JP5451583B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて乱数を取得し、該乱数に基づいて識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な遊技機に関し、特に、始動入賞領域を複数備える遊技機に関する。
従来から、遊技盤上の遊技領域に始動入賞口と称される遊技球の入賞口を設け、この始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて乱数を取得し、この乱数を所定値と照らし合わせることで当選の判定を行い、この当選結果に基づいて変動表示ゲームを実行し、遊技者に所定の利益(たとえば、いわゆる大当り遊技)を提供するようにした遊技機が広く普及している。
このような遊技機では、遊技の制御を担うCPUの基準クロックなどをソフトウェアでカウントし、前記始動入賞口への入賞を契機としてこのソフトカウンタの値を大当たりなどの判定用の乱数値として取得することが多いが、遊技機ではハードウェア(カウンタ回路)によりクロックをカウントして乱数(ハードウェア乱数)を生成する機能を持ったアミューズメントチップを使用することがあり、アミューズメントチップを使用した遊技機においては、ソフトウェアではなくハードウェアを使用して判定用の乱数値を取得することもある。
また、近年では、特別図柄表示装置を2つ設けるとともに、各特別図柄表示装置に対応して始動入賞口を2つ設け、各始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングで乱数値を取得する遊技機がある。このような遊技機では、乱数値を取得するときに、大当りの判定用の乱数以外に、演出内容(変動時間やリーチの種類)を判定する乱数も同時に取得することが一般的である。そこで、遊技機における演出内容を判定する乱数を、大当り判定用の乱数とともに、ハードウェアを使用して取得することが考えられる。
ところで、このように始動入賞口が2つ以上ある場合、それぞれの始動入賞口へ遊技球が同時に入賞することが発生し得る。特許文献1には、異なる始動入賞口へ同時に遊技球が入賞した場合に、遊技者に所定の特典を付与する遊技機が記載されている。
特開2009−011340号公報
しかしながら、カウンタ回路が各始動入賞口に共通していれば、各始動入賞口へ同時に遊技球が入賞したときに、当然どちらも同じ乱数を取得し、抽選結果が同じ結果(当選又は非当選)となり、演出内容を判定する乱数も同じ値が取得されてしまうため、どちらも同じ演出内容となってしまう。
ただし、一般的には、2つの特別図柄表示装置を同時に変動表示させることはしないので、どちらかの変動表示を優先して実行することになるが、どちらを優先するにせよ、連続して同じ演出内容となってしまい、遊技の興趣が低下してしまうおそれがある。
本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、複数の始動入賞口を備え、各始動入賞口へ遊技球が入賞したときに、それぞれの始動入賞口に対応する当選判定用の乱数と演出用の乱数を取得する遊技機において、各始動入賞口へ同時に遊技球が入賞した場合であっても、遊技の興趣が低下するのを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を記憶する始動入賞記憶手段と、
前記始動入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づき、前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段と、を有して遊技を統括的に制御する遊技制御手段を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記変動表示ゲームの実行態様を決定するための乱数値を生成する乱数生成手段と、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、前記乱数生成手段が生成する乱数値を取得保持する乱数保持手段と、
前記乱数保持手段が保持する乱数値を前記始動記憶として受け付ける場合に、当該乱数値を取得する乱数取得手段と、
を備え、
前記乱数保持手段は、
前記始動入賞領域として設定される第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、第1乱数値を保持する第1乱数保持手段と、
前記始動入賞領域として設定される第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、第2乱数値を保持する第2乱数保持手段と、
前記第1始動入賞領域と前記第2始動入賞領域のうち少なくとも一方への入賞に基づき、第3乱数値を保持する第3乱数保持手段と、
を備え、
前記乱数取得手段は、
前記第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1始動記憶を受け付ける場合に、前記第1乱数保持手段に保持されている前記第1乱数値と、前記第3乱数保持手段に保持されている前記第3乱数値と、を取得する第1乱数取得手段と、
所定条件が発生し、かつ、前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2始動記憶を受け付ける場合に、前記第2乱数保持手段に保持されている前記第2乱数値を取得するとともに、前記第3乱数保持手段に保持されている前記第3乱数値から転置した第4乱数値を取得可能とする第2乱数取得手段と、
を備え、
前記始動入賞記憶手段は、
前記第1乱数取得手段により取得された乱数値を前記第1始動記憶として記憶する第1始動入賞記憶手段と、
前記第2乱数取得手段により取得された乱数値を前記第2始動記憶として記憶する第2始動入賞記憶手段と、
を備え、
前記変動表示ゲーム実行手段は、前記第1始動入賞記憶手段に記憶された乱数値、もしくは、前記第2始動入賞記憶手段に記憶された乱数値に基づき、変動表示ゲームを実行することを特徴としている。
ここで、「変動表示ゲームの実行態様」には、変動表示ゲーム終了後の識別情報の最終的な停止結果や、変動表示ゲームの実行中における識別情報の変動パターンなどが含まれる。
また、「乱数生成手段」、「乱数取得手段」は、ハードウェアによる機械的なものであってもソフトウェアに基づく制御的なものであってもよい。
また、「始動記憶として受け付ける場合」とは、記憶可能な始動入賞の数に上限値が設定されている場合に、上限値に達していないことなどを指す。
また、第4乱数値を「取得可能」としているのは、全ての変動表示ゲームにおいて第4乱数値を取得する場合、所定条件を満たしたときのみ取得する(或いは取得しない)場合、ランダムに取得する場合などを含むためであり、転置処理そのものを実行しないようにしてもよい。「所定条件」としては、複数の始動入賞領域へ遊技球が同時に入賞することなどが挙げられる。
また、「転置」とは、例えば、乱数値を表す各桁(ビット)の数(記号)のうち所定の桁の数を、他の桁の数と入れ替えたり、数の配列はそのままに、所定の桁数分数をずらしたり(ローテートさせたり)することを意味する。
請求項1に記載の発明によれば、例えば、所定条件として第1始動入賞領域と第2始動入賞領域に同時に遊技球が入賞した場合、第1乱数保持手段と第2乱数保持手段が乱数生成手段からそれぞれ同時に乱数を取得するため、第1乱数値と第2乱数値が等しくなるが、第2乱数取得手段が第3乱数値から転置した第4乱数値を取得することにより、第1始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームは、第1乱数値及び第3乱数値によってその内容が決定され、第2始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームは、第2乱数値及び第4乱数値によってその内容が決定される。このため、同時入賞に基づく1回目変動表示ゲームの1回目が遊技者にとって好ましくない結果となっても、続く2回目の変動表示ゲームは1回目とゲーム内容が異なるため、遊技者は、1回目と異なる結果になるかもしれないという期待感を持って2回目の変動表示ゲームを楽しむことができ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記変動表示ゲーム実行手段は、前記第3乱数値または前記第4乱数値に基づき、前記変動表示ゲームの予告演出態様を制御する予告演出態様制御手段を有することを特徴としている。
ここで、「予告演出態様」には、識別情報の変動パターン、リーチの種類、スピーカなどから発せられる音声、発光装置による発光や、役物装置の動作、表示装置におけるキャラクタの動作などの装飾態様が含まれる。
請求項2に記載の発明によれば、所定条件下において、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームの予告演出態様を第3乱数値に基づいて決定し、第2始動記憶に基づく変動表示ゲームの予告演出態様を第4乱数値に基づいて決定するようにすれば、第1、第2始動入賞領域に遊技球が同時入賞して、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームと、第2始動記憶に基づく変動表示ゲームが連続して実行されても、同じ予告演出態様が連続せず、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームの実行態様のうち停止結果として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別結果が導出されるか否かを判定する判定手段を有し、
前記判定手段は、
前記第1乱数値に基づいて前記特別結果が導出されるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第2乱数値に基づいて前記特別結果が導出されるか否かを判定する第2判定手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、第1乱数値と第3乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームにおいては、第1判定手段が第1乱数値に基づいて特別結果を導出させるか否か判定を行い、第2乱数値と第4乱数値(第3乱数値)に基づいて実行される変動表示ゲームにおいては、第2判定手段が第2乱数値に基づいて特別結果を導出させるか否か判定を行う。このため、所定条件が発生し、予告演出態様の決定に第3乱数値を転置した第4乱数値を使用することになっても、特別結果を導出するか否かの判定に用いる乱数値は変化しないので、遊技の公平性を保つことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記第1始動入賞領域と前記第2始動入賞領域にそれぞれ別の遊技球が同時に入賞した場合であって、該遊技球の入賞に基づいて前記第1始動入賞記憶手段に記憶される第1乱数値が、前記第1判定手段によって前記特別結果が導出されるものであると判定された場合に、前記第2乱数取得手段は、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を取得することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、第1始動入賞領域と前記第2始動入賞領域とに遊技球が同時に入賞すると、この同時入賞に基づく変動表示ゲームが続けて実行されることになる。ここで、一方の変動表示ゲームの結果が特別結果になると判定されれば、もう一方の変動表示ゲームの結果も、同時に取得した同じ乱数値で結果が判定されるので特別結果となる。このとき、どちらの変動表示ゲームも第3乱数値に基づいて予告演出態様となる。同時入賞に基づく初めの変動表示ゲームで特別結果となった後、続く変動表示ゲームが前回と同じ予告演出態様で進行することは、再び特別結果が発生することを予感させるので寧ろ遊技者にとって喜ばしいことであり、異なる予告演出態様で実行する場合よりも遊技者の興趣を高めることができる。
また、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用せず、取得した本来の乱数に基づいて予告演出態様を決定するので、転置した第4乱数値を使用する場合に比べて遊技の公平性を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記変動表示ゲーム実行手段は、
前記第1始動入賞記憶手段に記憶された前記第1乱数値及び前記第3乱数値に基づいて第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段と、
前記第2始動入賞記憶手段に記憶された前記第2乱数値及び前記第4乱数値、又は、前記第2始動入賞記憶手段に記憶された前記第2乱数値及び前記第3乱数値に基づいて第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段と、
前記第1始動記憶と前記第2始動記憶が共に記憶されている場合に、前記第2変動表示ゲームを前記第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段と、
を備え、
前記第2始動入賞記憶手段は、前記第2乱数値を記憶する前に、前記第1始動入賞記憶手段に所定数の前記第1始動記憶が記憶されている場合に、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を記憶することを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、第2始動記憶が記憶されている限り第2変動表示ゲームが実行され、第2始動記憶が消化され尽してから第1変動表示ゲームが実行される。このため、第1始動入賞領域と第2始動入賞領域に同時に遊技球が入賞するとき、第1始動記憶が一つでも記憶されていれば、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームが連続して実行されることはない。つまり、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームの実行に際し、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用、或いは第3乱数値の転置を行わなくても、同じ予告演出態様が連続することは無いので、遊技の公平性を高めつつ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の遊技機において、可動部材を動作させることで、その内部に設けた前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞が容易となる入賞容易状態を発生可能な可変始動入賞装置を備え、
前記第2始動入賞記憶手段は、前記入賞容易状態が発生している場合に、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を記憶することを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、入賞容易状態であれば、同時入賞が起きてから同時入賞に基づく第2変動表示ゲームが実行されるまでの間に、新たに第2始動記憶が記憶される可能性が高まる。そして、第2始動記憶が記憶されれば、その後に同時入賞が起こったとしても、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームが連続して実行されることはない。つまり、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームの実行に際し、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用、或いは、第3乱数値の転置を行わなくても、同じ予告演出態様が連続することは無いので、遊技の公平性を高めつつ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の遊技機において、前記第1乱数値及び前記第2乱数値は、前記遊技制御手段を構成する乱数生成回路によって生成されるハードウェア乱数であり、
第3乱数は、前記遊技制御手段に記憶されたプログラムに従った制御処理によって生成されるソフトウェア乱数であることを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、変動表示ゲームの最終的な結果を決定する第1乱数値及び第2乱数値を乱数生成回路(ハードウェア)によって生成するので、同時入賞が起こった場合でも確実に同じ値を取得・保持することができる。また、予告演出態様を決定する第3乱数値及び第4乱数値をプログラム(ソフトウェア)に従った制御処理によって生成するので、乱数更新周期を設定によって変化させることが容易となる。このため、ハードウェアの乱数更新周期とソフトウェアの乱数更新周期を同期させないようにすることが可能となり、第1,第2乱数と密接に対応した第3,第4乱数が発生しないようにすることができる。
本発明によれば、複数の特別図柄表示装置を設け、それぞれ対応する始動入賞口へ遊技球が入賞したときに、当選判定のための乱数と演出用の乱数を取得する遊技機において、各始動入賞口へ同時に遊技球が入賞した場合であっても、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる、という効果を奏する。
本発明の第1実施形態の遊技機を正面側から見た斜視図である。 同実施形態の遊技盤の構成例を示す正面図である。 同実施形態の遊技機の制御システム及び遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の遊技制御装置の遊技用マイコンの構成例を示すブロック図である。 (a)は同実施形態の特図変動表示ゲームで使用される大当り時変動パターンテーブルを示す図であり、(b)ははずれ時変動パターンテーブルを示す図である。 図5の遊技用マイコンにおける乱数生成回路などの構成例を示すブロック図である。 図6の乱数生成回路によって実行されるラッチレジスタ保持制御の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図6の乱数生成回路によって実行されるラッチデータ読込時制御の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9のメイン処理の続きを示すフローチャートである。 同実施形態の遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図11のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図13の始動口スイッチ監視処理中に実行される演出用乱数取得処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図14の演出用乱数取得処理中に実行される演出用乱数の転置の一例を示す図である。 図14の演出用乱数取得処理中に実行される演出用乱数の転置の一例を示す図である。 図13の始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図17の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される特図保留情報判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態の演出制御装置の主制御用マイコンによって実行される演出制御のうち1stメイン処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図21の1stメイン処理中に実行される1stシーン制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図22の1stシーン制御処理中に実行される変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機の表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームの流れを説明する図である。 本発明の第2実施形態の始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図25の始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される同時入賞設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図26の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される変動パターン乱数1決定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の変動中処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図29の変動中処理中に実行される事前演出設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の演出用乱数取得処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機の動作を示すタイムチャートである。 同実施形態の第2〜第5乱数生成回路について説明する図である。 図35の第2乱数生成回路の構成例を示すブロック図である。 同実施形態の始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は、本体枠(外枠)11と前面枠(内枠)12を備え、該前面枠12は本体枠11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプなどを内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24などが設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出などを行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)などが設けられている。
次に、遊技盤30の構成について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)などの表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(飾り特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像などが表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の飾り特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像など)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材(開閉部材)37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の側部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)などで構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(保留表示器)54〜56を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にする。保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。
普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示部58は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor16ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車などの方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り乱数値が記憶されるようになっていて、この当り乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器53)で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した当り乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54、55に表示されるとともに、表示装置41の始動記憶表示領域41a(図24参照)においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字などで構成される飾り特別図柄(識別情報;図24参照)が左(第1特別図柄P1)、右(第2特別図柄P2)、中(第3特別図柄P3)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、この実施例では、特図変動表示ゲームは、始動記憶の発生順に実行されるようになっている。ただし、遊技機10は、始動入賞口36と普通変動入賞装置37に同時に遊技球が入賞した場合に、特図1始動記憶と特図2始動記憶のうちどちらを先に記憶するか、すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらを先に実行するか設定可能となっており、本実施形態では、同時入賞の場合には、第1特図変動表示ゲームが先に実行されるように設定されている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って特図1始動記憶(特図2始動記憶)が記憶されて、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が1加算されるととともに、直ちに特図1始動記憶(特図2始動記憶)に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が上限数未満ならば、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が1加算されて特図1始動記憶(特図2始動記憶)が1つ記憶されることになる。そして、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、特図1始動記憶数(特図2始動記憶数)が1減算されるとともに、記憶された特図1始動記憶(特図2始動記憶)に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、特図1始動記憶と特図2始動記憶を区別しない場合は、単に始動記憶(保留)と称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15などに設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12などに設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100、払出制御装置200、演出制御装置300、電源装置400などの各種制御装置を備えている。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板、遊技制御手段)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)110を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となる原クロック(システムクロックMCLKや乱数用クロックEXCLK)を生成する水晶発振器(発振回路)113などを有する。システムクロックMCLKは制御システム全体で共通して用いられ、乱数用クロックMCLKは後述する乱数生成回路で各種ハードウェア乱数を生成するのに用いられる。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17.2Vから20.0Vの間で設定される任意の値以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点(停電発生を検出した電圧に達した時点)から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
上記制御信号生成部で生成される初期化スイッチ信号は、初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のワークRAM203及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPUコア(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)201、読出し専用のプログラムROM(リードオンリメモリ)202及び随時読出し書込み可能なワークRAM(ランダムアクセスメモリ)203などを備える。なお、遊技用マイコン111については図4を用いて後に詳しく説明する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェースなどを備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技制御装置100の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号(始動入賞検出信号DET0,DET1)は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111のCPUコア201へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12などに設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15などに設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12などに設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111などに入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同などの信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
遊技制御装置100の出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、上記近接I/F121から出力される始動口スイッチ36a,37aなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置などの外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138aなどは、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、上記遊技制御装置100を構成する遊技用マイコン(遊技用演算処理装置)110のより具体的な構成について説明する。図4は、遊技用マイコン111を示すブロック図である。
この実施例の遊技用マイコン111は、遊技制御を行う遊技制御ブロック111Aと情報管理を行う管理ブロック111Bとに区分され、以下に説明する各回路ブロックを構成する素子が1つ半導体基板上に半導体集積回路(アミューズメントチップ)として形成されている。
遊技制御ブロック111Aは、CPUコア201、プログラムROM202、ワークRAM203、外部バスインターフェース204、バス切換え回路205、復号化・ROM書込み回路206、ミラードRAM207、コントロールレジスタ208、割込みコントローラ209、ブートブロック210、リセット割込み制御回路211、アドレスデコーダ212、出力制御回路213、クロックジェネレータ214、乱数生成回路215、HWパラメータROM216などの機能ブロックを含む。これらの機能ブロック及び管理ブロック111B間は、CPUバス217によって接続されている。
プログラムROM202は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値の他、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルなど)を不揮発的に記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3の値をCPUコア201が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ時変動パターンテーブル、結果が16R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り時変動パターンテーブルなどが含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
図5には、プログラムROM202に記憶されている変動パターンテーブルのうち、後半変動パターンテーブルの一例を示した。変動パターン乱数1〜3の内、変動パターン乱数1は、特図変動表示ゲームの後半の変動パターン(リーチ系統)を決定するためのものである。取得された変動パターン乱数1の値を、特図変動表示ゲームの結果に対応する後半変動パターンテーブルに参照することにより、当該特図変動表示ゲームにおいてリーチが発生するか否か、また、どのようなリーチを発生させるかが選択される。
ところで、このリーチ(リーチ状態)とは、特図変動表示ゲームの予告演出態様の一つであり、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、プレミアリーチなどが設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる場合、CPUコア201は、図5(a)に示す大当り時変動パターンテーブルを選択する。このテーブルを用いることにより、取得した変動パターン乱数1の値が0〜1000であった場合にはノーマルリーチ(変動時間20秒)を、1001〜15000であった場合にはスペシャル1リーチ(変動時間50秒)を、15001〜35000であった場合にはスペシャル2リーチ(変動時間100秒)を、35001〜50000であった場合にはスペシャル3リーチ(変動時間150秒)を、特図変動表示ゲームにおいてそれぞれ発生させる。
特図変動表示ゲームの結果がはずれとなる場合、CPUコア201は、図5(b)に示すはずれ時変動パターンテーブルを選択する。このテーブルを用いることにより、取得された変動パターン乱数1の値が0〜45000であった場合にはリーチを発生させることなく特図変動表示ゲームを終了させ、45001〜48500であった場合にはノーマルリーチ(変動時間10秒)を、48501〜49400であった場合にはスペシャル1リーチ(変動時間50秒)を、49401〜49900であった場合にはスペシャル2リーチ(変動時間100秒)を、49901〜50000であった場合にはスペシャル3リーチ(変動時間150秒)を、特図変動表示ゲームにおいてそれぞれ発生させる。
なお、この実施例では結果毎に後半変動パターンテーブルを一つとしたが、遊技状態や始動記憶数などに応じて結果毎にそれぞれ複数用意するようにしてもよい。
図4に戻り、説明を続ける。CPUコア201は、各種のレジスタ群、演算・論理部(ALU)、命令レジスタ(IR)、デコーダ、プログラムカウンタ(PC)、スタックポインタ(SP)、これらを結ぶデータバス、アドレスバス及び各種制御部をコア内に含み、例えば、Z80アーキテクチャで構成される。CPUコア201は、プログラムROM202に格納されている遊技制御プログラムをロードして実行することによって、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成する、ソレノイドや表示装置41の駆動信号を生成して出力するなど、遊技機10の制御に必要な各種機能をソフト的に実現する。
ワークRAM203は、CPUコア201の主記憶に相当し、例えば、S−RAMなどの高速半導体デバイスで構成される。また、ワークRAM203は、各種信号や乱数値の記憶領域や遊技制御ブロック111Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。なお、ワークRAM203は、遊技用マイコン111の端子群の一つに割り当てられた専用の端子を用いてバッテリバックアップ機能を付与できるようになっており、遊技機10の電源オフ後もその記憶内容を保持する。また、ワークRAM203は、そのチップイネーブルの禁止及び許可が、図示しないプロテクト回路によってコントロールされるようになっており、チップイネーブルの禁止状態中(遊技機10への電源非供給時)は読み出し及び書き込みのいずれも行うことができない。
外部バスインターフェース204は、外部デバイスとの間で、メモリリクエスト信号、入出力リクエスト信号、メモリ書込信号又はメモリ読出信号及びモード信号などの各種信号の入出力制御を行うための回路である。バス切換え回路205は、図示しない外部バスとチップ内部の上記CPUバス217との間で、アドレス信号及びデータ信号の入出力を可能にするためバスの切換えを行う回路である。例えば、メモリリクエスト信号MREQ又は入出力リクエスト信号IORQをアクティブにした状態でメモリ書込み信号WRをアクティブにすると、所定の外部I/Oに外部データ信号を書き込むことができ、メモリ読出し信号RDをアクティブにすると、所定の外部I/Oから外部データ信号を取り込むことができるようになる。
復号化・ROM書込み回路206は、暗号化されて送られて来たデータを復号したり電気的に書込み可能なプログラムROM202やHWパラメータROM216の書込みに必要な電圧を生成したりタイミングを制御したりする回路である。例えば、モード信号MODEをアクティブにした状態で、外部アドレス信号を順次インクリメントしながら外部データ信号を外から与えると、プログラムROM202への書込モードとなって遊技機の製造メーカ又は第3者機関による遊技プログラムの書き込みが可能になる。ただし、プログラムROM202への遊技プログラムの書き込みが終了後に、後述のHWパラメータROM216の所定領域に書込終了コードを記録すると、それ以降はプログラムROM202への遊技プログラムの書き込みができないようになる。
ミラードRAM207は、クロックの立ち下がり時にユーザワークエリアに記憶された情報を複製した情報を記憶する(CPUコアがZ80の場合には、クロックの立ち上がり時に処理を実行するため、同期して動くことがないようにしている)。
コントロールレジスタ208は、乱数生成回路215や割込みコントローラ209に対して制御信号(ラッチ信号LAT0〜2やコントロール信号など)を送るレジスタである。
割込みコントローラ209は、コントロールレジスタ208からのコントロール信号に応答してCPUコア201に対して割込み要求を行う回路である。
また、リセット割込み制御回路211は、外部から入力されるリセット信号に応答してCPUコア201をシステムリセットするとともに、遊技用マイコン111の内部の各種リソースを初期状態に設定する信号を生成する回路である。
ブートブロック210は、ブートプログラムを格納するROMを備え、遊技用マイコン111のシステムリセット時にこのブートプログラムが立ち上がって、所定の簡易チェックを行う。そして、ブートROMが正常であれば、プロテクト設定処理を実行した後、遊技プログラムの所定アドレス(CPUコア201のアドレス空間内における所定アドレス(一般に当該アドレス空間の先頭番地0000h))に処理を渡す。
アドレスデコーダ212は、CPUバス217のアドレス情報をデコードして、そのデコード結果に応じて、出力制御回路213を制御する。
クロックジェネレータ214は、水晶発振器113から供給されるシステムクロックMCLKと乱数用のクロックEXCLKに基づいて、CPUコア201を含む遊技用マイコン111内の各ブロックに供給する動作クロックとカウンタ用のクロックを生成する。
乱数生成回路215は、特図変動表示ゲームの大当り乱数や、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間などを含む)を決定するための変動パターン乱数1を生成する回路である。なお、この乱数生成回路215については図6を用いて後に詳しく説明する。
また、図4には示していないが、遊技用マイコン111は、特図1の大当り図柄を決定するための大当り図柄乱数を生成する第2乱数生成回路261、特図2の大当り図柄を決定するための大当り図柄乱数を生成する第3乱数生成回路262、普図変動表示ゲームの当り乱数を生成する第4乱数生成回路263、本実施形態では使用しない予備の第5乱数生成回路264(何れも図35,36参照)を備えている。この乱数生成回路261〜264では、プログラムROM202などに記憶されたプログラムに従った制御処理により乱数を生成している。すなわち、大当り図柄乱数1,2及び当り乱数はソフトウェア乱数(ソフト乱数)である。
なお、これらの回路は、乱数生成回路215とは別に設けてもよいし、乱数生成回路215内に設けてもよい。
HWパラメータROM216は、プログラムROM202へのプログラムの書き込みを禁止するための書込終了コードを記録したり、ユーザーシステム(ハードウェア)に特有のパラメータを設定したりできるようにするためのもので、電気的に書き込み可能なメモリ(例えばEPROM,EEPROM,フラッシュメモリなど)により構成されている。
管理ブロック111Bは、管理用プログラムROM221、管理用ワークRAM222、バスモニタ回路223、IDプロパティメモリ224、管理用制御回路225、外部通信制御回路226及びこれらの回路ブロック間を接続するローカルバス227を含むとともに、バスモニタ回路223がローカルバス227と遊技制御ブロック111AのCPUバス217の両方に接続されることにより、CPUバス217を介してCPUコア201との間でデータの送受信が行えるように構成されている。
管理用ワークRAM222は、バスモニタ回路223を介して読み込まれた遊技制御ブロック111Aの情報を一時的に保持するための記憶領域として使用される。バスモニタ回路223は、CPUバス217の状態を監視し、CPUバス217がCPUコア201によって使用されていないときは、必要に応じてCPUバス217を介して遊技制御ブロック111AのプログラムROM202やユーザワークRAM203などをアクセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザワークRAM203の内容など)を管理ブロック111Bに取り込む。
IDプロパティメモリ224には、遊技用マイコン111の識別や正当性の判定のために使用する固有ID(固有情報)が書き込まれており、この固有IDは、ローカルバス227及び外部通信制御回路226を介して遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータ)で読み取ることができる。これによって、管理装置で遊技機の固有IDを監視することができる。具体的には、予め遊技機に設定された固有IDと、管理装置によって読み取られた固有IDとが一致しない場合は、管理装置は、各種信号の入出力を不可能にする。すると、遊技制御装置100に接続された各種装置(例えば、大入賞口ソレノイド58b及び普通変動入賞口ソレノイド57c)や従属制御装置とCPUコア201との信号の入出力が不可能となり、例えば、スイッチが操作できなくなったり、装飾用ランプが点灯しなかったりして、遊技機に異常が発生したことが明確となる。
また、IDプロパティメモリ224には、この固有IDに加えて、遊技種別コード、ランクコード、メーカ番号、機種コード及び検査番号などの各情報が書き込まれている。なお、遊技種別コードは、パチンコ遊技機やスロットルマシンなどを区別するための情報であって、例えば、パチンコ遊技機の場合は“P”、スロットルマシンの場合は“G”で表される。ランクコードは、遊技機10の機種ランクコード(第1種、第2種などを区別するためのコード)、メーカ番号当該遊技機10の製造メーカを識別するためのメーカID(又はメーカコード)である。機種コードは、製造メーカが設定する当該遊技機10の製品コードである。検査番号(又は検定コード)は、第3者機関による検査に合格した遊技機10に付与される番号である。
さらに、IDプロパティメモリ224には、ROMとRAMが内蔵され、ROMの内容がRAMにコピーされる。具体的には、固有ID、遊技種別コード、ランクコード、メーカ番号、機種コード及び検査番号がROMに格納されていてそれらがRAMにコピーされる。コピーのタイミングは、遊技機10の電源投入時又は遊技用マイコン111のシステムリセット時であって、例えば、システムリセット直後に管理ブロック111Bで実行される初期化処理の中で行うようにされる。
管理用制御回路225は、管理ブロック111Bの動作を制御するもので、バッファメモリを有している。管理用制御回路225は、例えば、バスモニタ回路223を介してCPUコア201の動作を監視し、非動作中に遊技制御ブロック111AのユーザワークRAM203に記憶された内容をミラードRAM207へコピーする。また、検査装置からの要求に応答して管理ブロック111BのIDプロパティメモリ224の内容を外部へ転送したり、プログラム要求に応答してバスモニタ回路223を介してユーザプログラムROM202内のプログラムを外部へ転送したりする。バッファメモリは、転送時のタイミング調節のために用いられる。
外部通信制御回路226は、遊技機10の外部に設けられた情報収集端末装置やID検査装置と通信を行う。例えば、情報収集端末装置が接続されている場合は、その情報収集端末装置からの要求に応答して、管理用ワークRAM222やIDプロパティメモリ224の記憶内容を要求元の情報収集端末装置に転送し、ID検査装置が接続されている場合は、そのID検査装置からの要求に応答して、少なくともIDプロパティメモリ224に記憶されている固有IDの情報を要求元のID検査装置に転送する。
次に、本実施例の遊技用マイコン111に内蔵されている乱数生成回路215の詳細と該回路に関連した回路(クロックジェネレータ214)について説明する。図6は、乱数生成回路215及びクロックジェネレータ214の具体的な構成を示すブロック図である。
クロックジェネレータ214は、水晶発振器113から供給される乱数用のクロックEXCLKを分周する分周回路231と、システムクロックMCLKを分周する分周回路232と、分周回路232で分周されたクロックをさらに分周してCPUコア201に対して所定の周期(例えば、4ミリ秒)でタイマ割込みをかける信号を生成するCTC(Counter/Timer Circuit)回路233とを備える。上記分周回路231と分周回路232でそれぞれ分周されたクロックφ1,φ2は、乱数生成回路215に供給される。なお、この実施例では、分周回路231と232の分周比は同一(共に1/2分周)である。
コントロールレジスタ208は、始動口スイッチ36a,37aからの始動入賞検出信号DET0,DET1とCPUコア201からの擬似入賞検出信号が入力されている。また、コントロールレジスタ208には、信号DET2を入力可能とするための端子が設けられているが、これは遊技領域に3個の始動入賞口を設けた場合に対応できるようにするための予備であり、この実施例では使用しない。このコントロールレジスタ208に始動口1スイッチ36aから始動入賞検出信号DET0が入力されると、カウンタ値のラッチ信号LAT0及びコントロール信号が出力され、始動口2スイッチ37aから始動入賞検出信号DET1が入力されると、ラッチ信号LAT1及びコントロール信号が出力される。また、始動口スイッチ36a,37aから同時に始動入賞検出信号DET0,DET1が入力された場合には、ラッチ信号LAT0,LAT1及びコントロール信号が出力される。
なお、CPUコア201から、コントロールレジスタ208における信号DET2を入力可能とするための端子に擬似入賞検出信号が入力される構成でもよい。
割り込みコントローラ209は、コントロールレジスタ208からコントロール信号が入力されると、CPUコア201に割込み信号を出力する。CPUコア201は、割込み信号が入力されると、所定の処理を実行した後、コントロールレジスタ208に擬似入賞検出信号を出力する。擬似入賞検出信号がコントロールレジスタ208に入力されると、コントロールレジスタ208は、DET2が入力されたのと同様の状態に制御され、ラッチ信号LAT2を出力する。
CPUコア201は、コントロールレジスタ208がコントロール信号を出力してから所定時間後に、コンロロールレジスタ208に擬似入賞検出信号を入力するように設定されている。このため、ラッチ信号LAT2は、ラッチ信号LAT0,LAT1よりも所定時間遅れて乱数制御回路240に出力される。この所定時間は、カウンタ回路243のカウンタ値の更新周期以上となるように、すなわち、ラッチ信号LAT0,LAT1が入力されてからラッチ信号LAT2が入力されるまでの間に少なくとも一回カウンタ回路243がカウンタ値を更新する程度の時間となっている。
つまり、コントロールレジスタ208は、始動口スイッチ36aから始動入賞検出信号DET0が入力されると、ラッチ信号LAT0を出力し、所定時間後にラッチ信号LAT2を出力する。また、始動口スイッチ37aから始動入賞検出信号DET1が入力されると、ラッチ信号LAT1を出力し、所定時間後にLAT2を出力する。また、始動口スイッチ36a,37aから始動入賞検出信号DET0,DET1が同時に入力されると、ラッチ信号LAT0,LAT1を同時に出力し、所定時間後にLAT2を出力する。
乱数生成回路215は、乱数生成回路215全体を制御する乱数制御回路240と、CPUバス217を介してCPUコア201によって乱数の初期値が設定される乱数初期値設定レジスタ241と、乱数回路起動レジスタ242及びカウンタ回路243を備える。乱数回路起動レジスタ242にCPUコア201によって所定の値が設定されると、乱数制御回路240が乱数生成の制御を開始するように構成されている。
また、乱数制御回路240は、分周回路231と232で分周されたクロックφ1,φ2の周波数の大小を判定しクロックを切り換えたり遮断したりする選択回路252を内蔵しており、いずれか一方のクロックに基づいてカウンタ回路243をカウント動作させる。なお、使用するクロックは、設定によって切り換えることもできる。
カウンタ回路243は、乱数モードで乱数を生成するよう構成されている。乱数モードとは、M系列の乱数を生成する方式のことである。このカウンタ回路243が生成した乱数を後述するラッチレジスタでラッチしたものが大当り乱数値や変動パターン乱数値となる。また、カウンタ回路243の計数範囲は、HWパラメータROM216に所定の値を設定することで計数上限値を8ビット(FFh)から16ビット(FFFFh)の範囲で選択することができるが、本実施形態では16ビットに設定されている。従って、遊技制御装置100は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行態様(リーチ演出)を決定するための乱数値(変動パターン乱数1)を生成する乱数生成手段をなす。
なお、複数種類の乱数が必要な場合は、複数のカウンタ回路243を設けるとともに、乱数初期値設定レジスタ241にはカウンタ回路毎に異なる初期値を設定するように構成してもよい。ラッチするレジスタ毎に異なる値をとり得る構成であれば、カウンタ値を−1ずつ更新することで乱数を生成する方式(カウンタモード)で乱数を生成するように構成してもよいし、乱数モードとカウンタモードの何れかを選択できるようにしてもよい。
また、乱数生成回路215は、カウンタ回路243の値を取り込んで保持する3個のラッチレジスタ245,247,249と、始動入賞検出信号を擬似的に発生させてこれらのラッチレジスタへカウンタ回路243の値をラッチさせるトリガ信号を生成するラッチレジスタトリガ回路244,246,248を備える。ラッチレジスタトリガ回路244,246,248は、レジスタによって構成することができる。ラッチレジスタ245,247,249は、通常は乱数制御回路240が生成するラッチ信号に基づいてカウンタ回路243の値をラッチするが、CPUコア201がラッチレジスタトリガ回路244,246,248に所定の値を設定した場合にも、ラッチトリガ信号が生成されて、ラッチレジスタ245,247,249にカウンタ回路243の値がラッチされる。
乱数制御回路240には、コントロールレジスタ208からのラッチ信号LAT0,LAT1,LAT2が入力されており、ラッチ信号LAT0,LAT1,LAT2の入力に基づいてラッチレジスタ245,247,249へカウンタ値をラッチさせるための制御信号を生成する。この実施例では、コントロールレジスタ208に始動口1スイッチ36aと37bからの始動入賞検出信号DET0,DET1及びCPUコア201からの擬似入賞検出信号が入力されており、始動入賞が検出される度にカウンタ回路243の値がラッチレジスタ245,247,249にラッチされる。具体的には、コントロールレジスタ208は、カウンタ回路243に供給されるクロック信号にて256個のクロック(25.6μs:EXCLK又はMCLK=20MHz入力時)にわたって連続して始動入賞検出信号DETを検出したタイミングで乱数制御回路240にラッチ信号LATを出力する。そして、乱数制御回路240はラッチ信号LATが入力されたタイミングでカウンタ値をラッチするのではなく、ラッチ信号LATが入力された直後のクロック信号の立ち上がりでラッチレジスタ245,247,249のうちいずれか対応するレジスタにカウンタ値をラッチさせる。
特に限定されるものではないが、この実施例では、ラッチ信号LAT0が入力されるとラッチ0レジスタ245にカウンタ値がラッチされ、ラッチ信号LAT1が入力されるとラッチ1レジスタ247にカウンタ値がラッチされ、ラッチ信号LAT2が入力されるとラッチ2レジスタ249にカウンタ値がラッチされるようにしている。
さらに、上記乱数生成回路215は、CPUコア201に対して乱数生成回路215の内部の状態を知らせるためのステータスレジスタ250と、乱数生成回路215を初期化させる乱数回路初期化レジスタ251を備える。ステータスレジスタ250には、ラッチレジスタ245,247,249へのカウンタ値のラッチを許可又は禁止するラッチ許可フラグが設けられており、このフラグをセットすることによってカウンタ値のラッチを許可し、フラグをクリアすることによってラッチを禁止できる。この実施例では、上記ラッチ許可フラグは、各ラッチレジスタ245,247,249に対応してそれぞれ設けられており、レジスタごとにラッチの許可/禁止を制御できるように構成されている。なお、ステータスレジスタ250は、乱数制御回路240によって書き換えが行われ、CPU111はリードのみ可能でライトは行えないようになっている。これにより、プログラムを書き換えてCPUよって不正な乱数値を取得させるような不正行為を防止することができる。
図7には、乱数制御回路240によるラッチレジスタ245,247,249へのカウンタ値のラッチ制御手順が示されている。この制御では、まずラッチ信号LAT0,LAT1,LAT2のいずれかが入力されているか否かを判定し(ステップS101)、ラッチ信号LAT0,LAT1,LAT2のいずれかが入力されている場合には、ステータスレジスタ250のラッチ許可フラグがセットされているか判定する(ステップS102)。ラッチ信号の入力がない場合あるいはラッチ信号があってもラッチ許可フラグがセットされていない場合には当該制御を終了し、ステップS102でラッチ許可フラグがセットされていると判定すると、カウンタ回路243よりカウンタの値を読み出して対応するラッチレジスタ(245,247,249のいずれか)に格納する(ステップS103,S104)。続いて、ステータスレジスタ250の対応するラッチ許可フラグを禁止状態にして当該制御を終了する(ステップS105)。
図8には、乱数制御回路240によるラッチデータ読込み時の制御手順が示されている。この制御では、まずCPUコア201によるラッチレジスタ(245,247,249のいずれか)のデータ読込みがあったか否かを判定し(ステップS111)、データ(カウンタ値)の読込みがあった場合には、当該ラッチレジスタのデータをクリアし、ステータスレジスタ250の対応するラッチ許可フラグを許可状態にセットして当該制御を終了する(ステップS112,S113)。ラッチレジスタのデータを読み込んでからクリアしてラッチ許可フラグを許可状態にセットすることにより、回路の故障など何らかの不具合でラッチレジスタへのカウンタ値のラッチが行われなくなった場合にも、取得済みのカウンタ値を重複して取得するおそれがなくなる。これにより、直前にカウンタ値保持手段に保持されていた値が大当りに相当するものであった場合に、続けて大当りが発生するのを防止することができる。
これらの制御により、カウンタの値がラッチレジスタにラッチされてからCPUにより読み込まれるまでは、ステータスレジスタ250のラッチ許可フラグがラッチ禁止状態にされる。そのため、仮に乱数制御回路240へ入力されるラッチ信号LAT0,LAT1,LAT2にノイズがのったとしても、誤ってカウンタ回路243のカウンタ値がラッチレジスタにラッチされる(上書きされる)ことはなく、CPUコア201が誤ったカウンタ値(乱数値)を読み込むこともない。
以上のように乱数生成回路215が構成されることにより、始動口1スイッチ36aからコントロールレジスタ208に始動入賞検出信号DET0が入力されると、ラッチ0レジスタ245にカウンタ値がラッチされ、所定時間後にラッチ2レジスタ249にカウンタ値がラッチされる。また、始動口2スイッチ37aからコントロールレジスタ208に始動入賞検出信号DET1が入力されると、ラッチ1レジスタ247にカウンタ値がラッチされ、所定時間後にラッチ2レジスタ249にカウンタ値がラッチされる。また、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aからコントロールレジスタ208に始動入賞検出信号DET0,DET1が同時に入力されると、ラッチ0レジスタ245とラッチ1レジスタ247にカウンタ値が同時にラッチされ、所定時間後にラッチ2レジスタ249にカウンタ値がラッチされる。ラッチレジスタ245,247にカウンタ値がラッチされてからラッチ2レジスタ249にカウンタ値がラッチされるまでの間に、カウンタ回路243が少なくとも1回カウンタ値の更新を行い、更に、カウンタ回路243は乱数モードでカウンタ値の更新を行うので、ラッチ2レジスタ249にラッチされるカウンタ値は、ラッチレジスタ245,247にラッチされるカウンタ値とは連続しない全く異なる値となる。
ラッチレジスタ245,247,249にそれぞれラッチされたカウンタ値は、特図変動表示ゲームの内容を決定する各種乱数値として用いられる。具体的には、ラッチ0レジスタ245にラッチされたカウンタ値は、第1特図変動表示ゲームの結果を決定する大当り乱数1(第1乱数値)として用いられ、ラッチ1レジスタ247にラッチされたカウンタ値は、第2特図変動表示ゲームの結果を決定する大当り乱数2(第2乱数値)として用いられる。また、ラッチ2レジスタは、本来は第3特図変動表示ゲームの結果を判定するための大当り乱数3をラッチするためのレジスタであるが、この実施例では、ラッチ2レジスタ249にラッチされたカウンタ値を、第1,第2特図変動表示ゲームに共通の演出用乱数(第3乱数値)として用いるようにしている。つまり、大当り乱数1、大当り乱数2、演出用乱数はハードウェアによって生成されるハードウェア乱数(ハード乱数)である。なお、演出用乱数は、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける特別図柄の変動パターンを決定するのに用いられる乱数であり、その詳細については後述する。
従って、ラッチ0レジスタ245は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、乱数生成手段(カウンタ回路243)が生成する乱数値を取得保持する乱数保持手段のうち、第1始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき、第1乱数値(大当り乱数1)を保持する第1乱数保持手段をなし、ラッチ1レジスタ247は、乱数保持手段のうち、第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、第2乱数値(大当り乱数2)を保持する第2乱数保持手段をなし、ラッチ2レジスタ249は、乱数保持手段のうち、第1始動入賞領域と第2始動入賞領域のうち少なくとも一方への入賞に基づき、第3乱数値(演出用乱数)を保持する第3乱数保持手段をなす。
次に、遊技制御装置100において実行される遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPUコア201では、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り乱数値を抽出してROM202に記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき特図1始動記憶を記憶し、この特図1始動記憶に基づき、大当り乱数1を抽出してROM202に記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき特図2始動記憶を記憶し、この特図2始動記憶に基づき、大当り乱数2を抽出してROM202に記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、プログラムROM202に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、判定結果に対応する変動パターンテーブルを選択して取得する。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPUコア201は、特図変動表示ゲームの結果が特別結果(大当り)の場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPUコア201は、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態(確変状態)を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(普電サポート状態=入賞容易状態)を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。つまり、普通変動入賞装置37は、可動部材37b,37bを動作させることで、その内部に設けた第2始動入賞領域(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が容易となる入賞容易状態(普電サポート状態)を発生可能な可変始動入賞装置である。
次に、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御処理について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図11に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタなどの値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RWMのアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックし(ステップS10)、正常であれば(ステップS11;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックする(ステップS12)。次に、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS13;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS15)、一致するかを判定する(ステップS16)。そして、一致する場合(ステップS16;Yes)は、図10のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS11;NoもしくはステップS13;No)、チェックサムが正常でない(ステップS16;No)と判定された場合は、図10のステップS24へ移行して初期化の処理を行う。
図10のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率である(ステップS20;Yes)と判定した場合は、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示部)のON(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMクリアに関する外部情報(セキュリティ信号)の出力タイマ初期値をセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブし(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC回路233を起動する処理を行う。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、遊技用マイコン111内の第2〜第5乱数生成回路261〜264を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、第2〜第5乱数生成回路(12ビット乱数回路)261〜264内の図示しない所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ第2〜第5乱数生成回路261〜264を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPUコア201によって行われる。それから、電源投入時の第2〜第5乱数生成回路261〜264内の図示しない所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用する第2〜第5乱数生成回路261〜264においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。その後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、停電監視信号がONである場合(ステップS35;Yes)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のON状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続していない場合(ステップS36;No)は、停電監視信号がONであるか否かの判定(ステップS35)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続している場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWM(リードライトメモリ:RAM203)の電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、チェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図11に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ214内のCTC回路233で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPUコア201に入力されることで開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)などのアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200などに出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。なお、特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細については後述する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁気エラー監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがすでにタイムアップしているか又は更新によりタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定などを行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定などを行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定などを行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定などを行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定などを行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定などを行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定などを行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図13に示すように、始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1スイッチ36a又は始動口2スイッチ37aに入力があるか、すなわち、始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に遊技球が入賞したか否かをチェック(ステップA111)し、入力がなかった場合(ステップA112;No)には始動口スイッチ監視処理を終了し、入力があった場合(ステップA112;Yes)には、演出用乱数取得処理(ステップA113)を行う。続いて、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、始動口1スイッチ36aを監視対象とする特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行う。なお、ステップA115における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA120における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。また、ステップA113における演出用乱数取得処理の詳細についても後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして、普通電動役物が作動中である(ステップA116;Yes)と判定すると、処理をステップA119に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA116にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA116;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が所定の不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA117)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA118)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA118にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA118;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA119)、始動口2スイッチ37aを監視対象とする特図始動口スイッチ共通処理(ステップA120)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA118にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合は(ステップA118;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、特図2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
ステップ115の特図始動口スイッチ共通処理では、始動口1スイッチ36aの入力に基づく処理がなされ、ステップ120の特図始動口スイッチ共通処理では、始動口2スイッチ37aの入力に基づく処理がなされる。このため、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aから同時に入力があった場合には、始動口1スイッチ36aに係る処理が先に開始される。
〔演出用乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における演出用乱数取得処理(ステップA113)の詳細について説明する。図14に示すように、始動口スイッチ監視処理では、まず、コントロールレジスタ208に、ラッチ信号LAT2の出力の契機となる擬似入賞検出信号を入力してラッチ2レジスタ249に演出用乱数をラッチさせ(ステップA121)、ラッチ2レジスタ249にラッチされている演出用乱数を取得する(ステップA122)。続いて、取得した演出用乱数をRWMの特図1演出用乱数記憶領域にセーブし(ステップA123)、続いて、取得した演出用乱数を転置し、転置することにより得られた変換値(第4乱数値)をRWMの特図2演出用乱数記憶領域にセーブする(ステップA124)。このように、始動口スイッチからの入力がどちらのものであっても、演出用乱数と、変換値の両方が用意される。
ここで、演出用乱数の転置について説明する。本実施例において転置とは、ある乱数値のビットを並び替えることにより、元の乱数と異なる乱数値(変換値)を生成することである。本実施例では、例えば図15に示すように、上位からビットをbit15,bit14,…,bit0の順に並べて表される16桁の演出用乱数を、上位からbit0,bit1,…,bit15の順に並び替えることにより転置を行う。
具体的には、取得した演出用乱数が10進数で「100」であった場合、10進数の「100」は、バイナリーコードで「0000000001100100」と表される。これを上記の方法で転置すると、「0010011000000000」となり、10進数の「9728」という元の乱数値とは異なる乱数値が生成される。かかる転置は、例えばCPUコア201が備える、特定範囲のビットを特定のビット数分だけシフト(ローテート)させることができるバレルシフタによって行うようにすることができる。
なお、上記の転置に加え、図16に示すような複数のビットローテートの何れかを行うようにしてもよい。また、演出用乱数の最大値がそれほど大きくなく、16ビットを必要としない場合には、有効ビット数を減らして演算を容易にすることもできる。例えば、演出用乱数が10進数で32767以下であれば有効ビット数を15に、255以下であれば有効ビット数を8に減らすことができる。以下、有効ビット数を、bit0〜bit14の15ビットに減らした場合について説明する。
例えば、図16のパターン1の転置は、上位からbit14,bit13,…,bit0の順に並べられていたのを、上位からbit0,bit1,…,bit14の順に並び替えたものである。パターン2の転置は、パターン1の転置を行った後、バレルシフタを用いて、上位10ビットを右又は左に5ビット分ローテートさせたものである。パターン3の転置は、パターン1の転置を行った後、全てのビットを右に5ビット分ローテートさせたものである。パターン4の転置は、パターン1の転置を行った後、上位8ビットを右又は左に4ビット分ローテートさせるとともに、下位7ビットを右に3ビット分ローテートさせたものである。また、パターン1〜4の何れかを毎回ランダムに行うようにしてもよい。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115、A120)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図17に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36aなど)に入力があるか否かをチェック(ステップA201)し、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36aなど)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA204)。
続けて、始動口信号出力回数を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36aなど)に対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、保留(始動記憶)を受け付けできないということで、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、保留(始動記憶)を受け付けできるということで、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数など)を更新(+1)する処理(ステップA210)を行う。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36aなど)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA211)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行う。続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA214)を行い、大当り乱数値を抽出して準備し(ステップA215)、当該大当り乱数値をRWMの大当り乱数セーブ領域(第1,第2始動入賞記憶手段)にセーブする(ステップA216)。
次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA218)。さらに、特図1演出用乱数記憶領域及び特図2演出用乱数記憶領域のうち対応する演出用乱数記憶領域から演出用乱数または変換値を変動パターン乱数1として取得し、変動パターン乱数1セーブ領域(第1,第2始動入賞記憶手段)にセーブする(ステップA219)。本実施例では、ステップA216で大当り乱数1がセーブされ、ステップA219で変動パターン乱数1がセーブされた場合に、特図1始動記憶が記憶されたことになる。また、ステップA216で大当り乱数2がセーブされ、ステップA219で変動パターン乱数1がセーブされた場合に、第2始動記憶が記憶されたことになる。そして、対応する変動パターン乱数2,3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブする(ステップA220、A221)。
続いて、特図保留情報判定処理(ステップA222)を行う。特図保留情報判定処理の詳細については後述する。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口入賞フラグを変動順序フラグとしてロードする(ステップA223)。監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ36aであれば特図1を示す変動順序フラグが立てられ、始動口2スイッチ37aであれば特図2を示す変動順序フラグが立てられる。次に、特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグセーブ領域のアドレスを算出し(ステップA224)、変動順序フラグを変動順序フラグセーブ領域にセーブ(ステップA225)して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
この処理により、実行しようとする特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームであれば、特図1演出用乱数記憶領域にセーブされている演出用乱数がそのまま変動パターン乱数1として用いられ、第2特図変動表示ゲームであれば、特図2演出用乱数記憶領域にセーブされている演出用乱数を転置した変換値が変動パターン乱数1として用いられる。前述したように、特図変動表示ゲームのリーチ系統は、この変動パターン乱数1の値に基づいて決定されるため、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとでリーチの種類が異なってくる。
また、同時入賞が発生した場合、前述したように、始動口1スイッチ36aに係る処理が先に実行されるので、変動順序フラグは特図1、特図2の順にセーブされる。
従って、上記処理を実行する遊技制御装置100のCPUコア201及びRAM203は、乱数保持手段が保持する乱数値を始動記憶として受け付ける場合に、当該乱数値を取得する乱数取得手段のうち、第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1始動記憶を受け付ける場合に、第1乱数保持手段に保持されている第1乱数値と、第3乱数保持手段に保持されている第3乱数値と、を取得する第1乱数取得手段と、乱数取得手段のうち、所定条件が発生し、かつ、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2始動記憶を受け付ける場合に、第2乱数保持手段に保持されている第2乱数値を取得するとともに、第3乱数保持手段に保持されている第3乱数値から転置した第4乱数値を取得可能とする第2乱数取得手段をそれぞれなす。
また、遊技制御装置100のCPUコア201及びRAM203は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を記憶する始動入賞記憶手段のうち、第1乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)により取得された乱数値(大当り乱数1、変動パターン乱数1)を第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶する第1始動入賞記憶手段と、始動入賞記憶手段のうち、第2乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)により取得された乱数値(大当り乱数2、変動パターン乱数1)を第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶する第2始動入賞記憶手段をそれぞれなす。
また、遊技制御装置100は、第3乱数値(演出用乱数)又は第4乱数値(変換値)に基づき、変動表示ゲームの予告演出態様(リーチ演出)を制御する予告演出態様制御手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA222)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図18に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェック(ステップS231)を行い、満たしていない場合(ステップS232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップS232;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、普電サポート中である場合と、大当り(特別遊技状態)中である場合と、を除く場合に先読み演出を実行してよい条件を満たすこととなる。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップS232;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行う。この処理では、始動入賞口36への入賞に基づく場合には大当り乱数1の値に基づいて、普通変動入賞装置37への入賞に基づく場合には大当り乱数2の値に基づいて大当りの判定を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報テーブルを取得して設定する処理(ステップA236)を行う。そして、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA238)を行う。
従って、上記処理を実行する遊技制御装置100は、変動表示ゲームの実行態様のうち停止結果として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別結果が導出されるか否かを判定する判定手段のうち、第1乱数値に基づいて特別結果が導出されるか否かを判定する第1判定手段と、第2乱数値に基づいて特別結果が導出されるか否かを判定する第2判定手段をそれぞれなす。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA237)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA238)を行う。
ステップA238の処理を行った後、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA239)。次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA240)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA241)。そして、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA242)を行う。
続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA243)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA244)を行う。
そして、設定された変動パターンの前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備する(ステップA245)とともに、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA246)、コマンド設定処理(ステップA247)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA248)、コマンド設定処理(ステップA252)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA246、A247にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA248,249にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
なお、始動記憶に対応して記憶された大当り乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図19に示すように、特図普段処理では、まず、特図1保留数(特図1始動記憶数)と特図2保留数(特図2始動記憶数)が共に0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、特図1保留数と特図2保留数が共に0である(ステップA302;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA303)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA304;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA305)を行う。続けて、客待ちデモコマンドを準備し(ステップA306)、コマンド設定処理(ステップA307)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA303にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理を終了する。
一方、ステップA302にて、特図1保留数と特図2保留数の少なくとも一方が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理のステップA225でRWMの変動表示フラグセーブ領域にセーブしておいた変動表示フラグをロードする(ステップA308)。そして、ロードした変動順序フラグが第1特図変動表示ゲームの変動開始を示すものか否かをチェックし(ステップA309)、第1特図変動表示ゲームの変動開始を示すものである場合(ステップA310;Yes)には、特図1変動開始処理(ステップA311)を行い、特図普段処理を終了する。一方、第1特図変動表示ゲームの変動開始を示すものでない場合(ステップA310;No)には、第2特図変動表示ゲームの変動開始を示すフラグということになるので、特図2変動開始処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。
この処理により、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、一方が優先されること無く、始動記憶の発生順に実行されていくことになる。なお、始動入賞口36と普通変動入賞装置37に同時に遊技球が入賞した場合には、始動口スイッチ監視処理のステップA115で特図1の変動順序フラグがセーブされ、ステップA120で特図2の変動順序フラグがセーブされるので、第1特図変動表示ゲームが先に実行される。
このように、特図ゲーム処理(ステップS58)の演出用乱数取得処理(ステップA113)にて演出用乱数(第3乱数値)とその変換値(第4乱数値)が取得され、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115,A120)にて大当り乱数(第1,第2乱数値)が取得されるとともに、大当り乱数セーブ領域(第1,第2始動入賞記憶領域)に大当り乱数が、変動パターン乱数1セーブ領域(第1,第2始動入賞記憶領域)に演出用乱数又は変換値がそれぞれセーブされる。そして、特図ゲーム処理の図柄変動制御処理により、大当り乱数1及び変動パターン乱数1に基づく第1特図変動表示ゲーム、又は、大当り乱数2及び変動パターン乱数1に基づく第2特図変動表示ゲームが実行される。
従って、上記処理を実行する遊技制御装置100は、始動入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づき、変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段のうち、第1始動入賞記憶手段に記憶された第1乱数値及び第3乱数値に基づいて第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段と、第2始動入賞記憶手段に記憶された第2乱数値及び第4乱数値、又は、第2乱数値及び第3乱数値に基づいて第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段をそれぞれなす。
次に、演出制御装置300について説明する。図20は、演出制御装置300の構成を示すブロック図である。
遊技機10は、演出制御装置300を有している。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行したりする。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了など処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同などな処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンドなどを、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18など)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物など)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば上記ムービングライト16を動作させるモータなど)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成したりするように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、演出制御回路において実行される演出制御について説明する。
演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音声の出力、各種役物装置の動作、各種LEDの発光を制御する処理などを行う。
次に、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311によって実行される制御処理について説明する。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図21に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(Watchdog Timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置などのテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作などを行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機10の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機10でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作などは、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)の音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細について説明する。図22に示すように、1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンド(電源投入コマンド、停電復旧コマンド、客待ちデモコマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、大当り/小当りファンファーレコマンド、大入開放n回目コマンド、インターバルコマンド、大当り/小当りエンディングコマンドなど)である。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、シーンを変更するタイミングであることを示す演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理などを行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理などを行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。なお、変動中処理の詳細については後述する。また、図柄停止コマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB72)を行う。この図柄停止処理(ステップB72)では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB73)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB74)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB75)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB76)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB78)を行う。この保留数コマンド受信処理では、始動入賞時及び変動開始時に送信される保留数コマンドを受信して、当該保留数コマンドにより保留記憶数を更新(増減)する。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果などを当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読み情報コマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読み情報コマンド受信処理(ステップB79)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(転落情報コマンド、確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB80)を行う。この確率情報コマンド受信処理では、確率情報コマンドに応じた値を内部設定するとともに背景コマンドを2ndCPU312に送信する。
〔変動中処理〕
次に、1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)の詳細について説明する。図23に示すように、変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、各種役物を初期化する可動体リクエストセット処理(ステップB92)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB93)を行い、乱数の種値を初期化する乱数シード初期化処理(ステップB94)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB95)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示などの各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
その後、特定遊技状態とする回数など(普通変動入賞装置37を時短動作状態とする回数など)を管理する変動回数管理処理(ステップB96)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を更新タイマに設定する変動時間設定処理(ステップB97)を行う。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB98)、変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB99)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB99;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB99;Yes)は、次シーンデータの設定(ステップB100)を行い、変動中処理を終了する。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
次に、本実施形態の遊技機10の飾り特図変動表示ゲームの流れについて説明する。ここでは特に始動入賞口36と普通変動入賞装置37への同時入賞が発生した場合について説明する。図24(a)〜(g)は、表示装置41に表示された飾り特図変動表示ゲームを示す図である。
特図変動表示ゲーム(ここでは第1でも第2でもよい)が開始されると、図24(a)に示すように第1〜第3特別図柄P1〜P3が変動表示される。表示装置41の表示領域下部における水平方向に延びる帯状の部分は始動記憶表示領域41aである。ここには、始動記憶があることを示す記号が記憶された順に表示される。ここで、始動入賞口36と普通変動入賞装置37の両方に同時に遊技球が入賞すると、図24(b)に示すように、始動記憶表示領域4aに、特図1始動記憶を示す記号(例えば、○)M1と特図2始動記憶を示す記号(例えば、●)M2が同時に表示されるが、順番は特図1始動記憶が先になる。
そして、図24(c)に示すように、第1〜第3特別図柄P1〜P3が停止表示(結果ははずれ)され、特図変動表示ゲームが終了すると、次に、特図1始動記憶に基づく第1特図変動表示ゲームが開始される。このとき、特図1始動記憶が消化されることにより、始動記憶表示領域4aの特図1始動記憶を示す記号M1が消える。
第1、第2特別図柄P1,P2が同じ数字で停止表示されリーチ状態になると、図24(d)に示すように、第1〜第3特別図柄P1〜P3は表示装置41の表示領域の端部(例えば右下)に移動して小さく表示され、表示領域の中央部では、リーチ演出(演出A)が表示される。
そして、図24(e)に示すように、第1〜第3特別図柄P1〜P3が停止表示(結果ははずれ)され、特図変動表示ゲームが終了すると、次に、特図2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、特図2始動記憶が消化されることにより、始動記憶表示領域4aの特図2始動記憶を示す記号M2が消える。
第1、第2特別図柄P1,P2が同じ数字で停止表示されリーチ状態になると、図24(f)に示すように、第1〜第3特別図柄は表示装置41の表示領域の端部(例えば右下)に移動して小さく表示され、表示領域の中央部では、直前に行われた第1特図変動表示ゲームにおけるリーチ演出とは内容が異なるリーチ演出(演出B)が表示される。これは、第1特図変動表示ゲームでは、演出用乱数を変動パターン乱数1として用いて変動パターンを決定したのに対し、この第2特図変動表示ゲームでは、演出用乱数を転置した変換値を変動パターン乱数1として用いて変動パターンを決定したためである。
図24(g)に示すように、第1〜第3特別図柄P1〜P3が停止表示されると、直前に実行された第1特図変動表示ゲームと同じ結果(はずれ)となって第1特図変動表示ゲームが終了する。これは、特図1始動記憶と特図2始動記憶は、始動入賞口36と普通変動入賞装置37への同時入賞に基づいて発生したものであるため、特図1始動記憶及び特図2始動記憶として記憶されている大当り乱数値は共に同じ値となっているためである。
以上のように、遊技機10の遊技制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行態様を決定するための乱数値(大当り乱数1,2、演出用乱数)を生成する乱数生成手段(カウンタ回路243)と、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、乱数生成手段が生成する乱数値を取得保持する乱数保持手段(ラッチレジスタ245,247,249)と、乱数保持手段が保持する乱数値を始動記憶として受け付ける場合に、当該乱数値を取得する乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)と、を備え、乱数保持手段は、始動入賞領域として設定される第1始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき、第1乱数値(大当り乱数1)を保持する第1乱数保持手段(ラッチ0レジスタ245)と、始動入賞領域として設定される第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、第2乱数値(大当り乱数2)を保持する第2乱数保持手段(ラッチ1レジスタ247)と、第1始動入賞領域と第2始動入賞領域のうち少なくとも一方への入賞に基づき、第3乱数値(演出用乱数)を保持する第3乱数保持手段(ラッチ2レジスタ249)と、を備え、乱数取得手段は、第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1始動記憶(特図1始動記憶)を受け付ける場合に、第1乱数保持手段に保持されている第1乱数値と、第3乱数保持手段に保持されている第3乱数値と、を取得する第1乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)と、所定条件(同時入賞)が発生し、かつ、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2始動記憶を受け付ける場合に、第2乱数保持手段に保持されている第2乱数値を取得するとともに、第3乱数保持手段に保持されている第3乱数値から転置した第4乱数値(変換値)を取得可能とする第2乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)と、を備え、始動入賞記憶手段は、第1乱数取得手段により取得された乱数値(大当り乱数1、変動パターン乱数1(演出用乱数))を第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶する第1始動入賞記憶手段(RAM203(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域))と、第2乱数取得手段により取得された乱数値(大当り乱数2、変動パターン乱数1(変換値))、を第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶する第2始動入賞記憶手段(RAM203(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域))と、を備え、変動表示ゲーム実行手段は、第1始動入賞記憶手段に記憶された乱数値(第1乱数値及び第3乱数値)、もしくは、第2始動入賞記憶手段に記憶された乱数値(第2乱数値及び第3乱数値、又は、第2乱数値及び第4乱数値)に基づき、変動表示ゲームを実行するようにしている。
従って、例えば、所定条件として第1始動入賞領域と第2始動入賞領域に同時に遊技球が入賞した場合、第1乱数保持手段と第2乱数保持手段が乱数生成手段からそれぞれ同時に乱数を取得するため、第1乱数値と第2乱数値が等しくなるが、第2乱数取得手段が第3乱数値から転置した第4乱数値を取得することにより、第1始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームは、第1乱数値及び第3乱数値によってその内容が決定され、第2始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームは、第2乱数値及び第4乱数値によってその内容が決定される。このため、同時入賞に基づく1回目変動表示ゲームの1回目が遊技者にとって好ましくない結果となっても、続く2回目の変動表示ゲームは1回目とゲーム内容が異なるため、遊技者は、1回目と異なる結果になるかもしれないという期待感を持って2回目の変動表示ゲームを楽しむことができ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
また、遊技機10の変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)は、第3乱数値(演出用乱数)又は第4乱数値(変換値)に基づき、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の予告演出態様(リーチ演出態様)を制御する予告演出態様制御手段(遊技制御装置100)を有するようにしている。
従って、所定条件下において、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームの予告演出態様を第3乱数値に基づいて決定し、第2始動記憶に基づく変動表示ゲームの予告演出態様を第4乱数値に基づいて決定するようにすれば、第1、第2始動入賞領域に遊技球が同時入賞して、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームと、第2始動記憶に基づく変動表示ゲームが連続して実行されても、同じ予告演出態様が連続せず、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
また、遊技機10の遊技制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行態様のうち停止結果として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別結果(大当り)が導出されるか否かを判定する判定手段(CPUコア201)を有し、判定手段は、第1乱数値(大当り乱数1)に基づいて特別結果が導出されるか否かを判定する第1判定手段(CPUコア201)と、第2乱数値(大当り乱数2)に基づいて特別結果が導出されるか否かを判定する第2判定手段(CPUコア201)と、を備えるようにしている。
従って、第1乱数値と第3乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームにおいては、第1判定手段が第1乱数値に基づいて特別結果を導出させるか否か判定を行い、第2乱数値と第4乱数値(第3乱数値)に基づいて実行される変動表示ゲームにおいては、第2判定手段が第2乱数値に基づいて特別結果を導出させるか否か判定を行う。このため、所定条件が発生し、予告演出態様の決定に第3乱数値を転置した第4乱数値を使用することになっても、特別結果を導出するか否かの判定に用いる乱数値は変化しないので、遊技の公平性を保つことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る遊技機10について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の遊技機10は、始動入賞口36と普通変動入賞装置37へ遊技球が同時に入賞し、かつ、第1、第2特図変動表示ゲームの結果が大当りになると判定された場合に、第2特図変動表示ゲームの変動パターン乱数1として演出用乱数をそのまま用いる、すなわち、第1特図変動表示ゲームと同じ乱数値を用いるようにしている。これは、同時入賞に基づく第1特図変動表示ゲームで大当りとなった場合に、続けて実行される第2特図変動表示ゲームにおいて、直前に実行された第1特図変動表示ゲームと同様の変動パターンで特別図柄が変動表示されることは、再び大当りが発生することを予感させるので寧ろ遊技者に歓迎されるからである。また、大当り時の後半変動パターンテーブルが遊技状態毎に複数用意された遊技機であれば、大当り後に高確率状態が発生することにより、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとで使用する後半変動パターンテーブルが異なる可能性があるからである。
ここで、本実施形態において変更された制御処理について説明する。本実施形態では、遊技機10を上記のように動作させるため、遊技用マイコン111が実行する制御処理のうち、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115,A120)と、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311が実行する制御処理のうち変動中処理(ステップB71)を変更している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
まず、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の変更点について説明する。図25に示すように、本実施形態の始動口スイッチ監視処理では、第1実施形態の同処理(図13参照)におけるステップA120の後に、暫定同時入賞情報をクリアする処理(ステップA1111)を行うようにしている。この暫定同時入賞情報については、後述する同時入賞設定処理(ステップA1201)において説明する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115,A120)の変更点について説明する。図26に示すように、本実施形態の特図始動口スイッチ共通処理では、第1実施形態の同処理(図17参照)におけるステップA209で対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満であると判定(ステップA209;Yes)した後に、同時入賞設定処理(ステップA1201)を追加している。また、ステップA219の処理を変動パターン乱数1決定処理(ステップ1202)に変更している。なお、変動パターン乱数1決定処理(ステップA1202)の詳細については後述する。
〔同時入賞設定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における同時入賞設定処理(ステップA1201)の詳細について説明する。図27に示すように、本実施形態の同時入賞設定処理では、まず、監視対象となっているのが始動口1スイッチ36a(特図1)であるかをチェックし、始動口1スイッチ36aである場合(ステップA401;Yes)には、暫定同時入賞情報をセーブ(ステップA402)して、ステップA403へ移行する。暫定同時入賞情報は、始動入賞口36に入賞がある場合には必ずセーブされる。
一方、始動口1スイッチでない場合(ステップA401;No)には、ステップA402をスキップしてステップA403へ移行する。
ステップA403では、監視対象となっているのが始動口2スイッチ37a(特図2)であるか否かをチェックし、始動口2スイッチ37aである場合(ステップA403;Yes)には、暫定同時入賞情報を確認する(ステップA404)。ステップA404では、暫定同時入賞情報セーブされているか否かを判定し、セーブされていると判定した場合(ステップ405;Yes)には、同時入賞情報をセーブし(ステップA406)、暫定同時入賞情報をクリアして(ステップA407)、同時入賞設定処理を終了する。
ステップA403にて監視対象が始動口2スイッチ37aであると判定した場合(ステップA403;No)、ステップA405にて暫定同時入賞情報がセーブされていないと判定した場合(ステップA405;No)には、同時入賞設定処理を終了する。
この処理により、始動入賞口36と普通変動入賞装置37に遊技球が同時に入賞した場合のみ同時入賞情報がセーブされる。すなわち、同時入賞に基づいて始動口スイッチ監視処理(ステップA1)が実行される際、ステップA115の特図始動口スイッチ共通処理における同時入賞設定処理で暫定同時入賞情報がセーブされ、続いて、ステップA120の特図始動口スイッチ共通処理における同時入賞設定処理で同時入賞情報がセーブされるとともに暫定同時入賞情報がクリアされる。なお、暫定同時入賞情報は、始動入賞口36への入賞があれば必ずセーブされるので、同時入賞でない場合は特図始動口スイッチ共通処理を抜ける際に残ってしまうが、始動口スイッチ監視処理のステップA1111の処理によりクリアされる。
〔変動パターン乱数1決定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における変動パターン乱数1決定処理(ステップA1202)の詳細について説明する。図28に示すように、本実施形態の同時入賞設定処理では、まず、監視対象となっているのが始動口2スイッチ37a(特図2)であるか否かをチェックし、始動口2スイッチ37aである場合(ステップA411;Yes)には、同時入賞設定処理(ステップA1201)でセーブされた同時入賞情報があるか否かをチェックする(ステップA412)。ステップA412にて同時入賞情報があると判定した場合(ステップA412)には、この処理の前に特図1の判定が行われているので、その判定結果をチェックして(ステップA413)、判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA414)。ステップA414にて大当りであると判定した場合には、RWMの特図1演出用乱数記憶領域にセーブされた演出用乱数を取得する(ステップA415)、ステップA417へ移行する。
ステップA411にて監視対象となっているのが始動口2スイッチ37aでないと判定した場合(ステップA411;No)、ステップA412にて同時入賞情報がないと判定した場合(ステップA412;No)、ステップA414にて大当りでないと判定した場合(ステップA414;No)には、特図1演出用乱数記憶領域と特図2演出用乱数記憶領域のうち、対応する演出用乱数記憶領域から演出用乱数を取得して(ステップA416)、ステップA417へ移行する。
ステップA417では、取得した演出用乱数を変動パターン乱数1セーブ領域にセーブし(ステップA417)、同時入賞情報をクリアして(ステップA418)、変動パターン乱数1決定処理を終了する。
この処理により、同時入賞があり、かつ、この入賞に基づいて実行される第2特図変動表示ゲームの結果が大当り(同時入賞なので第1特図変動表示ゲームも大当り)である場合には、特図2演出用乱数記憶領域に乱数値が記憶されていても、特図1演出用乱数記憶領域にセーブされている転置されていない演出用乱数に基づいて第2特図変動表示ゲームが実行される。すなわち、同時入賞に基づく第1特図変動表示ゲームが実行され大当りとなった後、続いて、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームと同じ変動パターンで実行される。
〔変動中処理〕
次に、変動中処理(ステップB71)の変更点について説明する。図29に示すように、本実施形態の変動中処理では、第1実施形態の同処理(図23参照)におけるステップB98又はB100の後に、事前演出設定処理(ステップB1091)を行うようにしている。
〔事前演出設定処理〕
次に、上述の変動中処理における事前演出設定処理(ステップA1091)の詳細について説明する。図30に示すように、事前演出設定処理では、まず、始動記憶の情報を確認し(ステップB111)、大当りになると判定された始動記憶が連続して記憶されているかを判定し、連続していれば(ステップB112;Yes)、この連続する特図変動表示ゲームの変動パターンが共に同じパターンであるかを判定し、同じであれば(ステップB113;Yes)、始動入賞口36と普通変動入賞装置37へ遊技球が同時に入賞し、かつこれらの入賞に基づく特図変動表示ゲームの結果が共に大当りとなることを事前に報知する表示を行う設定を行い、事前演出設定処理を終了する。
ステップB112で、大当りになると判定された始動記憶が連続して記憶されていないと判定した場合(ステップB112;No)、ステップB113で、同時入賞に基づいて連続して実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが同じでないと判定した場合(ステップB113;No)には、ステップB114をスキップして事前演出設定処理を終了する。
この処理により、同時入賞かつその入賞に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、事前に同時入賞かつ大当りになったことが表示装置41等に表示され、極めて珍しい事象が起こったことが遊技者に報知される。
以上のように、遊技機10の第2乱数取得手段(CPUコア201、RAM203)は、第1始動入賞領域(始動入賞口36)と第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)にそれぞれ別の遊技球が同時に入賞した場合であって、該遊技球の入賞に基づいて第1始動入賞記憶手段(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域)に記憶される第1乱数値(大当り乱数1)が、第1判定手段(CPUコア201)によって特別結果(大当り)が導出されるものであると判定された場合に、第2乱数取得手段(CPUコア201、RWM)は、第2乱数値(大当り乱数2)及び第3乱数値(演出用乱数)を取得するようにしている。
従って、第1始動入賞領域と第2始動入賞領域とに遊技球が同時に入賞すると、この同時入賞に基づく変動表示ゲームが続けて実行されることになる。ここで、一方の変動表示ゲームの結果が特別結果になると判定されれば、もう一方の変動表示ゲームの結果も、同時に取得した同じ乱数値で結果が判定されるので特別結果となる。このとき、どちらの変動表示ゲームも第3乱数値に基づいて予告演出態様となる。同時入賞に基づく初めの変動表示ゲームで特別結果となった後、続く変動表示ゲームが前回と同じ予告演出態様で進行することは、再び特別結果が発生することを予感させるので寧ろ遊技者にとって喜ばしいことであるため、異なる予告演出態様で実行する場合よりも遊技者の興趣を高めることができる。
また、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用せず、取得した本来の乱数に基づいて予告演出態様を決定するので、転置した乱数値を使用する場合に比べて遊技の公平性を高めることができる。
なお、本実施例では、同時入賞があり、かつ、この入賞に基づいて実行される第2特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合には、第2乱数取得手段(CPUコア201、RWM)は、第2乱数値(大当り乱数2)及び第3乱数値(演出用乱数)を取得するようにしたが、第2始動入賞記憶手段(RWMの変動パターン乱数1セーブ領域)を、第3乱数値と第4乱数値を同時に両方とも記憶できるように構成し、大当りとなるか否かに関わらず、第3乱数値に加えて第4乱数値も併せて取得して記憶しておき、変動表示ゲームを開始するときに大当りか否かによって第3乱数値及び第4乱数値のいずれかを参照して演出を決定するか判定するようにしてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技機10について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の遊技機10は、特図1始動記憶及び特図2始動記憶が共に記憶されている場合に、第2特図変動表示ゲームを第1特図変動表示ゲームに優先して実行するようにしている。そして、特図1始動記憶の有無や普通変動入賞装置37が普電サポート状態であるか否かに基づいて、演出用乱数を転置させるか否か、すなわち、変動パターンを変化させるか否かを決定するようにしている。これは、同時入賞の際、特図1始動記憶が記憶されていれば、同時入賞に基づく第2特図変動表示ゲームと第1特図変動表示ゲームは連続しないからであり、普電サポート状態であれば、同時入賞に基づく第2特図変動表示ゲームの実行中に第2始動記憶が記憶される可能性が高いためである。
ここで、本実施形態において変更された制御処理について説明する。本実施形態では、遊技機10を上記のように動作させるため、遊技用マイコン111が実行する制御処理のうち、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115,120)、特図普段処理(ステップA9)、演出用乱数取得処理(ステップA113)を変更している。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
まず、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115,A120)の変更点について説明する。図31に示すように、本実施形態の特図始動口スイッチ共通処理では、第2実施形態(図26参照)と同様、ステップA209で対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満であると判定(ステップA209;Yes)した後に、同時入賞設定処理(ステップA1201)が追加され、ステップA219の処理が変動パターン乱数1決定処理(ステップ1202)に変更している。
更に、本実施形態の特図始動口スイッチ共通処理では、第1実施形態の同処理におけるステップA203とA204との間に、ラッチレジスタ245,247のうち、対象のラッチレジスタにラッチされた大当り乱数値をロードして準備する処理(ステップA1203)を追加し、ステップA215の処理を削っている。
また、ステップA209の後にステップA1204〜A1207の処理が追加されている。具体的には、ステップA209にて対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満でないと判定(ステップA209;No)された後に、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA1204)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA1205;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA1206)、コマンド設定処理(ステップA1207)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了するようにしている。
一方、ステップA1205にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA1205;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了するようにしている。
〔特図普段処理〕
次に、特図普段処理(ステップA9)の変更点について説明する。図32に示すように、本実施形態の変動中処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA1301)。
そして、第2特図保留数が0である(ステップA1302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA1303)。
そして、第1特図保留数が0である(ステップA1304;Yes)と判定すると、ステップA303へ移行する。ステップA303〜A307の処理は、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
ステップA307の処理の後、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する処理(ステップA310)、具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA1302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA1302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA312)を行う。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する処理(ステップA1307)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA1304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA1304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA311)を行う。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する処理(ステップA1306)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
この処理により、ステップA1301とステップA1302における第2特図保留数のチェックが、ステップA1303とステップA1304における第1特図保留数のチェックよりも先に行われるので、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA312)が実行され、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
従って、上記処理を実行する遊技用マイコン111は、第1始動記憶(特図1始動記憶)と前記第2始動記憶(特図2始動記憶)が共に記憶されている場合に、第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)を第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)に優先して実行する優先実行手段をなす。
〔演出用乱数取得処理〕
次に、演出用乱数取得処理(ステップA113)の変更点について説明する。図33に示すように、本実施形態の変動中処理では、第1実施形態の同処理(図14参照)におけるステップA123の後に、ステップA1121〜A1124の処理が追加されている。具体的には、ステップA123の処理の後、特図1始動記憶数を確認し(ステップA1121)、特図1始動記憶数が所定数(この実施例では1)以上でない(0である)場合(ステップA1122;No)には、普電サポート状態となっているか否かを判定し、普電サポート中でない場合(ステップA1123;No)には、取得した演出用乱数を転置して特図2演出用乱数記憶領域にセーブ(ステップA124)して、演出用乱数取得処理を終了するようになっている。
一方、ステップA1122で特図1始動記憶数が所定数(1)以上である場合(ステップA1122;Yes)、ステップA1123で普電サポート中である場合(ステップA1123;Yes)には、取得した演出用乱数をそのまま特図2演出用乱数記憶領域にセーブ(ステップA1124)して、演出用乱数取得処理を終了するようになっている。
この処理により、特図1始動記憶が無く、かつ普電サポートが行われていない状態で同時入賞が起こると、同時入賞に基づいて連続して実行される第1,第2特図変動表示ゲームの変動パターンが異なったものとなる。一方、特図1始動記憶が1つ以上記憶されている状態、または、特図1始動記憶が無く、かつ普電サポートが行われている状態で同時入賞が起こると、同時入賞に基づいて連続して実行される第1,第2特図変動表示ゲームは共に同じ変動パターンとなる。
次に、本実施形態の遊技機10の動作タイミングについて説明する。図34は、本実施形態の遊技機10の動作を示すタイムチャートである。
特図1始動記憶数、特図2始動記憶数が共に0の状態、かつ、普通変動入賞装置37が普電サポート状態で、始動入賞口36と普通変動入賞装置37に同時に遊技球が入賞すると、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aがオンになり、始動入賞の検知信号が遊技用マイコン111に入力される(t1)。そして、特図1始動記憶数と特図2始動記憶数が共に1となる(t2)。しかし、特図2始動記憶数は、第2特図変動表示ゲームが直ちに開始されるため、瞬時に0に戻る。この入賞時、特図1始動記憶は記憶されておらず、普電サポート中でもないため、この同時入賞に基づく第1、第2特図変動表示ゲームは同じ変動パターンで実行されることとなる。
第2特図変動表示ゲームが実行されている間に、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞(ここでは2個)すると(t3,t5)、特図2始動記憶が記憶(始動記憶数は2)される(t4,t6)。そして、第2特図変動表示ゲームが終了すると、本実施形態の優先実行機能により、特図2始動記憶数が0になるまで第2特図変動表示ゲームが実行される(t7,t8)。
第2特図変動表示ゲームが実行されている間に普通変動入賞装置37に新たな入賞が無ければ、第2始動記憶を消化し終えた後、記憶されていた特図1始動記憶に基づく第1特図変動表示ゲームが開始される(t9)。この第1特図変動表示ゲームは、同時入賞(t1)に基づくものだが、前述した変動パターンを変更する(演出用乱数を転置する)条件を満たしていないので、前に行われた同時入賞に基づく第2特図変動表示ゲームと同じ変動パターンで実行される。しかし、その間に同時入賞後の入賞(t3,t5)に基づく第2特図変動表示ゲームが実行されたため、同じ変動パターンが連続することは無い。
もし、同時入賞時(t1)、特図1始動記憶数が0であり、かつ、普通変動入賞装置37が普電サポート状態となっていなければ、同時入賞に基づく第1、第2特図変動表示ゲームは、それぞれ異なる変動パターンで、連続して実行されることとなる。
以上のように、本実施形態の遊技機10の変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞記憶手段(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域)に記憶された第1乱数値(大当り乱数1)及び第3乱数値(変動パターン乱数1(演出用乱数))に基づいて第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)を実行する第1変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞記憶手段(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域)に記憶された第2乱数値(大当り乱数2)及び第4乱数値(変動パターン乱数1(変換値))、又は、第2乱数値及び第3乱数値(変動パターン乱数1(演出用乱数))に基づいて第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第1始動記憶(特図1始動記憶)と第2始動記憶(特図2始動記憶)が共に記憶されている場合に、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段(遊技制御装置100)と、を備え、第2始動入賞記憶手段は、第2乱数値を記憶する前に、第1始動入賞記憶手段に所定数(1つ)の第1始動記憶(特図1始動記憶)が記憶されている場合に、第2乱数値及び第3乱数値を記憶するようにしている。
従って、第2始動記憶が記憶されている限り第2変動表示ゲームが実行され、第2始動記憶が消化され尽してから第1変動表示ゲームが実行される。このため、第1始動入賞領域と第2始動入賞領域に同時に遊技球が入賞するとき、第1始動記憶が一つでも記憶されていれば、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームが連続して実行されることはない。つまり、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームの実行に際し、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用、或いは、第3乱数値の転置を行わなくても、同じ予告演出態様が連続することは無いので、遊技の公平性を高めつつ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
また、遊技機10は、可動部材37b,37bを動作させることで、その内部に設けた第2始動入賞領域(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が容易となる入賞容易状態(普電サポート状態)を発生可能な可変始動入賞装置(普通変動入賞装置37)を備え、第2始動入賞記憶手段(RWMの大当り乱数セーブ領域、変動パターン乱数1セーブ領域)は、入賞容易状態が発生している場合に、第2乱数値(大当り乱数2)及び第3乱数値(変動パターン乱数1(演出用乱数))を記憶するようにしている。
従って、入賞容易状態であれば、同時入賞が起きてから同時入賞に基づく第2変動表示ゲームが実行されるまでの間に、新たに第2始動記憶が記憶される可能性が高まる。そして、第2始動記憶が記憶されれば、その後に同時入賞が起こったとしても、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームが連続して実行されることはない。つまり、同時入賞に基づく第2変動表示ゲームと第1変動表示ゲームの実行に際し、第3乱数値を転置した第4乱数値を使用、或いは、第3乱数値の転置を行わなくても、同じ予告演出態様が連続することは無いので、遊技の公平性を高めつつ、遊技の興趣が低下するのを防ぐことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る遊技機10について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の遊技機10は、演出用乱数を乱数生成回路215ではなく、乱数生成回路とは別に設けられた第5乱数生成回路264にて生成するようにしている。第5乱数生成回路264は、プログラムに従った制御処理によって乱数を生成するようになっている。つまり、本実施形態では、ハードウェア乱数(ハード乱数)ではなく、ソフトウェア乱数(ソフト乱数)を演出用乱数として用いている。
ここで、図35,36を参照して第2〜第5乱数生成回路について説明する。図4では図示を省略したが、遊技用マイコン111は、第2〜第5乱数生成回路261〜264を備えている。第2〜第4乱数生成回路261〜264は、第1〜第4実施形態の遊技機10に共通して備えられている。すなわち、第2乱数生成回路261は第1特図変動表示ゲームにおける停止図柄を決定するための特図1図柄乱数を、第3乱数生成回路262は第2特図変動表示ゲームにおける停止図柄を決定するための特図2図柄乱数を、第4乱数生成回路263は普図変動表示ゲームの結果を判定するための当り乱数をそれぞれ生成するように構成されている。また、第5乱数生成回路264は、第1〜第3実施形態では予備として使用せずにいたが、本実施形態では演出用乱数を生成するのに用いている。この第5乱数生成回路264は、乱数生成回路261〜263と同様にプログラムROM202などに記憶されたプログラムに従った制御処理により演出用乱数を生成している。
第2乱数生成回路261は、図36に示すように、12ビット乱数回路により構成されている。この回路には、乱数の更新モード、乱数の最大値、乱数のスタート値(初期値)、乱数系列を設定することが可能となっている。乱数の更新モード、乱数の最大値は、この回路の起動前に行う必要があるが、乱数のスタート値(初期値)、乱数系列は起動後に再設定することができる。また、第2〜第5乱数生成回路261〜264は、それぞれ個別に上記設定を行うことが可能である。
第3〜第5乱数生成回路262〜264は、生成する乱数が第2乱数生成回路261と異なるものの構成は全て同じであるため、その説明を省略する。
〔変形例〕
なお、演出用乱数としてソフト乱数を用いる場合において、遊技用マイコン111に上記以外にも未使用の乱数生成回路を設けるスペースがある場合には、図37に示すように、始動口スイッチ監視処理において、第1特図変動表示ゲーム用の演出用乱数を第5乱数生成回路264から取得する処理(ステップA1112)と、第2特図変動表示ゲーム用の演出用乱数を未使用の乱数生成回路から取得する処理(ステップA1113)をそれぞれ別々に実行するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の遊技制御装置100で生成される第1乱数値(大当り乱数1)及び第2乱数値(大当り乱数2)は、遊技制御装置100を構成する乱数生成回路215によって生成されるハードウェア乱数であり、第3乱数値(演出用乱数)は、遊技制御装置100に記憶されたプログラムに従った制御処理(演出用乱数取得処理)によって生成されるソフトウェア乱数となっている。
従って、変動表示ゲームの最終的な結果を決定する第1乱数値及び第2乱数値をハードウェアによって生成するので、同時入賞が起こった場合でも確実に同じ値を取得・保持することができる。また、予告演出態様を決定する第3乱数値及び第4乱数値をソフトウェアによって生成するので、乱数更新周期を設定によって変化させることが容易となる。このため、ハードウェアの乱数更新周期とソフトウェアの乱数更新周期を同期させないようにすることが可能となり、第1,第2乱数値と密接に対応した第3,第4乱数値が発生しないようにすることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
10 遊技機
30 遊技盤
36 始動入賞口36(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域、可変始動入賞装置)
100 遊技制御装置(遊技制御手段)
111 遊技用マイコン(変動表示ゲーム実行手段、優先実行手段、予告演出態様制御手段)
201 CPUコア(判定手段、乱数取得手段)
202 プログラムROM
203 ワークRAM(始動入賞記憶手段、乱数取得手段)
208 コントロールレジスタ
209 割込みコントローラ
214 クロックジェネレータ
215 乱数生成回路
243 カウンタ回路(乱数生成手段)
245,247,249 ラッチレジスタ(乱数保持手段)
300 演出制御装置

Claims (7)

  1. 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を記憶する始動入賞記憶手段と、
    前記始動入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づき、前記変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段と、を有して遊技を統括的に制御する遊技制御手段を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記変動表示ゲームの実行態様を決定するための乱数値を生成する乱数生成手段と、
    前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、前記乱数生成手段が生成する乱数値を取得保持する乱数保持手段と、
    前記乱数保持手段が保持する乱数値を前記始動記憶として受け付ける場合に、当該乱数値を取得する乱数取得手段と、
    を備え、
    前記乱数保持手段は、
    前記始動入賞領域として設定される第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、第1乱数値を保持する第1乱数保持手段と、
    前記始動入賞領域として設定される第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、第2乱数値を保持する第2乱数保持手段と、
    前記第1始動入賞領域と前記第2始動入賞領域のうち少なくとも一方への入賞に基づき、第3乱数値を保持する第3乱数保持手段と、
    を備え、
    前記乱数取得手段は、
    前記第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1始動記憶を受け付ける場合に、前記第1乱数保持手段に保持されている前記第1乱数値と、前記第3乱数保持手段に保持されている前記第3乱数値と、を取得する第1乱数取得手段と、
    所定条件が発生し、かつ、前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2始動記憶を受け付ける場合に、前記第2乱数保持手段に保持されている前記第2乱数値を取得するとともに、前記第3乱数保持手段に保持されている前記第3乱数値から転置した第4乱数値を取得可能とする第2乱数取得手段と、
    を備え、
    前記始動入賞記憶手段は、
    前記第1乱数取得手段により取得された乱数値を前記第1始動記憶として記憶する第1始動入賞記憶手段と、
    前記第2乱数取得手段により取得された乱数値を前記第2始動記憶として記憶する第2始動入賞記憶手段と、
    を備え、
    前記変動表示ゲーム実行手段は、前記第1始動入賞記憶手段に記憶された乱数値、もしくは、前記第2始動入賞記憶手段に記憶された乱数値に基づき、変動表示ゲームを実行することを特徴とする遊技機。
  2. 前記変動表示ゲーム実行手段は、前記第3乱数値または前記第4乱数値に基づき、前記変動表示ゲームの予告演出態様を制御する予告演出態様制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームの実行態様のうち停止結果として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別結果が導出されるか否かを判定する判定手段を有し、
    前記判定手段は、
    前記第1乱数値に基づいて前記特別結果が導出されるか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第2乱数値に基づいて前記特別結果が導出されるか否かを判定する第2判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第2乱数取得手段は、前記第1始動入賞領域と前記第2始動入賞領域にそれぞれ別の遊技球が同時に入賞した場合であって、該遊技球の入賞に基づいて前記第1始動入賞記憶手段に記憶される第1乱数値が、前記第1判定手段によって前記特別結果が導出されるものであると判定された場合に、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を取得することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記変動表示ゲーム実行手段は、
    前記第1始動入賞記憶手段に記憶された前記第1乱数値及び前記第3乱数値に基づいて第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段と、
    前記第2始動入賞記憶手段に記憶された前記第2乱数値及び前記第4乱数値、又は、前記第2始動入賞記憶手段に記憶された前記第2乱数値及び前記第3乱数値に基づいて第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段と、
    前記第1始動記憶と前記第2始動記憶が共に記憶されている場合に、前記第2変動表示ゲームを前記第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段と、
    を備え、
    前記第2始動入賞記憶手段は、前記第2乱数値を記憶する前に、前記第1始動入賞記憶手段に所定数の前記第1始動記憶が記憶されている場合に、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を記憶することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 可動部材を動作させることで、その内部に設けた前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞が容易となる入賞容易状態を発生可能な可変始動入賞装置を備え、
    前記第2始動入賞記憶手段は、前記入賞容易状態が発生している場合に、前記第2乱数値及び前記第3乱数値を記憶することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記第1乱数値及び前記第2乱数値は、前記遊技制御手段を構成する乱数生成回路によって生成されるハードウェア乱数であり、
    前記第3乱数値は、前記遊技制御手段に記憶されたプログラムに従った制御処理によって生成されるソフトウェア乱数であることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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