバWLDと、ビット線制御回路BLCと、センスアンプSAと、データラッチ回路DLと、データ入出力バッファDQBと、アドレスバッファADDBと、内部電圧ジェネレータVinGと、基板電圧制御回路VSUBCと、ロジック回路LCとを備える。
メモリセルアレイMCAは、第1の方向に延伸する複数のワード線WLと第1の方向に対して交差する第2の方向に延伸する複数のビット線BLとを備える。メモリセルアレイMCAは、複数のワード線WLと複数のビット線BLとの交点に対応して設けられた複数のメモリセルMCを含む。
アドレスバッファADDBは、データ読出しおよびデータ書込み動作において、メモリ100のチップ外部(例えば、外部コントローラ)から受け取ったアドレスを格納し、ロウデコーダRD、ビット線制御回路BLC、センスアンプSAおよびデータラッチ回路DL等にそのアドレスを送る。
ロウデコーダRDは、アドレスバッファADDBから受け取ったアドレスに応じて、複数のワード線WLのうちいずれかのワード線WLを選択する。ワード線ドライバWLDは、ロウデコーダRDによって選択されたワード線WLに電圧を印加することによって、このワード線WLを駆動する。
ビット線制御回路BLCは、アドレスバッファADDBから受け取ったアドレスに応じて、複数のビット線BLのうち単数または複数のビット線BLを選択する。そして、ビット線制御回路BLCは、ビット線BLの電圧を制御することにより、書込み制御、ベリファイリード、読み出し動作を行う。
センスアンプSAは、ベリファイリードおよび読出し動作において、選択ワード線WLと選択ビット線BLとに接続された選択メモリセルMCに格納されたデータを検出する。データラッチ回路DLは、センスアンプSAにおいて検出されたデータを一時的に保持する。
内部電圧ジェネレータVinGは、メモリチップの外部からの電源電圧を昇圧して内部電源電圧を生成する。内部電圧ジェネレータVinGは、その内部電源電圧をビット線制御回路BLC、センスアンプSA、データラッチ回路DL、ワード線ドライバWLD、ロウデコーダRD、基板電圧制御回路VSUBC等のメモリ100の内部構成に供給する。
基板電圧制御回路VSUBCは、半導体基板に設けられたセルウェル103(図2参照)またはソースSRCの各電圧を制御する。
ロジック回路LCは、内部電圧ジェネレータVinGの動作タイミングを制御する。
図2は、図1のメモリセルアレイMCA内の1つのNANDストリングNSの構成を示す回路図である。図2に示すように、複数のメモリセルMCが直列に接続されてNANDストリングNSを構成している。
NANDストリングNSは、直列に接続された複数のメモリセルMCと、その両端に接続された2つの選択ゲートトランジスタSGSTr、SGDTrから成る。ソース側の選択ゲートトランジスタSGSTrはソース線SRCに、ドレイン側の選択ゲートトランジスタSGDTrはビット線BLにそれぞれ接続されている。
メモリセルMCは、それぞれフローティングゲートFGおよびコントロールゲートCGを備える。コントロールゲートCGは、ワード線WL0〜WL63のいずれかに接続されている。NANDストリングNSの一端のメモリセルMCは、選択ゲートトランジスタSGSTrを介してソース線SRCに接続されている。NANDストリングNSの他端のメモリセルMCは、選択ゲートトランジスタSGDTrを介してビット線BLに接続されている。尚、ワード線WL、ビット線BL、メモリセルMCの数は、特に限定されない。また、メモリセルMCは、SLC(Single-Level Cell)またはMLC(Multi-Level Cell)のいずれでもよい。
メモリセルMCおよび選択ゲートトランジスタSGSTr、SGDTrは、セルウェル103上に設けられており、セルウェル103から基板電圧を受ける。
図3は、メモリセルアレイMCAのブロックおよびページ等の概念を示す図である。メモリセルアレイMCAは、メモリセルブロック(以下、ブロックともいう)BLOCK0〜BLOCKmに分割されている。この例では、ブロックBLOCK0〜BLOCKmは、それぞれデータ消去の最小単位である。各ブロックBLOCK0〜BLOCKmは、複数のページで構成されている。ページは、データ読出しまたはデータ書込みの単位である。各ページは、ワード線WLに対応しており、或るアドレスで特定される複数のメモリセルMCのデータによって構成されている。ROM120は、ダイソート試験等において予め設定された書込み電圧等の設定情報を格納している。
NAND型フラッシュメモリは、通常、512バイトから8Kバイトのページ単位で、書込み動作および読出し動作を行う。すなわち、ビット線制御回路BLCは、ページ内の512バイトから8Kバイトに対応するビット線BLの制御を同時に行うことができる。センスアンプSAは、ビット線BLを介してメモリセルMCのデータを検出する。
図4は、第1の実施形態によるメモリ100の内部構成の一部を示すブロック図である。内部電圧ジェネレータVinGは、書込み電圧Vpgmを生成する昇圧回路VpgmBSTCと、パス電圧Vpassを生成する昇圧回路VpassBSTCとを備えている。
昇圧回路VpgmBSTCは、Vpgm制御コマンドVpgmCOMおよび昇圧イネーブル信号BSTENを受け取り、書込み電圧Vpgm、中間電圧Vmid、ゲート電圧Vpgmh、Vmidhを出力する。昇圧イネーブル信号BSTENが活性化されている場合に、昇圧回路VpgmBSTCは、外部電源電圧Vexを昇圧することによって、書込み電圧Vpgmおよびゲート電圧Vpgmh、または、中間電圧Vmidおよびゲート電圧Vmidhのいずれかを生成する。Vpgm制御コマンドVpgmCOMは、昇圧回路VpgmBSTCが書込み電圧Vpgmおよびゲート電圧Vpgmh、または、中間電圧Vmidおよびゲート電圧Vmidhのいずれを生成するかを指定する。
昇圧回路VpassBSTCは、昇圧イネーブル信号BSTENを受け取る。昇圧イネーブル信号BSTENが活性化されている場合に、昇圧回路VpassBSTCは、外部電源電圧Vexを昇圧することによって、パス電圧Vpassを生成する。
書込み電圧Vpgmは、データ書込み時に、複数のワード線WLのうち選択されたワード線に印加される電圧である。ワード線ドライバWLDは、書込み電圧Vpgmを、NANDストリングNSのうち書込み対象である選択メモリセルMCのコントロールゲートCGに印加する。書込み電圧Vpgmは、例えば、約20Vである。
パス電圧Vpassは、複数のワード線WLのうち選択されていないワード線に印加される電圧である。ワード線ドライバWLDは、パス電圧Vpassを、NANDストリングNSのうち書込み対象でない非選択メモリセルMCのコントロールゲートCGに印加する。パス電圧Vpassは、書込み電圧Vpgmよりも低い電圧である。従って、パス電圧Vpassは、非選択メモリセルMCを導通状態にする電圧であるが、非選択メモリセルMCにデータを書き込むほど高い電圧ではない。パス電圧Vpassは、例えば、約10Vである。
中間電圧Vmidは、パス電圧Vpassよりも高く、書込み電圧Vpgmよりも低い電圧である。中間電圧Vmidは、データ書込み動作において、パス電圧Vpassの印加と書込み電圧Vpgmの印加との間に選択ワード線に印加される電圧である。中間電圧Vmidは、例えば、約18Vである。
さらに、昇圧回路VpgmBSTCは、ゲート電圧Vpgmh、Vmidhを生成する。ゲート電圧Vpgmh、Vmidhは、ワード線ドライバWLDおよびワード線セレクタWLSTを駆動するために用いられる。ゲート電圧Vpgmh、Vmidhの生成については、後で図5(A)を参照して説明する。
ワード線ドライバWLDは、各ワード線WLに対応して設けられている。ワード線ドライバWLDは、昇圧回路VpgmBSTC、VpassBSTCと各ワード線WLとの間に接続されている。ワード線ドライバWLDは、トランジスタTr1、Tr2と、放電回路DISCHCと、レベルシフタLS1、LS2とを備えている。
トランジスタTr1は、昇圧回路VpgmBSTCとワード線セレクタWLSTとの間に接続されている。トランジスタTr1は、ゲート電極G1に電圧VpgnhまたはVmidhを受けて、書込み電圧Vpgmまたは中間電圧Vmidをワード線WLへ印加する。
トランジスタTr2は、昇圧回路VpassBSTCとワード線セレクタWLSTとの間に接続されている。トランジスタTr2は、ゲート電極G2に電圧VpgnhまたはVmidhを受けて、パス電圧Vpassをワード線WLへ印加する。
放電回路DISCHCは、ワード線WLを放電するために設けられている。
レベルシフタLS1は、トランジスタTr1のゲート電極G1に接続されており、所望のタイミングでゲート電圧Vpgmh、VmidhをトランジスタTr1のゲート電極G1へ伝達する。ゲート電圧Vpgmh、Vmidhを伝達するタイミングは、図1に示すロジック回路LCによって制御される。
レベルシフタLS2は、トランジスタTr2のゲート電極G2に接続されており、所望のタイミングでゲート電圧Vpgmh、VmidhをトランジスタTr2のゲート電極G2へ伝達する。ゲート電圧Vpgmh、Vmidhを伝達するタイミングは、図1に示すロジック回路LCによって制御される。
ワード線セレクタWLSTは、トランジスタTrselを備えている。トランジスタTrselは、ワード線ドライバWLDと各ワード線WLとの間に設けられている。トランジスタTrselは、それぞれのゲート電極G3においてレベルシフタLS3から電圧を受けて、ワード線ドライバWLDをワード線WLに接続する。同一のメモリブロック内の複数のワード線セレクタWLSTは同時に駆動される。ワード線セレクタWLSTは、ロウデコーダRDの一部として考えてよい。
レベルシフタLS3は、複数のワード線セレクタWLSTのトランジスタTrselのゲート電極G3に共通に接続されており、所望のタイミングでゲート電圧Vpgmh、VmidhをトランジスタTrselのゲート電極G3へ伝達する。ゲート電圧Vpgmh、Vmidhを伝達するタイミングは、図1に示すロジック回路LCによって制御される。
図5(A)は、昇圧回路VpgmBSTCの内部構成を示す図である。昇圧回路VpgmBSTCは、昇圧回路BSTC1と、比較回路CMP1と、トランジスタTrbst1と、抵抗R1と、可変抵抗VR1とを備えている。昇圧回路BSTC1は、昇圧イネーブル信号BSTENの活性化によって外部電源電圧Vexを昇圧する。
一方、可変抵抗VR1の抵抗値は、Vpgm制御コマンドVpgmCOMに応じて、トランジスタTrbst1と抵抗R1との間のノードN1から書込み電圧Vpgmまたは中間電圧Vmidを出力するように設定される。
比較回路CMP1は、抵抗R1と可変抵抗VR1との間のノードN10の電圧が所定の参照電圧VREFと等しくなるように昇圧回路BSTC1をフィードバック制御する。これにより、昇圧回路BSTC1は、ノードN1から書込み電圧Vpgmまたは中間電圧Vmidを出力するように制御される。ノードN1からの出力電圧は、ワード線WLに印加される。
昇圧回路BSTC1からの出力電圧は、ノードN1からの出力電圧よりもトランジスタTrbst1の閾値電圧だけ高い電圧となる。従って、トランジスタTrbst1の閾値電圧をVthとすると、昇圧回路BSTC1からの出力電圧は、Vpgm+VthまたはVmid+Vthとなる。Vpgm+Vthは、ゲート電圧Vpgmhとしてワード線ドライバWLDおよびレベルシフタLS3に印加される。Vmid+Vthは、ゲート電圧Vmidhとしてワード線ドライバWLDおよびレベルシフタLS3に印加される。
このように、昇圧回路BSTC1は、Vpgm制御コマンドVpgmCOMに基づいて、書込み電圧Vpgmおよびゲート電圧Vpgmh、または、中間電圧Vmidおよびゲート電圧Vmidhのいずれかを出力することができる。
図5(B)は、昇圧回路VpassBSTCの内部構成を示す図である。昇圧回路VpassBSTCは、昇圧回路BSTC2と、比較回路CMP2と、抵抗R2と、可変抵抗VR2とを備えている。昇圧回路BSTC2は、昇圧イネーブル信号BSTENの活性化によって外部電源電圧Vexを昇圧し、パス電圧Vpassを出力する。
一方、可変抵抗VR2の抵抗値は、Vpass制御コマンドVpassCOMに基づいて制御され、昇圧回路BSTC2がパス電圧Vpassを出力するように設定される。
比較回路CMP2は、抵抗R2と可変抵抗VR2との間のノードN20の電圧が所定の参照電圧VREFと等しくなるように昇圧回路BSTC2をフィードバック制御する。これにより、昇圧回路BSTC2は、パス電圧Vpassを出力するように制御される。昇圧回路BSTC2からのパス電圧Vpassは、ワード線ドライバWLDおよびワード線WLに印加される。
このように、昇圧回路BSTC2は、Vpass制御コマンドVpassCOMに基づいて、パス電圧Vpassをワード線WLへ印加することができる。
次に、本実施形態によるNAND型フラッシュメモリ100のデータ書込み動作を説明する。データ書込み動作は、選択ワード線へ書込み電圧を印加する書込みループと選択ワード線に接続された複数のメモリセルのうち選択された選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイリードとを繰り返すことにより実行される。例えば、図2に示すWLsを選択ワード線とし、MCsを選択メモリセルとする。
図6は、第1の実施形態に従った書込みループの1つを示すタイミング図である。書込みループでは、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLs(選択メモリセルMCsのゲート)に、パス電圧Vpass、中間電圧Vmid、書込み電圧Vpgmをこの順番で段階的に印加する。ワード線ドライバWLDは、他の非選択ワード線WLにはパス電圧Vpassを印加する。
より詳細には、まず、t1において、昇圧イネーブル信号BSTENを論理ハイに活性化させる。図4に示す内部電圧ジェネレータVinGは、Vpgm制御コマンドVpgmCOMとして中間電圧Vmidを生成するためのデジタルコードを受け取る。これにより、図5(A)に示す昇圧回路VpgmBSTCは、中間電圧Vmidを出力する。
昇圧回路VpgmBSTCが中間電圧Vmidを出力すると、その後、t2〜t5のそれぞれにおいて、図4に示すトランジスタTrsel、Tr2、Tr1の各ゲート電極G3、G2、G1にゲート電圧Vmidhが印加される。これにより、t2において、トランジスタTrselが導通状態になり、t3において、トランジスタTr2が導通状態になり、さらに、t4において、トランジスタTr1が導通状態になる。
t2において、トランジスタTrselが導通状態になることによって、ワード線ドライバWLDが選択ワード線WLsに電圧を印加可能になる。尚、このとき、非選択ワード線WLに対応するトランジスタTrselも同時に導通状態になる。従って、非選択ワード線WLに対応する他のワード線ドライバWLDも非選択ワード線WLに電圧を印加可能になる。
t3において、トランジスタTr2が導通状態になることによって、パス電圧Vpassが選択ワード線WLsに印加される。これにより、選択ワード線WLsの電圧がパス電圧Vpassになる。尚、このとき、他の非選択ワード線WLの電圧もパス電圧Vpassになる。
t4において、トランジスタTr1が導通状態になることによって、中間電圧Vmidまたは書込み電圧Vpgmが選択ワード線WLsに印加される。t4〜t5において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMが中間電圧Vmidのデジタルコードになる。従って、昇圧回路VpgmBSTCは、中間電圧Vmidを出力する。その結果、選択ワード線WLsの電圧は、中間電圧Vmidになる。
t5において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは書込み電圧Vpgmのデジタルコードになる。従って、昇圧回路VpgmBSTCは、書込み電圧Vpgmを出力する。よって、選択ワード線WLsの電圧は、書込み電圧Vpgmになり、選択メモリセルMCsにデータが書き込まれる。
例えば、データ“0”を書き込むために、ビット線選択回路BLCは、選択ビット線に書き込み電圧を与える。これにより、選択メモリセルMCsのフローティングゲートFGに電子が注入され、選択メモリセルMCsにデータ“0”が書き込まれる。
一方、データ“1”の書込みは、データ“0”を書き込まないことによって実行される。従って、ビット線選択回路BLCは、データ“0”を書き込まないために、非選択ビット線に非書き込み電圧を与える。これにより、選択メモリセルMCsのデータを“1”に維持することができる。尚、データの論理の呼称は、便宜的なものであり、“0”と“1”とを入れ替えても差し支えない。
昇圧回路VpgmBSTCが書込み電圧Vpgmを出力すると、ゲート電極G1、G3の電圧は、ゲート電圧Vpgmhになる。ゲート電圧Vpgmhによって、トランジスタTr1およびTrselは、導通状態を維持する。
t6において、ゲート電極G1への電圧が低レベル電圧に戻る。これにより、トランジスタTr1が非導通状態になる。そして、放電回路DISCHCが活性化されてワード線WLが放電される。これにより、選択ワード線WLsの電圧も低レベル電圧に戻る。
その後、t7において、トランジスタTrselが非導通状態となり、t8において、昇圧イネーブル信号BSTENが論理ロウに非活性化される。これにより、1つの書込みループが終了する。
書込みループの実行後、メモリ100は、ベリファイリードを実行する。ベリファイリードは、通常の読出し動作と同様でよいので、そのタイミング図をここでは図示しない。ベリファイリードにより、選択メモリセルMCsにデータが書き込まれたか否かが検証され得る。
ベリファイリードは、選択メモリセルMCsにデータ“0”が書き込まれたか否かを検証する動作である。より詳細には、センスアンプSAが、選択メモリセルMCsのデータを検出することによって行なわれる。このとき、選択メモリセルMCsのデータが“0”であれば、ベリファイリードをパス(合格)したことになる。しかし、選択メモリセルMCsのデータが“1”であれば、ベリファイリードをフェイル(不合格)したことになる。
ベリファイリードをフェイルした場合、メモリ100は、書込みループを再度実行する。このとき、選択ワード線WLsに印加される書込み電圧は、前回の書込みループにおけるVpgmよりも高いVpgm+ΔVpgmへステップアップさせる。
選択ワード線WLsに接続されたメモリセルMC(ページ)のうち、全ての選択メモリセルMCsがベリファイリードをパスするまで、書込みループおよびベリファイリードは繰り返し実行される。
本実施形態による書込みループでは、ワード線ドライバWLDは、図6に示すパルス印加時間Tpulseのうち時間T1nの間、選択ワード線WLsに中間電圧Vmidを印加する。パルス印加時間Tpulseのうち時間T2nの間、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsに書込み電圧Vpgmを印加する。
ここで、図6に示す実線波形Paは、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaに印加されるゲート電圧(ワード線電圧)の波形である。破線波形Pbは、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbに印加されるゲート電圧(ワード線電圧)の波形である。波形PaおよびPbに示すとおり、ワード線WLのRC遅延により、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに近い位置とそれらから遠い位置においてワード線の電圧レベル(ワード線電圧の立上がり時間)が異なる。即ち、書込み対象の複数のメモリセルMCが同じページ内に存在していても、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離によって、書込み電圧Vpgmの実質的な印加時間が異なる。
例えば、選択ワード線WLsの電圧が書込み電圧Vpgm以上になる期間は、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaにおいてTaであり、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbにおいてTbである。即ち、Taは、書込み電圧VpgmがメモリセルMCaに実質的に印加される期間である。Tbは、書込み電圧VpgmがメモリセルMCbに実質的に印加される期間である。
本実施形態では、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離によって、書込み電圧Vpgmの実質的な印加時間は、最大(Ta−Tb)だけ異なる。
図7は、比較例に従った書込みループの1つを示すタイミング図である。この比較例では、中間電圧Vmidが設けられておらず、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsにパス電圧Vpassを印加した直後、選択ワード線WLsに書込み電圧Vpgmを印加している。比較例よるメモリの構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
図7に示す実線波形Pa0は、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaに印加されるゲート電圧(ワード線電圧)の波形である。破線波形Pb0は、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbに印加されるゲート電圧(ワード線電圧)の波形である。波形Pa0およびPb0に示すとおり、ワード線WLにRC遅延が生じると、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに近い位置とそれらから遠い位置においてワード線電圧の立ち上がり時間が異なる。
選択ワード線WLsの電圧が書込み電圧Vpgm以上になる期間は、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaにおいてTa0であり、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbにおいてTb0である。
従って、比較例では、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離によって、書込み電圧Vpgmの実質的な印加時間は、最大(Ta0−Tb0)だけ異なる。
より詳細には、図7の比較例では、ワード線ドライバWLDは、パス電圧Vpassと書込み電圧Vpgmとの間に中間電圧Vmidを印加しない。従って、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaのゲート電圧は、パス電圧Vpassの印加終了直後に書込み電圧Vpgmになる。メモリセルMCaのゲート電圧は、パルス印加時間Tpulse0のうちほとんどの期間、書込み電圧Vpgmに維持される。
一方、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbのゲート電圧は、選択ワード線WLsのRC遅延によってパス電圧Vpassから書込み電圧Vpgmへの立ち上がりまでに比較的長い期間を要する。従って、メモリセルMCbのゲート電圧は、パルス印加時間Tpulse0のうち一部の短期間だけ、書込み電圧Vpgmに維持される。
これに対し、本実施形態では、ワード線ドライバWLDは、パス電圧Vpassと書込み電圧Vpgmとの間において中間電圧Vmidを選択ワード線WLsに印加する。従って、選択ワード線WLsの電圧は、パス電圧Vpass、中間電圧Vmidおよび書込み電圧Vpgmの順番で段階的に上昇する。これにより、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDに比較的近いメモリセルMCaのゲート電圧は、パス電圧Vpassの印加終了直後に中間電圧Vmidになり、中間電圧Vmidの印加終了直後に、書込み電圧Vpgmになる。その結果、メモリセルMCaは、パルス印加時間Tpulseのうち中間電圧Vmidを印加している期間(t4〜t5)を除いた期間(t5〜t6)において、書込み電圧Vpgmに維持される。
一方、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから比較的遠いメモリセルMCbのゲート電圧は、選択ワード線WLsのRC遅延によって、メモリセルMCaのゲート電圧よりも遅れて上昇する。しかし、中間電圧Vmidが選択ワード線WLsに印加される期間(t4〜t5)が設けられており、ワード線ドライバWLDの出力電圧は段階的に上昇するので、メモリセルMCbのゲート電圧の上昇は、メモリセルMCaのゲート電圧の上昇に或る程度追従しながら上昇する。従って、本実施形態による期間Tbは、比較例による期間Tb0とさほど変わらないが、本実施形態による期間Taは、比較例による期間Ta0よりも中間電圧Vmidの印加期間(t4〜t5)だけ短くなる。その結果、本実施形態における書込み電圧Vpgmの印加時間の差(Ta−Tb)は、比較例における書込み電圧Vpgmの印加時間の差(Ta0−Tb0)よりも小さくなる。kのように、本実施形態では、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離(ワード線WLの長さ)に依る影響が小さくなる。
ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離に依る影響が小さいと、ベリファイリードをパスするまでの書込みループ回数が、複数の選択メモリセルMCs間においてばらつかず、安定する。即ち、複数の選択メモリセルMCs間においてディスターブが生じにくく、複数の選択メモリセルMCs間において書込みの度合がばらつかず、安定する。これにより、本実施形態は、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDからメモリセルMCまでの距離よって生じるメモリセルMCの閾値電圧のばらつきを抑制することができる。その結果、本実施形態によるメモリセルの閾値分布は広がらず、メモリ100の信頼性の向上に繋がる。
尚、本実施形態による書込み電圧Vpgmの印加時間Ta、Tb自体は、とくに限定しない。従って、印加時間Ta、Tbは、任意に設定してもよく、あるいは、比較例の印加時間Ta0、Tb0のいずれかに適合させてもよい。
図8は、書込みループNと書込みループN+1(Nは整数)との関係を示すタイミング図である。本実施形態において、ワード線ドライバWLDは、書込みループを繰り返すごとに、書込み電圧VpgmをΔVpgmだけステップアップさせる。一方、ワード線ドライバWLDは、複数の書込みループにおいて中間電圧を一定のまま維持する。
書込みループNにおいて、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは、中間電圧Vmidに対応するデジタルコードおよび書込み電圧Vpgmに対応するデジタルコードになる。これにより、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsに対して、パス電圧Vpass、中間電圧VmidおよびVpgmをこの順番に印加する。
書込みループN+1において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは、中間電圧Vmidに対応するデジタルコードおよび書込み電圧Vpgm+ΔVpgmに対応するデジタルコードになる。これにより、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsに対して、パス電圧Vpass、中間電圧VmidおよびVpgm+ΔVpgmをこの順番に印加する。
書込みループNにおいて、中間電圧Vmidを印加する時間はT1nであり、書込み電圧Vpgmを印加する時間はT2nである。書込みループN+1において、中間電圧Vmidを印加する時間はT1n+1であり、書込み電圧Vpgm+ΔVpgmを印加する時間はT2n+1である。各書込みループN、N+1において、中間電圧および書込み電圧の印加時間は、異なってもよく、任意に設定してよい。
例えば、書込みループN+1では、書込みループNよりも書込み電圧が高くなる。従って、書込みループN+1における書込み電圧Vpgm+ΔVpgmの印加時間T2n+1は、書込みループNにおける書込み電圧Vpgmの印加時間T2nよりも長くしてもよい。これにより、選択ワード線WLsの充電時間を充分にとることができる。
尚、各書込みループN、N+1において、中間電圧および書込み電圧の印加時間は、それぞれ等しくてもよい。即ち、T1n+1=T1n、T2n+1=T2nであってもよい。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態によるNAND型フラッシュメモリ100の動作を示すタイミング図である。第2の実施形態では、ワード線ドライバWLDは、書込みループを繰り返すごとに、書込み電圧Vpgmおよび中間電圧Vmidの両方をステップアップさせる。第2の実施形態によるメモリ100のその他の動作は、第1の実施形態によるメモリ100の動作と同様でよい。第2の実施形態の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
書込みループNにおいて、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは、中間電圧Vmidに対応するデジタルコードまたは書込み電圧Vpgmに対応するデジタルコードになる。これにより、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsに対して、パス電圧Vpass、中間電圧VmidおよびVpgmをこの順番に印加することができる。
書込みループN+1において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは、中間電圧Vmid+ΔVmidに対応するデジタルコードおよび書込み電圧Vpgm+ΔVpgmに対応するデジタルコードになる。これにより、ワード線ドライバWLDは、選択ワード線WLsに対して、パス電圧Vpass、中間電圧Vmid+ΔVmidおよびVpgm+ΔVpgmをこの順番に印加することができる。
書込みループNにおいて、中間電圧Vmidを印加する時間はT1nであり、書込み電圧Vpgmを印加する時間はT2nである。書込みループN+1において、中間電圧Vmid+ΔVmidを印加する時間はT1n+1であり、書込み電圧Vpgm+ΔVpgmを印加する時間はT2n+1である。各書込みループN、N+1において、中間電圧および書込み電圧の印加時間は、異なってもよく、任意に設定してよい。例えば、書込みループN+1では、書込みループNよりも中間電圧および書込み電圧の両方が高くなる。従って、書込みループN+1における中間電圧Vmid+ΔVmidの印加時間T1n+1は、書込みループNにおける中間電圧Vmidの印加時間T1nよりも長くしてもよい。また、書込みループN+1における書込み電圧Vpgm+ΔVpgmの印加時間T2n+1は、書込みループNにおける書込み電圧Vpgmの印加時間T2nよりも長くしてもよい。これにより、選択ワード線WLsの充電時間を充分にとることができる。
尚、各書込みループN、N+1において、中間電圧および書込み電圧の印加時間は、それぞれ等しくてもよい。即ち、T1n+1=T1n、T2n+1=T2nであってもよい。また、中間電圧Vmidのステップアップの電圧幅ΔVmidは、書込み電圧Vpgmのステップアップの電圧幅ΔVpgmとほぼ等しくてもよい。
第2の実施形態も、第1の実施形態と同様に、各書込みループにおいて選択ワード線WLsの電圧を段階的に上昇させる。これにより、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態の変形例1)
本変形例において、ワード線ドライバWLDは、書込みループの繰り返し回数が所定値k(kは整数)未満のとき、各書込みループにおいて中間電圧Vmidを一定のまま維持する。そして、書込みループの回数が所定値k以上になったときに、ワード線ドライバWLDは、書込みループを繰り返すごとに、中間電圧Vmidをステップアップさせる。即ち、書込みループの数値Nが所定値k未満の場合、中間電圧Vmidは一定のまま維持される。書込みループの数値Nが所定値k以上になった場合、中間電圧Vmidは、書込みループの実行ごとに、例えば、ΔVmidずつステップアップされる。
本変形例も、第1の実施形態と同様に、各書込みループにおいて選択ワード線WLsの電圧を段階的に上昇させる。これにより、本変形例は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態の変形例2)
本変形例において、ワード線ドライバWLDは、書込みループの繰り返し回数が所定値k未満のとき、書込みループを繰り返すごとに、中間電圧Vmidをステップアップさせる。そして、書込みループの回数が所定値k以上になったときに、ワード線ドライバWLDは、各書込みループにおいて中間電圧Vmidを一定のまま維持する。即ち、書込みループの数値Nが所定値k未満の場合、中間電圧Vmidは、書込みループの実行ごとに、例えば、ΔVmidずつステップアップされる。書込みループの数値Nが所定値k以上になった場合、中間電圧Vmidは一定のまま維持される。
本変形例も、第1の実施形態と同様に、各書込みループにおいて選択ワード線WLsの電圧を段階的に上昇させる。これにより、本変形例は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に従ったNAND型フラッシュメモリ100の動作を示すタイミング図である。第3の実施形態において、ワード線ドライバWLDは、各書込みループにおいて、選択ワード線WLsに対して、パス電圧Vpassの印加と、書込み電圧Vpgmの印加との間に、複数の中間電圧Vmid1、Vmid2を印加する。尚、第3の実施形態では、中間電圧は2つ設定されているが、中間電圧の数は、これに限定しない。第3の実施形態によるメモリ100の構成は、第1の実施形態によるメモリ100の構成と同様でよい。
第3の実施形態のt1〜t5の動作は、第1の実施形態のt1〜t5の動作と同様でよい。ただし、第3の実施形態では、t1において、図4に示す内部電圧ジェネレータVinGは、Vpgm制御コマンドVpgmCOMとして第1の中間電圧Vmid1を生成するためのデジタルコードを受け取る。これにより、図5(A)に示す昇圧回路VpgmBSTCは、第1の中間電圧Vmid1を出力する。そして、t2〜t5において、昇圧回路VpgmBSTCは、図4に示すトランジスタTrsel、Tr2、Tr1の各ゲート電極G3、G2、G1にゲート電圧Vmidh1を印加する。
その後、t5〜t6において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは第2の中間電圧Vmid2のデジタルコードになる。従って、昇圧回路VpgmBSTCは、第2の中間電圧Vmid2を出力する。選択ワード線WLsの電圧は、第2の中間電圧Vmid2になる。
t6において、Vpgm制御コマンドVpgmCOMは書込み電圧Vpgmのデジタルコードになる。従って、昇圧回路VpgmBSTCは、書込み電圧Vpgmを出力する。選択ワード線WLsの電圧は、書込み電圧Vpgmになり、選択メモリセルMCsにデータが書き込まれる。
t7〜t9の動作は、第1の実施形態のt6〜t9の動作と同様でよい。
第3の実施形態では、選択ワード線WLsの電圧が、パス電圧Vpass、第1の中間電圧Vmid1、第2の中間電圧Vmid2、書込み電圧Vpgmと段階的に上昇する。これにより、第3の実施形態における書込み電圧Vpgmの印加時間の差(Ta3−Tb3)は、さらに小さくなる。即ち、第3の実施形態によるメモリ100では、ワード線ドライバWLDおよびロウデコーダRDから各メモリセルMCまでの距離(ワード線WLの長さ)に依る影響がさらに小さくなる。第3の実施形態は、第1の実施形態の効果も得られる。
尚、第1の中間電圧Vmid1、第2の中間電圧Vmid2および書込み電圧Vpgmの印加時間T1〜T3は、それぞれ任意に設定され得る。
複数の書込みループにおいて、第1および第2の中間電圧Vmid1、Vmid2は、図8に示すように一定に維持されてもよい。また、複数の書込みループにおいて、第1および第2の中間電圧Vmid1、Vmid2のいずれか一方または両方は、書込み電圧Vpgmと同様にステップアップさせてもよい。さらに、第3の実施形態は、上記第2の実施形態の変形例1または変形例2を適用することもできる。
上記第1から第3の実施形態は、二次元構造のメモリセルアレイだけでなく、三次元構造のメモリセルアレイにも適用可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100・・・メモリ、MCA・・・メモリセルアレイ、RD・・・ロウデコーダ、WLD・・・ワード線ドライバ、BLC・・・ビット線制御回路、SA・・・センスアンプ、DL・・・データラッチ回路、DQB・・・データ入出力バッファ、ADDB・・・アドレスバッファ、VinG・・・内部電圧ジェネレータ、VSUBC・・・基板電圧制御回路、LC・・・ロジック回路、VpgmBSTC・・・Vpgm昇圧回路、VpassBSTC・・・Vpass昇圧回路、Tr1、Tr2、Trsel・・・トランジスタ、DISCHC・・・放電回路、LS1、LS2、LS3・・・レベルシフタ、WLST・・・ワード線セレクタ、BSTC1、BSTC2・・・昇圧回路、CMP1、CMP2・・・比較回路、Trbst1・・・トランジスタ、R1、R2・・・抵抗、VR1、VR2・・・可変抵抗

Claims (9)

  1. 複数のワード線と、
    前記ワード線と交差する複数のビット線と、
    前記ワード線と前記ビット線との交点に対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数のワード線のうち選択されていない非選択ワード線に印加されるパス電圧と、前記複数のワード線のうち選択されている選択ワード線に印加される書込み電圧と、前記パス電圧よりも高く前記書込み電圧よりも低い中間電圧とのいずれかの電圧を前記複数のワード線に印加するワード線ドライバと、
    前記ビット線を介して前記メモリセルのデータを検出するセンスアンプとを備え、
    前記選択ワード線に接続された前記複数のメモリセルのうち選択された選択メモリセルにデータを書き込む動作は、前記選択ワード線へ電圧を印加する書込みループと前記選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイとを繰り返すことにより実行され、
    前記ワード線ドライバは、各前記書込みループにおいて、前記選択ワード線に対して、前記パス電圧、前記中間電圧、前記書込み電圧をこの順に印加し、
    前記ワード線ドライバは、前記書込みループを繰り返すごとに、前記書込み電圧および前記中間電圧をステップアップさせることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 複数のワード線と、
    前記ワード線と交差する複数のビット線と、
    前記ワード線と前記ビット線との交点に対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数のワード線のうち選択されていない非選択ワード線に印加されるパス電圧と、前記複数のワード線のうち選択されている選択ワード線に印加される書込み電圧と、前記パス電圧よりも高く前記書込み電圧よりも低い中間電圧とのいずれかの電圧を前記複数のワード線に印加するワード線ドライバと、
    前記ビット線を介して前記メモリセルのデータを検出するセンスアンプとを備え、
    前記選択ワード線に接続された前記複数のメモリセルのうち選択された選択メモリセルにデータを書き込む動作は、前記選択ワード線へ電圧を印加する書込みループと前記選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイとを繰り返すことにより実行され、
    前記ワード線ドライバは、各前記書込みループにおいて、前記選択ワード線に対して、前記パス電圧、前記中間電圧、前記書込み電圧をこの順に印加することを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 前記ワード線ドライバは、前記書込みループを繰り返すごとに、前記書込み電圧をステップアップさせ、前記中間電圧を一定のまま維持することを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記ワード線ドライバは、前記書込みループを繰り返すごとに、前記書込み電圧および前記中間電圧をステップアップさせることを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記中間電圧のステップアップの電圧幅は、前記書込み電圧のステップアップの電圧幅とほぼ等しいことを特徴とする請求項4に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記ワード線ドライバは、前記書込みループの回数が所定値未満のとき、各前記書込みループにおいて前記中間電圧を一定のまま維持し、
    前記ワード線ドライバは、前記書込みループの回数が所定値以上のとき、前記書込みループを繰り返すごとに、前記中間電圧をステップアップさせることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  7. 前記ワード線ドライバは、前記書込みループの回数が所定値未満のとき、前記書込みループを繰り返すごとに、前記中間電圧をステップアップさせ、
    前記ワード線ドライバは、前記書込みループの回数が所定値以上のとき、各前記書込みループにおいて前記中間電圧を一定のまま維持することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  8. 前記ワード線ドライバは、各前記書込みループにおいて、前記選択ワード線に対して、前記パス電圧の印加と前記書込み電圧の印加との間に、複数の前記中間電圧を印加することを特徴とする請求項2から請求項7のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  9. 複数のワード線と、前記ワード線と交差する複数のビット線と、前記ワード線と前記ビット線との交点に対応して設けられた複数のメモリセルと、電圧を前記複数のワード線に印加するワード線ドライバと、前記ビット線を介して前記メモリセルのデータを検出するセンスアンプとを備えた半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記複数のワード線から選択されている選択ワード線に接続された前記複数のメモリセルのうち選択された選択メモリセルにデータを書き込む動作は、前記選択ワード線へ電圧を印加する書込みループと前記選択メモリセルにデータが書き込まれたか否かを検証するベリファイとを繰り返すことにより実行され、
    各前記書込みループにおいて、前記複数のワード線のうち選択されていない非選択ワード線に印加するパス電圧と、前記選択ワード線に印加する書込み電圧と、前記パス電圧よりも高く前記書込み電圧よりも低い中間電圧とを、前記選択ワード線に対して、前記パス電圧、前記中間電圧および前記書込み電圧の順番に印加することを具備する半導体記憶装置の駆動方法。
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