JP2013187074A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】。本発明は、短絡が防止でき、電池出力の優れた非水電解質二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】負極活物質層と、正極活物質層と、セパレータと、前記負極活物質層または前記正極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む耐熱前駆層が、前記活物質層および前記セパレータで挟持されてなる積層体を、前記第1の粒子の融点よりも高く、前記第2の粒子の融点および前記セパレータの融点よりも低い温度で熱圧縮することにより、前記耐熱層を作製する工程を含む、非水電解質二次電池の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池およびその製造方法に関する。
近年、環境保護運動の高まりを背景として、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、および燃料電池車(FCV)の開発が進められている。これらのモータ駆動用電源としては繰り返し充放電可能な二次電池が適しており、特に高容量、高出力が期待できるリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池が注目を集めている。
非水電解質二次電池は、集電体表面に形成された正極活物質(例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO等)を含む正極活物質層を有する。また、非水電解質二次電池は、集電体表面に形成された負極活物質(例えば、金属リチウム、コークスおよび天然・人造黒鉛等の炭素質材料、Sn、Si等の金属およびその酸化物材料等)を含む負極活物質層を有する。さらに、非水電解質二次電池は、この正極活物質層と負極活物質層との間に設けられ、正極活物質層および負極活物質層を分離する電解質(電解液)を含む電解質層を有している。
このような非水電解質二次電池において、正極活物質層と、負極活物質層と、該活物質層に挟持されるセパレータと、を接着性樹脂層により接合して密着させた二次電池が知られている(例えば、特許文献1)。このような接着性樹脂層を有することで、正極活物質層と、負極活物質層と、セパレータとの3者の密着性を増加させることができ、電池反応を促進することができる。
特開平10−172537号公報
しかしながら、接着性樹脂層を有する二次電池は、何らかの原因により電池内部温度がセパレータ融点を越えた場合、セパレータが熱収縮して正極活物質層と負極活物質層間とが短絡し、電池反応を阻害する虞がある。そのため、接着性樹脂層に加えて、融点の高い隔離層を、正極活物質層および/または負極活物質層と、その隣接のセパレータとを隔離するために設けて、短絡を防止する方法が考えられる。しかしながら、隔離層を設ける場合、従来技術に対して隔離層分の厚みが増してしまい、電池出力などの電池性能が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、短絡が防止でき、電池出力の優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、融点の異なるふたつの粒子を含む耐熱前駆層が、活物質層およびセパレータで挟持されてなる積層体を、所定の温度で熱圧縮して耐熱層を形成することにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、負極活物質層と、正極活物質層と、セパレータと、前記負極活物質層または前記正極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池の製造方法に関する。当該製造方法は、第1の粒子と、第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む耐熱前駆層が、活物質層およびセパレータで挟持されてなる積層体を、第1の粒子の融点よりも高く、第2の粒子の融点およびセパレータの融点よりも低い温度で熱圧縮することにより、耐熱層を作製する工程を含む。
本発明によれば、活物質層とセパレータとの間に融点の異なるふたつの粒子を含む耐熱前駆層を含む積層体を所定の温度で熱圧縮することにより、耐熱前駆層中の一方の粒子(第1の粒子)が溶融して耐熱層が形成される。当該溶融した粒子が接合点となり、活物質層とセパレータとが耐熱層を介して接着される。また、耐熱前駆層中の他方の粒子(第2の粒子)は、熱圧縮後も耐熱層で粒子として存在するため、耐熱層中の当該粒子が、活物質層とセパレータとを隔離する効果を有する。その結果、電池反応を促進するための接着層と、短絡を防止するための隔離層との効果を併せ持つ耐熱層を有する、電池出力の優れた非水電解質二次電池が得られる。
本発明の電池の一実施形態である積層型電池の概要を模式的に表した断面概略図である。 本発明の電池の一実施形態における、耐熱層を模式的に表した断面概略図である。 本発明の電池の一実施形態における、耐熱層を模式的に表した断面概略図である。
本発明は、負極活物質層と、正極活物質層と、セパレータと、前記負極活物質層または前記正極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む耐熱前駆層が、前記活物質層および前記セパレータで挟持されてなる積層体を、前記第1の粒子の融点よりも高く、前記第2の粒子の融点および前記セパレータの融点よりも低い温度で熱圧縮することにより、前記耐熱層を作製する工程を含む、非水電解質二次電池の製造方法に関する。
本実施形態においては、活物質層とセパレータとの間に融点の異なるふたつの粒子を含む耐熱前駆層を含む積層体を、所定の温度で熱圧縮する。これにより、耐熱前駆層中の一方の粒子が溶融し、溶融した粒子が、活物質層とセパレータとを耐熱層を介して接着する接合点となる。また、他方の粒子は熱圧縮後も耐熱層で粒子として存在するため、活物質層とセパレータとを隔離する隔離点となる。したがって、本実施形態の耐熱層は、電池反応を促進するための接着層と、短絡を防止するための隔離層との効果を併せ持つものである。また、当該耐熱層が接着層と隔離層との効果を有することから、本実施形態の非水電解質二次電池は、接着層と隔離層との2つの層を併用する必要がなく、また、併用する場合よりも層の厚さを省略することができ、電池全体の厚みを省略できる。また、第1の粒子は耐熱前駆層中で分散されているため、熱圧縮により、第1の粒子が溶融して、当該溶融した領域は、耐熱層の中で点在することとなる。すなわち、第1の粒子が溶融した接合点と、第2の粒子が存在する隔離点と、がそれぞれ点在し、混ざり合った状態となる。そのため、活物質層またはセパレータと、耐熱層との接合点も、接合面上の一面に存在することなく、点在することとなる。活物質層と抵抗の高い耐熱層との接合点が限定されているため、活物質層の一面が耐熱層で覆われる形態と比較すると、イオン伝導抵抗が減少できる。また、本実施形態のリチウムイオン二次電池は、接着層のような層状の絶縁層を持たないことで、出力が改善される。
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明するが、本発明はリチウムイオン二次電池以外の二次電池にも適用可能である。
<非水電解質二次電池の全体構造>
まず、添付した図面を参照しながら、本発明の製造方法により得られるリチウムイオン二次電池の全体構造を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の電池の一実施形態である積層型電池の概要を模式的に表した断面概略図である。なお、本明細書においては、図1に示す積層型のリチウムイオン二次電池を例に挙げて詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はかような形態のみに制限されない。なお、本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成部材である耐熱層については、図1では省略する。
図1に示すように、本実施形態の積層型リチウムイオン二次電池10は、電池外装材22を用いて、発電要素17を収納し密封した構成を有している。ここで発電要素17は、負極集電体11の両面(発電要素の最下層および最上層用は片面)に負極活物質層12が形成された負極、電解質層(セパレータ)13、および正極集電体14の両面に正極活物質層15が形成された正極を積層した構成を有している。積層の際、一の負極片面の負極活物質層12と前記一の負極に隣接する一の正極片面の正極活物質層15とが電解質層(セパレータ)13を介して向き合うようにして、負極、電解質層(セパレータ)13、正極の順に複数積層されている。
これにより、隣接する負極活物質層12、電解質層(セパレータ)13、および正極活物質層15は、一つの単電池層16を構成する。従って、本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、単電池層16が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。発電要素17の両最外層に位置する最外層負極集電体11aには、いずれも片面のみに負極活物質層12が形成されている。なお、図1において、負極板および正極板の配置を入れ替えてもよい。その際は、発電要素17の両最外層に最外層正極集電体(図示せず)が位置するようにし、該最外層正極集電体の場合にも片面のみに正極活物質層15が形成されているようにする。
また、前記の各電極(正極および負極)と導通される負極集電板18および正極集電板19が、それぞれ負極端子リード20および正極端子リード21を介して各電極の負極集電体11および正極集電体14に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられている。これにより、負極集電体11および正極集電体14に電気的に接続された負極集電板18および正極集電板19は、電池外装材22の外部に露出される構造を有している。
図2は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の積層電極体30の断面概略図である。なお、積層電極体30は、図1に示される単電池層16の拡大図に相当し、セパレータ31は、電解質とともに電解質層13を構成する。図2に示されるように、積層電極体30は、負極活物質層12と正極活物質層15との間に、セパレータ31を有する。また、積層電極体30は、活物質層(負極活物質層12および正極活物質層15)とセパレータ31とに挟持されてなる耐熱層32を有する。
<非水電解質二次電池の製造方法>
本実施形態のリチウム二次電池の製造方法は、まず、積層電極体を得る。積層電極体は、上述のように、正極活物質層と、負極活物質層と、セパレータと、正極活物質または負極活物質層とセパレータとの間に配置される耐熱層とが積層されて構成される。また、当該積層電極体は、活物質層とセパレータとの間に、耐熱前駆層が積層された積層体を、所定の温度で熱圧縮することにより形成される。本実施形態の耐熱前駆層は、第1の粒子と、第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む。また、本実施形態の熱圧縮の温度は、第1の粒子の融点よりも高く、第2の粒子および前記セパレータの融点よりも低い温度である。すなわち、耐熱層は、積層体を熱圧縮することにより、耐熱前駆層中の第1の粒子が溶融し、形成される。以下、本実施形態のリチウム二次電池の製造方法について、詳細に説明する。
「積層電極体」
(1)まず、耐熱前駆層を、正極活物質層、負極活物質層またはセパレータ上に形成するために、負極活物質層、正極活物質層およびセパレータを準備する。以下、各層の構成および各層を形成するためのスラリーの構成について説明する。
[負極]
負極は、負極集電体11の表面に負極活物質層12が形成されてなる構成を有する。
本実施形態において、負極活物質層12を形成するためのスラリー(以下、負極活物質層用スラリー)は、負極活物質を含み、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電助剤、バインダー、溶媒を含む。
(負極集電体)
負極集電体11は、導電性材料から構成される。集電体を構成する導電性材料は、導電性を有するものであれば特に制限されず、例えば、金属や導電性高分子など従来公知のものを適宜利用することができる。具体的には、Fe、Cr、Ni、Mn、Ti、Mo、V、Nb、Al、Cu、Ag、Au、Ptおよびカーボンからなる群より選択されてなる少なくとも1種以上、例えば、2種以上の合金からなるステンレスなどその集電体材料が好ましく用いられうる。また本実施形態では、NiとAlのクラッド材、CuとAlのクラッド材、あるいはこれらの集電体材料の組み合わせのめっき材なども好ましく使える。また、上記集電体材料である金属(Alを除く)表面に、他の集電体材料であるAlを被覆させた集電体であってもよい。また、場合によっては、2つ以上の上記集電体材料である金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。
集電体の厚さは、特に限定されないが、いずれの集電体も通常は1〜100μm、好ましくは1〜50μm程度である。
(負極活物質)
本実施形態で用いられる負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる、カーボン系の導電性材料(カーボン材料)である。このようなカーボン材料としては、ケッチェンブラック、バルカン、アセチレンブラック、ブラックパール、予め高温で熱処理したカーボン担体、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバーなどからなるカーボン粒子が挙げられる。
場合によっては、負極活物質として、リチウム金属等の金属材料、リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物、およびその他の従来公知の負極活物質が併用されてもよい。
負極活物質層に含まれる負極活物質の平均粒径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは1〜5μmである。なお、本明細書中において、「粒径」とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒径の平均値として算出される値を採用するものとする。他の構成成分の粒径や平均粒径も同様に定義することができる。
(導電助剤)
導電助剤とは、導電性を向上させるために配合される添加物をいう。本実施形態において用いられうる導電助剤は特に制限されず、従来公知の形態が適宜参照されうる。例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。なお、本実施形態において負極活物質として用いられるカーボン材料はそれ自体が導電性を有することもあるが、かような場合には導電助剤の使用は必ずしも必要ではない。
(バインダー)
バインダーは、活物質同士または活物質と集電体や導電助剤とを結着させて電極構造(3次元ネットワーク)を維持する目的で活物質層に加えられる。
バインダーとしては、特に制限されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの増粘剤;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂;ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム;アクリル樹脂;ポリウレタン樹脂;およびユリア樹脂;が挙げられる。これらをそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
(添加剤)
本実施形態の負極活物質層12に含まれうるその他の添加剤としては、例えば、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。
(溶媒)
本実施形態の負極活物質層用スラリーは、溶媒を含むのが好ましい。
負極活物質層用のスラリーに用いられる溶媒としては、特に制限されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、水などが用いられうる。水などの水性溶媒を用いる場合は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを添加するとよい。溶媒の量は、特に制限されないが、スラリーの全質量に対して、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは5〜80質量%、さらに好ましくは10〜75質量%である。
(負極(負極活物質層)の形成方法)
負極は、負極集電体11の表面に、負極活物質層用スラリーを、塗布、乾燥することで作製できる。例えば、負極の作製方法としては、電極材料(負極活物質、導電助剤、およびバインダー)を、溶媒に分散して電極スラリーを調製し、集電体の一方または両面に当該スラリーを塗布した後、乾燥、必要によりプレスすることにより、負極を作製することができる。
負極活物質層12中に含まれうる上記の成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水電解質二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。負極活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、負極活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
[正極]
正極は、正極集電体14の表面に正極活物質層15が形成されてなる構成を有する。
本実施形態において、正極活物質層を形成するためのスラリー(以下、正極活物質層用スラリー)は、正極活物質を含み、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電助剤、バインダー、溶媒を含む。なお、正極活物質以外の成分については、負極活物質層12について上述したのと同様の形態が採用されうる。
(正極集電体)
正極集電体14は、導電性材料から構成される。正極集電体を構成する導電性材料の種類やその厚さについては、負極集電体11について上述したのと同様の形態が採用されうるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(正極活物質)
正極活物質は、リチウムの吸蔵放出が可能な材料であれば特に限定されず、リチウムイオン二次電池に通常用いられる正極活物質が利用されうる。具体的には、リチウム−遷移金属複合酸化物が好ましく、例えば、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物、LiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiNi0.5Mn0.5などのLi−Ni−Mn系複合酸化物が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。
(正極(正極活物質層)の形成方法)
正極は、正極集電体14の表面に、正極活物質層用スラリーを、塗布、乾燥することで作製できる。例えば、正極の作製方法としては、電極材料(正極活物質、導電助剤、およびバインダー)を、溶媒に分散して電極スラリーを調製し、集電体の一方または両面に当該スラリーを塗布した後、乾燥、必要によりプレスすることにより、正極を作製することができる。
正極活物質層15中に含まれうる上記の成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水電解質二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。正極活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、正極活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
[セパレータ]
セパレータは、正極活物質層と負極活物質層との間に介在し、両極活物質の接触に伴う短絡防止や電解液を保持して導電性を確保する役割を有する。
セパレータとしては、電解質を吸収保持ないし担持するポリマーからなる多孔性シートセパレータ、不織布セパレータなどを用いることができる。多孔性シートセパレータとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)等の炭化水素、ガラス繊維などからなる微多孔膜が挙げられる。不織布セパレータの材質としては、例えば、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリイミド、またはアラミド樹脂など従来公知のものを用いることができる。
セパレータとしては、融点が、120〜300℃であるものが好ましい。より好ましくは125〜200℃、さらに好ましくは125〜180℃、特に好ましくは130〜170℃、もっとも好ましくは130〜160℃である。
また、セパレータの厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。セパレータの厚さは、例えば、好ましくは1〜50μm、より好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは5〜25μm程度である。
(2)次に、耐熱前駆層を、正極活物質層、負極活物質層またはセパレータ上に形成する。以下、耐熱前駆層の構成および耐熱前駆層を形成するためのスラリーの構成について説明する。
[耐熱前駆層]
本実施形態において、耐熱前駆層の形成方法は特に制限されないが、たとえば、耐熱前駆層を形成するためのスラリー(以下、耐熱前駆層用スラリー)を電極またはセパレータ上に塗布することで形成することができる。以下、耐熱前駆層用スラリーを用いて耐熱前駆層を形成する方法を例示して説明する。
本実施形態において、耐熱前駆層用スラリーは、第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、溶媒と、を含む。好ましい実施形態のひとつとしては、耐熱前駆層用スラリーは、第1の粒子の融点より高く、第2の粒子の融点より低い融点を有する第3の粒子をさらに含む。また、耐熱前駆層用スラリーは、バインダーを含むのが好ましい。
(第1の粒子)
本実施形態で用いられる第1の粒子としては、熱圧縮により溶融しうる粒子であればよく、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂またはこれらの変性体、誘導体などの粒子が挙げられる。これらのうち、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系の粒子がより好ましい。第1の粒子としては、これらを1種単独で用いても、2種以上を混合して使用してもよい。
第1の粒子としては、融点が、60〜120℃であるものが好ましい。より好ましくは60〜110℃、さらに好ましくは60〜100℃、特に好ましくは60〜90℃、もっとも好ましくは60〜80℃である。融点を上記範囲内にすることで、第1の粒子が熱圧縮により速やかに溶融し、活物質層とセパレータとの接合点を形成することができる。なお、融点とは、JIS−K7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度(転移温度)を意味している。例えば、粒子の融点は、セイコーインスツルメンツ(SII)社製TG−DTA6300により測定を行う。また、特に融点を持たない材料を用いる場合は軟化点を融点として扱っても支障がない。その場合にはJIS−K7191法にて熱変形温度を測定する。
耐熱前駆層用スラリー中の第1の粒子の含有量としては、特に制限されず、耐熱前駆層(耐熱層)を形成する固形分(100質量%)に対して、後述する含有量になるよう、適宜調製すればよい。
第1の粒子の粒径としては、粒径が耐熱層の厚みよりも小さければ特に制限されないが、例えば、耐熱層の厚みの4/5〜1/100の粒径であるのが好ましく、3/5〜1/50の粒径であるのがより好ましく、1/2〜1/25の粒径であるのがさらに好ましい。例えば、第1の粒子の平均粒径としては、第1の粒子と活物質層またはセパレータとの接合点を点在して存在させるという観点から、0.3〜10μmであるのが好ましい。また、0.3〜6μm、0.35〜5μmの順で好ましい。より好ましくは0.35〜3μm、さらに好ましくは0.4〜2μmである。
(第2の粒子)
本実施形態で用いられる第2の粒子としては、第1の粒子よりも融点が高く、熱圧縮により溶融しなければ特に制限されず、例えば、JIS−K7121法にて測定した融解温度(転移温度)が120℃以上、またはJIS−K7191法にて測定した熱変形温度が120℃以上もしくは熱変形温度が存在しない粒子である。よって、第2の粒子は、熱圧縮後においても、粒子状の形態を維持し、活物質層とセパレータとの隔離層としての機能を有する。また、高温下においても、粒子状の形態を維持するため、電池内温度が上昇した場合においても隔離層として作用し、内部短絡を防止する。
第2の粒子としては、120℃より低い温度で流動せず、非電気伝導性で、電気化学的に安定で、電解液や溶媒(分散媒)に対して安定であれば特に限定されない。例えば、非電気伝導性(電気絶縁性)の無機粒子(無機粉末)、ならびに120℃以上の融点を有する有機粒子(有機粉末)および架橋高分子の粒子などが挙げられる。なお、「120℃以上の融点を有する有機粒子および架橋高分子の粒子」とは、JIS−K7121の規定に準じて、DSCを用いて測定される融解温度(転移温度)が120℃以上となることを意味する。
第2の粒子として用いられる非電気伝導性の無機粒子としては、例えば、酸化鉄、SiO、Al、TiO、BaTiOなどの酸化物粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性イオン結晶粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶粒子;モンモリロナイトなどの粘土粒子;などが挙げられる。また、金属粒子;SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの酸化物粒子;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質粒子;などの導電性粒子の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、上記の非電気伝導性の無機粒子を構成する材料や、120℃以上の融点を有する有機粒子や架橋高分子粒子を構成する材料など)で表面処理することで、電気絶縁性を持たせた微粒子であってもよい。
第2の粒子として用いられる120℃以上の融点を有する有機粒子としては、ポリエチレン(超高分子量等で融点の高いものに限る)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステルなどの粒子が挙げられる。また、第2の粒子として用いられる架橋高分子の粒子としては、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン、架橋ポリジビニルベンゼン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体架橋物、ポリイミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などの粒子が例示できる。また、これらの有機粒子、架橋高分子の粒子を構成する有機樹脂(高分子)は、上記例示の材料の混合物、変性体、誘導体、共重合体(ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体)、架橋体(上記架橋高分子以外の材料について)であってもよい。第2の粒子としては、これらを1種単独で用いても、2種以上を混合して使用してもよい。
第2の粒子としては、融点が、120℃以上であるものが好ましい。より好ましくは180℃以上、さらに好ましくは200℃以上、特に好ましくは400℃以上である。なお、第2の粒子の融点の上限は特に制限されない。融点を上記範囲内にすることで、第2の粒子が、熱圧縮により溶融せず耐熱層中に粒子として存在するため、活物質層とセパレータとの隔離点として作用することができる。
耐熱前駆層用スラリー中の第2の粒子の含有量としては、特に制限されず、耐熱前駆層(耐熱層)を形成する固形分(100質量%)に対して、後述する含有量になるよう、適宜調製すればよい。
第2の粒子の粒径としては、粒径が耐熱層の厚みよりも小さければ特に制限されないが、例えば、耐熱層の厚みの4/5〜1/100の粒径であるのが好ましく、3/5〜1/50の粒径であるのがより好ましく、1/2〜1/25の粒径であるのがさらに好ましい。例えば、第2の粒子の平均粒径としては、特に制限されないが、第2の粒子と活物質層またはセパレータとの隔離点を点在して存在させるという観点から、0.3〜10μmであるのが好ましい。より好ましくは0.35〜3μm、さらに好ましくは0.4〜2μmである。
(第3の粒子)
本実施形態において、耐熱前駆層用スラリーが、第1の粒子の融点より高く、第2の粒子の融点より低い融点を有する第3の粒子をさらに含むのが好ましい。耐熱層が第3の粒子を含むことで、電池内部温度が上昇した際には、第3の粒子が溶融し、耐熱層内の空孔を埋めて内部抵抗を増加させることで、シャットダウン機能を有することができる。なお、第3の粒子の融点とは、JIS−K7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度(転移温度)を意味している。
本実施形態で用いられる第3の粒子としては、第1の粒子よりも融点が高く、第2の粒子よりも融点が低ければ特に制限されない。第3の粒子としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂またはこれらの誘導体などの粒子が挙げられる。これらのうち、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系の粒子がより好ましい。第3の粒子としては、これらを1種単独で用いても、2種以上を混合して使用してもよい。
第3の粒子としては、融点が、100〜180℃であるものが好ましい。より好ましくは110〜175℃、さらに好ましくは110〜170℃、特に好ましくは120〜160℃、もっとも好ましくは120〜150℃である。融点を上記範囲内にすることで、第3の粒子が、熱圧縮により溶融せず耐熱層中に粒子として存在し、活物質層とセパレータとの隔離点として作用することができる。また、電池内部温度が上昇した際には、第3の粒子が溶融し、耐熱層内の空孔を埋めて内部抵抗を増加させることで、シャットダウン機能を発揮することができる。
耐熱前駆層用スラリー中の第3の粒子の含有量としては、特に制限されず、耐熱前駆層(耐熱層)を形成する固形分(100質量%)に対して、後述する含有量になるよう、適宜調製すればよい。
第3の粒子の粒径としては、粒径が耐熱層の厚みよりも小さければ特に制限されないが、例えば、耐熱層の厚みの4/5〜1/100の粒径であるのが好ましく、3/5〜1/50の粒径であるのがより好ましく、1/2〜1/25の粒径であるのがさらに好ましい。例えば、第3の粒子の平均粒径としては、特に制限されないが、シャットダウン機能を発揮させるという観点から、0.3〜10μmであるのが好ましい。より好ましくは0.35〜3μm、さらに好ましくは0.4〜2μmである。
(バインダー)
本実施形態の耐熱前駆層用スラリーは、バインダーを含むのが好ましい。最終的に形成される耐熱層の第1の粒子と第2の粒子とは、バインダーにより、互いに融着していてもよい。第1の粒子および第2の粒子は、第1の粒子が溶融することで、互いに融着されるが、バインダーを含むことで、より強固に、多点で融着することができる。バインダーは、耐熱前駆層中で、溶解もしくは分散した状態となる。
「バインダーが耐熱前駆層中で溶解した状態」とは、耐熱前駆層用スラリー中でバインダー成分が溶解しており、当該耐熱前駆層用スラリーを用いて形成された耐熱前駆層中のバインダーの形態を意味する。当該形態において、バインダーは、耐熱前駆層の成分を融着する作用を有していればよく、その形状は特に制限されない。この際、耐熱前駆層用スラリーを調製する際は、耐熱前駆層中の構成成分である第1の粒子、第2の粒子および第3の粒子を溶解せず、バインダーを溶解する溶媒を適宜選択する。なお、バインダーの形態は、耐熱前駆層を熱圧縮して耐熱層を形成した際も、耐熱前駆層と同様の形態である。
「バインダーが耐熱前駆層中で分散した状態」とは、耐熱前駆層用スラリー中でバインダー成分が溶解しておらずに分散した状態であり、当該耐熱前駆層用スラリーを用いて形成された耐熱前駆層中のバインダーの形態を意味する。当該形態において、バインダーは、耐熱前駆層の成分の間に介在し、凝集等を抑制する作用を有していればよく、その形状は特に制限されないが、たとえば、粒子状の形態を有している。この際、耐熱前駆層用スラリーを調製する際は、耐熱前駆層中の構成成分である第1の粒子、第2の粒子、第3の粒子、およびバインダーを溶解しない溶媒を適宜選択する。
耐熱前駆層用スラリーで用いられるバインダーとして、特にバインダーが耐熱前駆層中で分散した状態である場合、バインダーの平均粒径としては、第1の粒子、第2の粒子、第3の粒子の間に介在するという観点から、50〜500nmであるのが好ましい。より好ましくは70〜300nm、さらに好ましくは70〜300nm未満、特に好ましくは100〜200nmである。
バインダーの融点は、特に制限されないが、150℃以上であるのが好ましい。より好ましくは180℃以上、さらに好ましくは240℃以上である。なお、バインダーの融点の上限は特に制限されない。
なお、耐熱前駆層が熱圧縮されて形成される耐熱層中のバインダーの形態は、上記した耐熱前駆層中での形態と同等である。
本実施形態で用いられるバインダーとしては、上記の粒子を良好に接着または分散でき、電気化学的に安定であれば特に限定されないが、例えば、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの増粘剤;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂;ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム;アクリル樹脂;ポリウレタン樹脂;およびユリア樹脂;等が挙げられる。これらをそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。なお、これらバインダーは、製造過程では、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)など、バインダーが可溶な有機溶媒に溶解させたものを使用することもできる。また、第1の粒子および第2の粒子の凝集を防止するために、分散剤が用いられてもよい。分散剤としては、ポリオキシステアリルアミンなどの、分散作用を有する化合物が用いられうる。
バインダーの含有量としては、耐熱前駆層用スラリーの全固形分(100質量%)に対して、0.01〜25質量%であるのが好ましい。より好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.3〜15質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%である。バインダーの含有量を上記範囲内にすることで、活物質層とセパレータとの接合点および隔離点が、接合面上に点在して存在することができる。
(溶媒)
本実施形態の耐熱前駆層用スラリーは、溶媒を含む。
耐熱前駆層用のスラリーに用いられる溶媒としては、用いる粒子を溶解しなければ特に制限されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、水、などが用いられうる。なお、耐熱前駆層用のスラリーに用いられる溶媒は、耐熱前駆層中の構成成分である第1の粒子、第2の粒子および第3の粒子を溶解しない溶媒を適宜選択する必要がある。溶媒の量は、特に制限されないが、耐熱前駆層用スラリーの全質量に対して、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは5〜80質量%、さらに好ましくは10〜75質量%である。
以上のように、本実施形態の耐熱前駆層用スラリーは、第1の粒子と、第2の粒子と、必要により、第3の粒子と、を含む。これらの粒子の融点は、第1の粒子、第3の粒子、第2の粒子、の順に融点が高くなる。耐熱前駆層用スラリー中に含まれうる上記の成分の配合比は、特に限定されないが、後述する耐熱前駆層および耐熱層の好ましい構成となるように配合するのが好ましい。
(耐熱前駆層の形成方法)
本実施形態の積層体は、活物質層とセパレータとの間に、耐熱前駆層を形成する。そのため、上述の耐熱前駆層用のスラリーを用いて、耐熱前駆層を、負極活物質層もしくは正極活物質層、またはセパレータ上に形成する。
耐熱前駆層は、負極活物質層もしくは正極活物質層、またはセパレータの表面に、耐熱前駆層用スラリーを、塗布、乾燥することで作製できる。例えば、耐熱前駆層の作製方法としては、耐熱前駆層の構成材料(例えば、第1の粒子、第2の粒子、およびバインダー)を、溶媒に分散して耐熱前駆層用スラリーを調製し、電極の一方の面に当該スラリーを塗布した後、乾燥することにより作製することができる。耐熱前駆層の乾燥を行う場合は、特に制限されないが、第1の粒子の融点よりも低い温度で行うことが好ましく、25〜60℃がより好ましく、30〜55℃がさらに好ましい。
以上のように、本実施形態の耐熱前駆層は、第1の粒子と、第2の粒子と、必要により、第3の粒子と、を含む。これらの粒子の融点は、第1の粒子、第3の粒子、第2の粒子、の順で融点が高い。
耐熱前駆層(耐熱層)中の第1の粒子の含有量としては、耐熱前駆層(耐熱層)の全固形分(100質量%)に対して、1〜50質量%になるよう含まれるのが好ましい。より好ましくは1.2〜45質量%、さらに好ましくは1.5〜40質量%、特に好ましくは2〜30質量%である。第1の粒子の含有量を上記範囲内にすることで、第1の粒子と活物質層またはセパレータとの接合点が、接合面上に点在して存在することができ、耐熱層によるイオン伝導抵抗を減少することができる。
耐熱前駆層(耐熱層)中の第2の粒子は、耐熱前駆層(耐熱層)の全固形分(100質量%)に対して、50〜99質量%であるのが好ましい。より好ましくは55〜98.5質量%、さらに好ましくは65〜98質量%、特に好ましくは70〜97質量%である。第2の粒子の含有量を上記範囲内にすることで、活物質層とセパレータとの隔離点が、接合面上に点在して存在することができ、電池内部温度が上昇した際には短絡防止の役割を有することができる。
耐熱前駆層(耐熱層)中の第3の粒子の含有量としては、耐熱前駆層(耐熱層)の全固形分(100質量%)に対して、第1の粒子と第3の粒子との合計の含有量が、1〜50質量%となるように含有されるのが好ましい。より好ましくは2〜49質量%、さらに好ましくは3〜48質量%、特に好ましくは5〜47質量%であり、もっとも好ましくは7〜30質量%である。第3の粒子の含有量を上記範囲内にすることで、第3の粒子の含有量を上記範囲内にすることで、活物質層とセパレータとの隔離点が、接合面上に点在して存在することができ、電池内部温度が上昇した際にはシャットダウン機能を発揮することができる。
耐熱前駆層(耐熱層)中のバインダーの含有量としては、耐熱前駆層(耐熱層)の全固形分(100質量%)に対して、0.01〜25質量%であるのが好ましい。より好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.3〜15質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%である。バインダーの含有量を上記範囲内にすることで、活物質層とセパレータとの接合点および隔離点が、接合面上に点在して存在することができる。
耐熱前駆層の厚さとしては、特に制限されないが、活物質層とセパレータとを隔離させるという観点から、1〜20μmであるのが好ましい。より好ましくは2〜14μm、さらに好ましくは3〜10μm、特に好ましくは4〜8μmである。
(3)次に、耐熱前駆層を、活物質とセパレータとで挟持し、積層体を形成する。
耐熱前駆層が形成された後、例えば、当該耐熱前駆層が負極活物質層上に形成された場合は、セパレータを、耐熱前駆層が形成された上に積層し、積層体を形成する。また、当該耐熱前駆層がセパレータ上に形成された場合は、負極活物質または正極活物質を、耐熱前駆層が形成された上に積層し、積層体を形成する。そして、当該積層を繰り返し、所望の層数の、活物質層とセパレータとの間に耐熱前駆層が挟持された積層体を得る。
(4)活物質層とセパレータとの間に耐熱前駆層が挟持された積層体を得た後、当該積層体を所定の温度で熱圧縮する。
すなわち、第1の粒子と、第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む耐熱前駆層が、活物質層および前記セパレータで挟持されてなる積層体を、第1の粒子の融点よりも高く、第2の粒子の融点およびセパレータの融点よりも低い温度で熱圧縮することにより、耐熱層を作製する工程である。
本実施形態において、当該積層体を、熱圧縮することにより、積層体の耐熱前駆層中の第1の粒子が溶融し、耐熱層が形成される。そのため、熱圧縮の温度としては、第1の粒子の融点より高く、かつ第2の粒子およびセパレータの融点より低い温度であればよい。当該範囲の温度とすることで、活物質層とセパレータとが、耐熱層を介して接合点と隔離点とを有することができ、本発明の効果が発揮される。具体的な熱圧縮の温度としては、特に制限されないが、例えば、80℃以上130℃未満であるのが好ましい。より好ましくは85〜125℃、さらに好ましくは90〜120℃、特に好ましくは100℃以上120℃未満、もっとも好ましくは100〜115℃である。また、耐熱前駆層が第3の粒子を含む場合、熱圧縮の温度としては、第1の粒子の融点より高く、かつ第3の粒子およびセパレータの融点より低い温度であればよい。当該範囲の温度とすることで、電池内部温度が上昇した際には、第3の粒子が溶融し、シャットダウン機能が発揮される。以上のような熱圧縮により、より簡便な手法によって、セパレータと活物質層との密着性が高い発電要素が作製されうる。
熱圧縮の後、必要により、乾燥等を行い、積層電極体を得ることができる。
積層体の乾燥を行う場合は、特に制限されないが、第1の粒子の融点よりも低い温度で行うことが好ましく、25〜60℃がより好ましく、30〜55℃がさらに好ましく、好ましくは1〜10時間、真空下で行うのが特に好ましい。
以上のように、耐熱層32は、融点の異なるふたつの粒子を含む耐熱前駆層を所定の温度で熱圧縮することにより得られる。熱圧縮により耐熱前駆層中の一方の粒子が溶融し、溶融した粒子が、活物質層とセパレータとを耐熱層を介して接着する接合点となる。また、他方の粒子は熱圧縮後も耐熱層で粒子として存在するため、活物質層とセパレータとを隔離する隔離点となる。なお、耐熱層と耐熱前駆層とは、第1の粒子の形態が異なるのみで、第2の粒子の形態、各成分の含有量は、耐熱層と耐熱前駆層とで同じである。耐熱層が第3の粒子を含む場合、電池内部温度がいったん上昇した後は、第3の粒子の形態が変化することがある。
図3(a)は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の積層電極体40において、耐熱層42を模式的に表した断面概略図である。積層電極体40には、負極41と、耐熱層42と、セパレータ43と、正極44が順に積層されている。耐熱層42には、第1の粒子が溶融した領域51と、第2の粒子52と、バインダー53と、が含まれ、耐熱層42は、負極41およびセパレータ43は、耐熱層42とは、第1の粒子の溶融した領域51の接合点51aで接着し、第2の粒子52による隔離点52aで隔離されている。図3(b)は、図3(a)の実施形態のリチウムイオン二次電池の積層電極体40において、耐熱層42に、第1の粒子が溶融した領域51と、第2の粒子52と、バインダー53と、に加えて、第3の粒子54を有する場合の模式的な断面概略図である。図3(a)と同様に、耐熱層42は、負極41およびセパレータ43は、耐熱層42とは、第1の粒子の溶融した領域51の接合点51aで接着し、第2の粒子52による隔離点52aと、第3の粒子54による隔離点54aとで隔離されている。本実施形態(図3(a)および図3(b))においては、第1の粒子が溶融した領域51は、耐熱層中にも存在し、そのため、耐熱層の剥離強度が改善される。また、本実施形態(図3(a)および図3(b))においては、第1の粒子の溶融した領域51の接合点51aで接着することができるため、層状の絶縁層である接着層を有する場合と比べて、出力が改善される。
本実施形態の方法により得られた非水電解質二次電池を判別する方法としては、例えば、積層電極体を切断し断面図をSEM観察する方法が挙げられる。すなわち、断面図において、活物質層と、セパレータとの間に、他の層が存在し、当該層には、粒子状部分と、粒子状成分を接着する部分と、が存在する。また、当該層における粒子状部分が複数成分で構成されている場合は、それぞれの粒子状部分の融点を示差走査熱量測定(DSC)による測定、または断面をゆっくり加熱しながら顕微鏡で観察し、各部位の溶融した温度を測定することで、当該層がいくつの成分の粒子で構成されているかを帰属できる。また、当該層において、例えば、粒子成分が溶融した領域とバインダーの領域とを見分ける方法としても、上記方法が適用できる。そして、各成分の含量は、各部位の物質をH−NMRなどにより分析することで、物質を帰属し、断面積の体積と物質の密度とをと用いて、質量を計算すれば、当該層に含有された、それぞれの成分の含有量が計算できる。
以上のようにして形成される耐熱層の厚さとしては、特に制限されないが、1〜10μmであるのが好ましい。また、1〜9μm、1.5〜8μmの順で好ましい。より好ましくは2〜7μm、さらに好ましくは3〜6μm、特に好ましくは4〜5μmである。
「電池」
以上のようにして、耐熱層を有する積層電極体を得た後、各正極と負極とを束ねてリードを溶接して、この積層電極体を正負極のリードを取り出した構造にて、電池外装体(アルミニウムのラミネートフィルムバッグなど)に収めて、注液機により電解液を注液して、減圧下で端部をシールして電池とする。
[集電板]
集電板(正極集電板18および負極集電板19)の材質は、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼、これらの合金などを用いることができる。これらは特に制限されず、集電板として従来用いられている公知の材質が用いられうる。なお、正極集電板と負極集電板とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
[正極端子および負極端子リード]
正極端子リード21および負極端子リード20をそれぞれ介して、集電体は集電板と電気的に接続されている。
正極および負極端子リードの材料は、公知の非水電解質二次電池(リチウムイオン電池)で用いられるリードを用いることができる。なお、電池外装材から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
[電池外装材]
本実施形態のリチウムイオン二次電池10では、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、発電要素17全体が電池外装材22の内部に収容される。電池外装材22としては、ラミネートシートが用いられうる。ラミネートシートは、例えば、ポリプロピレン、アルミニウム、ナイロンがこの順に積層されてなる3層構造として構成されうる。なお、場合によっては、従来公知の金属缶ケースもまた、外装として用いられうる。
[電解質層]
電解質層は、正極活物質層と負極活物質層との間の空間的な隔壁(スペーサ)として機能する。また、これと併せて、充放電時における正負極間でのリチウムイオンの移動媒体である電解質を保持する機能をも有する。本発明において、セパレータに吸収保持される電解質としては、液体電解質および高分子ゲル電解質からなる群より選択される。
液体電解質は、溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解したものである。溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、プロピオン酸メチル(MP)、酢酸メチル(MA)、ギ酸メチル(MF)、4−メチルジオキソラン(4MeDOL)、ジオキソラン(DOL)、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびγ−ブチロラクトン(GBL)などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせた混合物として使用してもよい。
また、支持塩(リチウム塩)としては、特に制限はないが、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiSbF、LiAlCl、Li10Cl10、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF、LiSCN等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)、LiBETI(リチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニルイミド);Li(CSONとも記載)等の有機酸陰イオン塩などが挙げられる。これらの電解質塩は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
ゲル電解質は、Li伝導性を有するマトリックスポリマーに、液体電解質が注入されてなる構成を有する。Li伝導性を有するマトリックスポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PEO)、ポリプロピレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVdF−HFP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ(メチルアクリレート)(PMA)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などが挙げられる。また、上記のポリマー等の混合物、変成体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体なども使用できる。これらのうち、PEO、PPOおよびそれらの共重合体、PVdF、PVdF−HFPを用いることが望ましい。かようなマトリックスポリマーには、リチウム塩等の電解質塩がよく溶解しうる。
高分子ゲル電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発揮しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合などの重合処理を施せばよい。なお、上記電解質は、電極の活物質層中に含まれていてもよい。
《電池の組み立て》
電池の組み立てについては、公知の方法で行うことができ、特に制限されないが、図1で示すように、上記で得られた積層電極体を、外装体22に収容する。次に、電解液を、外装体に設けられた電解液注入口から注液する。注液後、外装体22の開口部(電解液注入口)を溶接または熱融着等により封口することが好ましい。外装体22の開口部を封口した後、充電工程を行う。充電工程としては、好ましくは0.01〜5CA、より好ましくは0.15〜3CA、さらに好ましくは0.2〜2CA、特に好ましくは0.2〜1CAの定電流充電を行う。また、好ましくは2〜15時間、より好ましくは3〜12時間、さらに好ましくは5〜10時間充電を行うのが好ましい。充電を行う際の温度としては、好ましくは20〜70℃、より好ましくは25〜60℃、さらに好ましくは25〜50℃である。また、充電工程としては、定電流定電圧充電が好ましく、充電電位が、好ましくは4.0〜4.20V、より好ましくは4.1〜4.15Vとなるまで充電工程の充電を行うのがよい。以上のようにして、本実施形態の非水電解質二次電池を得ることができる。
上記では積層型電池を例に挙げて説明したが、耐熱層を有する双極型電池の作製についても、公知の技術を参照して実施可能であり、ここでは省略する。
<非水電解質二次電池>
以上のように、本発明によれば、正極活物質層と、負極活物質層と、セパレータと、前記正極活物質層または前記負極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池であって、前記耐熱層は、第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含み、前記第1の粒子が溶融して、前記活物質層と前記セパレータとを接合してなる、非水電解質二次電池が提供される。
上述のように、本実施形態の非水電解質二次電池において、耐熱層に含まれる第1の粒子は、溶融し活物質層とセパレータとを接合する接着層としての効果を有する。また、第2の粒子は、耐熱層で粒子として存在するため、活物質層とセパレータとを隔離する隔離点となる。したがって、本実施形態の非水電解質二次電池において、耐熱層は、電池反応を促進するための接着層と、短絡を防止するための隔離層との効果を併せ持つものである。
また、本実施形態の非水電解質二次電池において、前記耐熱層は、前記第1の粒子の融点より高く、前記第2の粒子の融点より低い融点を有する第3の粒子をさらに含むのが好ましい。本実施形態の非水電解質二次電池において、耐熱層が第3の粒子を含むことで、電池内部温度が上昇した際には、第3の粒子が溶融し、耐熱層内の空孔を埋めて内部抵抗を増加させることで、シャットダウン機能を有することができる。
耐熱層が、上述のように、耐熱前駆層を所定の温度で熱圧縮することにより形成されたことは、上述のように、積層電極体を切断し断面図をSEM観察することで、認識することができる。
そして、これにより製造された電池は、特にモータ駆動用電源として車両に搭載する電池として好適なものとなる。ここで車両とは例えば車輪をモータによって駆動する自動車、および他の車両(例えば電車)が挙げられる。上記の自動車としては、例えば、ガソリンを用いない完全電気自動車、シリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車などのハイブリッド自動車、および燃料電池自動車などがある。
以上説明した実施形態による電池は、上述した積層型電池の構造に限定されるものではない。例えば双極型電池としても同様に、接合点と隔離点とを有する耐熱層が形成され、電池出力を優れたものとすることができる。また、電池自体を複数組み合わせた組電池として提供することもできる。もちろん組電池とした場合に車両に搭載されうるために好適であることはいうまでもない。
さらに、本発明は、上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、当業者においてさまざまな変形が可能であることはいうまでもない。
以下、本発明による効果を、実施例および比較例を用いて説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されない。
<評価方法>
各種負極電極を作製し、LiNixMnyCozO2(x=y=z=1/3)を対極としたラミネート電池に組み込み、充放電サイクル特性の評価を実施した。
(実施例1〜4)
(1)正極活物質スラリーの調製
LiNixMnyCozO2(x=y=z=1/3):HS100(アセチレンブラック):PVdF=84:10:6の組成比で、溶媒はNMPを用いて、スラリーを調製した。
(2)負極活物質スラリーの調製
MAG−D(人造黒鉛):PVdF=92:8の組成比で、溶媒はNMPを用いて、スラリーを調製した。
(3)耐熱前駆層用のスラリーの調製
第1の粒子として、融点73℃のポリエチレン(粒径4μm、製品名:ケミパールA400、三菱化学株式会社製)、第2の粒子として、融点2050℃のアルミナ(粒径0.4〜0.7μm、製品名:AKP−3000、住友化学株式会社製)、第3の粒子として、融点148℃のポリプロピレン(粒径1μm、製品名:ケミパールWP100、三菱化学株式会社製)、を、表1の組成で、全体の固形分が30質量%となるようにそれぞれ調整したスラリーを、遊星型ボールミルで混練して調製した。なお、スラリー中、バインダーとして、スチレンブタジエンゴム(SBR)(粒径120nm、融点なし、製品名:BM400B、日本ゼオン株式会社製)を、耐熱前駆層の固形分100質量%に対して3質量%、カルボキシメチルセルロース(製品名:2200、ダイセルファインケム株式会社製)を、耐熱前駆層の固形分100質量%に対して1質量%となるよう添加した。また、スラリーの溶媒は水を用いた。
(4)電極の作製
ドクターブレードを用いて、正極スラリー、負極スラリーをそれぞれアルミ箔、銅箔上にスラリーを塗布し、80℃のホットプレート上で10分乾燥して電極を作製した。水分および溶媒を乾燥させるために、130℃で8時間真空乾燥をさらに行った。得られた電極(正極および負極)上に、それぞれ、表1に記載の組成比の耐熱前駆層用のスラリーを塗布し、60℃のホットプレートで20分乾燥した。このようにして作製した電極を打ち抜き、プレスした。なお、得られた耐熱前駆層は8μmであった。
(5)電池の作製
(4)で得られた耐熱前駆層が形成された正極と、ポリプロピレン製多孔質フィルム(セパレータ)と、(4)で得られた耐熱前駆層が形成された負極と、を、セパレータが耐熱前駆層により挟持されるように積層し、積層体を得た。
各積層体は、「耐熱前駆層中の第1の粒子の融点<ホットプレス温度<多孔質フィルム(セパレータ)および耐熱前駆層中の第2の粒子の融点」となるように温度を調節して、110℃でホットプレス(熱圧縮)を行った。その後、各積層体を60℃で8時間真空乾燥し、積層電極体を得た。なお、積層電極体中のそれぞれの層の厚みは、負極活物質層65μm、セパレータ25μm、正極活物質層55μm、2つの耐熱層はそれぞれ8μm、であった。この積層電極体を、外装体に載置、電解液を注液し、封口することにより電池を作製した。
なお、電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(40:60(体積比))を溶媒とし、1MのLiPFを支持塩としたものを用いた(なお、「1MのLiPF」とは、当該混合溶媒および支持塩の混合物における支持塩(LiPF)濃度が1Mであるという意味である。)。以下、当該混合溶媒および支持塩の混合物を「1MのLiPF含有の電解液」と称する。
(6)出力測定
25℃雰囲気下にて、電流値として、10mA、20mA、30mA、50mA、および100mAを10秒流した際の電圧降下から、それぞれの抵抗を算出し、出力に換算した。得られた出力値を平均し、表1に記載した。なお、表1に示す値は、比較例1の電池の出力を100としたときの相対値である。
(7)剥離強度測定
(4)で得られた耐熱前駆層が形成された負極と、セパレータ(ポリプロピレン製多孔質フィルム)とを、該耐熱前駆層が負極とセパレータとに挟持されるように、積層し、当該積層体を110℃でホットプレス(熱圧縮)を行い、耐熱層を形成させた。得られた積層体を用いて、セパレータと耐熱層との間の90°剥離試験を行い、結果を表1に示した。なお、90°剥離試験は、試験機MX2−500株式会社イマダ社製)を用いて、JISZ0237(1980年)に準拠して行った。剥離試験速度は、300mm/分、剥離試験片幅は25mm、剥離試験温度は室温(23℃)であった。各積層体の剥離強度Pは、比較例2の剥離強度を100としたときの相対値である。
(比較例1)
実施例1〜4と同様の正極および負極を作製した。得られた電極(正極および負極)上に、それぞれ、表1に記載の組成比の耐熱前駆層用のスラリーで耐熱前駆層を形成し、60℃のホットプレートで20分乾燥した。その後、さらに、表1の実施例1に記載の組成比において、第2の粒子を除いた分散液を用いて、それぞれ、当該耐熱前駆層上に、接着前駆層を形成させた。以上のようにして、電極上に耐熱前駆層と接着前駆層と、が順に積層された電極(正極および負極)を得た。このようにして作製した電極を打ち抜き、プレスした。
得られた電極を用いて、実施例1〜4と同様にして、正極と負極とにセパレータが挟持されるように積層し、積層体を得た。その際、セパレータが、耐熱前駆層上の接着前駆層により挟持されるように積層した。その後、当該積層体を、実施例1〜4と同様の操作で、積層電極体を作製し、電池を得て、当該電池の出力測定を行い、表1に示した。
また、剥離強度測定用の試料として、上記で得られた負極(負極上に耐熱前駆層と接着前駆層とが順に形成されている)と、セパレータ(ポリプロピレン製多孔質フィルム)とを、負極、耐熱前駆層、接着前駆層、セパレータの順になるよう積層し、当該積層体を110℃でホットプレス(熱圧縮)を行い、耐熱層と接着層とを形成させた。得られた積層体を用いて、セパレータと耐熱層との間の90°剥離試験を行い、結果を表1に示した。
(比較例2)
実施例1〜4と同様の正極および負極を作製した。得られた電極(正極および負極)上に、それぞれ、表1に記載の組成比の耐熱前駆層用のスラリーで耐熱前駆層を形成し、60℃のホットプレートで20分乾燥した。このようにして作製した電極を打ち抜き、プレスした。
得られた電極を用いて、実施例1〜4と同様の操作で、積層体を作製した。当該積層体を、150℃でホットプレスを行った以外は、実施例1〜4と同様の操作で、積層電極体を作製し、電池を得て、当該電池の出力測定を行い、表1に示した。
また、剥離強度測定用の試料として、上記で得られた負極(負極上に耐熱前駆層が形成されている)と、セパレータ(ポリプロピレン製多孔質フィルム)とを、負極、耐熱前駆層、セパレータの順になるよう積層し、当該積層体を110℃でホットプレス(熱圧縮)を行った。得られた積層体を用いて、セパレータと耐熱層との間の90°剥離試験を行い、結果を表1に示した。
Figure 2013187074
表1より、第1の粒子を含む耐熱層を有する積層電極体(実施例1〜4)の剥離強度は、第1の粒子を含有しない耐熱層を有する積層電極体(比較例2)の剥離強度よりも高いことがわかる。また、耐熱層を有する電池(実施例1〜4)は、接着層と隔離層とを設けた電池(比較例1)に比べて、出力性能が優れていることがわかる。
10 積層型二次電池、
11 負極集電体、
11a 負極側の最外層集電体、
12 負極活物質層、
13 電解質層、
14 正極集電体、
15 正極活物質層、
16 単電池層、
17 発電要素、
18 負極集電板、
19 正極集電板、
20 負極端子リード、
21 正極端子リード、
22 電池外装体、
30 積層電極体、
31 セパレータ、
32 耐熱層、
40 積層電極体、
41 負極、
42 耐熱層、
43 セパレータ、
44 正極、
51 第1の粒子が溶融した領域、
51a 接合点、
52 第2の粒子、
52a 隔離点、
53 バインダー、
54 第3の粒子、
54a 接合点。

Claims (6)

  1. 負極活物質層と、正極活物質層と、セパレータと、前記負極活物質層または前記正極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、
    第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含む耐熱前駆層が、前記活物質層および前記セパレータで挟持されてなる積層体を、前記第1の粒子の融点よりも高く、前記第2の粒子の融点および前記セパレータの融点よりも低い温度で熱圧縮することにより、前記耐熱層を作製する工程を含む、非水電解質二次電池の製造方法。
  2. 前記耐熱前駆層は、前記第1の粒子の融点より高く、前記第2の粒子の融点より低い融点を有する第3の粒子をさらに含み、
    前記熱圧縮を、前記第1の粒子の融点よりも高く、前記第3の粒子および前記セパレータの融点より低い温度で行う、請求項1に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  3. 前記第1の粒子および前記第3の粒子の含有量が、前記耐熱層の全固形分に対して、7〜30質量%である、請求項2に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  4. 前記第1の粒子の融点が、60〜110℃である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  5. 負極活物質層と、正極活物質層と、セパレータと、前記負極活物質層または前記正極活物質層と前記セパレータとの間に配置される耐熱層と、が積層された積層電極体を備えた非水電解質二次電池であって、
    前記耐熱層は、第1の粒子と、前記第1の粒子より融点が高い第2の粒子と、を含み、
    前記第1の粒子が溶融して、前記活物質層と前記セパレータとを接合してなる、非水電解質二次電池。
  6. 前記耐熱層は、前記第1の粒子の融点より高く、前記第2の粒子の融点より低い融点を有する第3の粒子をさらに含む、請求項5に記載の非水電解質二次電池。
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