JP2013180155A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】所謂擬似連続変動演出を実行可能な遊技機において、従来にない斬新な演出表示を行い遊技の興趣を高めるようにする。
【解決手段】特図変動表示ゲームの実行中に複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する擬似連続変動演出を実行する擬似連続変動演出実行手段(演出制御装置300)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、操作手段(演出ボタン25)の操作を検出する検出手段(演出制御装置300)とを備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、検出手段によって操作手段の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに表示装置41に表示された特図変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出(巻き戻し演出)を実行し、当該特定演出の実行後に前記単位変動表示を行って擬似連続変動演出を実行する制御を行う。
【選択図】図29

Description

本発明は、変動表示ゲームの実行中に、複数の演出図柄を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する擬似連続変動演出を実行可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。このパチンコ機には、通常時、演出図柄の変動は停止しているが、遊技者の操作により発射装置を駆動させ、当該発射装置によって発射された遊技球が遊技領域に設けられた始動口に入賞すれば、当該始動口に設けられた特図作動スイッチの検出に基づき変動表示装置において所定時間演出図柄の変動を行い、その後、所定時間演出図柄を停止させることで、遊技者に変動表示ゲームの当否判定結果を認識させるとともに、特定の停止結果(特別結果)となった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当り)を発生させて賞球が払い出されるようにしているものがある。
また、上記のパチンコ機には、変動表示ゲームの実行中に、複数の演出図柄を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する所謂擬似連続変動演出を実行可能なものがある。具体的には、特定の変動態様に基づいて左中右の各演出図柄を変動表示させているときに、演出ボタンが操作された場合には、これら全ての演出図柄を停止表示させた後、再び変動表示させる演出(擬似連続変動演出)を行う一方で、演出ボタンが操作されなかった場合には、これら全ての演出図柄を停止表示させることを規制して、擬似連続変動演出を実行せずにそのまま変動表示を実行するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−229779号公報
しかし、上記特許文献1に記載の遊技機では、擬似連続変動演出において演出図柄の変動表示と停止表示とが繰り返し実行されるときの連続回数によって大当りとなる期待度が異なるように設定されているので、遊技者は演出ボタンを操作したときに演出図柄が停止するか否か、また、この停止後に演出図柄が再び変動するか否か、という事にのみ注目する余り、擬似連続変動演出の変動表示の内容自体を見逃してしまう傾向にあった。また、遊技者が当該変動表示の内容を見逃してしまうことにより、当該変動表示中に発生する演出表示も見逃すこととなり、当該演出表示による興趣を十分に発揮することができなかった。
本発明の目的は、所謂擬似連続変動演出を実行可能な遊技機において、従来にない斬新な演出表示を行い遊技の興趣を高めることにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置と、
遊技の進行を制御する遊技制御装置と、
前記遊技制御装置からの表示指令信号に基づき前記変動表示ゲームを前記変動表示装置に表示させる表示制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記変動表示ゲームの実行中に、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する擬似連続変動演出を実行する擬似連続変動演出実行手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段の操作を検出する検出手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記検出手段によって前記操作手段の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに前記変動表示装置に表示された前記変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出を実行し、当該特定演出の実行後に前記単位変動表示を行って前記擬似連続変動演出を実行する制御を行うことを特徴とする。
ここで、「特定演出」とは、変動表示装置に表示された変動表示ゲームの表示内容を当該変動表示装置に再生表示する演出や、当該表示内容を巻き戻すようにして表示する逆再生表示演出等をいう。
請求項1に記載の発明によれば、擬似連続変動演出の実行中、検出手段によって遊技者による操作手段の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに変動表示装置に表示された変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出を実行することができる。
従って、擬似連続変動演出の実行中、変動表示ゲームの表示内容を見逃してしまった場合でも、当該表示内容を把握することが可能な特定演出という従来にない斬新な演出を行い遊技の興趣を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、前記特定演出が実行された後の前記単位変動表示の開始タイミングが、前記特定演出が実行されない場合における当該単位変動表示の開始タイミングと同一となるよう制御を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、擬似連続変動演出の実行中、変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出が実行されてもされなくても、当該特定演出の実行後に行われる単位変動表示の開始タイミングにズレが生じないので、違和感のない擬似連続変動演出を実行することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機であって、
前記擬似連続変動演出実行手段によって前記擬似連続変動演出が実行されたとき、複数の前記単位変動表示の少なくとも一の単位変動表示の変動演出パターン情報、及び、当該単位変動表示中に実行された予告演出の予告演出パターン情報を記憶可能な演出パターン記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、
前記演出パターン記憶手段に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報に基づいて、前記特定演出が実行されるよう制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、擬似連続変動演出の実行中、変動表示ゲームの表示内容を把握可能な特定演出用の表示情報を予め備えておかなくても適宜の特定演出を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、
前記特別結果となる変動表示ゲームにおいて前記特定演出を実行する場合、前記演出パターン記憶手段に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報の少なくとも一部を変更した情報に基づいて、当該特定演出が実行されるよう制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、特別結果となる変動表示ゲームにおいて特定演出を実行する場合、演出パターン記憶手段に記憶された変動演出パターン情報及び予告演出パターン情報の少なくとも一部を変更した情報に基づいて、当該特定演出を実行することができるので、操作手段の操作が検出されるまで表示された変動表示ゲームの表示内容と、特定演出における表示内容とを異ならせることが可能となる。
従って、当該変動表示ゲームの表示内容と、特定演出における表示内容を異ならせることによって、特別結果となることを予告報知することができるので、遊技者に対してこれらの表示内容に関心を持たせることができるようになり、遊技の興趣を高めることができるようになる。
本発明によれば、擬似連続変動演出の実行中、検出手段によって遊技者による操作手段の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに変動表示装置に表示された変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出を実行することができる。
従って、擬似連続変動演出の実行中、変動表示ゲームの表示内容を見逃してしまった場合でも、当該表示内容を把握することが可能な特定演出という従来にない斬新な演出を行い遊技の興趣を高めることができる。
本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。 実施形態の遊技機における遊技盤の構成例を示す正面図である。 実施形態の遊技機の裏面に設けられる制御システムおよび遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の前半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の後半部分を示すフローチャートである。 実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図8の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図普段処理中に実行される特図1変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される大当りフラグ1設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図11の大当りフラグ1設定処理中に実行される大当り判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される特図1停止図柄設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図13の特図1停止図柄設定処理中に実行される停止図柄情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される特図情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される後半変動パターン設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される変動パターン設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の特図1変動開始処理中に実行される変動開始情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図8の特図ゲーム処理中に実行される特図変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図19の特図変動中処理中に実行される特図表示中処理移行設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図8の特図ゲーム処理中に実行される特図表示中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図21の特図表示中処理の続きを示すフローチャートである。 図22の特図表示中処理中に実行される特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図普段処理中に実行される特図2変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(1st)によって実行される1stメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 実施形態の演出制御装置のCPU(2nd)によって実行される2ndメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 図25の1stメイン処理中に実行される1stシーン制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 巻き戻し演出の表示タイミングを示すタイミングチャートである。 巻き戻し演出の表示内容の一例について説明する図である。 巻き戻し演出が実行されない場合の表示タイミングを示すタイミングチャートである。 巻き戻し演出が実行されない場合の表示内容の一例について説明する図である。 図28のタイミングチャートの時間軸と図30のタイミングチャートの時間軸とを対応させて併記した図である。 巻き戻し演出の種類について説明する図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当たり表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口としての始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の開閉部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(第1特図表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(第2特図表示器)52と、を備える。また、一括表示装置50には、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器および特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
第1特図表示器51と第2特図表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「大当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器(図示省略)に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)(図示省略)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器(図示省略)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51又は特図2表示器52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R確変当りや2R確変当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数(大当り判定用乱数)や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動態様決定用乱数)、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数、停電復旧直後等の所定のタイミングなどに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置(例えばセンターケース40に設けられたランプ等)42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器(図示省略)に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
例えば、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51もしくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回(第1特別遊技状態)又は2回(第2特別遊技状態))継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図5及び図6参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図7参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがOFF(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内に複数設けられている停電検査領域のうち、停電検査領域1のデータの値をチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるか否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、停電検査領域2のデータの値をチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるか否かの判定を行う(ステップS13)。このステップS13で停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、チェックサムと呼ばれるデータを算出する処理(ステップS14)を行い、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、値が一致するか否かを判定する(ステップS16)。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)、ステップS11で停電検査領域1の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No)、ステップS13で停電検査領域2の値が正常でないと判定した場合(ステップS13;No)、或いは、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図6のステップS24へジャンプする。
また、ステップS16でチェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図6のステップS17へ移行して、全ての停電検査領域をクリアする処理(ステップS17)、チェックサム領域をクリアする処理(ステップS18)を行ってから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定して(ステップS22)、ステップS23へ移行する。ステップS23では、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを送信してステップS29へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、先ずCPU111Aが使用するRAM内の、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアする処理(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする処理(ステップS25)を行ってから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。それから、RWMをクリアしたことに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS28)を行って、ステップS29へ進む。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ms)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、停電監視信号をチェックする回数を設定する(ステップS34)。そして、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックし、停電監視信号がONであるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、ステップS33に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS35において、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS35;Yes)には、設定したチェック回数の分だけONが継続されたか否かを判定する(ステップS36)。そして、継続されなかったと判定した場合(ステップS36;No)には、ステップS35に戻り、停電が発生したか否かの判定(ループ処理)を繰り返し行う。また、ステップS36において、継続されたと判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。その後さらに、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブする処理(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする処理(ステップS40)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)を行った後、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブして(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図7に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図7のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁気エラー監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、遊技制御装置100によるタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の詳細について説明する。
当該特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図8に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが、既にタイプアップしたか否か、又は当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器50の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器50に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器50の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器50に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行い、当該特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図9に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA21)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA22;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA23)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA24;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA25)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA26;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA27)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA28)、コマンド設定処理(ステップA29)を行う。
一方、ステップA25にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA26;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA27)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA28)され、コマンド設定処理(ステップA29)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA30に移行する。
次に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA30)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA22にて、特図2保留数が0でない(ステップA22;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA31)を行う。なお、ステップA31における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA32)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA24にて、特図1保留数が0でない(ステップA24;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA33)を行う。なお、ステップA33における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA34)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA21とステップA22における特図2保留数のチェックを、ステップA23とステップA24における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA31)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA33)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図10に示すように、先ず、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA41)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA42)を行った後、特図1停止図柄番号に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA43)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA44)。
次に、特図1変動フラグを設定し、準備して(ステップA45)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA46)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA47)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA48)を行う。続けて、特図1変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA49)を行った後、特図1変動表示ゲームの変動態様のうち、前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA50)を行う。次いで、設定された後半変動パターンと前半変動パターンから特図1の変動開始の情報(変動時間等)を設定する変動開始情報設定処理(ステップA51)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA41)の詳細について説明する。
図11に示すように、大当りフラグ1設定処理では、先ず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA61)。
次いで、大当り乱数セーブ領域(特図1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA62)、大当り判定処理を実行する(ステップA63)。
次いで、大当り判定処理における判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA64)。
ステップA64で、大当り判定処理における判定結果が大当りであると判定された場合(ステップA64;Yes)は、大当りフラグ1領域にセーブされているはずれ情報を大当り情報に書き替えてセーブし(ステップA65)、大当り乱数セーブ領域(特図1用)を0クリアして(ステップA66)、大当りフラグ1設定処理を終了する。
一方、ステップA64で、大当り判定処理における判定結果が大当りでないと判定された場合(ステップA64;No)は、ステップA65をスキップして、大当り乱数セーブ領域(特図1用)を0クリアして(ステップA66)、大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA63)の詳細について説明する。
図12に示すように、大当り判定処理では、先ず、大当りであるか否かを判定する際に用いられる下限判定値を設定する(ステップA71)。
そして、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かをチェックし(ステップA72)、下限判定値未満であると判定された場合(ステップA73;Yes)は、判定結果としてはずれを設定して(ステップA79)、大当り判定処理を終了する。
一方、下限判定値未満でないと判定された場合(ステップA73;No)は、確率状態が高確率状態時であるか否かを判定する(ステップA74)。
ステップA74で、確率状態が高確率状態時であると判定された場合(ステップA74;Yes)は、高確率状態時に用いられる上限判定値を設定して(ステップA75)、ステップA77へ移行する。
一方、ステップA74で、確率状態が高確率状態時でないと判定された場合(ステップA74;No)は、低確率状態時(通常確率状態時)に用いられる上限判定値(高確率状態時よりも低い値)を設定して(ステップA76)、ステップA77へ移行する。
次いで、対象の大当り乱数の値が設定された上限判定値より大きいか否かをチェックして(ステップA77)、上限判定値より大きいと判定された場合(ステップA78;Yes)は、判定結果としてはずれを設定して(ステップA79)、大当り判定処理を終了する。
一方、上限判定値より大きくないと判定された場合(ステップA78;No)は、判定結果として大当りを設定して(ステップA80)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA42)の詳細について説明する。
図13に示すように、特図1停止図柄設定処理では、先ず、大当りフラグ1が大当りか、すなわち大当りフラグ1領域に大当り情報がセーブされているか否かをチェックして(ステップA81)、大当りフラグ1が大当りでないと判定された場合(ステップA82;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブする(ステップA83)。そして、はずれ時の図柄情報を図柄情報領域にセーブして(ステップA84)、ステップA93へ移行する。
一方、ステップA82で、大当りフラグ1が大当りであると判定された場合(ステップA82;Yes)は、特図1用の大当り図柄テーブルを設定する(ステップA85)。
次いで、大当り図柄乱数セーブ領域(特図1用)から大当り図柄乱数をロードして(ステップA86)、大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、準備する(ステップA87)。そして、取得した停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブする(ステップA88)。
次いで、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、すなわち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)であるか否かを判定する(ステップA89)。
ステップA89で、普通変動入賞装置37がサポート中であると判定された場合(ステップA89;Yes)は、高確率状態時、時短動作状態時の特図1大当り停止図柄情報テーブルを準備して(ステップA90)、ステップA92へ移行する。
一方、ステップA89で、普通変動入賞装置37がサポート中でないと判定された場合(ステップA89;No)は、低確率状態時(通常確率状態時)の特図1大当り停止図柄情報テーブルを準備して(ステップA91)、ステップA92へ移行する。
次いで、ステップA92では、準備された特図1大当り停止図柄情報テーブルに基づいて停止図柄情報設定処理を行う(ステップA92)。なお、当該停止図柄情報設定処理の詳細については後述する。
次いで、飾り特図コマンドを取得する際に用いられる飾り特図コマンドテーブルを設定する(ステップA93)。
次いで、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得し(ステップA94)、飾り特図1コマンド(MODE)を設定する(ステップA95)。
次いで、飾り特図コマンド領域にコマンドをセーブし(ステップA96)、大当り図柄乱数セーブ領域(特図1用)を0クリアして(ステップA97)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔停止図柄情報設定処理〕
次に、上述の特図1停止図柄設定処理における停止図柄情報設定処理(ステップA92)の詳細について説明する。
図14に示すように、停止図柄情報設定処理では、先ず、対象の停止図柄番号に対応する図柄情報を取得し、図柄情報領域にセーブする(ステップA101)。
次いで、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得し、確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA102)。
次いで、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(ステップA103)。
次いで、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA104)。
次いで、停止図柄番号に対応する特殊演出情報(設定用)を取得し、特殊演出情報(設定用)領域にセーブして(ステップA105)、停止図柄情報設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA48)の詳細について説明する。
図15に示すように、特図情報設定処理では、先ず、準備した特図1変動フラグを対象の特図を示すフラグとして図柄判別フラグ(作業用)領域にセーブする(ステップA111)。
次いで、情報生成パラメータ1として対象の特図保留数をロードし(ステップA112)、情報生成パラメータ2として特殊演出情報(振分用)をロードする(ステップA113)。
次いで、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114で、普通変動入賞装置37がサポート中でないと判定された場合(ステップA114;No)は、情報生成パラメータとして「普電サポートなし」を示す値を設定(ステップA115)し、ステップA122へ移行する。
一方、ステップA114で、普通変動入賞装置37がサポート中であると判定された場合(ステップA114;Yes)は、遊技状態が高確率状態時であるか否かを判定する(ステップA116)。
ステップA116で、高確率状態時ではないと判定された場合(ステップA116;No)は、情報生成パラメータ3として「低確率状態かつ普電サポート状態」を示す値を設定(ステップA117)して、ステップA122へ移行する。
一方、ステップA116で、高確率状態時であると判定された場合(ステップA116;Yes)は、前半情報生成パラメータ2が「特殊演出実行中」を示す値かチェックし(ステップA118)、「特殊演出実行中」を示す値でないと判定された場合(ステップA119;No)は、情報生成パラメータ3として「高確率状態かつ普電サポート状態」を示す値を設定(ステップA120)して、ステップA122へ移行する。また、「特殊演出実行中」を示す値であると判定された場合(ステップA119;Yes)は、前半情報生成パラメータ3として「特殊演出実行時」を示す値を設定(ステップA121)して、ステップA122へ移行する。
ステップA122では、情報生成パラメータ1,3を元にして前半変動情報1を生成し、前半変動情報1領域にセーブする。次いで、情報生成パラメータ2を元にして前半変動情報2を生成し、前半変動情報2領域にセーブする(ステップA123)。
次いで、情報生成パラメータ4として図柄情報(作業用)をロードし(ステップA124)、情報生成パラメータ5として図柄判別フラグ(作業用)をロードする(ステップA125)。
次いで、情報生成パラメータ4,5を元にして前半変動グループ情報を生成し、対象の前半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA126)。
次いで、情報生成パラメータ1を元にして後半変動グループ情報を生成し、後半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA127)。
続いて、情報生成パラメータ2,4,5を元にして変動グループ選択テーブルポインタを生成し、準備して(ステップA128)、特図情報設定処理を終了する。
〔後半変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における後半変動パターン設定処理(ステップA49)の詳細について説明する。
図16に示すように、後半変動パターン設定処理では、先ず、特図情報設定処理のステップA128にて生成された変動グループ選択テーブルポインタに対応する変動グループ選択テーブルのアドレスを算出し、準備する(ステップA131)。
次いで、特図1停止図柄設定処理(図13参照)にて設定された作業用の図柄情報がはずれ図柄情報であるか否かをチェックして(ステップA132)、図柄情報がはずれ図柄情報であると判定された場合(ステップA133;Yes)は、対象の後半変動グループ情報領域から後半変動グループ情報をロードした後(ステップA134)、当該後半変動グループ情報に対応するアドレスを追加算出し、変動グループ選択テーブルとして準備して(ステップA135)、ステップA136へ移行する。
一方、ステップA133で、図柄情報がはずれ図柄情報でないと判定された場合(ステップA133;No)は、ステップA136へ移行する。
ステップA136では、特図変動表示ゲームの後半変動パターングループを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数1を対象の領域からロードし、準備する(ステップA136)。
次いで、後半変動選択テーブルの特定に係る2バイト振り分け処理(ステップA137)を行う。
次いで、2バイト振り分け処理を行うことにより得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備した後(ステップA138)、特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数2を対象の領域からロードし、準備する(ステップA139)。そして、後半変動番号の特定に係る振り分け処理(ステップA140)を行う。
次いで、振り分け処理を行うことにより得られた後半変動番号を取得し(ステップA141)、当該後半変動番号をRWMの対象となる後半変動番号領域にセーブして(ステップA142)、後半変動パターン設定処理を終了する。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA50)の詳細について説明する。
図17に示すように、変動パターン設定処理では、先ず、対象の前半変動グループ情報領域から前半変動グループ情報をロードして(ステップA151)、当該前半変動グループ情報に対応する前半変動グループテーブルのアドレスを算出する(ステップA152)。
次いで、後半変動番号を対象の後半変動番号領域からロードして(ステップA153)、算出した前半変動グループテーブルを用いて、後半変動番号に対応するアドレスを算出する(ステップA154)。
次いで、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号であるか否かをチェックして(ステップA155)、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号であると判定された場合(ステップA156;Yes)は、対象の前半変動情報1領域から前半変動情報1をロードして(ステップA157)、ステップA159へ移行する。
一方、ステップA156で、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号でないと判定された場合(ステップA156;No)は、対象の前半変動情報2領域から前半変動情報2をロードして(ステップA158)、ステップA159へ移行する。
ステップA159では、算出後のテーブルを用いて、前半変動情報に対応するアドレスを算出する。
次いで、算出されたアドレスから前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備する(ステップA160)。
続いて、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数3を対象の領域からロードし、準備して(ステップA161)、前半変動番号を特定する振り分け処理(ステップA162)を行う。そして、振り分け処理の結果得られた前半変動番号を取得し、準備して(ステップA163)、変動パターン設定処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA51)の詳細について説明する。
図18に示すように、変動開始情報設定処理では、先ず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数セーブ領域を0クリアする(ステップA171)。
次いで、前半変動時間値を取得する際に用いられる前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA172)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA173)。
次いで、後半変動時間値を取得する際に用いられる後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA174)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA175)。
次いで、取得した前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA176)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA177)。
次いで、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を算出し、準備し(ステップA178)、後半変動番号の値を変動コマンド(ACTION)として、準備して(ステップA179)、コマンド設定処理(ステップA180)を行う。
次いで、飾り特図コマンド領域から対応するコマンドをロードし、準備して(ステップA181)、コマンド設定処理(ステップA182)を行う。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(ステップA183)、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定する(ステップA184)。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(ステップA185)、特図保留数に対応する飾り特図保留コマンド(ACTION)を準備して(ステップA186)、コマンド設定処理(ステップA187)を行う。
次いで、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(ステップA188)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップA189)、変動開始情報設定処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図19に示すように、特図変動中処理では、先ず、図柄情報がはずれ図柄情報かチェックする(ステップA191)。
図柄情報がはずれ図柄情報であると判定された場合(ステップA192;Yes)は、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号かチェックして(ステップA193)、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号であると判定された場合(ステップA194;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA195)、ステップA198へ移行する。
一方、後半変動番号が「リーチなし変動」を示す番号でないと判定された場合(ステップA194;No)は、リーチは発生するがはずれ結果となるはずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA196)、ステップA198へ移行する。
また、ステップA192で、図柄情報がはずれ図柄情報でないと判定された場合(ステップA192;No)は、大当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA197)、ステップA198へ移行する。
ステップA198では、特図表示時間を取得する際に用いられる特図表示時間テーブルを設定する。そして、特図表示時間ポインタに対応する特図表示時間を取得する(ステップA199)。続けて、特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブした(ステップA200)後、特図表示中処理に移行するための特図表示中処理移行設定処理(ステップA201)を行い、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA201)の詳細について説明する。
図20に示すように、特図表示中処理移行設定処理では、先ず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定(ステップA211)してから、特図ゲーム処理番号領域にその処理番号をセーブする(ステップA212)。
次いで、特図1変動表示ゲームの変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA213)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA214)。
次いで、特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(256ms)をセーブする(ステップA215)。
次いで、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(ステップA216)。続いて、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA217)、特図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図21に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA221)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA222)。
次いで、ロードされた大当りフラグ2が大当りかチェックして(ステップA223)、大当りであると判定された場合(ステップA224;Yes)は、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA230)。
次いで、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA231)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA232)、ステップA233へ移行する。
一方、ステップA224で、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでないと判定された場合(ステップA224;No)は、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA225)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA226)。
次いで、ロードされた大当りフラグ1が大当りかをチェックして(ステップA227)、大当りであると判定された場合(ステップA228;Yes)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA229)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA232)、ステップA233へ移行する。
ステップA233では、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA234)。
次いで、遊技状態が低確率状態時の確率情報コマンドを準備して(ステップA235)、コマンド設定処理(ステップA236)を行う。続けて、図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA237)、コマンド設定処理(ステップA238)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA239)、コマンド設定処理(ステップA240)を行う。
次いで、大入賞口開放情報と確率状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA241)。
次いで、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA242)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA243)。
次いで、大入賞口不正入賞数領域をリセットした後(ステップA244)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA245)。そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA246)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA228で、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでないと判定された場合(ステップA228;No)は、図22に示すステップA247へ移行する。
ステップA247では、時短動作状態時であるか否かを判定し、時短動作状態時でないと判定された場合(ステップA247;No)は、特図普段処理へ移行するための特図普段処理移行設定処理1(ステップA248)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA247で、時短動作状態時であると判定された場合(ステップA247;Yes)は、時短変動回数を−1更新する(ステップA249)。
次いで、時短変動回数が0であるか否かを判定する(ステップA250)。
ステップA250で、時短変動回数が0でないと判定された場合(ステップA250;No)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA248)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA250で、時短変動回数が0であると判定された場合(ステップA250;Yes)は、時短動作状態終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA252)、コマンド設定処理(ステップA252)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理2(時短動作終了時)(ステップA253)を行い、特図表示中処理を終了する。なお、特図普段処理移行設定処理2(時短動作終了時)の詳細について後述する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
次に、上述の特図表示中処理における特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)(ステップA253)の詳細について説明する。
図23に示すように、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)では、先ず、処理番号として「0」を設定し(ステップA261)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA262)。
次いで、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームの時短動作状態と普通変動入賞装置37の開放時間を延長する状態(時間短縮)の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA263)、時間短縮の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA264)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブする処理(ステップA265)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率/普電サポートなしフラグをセーブする処理(ステップA266)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブする処理(ステップA267)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする処理(ステップA268)を行う。続いて、変動図柄判別フラグ領域の情報をリセット(ステップA269)し、特殊演出情報(振分用)領域の情報をリセット(ステップA270)して、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA31)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、上述した特図1変動開始処理と同様、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図24に示すように、先ず、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA281)を行い、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA282)を行う。
なお、大当りフラグ2設定処理、及び、特図2停止図柄設定処理は、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理、及び、特図1停止図柄設定処理と同様の処理を行うため、当該処理の詳細な説明は省略する。
次いで、特図2停止図柄番号に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA283)。
続いて、図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA284)。
次いで、特図2変動フラグを設定し、準備して(ステップA285)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA286)。
次いで、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA287)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA288)を行う。続けて、特図2変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA289)を行った後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様のうち、前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA290)を行う。次いで、設定された後半変動パターンと前半変動パターンから特図2の変動開始の情報(変動時間等)を設定する変動開始情報設定処理(ステップA291)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
なお、特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理、及び、変動開始情報設定処理は、特図1変動開始処理における特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理、及び、変動開始情報設定処理と同様の処理を行うため、当該処理の詳細な説明は省略する。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図25に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)では、遊技の演出に関する画像データを作成する。例えば、擬似連続変動演出が実行される場合には、当該擬似連続変動演出に関する画像データを順次作成する。当該画像データは、それぞれ作成された順番と対応付けれてRAMに一時記憶される。これにより、後述する巻き戻し演出(特定演出)が実行された場合には、当該画像データが作成された順番とは逆の順番でRAMから各画像データが取得されて後述する演出コマンド編集処理で編集された後、当該各画像データに基づくコマンドが2ndCPU312に送信されることとなる。
次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図26に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御処理の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、後述する1stシーン制御処理によって作成された画像データに基づいて描画を行う描画処理(ステップB41)を実行して、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、上述の1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細について説明する。
図27に示すように、1stシーン制御処理では、先ず、テストモード中であるかを判定し(ステップB51)、テストモード中である場合(ステップB51;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB51;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB52)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB52;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB53)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB54)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB54)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB54;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB55)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB56)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB57)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB52;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB54;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB57)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB57)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB58)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB59)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB60)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB61)を行う。この変動中処理(ステップB61)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームにおける飾り図柄の停止に関する処理である図柄停止処理(ステップB62)を行う。また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB63)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB64)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB65)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB66)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB57)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB67)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB68)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読み情報コマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB69)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB70)を行う。
次に、擬似連続変動演出の実行中において行われる巻き戻し演出(特定演出)の一例について、図28及び図29を参照して説明する。
ここで、「擬似連続変動演出」とは、特図変動表示ゲームの実行中に、複数の図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する演出をいう。
また、「巻き戻し演出」とは、擬似連続変動演出の実行中において、それまで表示されていた当該擬似連続変動演出の単位変動表示が巻き戻されたようにみせる演出をいう。
図28は、巻き戻し演出の表示タイミングを示すタイミングチャートである。具体的には、表示装置41に表示される左図柄、右図柄、及び中図柄の各変動表示タイミングを示すタイミングチャートと、演出ボタン25の押下タイミングを示すタイミングチャートを示している。
なお、左図柄、右図柄、及び中図柄の各タイミングチャートにおける横軸は時間を示し、縦軸はそれぞれの図柄の変動方向及び変動速度を示している。また、演出ボタン25の押下タイミングを示すタイミングチャートにおける横軸は時間を示し、縦軸は当該演出ボタン25の押下による入力を示している。また、図29は、巻き戻し演出の表示内容の一例について説明する図である。
図28に示すように、タイミングt1は、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ停止した状態を示している。このとき、図29(a)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「4」図柄、右図柄が「5」図柄、中図柄が「7」図柄で停止した状態が表示されている。
なお、表示装置41の下部の丸印は特図1及び特図2変動表示ゲームの保留記憶数(左下部は特図1変動表示ゲームの保留記憶数、右下部は特図2変動表示ゲームの保留記憶数)を示すものであり、当該丸印を特図1及び特図2変動表示ゲームでそれぞれ最大4つ表示可能となっている。
この表示例では左下部に丸印が4つ表示されており、特図1変動表示ゲームの保留記憶数が「4」であることを示している。また、右下部に丸印が4つ表示されており、特図2変動表示ゲームの保留記憶数が「4」であることを示している。
次いで、図28に示すように、変動開始タイミング(擬似連続変動演出の単位変動表示タイミング)になると、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動を開始する。なお、このとき、各図柄は表示装置41の表示画面の上から下に向かって変動する。
タイミングt2は、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動している状態を示している。このとき、図29(b)に示すように、表示装置41には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動中の状態が表示されている。また、各図柄の変動表示の背景でボールを模した画像が表示画面の左から右へ転がる演出表示(予告演出表示)がなされている。なお、当該演出表示(予告演出表示)は、擬似連続変動演出の単位変動表示中において左図柄、右図柄、及び中図柄が変動開始してから変動停止する間(予告演出実行時間)に行われる。
次に、タイミングt3は、左図柄が停止し、右図柄及び中図柄が変動している状態を示している。このとき、図29(c)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「3」図柄で停止し、右図柄及び中図柄が変動中の状態が表示されている。また、タイミングt2から継続してボールを模した画像が表示画面の左から右へ転がる演出表示がなされている。
次いで、図28に示すように、リーチ成立タイミングになると、左図柄に続いて右図柄も停止し、中図柄の変動表示速度が減速する。
タイミングt4は、左図柄及び右図柄が停止し、中図柄が低速で変動している状態を示している。このとき、図29(d)に示すように、表示装置41には、左図柄及び右図柄が「3」図柄で停止し、中図柄が変動中の状態(リーチ状態)が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「り――――ち!!」の文字表示がなされている。また、タイミングt3から継続してボールを模した画像が表示画面の左から右へ転がる演出表示がなされている。
次いで、図28に示すように、演出ボタン押下指示発生タイミング(タイミングt5)になると、図29(e)に示すように、表示装置41には、演出ボタン25の押下を促す表示(例えば「ボタンを押すんだ!」の文字表示と演出ボタン25を模した図形表示)がなされる。なお、このとき、タイミングt4から継続してボールを模した画像が表示画面の左から右へ転がる演出表示がなされている。
次いで、図28に示すように、演出ボタン押下指示発生タイミングから演出ボタン押下指示終了タイミングまでの間(演出ボタン有効時間)に演出ボタン25の押下がなされると、巻き戻し演出が開始されることとなる。
タイミングt6は、演出ボタン25が押下された直後で、左図柄、右図柄、及び中図柄が停止している状態を示している。このとき、図29(f)に示すように、表示装置41には、中図柄が巻き戻し演出の開始を報知する図柄(REW(Rewindの略)の文字を付した図柄)で停止した状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には、例えば「おっ!巻き戻し図柄!」の文字表示がなされている。
次いで、図28に示すように、演出ボタン押下指示終了タイミングが過ぎると、巻き戻し演出が実行される。巻き戻し演出は、上述したように、擬似連続変動演出の実行中において、それまで表示されていた当該擬似連続変動演出の単位変動表示が巻き戻されたようにみせる演出である。当該巻き戻し演出が開始されると、まず、中図柄が低速状態で逆変動表示(表示装置41の表示画面の下から上に向かって変動)を行う。そして、中図柄が高速状態に移行すると同時に右図柄も高速状態で逆変動表示を行い、続いて左図柄も逆変動表示を行うようになっている。
タイミングt7は、巻き戻し演出が実行されている状態を示している。具体的には、左図が停止し、右図柄及び中図柄が高速状態で逆変動している状態を示している。このとき、図29(g)に示すように、表示装置41には、左図柄が「3」図柄で停止し、右図柄及び中図柄が逆変動中の状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には、例えば「巻き戻し実行中」の文字表示がなされている。なお、このとき、上記予告演出実行時間に行われたボールを模した画像が表示画面の左から右へ転がる演出表示(予告演出表示)も巻き戻されるような演出表示がなされる。
次いで、図28に示すように、巻き戻し演出実行時間が経過し、再変動開始タイミングになると、擬似連続変動演出における次の単位変動表示が実行されることとなる。
タイミングt8は、再変動開始タイミング直後の状態を示している。具体的には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動している状態を示している。このとき、図29(h)に示すように、表示装置41には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動中の状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「巻き戻し完了再変動スタート!」の文字表示がなされている。
次に、タイミングt9は、左図柄が停止し、右図柄及び中図柄が変動している状態を示している。このとき、図29(i)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「5」図柄で停止し、右図柄及び中図柄が変動中の状態が表示されている。
次いで、図28に示すように、リーチ成立タイミング(タイミングt10)になると、左図柄に続いて右図柄も停止し、中図柄の変動表示速度が減速する。このとき、図29(j)に示すように、表示装置41には、左図柄及び右図柄が「5」図柄で停止し、中図柄が変動中の状態(リーチ状態)が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「り――――ち!!」の文字表示がなされている。
次に、タイミングt11は、左図柄、右図柄、及び中図柄が停止している状態を示している。このとき、図29(k)に示すように、表示装置41には、中図柄が「5」図柄で停止した状態、すなわち、大当り発生状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には、例えば「大当り−!」の文字表示がなされている。
次に、擬似連続変動演出の実行中において、演出ボタン25が押下されず、巻き戻し演出が実行されない場合の一例について、図30及び図31を参照して説明する。
図30に示すように、タイミングt21は、上記タイミングt1と同様に、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ停止した状態を示している。このとき、図31(a)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「4」図柄、右図柄が「5」図柄、中図柄が「7」図柄で停止した状態が表示されている。
次いで、図30に示すように、変動開始タイミング(擬似連続変動演出の単位変動表示タイミング)になると、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動を開始する。なお、このとき、各図柄は表示装置41の表示画面の上から下に向かって変動する。
タイミングt22は、上記タイミングt2と同様に、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動している状態を示している。このとき、図31(b)に示すように、表示装置41には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動中の状態が表示されている。
次に、タイミングt23は、上記タイミングt3と同様に、左図柄が停止し、右図柄及び中図柄が変動している状態を示している。このとき、図31(c)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「3」図柄で停止し、右図柄及び中図柄が変動中の状態が表示されている。
次いで、図30に示すように、リーチ成立タイミングになると、左図柄に続いて右図柄も停止し、中図柄の変動表示速度が減速する。
タイミングt24は、上記タイミングt4と同様に、左図柄及び右図柄が停止し、中図柄が低速で変動している状態を示している。このとき、図31(d)に示すように、表示装置41には、左図柄及び右図柄が「3」図柄で停止し、中図柄が変動中の状態(リーチ状態)が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「り――――ち!!」の文字表示がなされている。
次いで、図30に示すように、演出ボタン押下指示発生タイミング(タイミングt25)になると、図31(e)に示すように、表示装置41には、演出ボタン25の押下を促す表示(例えば「ボタンを押すんだ!」の文字表示と演出ボタン25を模した図形表示)がなされる。
次いで、図30に示すように、演出ボタン押下指示発生タイミング(タイミングt25)から演出ボタン押下指示終了タイミング(タイミングt26)までの間(演出ボタン有効時間)に演出ボタン25の押下がなされないと、上記のような巻き戻し演出は実行されず、リーチ成立タイミングから継続してノーマルリーチ演出が実行されることとなる。
タイミングt26は、演出ボタン押下指示終了タイミングであり、ノーマルリーチ演出が継続して実行された状態を示している。このとき、図31(f)に示すように、表示装置41の表示画面上部には、次回は演出ボタン25を押下するよう指示する表示(例えば「次は押してね★」の文字表示)がなされている。
次いで、図30に示すように、ノーマルリーチ演出の終了タイミング(タイミングt27)になると、左図柄、右図柄、及び中図柄が停止した状態になる。また、タイミングt27は、擬似連続変動演出が継続することを報知する図柄を表示する擬似連図柄(リプレイ図柄)成立タイミングでもある。このとき、図31(g)に示すように、表示装置41には、中図柄が擬似連図柄(例えば「Replay」の文字を付した図柄)で停止した状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には、例えば「おっ!擬似連図柄!」の文字表示がなされている。
次いで、図30に示すように、再変動開始タイミングになると、擬似連続変動演出における次の単位変動表示が実行されることとなる。
タイミングt28は、上記タイミングt8と同様に、再変動開始タイミング直後の状態を示している。具体的には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動している状態を示している。このとき、図31(h)に示すように、表示装置41には、左図柄、右図柄、及び中図柄がそれぞれ変動中の状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「再変動スタート!」の文字表示がなされている。
次に、タイミングt29は、上記タイミングt9と同様に、左図柄が停止し、右図柄及び中図柄が変動している状態を示している。このとき、図31(i)に示すように、表示装置41には、例えば左図柄が「5」図柄で停止し、右図柄及び中図柄が変動中の状態が表示されている。
次いで、図30に示すように、リーチ成立タイミング(タイミング310)になると、左図柄に続いて右図柄も停止し、中図柄の変動表示速度が減速する。このとき、図31(j)に示すように、表示装置41には、左図柄及び右図柄が「5」図柄で停止し、中図柄が変動中の状態(リーチ状態)が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には「り――――ち!!」の文字表示がなされている。
次に、タイミングt31は、上記タイミングt11と同様に、左図柄、右図柄、及び中図柄が停止している状態を示している。このとき、図31(k)に示すように、表示装置41には、中図柄が「5」図柄で停止した状態、すなわち、大当り発生状態が表示されている。また、表示装置41の表示画面上部には、例えば「大当り−!」の文字表示がなされている。
図32は、図28に示したタイミングチャートの時間軸(横軸)と図30に示したタイミングチャートの時間軸(横軸)とを対応させて併記した図である。
図32に示すように、擬似連続変動演出は、単位変動表示中に実行可能な巻き戻し演出の有無に関わらず、再変動開始タイミング(単位変動表示タイミング)は同期するようになっている。つまり、単位変動表示中に実行される巻き戻し演出の実行時間は、当該巻き戻し演出が実行されなかった場合に実行されるノーマルリーチ演出の実行時間以内となるように設定されている。
次に、上述した巻き戻し演出の種類について、図33を参照して説明する。
巻き戻し演出には、通常実行される通常巻き戻し演出と、大当り時や大当りの期待度が高い場合などに実行される特別巻き戻し演出と、がある。
図33(a)〜(d)は、通常巻き戻し演出の一連の演出表示例を説明する図である。また、同図(e)〜(h)は、特別巻き戻し演出の一連の演出表示例を説明する図である。
まず、通常巻き戻し演出について説明する。
図33(a)に示すように、表示装置41の表示画面に演出ボタン25の押下を促す表示(例えば「ボタンを押すんだ!」の文字表示と演出ボタン25を模した図形表示)がなされた状態において、演出ボタン25の押下がなされると、通常巻き戻し演出が実行されることとなる。
図33(b)に示すように、演出ボタン25が押下され、通常巻き戻し演出が開始されると、単位変動表示中において最後に停止した中図柄がまず最初に逆変動するようになっている。なお、このとき当該単位変動表示中に実行された予告演出表示も巻き戻されるかのような演出表示がなされる。具体的には、ボールを模した画像が表示画面の右から左へ巻き戻されるような演出表示がなされる。
次いで、図33(c)に示すように、通常巻き戻し演出が継続して実行され、中図柄の次に右図柄も逆変動するようになっている。続けて、図33(d)に示すように、右図柄に続いて左図柄も逆変動するようになっている。なお、図33(c),(d)においても、ボールを模した画像が表示画面の右から左へ巻き戻されるような演出表示がなされる。
次に、特別巻き戻し演出について説明する。
図33(e)に示すように、通常巻き戻し演出が実行される場合と同様、表示装置41の表示画面に演出ボタン25の押下を促す表示(例えば「ボタンを押すんだ!」の文字表示と演出ボタン25を模した図形表示)がなされた状態において、演出ボタン25の押下がなされると、特別巻き戻し演出が実行されることとなる。
図33(f)に示すように、演出ボタン25が押下され、特別巻き戻し演出が開始されると、単位変動表示中において最後に停止した中図柄がまず最初に逆変動するようになっている。そして、このとき通常巻き戻し演出とは異なり、所定の表示フレームにおいて、ボールを模した画像の代わりに別の画像(例えば四角い箱を模した画像)が描画され、当該画像が表示画面の右から左へ巻き戻されるような演出表示が行われるようになっている。
なお、上述したボールを模した画像の代わりに用いられる別の画像に係る画像データは、PROM321に記憶されている。これにより、1stCPU311は、1stシーン制御処理(ステップB22)にて、RAMに一時記憶されている擬似連続変動演出に係る一の画像データをPROM321に記憶されている当該別の画像に係る画像データに差し替えることによって、特別巻き戻し演出に用いられる画像データを作成する。
次いで、図33(g)に示すように、特別巻き戻し演出が継続して実行され、中図柄の次に右図柄も逆変動するようになっている。続けて、図33(h)に示すように、右図柄に続いて左図柄も逆変動するようになっている。なお、図33(g),(h)においては、ボールを模した画像に戻され、当該画像が表示画面の右から左へ巻き戻されるような演出表示が行われるようになっている。
以上のように、本実施形態の遊技機10によれば、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報(図柄)を変動表示する特図変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置(表示装置41)と、遊技の進行を制御する遊技制御装置100と、前記遊技制御装置100からの表示指令信号に基づき前記特図変動表示ゲームを前記変動表示装置(表示装置41)に表示させる表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、前記特図変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、前記特図変動表示ゲームの実行中に、前記複数の識別情報(図柄)を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する擬似連続変動演出を実行する擬似連続変動演出実行手段(演出制御装置300)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、前記操作手段(演出ボタン25)の操作を検出する検出手段(演出制御装置300)と、を備え、前記表示制御手段(演出制御装置300)は、前記検出手段(演出制御装置300)によって前記操作手段(演出ボタン25)の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに前記変動表示装置(表示装置41)に表示された前記特図変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出(巻き戻し演出)を実行し、当該特定演出の実行後に前記単位変動表示を行って前記擬似連続変動演出を実行する制御を行う構成となっている。
これにより、擬似連続変動演出の実行中、特図変動表示ゲームの表示内容を見逃してしまった場合でも、当該表示内容を把握することが可能な特定演出(巻き戻し演出)という従来にない斬新な演出を行い遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、前記表示制御手段(演出制御装置300)は、前記特定演出(巻き戻し演出)が実行された後の前記単位変動表示の開始タイミングが、前記特定演出が実行されない場合における当該単位変動表示の開始タイミングと同一となるよう制御を行う構成となっている。
これにより、擬似連続変動演出の実行中、特図変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出(巻き戻し演出)が実行されてもされなくても、当該特定演出の実行後に行われる単位変動表示の開始タイミングにズレが生じないので、違和感のない擬似連続変動演出を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、前記擬似連続変動演出実行手段(演出制御装置300)によって前記擬似連続変動演出が実行されたとき、複数の前記単位変動表示の少なくとも一の単位変動表示の変動演出パターン情報、及び、当該単位変動表示中に実行された予告演出の予告演出パターン情報を記憶可能な演出パターン記憶手段(RAM)を備え、前記表示制御手段(演出制御装置300)は、前記演出パターン記憶手段(RAM)に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報に基づいて、前記特定演出(巻き戻し演出)が実行されるよう制御を行う構成となっている。
これにより、擬似連続変動演出の実行中、特図変動表示ゲームの表示内容を把握可能な特定演出(巻き戻し演出)用の表示情報を予め備えておかなくても適宜の特定演出(巻き戻し演出)を行うことができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、前記表示制御手段(演出制御装置300)は、前記特別結果となる特図変動表示ゲームにおいて前記特定演出(巻き戻し演出)を実行する場合、前記演出パターン記憶手段(RAM)に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報の少なくとも一部を変更した情報に基づいて、当該特定演出(巻き戻し演出(特別巻き戻し演出))が実行されるよう制御する構成となっている。
これにより、特別結果となる特図変動表示ゲームにおいて特定演出(巻き戻し演出)を実行する場合、演出パターン記憶手段(RAM)に記憶された変動演出パターン情報及び予告演出パターン情報の少なくとも一部を変更した情報に基づいて、当該特定演出(巻き戻し演出(特別巻き戻し演出))を実行することができるので、操作手段(演出ボタン25)の操作が検出されるまで表示された特図変動表示ゲームの表示内容と、特定演出(巻き戻し演出(特別巻き戻し演出))における表示内容とを異ならせることが可能となる。
従って、当該特図変動表示ゲームの表示内容と、特定演出(巻き戻し演出(特別巻き戻し演出))における表示内容を異ならせることによって、特別結果となることを予告報知することができるので、遊技者に対してこれらの表示内容に関心を持たせる(例えば、特別結果となることを遊技者は期待しているため、操作手段(演出ボタン25)の操作が検出されるまで表示された特図変動表示ゲームの表示内容と特定演出の表示内容に異なっている箇所がないか探させる)ことができるようになり、遊技の興趣を高めることができるようになる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した実施例では、特定演出として巻き戻し演出を実行するようにしたが、当該特定演出は特図変動表示ゲームの表示内容を把握可能な演出であればよく、当該特図変動表示ゲームの表示内容を表示された順に再生表示するようにしてもよい。
また、上述した実施例では、擬似連続変動演出の最後の単位変動表示が実行される1つ手前の単位変動表示において巻き戻し演出を実行するようにしたが、何れの単位変動表示において巻き戻し演出を実行することができるようにしてもよい。
また、上述した実施例では、巻き戻し演出を実行する契機となった単位変動表示(擬似連続変動演出の最後の単位変動表示が実行される1つ手前の単位変動表示)の表示内容のみを当該巻き戻し演出の実行対象としたが、当該単位変動表示よりも前に実行された全ての単位変動表示の表示内容についても巻き戻し演出の実行対象としてもよい。
なお、かかる場合、次の単位変動表示が開始されるまでに巻き戻し演出を終了させるために、当該巻き戻し演出の表示内容を倍速再生するようにする。
なお、上記実施形態で説明した遊技機は、遊技機として、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
10 遊技機
100 遊技制御装置
300 演出制御装置(表示制御手段、検出手段、擬似連続変動演出実行手段)
25 演出ボタン(操作手段)
36 始動入賞口(始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域)
41 表示装置(変動表示装置)

Claims (4)

  1. 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置と、
    遊技の進行を制御する遊技制御装置と、
    前記遊技制御装置からの表示指令信号に基づき前記変動表示ゲームを前記変動表示装置に表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記変動表示ゲームの実行中に、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を二回以上行って結果態様を導出する擬似連続変動演出を実行する擬似連続変動演出実行手段と、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記操作手段の操作を検出する検出手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、
    前記検出手段によって前記操作手段の操作が検出された場合、当該検出がなされるまでに前記変動表示装置に表示された前記変動表示ゲームの表示内容を把握することが可能な特定演出を実行し、当該特定演出の実行後に前記単位変動表示を行って前記擬似連続変動演出を実行する制御を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記表示制御手段は、前記特定演出が実行された後の前記単位変動表示の開始タイミングが、前記特定演出が実行されない場合における当該単位変動表示の開始タイミングと同一となるよう制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記擬似連続変動演出実行手段によって前記擬似連続変動演出が実行されたとき、複数の前記単位変動表示の少なくとも一の単位変動表示の変動演出パターン情報、及び、当該単位変動表示中に実行された予告演出の予告演出パターン情報を記憶可能な演出パターン記憶手段を備え、
    前記表示制御手段は、
    前記演出パターン記憶手段に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報に基づいて、前記特定演出が実行されるよう制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記表示制御手段は、
    前記特別結果となる変動表示ゲームにおいて前記特定演出を実行する場合、前記演出パターン記憶手段に記憶された前記変動演出パターン情報及び前記予告演出パターン情報の少なくとも一部を変更した情報に基づいて、当該特定演出が実行されるよう制御することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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