JP2013183019A - 導電性バンプ付き基板シートの製造装置及び製造方法、多層プリント配線基板の製造方法ならびにメタルマスク版 - Google Patents

導電性バンプ付き基板シートの製造装置及び製造方法、多層プリント配線基板の製造方法ならびにメタルマスク版 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の高さとアスペクト比とを有する導電性バンプを形成できるような導電性バンプ付き基板シートの製造装置を提供する。
【解決手段】導電性バンプ付き基板シートの製造装置が、複数の貫通孔55が設けられたメタルマスク版50と、スキージ35によりメタルマスク版50を印刷定盤上21の基板シート10に向かって押圧しながら当該スキージ35を移動させることによりメタルマスク版50上の導電性ペースト40を貫通孔55を介して基板シート10上に転移させるスキージユニットと、を備える。各貫通孔55は、スキージ35側に開口を有する上部孔53と、当該上部孔53より大型であって基板シート10側に開口を有する下部孔54と、により構成されており、メタルマスク版50の各下部孔54の上端面を規定する面56には、当該各上部孔53を取り囲むように環状の溝57が設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法、多層プリント配線基板の製造方法ならびに導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法に用いられるメタルマスク版に関する。
従来から、平板状の銅箔等の基板シートの表面に複数の略円錐状の導電性バンプを形成し、このような導電性バンプ付き基板シートと、プリプレグ等の非導電性シート(絶縁シート)と、を交互に重ね合わせることにより多層プリント配線基板を製造することが知られている。このような多層プリント配線基板において、導電性バンプ付き基板シートの表面に形成された略円錐状の導電性バンプが非導電性シートを貫通することによって、当該非導電性シートの両側にある基板シート同士が導電性バンプによって電気的に接続されるようになっている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
以下、特に特許文献3に開示された、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置及び製造方法について、図13乃至図22を用いて説明する。図13は、特許文献3に開示された導電性バンプ付き基板シートの製造装置の、基板シートに導電性バンプを形成する動作前の状態を示す概略側面図である。図14乃至図18は、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。図19は、メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における図13に示すメタルマスク版の断面を示す概略断面図である。図20は、図15の部分拡大側面図である。図21は、図13に示す導電性バンプ付き基板シートの構成の一例を示す概略側面図である。図22は、図13に示す導電性バンプ付き基板シートの製造装置において、導電性ペーストが表面張力の作用によりメタルマスク版の下部孔の上端面を規定する面ににじむ状態を説明するための概略図である。図23は、メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における従来の他のメタルマスク版の断面を示す概略断面図である。
図13に示すように、特許文献3に開示された導電性バンプ付き基板シートの製造装置は、基板シート110を吸引孔(図示せず)からの吸引力によって保持する印刷定盤121と、所定のパターンからなる複数の貫通孔(版孔)155が設けられたメタルマスク版150と、当該メタルマスク版150を張架しながら保持する一対の保持部材134と、を備えている。
メタルマスク版150は、図19に示すように、上部孔153を有するメタルマスクシート151と、当該メタルマスクシート151の基板シート110側に当該メタルマスクシート151と平行に設けられ、上部孔153と連通する下部孔154を有する離間シート152と、により構成されている。下部孔154は、上部孔153より大型であって基板シート110側に開口を有している。そして、各上部孔153と各下部孔154は同心であって、各上部孔153と各下部孔154とにより各貫通孔155が規定されている。各貫通孔155は、基板シート110に導電性バンプ112が形成されるべき位置に対応している。
図13に戻って、特許文献3に開示された導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、メタルマスク版150上で走査され、このメタルマスク版150上に載置される銀ペーストや半田ペースト等の導電性ペースト140(図15参照)を、メタルマスク版150の貫通孔155を介して基板シート110上に転移させるスキージ135と、当該スキージ135を移動(走査)させるためのスキージ駆動部131と、が設けられている。
スキージ駆動部131は、スキージ135を支持する支持部材133と、当該支持部材133を水平方向(図13等の左右方向)に移動させるよう案内を行うガイド部材132と、を有している。支持部材133は、更に、スキージ135を図13等の下方に進出させたり上方に退避させたりすることができるようになっている。このようなスキージ駆動部131によって、スキージ135は、ガイド部材132に沿って図13等における左右方向に移動するとともにメタルマスク版150に向かって進退移動(図13等における上下方向の移動)を行うようになっている。
次に、基板シート110に導電性バンプ112を形成する動作の一連の流れについて具体的に説明する。まず、図13に示すように、印刷定盤121の上に基板シート110を載置し、吸引孔(図示せず)からの吸引力によって印刷定盤121上に基板シート110を保持させる。
そして、図14に示すように、印刷定盤121をレール122に沿って水平方向(図14の右方)に移動させ、当該印刷定盤121をメタルマスク版150の下方に位置させる。この際に、メタルマスク版150の各貫通孔155が、基板シート110における導電性バンプ112が形成されるべき位置に対向するようにする。
そして、図15に示すように、スキージ135が支持部材133から下方に進出し、このスキージ135がメタルマスク版150を下方に押して当該メタルマスク版150が印刷定盤121上の基板シート110の表面に当接する(図中、メタルマスク版150の変形は、誇張して描かれている)。そして、図15および図16に示すように、支持部材133をガイド部材132に沿って水平方向(図15の左方向)に移動させることによりスキージ135を水平方向(図15の左方向)に移動(走査)させ、このときにスキージ135がメタルマスク版150を下方に押し続けるようにする。この際に、導電性ペースト140はメタルマスク版150の貫通孔155を通過して基板シート110の表面に付着する。
ここで、スキージ135による基板シート110に対する導電性ペースト140の塗工原理についてより詳細に説明すると、図20に示すように、導電性ペースト140はスキージ135によってメタルマスク版150の表面を移動させられるが、メタルマスク版150に貫通孔155が形成されている箇所においては当該貫通孔155に導電性ペースト140が充填される。そして、スキージ135がメタルマスク版150を基板シート110に向かって押圧することによって、導電性ペースト140が基板シート110の表面に付着することとなる。更にスキージ135を水平方向に移動させると、メタルマスク版150が保持部材134により付加された張力の作用により基板シート110から離間するため、導電性ペースト140は上部孔153の下端面(基板シート110側の開口)付近において分断されて、基板シート110上への導電性ペースト140の塗工がなされる。
そして、図16に示すようにスキージ135による基板シート110に対する導電性ペースト140の一連の塗工が終了したら、図17に示すようにスキージ135がメタルマスク版150から離間するよう上方に退避し、メタルマスク版150が基板シート110から隔離される。その後、図18に示すように、印刷定盤121をレール122に沿って水平方向(図18の左方)に移動させ、この印刷定盤121をメタルマスク版150の下方の位置から退避させる。そして、印刷定盤121から導電性ペースト140付きの基板シート110を取り出す。
その後、導電性ペースト140付きの基板シート110の乾燥を行う(不図示)。これにより、基板シート110の表面に付着した導電性ペースト140が熱硬化して略円錐状の導電性バンプ112が形成されることとなる(図21参照)。
ここで、基板シート110に形成される導電性バンプ112は、当該基板シート110の厚さ方向(図21の上下方向)において非導電性シート(絶縁性シート、図示せず)を貫通させるのに十分な高さが必要とされる。具体的には、非導電性シートの厚さは例えば0.060〜0.080mmであるため、導電性バンプ112の高さを例えば0.185±0.045mmとする必要がある。また、多層プリント配線板のファインピッチ化を行う場合には、略円錐状の導電性バンプ112について、同じ高さであっても底面積が小さくなるような形状、すなわち、いわゆるアスペクト比の高い略円錐状とする必要がある。
前述の導電性バンプ付き基板シートの製造装置によれば、メタルマスク版150が基板シート110から離間する際に、基板シート110の表面に付着した導電性ペースト140が上部孔153の下端面付近において分断されるため、十分な量の導電性ペースト140が基板シート110上に塗工される。このため、貫通孔155の径が一定のメタルマスク版150を備えた導電性バンプ付き基板シートの製造装置と比較して、好ましい高さを有する導電性バンプ112が形成できる。
しかしながら、前述の導電性バンプ付き基板シートの製造装置においては、図22に示すように、貫通孔155の上部孔153から充填される導電性ペースト140が下部孔154を通過して基板シート110の表面に付着する際に、表面張力の作用により、下部孔154の上端面を規定する面156上に導電性ペースト140の一部が流れ込んで(にじんで)しまい、塗工される導電性バンプ112の直径が所望の直径よりも大きくなってしまうという問題があった。導電性バンプ112の直径が所望の直径(仕様値)を越えてしまうと、製品不良となる。この場合、不良となった導電性バンプ112を除去(洗浄)して、導電性バンプ112を再形成する必要がある。このことが、生産効率を低下させている。
一方、図23に示すように、メタルマスク版150が、メタルマスクシート151と、当該メタルマスクシート151の基板シート110側に当該メタルマスクシート151に平行に設けられた離間シート152と、により構成されており、貫通孔155’がテーパ状に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置が知られている(特許文献4、5参照)。
当該製造装置では、離間シート152が基板シート110に密接することにより、離間シート152と基板シート110との間に導電性ペースト140が流れ込む(にじむ)ことが防止されるようである。
しかしながら、メタルマスク版150が基板シート110から離間する際に、基板シート110の表面に付着した導電性ペースト140が貫通孔155’の下端面(基板シート110側の開口)付近において分断されてしまうため、塗工される導電性ペースト140の量が十分ではない。そのため、当該製造装置では、一度で所望の高さ(と所望のアスペクト比と)を有する導電性バンプ112を形成できない。一般的には、当該製造装置では、基板シート110に導電性バンプ112を形成する動作(走査)を3乃至5回繰り返さなければ、所望の高さ(と所望のアスペクト比と)を有する導電性バンプ112を形成できない。
特許第3167840号 特開2002−305376号公報 特許第4127492号 特開平11−105233号公報 特開平11−138738号公報
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、所望の高さとアスペクト比とを有する導電性バンプを形成できるような導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、このような導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を用いて製造された導電性バンプ付き基板シートを用いて多層プリント配線基板を製造する方法を提供することを目的とする。また、本発明は、このような導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法に用いられるメタルマスク版を提供することを目的とする。
本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置であって、平板状の基板シートが載置される印刷定盤と、所定のパターンからなる複数の貫通孔が設けられたメタルマスク版と、スキージと当該スキージを移動させる駆動部とを有し、前記スキージにより前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該スキージを前記メタルマスク版に沿って移動させることにより前記メタルマスク版上の導電性ペーストを前記貫通孔を介して前記基板シート上に転移させるスキージユニットと、を備え、各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、当該上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造装置である。
本発明によれば、メタルマスク版に上部孔より大型の下部孔が設けられていることにより、前記メタルマスク版が基板シートから離間する際に、前記基板シートの表面に付着した導電性ペーストが前記上部孔の下端面(前記基板シート側の開口)付近において分断されるため、十分な量の前記導電性ペーストが前記基板シート上に塗工される。また、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面に各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることにより、前記貫通孔の前記上部孔から充填される前記導電性ペーストが前記下部孔を通過して前記基板シートの表面に付着する際に、当該導電性ペーストが前記溝を越えて前記下部孔の上端面を規定する面ににじむことが防止される。このため、所望の高さと所望のアスペクト比とを有する導電性バンプが形成できる。
好ましくは、前記上部孔は、円形であり、前記溝は、前記上部孔と同心な円環状になっている。この場合、導電性ペーストの下部孔の上端面を規定する面へのにじみを等方的に抑制することができる。
また、好ましくは、各下部孔の上端面を規定する面における前記溝と前記上部孔との間の領域は、撥水加工またはブラスト加工が施されている。このような形態が採用されるならば、当該領域の濡れ性が低く(当該領域が濡れにくく)なっているため、前記導電性ペーストが前記下部孔の上端面を規定する面ににじむことを効果的に抑制することができる。
一般的には、前記溝は、深さが一定で、前記溝の深さの前記メタルマスク版の厚さに対する割合は、10%以上30%以下である。前記割合が30%を越える場合には、前記メタルマスク版の強度が著しく低下するため、前記メタルマスク版がスキージによって押圧された際に破断してしまうおそれが高い。
例えば、前記メタルマスク版は、前記上部孔と前記溝とを有するメタルマスクシートと、当該メタルマスクシートの前記基板シート側に当該メタルマスクシートに平行に設けられ、前記下部孔を有する離間シートと、により構成されていてもよい。
また、本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造方法であって、印刷定盤に平板状の基板シートを載置する工程と、前記基板シートが載置された前記印刷定盤を、所定のパターンからなる複数の貫通孔が設けられたメタルマスク版の下方の位置に移動させる工程と、スキージユニットのスキージにより前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該スキージを前記メタルマスク版に沿って移動させることにより前記メタルマスク版上の導電性ペーストを前記貫通孔を介して前記基板シート上に転移させる工程と、を備え、各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、前記上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造方法である。
本発明によれば、メタルマスク版に上部孔より大型の下部孔が設けられていることにより、前記メタルマスク版が基板シートから離間する際に、前記基板シートの表面に付着した導電性ペーストが前記上部孔の下端面(前記基板シート側の開口)付近において分断されるため、十分な量の前記導電性ペーストが前記基板シート上に塗工される。また、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面に各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることにより、前記貫通孔の前記上部孔から充填される前記導電性ペーストが前記下部孔を通過して前記基板シートの表面に付着する際に、当該導電性ペーストが前記溝を越えて前記下部孔の上端面を規定する面ににじむことが防止される。このため、所望の高さと所望のアスペクト比とを有する導電性バンプが形成できる。
好ましくは、各下部孔の上端面を規定する面における前記溝と前記上部孔との間の領域は、撥水加工またはブラスト加工が施されている。このような形態が採用されるならば、当該領域の濡れ性が低く(当該領域が濡れにくく)なっているため、前記導電性ペーストが前記下部孔の上端面を規定する面ににじむことを効果的に抑制することができる。
あるいは、本発明は、前記特徴のいずれかを有する導電性バンプ付き基板シートの製造方法により製造された導電性バンプ付き基板シートと、絶縁シートと、を交互に重ね合せて重ね合せ体を形成する工程と、前記導電性バンプ付き基板シートの導電性バンプが前記絶縁シートを貫通するように、前記重ね合せ体を加圧する工程と、を備えることを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法である。
あるいは、本発明は、基板シートに導電性バンプを形成するためのメタルマスク版であって、所定のパターンからなる複数の貫通孔を備え、各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、前記上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることを特徴とするメタルマスク版である。
本発明によれば、メタルマスク版に上部孔より大型の下部孔が設けられていることにより、前記メタルマスク版が基板シートから離間する際に、前記基板シートの表面に付着した導電性ペーストが前記上部孔の下端面(前記基板シート側の開口)付近において分断されるため、十分な量の前記導電性ペーストが前記基板シート上に塗工される。また、前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面に各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられていることにより、前記貫通孔の前記上部孔から充填される前記導電性ペーストが前記下部孔を通過して前記基板シートの表面に付着する際に、当該導電性ペーストが前記溝を越えて前記下部孔の上端面を規定する面ににじむことが防止される。このため、所望の高さと所望のアスペクト比とを有する導電性バンプが形成できる。
本発明の一実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置の、基板シートに導電性バンプを形成する動作前の状態を示す概略側面図である。 図1に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図2に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図3に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図4に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図5に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図3の部分拡大側面図である。 メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における当該メタルマスク版の断面を示す概略断面図であり、(a)は一の構成例、(b)は他の構成例、(c)は更に他の構成例、を示す。 本実施の形態におけるスキージの構成を示す構成図であり、(a)は一の構成例、(b)は他の構成例、(c)は更に他の構成例、(d)は更に他の構成例、を示す。 導電性バンプ付き基板シートの構成を示す概略側面図である。 図10に示す導電性バンプ付き基板シートと非導電性シートとを交互に重ね合せたときの状態を示す概略側面図である。 図11に示す重ね合せ体を加圧することにより製造される多層プリント配線板を示す概略側面図である。 特許文献3に開示された導電性バンプ付き基板シートの製造装置の、基板シートに導電性バンプを形成する動作前の状態を示す概略側面図である。 図13に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図14に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図15に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図16に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 図17に示す状態に引き続く、基板シートに導電性バンプを形成する動作の流れを示す概略側面図である。 メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における図13に示すメタルマスク版の断面を示す概略断面図である。 図15の部分拡大側面図である。 図13に示す導電性バンプ付き基板シートの構成の一例を示す概略側面図である。 図13に示す導電性バンプ付き基板シートの製造装置において、導電性ペーストが表面張力の作用によりメタルマスク版の下部孔の上端面を規定する面ににじむ状態を説明するための概略図である。 メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における特許文献4または5に開示されたメタルマスク版の断面を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置の、基板シートに導電性バンプを形成する動作前の状態を示す概略側面図である。図2乃至図6は、本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を示す図である。図7は、図3の部分拡大側面図である。図8は、メタルマスク版の長手方向と厚さ方向とを規定する面における当該メタルマスク版の断面を示す概略断面図であり、(a)は一の構成例、(b)は他の構成例、(c)は更に他の構成例、を示す。
本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置は、図1に示すように、レール22に沿って水平方向(図1の左右方向)に移動可能であり、基板シート10を吸引孔(図示せず)からの吸引力によって保持する印刷定盤21と、所定のパターンからなる複数の貫通孔(版孔)55が設けられたメタルマスク版50と、当該メタルマスク版50を張架しながら保持する一対の保持部材34と、を備えている。
メタルマスク版50は、図8(a)に示すように、円形の上部孔53を有するメタルマスクシート51と、当該メタルマスクシート51の基板シート10側に当該メタルマスクシート51に平行に設けられ、上部孔53と連通する下部孔54を有する離間シート52と、により構成されている。下部孔54は、上部孔53より大型の円形であって基板シート10側に開口を有している。そして、各上部孔53と各下部孔54は同心であって、各上部孔53と各下部孔54とにより各貫通孔55が規定されている。各貫通孔55は、基板シート10に導電性バンプ12が形成されるべき位置に対応している。
メタルマスクシート51としては、例えばアルミニウム、ステンレス、ニッケル等の金属を用いることができる。離間シート52としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等の金属、あるいは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、ブタジエンゴム等の合成樹脂または天然樹脂を用いることができる。メタルマスクシート51の厚さとしては、例えば0.03〜0.5mm程度のものを用いるのが一般的であり、本実施の形態においては、0.1〜0.2mm程度のものを用いている。一方、離間シート52の厚さとしては、例えば0.01〜0.5mm程度のものを用いるのが一般的であり、本実施の形態においては、0.03〜0.1mm程度のものを用いている。なお、メタルマスク版50の厚さは、メタルマスクシート51の厚さと離間シート52の厚さとを加算した厚さになるため、0.1〜1.0mm程度となる。
メタルマスクシート51の各上部孔53の直径は、隣り合う当該上部孔53同士のピッチにも依存するが、0.05mm〜0.5mm程度に形成される。本実施の形態においては、隣り合う上部孔53同士のピッチを0.3〜0.5mmとして、各上部孔53の直径は、0.1mm〜0.3mm程度に形成されている。離間シート52の各下部孔54の直径は、0.2mm〜0.5mm程度に形成される。本実施の形態においては、各下部孔54の直径は、0.2mm〜0.3mm程度に形成されている。
また、図8に示すように、メタルマスク版50の各下部孔54の上端面を規定する面56には、本発明の特徴として、各上部孔53を取り囲むように環状の溝57が設けられている。溝57は、より具体的には、上部孔53と同心な円環状になっている。
溝57の断面としては、種々の形態を採用し得る。本実施の形態においては、図8(a)に示すように、溝57の断面として、直線のみで規定された方形を採用している。この場合、溝57の形成がドリル加工(エンドミル)によって容易に実現できるため、加工コストを抑えることができる。
もっとも、図8(b)に示すように、溝57の断面として、曲線で規定された形を採用してもよいし、あるいは、図8(c)に示すように、溝57の断面として、直線と曲線との組み合わせで規定された形を採用してもよい。
一般的には、溝57は、深さが一定で、溝57の深さのメタルマスク版50の厚さに対する割合は、10%以上30%以下である。すなわち、本実施の形態においては、溝57の深さは、0.013mm〜0.090mm程度である。前記割合が30%を越える場合には、メタルマスク版50の強度が著しく低下するため、メタルマスク版50がスキージ35によって押圧された際に破断してしまうおそれが高い。
溝57の幅は、上部孔53及び下部孔54の径にも依存するが、0.01mm以上であることが好ましい。本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、溝57の幅が0.01mm未満である場合には、導電性ペースト40が溝57を越えて下部孔54の上端面を規定する面56ににじむおそれが高い。
また、各下部孔54の上端面を規定する面56の溝57と上部孔53との間の領域58は、撥水加工またはブラスト加工が施されている。
図1に戻って、本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、メタルマスク版50上で走査され、このメタルマスク版50上に載置される導電性ペースト40(図3参照)を、メタルマスク版50の貫通孔55を介して基板シート10上に転移させるスキージ35と、当該スキージ35を移動(走査)させるためのスキージ駆動部31と、が設けられている。
本実施の形態における導電性ペースト40としては、少なくとも熱硬化樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等)、金属粉(例えば、銀、金、銅、半田等)、溶剤、体質顔料等を含んでいる。特に、導電性ペースト40の金属粉の含有率は、85重量%以上98重量%以下となっていることが好ましい。金属粉の含有率が85重量%よりも小さい場合には、導電性ペースト40における熱硬化樹脂の含有率が大きくなることにより導電性ペースト40の粘着性が増すため、導電性ペースト40が下部孔54の上端面を規定する面56に残存してしまうおそれが高い。一方、金属粉の含有率が98重量%よりも大きい場合には、導電性ペースト40における熱硬化樹脂の含有率が非常に小さくなることにより導電性ペースト40の粘着性がほとんどなくなってしまい、メタルマスク版50上から基板シート10に導電性ペースト40を安定的に転移させることができなくなる。
本実施の形態で用いられるスキージ35は例えばウレタン樹脂等から形成されており、スキージゴムの硬度は例えば70〜90度となっている。ここで、スキージ35の具体的な形態について図9を参照してより詳細に説明する。図9は、本実施の形態におけるスキージの構成を示す構成図であり、(a)は一の構成例、(b)は他の構成例、(c)は更に他の構成例、(d)は更に他の構成例、を示している。スキージ35の具体的な形態としては、種々の構成を採用し得るが、例えば、図9(a)に示すように、スキージ35aの先端部分は半円状となっている。あるいは、図9(b)および図9(c)に示すように、スキージ35b、35cの先端部分は剣先形状となっていてもよい。この際に、図9(b)に示すように、スキージ35bは左右対称であり、スキージ35bの先端部分は、当該スキージ35bの延びる方向に直交する仮想線(図9(b)において二点鎖線で表示)に対して45°ずつ傾斜していてもよく、あるいは、図9(c)に示すように、スキージ35cは左右対称ではなく、スキージ35cの先端部分は、当該スキージ35bの延びる方向に直交する仮想線(図9(c)において二点鎖線で表示)に対して45°および60°で傾斜していてもよい。また、図9(d)に示すように、スキージ35dの先端部分は平型であってもよい。
図9(a)〜(c)に示すように、先端に向かうに従って細くなるような、すなわち、先端に向かうに従ってその断面積が小さくなるようなスキージ35a、36b、36cを用いた場合には、図9(d)に示すように、メタルマスク版50上の導電性ペースト40を基板シート10上に転移させる際にメタルマスク版50とスキージ35の先端部分との間で導電性ペースト40が圧縮されるようになる。すなわち、スキージ35がその先端に向かうに従って細くなることにより、スキージ35とメタルマスク版50との間の隙間もスキージ35の先端に向かうに従って細くなる。このことによりスキージ35の先端に向かうに従ってスキージ35とメタルマスク版50との間の導電性ペースト40に加えられる圧力も大きくなり、導電性ペースト40がより大きな力で圧縮されることにより、導電性ペースト40が貫通孔55から下方に押し出される力も強くなる。このことにより、基板シート10に転移される導電性ペースト40の量を増加させることができる。
とりわけ、導電性ペースト40における金属粉の含有率が85重量%以上である場合には、メタルマスク版50の貫通孔55に導電性ペースト40の金属粉が詰まりやすくなるという問題があるが、その先端に向かうに従って細くなるようなスキージ35を用いた場合には、導電性ペースト40が貫通孔55から下方に押し出される力も強くなるので、メタルマスク版50の貫通孔55に導電性ペースト40の金属粉が詰まってしまうことを防止することができる。
スキージ駆動部31は、スキージ35を支持する支持部材33と、支持部材33を水平方向(図1等の左右方向)に移動させるよう案内を行うガイド部材32と、を有している。支持部材33は、更に、スキージ35を図1等の下方に進出させたり上方に退避させたりすることができるようになっている。このようなスキージ駆動部31によって、スキージ35は、ガイド部材32に沿って図1等における左右方向に移動するとともにメタルマスク版50に向かって進退移動(図1等における上下方向の移動)を行うようになっている。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の作用について、図1乃至7を参照しながら説明する。
まず、図1に示すように、印刷定盤21の上に基板シート10を載置し、吸引孔(図示せず)からの吸引力によって印刷定盤21上に基板シート10を保持させる。
そして、図2に示すように、印刷定盤21をレール22に沿って水平方向(図2の右方)に移動させ、この印刷定盤21をメタルマスク版50の下方に位置させる。この際に、メタルマスク版50の各貫通孔55が、基板シート10における導電性バンプ12が形成されるべき位置に対向するようにする。
そして、図3に示すように、スキージ35が支持部材33から下方に進出し、このスキージ35がメタルマスク版50を下方に押して当該メタルマスク版50が印刷定盤21上の基板シート10の表面に当接する(図中、メタルマスク版50の変形は、誇張して描かれている)。そして、図3および図4に示すように、支持部材33をガイド部材32に沿って水平方向(図3の左方向)に移動(走査)させることによりスキージ35を水平方向(図3の左方向)に移動させ、このときにスキージ35がメタルマスク版50を下方に押し続けるようにする。この際に、導電性ペースト40はメタルマスク版50の貫通孔55を通過して基板シート10の表面に付着する。
ここで、スキージ35による基板シート10に対する導電性ペースト40の塗工原理についてより詳細に説明すると、図7に示すように、導電性ペースト40はスキージ35によってメタルマスク版50の表面を移動させられるが、メタルマスク版50に貫通孔55が形成されている箇所においては当該貫通孔55に導電性ペースト40が充填される。そして、スキージ35がメタルマスク版50を基板シート10に向かって押圧することによって、導電性ペースト40が基板シート10の表面に付着することとなる。更に支持部材33を水平方向に移動させると、メタルマスク版50が保持部材34により付与された張力により基板シート10から離間するため、導電性ペースト40は上部孔53の下端面(基板シート10側の開口)付近において分断されて、基板シート10上への導電性ペースト40の塗工がなされる。
そして、図4に示すようにスキージ35による基板シート10に対する導電性ペースト40の一連の塗工が終了したら、図5に示すようにスキージ35がメタルマスク版50から離間するよう上方に退避し、メタルマスク版50が基板シート10から隔離される。その後、図6に示すように、印刷定盤21をレール22に沿って水平方向(図6の左方)に移動させ、この印刷定盤21をメタルマスク版50の下方の位置から退避させる。
なお、本実施の形態における導電性バンプ付き基板シートの製造方法において、印刷環境は、温度23±3℃、湿度50±5%となるように調整されている。
その後、印刷定盤21から導電性ペースト40付きの基板シート10を取り出し、導電性ペースト40付きの基板シート10の乾燥を例えば160〜200℃で行う(不図示)。このことにより、基板シート10の表面に付着した導電性ペースト40が熱硬化して略円錐状の導電性バンプ12が形成されることとなる。なお、このような状態が図10に示されている。
本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置を用いて基板シート10に導電性バンプ12を形成する際、導電性ペースト40は、表面張力の作用により、下部孔54の上端面を規定する面56に僅かににじんでいく。更に、基板シート10に導電性バンプ12を形成する動作を繰返していくと、下部孔54の上端面を規定する面56ににじんだ導電性ペースト40が、溝57に到達し、その後は当該溝57内に徐々に充填されていく。このため、導電性ペースト40が溝57を越えて下部孔54の上端面を規定する面56ににじんでいくことはないため、貫通孔55の中心から溝57の外縁までの距離よりも大きい径の導電性バンプ12が形成されることを防止できる。
次に、メタルマスク版50の製造方法について説明する。まず、メタルマスクシート51には、ドリル加工、レーザ加工、エッチング加工または電鋳加工等が施され、所定のパターンからなる複数の上部孔53が形成される。次に、このメタルマスクシート51に、切削加工、研磨加工またはレーザ加工等が施され、所定の幅と深さとからなる環状の溝57が形成される。一方、離間シート52には、ドリル加工、レーザ加工またはエッチング加工等が施され、所定のパターンからなる複数の下部孔54が形成される。そして、メタルマスクシート51の基板シート10側に当該メタルマスクシート51と平行に離間シート52が接着されて、メタルマスク版50が製造される。
次に、図11および図12を参照して多層プリント配線板14の製造方法について説明する。図11は、図10に示す導電性バンプ付き基板シートと非導電性シートとを交互に重ね合せたときの状態を示す概略側面図である。図12は、図11に示す重ね合せ体を加圧することにより製造される多層プリント配線板を示す概略側面図である。
図11に示すように、まず、導電性バンプ12付きの基板シート10と非導電性シート11とを交互に重ね合せる。ここで、非導電性シート11の厚さは例えば0.060〜0.080mmとなっている。そして、重ね合せ体13を一対のロールの間で非常に大きな圧力で加圧する。あるいは、重ね合せ体13を印刷定盤21の上に載せ、押圧ロール等により当該重ね合せ体13を全面にわたって印刷定盤21に向かって非常に大きな圧力で押圧してもよい。重ね合せ体13の加圧を行う際に、図示しないヒータにより例えば100〜150℃で重ね合せ体13に対して加熱も行うようにする。
このように、図11に示すような重ね合せ体13が上下方向から加圧されるとともに加熱されることにより、非導電性シート11の裏面(図11の下側の面)がその下方に設けられた基板シート10の導電性バンプ12の先端部分に押圧され、この非導電性シート11における押圧された箇所が破断される。このことにより導電性バンプ12が非導電性シート11を貫通し、非導電性シート11の上方に設けられた他の基板シート10と導電性バンプ12とが連結されることとなる(図12参照)。このため、一の非導電性シート11の両側にある基板シート10同士が導電性バンプ12によって電気的に接続される。このようにして、多層プリント配線板14が製造される。
以上のように本実施の形態によれば、メタルマスク版50に上部孔53より大型の下部孔54が設けられていることにより、メタルマスク版50が基板シート10から離間する際に、基板シート10の表面に付着した導電性ペースト40が上部孔53の下端面(基板シート10側の開口)付近において分断されるため、十分な量の導電性ペースト40が基板シート10上に塗工される。また、メタルマスク版50の各下部孔54の上端面を規定する面56に各上部孔53を取り囲むように環状の溝57が設けられていることにより、貫通孔55の上部孔53から充填される導電性ペースト40が下部孔54を通過して基板シート10の表面に付着する際に、当該導電性ペースト40が溝57を越えて下部孔54の上端面を規定する面56ににじむことが防止される。このため、所望の高さと所望のアスペクト比とを有する導電性バンプ12が形成できる。
また、前述したように、各下部孔54の上端面を規定する面56の溝57と上部孔53との間の領域58は、撥水加工またはブラスト加工が施されている。このような形態が採用されるならば、当該領域58の濡れ性が低く(当該領域58が濡れにくく)なっているため、導電性ペースト40が下部孔54の上端面を規定する面56ににじむことを効果的に抑制することができる。なお、上部孔53を規定する面にも撥水加工またはブラスト加工を施してもよいが、領域58のみに撥水加工またはブラスト加工が施されている方がより好ましい。この場合、領域58の濡れ性が上部孔53を規定する面の濡れ性よりも著しく低くなる(領域58が上部孔53を規定する面よりも著しく濡れにくくなる)ため、上部孔53に充填された導電性ペースト40が、領域58ににじむことを更に効果的に抑制することができる。
なお、本実施の形態による導電性バンプ12付き基板シート10の製造装置において、メタルマスク版50がスキージ35により基板シート10に向かって押圧されていない際のメタルマスク版50と基板シート10との間の隙間は、0mmであってもよいし(いわゆるコンタクト印刷)、0mmより大きく5mm以下であってもよい(いわゆるオフコンタクト印刷)。
次に、本発明による導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法の実施例について説明する。実施例において、図8(a)に示すように、ステンレスからなる厚さ0.15mmのメタルマスクシート51と、樹脂からなる厚さ0.10mmの離間シート52と、を用いて、メタルマスクシート51にレーザ加工により直径0.14mmの各上部孔53を形成し、離間シート52にエッチング加工により直径0.3mmの各下部孔54を形成した。更に、各下部孔54の上端面を規定する面56の溝57と上部孔53との間の領域58の長さを0.02mmとして、メタルマスクシート51に深さ0.05mm、幅0.04mmの溝57を形成した。このようなメタルマスク版50を用いて実際に装置を稼働させたところ、高さ0.175mm、底面の径0.15mmの導電性バンプ12を基板シート10に形成することができた。更に、本装置を複数回稼働させて、各々の基板シート10に導電性バンプ12を形成したところ、高さが0.185±0.045mm、底面の径が0.15±0.008mmの各々の導電性バンプ12が得られた。各々の導電性バンプ12は、所望の高さ及び所望のアスペクト比の要件を十分に満たすものであった。
なお、実施例において、スキージ35として、図9(a)に示すような、先端部分が半円状となっているものを用いた。また、スキージ35の移動速度を30mm/秒に設定した。また、メタルマスク版50がスキージ35により基板シート10に向かって押圧されていない際のメタルマスク版50と印刷定盤21上の基板シート10との間の隙間を2mmに設定した(オフコンタクト印刷)。
また、導電性ペースト40として、粘度が250〜350[Pa・s](10rpm下でのレオメータ測定(アントンパール社製MCR301))のものを用いた。
10 基板シート
11 非導電性シート
12 導電性バンプ
13 重ね合せ体
14 多層プリント配線板
21 印刷定盤
22 レール
31 スキージ駆動部
32 ガイド部材
33 支持部材
34 保持部材
35a、35b、35c、35d スキージ
40 導電性ペースト
50 メタルマスク版
51 メタルマスクシート
52 離間シート
53 上部孔
54 下部孔
55 貫通孔
56 上端面を規定する面
57 溝
58 領域
110 基板シート
112 導電性バンプ
121 印刷定盤
122 レール
131 スキージ駆動部
132 ガイド部材
133 支持部材
134 保持部材
135 スキージ
140 導電性ペースト
150 メタルマスク版
151 メタルマスクシート
152 離間シート
153 上部孔
154 下部孔
155、155’ 貫通孔
156 上端面を規定する面

Claims (9)

  1. 複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置であって、
    平板状の基板シートが載置される印刷定盤と、
    所定のパターンからなる複数の貫通孔が設けられたメタルマスク版と、
    スキージと当該スキージを移動させる駆動部とを有し、前記スキージにより前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該スキージを前記メタルマスク版に沿って移動させることにより前記メタルマスク版上の導電性ペーストを前記貫通孔を介して前記基板シート上に転移させるスキージユニットと、
    を備え、
    各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、当該上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、
    前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられている
    ことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
  2. 前記上部孔は、円形であり、
    前記溝は、前記上部孔と同心な円環状になっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
  3. 各下部孔の上端面を規定する面における前記溝と前記上部孔との間の領域は、撥水加工またはブラスト加工が施されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
  4. 前記溝は、深さが一定に形成されており、
    前記溝の深さの前記メタルマスク版の厚さに対する割合は、10%以上30%以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
  5. 前記メタルマスク版は、
    前記上部孔と前記溝とを有するメタルマスクシートと、
    当該メタルマスクシートの前記基板シート側に当該メタルマスクシートに平行に設けられ、前記下部孔を有する離間シートと、
    により構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
  6. 複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造方法であって、
    印刷定盤に平板状の基板シートを載置する工程と、
    前記基板シートが載置された前記印刷定盤を、所定のパターンからなる複数の貫通孔が設けられたメタルマスク版の下方の位置に移動させる工程と、
    スキージユニットのスキージにより前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該スキージを前記メタルマスク版に沿って移動させることにより前記メタルマスク版上の導電性ペーストを前記貫通孔を介して前記基板シート上に転移させる工程と、
    を備え、
    各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、前記上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、
    前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられている
    ことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造方法。
  7. 各下部孔の上端面を規定する面における前記溝と前記上部孔との間の領域は、撥水加工またはブラスト加工が施されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の導電性バンプ付き基板シートの製造方法。
  8. 請求項6または7に記載の導電性バンプ付き基板シートの製造方法を用いて製造された導電性バンプ付き基板シートと、絶縁シートと、を交互に重ね合せて重ね合せ体を形成する工程と、
    前記導電性バンプ付き基板シートの導電性バンプが前記絶縁シートを貫通するように、前記重ね合せ体を加圧する工程と、
    を備える
    ことを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法。
  9. 基板シートに導電性バンプを形成するためのメタルマスク版であって、
    所定のパターンからなる複数の貫通孔を備え、
    各々の貫通孔は、前記スキージ側に開口を有する上部孔と、前記上部孔より大型であって前記基板シート側に開口を有する下部孔と、により構成されており、
    前記メタルマスク版の各下部孔の上端面を規定する面には、各上部孔を取り囲むように環状の溝が設けられている
    ことを特徴とするメタルマスク版。
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