JP2013183380A - 撮像素子、撮像素子の駆動方法及び撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】被写体を適正な露出で撮影するための減光機能を有する撮像素子及び撮像素子の駆動方法を提供する。
【解決手段】光電変換素子が発生した電荷を電荷蓄積部に転送する期間中にオーバーフロードレイン領域に印加する電圧によってオーバーフロードレイン領域に電荷を排出する割合を制御可能とし、撮像素子に減光機能を持たせる。
【選択図】図5
【解決手段】光電変換素子が発生した電荷を電荷蓄積部に転送する期間中にオーバーフロードレイン領域に印加する電圧によってオーバーフロードレイン領域に電荷を排出する割合を制御可能とし、撮像素子に減光機能を持たせる。
【選択図】図5
Description
本発明は、撮像素子、撮像素子の駆動方法及び撮像システムに関する。
従来、CMOSイメージセンサを撮像素子として使用し、撮影した画像を記録するデジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置が知られている。撮像素子を用いた撮像装置では、メカニカルシャッターによる露光時間の調節だけでなく、撮像素子の蓄積時間の調整により露光時間を調節することが可能な、電子シャッターと呼ばれるものが使われる。CMOSイメージセンサにおける電子シャッターの一方式として、ローリング電子シャッターが知られている。
ローリング電子シャッターは行単位に順次蓄積動作を実行するため、行毎に蓄積タイミングが異なり、被写体の動きが蓄積時間(電子シャッター速度)に対して早い場合や、手ぶれをしたときに画面の上下で画像がゆがむという問題があった。
特許文献1では、蓄積動作のタイミングを全画素で同一にした全画素同時電子シャッター動作を実現することで、この問題の解決を図っている。具体的には、電荷蓄積部であるフローティングディフュージョンとフォトダイオードの間にメモリ部を導入することにより、全画素同時電子シャッター動作を実現している。
ところで、被写体を適正な露出で撮影するために使用できる撮像感度と露光量の組み合わせは被写体輝度に依存するため、希望する撮影条件(例えばシャッター速度)を使用するために入射光量の調節が必要となる場合がある。例えば、写真スタジオなどライティングを多用する撮影環境では、被写体輝度が高いため遅いシャッター速度を使用することができない。このような場合、減光フィルター(ND(Neutral Density)フィルター)を用いて撮像素子への入射光量を低減するのが一般的である。NDフィルターは、一般的なカメラ用光学フィルターと同様にレンズの先端に取り付けるものもあれば、特許文献2に示されるような、撮像装置に内蔵されたものもある。
所望の入射光量を実現するために、複数のNDフィルターを重ねて用いたり、濃度(減光量)の異なるNDフィルターに交換したりする場合もある。しかし、撮影者自身が複数枚のNDフィルターを撮影環境(および使用したい撮影条件)に応じて着脱したり交換したりするのは煩雑である。また、NDフィルターが撮像装置に内蔵されている場合は、NDフィルターを撮影環境に応じて交換・変更するための機構が撮像装置に必要となる。
従来、撮像素子の出力を増幅する増幅器のゲインを減少させて撮像感度を低減させることは知られているが、入射光量が多い場合には撮像素子の出力が飽和してしまうため、ゲインの調整では対応できない。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたもので、減光機能を有する撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の撮像素子は、光電変換素子と、前記光電変換素子が発生した電荷を排出するためのオーバーフロードレイン領域と、前記光電変換素子が発生した電荷を第1電荷蓄積部に転送して蓄積する第1転送部と、前記第1電荷蓄積部に蓄積された電荷を第2電荷蓄積部に転送する第2転送部と、を含む画素が配置された画素部と、前記光電変換素子が発生した電荷を前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を制御して、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域と前記第1電荷蓄積部に配分する割合を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、撮像素子の動作モードが低感度モードの場合には、前記動作モードが前記低感度モードでない場合よりも、前記光電変換素子が発生した電荷が前記オーバーフロードレイン領域に多く配分されるように前記電圧を制御することを特徴とする。
このような構成により、本発明によれば、減光機能を有する撮像素子を実現できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る撮像素子の概略を示す図である。図1において撮像素子100は、複数の画素が行方向及び列方向に配列された画素部101と、画素部101の行を選択する垂直選択回路102、画素部101の列を選択する水平選択回路104が配置される。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る撮像素子の概略を示す図である。図1において撮像素子100は、複数の画素が行方向及び列方向に配列された画素部101と、画素部101の行を選択する垂直選択回路102、画素部101の列を選択する水平選択回路104が配置される。
また、撮像素子100は、画素部101中の画素のうち垂直選択回路102及び水平選択回路104によって選択される画素の信号を読み出す読み出し回路103も含んでよい。なお、撮像素子100は、図示された構成要素以外にも、例えば、垂直選択回路102、水平選択回路104、信号読み出し回路103等にタイミングを提供するタイミングジェネレータあるいは制御回路等を備える。
画素部101は、2次元の画像を提供するために、複数の画素を2次元アレイ状に配列して構成される。典型的には、垂直選択回路102は、画素部101の複数の行を順に選択し、水平選択回路104は、垂直選択回路102で選択されている行を構成する複数の画素を順に選択するように画素部101の複数の列を順に選択する。
画素部101の各画素の構成について図2により説明する。画素201は、光電変換素子として機能するフォトダイオード(以下、PDとも記す)202を有する。さらに画素201は、PD202からの信号電荷を蓄積する第1電荷蓄積部として機能する画素メモリ204、第2電荷蓄積部として機能するフローティングディフュージョン部(以下、FDとも記す)206を有する。画素201には、信号電荷を転送する第1転送部として動作する第1転送トランジスタ203及び第2転送部として動作する第2転送トランジスタ205が備えられている。また、画素201には、リセットスイッチ207、増幅トランジスタ208、及び、選択スイッチ209も含まれる。
PD202は、光学系を通して入射する光を光電変換して電荷を発生する。第1転送トランジスタ203は、ゲート端子に入力されるパルスφMEMによって駆動され、PD202で発生した電荷を画素メモリ204に転送する。第2転送トランジスタ205は、ゲート端子に入力される転送パルスφTXによって駆動され、画素メモリ204に蓄積された電荷をFD206に転送する。FD206は、転送された電荷を一時的に蓄積するとともに、蓄積した電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部として機能する。
増幅トランジスタ208は、ソースフォロアとして機能し、そのゲート端子にはFD206で電荷電圧変換された信号が入力される。選択スイッチ209は、ゲート端子に入力される垂直選択パルスφSELによって駆動される。垂直選択パルスφSELがアクティブレベル(ハイレベル)になると、画素部101の該当する行に属する画素の選択スイッチ209が導通状態になり、増幅トランジスタ208のソースが垂直信号線210に接続される。リセットスイッチ207は、ゲート端子に入力されるパルスφRESによって駆動され、FD206に蓄積されている電荷を除去する。
FD206及び増幅トランジスタ208他、垂直信号線210に定電流を供給する定電流源によってフローティングディフュージョンアンプが構成される。選択スイッチ209で選択された行を構成する各画素において、FD206に転送された電荷は、FD206で電圧信号に変換される。その後、増幅トランジスタ208を通じて対応する信号読み出し回路103に出力される。
画素の断面構成例を図3に示す。202から206はそれぞれ図2の同じ参照数字の構成要素と対応している。ここでは、半導体基板301は、n型であるものとして説明をするが、p型であってもよい。半導体基板301上には、接地されたp型領域302が形成されている。PD202は、n型半導体で形成され、表面には暗電流を抑えるためのp型領域303が設けられている。画素メモリ204とFD206は、n型半導体で形成される。第1転送トランジスタ203と第2転送トランジスタ205のゲート電極は、ポリシリコンなどで形成される。
ここでn型の半導体基板301の電位を変動させることで、オーバーフロードレイン動作を行うことが可能である。オーバーフロードレイン動作は、オーバーフロードレイン電圧(VOFD)が高いときには、PD202の電荷をオーバーフロードレイン領域となる半導体基板301に排出し、VOFDが低いときには排出しない動作である。VOFDは図示しない電源から供給される。
図3に点線で示した経路中の個所AからEまでのポテンシャル状態の例を図4に示す。PD202(C)で発生した電荷は、PD202(C)に蓄積される。点線はVOFDが高電圧の第1電圧であり、φMEM、ΦTXがオフ状態のポテンシャル状態を示す。また、実線はVOFDが低電圧の第2電圧であり、φMEM、ΦTXがオン状態のときのポテンシャル状態を示す。電荷はポテンシャルの低い状態から高い状態にむかって移動するので、ドレイン電圧VOFD、ΦMEM、ΦTXの状態によって、電荷の移動方向を制御できる。
例えば、VOFDが高い第1電圧であれば、PD202(C)で発生した電荷は、半導体基板301の方向(B,A)に流れる。逆に、VOFDが低い第2電圧であり、かつφMEMがオン状態であれば、PD202(C)で発生した電荷は画素メモリ204(D)方向に流れる。次に、画素メモリ204(D)に電荷が溜まった状態でφTXをオンすると、転送動作がなされ、画素メモリ204の電荷はFD206(E)に転送される。
第1の実施形態の画素部のポテンシャル状態を図5に示す。また、第1の実施形態の駆動パターンを図6に示す。以下、図5と図6を用いて、第1の実施形態の駆動方法について説明する。
図6における、n、n+1、n+2は、それぞれ画素部101におけるn行目、n+1行目、n+2行目を表す。ここでは、nからn+2までの3行分の画素部を例に画素からの信号の読み出しを説明する。期間t601に、n〜n+2の全行分のφTXとφRESをオン状態にする。また、期間t602に、n〜n+2の全行分のφMEMをオン状態にする。それによって期間t601でリセットスイッチ207、第1転送トランジスタ203、及び第2転送トランジスタ205がオンし、PD202と画素メモリ204とFD206の電位が初期電位にリセットされ、露光が開始する。
期間t601にリセット動作が行われ、ドレイン電圧VOFDが低電圧であれば、図5(a)の実線のようなポテンシャル状態になり、PD202(C)に溜まった電荷および画素メモリ204(D)に溜まった電荷は、FD206(E)に転送され、排出される。リセット動作を行う別の駆動方法として、期間t601において、VOFDを高電圧にし、n〜n+2の全行分のφTXをオン状態にする。次に、画素メモリ204に溜まった電荷をFD206側に、PD202に溜まった電荷は半導体基板301(B,A)側に排出してもよい。この場合は、図5(a)の点線のようなポテンシャル状態になる。その際には、ΦMEMはオン状態でもオフ状態でもよい。
期間t601が終わってφTXがオフ状態になった時点からPD202は蓄積状態となり、入射光量に応じた電荷を発生する。すなわち、期間t603は蓄積時間に相当する。期間t603ではn〜n+2の全行分のφMEMがオン状態になっているため、PD202で発生した電荷は、画素メモリ204に移動する。ここで、制御手段によりVOFDを、PD202の電荷を全て排出可能な第1電圧からPD202の電荷を排出しない第2電圧の間の第3電圧に設定する。この場合、図5(b)の実線で示すように、PD202で発生した電荷のうちの、いくらかの電荷は半導体基板301側に移動する。VOFDの制御は撮像システムの制御部からの制御信号により制御してもよい。半導体基板301側に排出される電荷と、画素メモリ204に溜まる電荷とを配分する割合はVOFDに依存する。
電荷が半導体基板301側に移動する割合がVOFDに依存する関係を図7に模式的に示す。図7のVOFDが最も低いA領域にあるときは、半導体基板301側に電荷は排出されず、PD202で発生した電荷はすべて画素メモリ204側に移動する。VOFDが最も高いB領域にある場合、PD202で発生した電荷は全て半導体基板301側に排出され、画素メモリ204には移動しない。そして、VOFDをC点やD点のような、A領域とB領域の間の電圧に設定した場合は、PD202で発生した電荷の一部が半導体基板301側に排出され、一部が画素メモリ204に移動する。図5(b)の点線は、PD202の電荷が排出されないように、VOFDを第2電圧(図7のAの領域の電圧)に設定したときのポテンシャル状態を表す。この場合、PD202で発生した電荷は半導体基板301側に排出されず、点線矢印で示すように画素メモリ204(Dの領域)に移動する。このように、図5(b)の矢印501で示す領域の電荷について、画素メモリ204側に移動するか、オーバーフロードレイン領域である半導体基板301側に排出するか配分を、VOFDによって制御できる。
すなわち、PD202で発生した電荷が画素メモリ204に移動するようにΦMEMをオン状態にしておくことで、PD202で発生した電荷の利用効率をVOFDで変えることができる。撮像素子100の動作モードを感度に応じて例えば高感度モード、通常モード、低感度モードとすると、通常モードおよび高感度モードのときには、蓄積時間中のドレイン電圧VOFDを第2電圧にする。これにより、PD202で発生した電荷は半導体基板301側に排出されず、画素メモリ204に移動する。一方、低感度モードのときには、ドレイン電圧VOFDを第1電圧と第2電圧の中間の第3電圧であって、所望の減光量(蓄積電荷をオーバーフロードレインに排出する割合)に応じた電圧に変更する。
例えば、ドレイン電圧VOFDをC点(図7)の電圧に設定すると、ドレイン電圧VOFDがB領域にあるときに対し、PD202で発生した電荷の1/2が半導体基板301側に排出される。これは、撮像素子100の感度を1/2に落とした(減光)したことと同等である。同様に、ドレイン電圧VOFDをD点の電圧に設定すると、撮像素子100の感度を1/4に落とすことができる。以上のようにオーバーフロードレインへ排出される電荷量と画素メモリへ移動する電荷量を制御することにより感度を設定することができる。
図6に戻り、期間t602の終わりに、n〜n+2の全行分のφMEMをオフ状態にし、ドレイン電圧VOFDを第1電圧にして、電荷の蓄積を終了する。これにより、ポテンシャルは図5(c)の状態になり、蓄積が終了してからPD202で発生した電荷は全て半導体基板301側に排出される。
その後、期間t604にn行目のパルスφSELnを印加し、選択スイッチ209をオンすることで読み出し行を選択する。読み出し行選択にともなって、φRESnをオフにすることで、FD206のリセットを終了する。n行目の選択により期間t605にFD206のリセット電位を信号読み出し回路103に読みだす。その後、期間t606にパルスΦTXnをオンする。それにより、第2転送トランジスタ205がオンし、画素メモリ204に蓄積された電荷がFD206に読み出される。期間t607にFD206の電位を信号読み出し回路103に読みだす。このときのポテンシャル状態を図5(d)に示す。図5(c)の状態で画素メモリ204(D)に貯められた電荷が、選択行のみFD206(E)に転送される。信号読み出し回路103では、期間t605にサンプリングしたFD206のリセット電位と期間t607にサンプリングしたFD206の信号電位の差分を出力する。それによって回路の固定パターンノイズを低減し、また画素のリセットスイッチ207のばらつきによるノイズを低減する。期間t608において、水平選択回路104を駆動することによって、読み出し回路103に保存されたn行目の信号を列毎に読み出す。
期間t608が終わると、次にn+1行目の信号を読みだす。以下、すべての行に対して、同様に駆動を行うことで、1画面分の信号を読み出す。
なお、VOFDを低下させて蓄積電荷の一部を排出し、撮像素子100の感度を低下させた場合には、撮像素子100の分光感度が電荷を排出しない場合から変化する。これは、PD202で発生する電荷は半導体基板表面からの距離に応じて波長域が変わるからである。つまり、低感度モードでは、PD202の深部で発生した電荷を半導体基板301側に排出するので、長波長側の感度の低下が低波長側の感度の低下より大きくなる。そこで本実施形態では、低感度モードの場合、撮像素子100の出力信号に対して色補正処理を行う。
具体的には、後述する撮像システム内の撮像信号処理回路で、低感度モードのときは、色マトリックス演算の内容を、長波長側の感度低下による色のバランス変化を行うように通常モードでの演算内容と異ならせる。これにより、最終的な画像が低感度モードでも通常モードでも同様の色として出力されるようにすることが可能である。
このように、本実施形態によれば、撮像素子の駆動方法を変更することによって撮像素子の感度を低減することが可能である。そのため、NDフィルターのような減光機構を用いる必要が無く、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図8を用いて説明する。第1の実施形態と同じ箇所について詳細は省略する。第2実施形態が第1の実施形態と異なる部分は期間t603における、感度調整のためのVOFDの駆動方法である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図8を用いて説明する。第1の実施形態と同じ箇所について詳細は省略する。第2実施形態が第1の実施形態と異なる部分は期間t603における、感度調整のためのVOFDの駆動方法である。
期間t601が終わってφTXがオフ状態になった時点からPD202は蓄積状態となり、入射光量に応じた電荷を発生するところは第1実施形態と同じである。そして、期間t603が蓄積時間となる。期間t603の間にはφMEMn〜φn+2の全行分のφMEMがオン状態になっているため、PD202で発生した電荷は画素メモリ204に移動する。ここで、VOFDを、PD202の電荷を排出しない低電圧の第2電圧にすることで、図5(b)の点線矢印で示すように、PD202で発生した電荷は画素メモリ204に移動する。また、VOFDを、PD202の電荷を排出する高電圧の第1電圧にすることで、図5(c)の実線で示すように、PD202で発生した電荷はオーバーフロードレインである半導体基板301に移動する。そこでこの実施形態では期間t603の間に制御手段によりVOFDを第1電圧から第2電圧の間で周期的に繰り返し遷移させる。期間t603での遷移による第1電圧期間と第2電圧期間の比率を決めておき、PD202で発生した電荷が画素メモリ204に移動するようにΦMEMをオン状態にしておく。これにより、PD202で発生した電荷のうち画素メモリ204へ転送する電荷の割合をVOFDの第1電圧と第2電圧の時間の比率で変えることが可能となる。
従って、通常モードおよび高感度モードのときには、蓄積時間中のVOFDを常に低電圧にする。低感度モードにするときには、ドレイン電圧VOFDを高電圧と低電圧の間で遷移を繰り返すことにより減光を行う。このとき、第1電圧期間と第2電圧期間の比率を変更すれば、減光したい量を変更することが可能である。図9は、VOFDの蓄積期間中のタイミングチャートである。例えば、図9(a)のように、第1電圧期間t701と第2電圧期間t702の比率を1:1にすると、1/2の減光になる。同様に図9(b)のように、第1電圧期間t701と第2電圧期間t702の比率を3:1にすると、1/4に減光できる。
次に、期間t602の終わりに、n〜n+2の全行分のφMEMをオフ状態にし、VOFDを第1電圧にすることで、蓄積が終了する。蓄積が終了してから、PD202で発生した電荷は全て半導体基板301側に排出される。図5(d)がその状態を示すポテンシャル図である。その後、期間t604以降の電荷の読み出しは実施形態1と同様な方法をとればよい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を用いて説明する。図10は、本発明の第3の実施形態の撮像素子の概略を示す図である。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を用いて説明する。図10は、本発明の第3の実施形態の撮像素子の概略を示す図である。
第3の実施形態では、半導体基板301方向に電荷を排出する縦型のオーバーフロードレイン構造ではなく、PD202から横方向に排出するタイプの横型オーバーフロードレイン構造を有する。オーバーフロードレイン領域801は、この例ではn型領域で構成される。ここでn型半導体のオーバーフロードレイン領域801の電位を変動させることでオーバーフロードレイン動作を行うことが可能である。
また、半導体基板301は、縦型オーバーフロードレインとは異なり、常に電荷を排出しない電圧を印加する。ポテンシャル構造やオーバーフロードレインへ領域801への第3電圧又は駆動パルスを与えるタイミングは、前述の第1又は第2の実施形態と同様である。横型のオーバーフロードレインについて、ここではn型領域のオーバーフロードレイン領域の電圧を変更する形態について示した。
他の横型のオーバーフロードレインによる実現形態として、オーバーフロードレイン領域801に固定電圧に与え、オーバーフロードレイン領域801とPD202の間にポテンシャル状態を変更するための、MOSスイッチを追加する。そして、MOSスイッチのゲートに印加する電圧を制御することによって、オーバーフロードレイン領域801に排出する電荷の割合を制御する方法でもよい。
(撮像システムの構成及び動作)
第1〜第3の実施形態に係る撮像素子を適用した撮像システムの一実施形態について図11により詳述する。
(撮像システムの構成及び動作)
第1〜第3の実施形態に係る撮像素子を適用した撮像システムの一実施形態について図11により詳述する。
図11において、レンズ部901は、被写体の光学像を撮像素子905に結像させる。レンズ部901では、レンズ駆動装置902によってズーム制御、フォーカス制御、絞り制御などがおこなわれる。メカニカルシャッター903は、シャッター制御手段904によって制御される。撮像素子905は、レンズ部901で結像された被写体を画像信号に変換する。撮像信号処理回路906は、撮像素子905より出力される画像信号に各種の補正を行ったり、データを圧縮したりする。タイミング発生回路907は、撮像素子905、撮像信号処理回路906に、各種タイミング信号を出力する。
制御部909は、各種演算と撮像システム900全体の制御を行う。メモリ908は、画像データを一時的に記憶することができる。記録媒体制御I/F部910は、記録媒体に画像データや撮影時のデータの記録または読み出しを行う。記録媒体911は、半導体メモリ等から構成されており、撮像システム900に対して着脱可能にされている。表示部912は、各種情報や撮影画像を表示する。
次に、前述の構成における撮影時の撮像システムの動作について説明する。メイン電源がオンされると、次にコントロール系の電源がオンし、更に撮像信号処理回路906などの撮像系回路の電源がオンされる。それから、図示しないレリーズボタンが押されると、測距装置914から出力された信号をもとに、公知の方法で被写体までの距離の演算を制御部909で行う。その後、レンズ駆動装置902によりレンズ部901を駆動して合焦か否かを判断し、合焦していないと判断した時は、再びレンズ部901を駆動し測距を行う。
そして、合焦が確認された後に撮影動作が開始する。低感度モードでは、制御部909が撮像素子のVOFDを制御する制御信号を発生する。撮影動作が終了すると、撮像素子905から出力された画像信号は撮像信号処理回路906で画像処理をされ、制御部909によりメモリに書き込まれる。撮像信号処理回路906では、設定された感度モードに応じて、色マトリックス演算式を変更する。具体的には、オーバーフロードレインの電圧を制御する低感度モードのときには、感度の落ちた長波長側を補うように、演算式を変更する。撮像信号処理回路906の出力信号はメモリ908に蓄積され、制御部909の制御により、記録媒体制御I/F部910を介して着脱可能な記録媒体911に記録される。また、図示しない外部I/F部を介して直接外部のコンピュータ等に入力して画像の加工を行ってもよい。
Claims (8)
- 光電変換素子と、前記光電変換素子が発生した電荷を排出するためのオーバーフロードレイン領域と、前記光電変換素子が発生した電荷を第1電荷蓄積部に転送して蓄積する第1転送部と、前記第1電荷蓄積部に蓄積された電荷を第2電荷蓄積部に転送する第2転送部と、を含む画素が配置された画素部と、
前記光電変換素子が発生した電荷を前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を制御して、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域と前記第1電荷蓄積部に配分する割合を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、撮像素子の動作モードが低感度モードの場合には、前記動作モードが前記低感度モードでない場合よりも、前記光電変換素子が発生した電荷が前記オーバーフロードレイン領域に多く配分されるように前記電圧を制御することを特徴とする撮像素子。 - 前記制御手段は、前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中、
前記動作モードが低感度モードの場合は、前記光電変換素子が発生した電荷を全て前記オーバーフロードレイン領域に排出させる第1電圧と、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域に排出させない第2電圧との間の第3電圧であって、減光量に応じた値を有する前記第3電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加し、
前記動作モードが前記低感度モードでない場合は、前記第2電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加するように制御することを特徴とする請求項1の撮像素子。 - 前記制御手段は、前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中、
前記動作モードが低感度モードの場合は、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を、前記光電変換素子が発生した電荷を全て前記オーバーフロードレイン領域に排出する第1電圧と、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域に排出させない第2電圧との間で周期的に遷移させ、
前記動作モードが低感度モードでない場合は、前記第2電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加するように制御することを特徴とする請求項1の撮像素子。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載された撮像素子と、前記撮像素子へ光を結像する光学系と、前記撮像素子からの出力信号を処理する信号処理回路とを有することを特徴とする撮像システム。
- 前記信号処理回路は、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧の値に応じた色補正処理をすることを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
- 光電変換素子と、前記光電変換素子が発生した電荷を排出するためのオーバーフロードレイン領域と、前記光電変換素子が発生した電荷を第1電荷蓄積部に転送して蓄積する第1転送部と、前記第1電荷蓄積部に蓄積された電荷を第2電荷蓄積部に転送する第2転送部とを含む画素が配置された画素部と、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を制御して、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域と前記第1電荷蓄積部に配分する制御手段とを備えた撮像素子の駆動方法であって、
前記光電変換素子が発生した電荷を前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中に、前記撮像素子の動作モードが低感度モードの場合には、前記動作モードが低感度モードでない場合よりも、前記光電変換素子が発生した電荷が前記オーバーフロードレイン領域に多く配分されるよう前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を制御することを特徴とする撮像素子の駆動方法。 - 前記制御手段は、前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中に、前記動作モードが低感度モードの場合は、前記光電変換素子が発生した電荷を全て前記オーバーフロードレイン領域に排出する第1電圧と、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域に排出させない第2電圧との間の第3電圧であって、減光量に応じた値を有する第3電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加し、
前記動作モードが前記低感度モードでない場合は、前記第2電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加するように制御することを特徴とする請求項6の撮像素子の駆動方法。 - 前記制御手段は、前記第1転送部が前記第1電荷蓄積部に転送して蓄積する期間中に、前記動作モードが低感度モードの場合は、前記オーバーフロードレイン領域に印加する電圧を、前記光電変換素子が発生した電荷を全て前記オーバーフロードレイン領域に排出する第1電圧と、前記光電変換素子が発生した電荷を前記オーバーフロードレイン領域に排出させない第2電圧との間で周期的に遷移させ、
前記動作モードが低感度モードでない場合は、前記第2電圧を前記オーバーフロードレイン領域に印加することを特徴とする請求項6の撮像素子の駆動方法。
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