JP2013181957A - ジャイロセンサーおよび電子機器 - Google Patents

ジャイロセンサーおよび電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2013181957A
JP2013181957A JP2012048002A JP2012048002A JP2013181957A JP 2013181957 A JP2013181957 A JP 2013181957A JP 2012048002 A JP2012048002 A JP 2012048002A JP 2012048002 A JP2012048002 A JP 2012048002A JP 2013181957 A JP2013181957 A JP 2013181957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
fixed
electrode
drive
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012048002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5958688B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kanemoto
啓 金本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2012048002A priority Critical patent/JP5958688B2/ja
Publication of JP2013181957A publication Critical patent/JP2013181957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5958688B2 publication Critical patent/JP5958688B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

【課題】駆動配線と他の配線との間で発生する寄生容量を介して、他の配線に電流が流れることを抑制できるジャイロセンサーを提供する。
【解決手段】本発明に係るジャイロセンサー100は、基板10と、振動体112と、基板10上に固定され、振動体112を振動させる固定駆動電極130,132と、基板10上に固定され、振動体112の振動に応じて変化する信号を検出する固定振動検出電極160,162と、基板10上に設けられ、固定駆動電極130,132に接続された駆動配線20,21と、基板10上に設けられ、固定振動検出電極160,162に接続された振動検出配線50,51と、基板10上に設けられ、所定の電位を有する固定電位配線40と、を含み、平面視で、駆動配線20,21と振動検出配線50,51との間に、固定電位配線40が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジャイロセンサーおよび電子機器に関する。
近年、例えばシリコンMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて角速度を検出する角速度センサー(ジャイロセンサー)が開発されている。
例えば特許文献1には、振動体と、振動体を振動させる駆動電極と、振動体の振動に応じて変化する信号を検出する検出電極と、を備えたジャイロセンサーが開示されている。駆動電極および検出電極は、それぞれ駆動配線および検出配線と接続されている。
特開平7−218268号公報
しかしながら、上記のようなジャイロセンサーでは、駆動配線を介して駆動電極に交流電圧が印加されるため、駆動配線と、駆動配線と隣り合う他の配線と、の間で発生する寄生容量を介して、他の配線に電流が流れることがあった。その結果、所望の特性を得られないことがあった。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、駆動配線と他の配線との間で発生する寄生容量を介して、他の配線に電流が流れることを抑制できるジャイロセンサーを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記のジャイロセンサーを有する電子機器を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係るジャイロセンサーは、
基板と、
振動体と、
前記基板上に固定され、前記振動体を振動させる固定駆動電極と、
前記基板上に固定され、前記振動体の振動に応じて変化する信号を検出する固定振動検出電極と、
前記基板上に設けられ、前記固定駆動電極に接続された駆動配線と、
前記基板上に設けられ、前記固定振動検出電極に接続された振動検出配線と、
前記基板上に設けられ、所定の電位を有する固定電位配線と、
を含み、
平面視で、前記駆動配線と前記振動検出配線との間に、前記固定電位配線が設けられている。
このようなジャイロセンサーによれば、駆動配線と振動検出配線との間に寄生容量が発生することを抑制できる。これにより、駆動配線と振動検出配線との間で発生する寄生容量を介して、振動検出配線に電流が流れることを抑制できる。
[適用例2]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動検出電極は、
前記振動体の振動状態を検出する電極であってもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、駆動配線と振動検出配線との間で発生する寄生容量を介して、振動検出配線に電流が流れることを抑制できる。
[適用例3]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記固定電位配線の厚みは、前記駆動配線の厚み以上であり、かつ前記振動検出配線の厚み以上であってもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、より確実に、駆動配線と振動検出配線との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
[適用例4]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記固定電位配線は、前記振動体と電気的に接続されていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、固定電位配線によって、振動体に電位を与えつつ、駆動配線と振動検出配線との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
なお、本発明に係る記載では、「電気的に接続」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「A部材」という)に「電気的に接続」された他の特定の部材(以下「B部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A部材とB部材とが、直接接して電気的に接続されているような場合と、A部材とB部材とが、他の部材を介して電気的に接続されているような場合とが含まれるものとして、「電気的に接続」という文言を用いている。
[適用例5]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記固定電位配線は、平面視で、前記振動体を囲んで設けられていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、例えば、振動体が他の機能素子と隣り合う場合に、振動体と他の機能素子との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
[適用例6]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動体から延出し、前記振動体を振動させる可動駆動電極と、
前記振動体から延出し、前記振動体の振動状態を検出する可動モニター電極と、
をさらに含み、
前記固定駆動電極は、前記可動駆動電極と対向して設けられ、
前記固定振動検出電極は、前記可動モニター電極と対向して設けられていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、駆動配線と振動検出配線との間で発生する寄生容量を介して、振動検出配線に電流が流れることを抑制できる。
[適用例7]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記固定駆動電極は、
前記可動駆動電極の一方側、および前記可動駆動電極の他方側に設けられ、
前記固定振動検出電極は、
前記可動モニター電極の一方側、および前記可動モニター電極の他方側に設けられ、
前記駆動配線は、前記可動駆動電極の一方側に設けられている前記固定駆動電極に接続され、
他の前記駆動配線は、前記可動駆動電極の他方側に設けられている前記固定駆動電極に接続され、
前記振動検出配線は、前記可動モニター電極の一方側に設けられている前記固定振動検出電極に接続され、
他の前記振動検出配線は、前記可動モニター電極の他方側に設けられている前記固定振動検出電極に接続され、
前記駆動配線と前記振動検出配線との交差する面積と、前記駆動配線と他の前記振動検出配線との交差する面積とは、同じであり、
他の前記駆動配線と前記振動検出配線との交差する面積と、他の前記駆動配線と他の前記振動検出配線との交差する面積とは、同じであってもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、寄生容量を介して振動検出配線に流れる電流の影響を、キャンセルすることができる。
[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、
本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
このような電子機器によれば、駆動配線と振動検出配線との間で発生する寄生容量を介して、振動検出配線に電流が流れることを抑制できるジャイロセンサーを有することができる。
本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す平面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの機能素子を模式的に示す平面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を説明するための図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を説明するための図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を説明するための図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を説明するための図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の変形例に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. ジャイロセンサー
まず、本実施形態に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す平面図である。図2は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。図3は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のIII−III線断面図である。図4は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のIV−IV線断面図である。なお、図1〜図4では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。
ジャイロセンサー100は、図1〜図4に示すように、基板10と、機能素子102と、駆動配線20,21と、振動検出配線30,31,50,51と、固定電位配線40と、蓋体60と、を含むことができる。振動検出配線30,31,50,51は、検出配線30,31と、モニター配線50,51と、に分類される。なお、便宜上、図1、図3、および図4では、蓋体60を省略して図示している。
基板10の材質は、例えば、ガラス、シリコンである。基板10は、図2に示すように、第1面11と、第1面11と反対側の第2面12と、を有している。図示の例では、第1面11および第2面12は、XY平面と平行な面である。
基板10の第1面11には、凹部14が設けられている。凹部14の上方には、間隙を介して、機能素子102の振動体112が設けられている。凹部14によって、振動体112は、基板10に妨害されることなく、所望の方向に可動することができる。凹部14の平面形状は、特に限定されないが、例えば、矩形である。基板10の第1面11には、図2〜図4に示すように、さらに溝部16,17,18,19が設けられていてもよい。なお、便宜上、図1では、凹部14および溝部16,17,18,19の図示を省略している。
機能素子102は、基板10上に(基板10の第1面11に)設けられている。以下では、機能素子102が、Z軸回りの角速度を検出するジャイロセンサー素子(静電容量型MEMSジャイロセンサー素子)である例について説明する。図5は、機能素子102を模式的に示す平面図である。なお、図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。
機能素子102は、図2および図5に示すように、第1構造体106および第2構造体108を有している。第1構造体106および第2構造体108は、X軸に沿って互いに連結されている。第1構造体106は、第2構造体108よりも−X方向側に位置している。構造体106,108は、図5に示すように、例えば、両者の境界線B(Y軸に沿った直線)に対して、対称となる形状を有している。なお、図示はしないが、機能素子102は、第2構造体108を有しておらず、第1構造体106によって構成されていてもよい。
構造体106,108は、図5に示すように、振動体112と、第1バネ部114と、可動駆動電極116と、変位部122と、第2バネ部124と、固定駆動電極130,132と、可動振動検出電極118,126と、固定振動検出電極140,142,160,162と、固定部150と、を有することができる。可動振動検出電極118,126は、可動モニター電極118と、可動検出電極126と、に分類される。固定振動検出電極140,142,160,162は、固定検出電極140,142と、固定モニター電極160,162と、に分類される。
振動体112,バネ部114,124,可動駆動電極116、可動モニター電極118、変位部122、可動検出電極126、および固定部150は、例えば、基板10に接合されたシリコン基板(図示せず)を加工することにより、一体に形成されている。これにより、シリコン半導体デバイスの製造に用いられる微細な加工技術の適用が可能となり、機能素子102の小型化を図ることができる。機能素子102の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。
振動体112は、例えば、枠状(フレーム状)の形状を有している。振動体112の内側には、変位部122、可動検出電極126、および固定検出電極140,142が設けられている。
第1バネ部114は、一端が振動体112に接続され、他端が固定部150に接続されている。固定部150は、基板10上に(基板10の第1面11に)固定されている。すなわち、固定部150の下方には、凹部14が設けられていない。振動体112は、第1バネ部114を介して、固定部150により支持されている。図示の例では、第1バネ部114は、第1構造体106および第2構造体108において、4つずつ設けられている。なお、第1構造体106と第2構造体108との境界線B上の固定部150は、設けられていなくてもよい。
第1バネ部114は、X軸方向に振動体112を変位し得るように構成されている。より具体的には、第1バネ部114は、Y軸方向に(Y軸に沿って)往復しながらX軸方向に(X軸に沿って)延出する形状を有している。なお、第1バネ部114は、振動体112をX軸に沿って振動させることができれば、その数は特に限定されない。
可動駆動電極116は、振動体112に接続されている。可動駆動電極116は、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。図5に示す例では、可動駆動電極116は、複数設けられ、複数の可動駆動電極116は、X軸方向に配列されている。可動駆動電極116は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。
可動モニター電極118は、振動体112に接続されている。可動モニター電極118は、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。図5に示す例では、可動モニター電極118は、第1構造体106の振動体112の+Y方向側、および第2構造体108の振動体112の+Y方向側に、1つずつ設けられ、可動モニター電極118の間に、複数の可動駆動電極116が配列されている。さらに、可動モニター電極118は、第1構造体106の振動体112の−Y方向側、および第2構造体108の振動体112の−Y方向側に、1つずつ設けられ、可動モニター電極118の間に、複数の可動駆動電極116が配列されている。可動モニター電極118の平面形状は、例えば、可動駆動電極116の平面形状と同じである。可動モニター電極118は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。
固定駆動電極130,132は、基板10上に(基板10の第1面11に)固定され、振動体112の+Y方向側、および振動体112の−Y方向側に設けられている。
固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116と対向し、可動駆動電極116を挟んで設けられている。より具体的には、可動駆動電極116を挟む固定駆動電極130,132において、第1構造体106では、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極132が設けられている。第2構造体108では、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極132が設けられている。図1に示すように、固定駆動電極130は、駆動配線20と接続され、固定駆動電極132は、駆動配線21と接続されている。
固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116の数に応じて、複数設けられ、X軸方向に配列されている。図5に示す例では、固定駆動電極130,132は、櫛歯状の形状を有しており、可動駆動電極116は、固定駆動電極130,132の櫛歯の間に挿入可能な形状を有している。固定駆動電極130,132および可動駆動電極116は、振動体112を振動させるための電極である。
固定モニター電極160,162は、基板10上に(基板10の第1面11に)固定され、振動体112の+Y方向側、および振動体112の−Y方向側に設けられている。
固定モニター電極160,162は、可動モニター電極118と対向し、可動モニター電極118を挟んで設けられている。より具体的には、可動モニター電極118を挟む固定モニター電極160,162において、第1構造体106では、可動モニター電極118の−X方向側に固定駆動電極160が設けられ、可動モニター電極118の+X方向側に固定モニター電極162が設けられている。第2構造体108では、可動モニター電極118の+X方向側に固定モニター電極160が設けられ、可動モニター電極118の−X方向側に固定モニター電極162が設けられている。図1に示すように、固定モニター電極160は、モニター配線50と接続され、固定モニター電極162は、モニター配線51と接続されている。固定モニター電極160,162の平面形状は、例えば、固定駆動電極130,132の平面形状と同じである。
固定モニター電極160,162および可動モニター電極118は、振動体112の振動に応じて変化する信号を検出するため電極であり、振動体112の振動状態を検出するための電極である。より具体的には、可動モニター電極118がX軸に沿って変位することにより、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量、および可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量、が変化する。これにより、固定モニター電極160,162の電流が変化する。この電流の変化を検出することにより、振動体112の振動状態を検出することができる。
変位部122は、第2バネ部124を介して、振動体112に接続されている。図示の例では、変位部122の平面形状は、Y軸に沿った長辺を有する長方形である。なお、図示はしないが、変位部122は、振動体112の外側に設けられていてもよい。
第2バネ部124は、Y軸方向に変位部122を変位し得るように構成されている。より具体的には、第2バネ部124は、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出する形状を有している。なお、第2バネ部124は、変位部122をY軸に沿って変位させることができれば、その数は特に限定されない。
可動検出電極126は、変位部122に接続されている。可動検出電極126は、例えば、複数設けられている。可動検出電極126は、変位部122から+X方向および−X方向に延出している。
固定検出電極140,142は、基板10上に(基板10の第1面11に)固定されている。より具体的には、固定検出電極140,142は、一端が基板10上に固定され、他端が自由端として変位部122側に延出している。
固定検出電極140,142は、可動検出電極126と対向し、可動検出電極126を挟んで設けられている。より具体的には、可動検出電極126を挟む固定検出電極140,142において、第1構造体106では、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極142が設けられている。第2構造体108では、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極142が設けられている。図1に示すように、固定検出電極140は、検出配線30と接続され、固定検出電極142は、検出配線31と接続されている。
図5に示す例では、固定検出電極140,142は、複数設けられ、Y軸に沿って交互に配列されている。固定検出電極140,142および可動検出電極126は、振動体112の振動に応じて変化する信号(静電容量)を検出するための電極である。
駆動配線20,21は、図1〜図4に示すように、基板10上に設けられている。駆動配線20は、図1に示すように平面視において、振動体112の+Y方向側に設けられている固定駆動電極130と、振動体112の−Y方向側に設けられている固定駆動電極130と、を接続している。駆動配線21は、平面視において、振動体112の+Y方向側に設けられている固定駆動電極132と、振動体112の−Y方向側に設けられている固定駆動電極132と、を接続している。
駆動配線20,21は、平面視において、振動体112の−X方向側を囲んで設けられている。すなわち、駆動配線20,21は、振動体112の+Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分と、振動体112の−X方向側に設けられY軸方向に延出する部分と、振動体112の−Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分と、を有している。図示の例では、駆動配線20,21は、振動体112の+X方向側には設けられていない。
駆動配線20は、図3に示すように、溝部16内に設けられている第1部分20aと、第1面11に設けられている第2部分20bと、を有することができる。第2部分20bは、駆動配線21が設けられている溝部17を跨いでいる。第1部分20aの材質は、例えば、金属であり、第2部分20bの材質は、例えば、導電性が付与されたシリコンである。第1部分20aおよび第2部分20bは、互いに接続されている。このような構成により、平面視で駆動配線20,21が交差する部分において、駆動配線20と駆動配線21とが接触することを防止できる。さらに、駆動配線20が第1部分20aを有することにより、駆動配線20と、モニター配線50,51および固定電位配線40と、が接触することを防止できる。
同様に、駆動配線21は、溝部17内に設けられている第1部分21aと、第1面11に設けられている第2部分(図示せず)と、を有していてもよい。これにより、駆動配線21と、モニター配線50,51および固定電位配線40と、が接触することを防止できる。
駆動配線20,21は、それぞれ、基板10上に設けられているパッド(図示せず)と接続されていてもよい。駆動配線20,21は、固定駆動電極130,132に交流電圧を印加するための配線である。
検出配線30は、基板10上に設けられている。検出配線30は、固定検出電極140に接続され、固定検出電極140から、振動体112の+X方向側に延出している。より具体的には、検出配線30は、第1構造体106の固定検出電極140から、第1構造体106の振動体112の+X方向側に延出し、さらに、第2構造体108の固定検出電極140に接続されて、第2構造体108の振動体112の+X方向側に延出している。これにより、平面視において、検出配線30と駆動配線20,21とを、交差させないように設けることができる。
検出配線31は、基板10上に設けられている。検出配線31は、固定検出電極142に接続され、固定検出電極142から、振動体112の+X方向側に延出している。より具体的には、検出配線31は、第1構造体106の固定検出電極142から、第1構造体106の振動体112の+X方向側に延出し、さらに、第2構造体108の固定検出電極142に接続されて、第2構造体108の振動体112の+X方向側に延出している。これにより、平面視において、検出配線31と駆動配線20,21とを、交差させないように設けることができる。
検出配線30,31は、図2に示すように、凹部14内に設けられている部分を有していてもよい。これにより、検出配線30,31と振動体112とが接触することを防止できる。さらに、検出配線30,31は、駆動配線20の第1部分20aように、基板10の第1面11に形成された溝部(図示せず)内に設けられている部分を有していてもよい。さらに、検出配線30,31は、駆動配線20の第2部分20bように、基板10の第1面11に設けられている部分(図示せず)を有していてもよい。これにより、検出配線30,31と、モニター配線50,51および固定電位配線40と、が接触することを防止できる。
検出配線30,31は、それぞれ、基板10上に設けられているパッド(図示せず)と接続されていてもよい。検出配線30,31は、可動検出電極126と固定検出電極140,142との間の静電容量の変化を検出するための配線である。
モニター配線50,51は、基板10上に設けられている。モニター配線50は、図1に示すように平面視において、振動体112の+Y方向側に設けられている固定モニター電極160と、振動体112の−Y方向側に設けられている固定モニター電極160と、を接続している。モニター配線51は、平面視において、振動体112の+Y方向側に設けられている固定モニター電極162と、振動体112の−Y方向側に設けられている固定モニター電極162と、を接続している。
モニター配線50,51は、平面視において、振動体112の+X方向側を囲んで設けられている。すなわち、モニター配線50,51は、振動体112の+Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分と、振動体112の+X方向側に設けられY軸方向に延出する部分と、振動体112の−Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分と、を有している。図示の例では、モニター配線50,51は、振動体112の−X方向側には設けられていない。
図1に示すように平面視において、例えば、駆動配線20とモニター配線50との交差する面積(総面積)S1と、駆動配線20とモニター配線51との交差する面積(総面積)S2とは、同じである。同様に、駆動配線21とモニター配線50との交差する面積(総面積)S3と、駆動配線21とモニター配線51との交差する面積(総面積)S4とは、同じである。例えば、面積S1,S2,S3,S4の大きさは、互いに同じであってもよい。
モニター配線50,51は、図2および図3に示すように、基板10の第1面11に形成された溝部18,19内に設けられている第1部分50a,50bを有していてもよい。さらに、検出配線50,51は、駆動配線20の第2部分20bように、基板10の第1面11に設けられている第2部分(図示せず)を有していてもよい。これにより、モニター配線50,51と、駆動配線20,21、検出配線30,31および固定電位配線40と、が接触することを防止できる。
モニター配線50,51は、基板10上に設けられているパッド(図示せず)と接続されていてもよい。モニター配線50,51は、固定モニター電極160,162の電流の変化を検出するための配線である。
配線20,21,30,31,50,51の材質は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、アルミニウム、金、白金、チタン、タングステン、クロム、導電性が付与されたシリコンである。配線20,21,30,31,50,51の材質は、例えば、上記に示した金属からなる部分と、導電性が付与されたシリコンからなる部分と、を有していてもよい。
固定電位配線40は、基板10上に設けられている。固定電位配線40は、例えば、基準電位などの所定の電位を有している。図1に示す例では、固定電位配線40は、固定部150を介して、振動体112、可動駆動電極116、可動モニター電極118、変位部122、および可動検出電極126と電気的に接続されている。固定電位配線40は、振動体112等と同じ電位を有していてもよい。
固定電位配線40は、平面視において、振動体112を(機能素子102を)囲んで設けられている。固定電位配線40は、平面視で振動体112の+Y方向側(一方側)において、駆動配線20,21と検出配線30,31との間に設けられている。同様に、固定電位配線40は、振動体112の−Y方向側(他方側)において、駆動配線20,21と検出配線30,31との間に設けられている。より具体的には、駆動配線20,21および検出配線30,31は、振動体112の+Y方向側および−Y方向側において、X軸方向に延出し、固定電位配線40は、駆動配線20,21と検出配線30,31との間を、X軸方向に延出している。
固定電位配線40の材質は、例えば、導電性が付与されたシリコンであり、図2に示す例では、固定電位配線40は、固定部150と一体に形成されている。なお、固定電位配線40の材質は、導電性が付与されたシリコンに限定されず、例えば、ITO、アルミニウム、金、白金、チタン、タングステン、クロムであってもよい。
固定電位配線40の厚み(Z軸方向の大きさ)は、駆動配線20,21の厚み以上であり、かつモニター配線50,51の厚み以上である。さらに、固定電位配線40の厚みは、検出配線30,31の厚み以上である。図4に示す例では、固定電位配線40の厚みは、駆動配線20,21の厚みより大きく、かつモニター配線50,51の厚みより大きい。固定電位配線40は、基板10上に設けられているパッド(図示せず)と接続されていてもよい。
蓋体60は、図2に示すように、基板10上に設けられている。基板10および蓋体60は、パッケージを構成することができる。基板10および蓋体60は、キャビティー62を形成することができ、キャビティー62に機能素子102を収容することができる。キャビティー62は、例えば、真空で密閉されている。蓋体60の材質は、例えば、シリコン、ガラスである。
次に、ジャイロセンサー100の動作について説明する。図6〜図9は、ジャイロセンサー100の動作を説明するための図である。なお、図6〜図9では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、便宜上、図6〜図9では、機能素子102以外の部材の図示を省略し、さらに、可動駆動電極116、可動モニター電極118、可動検出電極126、固定駆動電極130,132、固定検出電極140,142、および固定モニター電極160,162の図示を省略し、機能素子102を簡略化して図示している。
可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、図示しない電源によって、電圧を印加すると、可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、静電力を発生させることができる(図1および図5参照)。これにより、図6および図7に示すように、第1バネ部114をX軸に沿って伸縮させることができ、振動体112をX軸に沿って振動させることができる。
より具体的には、固定電位配線40を介して可動駆動電極116に、一定の電位Vrを与える。さらに、駆動配線20を介して固定駆動電極130に、Vrを基準として第1交流電圧を印加する。また、駆動配線21を介して固定駆動電極132に、電位Vrを基準として、第1交流電圧と位相が180度ずれた第2交流電圧を印加する。
ここで、可動駆動電極116を挟む固定駆動電極130,132において、第1構造体106では、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極132が設けられている(図1および図5参照)。第2構造体108では、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極132が設けられている(図1および図5参照)。そのため、第1交流電圧および第2交流電圧によって、第1構造体106の振動体112a、および第2構造体108の振動体112bを、互いに逆位相でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。図6に示す例では、振動体112aは、α1方向に変位し、振動体112bは、α1方向と反対のα2方向に変位している。図7に示す例では、振動体112aは、α2方向に変位し、振動体112bは、α1方向に変位している。
なお、変位部122は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って変位する。同様に、可動検出電極126(図1および図5参照)は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って変位する。
図8および図9に示すように、振動体112a,112bがX軸に沿って振動を行っている状態で、機能素子102にZ軸回りの角速度ωが加わると、コリオリの力が働き、変位部122は、Y軸に沿って変位する。すなわち、振動体112aに接続された変位部122a、および振動体112bに接続された変位部122bは、Y軸に沿って、互いに反対方向に変位する。図8に示す例では、変位部122aは、β1方向に変位し、変位部122bは、β1方向と反対のβ2方向に変位している。図9に示す例では、変位部122aは、β2方向に変位し、第2変位部122bは、β1方向に変位している。
変位部122a,122bがY軸に沿って変位することにより、可動検出電極126と固定駆動電極140との間の距離は、変化する(図1および図5参照)。同様に、可動検出電極126と固定駆動電極142との間の距離は、変化する(図1および図5参照)。そのため、可動検出電極126と固定駆動電極140との間の静電容量は、変化する。同様に、可動検出電極126と固定駆動電極142との間の静電容量は、変化する。
ジャイロセンサー100では、検出配線30および固定電位配線40を介して、可動検出電極126と固定検出電極140との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極140との間の静電容量の変化量を検出することができる(図1参照)。さらに、検出配線31および固定電位配線40を介して、可動検出電極126と固定検出電極142との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極142との間の静電容量の変化量を検出することができる(図1参照)。このようにして、ジャイロセンサー100は、可動検出電極126と固定検出電極140,142との間の静電容量の変化量により、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
さらに、ジャイロセンサー100では、振動体112a,112bがX軸に沿って振動することにより、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の距離は、変化する(図1および図5参照)。同様に、可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の距離は、変化する(図1および図5参照)。そのため、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量は、変化する。同様に、可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量は、変化する。これに伴い、固定モニター電極160,162に(モニター配線50,51に)流れる電流は変化する。この電流の変化によって、振動体112a,112bの振動状態を検出する(モニターする)ことができる。なお、モニター配線50,51の電流の変化に基づいて、駆動信号にフィードバック制御をかけることができる。
本実施形態に係るジャイロセンサー100は、例えば、以下の特徴を有する。
ジャイロセンサー100によれば、平面視で振動体112の一方側(例えば+Y方向側)において、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間に、固定電位配線40が設けられている。固定電位配線40は、例えば、基準電位などの所定の電位を有している。そのため、駆動配線20とモニター配線50,51との間に寄生容量が発生することを抑制できる。同様に、駆動配線21とモニター配線50,51との間に寄生容量が発生することを抑制できる。これにより、駆動配線20とモニター配線50,51との間で発生する寄生容量を介して、モニター配線50,51に電流が流れることを抑制できる。同様に、駆動配線21とモニター配線50,51との間で発生する寄生容量を介して、モニター配線50,51に電流が流れることを抑制できる。例えば、寄生容量を介して、モニター配線に電流が流れると、ジャイロセンサーを駆動させるための駆動回路において問題が生じることがある。そのため、可動駆動電極および固定駆動電極や、可動モニター電極および固定モニター電極の数を増やす必要があり、その分、可動検出電極および可動固定電極の面積が小さくなることがある。これにより、角速度の検出精度が低下することがある。ジャイロセンサー100によれば、寄生容量を介して、モニター配線50,51に電流が流れることを抑制できるので、上記のような問題を回避することができ、所望の特性を得ることができる。
ジャイロセンサー100によれば、固定電位配線40の厚みは、駆動配線20,21の厚み以上であり、かつモニター配線50,51の厚み以上である。そのため、より確実に、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
ジャイロセンサー100によれば、固定電位配線40は、振動体112と電気的に接続されている。これにより、振動体112に電位を与えつつ、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
ジャイロセンサー100によれば、固定電位配線40は、平面視において、振動体112を囲んで設けられている。そのため、例えば、キャビティー62に他の機能素子(機能素子102と隣り合う機能素子)が収容されている場合に、機能素子102と他の機能素子との間に寄生容量が発生することを抑制できる。
ジャイロセンサー100によれば、駆動配線20とモニター配線50との交差する面積(総面積)S1と、駆動配線20とモニター配線51との交差する面積(総面積)S2とは、同じである。同様に、駆動配線21とモニター配線50との交差する面積(総面積)S3と、駆動配線21とモニター配線51との交差する面積(総面積)S4とは、同じである。そのため、駆動配線20とモニター配線50との間の寄生容量を介して、モニター配線50に流れる電流の大きさと、駆動配線20とモニター配線51との間の寄生容量を介して、モニター配線51に流れる電流の大きさと、を近づける(もしくは同じにする)ことができる。同様に、駆動配線21とモニター配線50との間の寄生容量を介して、モニター配線50に流れる電流の大きさと、駆動配線21とモニター配線51との間の寄生容量を介して、モニター配線51に流れる電流の大きさと、を近づける(もしくは同じにする)ことができる。これにより、寄生容量を介してモニター配線50,51に流れる電流の影響を、キャンセルすることができる。
なお、上記では、振動体112の一方側において、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間に、固定電位配線40が設けられている例について説明したが、ジャイロセンサー100は、振動体112の一方側において、駆動配線20,21と検出配線30,31との間に、固定電位配線40が設けられている形態でもよい。このような形態によれば、駆動配線20,21と検出配線30,31との間で発生する寄生容量を介して、検出配線30,31に電流が流れることを抑制できる。
2. ジャイロセンサーの製造方法
次に、本実施形態に係るジャイロセンサーの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図10〜図12は、本実施形態に係るジャイロセンサー100の製造工程を模式的に示す断面図であって、図2に対応している。
図10に示すように、基板10の第1面11に、凹部14および溝部16,17,18,19を形成する。凹部14および溝部16,17,18,19は、例えば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により形成される。これにより、第1面11に凹部14および溝部16,17,18,19が設けられている基板10を用意することができる。
図11に示すように、凹部14内を含む基板10上に検出配線30,31を形成し、溝部16,17,18,19内に、それぞれ配線20,21,50,51の第1部分20a,21a,50a,51aを形成する。第1部分20a,21a,50a,51aおよび検出配線30,31は、例えば、スパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって成膜された後、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によってパターニングされることによって形成される。
図12に示すように、基板10上に機能素子102を形成する。より具体的には、機能素子102は、シリコン基板(図示せず)を基板10の第1面11に載置(接合)し、該シリコン基板を薄膜化させた後にパターニングすることにより形成される。パターニングは、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって行われる。シリコン基板と基板10の接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
機能素子102を形成する工程において、配線20,21,50,51の第1面11上に設けられる部分(第2部分)を形成して配線20,21,50,51を形成し、さらに固定電位配線40を形成することができる。
図2に示すように、基板10および蓋体60を接合して、基板10および蓋体60によって囲まれるキャビティー62に機能素子102を収容する。基板10と蓋体60との接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
以上の工程により、ジャイロセンサー100を製造することができる。
ジャイロセンサー100の製造方法によれば、上述のとおり、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間で発生する寄生容量を介して、モニター配線50,51に電流が流れることを抑制できるジャイロセンサー100を形成することができる。
3. ジャイロセンサーの変形例
次に、本実施形態の変形例に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図13は、本実施形態の変形例に係るジャイロセンサー200を模式的に示す断面図であって、図4に対応している。なお、便宜上、図13では、蓋体60の図示を省略している。以下、ジャイロセンサー200において、上述したジャイロセンサー100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
ジャイロセンサー100では、配線20,21,40,50,51の、振動体112の+Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分(図1参照)において、固定電位配線40の厚みは、図4に示すように、駆動配線20,21の厚みより大きく、かつモニター配線50,51の厚みより大きかった。図4に示す駆動配線20,21およびモニター配線50,51は、それぞれ、溝部16,17,18,19に設けられている第1部分20a,21a,50a,51aであった。
これに対し、ジャイロセンサー200では、配線20,21,40,50,51の、振動体112の+Y方向側に設けられX軸方向に延出する部分(図1参照)において、固定電位配線40の厚みは、図13に示すように、駆動配線20,21の厚み、およびモニター配線50,51の厚みと同じである。図13に示す駆動配線20,21およびモニター配線50,51は、それぞれ、基板10の第1面11に設けられている第2部分20b,21b,50b,51bである。第2部分20b,21b,50b,51bは、例えば、固定電位配線40と同じ材質(導電性が付与されたシリコン)から構成されている。
ジャイロセンサー200によれば、駆動配線20,21とモニター配線50,51との間で発生する寄生容量を介して、モニター配線50,51に電流が流れることを抑制できる。
4. 電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係るジャイロセンサーを含む。以下では、本発明に係るジャイロセンサーとして、ジャイロセンサー100を含む電子機器について、説明する。
図14は、本実施形態に係る電子機器として、モバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100を模式的に示す斜視図である。
図14に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を有する表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図15は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図15に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図16は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルスチルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図16には、外部機器との接続についても簡易的に示している。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
以上のような電子機器1100,1200,1300は、駆動配線とモニター配線との間で発生する寄生容量を介して、検出配線に電流が流れることを抑制できるジャイロセンサー100を有することができる。
なお、上記ジャイロセンサー100を備えた電子機器は、図14に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図15に示す携帯電話機、図16に示すデジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、ヘッドマウントディスプレイ、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…基体、11…第1面、12…第2面、14…凹部、16,17,18,19…溝部、20…駆動配線、20a…第1部分、20b…第2部分、21…駆動配線、21a…第1部分、21b…第2部分、30,31…検出配線、40…固定電位配線、50…モニター配線、50a…第1部分、50b…第2部分、51…モニター配線、51a…第1部分、51b…第2部分、60…蓋体、62…キャビティー、100…ジャイロセンサー、102…機能素子、106…第1構造体、108…第2構造体、112…振動体、112a…振動体、112b…振動体、114…第1バネ部、116…可動駆動電極、118…可動モニター電極、122…変位部、122a…変位部、122b…変位部、124…第2バネ部、126…可動検出電極、130,132…固定駆動電極、140,142…固定検出電極、150…固定部、160,162…固定モニター電極、200…ジャイロセンサー、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチルカメラ、1302…ケース、1304…ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター

Claims (8)

  1. 基板と、
    振動体と、
    前記基板上に固定され、前記振動体を振動させる固定駆動電極と、
    前記基板上に固定され、前記振動体の振動に応じて変化する信号を検出する固定振動検出電極と、
    前記基板上に設けられ、前記固定駆動電極に接続された駆動配線と、
    前記基板上に設けられ、前記固定振動検出電極に接続された振動検出配線と、
    前記基板上に設けられ、所定の電位を有する固定電位配線と、
    を含み、
    平面視で、前記駆動配線と前記振動検出配線との間に、前記固定電位配線が設けられている、ジャイロセンサー。
  2. 請求項1において、
    前記振動検出電極は、
    前記振動体の振動状態を検出する電極である、ジャイロセンサー。
  3. 請求項1または2において、
    前記固定電位配線の厚みは、前記駆動配線の厚み以上であり、かつ前記振動検出配線の厚み以上である、ジャイロセンサー。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記固定電位配線は、前記振動体と電気的に接続されている、ジャイロセンサー。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記固定電位配線は、平面視で、前記振動体を囲んで設けられている、ジャイロセンサー。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記振動体から延出し、前記振動体を振動させる可動駆動電極と、
    前記振動体から延出し、前記振動体の振動状態を検出する可動モニター電極と、
    をさらに含み、
    前記固定駆動電極は、前記可動駆動電極と対向して設けられ、
    前記固定振動検出電極は、前記可動モニター電極と対向して設けられている、ジャイロセンサー。
  7. 請求項6において、
    前記固定駆動電極は、
    前記可動駆動電極の一方側、および前記可動駆動電極の他方側に設けられ、
    前記固定振動検出電極は、
    前記可動モニター電極の一方側、および前記可動モニター電極の他方側に設けられ、
    前記駆動配線は、前記可動駆動電極の一方側に設けられている前記固定駆動電極に接続され、
    他の前記駆動配線は、前記可動駆動電極の他方側に設けられている前記固定駆動電極に接続され、
    前記振動検出配線は、前記可動モニター電極の一方側に設けられている前記固定振動検出電極に接続され、
    他の前記振動検出配線は、前記可動モニター電極の他方側に設けられている前記固定振動検出電極に接続され、
    前記駆動配線と前記振動検出配線との交差する面積と、前記駆動配線と他の前記振動検出配線との交差する面積とは、同じであり、
    他の前記駆動配線と前記振動検出配線との交差する面積と、他の前記駆動配線と他の前記振動検出配線との交差する面積とは、同じである、ジャイロセンサー。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のジャイロセンサーを含む、電子機器。
JP2012048002A 2012-03-05 2012-03-05 ジャイロセンサーおよび電子機器 Expired - Fee Related JP5958688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048002A JP5958688B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ジャイロセンサーおよび電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048002A JP5958688B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ジャイロセンサーおよび電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013181957A true JP2013181957A (ja) 2013-09-12
JP5958688B2 JP5958688B2 (ja) 2016-08-02

Family

ID=49272682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012048002A Expired - Fee Related JP5958688B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ジャイロセンサーおよび電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5958688B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137991A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 セイコーエプソン株式会社 機能素子、センサーデバイス、電子機器、および移動体
JP2018165696A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 セイコーエプソン株式会社 物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体
US10670428B2 (en) 2016-08-18 2020-06-02 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and vehicle
US11561101B2 (en) 2017-09-29 2023-01-24 Seiko Epson Corporation Physical quantity sensor, inertia measurement device, vehicle positioning device, electronic apparatus, and vehicle

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1047971A (ja) * 1996-08-05 1998-02-20 Nippon Soken Inc 角速度センサ
US20010008089A1 (en) * 2000-01-19 2001-07-19 Alps Electric Co., Ltd. Capacitive micro sensor, gyroscope, and input device
US20020073780A1 (en) * 2000-12-20 2002-06-20 Takashi Katsumata Semiconductor device with shielding
WO2005098359A1 (ja) * 2004-04-07 2005-10-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. 角速度計測装置
JP2007155489A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Hitachi Ltd 慣性センサ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1047971A (ja) * 1996-08-05 1998-02-20 Nippon Soken Inc 角速度センサ
US20010008089A1 (en) * 2000-01-19 2001-07-19 Alps Electric Co., Ltd. Capacitive micro sensor, gyroscope, and input device
JP2001201348A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Alps Electric Co Ltd 静電容量検出型センサおよびジャイロスコープならびに入力装置
US20020073780A1 (en) * 2000-12-20 2002-06-20 Takashi Katsumata Semiconductor device with shielding
JP2002188924A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Denso Corp 半導体装置
WO2005098359A1 (ja) * 2004-04-07 2005-10-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. 角速度計測装置
US20080229822A1 (en) * 2004-04-07 2008-09-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Angular Velocity Measuring Device
JP2007155489A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Hitachi Ltd 慣性センサ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137991A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 セイコーエプソン株式会社 機能素子、センサーデバイス、電子機器、および移動体
US10670428B2 (en) 2016-08-18 2020-06-02 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and vehicle
JP2018165696A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 セイコーエプソン株式会社 物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体
US10823570B2 (en) 2017-03-28 2020-11-03 Seiko Epson Corporation Physical quantity sensor, physical quantity sensor device, electronic apparatus, and vehicle
US11561101B2 (en) 2017-09-29 2023-01-24 Seiko Epson Corporation Physical quantity sensor, inertia measurement device, vehicle positioning device, electronic apparatus, and vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP5958688B2 (ja) 2016-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6020793B2 (ja) 物理量センサーおよび電子機器
US9383383B2 (en) Physical quantity sensor, manufacturing method thereof, and electronic apparatus
JP5962900B2 (ja) 物理量センサーおよび電子機器
JP6661941B2 (ja) 物理量センサー、物理量センサーの製造方法、センサーデバイス、電子機器および移動体
JP6098780B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP6195051B2 (ja) ジャイロセンサー、電子機器、及び移動体
JP6398348B2 (ja) 機能素子、機能素子の製造方法、電子機器、および移動体
JP6061064B2 (ja) ジャイロセンサー、および電子機器
JP5958688B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
JP6269992B2 (ja) ジャイロセンサーおよび電子機器
US9067777B2 (en) MEMS device, electronic module, electronic apparatus, and mobile unit
JP2017058197A (ja) 振動子、電子機器および移動体
US9243908B2 (en) Gyro sensor and electronic apparatus
JP6344552B2 (ja) 機能素子、電子機器、および移動体
JP2013234904A (ja) ジャイロセンサーおよびその製造方法、並びに電子機器
JP6641899B2 (ja) 物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体
JP6319610B2 (ja) ジャイロセンサーおよびその製造方法、並びに電子機器
JP2015137991A (ja) 機能素子、センサーデバイス、電子機器、および移動体
JP6070924B2 (ja) 半導体素子および電子機器
JP2015094716A (ja) 振動素子およびその製造方法、物理量検出装置、電子機器、並びに移動体
JP2014016182A (ja) 物理量センサーおよび電子機器
JP2014016259A (ja) 半導体素子およびその製造方法、並びに電子機器
JP2015087251A (ja) 振動素子、物理量検出装置、電子機器、および移動体
JP2013125006A (ja) 角速度センサー、電子機器
JP2017219459A (ja) 物理量センサー、電子機器、および移動体

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20140619

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151014

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5958688

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees