JP2013189624A - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents

インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013189624A
JP2013189624A JP2013007905A JP2013007905A JP2013189624A JP 2013189624 A JP2013189624 A JP 2013189624A JP 2013007905 A JP2013007905 A JP 2013007905A JP 2013007905 A JP2013007905 A JP 2013007905A JP 2013189624 A JP2013189624 A JP 2013189624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
mass
resin
recording apparatus
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013007905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6009948B2 (ja
Inventor
Tokuaki Furukawa
徳昭 古川
Susumu Hiroshima
進 廣島
Takashi Somete
隆志 染手
靖子 ▲高▼折
Yasuko Takaori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2013007905A priority Critical patent/JP6009948B2/ja
Priority to US13/769,199 priority patent/US9045663B2/en
Publication of JP2013189624A publication Critical patent/JP2013189624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6009948B2 publication Critical patent/JP6009948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/36Inkjet printing inks based on non-aqueous solvents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔による画像汚れの発生、及び高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化を抑制できる、インクジェット記録装置用インクと、インクジェット記録装置による画像形成方法とを提供すること。
【解決手段】水と、顔料分散体と、有機溶剤と、保湿剤とを含み、顔料分散体は、質量平均分子量が35,000以上140,000以下の樹脂と顔料とを含み、インク中の樹脂全量の質量と、樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の質量とから求められる吸着樹脂比率が0.97以上であり、有機溶剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルをインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下含む、インクジェット記録装置用インク。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法に関する。
近年、記録技術の急速な進歩により銀塩写真に匹敵する高精細な画質を得ることが可能となっていることから、インクジェット記録方式で画像を形成するインクジェット記録装置が画像形成装置として広く使用されている。
かかるインクジェット記録装置について、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、インクの吐出不良が生じる場合がある。記録ヘッドにインクが充填された状態で放置された場合、記録ヘッドのノズル近傍に存在するインクの水分が蒸発することで、インクの粘度変化等が生じるためである。
かかる事情から、吐出安定性に優れ、良好な画像を形成できるインクジェット記録装置用インクとして、例えば、有機溶剤として20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下の多価アルコールモノアルキルエーテルを5質量%以上15質量%以下含み、且つ、多価アルコールを5質量%以上50質量%以下含む水性インク(特許文献1)が提案されている。
特開平9−12945号公報
しかし、特許文献1に記載のインクは、用いられる有機溶剤の種類次第で、インクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、インクの吐出不良が生じる場合がある。さらに、特許文献1に記載のインクでは、より高速で画像形成を行う場合、ノズルからインク液滴を吐出した際に、主なインク液滴(以下、「主滴」ともいう)に付随して微小なサテライト滴が飛翔しやすい、サテライト性の不良という問題がある。サテライト性が不良なインクは、形成画像に画像汚れを発生させることがあり得る。
また、特許文献1に記載のインクは、吐出安定性を高めるために乾燥しにくいように設計されているため、より高速で画像形成を行う場合、インクの乾燥と、紙のような被記録媒体へのインクの浸透とが十分に進行する前に被記録媒体が排出ローラー対の間を通って排出されてしまい、インクが排出ローラーに付着(オフセット)することがある。オフセットが発生すると、排出ローラーに付着したインクが被記録媒体に移行することで、形成画像に画像不良が発生しやすくなる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔による画像汚れの発生、オフセットによる画像不良の発生、及び高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化を抑制できる、インクジェット記録装置用インクを提供することを目的とする。また、インクジェット記録装置において前述のインクを用いて画像を形成する、画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水と、顔料分散体と、有機溶剤と、保湿剤とを含み、顔料分散体は、質量平均分子量が35,000〜140,000の樹脂と顔料とを含み、インク中の樹脂全量の質量と、樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の量とから求められる吸着樹脂比率が0.97以上であり、有機溶剤は、少なくとも多価アルコールのC2〜C4モノアルキルエーテルを3〜15質量%含む、インクジェット記録装置用インクと、インクジェット記録装置による画像形成方法とにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第一の態様は、少なくとも、水と、顔料分散体と、有機溶剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記顔料分散体は、質量平均分子量が35,000〜140,000の樹脂と顔料とを含み、
インク中の前記樹脂全量の質量と、前記樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の量とから、下記式:
吸着樹脂比率=1−(遊離樹脂質量/全樹脂質量)
により求められる吸着樹脂比率が0.97以上であり、
前記有機溶剤は、少なくとも多価アルコールのC2〜C4モノアルキルエーテルを3〜15質量%含む、インクジェット記録装置用インクである。
本発明の第二の態様は、第一の態様のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置を用いて画像を形成する、画像形成方法である。
本発明によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔による画像汚れの発生、及び高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化を抑制できる、インクジェット記録装置用インクを提供できる。また、本発明によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔による画像汚れの発生、及び高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化を抑制でき、且つ、オフセットの発生を抑制できる、画像形成方法を提供できる。
図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示す断面図である。 図2は、図1に示されるインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方から見た平面図である。 図3は、圧電素子方式を用いたラインヘッドの断面図である。 図4は、メニスカス揺動での、メニスカス面の振動の過程を示す図である。 図5は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 図6は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置に用いられるラインヘッドと記録用紙上に形成されたドット列の一部を示す拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態は、水と、顔料分散体と、有機溶剤と、保湿剤とを含むインクジェット記録装置用インクに関する。顔料分散体は、質量平均分子量が35,000以上140,000以下の樹脂と顔料とを含む。インク中の樹脂全量の質量と、樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の質量とから求められる吸着樹脂比率は0.97以上である。インクジェット記録装置用インクは、有機溶剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを3質量%以上15質量%以下含む、インクジェット記録装置用インクに関する。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクとも記す)は、必要に応じ、水、顔料、樹脂、有機溶剤、及び保湿剤の他に、インクに含まれる成分の溶解状態を安定化させる溶解安定剤を含んでいてもよい。なお、本発明のインクにおいて、顔料と樹脂とは、顔料分散体として含有される。以下、本発明のインクジェット記録装置用インクが含む、必須、又は任意の成分である、水、顔料分散体、顔料分散体に含まれる顔料、及び樹脂、保湿剤、有機溶剤、並びに溶解安定剤と、インクジェット記録装置用インクの製造方法と、画像形成方法について順に説明する。
〔水〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。本発明のインクジェット記録装置用インク中の水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インク中の典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。
〔顔料分散体〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
(顔料)
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、及び193のような黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、及び71のような橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、及び202のような赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15、及び15:3のような青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、及び33のような紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7のような黒色顔料等を挙げることができる。
顔料の使用量は、インクの全質量に対して4質量%以上9.5質量%以下が好ましい。顔料の使用量が過少である顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、所望する画像濃度を有する画像を得にくい。顔料の使用量が過多である顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクの流動性が損なわれ、所望する画像濃度を有する画像を得にくかったり、インクの被記録媒体に対する浸透性が損なわれ、オフセットが発生しやすかったりする場合がある。
顔料分散体に含まれる顔料の体積平均粒径D50は、インクの色濃度、色相、インクの安定性のようなインクの特性の観点から、30nm以上200nm以下が好ましく、70nm以上130nm以下がより好ましい。顔料の体積平均粒径D50は、顔料と樹脂とを混練する際に使用するビーズの粒径や処理時間を調整することで調整できる。顔料の体積平均粒径D50が過小である顔料を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、形成画像の画像濃度が所望する値を下回る場合がある。顔料の体積平均粒径D50が過大である顔料を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクを吐出するノズルの目詰まりが発生したり、インクの吐出性が悪化したりする場合がある。顔料の体積平均粒径D50は、例えば、顔料分散体をイオン交換水を用いて500倍に希釈した試料を用い、動的光散乱粒度分布測定装置(シスメックス株式会社製)のような装置を用いて測定できる。
(樹脂)
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、及びビニルナフタレン−マレイン酸共重合体のような樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体のような、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
本発明のインクジェット記録装置用インクに含まれる顔料分散体は、質量平均分子量が35,000以上140,000以下の樹脂を含む。顔料分散体に含まれる樹脂の分子量は、質量平均分子量(Mw)であり、ゲルろ過クロマトグラフィーを用いて測定できる。分子量が過小である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクが長期間高温環境にさらされる場合のインクの粘度変化を抑制しにくい。分子量が過大である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクの粘度が高くなりやすいため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良が起こりやすい。上記の樹脂の分子量は、樹脂を重合反応を用いて得る際に、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間のような重合条件を調整する公知の方法に従って調整できる。具体的には、重合開始剤の量を、モノマー混合物1モルあたり、好ましくは0.001モル以上5モル以下、より好ましくは0.01モル以上2モル以下の範囲内で調整したり、溶剤量を適宜調整したり、重合温度を50℃以上80℃以下の範囲内で調整したり、重合時間を10時間以上24時間以下の間で調整したりするのが好ましい。
より具体的には、分子量20,000、酸価100mgKOHmgのスチレン−アクリル樹脂の調製方法は以下の通りである。まず、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、及び滴下ロートを備える容量1000mlの四つ口フラスコに、イソプロピルアルコール100g、及びメチルエチルケトン250gを加える。滴下ロートに、メタクリル酸メチル40g、スチレン40g、アクリル酸ブチル10g、メタクリル酸10g、及び開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3gの混合溶液を入れ、窒素雰囲気下で70℃で加熱還流させたフラスコ内の溶媒に、前述の混合溶液を約2時間かけて滴下する。滴下後、さらに6時間かけてフラスコ内の反応液を加熱還流させ、さらに、メチルエチルケトン150g中にAIBNを0.1gを含む溶液を、フラスコ内に15分かけ滴下する。この後、フラスコ内の反応液を5時間加熱還流して、分子量20,000、酸価100mgKOH/gのスチレン−アクリル樹脂を得ることができる。
分子量を調整する場合、例えば分子量30,000のスチレン−アクリル樹脂は、上記具体例の開始剤量を7割減少させる方法や、上記具体例で溶媒種を変更して、加熱還流の温度を80℃に変更する方法で調製できる。分子量70,000のスチレン−アクリル樹脂は、上記具体例の溶剤量を半分(イソプロピルアルコール50g、メチルエチルケトン150g)にする方法や、上記具体例の開始剤量を減少させる方法で調製できる。開始剤の量を減少させる場合には、反応物の重合反応が停止し、残留モノマーが増える場合があるため、残留モノマー量を考慮して開始剤の量は決定される。また、樹脂を調整する際に、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノールを微量(モノマー混合物1モルあたり0.001モル以下)加えてもよい。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の酸価は、50mgKOH/g以上200mgKOH/g以下が好ましい。酸価が過小である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、顔料分散体中の顔料の分散性が低くなりやすく、顔料の微粒子化が困難となる。そのため、形成画像が良好な着色性、発色性を有さない場合がある。酸価が過大である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクの保存安定性が低くなりやすい。樹脂の酸価は、樹脂を合成する際に、アクリル酸及びメタクリルのような酸性の官能基を有する単量体の使用量を適宜調整することで調整できる。具体的には、酸性の官能基を有する単量体の使用量を増やすことで樹脂の酸価を高めることができる。
顔料分散体を調製する際の樹脂の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。樹脂は、典型的には、顔料の100質量部に対して、30質量部以上70質量部以下の範囲内の量で使用される。
(顔料分散体の製造方法)
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、及びダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)のようなメディア型湿式分散機を用いて、水のような適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体を製造する方法が挙げられる。メディア型湿式分散機を用いる処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5mm以上1.0mm以下である。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニアのような硬質の材料が使用される。
顔料分散体を製造する際の、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂とを良好に混練できる限り特に限定されない。典型的には、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂との質量の合計に対して、1質量倍以上10質量倍以下が好ましく、2質量倍以上8質量倍以下がより好ましい。
〔有機溶剤〕
本発明のインクは、有機溶剤として、少なくとも多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを含む。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びエチレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコール類のモノアルキルエーテルが挙げられる。上記の中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種類以上が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルとして好ましい。トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルは、何れも常温での蒸気圧が低いため、有機溶剤としてインクに含まれたとしても、臭気の問題が生じにくい。
インクにおける、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量は、3質量%以上15質量%以下である。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が過少であるインクを用いる場合、インクが増粘しやすく、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすい。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が過少であるインクを用いる場合、インクが被記録媒体に浸透しにくいため、オフセットに起因する被記録媒体の汚染が生じやすい。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が過多であるインクを用いる場合、長期間インクを高温環境にさらした場合にインクの粘度変化を抑制しにくい。
本発明のインクは、インクの被記録媒体への浸透性の調整のような目的で、本発明の目的を阻害しない範囲の量で、前述の有機溶剤の他の有機溶媒を含んでいてもよい。インクに配合できる、前述の有機溶剤の他の有機溶剤の具体例としては、1,2−オクタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールのような炭素原子数6以上9以下のアルカンジオールが挙げられる。これらの有機溶剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。インクが1,2−オクタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールのような炭素原子数6以上9以下のアルカンジオールのような有機溶剤を含む場合、その含有量は、インクの全質量に対して0.1質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以上1.5質量%以下がより好ましい。
〔保湿剤〕
本発明のインクは、インクからの液体成分の揮発を抑制することでインクの粘性を安定化させる目的で保湿剤を含む。保湿剤の具体例としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、及び1,5−ペンタンジオールが挙げられる。また、保湿剤は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記の中でも、本発明のインクは、保湿剤が、グリセリン及び1,3−プロパンジオールであるのが好ましい。保湿剤として、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを用いることで、インクの保湿性を向上させ、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させることができる。
ここで、インク中にグリセリンが含まれることで、インクの保湿性が得られると共に、インクの粘度も上昇する。このため、グリセリンの含有量(P)と1,3−プロパンジオールの含有量(Q)との質量比(P/Q)は0.25以上1.00以下が好ましい。質量比(P/Q)が、1.00より大であるインクを用いる場合は、インク中のグリセリンの含有量が相対的に多くなる。そのため、インクの粘度が高くなりやすく、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすい。一方、質量比(P/Q)が、0.25より小であるインクを用いる場合は、インク中のグリセリンの含有量が相対的に少なくなる。そのため、インクの保湿性が低くなることで、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった際に、インク中の溶媒が揮発しやすい。
インク中の保湿剤の含有量は、インクの全質量に対して5質量%以上60質量%以下が好ましく、10質量%以上50質量%以下がより好ましい。
保湿剤の含有量が過少であるインクを用いる場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった際に、インクの保湿性が低いため、溶媒がインクから揮発しやすい、また保湿剤の含有量が過少であるインクを用いる場合、溶媒の揮発に起因して、インクの粘度が高くなりやすい。そのため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、インクの吐出不良が起こりやすい。さらに、保湿剤の含有量が過少であるインクを用いる場合、インクに含まれる各材料が、インク中へ安定的に分散されにくく、長期間インクが高温環境にさらされた場合にインクの粘度上昇が起こりやすい。保湿剤の含有量が過多であるインクを用いる場合は、保湿剤の含有量が過少であるインクを用いる場合に比べて、インクから溶媒が蒸発する際にインクの粘度が高くなりやすい。そのため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすい。
〔溶解安定剤〕
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
〔インクジェット記録装置用インクの製造方法〕
本発明のインクジェット記録装置用インクの製造方法は、必須成分である、樹脂及び顔料を溶媒中に分散させた顔料分散体、水、保湿剤、並びに有機溶剤と、必要に応じ、溶解安定剤のような任意成分とを均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機を用いて均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターを用いて異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクを製造する際には、必要に応じて溶解安定剤や、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤のような、従来からインクジェット記録装置用のインクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
また、本発明のインクジェット記録装置用インクは、インク中の前記樹脂全量の質量と、前記樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の量とから、下記式:
吸着樹脂比率=1−(遊離樹脂質量/全樹脂質量)
に従って求められる吸着樹脂比率が0.97以上である。
吸着樹脂比率をかかる範囲内とすることで、インク液滴が被記録媒体上で乾燥した場合でも、インク液滴が乾燥した箇所に新たに打ち込まれるインク液滴の被記録媒体への浸透が妨げられにくくなり、その結果、オフセットの発生が抑制される。吸着樹脂比率が0.97未満であるインクを用いる場合、インク中の遊離樹脂が増えることで、インク液滴の被記録媒体への浸透が妨げられがちになる。そのため、オフセットの発生を抑制しにくくなる。なお、顔料分散体中の吸着樹脂比率も同様に、顔料分散体中に含まれる遊離樹脂の量と、樹脂の全質量とから、上記式に従って算出することができる。
ここで、インク中の遊離樹脂の質量は、以下の方法を用いて測定できる。
<遊離樹脂の質量測定方法>
インクを所定の容器に入れ、遠心分離機(NS−C100(株式会社ナノシーズ製))を用いて回転数5000rpmの条件で、24時間インクを遠心分離する。容器中のインクの透明な上澄み液全量を採取し、上澄み液を0.67Paの減圧条件下において150℃で乾燥して、遊離樹脂を主成分とする固形分を得る。遠心分離機に入れたインクの質量をWi(g)とし、上澄み液を乾固して得られる固形分の質量から、遠心分離機に入れたインクに含まれる、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、及び防腐防カビ剤等の成分の内、乾燥条件で揮発しない成分の質量を差し引いた質量をWr(g)として、下式によりインク中の遊離樹脂の質量を算出する。
遊離樹脂の質量(質量%)=(Wr/Wi)×100
インク中の遊離樹脂の質量を調整する方法としては、・顔料分散体を調製する際の樹脂量を調整する方法、・顔料分散体を調製する際の分散条件を変えて、顔料分散体に含まれる顔料の比表面積を調整し、顔料に吸着される樹脂量を調整する方法、及び、・インクを遠心分離して顔料を沈降させ、上澄み液の少なくとも一部を、樹脂を含まないインクに含まれる液体成分と置換した後、沈降した顔料を再分散させてインクを調製する方法等が挙げられる。
また、顔料分散体を上記方法で遠心分離し、分離した遊離樹脂を含有する上澄み液を、等量の水で置き換えることで、顔料分散体に含まれる遊離樹脂の質量を調整することができる。
以上説明した、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いると、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制、サテライト滴の飛翔が原因である画像汚れの発生の抑制、及び高温環境に長期間さらされた場合のインクの粘度変化の抑制が可能である。そのため、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクは種々のインクジェット記録装置において好適に使用できる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、インクジェット記録装置を用いて、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いて画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドを用いて記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態に係る画像形成方法において用いるインクジェット記録装置の記録方式は、画像形成の高速性の点から、ラインヘッド型が好ましい。
以下、図面を参照して、第2実施形態の画像形成方法について、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用い、被記録媒体として記録用紙を用いる場合に関して説明する。図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示す断面図であり、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方からみた平面図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置100の左側部には記録用紙Pを収容する給紙トレイ2が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された記録用紙Pを、最上位の記録用紙Pから順に一枚ずつ後述する搬送ベルト5へと搬送するための給紙ローラー3及び給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4が設けられている。
給紙ローラー3及び従動ローラー4の用紙搬送方向下流側(図1において右側)には、記録用紙Pを搬送するための搬送ベルト5が回転自在に配設されている。搬送ベルト5は、用紙搬送方向下流側に配置された回転駆動されるベルト駆動ローラー6と、上流側に配置され搬送ベルト5を介してベルト駆動ローラー6に従動回転するベルトローラー7とに掛け渡されている。ベルト駆動ローラー6が時計方向に回転駆動されることで、搬送ベルト5に担持された記録用紙Pが矢印X方向に搬送される。記録用紙Pは、50m/分以上の速度で搬送されるのが好ましい。
ここで、用紙搬送方向Xの下流側にベルト駆動ローラー6を配置したことで、搬送ベルト5の用紙送り側(図1において上側)はベルト駆動ローラー6に引っ張られるようになる。そのため、ベルトテンションを張ることができ、安定した記録用紙Pの搬送が可能となる。なお、搬送ベルト5には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルト等が好適に用いられる。
また、搬送ベルト5の用紙搬送方向Xの下流側には、図中時計回りに駆動され画像が記録された記録用紙Pを装置本体外へと排出する排出ローラー8a、及び排出ローラー8aの上部に圧接され従動回転する従動ローラー8bが設けられている。また、排出ローラー8a及び従動ローラー8bの用紙搬送方向Xの下流側には、装置本体外へと排出された記録用紙Pが積載される排紙トレイ10が設けられている。
従動ローラー8bは記録用紙Pの画像面に直接触れるため、従動ローラー8bの表面を形成する素材は撥水性材料であるのが好ましい。従動ローラー8bの表面を撥水性材料を用いて形成することで、記録用紙Pに浸透していないインクのローラーへの付着を抑制できる。そのため、オフセットの発生を抑制しやすい。好適な撥水材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、及びポリフッ化ビニルのようなフッ素樹脂が挙げられる。従動ローラー8bと同様に、記録用紙Pの画像面に接触する部材の表面は撥水性材料を用いて形成するのが好ましい。
そして、搬送ベルト5の上方には、搬送ベルト5の上面に対して所定の間隔が形成されるような高さに支持され、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pへと画像の記録を行うラインヘッド11C、11M、11Y及び11Kが配設されている。これらのラインヘッド11C〜11Kには、それぞれ異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の着色インクが充填されており、各ラインヘッド11C〜11Kからそれぞれの着色インクを吐出することで、記録用紙P上にカラー画像が形成される。
記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出されたインクの液滴が着弾してから、記録用紙Pにおけるインクの着弾箇所が、排出ローラー8a、及び従動ローラー8bからなる記録用紙Pを排出する排出部8に到達するまでの時間は装置を小型化するためには1秒以内であるのが好ましい。
また、記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出され、記録用紙Pに打ち込まれるインクの吐出量(以下、単にインクの打込み量とも記す)は、単色での画像形成の場合、1色当たり7.0g/m以下が好ましく、6.0g/m以下がより好ましい。また、4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)での画像形成の場合、4色当たり18.0g/m以下が好ましく、16.0g/m以下がより好ましい。インクの吐出量をかかる量とすることで、形成画像におけるオフセットの発生を抑制しつつ高速で画像形成しやすい。
これらのラインヘッド11C〜11Kは、図2に示すように、用紙搬送方向Xと直交する方向(図2の上下方向)に複数のノズルが配列されたノズル列を備え、搬送される記録用紙Pの幅以上の記録領域を有しており、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pに対して、一括して1行分の画像を記録することができるようになっている。
なお、本実施形態のラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置においては、搬送ベルト5の幅寸法以上に形成された長尺のヘッド本体の長手方向に複数のノズルを配列させることで、記録用紙Pの幅以上の記録領域を有するように構成されたラインヘッドを用いている。しかしながら、各々複数個のノズルを備えた短尺のヘッドユニットを搬送ベルト5の幅方向に複数配列することで、搬送される記録用紙Pの幅方向全幅にわたって画像を記録できるようにしたラインヘッドを用いても構わない。
また、ラインヘッド11C〜11Kのインクの吐出方式としては、後述する圧電素子(ピエゾ素子)を用いてラインヘッド11C〜11Kの液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する圧電素子方式や、発熱体を用いて気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式のような各種方式を適用することができる。インクの吐出方式としては、吐出量の制御が容易であることから、圧電素子に印加する電圧を制御することで液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する、圧電素子方式が好ましい。
ここで、圧電素子方式を用いたラインヘッド11C〜11Kについて詳述する。ラインヘッド11C〜11Kの断面図を図3に示す。図示するように、圧電素子方式を用いたラインヘッド11C〜11Kは、吐出面33のインク吐出口35以外の部分を覆う撥水膜33aと、インク吐出口35に対して1つずつ設けられた加圧室36と、インクを貯留する図示しないインク槽と、インク槽から複数の加圧室36にインクを供給する共通流路37とを備えることができる。加圧室36と共通流路37とは供給孔38で繋げられており、この供給孔38を介して共通流路37から加圧室36にインクが供給される。
ノズル34と加圧室36とは、ノズル流路36aよって接続されている。加圧室36の壁のうち吐出面33と逆側の壁は振動板39で構成されており、振動板39は複数の加圧室36に渡って連続して形成されている。振動板39上には、同様に複数の加圧室36に渡って連続して形成された共通電極40が積層されている。共通電極40上には、加圧室36毎に別個の圧電素子32が設けられており、共通電極40と共に圧電素子32を挟むように、加圧室36毎に別個の個別電極41が設けられている。
後述の吐出信号を印加することで、インクはノズル34から記録用紙P上に吐出されるが、インク滴が吐出されない間も、加圧室36内にはインクが入っており、インク吐出口35近傍でインクはメニスカス面Mを形成している。
本発明の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置では、圧電素子32に印加する電圧を制御することで、ラインヘッド11C〜11Kの複数のノズルのインク吐出口35近傍に形成されるインクのメニスカス面Mを、吐出に至らない程度に振動させる、メニスカス揺動を実行させるのが好ましい。以下、メニスカス揺動での、メニスカス面Mの振動の一連の過程を説明する。
図4は、メニスカス揺動での、メニスカス面Mの振動の過程を示す図である。まず、図4(a)のように静止状態にあるインク吐出口35近傍のメニスカス面Mは、圧電素子32に駆動電圧を印加することで、図4(b)のように加圧室36内へと引き込まれる。続いて、駆動電圧の印加が終了し、メニスカス面Mは、図4(c)のように、加圧室36内へ引き込まれた反動で加圧室36外方向へ膨らむ。こうして、インクが吐出することなくメニスカス面Mが振動し、振幅を徐々に減少させながら複数回の振動を繰り返して、図4(a)に示すような静止状態に収束する。このように、圧電素子32への一回の駆動電圧の印加で、図4(a)〜(c)の一連の過程を経て、一回のメニスカス揺動が実行される。なお、圧電素子32への一回の駆動電圧の印加後の、メニスカス面Mが静止状態に収束するまでの振動回数、及び時間は、インクの粘度や、温度のような条件に依存する。また、前の駆動電圧の印加で生じるメニスカス面Mの振動が静止状態に収束するまでに、次の新たな駆動電圧の印加に基づいてメニスカス揺動が開始されてもよい。
メニスカス揺動は、制御部20(図5参照)からラインヘッド制御回路26(図5参照)へ送信される、メニスカス揺動を実行可能な制御信号(以下、メニスカス揺動信号とする)に基づいて実行される。ラインヘッド制御回路26は、制御部20からメニスカス揺動信号が印加されると、メニスカス揺動を実行するための駆動電圧を、圧電素子32へ印加する。このようにして、制御部20(図5参照)は、メニスカス揺動信号を送信することで、メニスカス揺動を実行できる。また、圧電素子32へ印加する駆動電圧のパルスは、一回のメニスカス揺動信号に複数含まれていてもよく、1個以上5個以下のパルスが含まれているのが好ましい。なお、メニスカス揺動は、ノズル34からインク滴を吐出させるのと同じ駆動回路を用いて、圧電素子32に印加する駆動電圧のパルス幅を変更するだけで実行できる(特許第4541856号、段落0052参照)。制御部20が送信するメニスカス揺動信号の周波数は、特に限定されず、周波数10kHz以上50kHz以下の駆動電圧で、圧電素子32を電圧制御できる。
また、メニスカス揺動は、少なくとも、インクの吐出前に実行されるのが好ましい。インクの吐出前に、メニスカス揺動を実行することで、それまでインクが吐出されず溶剤の揮発に起因して増粘したインク吐出口35近傍のインクと、ラインヘッド11C〜11Kの加圧室36内のインクとが撹拌することで、加圧室36内及びノズル34のインク吐出口35近傍のインクを均一化できる。このことによって、インク吐出口35近傍のインクの粘度を低下させることができるため、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制することができる。
より具体的には、メニスカス揺動は、記録用紙Pへの画像形成前(全てのラインヘッド11C〜11Kでインクの吐出を行わない期間)、及び/又はインクの吐出直前に、1又は複数回実行されるのが好ましい。記録用紙Pへの画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合、メニスカス揺動信号は連続して300回以上2000回以下印加されるのが好ましい。一方、インクの吐出直前にメニスカス揺動を実行する場合、メニスカス揺動信号は、連続して10回以上500回以下印加されるのが好ましく、5回以上300回以下印加されるのがより好ましい。なお、記録用紙Pへの画像形成前、及びインクの吐出直前に実行するメニスカス揺動は、何れか一方のみを実行してもよいし、双方を実行してもよい。なお、このように記録用紙Pへの画像形成前、及び/又はインクの吐出直前にメニスカス揺動を実行する場合、制御部20(図5参照)からラインヘッド制御回路26(図5参照)に送信される画像形成のための制御信号と共にメニスカス揺動信号を送信することができる。
ここで、インク吐出口35近傍で起こる、インクの増粘は、メニスカス面Mからインクに含まれる溶剤が揮発することで起こり、メニスカス面Mからの溶剤の揮発が進行するにつれて、溶剤の揮発量は抑制される。このため、メニスカス揺動を過剰に実行すると、インク全体の増粘が起こりやすい。そこで、複数の記録用紙Pへ連続で画像形成する際、記録用紙Pへの画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合は、連続画像形成の最初の記録用紙Pへの画像形成前だけにメニスカス揺動が実行されるのが好ましい。こうすることで、メニスカス揺動を過剰に実行することに起因するインク全体の増粘を抑制することができ、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制することができる。
図5は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。インクジェット記録装置100には制御部20が備えられており、制御部20には、インターフェイス21、ROM22、RAM23、エンコーダー24、モーター制御回路25、ラインヘッド制御回路26、及び電圧制御回路27等が接続されている。
インターフェイス21は、図示しないパソコンのようなホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、インターフェイス21を介して受信された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データに変換する。そして、後述する各種制御回路に制御信号を出力する。制御部20は、前述のメニスカス揺動が実行される場合には、ラインヘッド制御回路26にメニスカス揺動信号を出力し、その出力信号に基づいて圧電素子32に印加される電圧を制御することで、ラインヘッド11C〜11Kの複数のノズルのインク吐出口35近傍に形成されるインクのメニスカスを、吐出に至らない程度に1又は複数回振動させる、メニスカス揺動を実行することができる。
ROM22は、ラインヘッド11C〜11Kを駆動させて画像記録を行う際の制御プログラムのようなプログラムを記憶している。RAM23は、制御部20で変倍処理或いは階調処理された画像データを所定の領域に格納する。
エンコーダー24は、搬送ベルト5を駆動する排紙側のベルト駆動ローラー6に接続されており、ベルト駆動ローラー6の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダー24から送信されるパルス数をカウントすることでベルト駆動ローラー6の回転量を算出し、記録用紙Pの送り量(記録用紙Pの位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダー24からの信号に基づいて、モーター制御回路25及びラインヘッド制御回路26に制御信号を出力する。
モーター制御回路25は、制御部20からの出力信号に基づいて記録媒体搬送用モーター28を駆動する。記録媒体搬送用モーター28を駆動することでベルト駆動ローラー6を回転させ、搬送ベルト5を図1の時計回りに回動させて記録用紙Pを矢印X方向へと搬送する。このとき、前述するように、制御部20は、記録媒体搬送用モーター28への電圧を制御して、記録用紙Pが50m/分以上の速度で搬送されるように、ベルト駆動ローラー6を回転駆動させるのが好ましい。
ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、RAM23に格納された画像データをラインヘッド11C〜11Kへ転送し、転送された画像データに基づいてラインヘッド11C〜11Kからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、記録媒体搬送用モーター28が駆動させる搬送ベルト5が行うによる記録用紙Pの搬送の制御とにより、記録用紙Pへの記録処理が行われる。また、前述のメニスカス揺動が実行される場合には、ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、ラインヘッド11C〜11Kのメニスカス揺動を制御する。
電圧制御回路27は、制御部20からの出力信号に基づいて給紙側のベルトローラー7に電圧を印加することで交番電界を発生させ、搬送ベルト5に記録用紙Pを静電吸着させる。静電吸着の解除は、制御部20からの出力信号に基づいてベルトローラー7又はベルト駆動ローラー6を接地させることで行われる。なお、ここでは給紙側のベルトローラー7に電圧を印加する構成としたが、排紙側のベルト駆動ローラー6に電圧を印加する構成としてもよい。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いてドットを形成する方法を、図6を用いて具体的に説明する。なお、図6では図1及び図2に示したラインヘッド11C〜11Kのうち、ラインヘッド11Cを例に挙げて説明するが、他のラインヘッド11M〜11Kについても全く同様に説明される。
図6に示すように、ラインヘッド11Cには複数個のノズルからなるノズル列N1、N2が用紙搬送方向(矢印X方向)に並設されている。つまり、用紙搬送方向Xの各ドット列を形成するノズルとして、ノズル列N1、N2に各1個ずつ(ドット列L1ではノズル12a及び12a’)、合計2個のノズルを備えている。なお、ここでは説明の便宜のため、ノズル列N1、N2を構成するノズルのうち、ドット列L1〜L16に対応する12a〜12p及び12a’〜12p’までの各16個のノズルのみを記載しているが、実際にはさらに多数のノズルが用紙搬送方向Xと直交する方向に配列されているものとする。
そして、このノズル列N1、N2を順次用いて被記録媒体上に画像を形成する。被記録媒体を用紙搬送方向Xに移動させながら、被記録媒体の幅方向(図の左右方向)1行分のドット列D1をノズル列N1からのインク吐出(図の実線矢印)で形成した後、次の1行分のドット列D2をノズル列N2からのインク吐出(図の破線矢印)で形成し、さらに次の1行分のドット列D3を再びノズル列N1からのインク吐出で形成する。以下、ドット列D4以降もノズル列N1、N2を交互に用いて同様に形成する。
以上説明した第2実施形態に係る画像形成方法では、第1実施形態に係るインクを使用しているため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔に起因する画像汚れの発生、及び高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化を抑制でき、且つ、オフセットの発生を抑制できる。このため、第2実施形態に係る画像形成方法は、種々のインクジェット記録装置に好適に利用することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
〔製造例1〕
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
スターラー、窒素同入管、コンデンサー、及び滴下ロートを備える容量1000mlの四つ口フラスコに、イソプロピルアルコール100g、及びメチルエチルケトン250gを加えた。滴下ロートに、メタクリル酸メチル40g、スチレン40g、アクリル酸ブチル10g、メタクリル酸10g、及び開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3gの混合溶液を入れ、窒素雰囲気下で70℃で加熱還流させたフラスコ内の溶媒に、前述の混合溶液を約2時間かけて滴下した。滴下後、さらに6時間かけてフラスコ内の反応液を加熱還流させ、さらに、メチルエチルケトン150g中にAIBN0.1gを含む溶液を、フラスコ内に15分かけて滴下した。この後、フラスコ内の反応液を5時間加熱還流して、分子量20,000、酸価100mgKOH/gのスチレン−アクリル樹脂(樹脂A)を得た。樹脂Aとは分子量の異なる樹脂B〜樹脂Gは、溶剤量、重合開始剤の使用量、重合温度、及び重合時間を適宜変更することの他は、樹脂Aと同様の方法で調製された。重合開始剤の使用量は、モノマー混合物1モルあたり0.001モル以上5モル以下の範囲内で調整された。重合温度は、50℃以上80℃以下の範囲内で調整された。重合時間は、10時間以上24時間以下の範囲内で調整された。
得られた樹脂の質量平均分子量(Mw)を、ゲルろ過クロマトグラフィー(HLC−8020GPC(東ソー株式会社製))を用いて下記条件に従って確認した。樹脂A〜樹脂Gの質量平均分子量を表1に示す。また、得られた樹脂の酸価(mgKOH/g)を滴定で確認した。得られた樹脂A〜樹脂Gの酸価を表1に示す。
<質量平均分子量測定条件>
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
Figure 2013189624
〔参考例1〕
イオン交換水78.5質量%、樹脂A6.0質量%、シアン色顔料(P.B−15:3)15質量%、及び界面活性剤(オルフィンE1004、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%となるように、顔料分散体の材料を、ダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス社製)に仕込み、表2に記載の粒径のジルコニアビーズをダイノミルのベッセルに充填した後、表2に記載の条件1〜条件4で処理して顔料分散体を調製した。なお、樹脂Aは中和等量の105%のNaOH水溶液で中和した。また、Naの質量は樹脂の質量として計算し、NaOH水溶液に含まれる水や中和反応で生じた水の質量はイオン交換水の質量として計算した。
条件1〜条件4に従って得られた顔料分散体を用い、顔料分散体40質量%、界面活性剤(オルフィンE1004、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)1.0質量%、1,2−オクタンジオール0.5質量%、2−ピロリドン10質量%、グリセリン10質量%、トリエチレングリコールモノメチルエーテル8.0質量%、及び1,3−プロパンジオール20質量%と残余のイオン交換水とを撹拌機を用いて均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、4種のインクを得た。なお、グリセリン、及びイオン交換水の使用量は、4種のインクの粘度が同様になるように適宜調整した。得られたインクについて、下記方法に従って、インク中の吸着樹脂比率を測定した。
<吸着樹脂比率測定方法>
インク10gを所定の容器に入れ、遠心分離機(NS−C100(株式会社ナノシーズ製))を用いて回転数5000rpmの条件で、24時間インクを遠心分離した。遠心分離後、容器中のインクの透明な上澄み液全量を採取し、上澄み液を0.67Paの減圧条件下で、150℃で乾燥して、遊離樹脂を主成分とする固形分を得た。なお、インク中に含まれる界面活性剤は、乾燥条件下で揮発する。得られた固形分の質量を遊離樹脂の質量として、顔料分散体中の遊離樹脂の含有量を算出した。次いで、得られた遊離樹脂の含有量の値から、下式に従って吸着樹脂比率を求めた。
吸着樹脂比率=1−(遊離樹脂の質量/インク中の樹脂の全質量)
Figure 2013189624
表2から、ジルコニアビーズの径、ダイノミルのようなミルを用いる処理回数、及び吐出量のような顔料分散体の製造条件を変更することで、インクに含まれる遊離樹脂の量を調整でき、インクに含まれる遊離樹脂の量が調整されることで、吸着樹脂比率を調整できることが分かる。
〔製造例2〕
(顔料分散体の製造)
シアン色顔料としてP.B−15:3を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、15質量%の顔料、表3、及び表4に記載の種類及び量のスチレン−アクリル樹脂、及び0.5質量%の界面活性剤(オルフィンE1004、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)と、残余の水とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L,株式会社シンマルエンタープライゼス製)に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練した。参考例の吸着樹脂比率の調整方法を参考にして、ダイノミルにおける処理回数、吐出量を適宜変更し、表3、及び表4に記載の吸着樹脂比率を有する顔料分散体1〜顔料分散体12を得た。得られた顔料分散体をイオン交換水を用いて500倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)を用いて顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径D50が70nm以上130nm以下の範囲内となっていることを確認した。
また、下記方法に従い、顔料分散体1〜顔料分散体12の吸着樹脂比率を求めた。顔料分散体1〜顔料分散体12の吸着樹脂比率を表3、及び表4に記す。
<吸着樹脂比率測定方法>
顔料分散体10gを所定の容器に入れ、遠心分離機(NS−C100(株式会社ナノシーズ製))を用いて回転数5000rpmの条件で、24時間遠心分離した。遠心分離後、容器中の顔料分散体の透明な上澄み液全量を採取し、上澄み液を0.67Paの減圧条件下で、150℃で乾燥して、遊離樹脂を主成分とする固形分を得た。なお、顔料分散体に含まれる界面活性剤は、150℃での乾燥時に揮発する。得られた固形分の質量を遊離樹脂の質量として、顔料分散体中の遊離樹脂の含有量を算出した。次いで、得られた遊離樹脂の含有量の値から、下式に従って吸着樹脂比率を求めた。
吸着樹脂比率=1−(遊離樹脂質量/全樹脂質量)
なお、以下の、実施例、及び比較例で調製されたインクに含まれる、顔料分散体以外の他の成分は、何れも上記乾燥条件下において揮発するものである。このため、以下の、実施例、及び比較例で調製されたインクの吸着樹脂比率は、インクの調製に用いた顔料分散体の吸着樹脂比率と等しくなる。
Figure 2013189624
Figure 2013189624
〔実施例1〜21、及び比較例1〜56〕
(インクの調製)
インク中のトリエチレングリコールモノメチルエーテルのインク全量に対する割合が表5に記載の割合となるインクの組成a〜eそれぞれについて、得られた計12種類の顔料分散体それぞれを用いて、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係る計60種類のインクを調製した。
具体的には、得られた顔料分散体40質量%、界面活性剤(オルフィンE1004、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物(日信化学工業株式会社製))1質量%、1,2−オクタンジオール0.5質量%、2−ピロリドン8質量%、グリセリン10質量%、1,3−プロパンジオール20質量%、及びインク全量に対して表5に記載の割合のトリエチレングリコールモノメチルエーテルと、残余のイオン交換水とを、撹拌機を用いて均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係るインクを調製した。
〔実施例22〕
顔料分散体として40質量%の顔料分散体4を用いることと、1,2−オクタンジオールに変えて1.0質量%の2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを用いることと、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを表5に記載の組成cの割合で用いることとの他は、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係るインクと同様にして、実施例22に係るインクを調製した。
〔実施例23〕
顔料分散体として40質量%の顔料分散体5を用いることと、1,2−オクタンジオールに変えて1.0質量%の2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを用いることと、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを表5に記載の組成dの割合で用いることとの他は、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係るインクと同様にして、実施例23に係るインクを調製した。
Figure 2013189624
〔実施例24〜29〕
トリエチレングリコールモノメチルエーテルに変えて、トリエチレングリコールモノブチルエーテルをインク全量に対して8.0質量%用いることと、表8に記載の種類の顔料分散体を用いることとの他は、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係るインクと同様にして、インクの組成cと同様のインクの組成fである、実施例24〜26のインクを調整した。また、トリエチレングリコールモノメチルエーテルに変えて、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルのインク全量に対する割合を8.0質量%用いることと、表8に記載の種類の顔料分散体を用いることの他は、実施例1〜21、及び比較例1〜39に係るインクと同様にして、インクの組成cと同様のインクの組成gである実施例27〜29のインクを調製した。
<評価>
実施例1〜23、及び比較例1〜39のインクについて、下記の方法に従い、間欠吐出性、サテライト、及び保存安定性を評価した。実施例24〜29のインクについて、下記の方法に従い、間欠吐出性を評価した。実施例1〜23、及び比較例1〜39のインクの間欠吐出性、サテライト、及び保存安定性の評価結果を表6、及び表7に記す。実施例24〜29に係るインクの間欠吐出性の結果を、実施例2、5、及び8のインクの間欠吐出性の評価結果と併せて表8に記す。
また、実施例2、5、8、及び11、並びに比較例8のインクについて、オフセット性を評価した。オフセット性の評価結果を表9に記す。
<間欠吐出性の評価方法>
間欠吐出性は、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の生じにくさの指標となる。間欠吐出性の評価は、ヘッド内部を保温可能なヒーターを有し、ヘッド内部の温度を検知可能な記録ヘッドを備える画像形成装置(京セラミタ株式会社製実験機)を用いて、ヘッドの保温温度を25℃に設定して、10℃15%RH環境下において行った。記録ヘッドにインクを充填し、ノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードでかきとった。被記録媒体(記録用紙P)として光沢紙(写真光沢紙、KA4100PGP(セイコーエプソン株式会社製))を用いた。具体的には、記録ヘッドから、被記録媒体へのインクの打込み量が7g/mとなるようにインクを吐出して、ヘッド長手方向のライン画像1を画像形成してから30分後、被記録媒体への画像形成前に1000回のメニスカス揺動を実行した後、任意の非画像形成区間を経た後に、再度メニスカス揺動を10回実行し、その直後にライン画像2を形成した。ライン画像2の画像形成状態を顕微鏡を用いて観察して、間欠吐出性の評価を行った。間欠吐出性の評価基準を以下に記す。
◎:ライン画像1からライン画像2までの間にA3サイズ用紙の縦相当の長さを超える非画像形成区間を設けても、ライン画像2に乱れが生じない。
○:A3サイズ用紙の縦相当の非画像形成区間まで、ライン画像に乱れが生じない。
×:A3サイズ用紙の縦相当の非画像形成区間で、ライン画像に乱れが生じる。
<サテライトの評価方法>
サテライトの評価は、間欠吐出性の評価で用いた画像形成装置を用いて、ヘッドの保温温度を25℃に設定し、25℃60%RH環境下で行った。記録ヘッドにインクを充填し、ノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードでかきとった。記録ヘッドのノズル面と記録用紙Pとの距離を1mmに固定し、給紙部から排出部までの記録用紙Pの搬送速度を50m/分に設定した。被記録媒体(記録用紙P)として光沢紙(写真光沢紙、KA4100PGP(セイコーエプソン株式会社製))を用い、記録ヘッドから、被記録媒体へのインクの打込み量が7g/mとなるようにインクを吐出した。1枚の被記録媒体に、被記録媒体の進行方向に垂直なライン画像(1ドット幅×被記録媒体の幅に画像形成可能な長さ)を、9ドット幅のスペース毎(非画像形成区間毎)に繰返し形成した。形成した複数のライン画像のうち任意のライン画像を顕微鏡を用いて観察してサテライトの評価を以下の基準で行った。
◎:歪みのない1ライン画像が形成されている。
○:楕円形のドット、及び/又は、サテライト滴が飛翔し、主滴が着弾して形成されたドットとサテライト滴が着弾して形成されたドットとが繋がって形成されたドットに起因して、ライン画像に歪みが生じている。
×:サテライト滴が飛翔し、主滴が着弾して形成されたドットと、サテライト滴が着弾して形成されたドットとが離れて形成され、2重のライン画像が形成されている。
<保存安定性の評価方法>
保存安定性は、高温環境にインクを長期間さらした後のインクの粘度変化のしにくさの指標となる。容積90mlの容器に、初期粘度Vを測定したインク60mlを入れ、インクの入った容器を内温60℃に設定された恒温器に入れ、1ヶ月間静置した。その後、25℃の環境下で、容器内のインクの保管後粘度Vを測定し、初期粘度Vと、保管後粘度Vとから下記式に従って粘度変化率を求め、得られた結果を以下の基準で評価した。インクの粘度は振動式粘度計(VM−200T(ニッテツ北海道制御システム株式会社製))を用いて測定した。
粘度変化率(%)=((V−V)/V)×100
◎:粘度変化率が±2%未満。
○:粘度変化率が±2%以上5%以下。
×:粘度変化率が±5%超。
<オフセット性の評価方法>
オフセット性の評価は、間欠吐出性の評価で用いた画像形成装置を用いて、ヘッドの保温温度を25℃に設定し、10℃80%RH環境下で行った。記録ヘッドにインクを充填した後、記録ヘッドのノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードで掻き取った。記録ヘッドのノズル面と記録紙との距離を1mmに設定した。一色当たりの被記録媒体(記録用紙P)へのインクの打込み量が3g/mとなるように設定した場合、7g/mとなるように設定した場合、及び11g/mとなるように設定した場合のそれぞれについて、シアン色インクのみを吐出して、10枚連続でベタ画像を形成した。連続画像形成した10枚目について、被記録媒体を排出する排出部に備えられる、表面材質がポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)である従動ローラー8b(直径16mm)と接触した後の被記録媒体の非画像形成部の状態と従動ローラー8bへのインクの付着の状況を観察してオフセット性を評価した。オフセット性の評価の基準は以下の通りである。
なお、従動ローラー8bと排出ローラー8a(表面材質:エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM),直径:25mm)とで生じる線圧(gf/mm)は、従動ローラーの軸とその支持部材との間に備えられたバネで調整することができる。
◎:線圧が25gf/mmでも、非画像形成部に画像が版画されていない。
○:線圧が25gf/mmでは非画像形成部に画像が版画されているが、線圧が15gf/mmでは、非画像形成部に画像が版画されていない。
×:線圧が15gf/mmでも、非画像形成部に画像が版画されている。
なお、インクジェット記録装置の被記録媒体の搬送速度は50m/分とした。被記録媒体としては、用紙(IJW、王子製紙株式会社製)をA4サイズに切断したものを用いた。被記録媒体上に形成した画像のサイズは10×10cmとした。
Figure 2013189624
Figure 2013189624
表6、及び表7によれば、水、顔料、樹脂、有機溶剤、及び保湿剤を含み、樹脂が質量平均分子量が35,000以上140,000以下であり(樹脂C〜F)、吸着樹脂比率が0.97以上であり(顔料分散体1〜7)、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量がインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下である(インク組成b〜d、f、及びg)インクであれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良、サテライト滴の飛翔に起因する画像汚れの発生、及びインクが高温環境に長期間さらされた場合のインクの粘度変化を抑制できることが分かる。
これに対し、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が3質量%未満の場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制しにくいことが分かる。一方、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が3質量%以上15質量%以下の場合であっても、樹脂の質量平均分子量が140,000超の場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の発生を抑制しにくいことが分かる。
また、インクの吸着樹脂比率が0.97未満の場合、サテライト滴の飛翔に起因する画像汚れの発生を抑制しにくいことが分かる。
また、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が15質量%超の場合、インクが高温環境に長期間さらされた場合にインクの粘度変化を抑制できないことが分かる。一方、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が3質量%以上15質量%以下の場合であっても、樹脂の質量平均分子量が35,000未満の場合、インクが高温環境に長期間さらされた場合にインクの粘度変化を抑制できないことが分かる。
Figure 2013189624
表8によれば、水、顔料、樹脂、有機溶剤、及び保湿剤を含み、樹脂が質量平均分子量が35,000以上140,000以下であり、吸着樹脂比率が0.97以上であり、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量がインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下であるインクについて、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルが、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルの中から選択される少なくとも1種以上であれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制できることが分かる。
Figure 2013189624
表9によれば、インクの打込み量が7.0g/m以下の場合、インクが水、顔料、樹脂、有機溶剤、及び保湿剤を含み、樹脂が質量平均分子量が35,000以上140,000以下であり(樹脂C〜F)、吸着樹脂比率が0.97以上であり(顔料分散体1〜7)、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量がインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下である(インク組成b〜d、f、及びg)インクは、オフセットの発生を良好に抑制できることが分かる。一方、インクの打込み量が7.0g/m超の場合、インクが水、顔料、樹脂、有機溶剤、及び保湿剤を含み、樹脂が質量平均分子量が35,000以上140,000以下であり、吸着樹脂比率が0.97以上であり、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量がインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下であるインクであっても、オフセットの発生を抑制できないことが分かる。
2 給紙トレイ
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(用紙搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙

Claims (6)

  1. 少なくとも、水と、顔料分散体と、有機溶剤と、保湿剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
    前記顔料分散体は、質量平均分子量が35,000以上140,000以下の樹脂と顔料とを含み、
    インク中の前記樹脂全量の質量と、前記樹脂のうちの顔料から遊離している樹脂の量とから、下記式:
    吸着樹脂比率=1−(遊離樹脂質量/全樹脂質量)
    に従って求められる吸着樹脂比率が0.97以上であり、
    前記有機溶剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルをインクの質量に対して3質量%以上15質量%以下含む、インクジェット記録装置用インク。
  2. 前記保湿剤が、グリセリン、及び1,3−プロパンジオールを含む、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
  3. 前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルが、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種以上を含む、請求項1又は2記載のインクジェット記録装置用インク。
  4. インクジェット記録装置を用いて、請求項1〜3記載の何れか1記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、画像形成方法。
  5. 前記インクジェット記録装置が、ラインヘッド方式の記録ヘッドを備え、
    被記録媒体が50m/分以上の速度で搬送され、
    前記被記録媒体毎の前記インクの吐出量が、7g/m以下である、請求項4記載の画像形成方法。
  6. 前記インクジェット記録装置が、圧電素子に印加する電圧を制御することで液室内に生じる圧力を利用して前記インクの液滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録方式がラインヘッド型の記録方式であり、
    前記インクジェット記録装置が備える制御部が、前記圧電素子に印加する電圧を制御することで、前記ノズルのインク吐出口に形成される前記インクのメニスカスを、吐出に到らない程度に1又は複数回振動させる、メニスカス揺動を実行し、
    前記メニスカス揺動は、前記被記録媒体へのインクの吐出前に実行される、請求項4又は5記載の画像形成方法。
JP2013007905A 2012-02-17 2013-01-18 インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 Active JP6009948B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013007905A JP6009948B2 (ja) 2012-02-17 2013-01-18 インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
US13/769,199 US9045663B2 (en) 2012-02-17 2013-02-15 Ink for ink-jet recording apparatuses and image forming method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033010 2012-02-17
JP2012033010 2012-02-17
JP2013007905A JP6009948B2 (ja) 2012-02-17 2013-01-18 インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013189624A true JP2013189624A (ja) 2013-09-26
JP6009948B2 JP6009948B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=48981940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013007905A Active JP6009948B2 (ja) 2012-02-17 2013-01-18 インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9045663B2 (ja)
JP (1) JP6009948B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015168801A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 東洋インキScホールディングス株式会社 顔料分散樹脂およびその樹脂を用いてなるインキ
JP2019108429A (ja) * 2017-12-15 2019-07-04 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録用白色インク

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09268266A (ja) * 1996-04-01 1997-10-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェット記録液
JPH11246803A (ja) * 1998-03-02 1999-09-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェットインキの製造方法
JPH11302586A (ja) * 1998-04-17 1999-11-02 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク組成物およびインク組成物製造方法
JP2004216809A (ja) * 2003-01-17 2004-08-05 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2005082607A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Ricoh Co Ltd 水性記録液及びそれを用いた記録方法
JP2005263972A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Seiko Epson Corp インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
JP2009035663A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
JP2012025881A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Kyocera Mita Corp インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置
JP2013124335A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3102304B2 (ja) 1995-06-29 2000-10-23 ブラザー工業株式会社 水性インク及びインクジェット記録方法
EP2474581B1 (en) * 2009-09-04 2017-11-29 FUJIFILM Corporation Ink set, recording method, recorded material, and printed material
JP5499012B2 (ja) * 2011-11-17 2014-05-21 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09268266A (ja) * 1996-04-01 1997-10-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェット記録液
JPH11246803A (ja) * 1998-03-02 1999-09-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd インクジェットインキの製造方法
JPH11302586A (ja) * 1998-04-17 1999-11-02 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク組成物およびインク組成物製造方法
JP2004216809A (ja) * 2003-01-17 2004-08-05 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2005082607A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Ricoh Co Ltd 水性記録液及びそれを用いた記録方法
JP2005263972A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Seiko Epson Corp インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
JP2009035663A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
JP2012025881A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Kyocera Mita Corp インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置
JP2013124335A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015168801A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 東洋インキScホールディングス株式会社 顔料分散樹脂およびその樹脂を用いてなるインキ
JP2019108429A (ja) * 2017-12-15 2019-07-04 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録用白色インク

Also Published As

Publication number Publication date
JP6009948B2 (ja) 2016-10-19
US9045663B2 (en) 2015-06-02
US20130215169A1 (en) 2013-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5892954B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5499012B2 (ja) 画像形成方法
JP5744706B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5417423B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5560295B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5581239B2 (ja) インクジェット記録装置用インク
US8939567B2 (en) Ink for inkjet recording apparatus, and image forming method
JP5879298B2 (ja) インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法
JP6009948B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5752155B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5520893B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5647952B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5581268B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5804724B2 (ja) インクジェット記録装置用インク
JP7151225B2 (ja) インクジェット用インク及びインクジェット記録システム
JP5804713B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法
JP5651635B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5738170B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法
JP5647953B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5624950B2 (ja) 画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6009948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150