JP2013181013A - 身体貼付用シート剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】疎水性フィルムから構成された基材層と含水ゲル層との間に優れた接着性を発現する身体貼付用シート剤を提供する。
【解決手段】分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムから構成された基材層(A)に、アニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)が直接積層されてなる身体貼付用シート剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、身体に貼付して使用する身体貼付用シート剤に関する。
従来より、身体に貼付して使用するシート剤として、種々の薬効成分を含有した含水ゲル層を含むものが開発されている。このようなシート剤を肌に貼付すれば、皮膚の適用部位にほどよく水分を与えながら、薬効成分による美肌効果や、血行促進作用、消炎鎮痛作用、鎮痒作用等の作用をもたらすことができる。
こうしたなか、含水ゲル層のみではシート剤としての保形性が低く、貼付性にも劣る傾向にあるため、樹脂フィルムとの積層体として構成されることが多い。例えば、特許文献1では、例えばコロナ処理等を施すことによって親水性が付与された樹脂フィルムの表面に含水系ゲルを延展してなる貼付剤が開示されており、特許文献2では水及び水溶液を直接通過させず水蒸気を透過させるプラスチックフィルムに含水ゲル層を積層してなる貼付剤が開示されている。
一方、貼付時から使用時にわたって支持層を有したまま使用する形態を採用するにあたっては、特に含水ゲル層と支持層との間の接着性等を考慮する必要もある。例えば、特許文献3では、フィルム状の支持体の片面に、プライマー層、含水ゲル層を順に積層してなる貼付剤が開示されており、プライマー層を介在させることによって支持体と含水ゲル層との接着性の向上を図っている。また、特許文献4には、パルプやレーヨンからなる繊維層を介在させることによって支持体と含水ゲル層との接着性の向上を図るシートが開示されている。
特開2002−145763号公報 特開平03−227919号公報 特開2003−95929号公報 特開2000−119129号公報
しかしながら、特許文献1のようにコロナ処理により親水性が付与された樹脂フィルムや、特許文献2のような支持層を用いると、樹脂フィルムと含水ゲル層との投錨性が不十分であったり、含水ゲル層の物性を安定に保持することが困難な傾向がある。その一方、特許文献3〜4のように支持層と含水ゲル層との間の接着性の向上を図るために、他の層を介在させると、製造工程が複雑になるおそれがある。
このように、身体貼付用シート剤として含水ゲル層と疎水性フィルムからなる基材層との積層体を採用する場合に、含水ゲル層と基材層との間に他の層を介さずに、また複雑な工程を経ずに優れた接着性を発現し得るシート剤の開発が望まれている。
従って、本発明の課題は、斯かる実情に鑑み、疎水性フィルムからなる基材層と含水ゲル層との間に優れた接着性を発現する身体貼付用シート剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく種々検討した結果、アニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲルと疎水性フィルムからなる基材層とを積層した身体貼付用シート剤において、かかる基材層が特定の添加剤を用いた疎水性フィルムから構成されていると、フィルムと含水ゲルとの間に優れた接着性が発現することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムから構成された基材層(A)に、アニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)が直接積層されてなる身体貼付用シート剤を提供するものである。
本発明の身体貼付用シート剤によれば、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する。その結果、貼付時から使用時にわたって基材層(A)と含水ゲル層(B)との剥離が防止され、肌に含水ゲル層に因る作用を良好にもたらすことができる。また、製造工程の簡略化を容易に図ることもできる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の身体貼付用シート剤は、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムから構成された基材層(A)に、アニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)が直接積層されてなるシート剤であり、少なくとも基材層(A)及び含水ゲル層(B)を含む。
本発明の身体貼付用シート剤の支持体として機能する基材層(A)は、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムから構成される。すなわち、基材層(A)の面は疎水性フィルムからなる面で構成され、かかる面に後述する含水ゲル層(B)が直接積層される。このように、本発明の身体貼付用シート剤は、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムの片面と含水ゲル層(B)の片面とが直接接合されて構成されるため、疎水性フィルムとアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する。その結果、身体へ貼付したときに、かかる疎水性フィルム面に直接積層された含水ゲル層(B)に追従して基材層(A)も身体に貼付され、貼付時から使用時にわたって基材層(A)と含水ゲル層(B)との剥離が防止され、肌に含水ゲル層に因る作用を良好にもたらすことができる。すなわち、貼付されている間は含水ゲル層(B)からの水分蒸発を有効に抑制して、含水ゲル層(B)の物性を経時的に安定化するとともに、含水ゲル層(B)に含まれる薬効成分等の皮膚への浸透性を促進することができる。
基材層(A)を構成する疎水性フィルムとしては、ポリマー分子内にCH3基、CH3CH2基等のアルキル基、ベンゼン環等の非極性基を有する樹脂から形成されたフィルムが、水分蒸発を有効に抑制する点で好ましい。かかる樹脂としては、ホモポリマーからなるものであってもコポリマーからなるものであってもよく、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ポリメチルメタクリルイミド等のアミド系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリル等のスチレン・アクリロニトリル系樹脂、トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロース等の疎水化セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、テフロン(登録商標)等のハロゲン含有樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
基材層(A)は1層の疎水性フィルムのみから構成されていてもよく、2層以上の疎水性フィルムから構成されていてもよい。2層以上の疎水性フィルムから基材層(A)が構成される場合、各々の疎水性フィルムは、同一の樹脂から形成されたものであってもよく、異なる樹脂から形成されたものであってもよい。また、含水ゲル層(B)が直接積層される面を構成する疎水性フィルム以外の疎水性フィルムを剥離層、すなわち本発明の身体貼付用シート剤を皮膚に貼付した後に剥離する層としてもよい。なかでも、身体貼付用シート剤の皮膚表面形状への追従性を高めて皮膚への密着性を向上させる点から、含水ゲル層(B)が直接積層される面を構成する疎水性フィルムとして、ポリエチレン樹脂から形成されたフィルムを用いるのが好ましい。さらに剥離層を有する場合、剥離層としては、含水ゲル層(B)が直接積層される面を構成する疎水性フィルムよりも剛性の高いフィルムを用いるのが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂又はポリプロピレン樹脂を含有する樹脂から形成されたフィルムや、厚み15〜200μmのフィルムを用いるのが好ましい。
基材層(A)を構成する疎水性フィルムは、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる。疎水性フィルムがかかる添加剤を含有するフィルムであるか、若しくはかかる添加剤を塗布してなるフィルムであることにより、基材層(A)に後述する含水ゲル層(B)を積層した場合に、添加剤又はその分解物が基材層(A)内から含水ゲル層(B)との界面又はその近傍へ移行し、或いは基材層(A)の表面から含水ゲル層(B)との界面又はその近傍へ浸透するものと推定され、かかる界面又はその近傍で、アニオン性の親水基が含水ゲル層(B)に含まれるアニオン性ポリマーの架橋構造体とともにさらに網目構造を形成して、基材層(A)と含水ゲル層(B)との接着強度を高めることに寄与するものと考えられる。
分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤のアニオン性の親水基としては、含水ゲル層(B)に含まれるアニオン性ポリマーの架橋構造体とともに網目構造を有効に形成する点から、リン酸基、カルボキシル基が好ましい。これらいずれか一方を有していてもよく、双方とも有していてもよい。このような添加剤としては、具体的には、例えば、リン酸基やカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤や芳香族系リン酸エステルが挙げられる。
かかるアニオン界面活性剤としては、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、アシルアミノ酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、芳香族リン酸及びこれらの塩が挙げられる。これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて配合することができる。なかでも、基材層(A)中での移行性や浸透性が高く、基材層(A)と含水ゲル層(B)との接着強度をより高める点から、モノラウリルリン酸、ココイルグルタミン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、フェニルリン酸、及びこれらのカリウム塩又はナトリウム塩が好ましい。なお、これらの塩を用いる場合、疎水性フィルムへの浸透性を高める点から、予め酸により中和したものを用いるのが好ましい。
上記添加剤としてアニオン界面活性剤を用いる場合、疎水性フィルムに塗布して用いるのが好ましい。塗布されたアニオン界面活性剤は、次第に疎水性フィルム内へ浸透し、さらに含水ゲル層(B)を積層する側の面又はその近傍へ移行して、疎水性フィルムと含水ゲル層(B)との界面において、アニオン界面活性剤の有する親水基がこれらの層間の接着性を高めることに寄与するものと推定される。アニオン界面活性剤を疎水性フィルムに塗布する場合、例えば、予めアニオン界面活性剤をエタノール等の有機溶媒に溶解して塗布液を作製し、これを疎水性フィルムの面に塗布すると好ましい。塗布する面は、疎水性フィルムのうち、含水ゲル層(B)を積層する側の面でも、またその反対側の面でもよい。この場合、ブレードやローラー等を用いて塗布液を面上に配置してもよく、塗布液を面上に直接滴下してもよい。次いで、塗布液を乾燥させたのちに含水ゲル層(B)を積層してもよいが、基材層(A)内へアニオン界面活性剤を移行又は浸透させる点から、塗布液を塗布した疎水性フィルムの片面に他の疎水性フィルムを積層して2層以上の疎水性フィルムからなる基材層としてもよい。
2層以上の疎水性フィルムからなる基材層とする場合、アニオン界面活性剤を移行又は浸透を促進する点から、これらのフィルムを積層する前或いは後に、加熱するのが好ましい。かかる加熱によって、基材層(A)の表面から含水ゲル層(B)との界面又はその近傍への移行又は浸透を促進するものと推定される。なお、アニオン界面活性剤を塗布する面を含む疎水性フィルムは、基材層(A)を構成する疎水性フィルムのうち、含水ゲル層(B)が直接積層される面を含むフィルムであってもよく、かかる面を含むフィルム以外のフィルムであってもよい。
芳香族系リン酸エステルは、その分子内にリン酸基と芳香族環とを有しており、オキシ塩化リン及びフェノール又はフェノールとアルコールの混合物との反応等により生成される化合物である。その物性に応じて種々の用途が存在するが、例えば、疎水性フィルムを製造する際に用いられる酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤等の芳香族系リン酸エステルが挙げられる。具体的には、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(3,5−ジ−t―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)・エチルフォスファイト、テトラキス(2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスフォナイト等の酸化防止剤、トリブチルホスフェート、トリ‐2‐エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、レゾルシノールジホスフェート、レゾルシノールトリホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(モノクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、トリス(3−ヒドロキシプロピル)フォスフィンオキシド、トリス(トリブロモ)ホスフェート、トリス・β−クロロプロピルホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、テトラキシ(2−クロロエチル)ホスフェネート、ジメチルエチルホスフェネートトリス(2−クロロエチル)オルト燐酸エステル等の難燃剤や帯電防止剤等が挙げられる。なかでも、添加剤としての汎用性が高い点、及び基材層(A)と含水ゲル層(B)との接着強度を高める点から、酸化防止剤が好ましい。
上記添加剤として芳香族系リン酸エステルを用いる場合、予め疎水性フィルムを製造する際にこれを添加して、疎水性フィルム内に含有させるのが好ましい。疎水性フィルムに含有された芳香族系リン酸エステルは、上記と同様、芳香族系リン酸エステル又はその分解物が、基材層(A)内から含水ゲル層(B)を積層する側の面又はその近傍へ移行して、基材層(A)と含水ゲル層(B)との界面において、かかるアニオン性の親水基が含水ゲル層(B)に含まれるアニオン性ポリマーの架橋構造体とともにさらに網目構造を形成し、これらの層間の接着性を高めることに寄与するものと推定される。
また、少なくとも芳香族系リン酸エステルを含有する疎水性フィルムを1層含む、2層以上の疎水性フィルムからなる基材層(A)とする場合、芳香族系リン酸エステルの層内への浸透及び移行を促進する点から、フィルムを積層する前或いは後に加熱するのが好ましい。かかる加熱によって、芳香族系リン酸エステル又はその分解物の、疎水性フィルムの表面から含水ゲル層(B)との界面又はその近傍への移行又は浸透をも促進するものと推定される。この場合、例えば、フィルムの積層体を恒温槽を用いて加温してもよく、押出機等を用いて加熱しながらフィルムを積層してもよい。なお、芳香族系リン酸エステルを含有する疎水性フィルムは、含水ゲル層(B)が直接積層される面を含む側のフィルムとしてもよく、かかる面を含む側のフィルム以外のフィルムとしてもよい。
なお、本発明の身体貼付用シート剤は、その使用態様や貼付部位等に応じ、含水ゲル層(B)が積層される側の面とは反対側の基材層(A)の面に、さらに基材層(X)や剥離層(Y)を積層してもよい。基材層(X)は、基材層(A)と同様の疎水性フィルムから構成してもよく、ポリマー分子内にヒドロキシ基等の親水性基を有するポリビニルアルコール樹脂やエチレン・ビニルアルコール共重合体等のその他の樹脂で形成されたフィルムから構成してもよく、紙や不織布、金属箔等から構成してもよい。剥離層(Y)は、基材層(X)と同様のフィルム等から構成してもよく、かかるフィルム等に予め剥離性を向上させるための前処理を施していてもよい。
基材層(A)の厚み、或いは基材層(A)が2層以上の疎水性フィルムで構成されて身体貼付後に剥離する場合の剥離後含水ゲル層(B)に接着しているフィルムの厚みとしては、水分蒸発の抑制効果及び身体への密着性を容易にする点から、好ましくは3〜25μmであり、より好ましくは3〜20μmである。
含水ゲル層(B)は、疎水性フィルムから構成された基材層(A)との間に優れた接着性が発現する点から、アニオン性ポリマーの架橋構造体により含水ゲルに形成された層である。かかるアニオン性ポリマーの架橋構造体は、アニオン性ポリマー、架橋剤及び水により、該アニオン性ポリマーが架橋剤と化学的に反応して、含水ゲル層(B)の基本骨格となる緻密な網目構造を形成している。アニオン性ポリマーが化学的に架橋してなる含水ゲル層(B)は非水溶性であるが、網目構造中に多量の水を保持して膨潤しているため、適度な弾力性や伸展性、柔軟性を有する。さらに、化学的に架橋してなる含水ゲルは、寒天ゲル等に比べて熱可塑性が小さいために、幅広い使用温度において安定した保形性を発現する。
含水ゲル層(B)の厚みとしては、好ましくは0.1〜5mmであり、より好ましくは0.5〜2mmである。本発明の身体貼付用シート剤において、水分保持の点から、少なくとも0.1mm以上の厚みを有することが好ましく、一方、身体への貼付時に自重により剥れやすくなることから、5mm以下の厚みであることが好ましい。
含水ゲル層(B)の水としては、温泉水や湧水等の天然水、水道水、精製水、イオン交換水等の各種水を使用することができる。含水ゲル液を塗工する際に含まれる水の量は、水、ゲル化剤、その他の成分の溶解や分散性が良好である点、すなわち塗工に好適である点から、含水ゲルの総質量を基準として、好ましくは50〜98質量%であり、より好ましくは55〜95質量%である。また、このような量の水を含有することで、アニオン性ポリマーやその他の配合基剤の分散、溶解性が良好となり、製造時の作業性の向上や、形成された含水ゲル層(B)の保形性の向上や均一化等の利点が生じる。
アニオン性ポリマーとしては、疎水性フィルムから構成された基材層(A)との間に優れた接着性が発現する点から、例えば、カルボキシル基、硫酸基、およびリン酸基を有するポリマーが挙げられる。具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のアニオン性セルロース誘導体、カラゲナン、アルギン酸、及びこれらの塩、アニオン性の澱粉誘導体等が挙げられる。なかでも、高い保水量と、充分なゲル強度及び皮膚の凹凸や動きに追従可能な柔軟性とをすべて満たすような含水ゲルを得る点から、ポリ(メタ)アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、カラゲナン及びこれらの塩の内、少なくとも1種以上を含むことが好ましい。さらに、後述するように含水ゲル層(B)にジェル層(C)を積層する際に、水分バランスがコントロールしやすく、ジェル層(C)の水分量を高く維持できる点、また工業的に比較的安価に入手しやすい点から、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。
アニオン性ポリマーの含有量は、疎水性フィルムから構成された基材層(A)との間に優れた接着性が発現する点から、含水ゲル中に好ましくは0.5〜25質量%であり、より好ましくは3〜15質量%である。また、未架橋状態のゲルの粘度調整の点、及びアニオン性ポリマーの網目構造に物理的に絡むことにより架橋ゲルの保形性を高める点から、後述する水溶性高分子を配合する場合には、アニオン性ポリマーの含有量は、含水ゲル中に好ましくは0.5〜6質量%である。
架橋剤としては、金属イオン化合物、カチオン性ポリマー、多官能性エポキシ化合物等が挙げられ、使用するアニオン性ポリマーの官能基との反応性により、適宜選択することができる。かかる架橋剤を介することで、アニオン性ポリマーの架橋構造体と、添加剤のアニオン性の親水基との間で網目構造が形成され、疎水性フィルムと含水ゲル層(B)との接着強度を高めることに寄与するものと考えられる。架橋剤の含有量は、疎水性フィルムから構成された基材層(A)との間に優れた接着性が発現する点から、含水ゲル中に好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜5質量%である。
金属イオン化合物としては、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム等を含む酸化物や水酸化物、塩等が挙げられ、例えば、水酸化アルミニウム、カリミョウバン、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、含水珪酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、カオリン、合成ヒドロタルサイト、水酸化カリウム等が挙げられる。これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて含有させることができる。なかでも、疎水性フィルムと含水ゲル層(B)との接着強度を高める点から、水酸化アルミニウムやメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等のアルミニウム又はマグネシウムを含む酸化物や水酸化物、及びその塩が好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、ポリリジン等のポリアミノ酸を含有させることができる。
また、多官能性エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられ、これらを1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて含有させることができる。
なかでも、アニオン性ポリマーとしてカルボキシメチルセルロース又はその塩を選択する場合には、架橋剤としてメタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等のアルミニウムイオン化合物を用いると、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点で好ましい。
含水ゲル層(B)の架橋剤の含有量としては、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点で、含水ゲル中に好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜5質量%であり、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。
上記含水ゲル層(B)には、水、アニオン性ポリマー、架橋剤に加えて、必要に応じて、架橋状態や保存安定性に悪影響を与えない範囲で、水溶性高分子、保湿剤、油剤、界面活性剤、pH調整剤、薬効成分、防腐剤、紫外線吸収剤、溶解剤、着色料、香料等を適宜配合することができる。
水溶性高分子は、例えば未架橋状態のゲルの粘度調整や、アニオン性ポリマーの網目構造に物理的に絡むことにより架橋ゲルの保形性を高める等の目的で適宜配合される。
水溶性高分子としては、例えば、ゼラチン、寒天、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、トラガントガム、アラビアガム、グルコマンナン、グアーガム、HPグアーガム、チューベロース多糖体等の天然高分子あるいはその誘導体;PVA、PVP、ポリビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体等のポリビニル系化合物;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のノニオン性セルロース誘導体;可溶性澱粉、プルラン、デキストリン、ヒドロキシアルキル澱粉、酢酸デンプン等の澱粉分解物あるいは澱粉誘導体等が挙げられ、これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて含有させてもよい。水溶性高分子化合物の含有量は、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点で、具体的には5質量%以下であるのが好ましく、さらに0.01〜1質量%であるのが好ましい。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンジグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル、メチルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、トレハロース等の多価アルコール、糖アルコール、糖や、アミノ酸及びその誘導体や、蛋白質及びその誘導体等が挙げられ、これらを1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの保湿剤は保水性が高いので、含水ゲル層(B)の極端な乾燥を抑制し、身体貼付用シート剤が肌の凹凸等に追従するための柔軟性を維持することができる。また、後述するジェル層(C)を積層した際、かかるジェル層(C)を介して皮膚への持続的な保湿剤の供給が可能になる。
保湿剤の含有量は、保湿性や分散剤として機能させながらアニオン性ポリマーのイオン基の解離を促進する方向に働いてゲル架橋を促進させて、含水ゲル層(B)の強度及び保形性を向上させる点や、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点から、含水ゲル層(B)中に好ましくは1〜55質量%であり、より好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは3〜35質量%である。これらの保湿剤は、含水ゲルの調製時に、アニオン性ポリマーの分散剤としての機能を有する点から、含水ゲル中に配合することが好ましい。
油剤としては、ホホバ油、オリーブ油、アボガド油、ハッカ油、ツバキオイル、グレープシードオイル等の植物油;ミンク油、ラノリン等の動物油;流動パラフィン、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール;ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル油;エチレングリコールジオクチルエーテル等のエーテル油;ジメチルシリコーンオイル、アルコール変性シリコーン油、アルキル変性シリコーン油、アミノ変性シリコーン油等のシリコーン油;パーフルオロポリエーテル等のフッ素油等が挙げられ、これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて用いてもよい。
油剤の含有量は、含水ゲル層(B)の架橋状態や保存安定性への影響、さらに使用目的に応じて、例えば、不足した油分を肌に供給し、皮膚からの過剰な水分蒸散を防止して保湿効果を高める、あるいは薬効成分の皮膚浸透性を高める等の油剤の持つ機能を発揮させるために油剤を使用する場合、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点も考慮して、含水ゲル層(B)中に好ましくは0.01〜20質量%である。
さらに、含水ゲル層(B)中に界面活性剤を含有させて、油剤をより乳化、あるいはより可溶化して含水ゲル内に均一に分散させてもよい。かかる界面活性剤としては、化粧料用として汎用的に使用される、例えば、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン等の非イオン界面活性剤;ステアリルベタイン、ラウリルジメテルアミンオキサイド等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて含有させてもよい。
上記界面活性剤の含有量は、使用する油剤の種類や配合量により適宜設定されるが、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点も考慮して、含水ゲル層(B)中に好ましくは0.01〜10質量%である。
pH調整剤としては、酒石酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酢酸、グリコール酸、塩酸、シュウ酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩等が挙げられる。含水ゲル層(B)のpHは、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現する点で、4〜8の範囲に調整することが好ましく、さらに弱酸性、すなわちpH4.0〜6.5の範囲に調整することが好ましい。pH調整剤の含有量は、好ましくは含水ゲル中に0.01〜10質量%である。
薬効成分としては、種々の美肌成分や、血行促進作用、消炎鎮痛作用、鎮痒作用等の作用が認められる成分等が挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩、デヒドロ酢酸塩、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン等が挙げられ、これらは1種単独で、若しくは2種以上組み合わせて用いてもよい。防腐剤の含有量は、含水ゲル中に好ましくは0.01〜5質量%である。
本発明の身体貼付用シート剤は、基材層(A)に積層される側の面とは反対側の含水ゲル層(B)の面に、さらにジェル層(C)を積層してもよい。かかるジェル層(C)は、充分な粘着性を発現するために、水溶性高分子が、水に溶解、或いは分散しており、ゲル化していない粘稠な液状の層である。ジェル層(C)を積層することにより、本発明の身体貼付用シート剤を身体に貼付したときに、その一部を皮膚上に転写させることができる。皮膚への転写とは、本発明の身体貼付用シート剤のジェル層(C)側を皮膚に貼付し、一定時間後にシート剤を皮膚から剥がす際に、ジェル層(C)がシート剤の含水ゲル層(B)側から肌側に転写される、すなわちジェル層(C)が充分に肌に残ることを意味する。このように、一定時間後にシート剤を皮膚から剥がす際も、本発明の身体貼付用シート剤であれば、疎水性フィルムから構成された基材層(A)とアニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)との間に優れた接着性が発現しているため、基材層(A)と含水ゲル層(B)との剥離が防止され良好に剥がすことが可能であり、ジェル層(C)を充分に肌に残すことが可能となる。
ジェル層(C)に使用する水溶性高分子としては、吸水溶解してジェル層(C)を形成する点から、平均分子量が5000〜700万の水溶性高分子であることが好ましい。かかる水溶性高分子は、前述の水溶性高分子と重複していても良いが、含水ゲル層(B)と化学反応して架橋体を形成しないものであるものが好ましい。なかでも、高保水力の水溶性高分子が好ましく、具体的には、ペクチン、キサンタンガム、ジェランガム、アラビアガム、アルギン酸、アルギン酸塩、ヒアルロン酸又はその塩等の、分子構造内にウロン酸を含む多糖類及びその誘導体;ヒドロキシプロピル基、リン酸基、及びアミノ基等を含む澱粉分解物あるいは澱粉誘導体が挙げられる。これら高保水力の水溶性高分子を使用することにより、本発明の身体貼付用シート剤を肌に貼付したときに肌への密着性が向上する。また、GPCによる重量平均分子量5000〜700万のヒアルロン酸又はその塩を用いると、皮膚に転写されたジェル層(C)が、乾燥後に粉吹きのように肌残りすることを抑制することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1:基材層(A1)の製造:PET層とLDPE層のラミネート]
Tダイ押出ラミネート機を用い、加熱溶融させた市販の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE層、サンテックLD L1850K、旭化成ケミカルズ(株)製)を市販のポリエチレンテレフタレートフィルム(PET層、厚さ50μm、E5100、東洋紡績(株)製)の上にTダイからカーテン状に押し出し(Tダイ押出温度:295℃)、LDPE層の厚さが15μmになるようにラミネートして基材層(A1)を作製した。LDPE層とPET層は、押出時の加熱により接着していたが、その接着強度は手で少し力を加えると剥がすことのできるレベルであった。
[実施例1]
製造例1で得られた基材層(A1)を8cm×8cmの正方形にカットした後、LDPE層をPET層から一旦剥離し、剥離したPET層の内面に、約0.25〜4質量%の範囲で濃度を調製したモノラウリルリン酸のエタノール溶液を0.05g滴下して、各々表2に示す適用量となるようにし、再びLDPE層を重ねて室温で一晩放置し、乾燥させた。翌日、それぞれを120℃に設定した恒温槽に入れ、2分間保持して再積層し、基材層(A1−1)〜(A1−4)を得た。恒温槽から取り出したこれらの基材層では、いずれもPET層とLDPE層が再び接着していたが、その接着強度は手で少し力を加えると剥がすことのできるレベルであった。
次いで、表1に示すB1の組成にしたがって各成分を混練機で攪拌混合し、未架橋状態の含水ゲル原液(B1)を調製した。各基材層(A1−1)〜(A1−4)のLDPE層側に、得られた未架橋状態の含水ゲル原液(B1)を約5g載せ、その上からさらに8cm×8cmにカットした60μm厚表面シリコーン処理ポリプロピレン樹脂フィルム(PP層、含水ゲル層側剥離用フィルム)を被せて、ベーカー式アプリケーターで1.2mm厚に伸展してシート状にした。次に、得られたシートをアルミピローに入れ、熱シールして密封した後、50℃恒温槽で一週間保持してゲルを架橋及び固化させて、各基材層(A1−1)〜(A1−4)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。さらに、室温に戻してからアルミピローを開封し、LDPE層と含水ゲル層とを手で引き剥がし、下記基準にしたがってその接着性を評価した。また、PET層及びPP層(含水ゲル層側剥離用フィルム)を剥離してとり除いたシートの含水ゲル層の面を頬に貼付し、皮膚への密着性が良好であるか否かを評価した。結果を表2に示す。
[実施例2]
ビーカーにココイルグルタミン酸ナトリウム約1gおよび0.1mol/L塩酸27.9mL(ココイルグルタミン酸ナトリウムの中和相当量)を加え、攪拌して中和させた後、シリコーンチューブを通して窒素ガスをビーカー内に穏やかに通風させつつ、ビーカー上面をティッシュペーパーで覆って輪ゴムで留め、そのまま室温で3日間放置し、乾燥させた。その後、このビーカーにエタノールを25g加え、攪拌して静置させると少量の白色沈殿が生じた。このビーカー内の上澄みをココイルグルタミン酸4質量%エタノール溶液とみなし、さらに適量のエタノールを加えて濃度調整した。次いで、実施例1と同様にして基材層(A1)を用い、ココイルグルタミン酸エタノール溶液の濃度を調整しながら、これを基材層(A1)から剥離したPET層の内面に0.05g滴下し、各々表2に示す適用量となるようにして、基材層(A1−5)〜(A1−8)を得、これに含水ゲル層(B1)を積層してシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性、及び皮膚への密着性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例3]
ココイルグルタミン酸ナトリウムの代わりにリン酸フェニル二ナトリウム二水和物を用い、さらにこのリン酸フェニル二ナトリウム二水和物0.5gに対して、中和相当量の0.1mol/L塩酸を39.4g用い、抽出時のエタノールを50gとしてフェニルリン酸1質量%エタノール溶液を調製した以外、実施例2と同様にして、基材層(A1−9)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例2と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例4]
ココイルグルタミン酸ナトリウムの代わりにポリオキシエチレン−ラウリルエーテルリン酸ナトリウムを用い、さらにこのポリオキシエチレン−ラウリルエーテルリン酸ナトリウム0.5gに対して、中和相当量の0.1mol/L塩酸を7.8g用い、抽出時のエタノールを50gとしてポリオキシエチレン−ラウリルエーテルリン酸1質量%エタノール溶液を調製した以外、実施例2と同様にして、基材層(A1−10)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例2と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
モノラウリルリン酸のエタノール溶液の代わりに、ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸0.5gをエタノール50gに溶解させて調製したポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸1質量%エタノール溶液を用いた以外、実施例1と同様にして、基材層(A1−11)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
モノラウリルリン酸エタノール溶液の代わりにエタノールのみを用いた以外、実施例1と同様にして、基材層(A1−12)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
モノラウリルリン酸のエタノール溶液の代わりに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油0.5gをエタノール50gに溶解させて調製したポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1質量%エタノール溶液を用いた以外、実施例1と同様にして、基材層(A1−13)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例3]
モノラウリルリン酸のエタノール溶液の代わりに、ポリオキシエチレン(20)ヘキシルデシルエーテル0.5gをエタノール50gに溶解させて調製したポリオキシエチレン(20)ヘキシルデシルエーテル1質量%エタノール溶液を用いた以外、実施例1と同様にして、基材層(A1−14)に含水ゲル層(B1)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表2に示す。
《LDPE層と含水ゲル層との接着性評価》
LDPE層と含水ゲル層とを剥離し、下記基準にしたがって剥離後のLDPE層の表面に残存するゲル痕跡を目視により確認した。剥離できなかった場合が最も良好な接着性であり、剥離できた場合にはLDPE層の表面に占めるゲル痕跡の割合が多い程、良好な接着性を示すと評価した。
5: LDPE層と含水ゲル層とを剥離できず、強固に接着していた。
4: 剥離後のLDPE層の全表面にゲル痕跡が付着していた。
3: 剥離後のLDPE層の大部分の表面にゲル痕跡が付着していた。
2: 剥離後のLDPE層のごく一部の表面にゲル痕跡が付着していた。
1: 剥離後のLDPE層の表面にゲル痕跡が付着していなかった。
Figure 2013181013
Figure 2013181013
分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤として、アニオン界面活性剤を用いた実施例1〜5は、LDPE層と含水ゲル層とを良好に接着させることが確認された。また、得られたシートは、皮膚への密着性にも優れていることがわかった。一方、上記添加剤を用いなかった比較例1、分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤以外の添加剤を用いた比較例2〜3は、LDPE層と含水ゲル層を接着させることができなかった。
[実施例6]
酸化防止剤として芳香族系リン酸エステルを含有する市販のポリプロピレンフィルム(PP層、厚さ60μm、PA21/サントックス(株)製)を8cm×8cmの正方形にカットした後、予め8cm×8cmにカットした製造例1の基材層(A1)から剥離したLDPE層のみを被せ、恒温槽で120℃2分加温して再積層させて基材層(A1−15)を得た。基材層(A1−15)のLDPE層とPP層は加熱により接着していたが、その接着強度は手で少し力を加えると剥がすことのできるレベルであった。さらに、実施例1と同様にして、含水ゲル原液(B1)を用い、基材層(A1−15)に含水ゲル層(B1)を積層してシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。また、含水ゲル原液(B1)の代わりに、表1に示す組成の含水ゲル原液(B2)〜(B4)を用い、各々基材層(A1−15)に含水ゲル層(B2)〜(B4)を積層して、シート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。但し、含水ゲル層(B2)の場合のみゲル架橋・固化は室温で一週間保持させて行った。得られたシートを用い、実施例1と同様にして、LDPE層と含水ゲル層との接着性及び皮膚への密着性を評価した。結果を表3に示す。
[比較例4]
酸化防止剤として芳香族系リン酸エステルを含有する市販のポリプロピレンフィルムの代わりに、かかる芳香族系リン酸エステルを含有しない市販のポリプロピレンフィルム(PP層、厚さ60μm、アルファンKPY−002/王子特殊紙(株)製)を用いた以外、実施例6と同様にして、基材層(A1−16)を得た。さらに、実施例6と同様にして、表1に示す組成の含水ゲル原液(B1)〜(B4)を用い、各々基材層(A1−16)に含水ゲル層(B1)〜(B4)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表3に示す。
[比較例5]
表1に示すB6及びB7の各々の組成にしたがって各成分を配合し、80℃の温浴でプロペラ攪拌して、均一溶解した含水ゲル原液(B6)及び含水ゲル原液(B7)を調製した。これら含水ゲル原液(B6)〜(B7)を各々液厚が約1.2mmとなるように、内面をシリコーン処理したプラスチック型枠内(5cm×5cm)に流し込み、さらに実施例6で再積層させて得られた基材層(A1−15)を型枠サイズに成形して、液面と基材層(A1−15)のLDPE層面が接触するように液面上に直接積層させた後、5℃で冷却して含水ゲル層を固化させて、各々基材層(A1−15)に含水ゲル層(B6)〜(B7)が積層されたシートを作製した。得られたシートを用い、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表3に示す。
[製造例2:基材層(A2)の製造:リン酸系酸化防止剤を含有するPP層とLDPE層のラミネート]
製造例1と同様の方法により、市販のLDPE樹脂(サンテックLD L1850K、旭化成ケミカルズ(株))を用いて、リン酸系酸化防止剤を含有する市販のポリプロピレンフィルム(PP層、厚さ60μm、PA21、サントックス(株)製)の上にラミネートして、基材層(A2)を作製した(Tダイ押出温度295℃、LDPE厚10μm)。LDPE層とPP層は押出時の加熱により接着していたが、その接着強度は手で少し力を加えると剥がすことのできるレベルであった。
[実施例7]
再積層して得た基材層(A1−1)の代わりに、製造例2で得られた基材層(A2)を用い、含水ゲル層(B1)を積層する代わりに、表1に示す組成の含水ゲル原液(B4)〜(B5)を調製して得た含水ゲル層を積層した以外、実施例1と同様にして、各々基材層(A2)に含水ゲル層(B4)〜(B5)が積層されたシート(含水ゲル層側剥離用フィルム付き)を作製した。得られたシートを用い、LDPE層と含水ゲル層との接着性及び皮膚への密着性を評価した。結果を表3に示す。
[比較例6]
再積層して得た基材層(A1−1)の代わりに、製造例2で得られた基材層(A2)を用い、含水ゲル層(B1)を積層する代わりに、表1に示す組成の含水ゲル原液(B6)〜(B7)を調製して得た含水ゲル層を積層した以外、比較例5と同様にして、各々基材層(A2)に含水ゲル層(B6)〜(B7)が積層されたシートを作製した。得られたシートを用い、LDPE層と含水ゲル層との接着性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2013181013
分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤として、芳香族系リン酸エステルを含有するPP層を用いた実施例6〜7は、かかる添加剤がLDPE層中に浸透し、含水ゲル層との界面近傍へと移行して、LDPE層と含水ゲル層とを良好に接着させることが確認された。また、得られたシートは、皮膚への密着性にも優れていることがわかった。一方、上記添加剤を含有しないPP層を用いた比較例4、また、含水ゲル層がアニオン性ポリマーの架橋構造体を含まない比較例5〜6では、いずれもLDPE層と含水ゲル層を接着させることができなかった。

Claims (9)

  1. 分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を含有する疎水性フィルム及び/又は分子内にアニオン性の親水基を有する添加剤を塗布してなる疎水性フィルムにより構成された基材層(A)に、アニオン性ポリマーの架橋構造体を含有する含水ゲル層(B)が直接積層されてなる身体貼付用シート剤。
  2. 添加剤が有するアニオン性の親水基が、リン酸基及び/又はカルボキシル基である請求項1に記載の身体貼付用シート剤。
  3. 添加剤が、アニオン性界面活性剤及び/又は芳香族系リン酸エステルである請求項1又は2に記載の身体貼付用シート剤。
  4. 添加剤であるアニオン性界面活性剤が、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、アシルアミノ酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、芳香族リン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項3に記載の身体貼付用シート剤。
  5. 添加剤である芳香族系リン酸エステルが、酸化防止剤である請求項3又は4に記載の身体貼付用シート剤。
  6. 疎水性フィルムが、ポリオレフィン系樹脂から形成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の身体貼付用シート剤。
  7. 基材層(A)が、少なくとも2層の疎水性フィルムを積層してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の身体貼付用シート剤。
  8. 含水ゲル層(B)が、架橋剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の身体貼付用シート剤。
  9. 架橋剤の含有量が、含水ゲル層(B)中に0.01〜10質量%である請求項8に記載の身体貼付用シート剤。
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