JP2013179321A - 成膜方法および成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ALDにより従来よりも膜質の良好なシリコン窒化膜を形成することができる成膜方法を提供する。
【解決手段】
真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法は、Siソースガス及び窒化ガスを使用してALD成膜処理を複数回繰り返し、次に、クリーニング処理を行い、次に、コーティング処理を行い、次に、また再び成膜処理を行う。コーティング処理は、Siソースガス及び窒化ガスを何れもプラズマ化せずに供給するサーマルALDで行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理体にシリコン窒化膜(SiN膜)を成膜する成膜方法および成膜装置に関し、特に半導体処理技術に関する。ここで、半導体処理とは、半導体ウエハやLCD(Liquid Crystal Display)のようなFPD(Flat Panel Display)用のガラス基板などの被処理体上に半導体層、絶縁層、導電層などを所定のパターンで形成することにより、該被処理体上に半導体デバイスや、半導体デバイスに接続される配線、電極などを含む構造物を製造するために実施される種々の処理を意味する。
半導体デバイスの製造シーケンスにおいては、シリコンウエハに代表される半導体ウエハに対して絶縁膜としてシリコン窒化膜(SiN膜)を成膜する成膜処理が存在する。このようなSiN膜の成膜処理には、複数の半導体ウエハに対して一括して化学蒸着法(CVD)により成膜する縦型のバッチ式熱処理装置がしばしば用いられる。
近年、半導体デバイスの微細化・集積化の進展にともない、従来のCVDにおける成膜温度よりも低温で良質な特性を有するSiN膜を成膜することが求められるようになってきた。縦型のバッチ式熱処理装置において、このようなことを実現可能な技術として、Siソースガスと窒化ガスとを交互に供給しながら原子層レベル、又は分子層レベルで交互に繰り返し成膜するALD(atomic layer deposition)によってSiN膜を成膜する技術が提案されている(例えば特許文献1)。例えば、Siソースとして吸着性の良好なジクロロシラン(DCS;SiHCl)が使用され、窒化ガスとしてアンモニア(NH)が使用される。
特開2006−49809号公報
しかしながら、SiソースとしてDCSを用いてALDにより500℃以下で成膜を行った場合には、得られたSiN膜のウエットエッチングレートが極めて大きく、膜質が悪いものとなってしまう。
本発明は、ALDにより膜質のより良好なシリコン窒化膜を形成することができる成膜方法および成膜装置を提供しようとするものである。
本発明の第1の視点は、真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、を具備し、前記成膜処理及び前記コーティング処理の各々は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返すALD(atomic layer deposition)を使用し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給することと、前記コーティング処理は、前記処理容器内へ前記Siソースガス及び前記窒化ガスを何れもプラズマ化せずに供給するサーマルALDで行うことと、を特徴とする。
本発明の第2の視点は、真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、を具備し、前記成膜処理は、パージ工程を間に挟んで吸着工程及び窒化工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記吸着工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記窒化工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALD(atomic layer deposition)によって行うことと、前記コーティング処理は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給し、ここで前記処理容器内に前記Siソースガス及び前記窒化ガスを何れもプラズマ化せずに供給するサーマルALDによって行うことと、を特徴とする。
本発明の第3の視点は、真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、を具備し、前記成膜処理は、パージ工程を間に挟んで吸着工程及び窒化工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記吸着工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記窒化工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALD(atomic layer deposition)によって行うことと、前記コーティング処理は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてジクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALDによって行うことと、を特徴とする
本発明の第4の視点は、コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、前記第1乃至第3の視点のいずれかの成膜方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とする。
本発明の第5の視点は、複数の被処理体に対してシリコン窒化膜を成膜する成膜装置であって、真空保持可能な縦型の処理容器と、前記被処理体を複数段に保持した状態で前記処理容器内に保持する保持部材と、前記処理容器の外周に設けられた前記被処理体を加熱する加熱機構と、前記処理容器内へSiソースガスを供給するSiソースガス供給機構と、前記処理容器内へ窒化ガスを供給する窒素含有ガス供給機構と、前記成膜装置の動作を制御する制御部と、を具備し、前記制御部は、コンピュータと、前記コンピュータ上で動作し、前記装置を制御するための前記プログラムが記憶された前記第4の視点のコンピュータ読取可能な記憶媒体と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、Siソースとしてモノクロロシランを用いてALDの手法により成膜する一方で、処理容器内のコーティング処理を成膜処理とは異なる態様で行い、コーティング膜中の塩素の濃度を高くすることにより、膜質が良好なシリコン窒化膜を形成することができる。
本発明の実施形態に係る半導体処理用の成膜装置の一例を示す縦断面図である。 図1に示す成膜装置の横断面図である。 本発明の実施形態に係る成膜方法におけるガスの供給のタイミングを示すタイミングチャートである。 SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、1000/T(K)と、1サイクル当たりの成膜レート(サイクルレート)の対数との関係を示すグラフである。 SiソースとしてMCSを用いた場合の各温度におけるSiソースのフロー時間とサイクルレートの対数との関係を示すグラフである。 SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度とサイクルレートとの関係を示すグラフである。 SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度とSiN膜の屈折率との関係を示すグラフである。 SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度と希フッ酸(1%DHF)によるSiN膜のエッチングレートとの関係を示すグラフである。 DCSを用いて450℃、550℃、600℃、630℃で成膜したSiN膜およびMCSを用いて450℃で成膜したSiN膜における膜最表面の耐酸化性を示すグラフである。 プラズマALDおよびサーマルALDで形成したSiN膜中のCl含有量を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能および構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は本発明の実施形態に係る半導体処理用の成膜装置の一例を示す縦断面図、図2は図1の成膜装置を示す横断面図である。なお、図2においては、加熱機構を省略している。
成膜装置100は、下端が開口され且つ上部が閉塞された円筒体状の処理容器1を有している。この処理容器1の全体は、例えば石英により形成されており、この処理容器1内の上端部近傍には、石英製の天井板2が設けられてその下側の領域が封止されている。また、この処理容器1の下端開口部には、例えばステンレススチールにより円筒体状に成形されたマニホールド3がOリング等のシール部材4を介して連結されている。
上記マニホールド3は処理容器1の下端を支持しており、このマニホールド3の下方から被処理体として多数枚、例えば50〜100枚の半導体ウエハWを多段に載置可能な石英製のウエハボート5が処理容器1内に挿入可能となっている。このウエハボート5は3本の支柱6を有し(図2参照)、支柱6に形成された溝により多数枚のウエハWが支持されるようになっている。
このウエハボート5は、石英製の保温筒7を介してテーブル8上に載置されており、このテーブル8は、マニホールド3の下端開口部を開閉する例えばステンレススチール製の蓋部9を貫通する回転軸10上に支持される。
そして、この回転軸10の貫通部には、例えば磁性流体シール11が設けられており、回転軸10を気密にシールしつつ回転可能に支持している。また、蓋部9の周辺部とマニホールド3の下端部との間には、例えばOリングよりなるシール部材12が介設されており、これにより処理容器1内のシール性を保持している。
上記の回転軸10は、例えばボートエレベータ等の昇降機構(図示せず)に支持されたアーム13の先端に取り付けられており、ウエハボート5および蓋部9等を一体的に昇降して処理容器1内に対して挿脱されるようになっている。なお、上記テーブル8を上記蓋部9側へ固定して設け、ウエハボート5を回転させることなくウエハWの処理を行うようにしてもよい。
また、成膜装置100は、処理容器1内へ窒化ガスとして用いられる窒素含有ガス、例えばアンモニア(NH)ガスを供給する窒素含有ガス供給機構14と、処理容器1内へSiソースガスとしてモノクロロシラン(MCS)ガスを供給するSiソースガス供給機構15と、処理容器1内へパージガスとして不活性ガス、例えばNガスを供給するパージガス供給機構16とを有している。
窒素含有ガス供給機構14は、窒素含有ガス供給源17と、ガス供給源17から窒素含有ガスを導くガス配管18と、このガス配管18に接続され、マニホールド3の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて垂直に延びる石英管よりなるガス分散ノズル19とを有している。このガス分散ノズル19の垂直部分には、ウエハボート5のウエハ支持範囲に対応する上下方向の長さに亘って複数のガス吐出孔19aが所定の間隔を隔てて形成されている。各ガス吐出孔19aから水平方向に処理容器1に向けて略均一に窒素含有ガス、例えばNHガスを吐出することができる。
Siソースガス供給機構15は、Siソースガス供給源20と、ガス供給源20からSiソースガスを導くガス配管21と、このガス配管21に接続され、マニホールド3の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて垂直に延びる石英管よりなるガス分散ノズル22とを有している。ここではSiソースガスのガス分散ノズル22は2本設けられている(図2参照)。各ガス分散ノズル22の垂直部分にも、ウエハボート5のウエハ支持範囲に対応する上下方向の長さに亘って複数のガス吐出孔22aが所定の間隔を隔てて形成されている。各ガス吐出孔22aから水平方向に処理容器1内に略均一にSiソースガスとしてのMCSガスを吐出することができる。なお、Siソースガスのガス分散ノズル22は1本のみであってもよい。
パージガス供給機構16は、パージガス供給源23と、ガス供給源23からパージガスを導くガス配管24と、このガス配管24に接続され、マニホールド3の側壁を貫通して設けられた短い石英管よりなるガスノズル25とを有している。パージガスとしては不活性ガス例えばNガスを好適に用いることができる。
ガス配管18、21、24には、それぞれ開閉弁18a、21a、24aおよびマスフローコントローラのような流量制御器18b、21b、24bが設けられている。これにより、窒素含有ガス、Siソースガスおよびパージガスをそれぞれ流量制御しつつ供給することができる。
上記処理容器1の側壁の一部には、窒化ガスとして用いられる窒素含有ガスのプラズマを形成するプラズマ生成機構30が形成されている。このプラズマ生成機構30は、上記処理容器1の側壁を上下方向に沿って所定の幅で削りとることによって上下に細長く形成された開口31をその外側より覆うようにして処理容器1の外壁に気密に溶接されたプラズマ区画壁32を有している。プラズマ区画壁32は、断面凹部状をなし上下に細長く形成され、例えば石英で形成されている。
また、プラズマ生成機構30は、このプラズマ区画壁32の両側壁の外面に上下方向に沿って互いに対向するようにして配置された細長い一対のプラズマ電極33と、このプラズマ電極33に給電ライン34を介して接続され高周波電力を供給する高周波電源35とを有している。そして、上記プラズマ電極33に高周波電源35から例えば13.56MHzの高周波電圧を印加することにより窒素含有ガスのプラズマが発生し得る。なお、この高周波電圧の周波数は13.56MHzに限定されず、他の周波数、例えば400kHz等を用いてもよい。
上記のようなプラズマ区画壁32を形成することにより、処理容器1の側壁の一部が凹部状に外側へ窪ませた状態となり、プラズマ区画壁32の内部空間が処理容器1の内部空間に一体的に連通された状態となる。また、プラズマ区画壁32の内部空間および開口31は、ウエハボート5に保持されている全てのウエハWを高さ方向においてカバーできるように上下方向に十分に長く形成されている。
窒素含有ガスのガス分散ノズル19は、処理容器1内を上方向に延びていく途中で処理容器1の半径方向外方へ屈曲されて、上記プラズマ区画壁32内の最も奥の部分(処理容器1の中心から最も離れた部分)に沿って上方に向けて起立されている。このため、高周波電源35がオンされて両電極33間に高周波電界が形成された際に、ガス分散ノズル19のガス噴射孔19aから噴射された窒素含有ガス、例えばNHガスがプラズマ化されて処理容器1の中心に向けて拡散しつつ流れる。
上記プラズマ区画壁32の外側には、これを覆うようにして例えば石英よりなる絶縁保護カバー36が取り付けられている。また、この絶縁保護カバー36の内側部分には、図示しない冷媒通路が設けられており、例えば冷却された窒素ガスを流すことにより上記プラズマ電極33を冷却し得るようになっている。
Siソースガスの2本のガス分散ノズル22は、処理容器1の内側壁の上記開口31を挟む位置に起立して設けられている。このガス分散ノズル22に形成された複数のガス噴射孔22aより処理容器1の中心方向に向けてSiソースガスとしてMCSガスを吐出し得る。
一方、処理容器1の開口31の反対側の部分には、処理容器1内を真空排気するための排気口37が設けられている。この排気口37は処理容器1の側壁を上下方向へ削りとることによって細長く形成されている。処理容器1のこの排気口37に対応する部分には、排気口37を覆うように断面コ字状に成形された排気口カバー部材38が溶接により取り付けられている。この排気口カバー部材38は、処理容器1の側壁に沿って上方に延びており、処理容器1の上方にガス出口39を規定している。そして、このガス出口39から真空ポンプ等を含む真空排気機構VEMにより真空引きされる。そして、この処理容器1の外周を囲むようにしてこの処理容器1およびその内部のウエハWを加熱する筒体状の加熱機構40が設けられている。
成膜装置100の各構成部の制御、例えばバルブ18a、21a、24aの開閉による各ガスの供給・停止、マスフローコントローラ18b、21b、24bによるガス流量の制御、真空排気機構による排気制御、および高周波電源35のオン・オフ制御、加熱機構40の制御によりウエハWの温度制御等は例えばマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるコントローラ50により行われる。すなわち、コントローラ50は、ガス供給制御機構、温度制御機構等として機能する。コントローラ50には、オペレータが成膜装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、成膜装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース51が接続されている。
コントローラ50には記憶部52が接続されている。記憶部52は、成膜装置100で実行される各種処理をコントローラ50の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じて成膜装置100の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわちレシピが格納される。レシピは、例えば記憶部52の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリ等の固定型のものであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、レシピは、必要に応じて、ユーザーインターフェース51からの指示等にて記憶部52から読み出され、読み出されたレシピに従った処理をコントローラ50が実行することで、成膜装置100は、コントローラ50の制御のもと、所望の処理が実施される。
次に、以上のように構成された成膜装置を用いて行なわれる本実施形態に係るSiN膜の成膜方法について図3を参照して説明する。図3は本発明の実施形態に係る成膜方法におけるガスの供給のタイミングを示すタイミングチャートである。
まず、常温において、例えば50〜100枚の半導体ウエハWが搭載された状態のウエハボート5を予め所定の温度に制御された処理容器1内にその下方から上昇させることによりロードする。次に、蓋部9でマニホールド3の下端開口部を閉じることにより処理容器1内を密閉空間とする。半導体ウエハWとしては、直径300mmのものが例示されるが、これに限るものではない。
そして処理容器1内を真空引きして所定のプロセス圧力に維持する。これとともに、加熱機構40への供給電力を制御して、ウエハ温度を上昇させてプロセス温度に維持する。そして、ウエハボート5を回転させた状態で成膜処理を開始する。
この際の成膜処理は、図3に示すように、工程S1と工程S2とを交互に繰り返すいわゆるプラズマALDにより行う。工程S1では、SiソースガスとしてMCSガスを処理容器1に供給し、ウエハW上に吸着させる。工程S2では、窒化ガスである窒素含有ガス、例えばNHガスをプラズマ化して処理容器1に供給し、ウエハW上に吸着されたSiソースガスを窒化させる。これら工程S1および工程S2の間で処理容器1内から処理容器1内に残留するガスを除去する工程S3a、S3bを実施する。
具体的には、工程S1においては、Siソースガス供給機構15のガス供給源20からSiソースガスとしてMCSガスをガス配管21およびガス分散ノズル22を介してガス吐出孔22aから処理容器1内にT1の期間供給する。これにより、半導体ウエハ上にMCSを吸着させる。このときの期間T1は2〜30secが例示される。また、Siソースガスの流量は1〜5L/min(slm)が例示される。また、この際の処理容器1内の圧力は66.65〜666.5Pa(0.5〜5Torr)、好ましくは266.6〜600Pa(2〜4.5Torr)が例示される。
工程S2においては、窒素含有ガス供給機構14のガス供給源17から窒素含有ガスとして例えばNHガスをガス配管18およびガス分散ノズル19を介してガス吐出孔19aから吐出する。このとき、プラズマ生成機構30の高周波電源35をオンにして高周波電界を形成し、この高周波電界により窒素含有ガス、例えばNHガスをプラズマ化する。そして、このようにプラズマ化された窒素含有ガスが処理容器1内に供給される。これにより、半導体ウエハWに吸着されたMCSが窒化されてSiNが形成される。この処理の期間T2は5〜120secの範囲が例示される。また、窒素含有ガスの流量は半導体ウエハWの搭載枚数によっても異なるが、NHガスの場合は0.5〜10L/min(slm)が例示される。また、高周波電源35の周波数は特に限定されないが、13.56MHzが例示され、パワーとしては5〜1000W、好ましくは10〜200Wが採用される。また、この際の処理容器1内の圧力は13.33〜266.6Pa(0.1〜2Torr)、好ましくは13.33〜120Pa(0.1〜0.93Torr)が例示される。
この場合に、窒素含有ガスとしては、NHガスの他、Nガス、Nガス等を挙げることができ、これらを高周波電界によりプラズマ化して窒化剤として用いる。
また、工程S1と工程S2との間に行われる工程S3a、S3bは、工程S1の後または工程S2の後に処理容器1内に残留するガスを除去して次の工程において所望の反応を生じさせる工程である。ここでは、処理容器1内を真空排気しつつパージガス供給機構16のガス供給源23からガス配管24およびガスノズル25を介してパージガスとして不活性ガス例えばNガスを処理容器1内に供給する。この工程S3a、S3bの期間T3a、T3bとしては2〜15secが例示される。また、パージガス流量としては0.5〜15L/min(slm)が例示される。なお、この工程S3a、S3bは処理容器1内に残留しているガスを除去することができれば、パージガスを供給せずに全てのガスの供給を停止した状態で真空引きを継続して行うようにしてもよい。ただし、パージガスを供給することにより、短時間で処理容器1内の残留ガスを除去することができる。
このようにして、SiソースガスであるMCSガスを供給する工程S1とプラズマにより励起した窒素含有ガスを供給する工程S2とを、間に処理容器1内からガスを除去する工程S3a、S3bを挟んで、交互に繰り返し供給する。これにより、SiN膜の薄い膜を一層ずつ繰り返し積層して所定の厚さのSiN膜とすることができる。このときの繰り返し回数は、得ようとするSiN膜の膜厚により適宜決定される。
この成膜の際のウエハの温度(成膜温度)に関しては、上限はALDが可能になる温度であり、下限はALDにより良質な膜形成が可能な温度である。具体的には150〜550℃の範囲とする。
次に、図1に示す装置において、プラズマALD成膜を行った実験について説明する。まず、成膜温度について以下に詳細に説明する。
SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合についてSiN膜の成膜を行った。この実験において成膜温度は変更したがプラズマ生成時間は一定とした。このようにして形成されたSiN膜について、図4から図9を参照して以下に述べるような特性について評価をおこなった。
図4は、SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、1000/T(K)と、1サイクル当たりの成膜レート(サイクルレート)の対数との関係を示すグラフである。図4は、横軸に1000/T(K)をとり、縦軸にサイクルレートの対数をとって示す。図4におけるプロット点は、高温側から順に、DCSのグループでは、630℃、600℃、550℃、500℃、480℃、450℃、400℃、350℃、300℃で、MCSのグループでは、600℃、520℃、500℃、450℃、400℃、350℃、300℃である。
図5は、SiソースとしてMCSを用いた場合の各温度におけるSiソースのフロー時間とサイクルレートの対数との関係を示すグラフである。図5は、横軸にSiソースのフロー時間をとり、縦軸にサイクルレートの対数をとって示す。
図4に示すように、サイクルレートは、成膜温度が600℃では、MCSの場合のほうが、DCSの場合よりも著しく高くなった。また、図5に示すように、MCSの場合のサイクルレートは、成膜温度が550℃では、フロー時間の増加にともなって急激に上昇した。このようにフロー時間に依存してサイクルレートが急激に上昇すると、ALDプロセスにおける膜厚制御、特に、同一バッチ内のウエハ間の膜厚均一性の制御が困難となる。成膜温度が550℃までは、MCSを用いた場合のサイクルレートがDCSを用いた場合と同等かそれ以下となった。成膜温度が550℃ではDCSを用いたプラズマALDが可能な温度であった。これらを考慮し、MCSを用いた場合の成膜温度の上限を550℃とする。
ただし、ALDは、膜厚制御性の観点から、時間による膜厚変化の小さい領域で行うことが好ましい。ALDは、理想的には時間により膜厚が実質的に変化しない飽和ALD領域で行うものである。このような観点から、MCSを用いた場合の成膜温度は、図5に示すように、520℃以下が好ましい。
図6は、SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度とサイクルレートとの関係を示すグラフである。図6は、横軸に成膜温度をとり、縦軸にサイクルレートをとって示す。この図から、MCSを用いた場合には、150℃まで成膜可能であることが確認された。このため、MCSを用いた場合の成膜温度の下限を150℃とする。より良質な膜を得る観点から成膜温度は、300℃以上が好ましく、400℃以上がより好ましい。
また、図1に示すような、プラズマ生成機構30が処理容器1と一体的に配設され、且つ複数のウエハに沿って延びるガス分散ノズル19、22から処理ガスを供給する装置においては、より低い温度でもより高いALDサイクルレート(成膜速度)およびより良好な膜質を得ることができる。例えば、図6および図4に示すように、500℃未満の処理温度、例えば、300℃、350℃、400℃、450℃、におけるMCSを用いた場合のサイクルレートは実用可能なものである。また、ALDプロセスにおける膜厚制御性の観点からすると、図5に示すように、MCSを用いた場合の処理温度が450℃より低いことが望ましい。
このように、MCSを用いた際の成膜温度の範囲は150〜550℃に設定される。膜質および成膜速度を重視した場合、この成膜温度の範囲は400〜520℃が好ましい。また、膜質をある程度維持する一方で、膜厚制御性および装置の負担を重視した場合、この成膜温度の範囲は150〜450℃が好ましく、200〜400℃がより好ましく、300〜400℃が更に好ましい。なお、処理温度を300〜400℃とする場合には、上述の吸着工程S1の期間T1は2〜20secに設定し、好ましくは3〜9secに設定する。また、上述の窒化工程S2の期間T2は10〜90secに設定し、好ましくは20〜70secに設定する。この場合のT2/T1は0.5〜45に設定し、好ましくは2.2〜23に設定する。
図7は、SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度とSiN膜の屈折率との関係を示すグラフである。図7は、横軸に成膜温度をとり、縦軸に屈折率をとって示す。屈折率2が化学量論的なSiN膜(Si)であり、2に近づくほど化学量論的なSiN膜に近い膜が形成されていることになる。図7に示すように、MCSを用いて成膜したSiN膜のほうが同一成膜条件でDCSを用いて成膜したSiN膜よりも化学量論的なSiN膜に近いものであった。このことから、MCSのほうがDCSよりも窒化しやすいSiソースであると考えられる。そのため、MCSのほうが、より低温での成膜が可能であるものと推測される。
また、このようにMCSは窒化しやすいSiソースであり、低温成膜でも良好な膜質のSiN膜が得られ、しかも1分子当たりのCl量がDCSよりも少なく、低温成膜でもCl残留量が少ないため、MCSを用いて成膜したSiN膜は、DCSを用いて成膜したSiN膜よりも、同じ成膜温度で比較すると、より良好な薬液耐性が得られ、また、低温成膜でも薬液耐性の低下が小さい。
図8は、SiソースとしてMCSを用いた場合およびDCSを用いた場合について、成膜温度と希フッ酸(1%DHF)によるSiN膜のエッチングレートとの関係を示すグラフである。この希フッ酸(100:1DHF)はウエットエッチングに一般的に用いられる薬液である。図8は、横軸に成膜温度をとり、縦軸に下記のように規格化したエッチングレートをとって示す。なお、規格化したエッチングレートは、DCSを用いて760℃で成膜したSiN膜の希フッ酸(100:1DHF)によるエッチングレートを1として表した値である。この図に示すように、SiソースとしてDCSを用いた場合には、成膜温度が500℃より低くなると薬液耐性が急激に低下したのに対して、SiソースとしてMCSを用いた場合には、450℃でも良好な薬液耐性を有していた。
また、SiソースとしてDCSを用いて500℃よりも低い低温成膜を行う場合には、得られたSiN膜の最表面が酸化されやすいが、SiソースとしてMCSを用いた場合には、低温成膜で得られた膜表面の耐酸化性が著しく改善される。最表面の酸化は、ウエハのアンローディングの際に空気中の水分等により引き起こされるが、この最表面の酸化の程度は、膜の最表面のウエットエッチングレート(R)と、膜の内部(バルク)のウエットエッチングレート(R)との差(R−R)で表すことができると考えられる。
図9は、DCSを用いて450℃、550℃、600℃、630℃で成膜したSiN膜およびMCSを用いて450℃で成膜したSiN膜における膜最表面の耐酸化性を示すグラフである。図9では、これらの膜の耐酸化性をR−Rの値で示す。この図に示すように、DCSを用いた場合には、成膜温度450℃において、R−Rの値が著しく大きいのに対し、MCSを用いた場合には、成膜温度450℃で形成した膜のR−Rの値(耐酸化性)は、DCSを用いて550℃以上で成膜した場合と同等であった。これは、MCSのほうがDCSに比べて1分子当たりの塩素の量が少なく、表面に残留する塩素濃度が低いためと推測される。
ところで、上述のような成膜処理を所定数のバッチのウエハWに対して繰り返した後、クリーニング処理を行う。クリーニング処理では、処理容器1内に製品ウエハが搭載されていないウエハボート5を保温筒7に載せた状態で、予め所定の温度に加熱された処理容器1内にその下方から上昇させることによりロードする。次に、蓋部9でマニホールド3の下端開口部を閉じることにより処理容器1内を密閉空間とする。次に、処理容器1内を排気しながら、クリーニングガスとして、例えばHFガスやFガス等のフッ素含有ガスを処理容器1内に供給する。
これにより、処理容器1の内壁、ウエハボート5、保温筒7、ガス分散ノズル19、22に付着した反応生成物を除去する。クリーニング処理の際の処理容器1内の温度は、300〜500℃の範囲が好ましく、300〜450℃の範囲がより好ましい。なお、クリーニング処理のため、図1に仮想線で示すように、処理容器1にクリーニングガス供給機構41を接続することができる。クリーニングガス供給機構41は、クリーニングガスのガス供給源42と、ガス供給源42から延びるガス配管43とを有している。ガス配管43は途中で分岐して、ガス配管18およびガス配管21に接続されている。
クリーニング処理後で、次の成膜処理の前に、製品ウエハが搭載されていないウエハボート5を保温筒7に載せた状態で、処理容器1内のコーティング処理を行い、処理容器1の内壁やウエハボート等の表面を被覆する。これは、これらの部材(石英製)からのパーティクルやNa等の汚染物等が飛散して製品膜を汚染することを抑制するためである。プラズマALDにより製品膜の成膜を行う成膜装置においては、従来、このコーティング処理についても、制御の簡易性や歩留まりを上げるために、成膜処理と同じ処理ガスを使用してプラズマALDにより行っている。
しかし、MCSを用いてプラズマALDによりコーティング膜を形成した場合、DCSを用いた場合に比べて、製品膜に対するNa汚染が生じやすくなる。これは、MCSを用いた場合、上述のように、形成された膜中に含まれる塩素(Siソースガスに由来する)の濃度が低くなることに起因すると考えられる。即ち、半導体デバイスの性能の観点から、製品膜中の汚染物としての塩素の濃度は当然低いことが好ましいが、コーティング膜の塩素の濃度はNaトラップ効果を発揮するため、ある程度のレベルであることが好ましい。
かかる観点から、本発明者らが研究を進めたところ、MCSをSiソースガスとして用いる場合には、製品膜をプラズマALDにより形成する場合でも、コーティング処理はサーマルALDにより行うことが好ましいことが見出された。サーマルALDによりコーティング処理を行うことにより、コーティング膜中の塩素濃度を高くすることができ、且つ処理容器1内の底部から頂部まで十分な厚さのコーティング膜を形成することができる。
図10は、プラズマALDおよびサーマルALDで形成したSiN膜中のCl含有量を示すグラフである。このデータはSiソースガスとしてDCSを用いたものであるが、MCSを用いた場合も同様な結果が得られることが確認されている。図10に示すように、プラズマの有無により、Cl濃度の明らかに有意差がある。サーマルALDのほうが膜中のClの濃度が高いため、サーマルALDによりコーティング処理を行うことにより、より高いClによるNaトラップ効果が期待できる。
具体的には、このサーマルALDは、プラズマを生成しない点を除いて、図3に示すタイミングチャートと同様に、MCSガスを供給する吸着工程と、窒化ガスを供給する窒化工程とを交互に繰り返すことにより行う。吸着工程では、SiソースガスであるMCSを処理容器1に供給し、処理容器1の内面等の上に吸着させる。窒化工程では、窒化ガスであるNHガスをプラズマ化することなく処理容器1に供給し、処理容器1の内面等の上に吸着されたSiソースガスを窒化させる。これら吸着工程および窒化工程の間で処理容器1内から処理容器1内に残留するガスを除去するパージ工程を実施する。
このコーティング処理において、処理容器1内の加熱温度を成膜処理よりも高くする。具体的な加熱温度は、300〜630℃に設定され、好ましくは500〜630℃に設定される。その他の条件に関しては、製品膜を形成する成膜用のプラズマALDとほぼ同様の条件で行うことができる。また、コーティング処理における工程の長さも、成膜処理における工程の長さと同様の範囲とすることができるが、パージ工程の長さは短くしてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では本発明を複数の半導体ウエハを搭載して一括して成膜を行うバッチ式の成膜装置に適用した例を示したが、これに限らず、一枚のウエハ毎に成膜を行う枚葉式の成膜装置に適用することもできる。
また、上記実施形態においては、窒化ガスである窒素含有ガスとしてNHガスを用いたが、これに限らず、上述したように、Nガス、Nガス等の他の窒素含有ガスを用いることができる。
さらに、上記実施形態においては、プラズマ生成機構を処理容器に一体的に組み込んだ例について説明したが、これに限定されず、プラズマ生成機構を処理容器とは別体で設け、窒素含有ガスを処理容器の外で予めプラズマ化して処理容器に導入するリモートプラズマ装置を用いてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、窒素含有ガスであるNHガスをプラズマ化して用いたが、窒素含有ガスによっては、必ずしもプラズマ化する必要はない。
さらにまた、上記実施形態ではMCSガスとNHガスとを完全に交互に供給したが、MCSガスを供給するときにもNHガスを供給する等、必ずしも完全に交互に供給する必要はない。
さらにまた、被処理体としては、半導体ウエハに限定されず、LCDガラス基板等の他の基板にも本発明を適用することができる。
1;処理容器
5;ウエハボート
14;窒素含有ガス供給機構
15;Siソースガス供給機構
16;パージガス供給機構
19;窒素含有ガス分散ノズル
22;Siソースガス分散ノズル
30;プラズマ生成機構
33;プラズマ電極
35;高周波電源
40;加熱機構
100;成膜装置
W;半導体ウエハ(被処理体)

Claims (10)

  1. 真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、
    前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、
    次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、
    を具備し、
    前記成膜処理及び前記コーティング処理の各々は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返すALD(atomic layer deposition)を使用し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給することと、
    前記コーティング処理は、前記処理容器内へ前記Siソースガス及び前記窒化ガスを何れもプラズマ化せずに供給するサーマルALDで行うことと、
    を特徴とする成膜方法。
  2. 真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、
    前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、
    次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、
    を具備し、
    前記成膜処理は、パージ工程を間に挟んで吸着工程及び窒化工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記吸着工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記窒化工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALD(atomic layer deposition)によって行うことと、
    前記コーティング処理は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給し、ここで前記処理容器内に前記Siソースガス及び前記窒化ガスを何れもプラズマ化せずに供給するサーマルALDによって行うことと、
    を特徴とする成膜方法。
  3. 前記コーティング処理の処理温度は300〜630℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜方法。
  4. 真空保持可能な処理容器内でシリコン窒化膜からなる製品膜を形成する成膜方法であって、
    前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する成膜処理を複数回繰り返すことと、
    次に、前記成膜処理によって前記処理容器内に付着した反応生成物を除去するクリーニング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内をシリコン窒化膜からなるコーティング膜で被覆するコーティング処理を、前記処理容器内に製品用被処理体を収納しない状態で行うことと、
    次に、前記処理容器内で製品用被処理体上に前記製品膜を形成する前記成膜処理を行うことと、
    を具備し、
    前記成膜処理は、パージ工程を間に挟んで吸着工程及び窒化工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記吸着工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてモノクロロシランガスを供給し、前記窒化工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALD(atomic layer deposition)によって行うことと、
    前記コーティング処理は、パージ工程を間に挟んで第1供給工程及び第2供給工程を交互に含むサイクルを複数回繰り返し、前記第1供給工程では、前記処理容器内へSiソースガスとしてジクロロシランガスを供給し、前記第2供給工程では、前記処理容器内へ窒化ガスとして窒素含有ガスを供給するALDによって行うことと、
    を特徴とする成膜方法。
  5. 前記処理容器は、複数の被処理体を複数段に配置するように構成され、前記処理容器は石英製部分を含み、ここから汚染物としてNaが発生する可能があることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の成膜方法。
  6. 前記成膜処理は、処理温度を150〜550℃に設定し、前記Siソースガスを供給する際の処理圧力を66.65〜666.5Paに設定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成膜方法。
  7. 前記成膜処理は、前記処理容器内に前記Siソースガスをプラズマ化せずに供給する一方、前記窒化ガスを前記処理容器の側壁に取り付けられたプラズマ生成機構によりプラズマ化して供給するプラズマALDで行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の成膜方法。
  8. 前記窒素含有ガスは、NHガスであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の成膜方法。
  9. コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の成膜方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  10. 複数の被処理体に対してシリコン窒化膜を成膜する成膜装置であって、
    真空保持可能な縦型の処理容器と、
    前記被処理体を複数段に保持した状態で前記処理容器内に保持する保持部材と、
    前記処理容器の外周に設けられた前記被処理体を加熱する加熱機構と、
    前記処理容器内へSiソースガスを供給するSiソースガス供給機構と、
    前記処理容器内へ窒化ガスを供給する窒素含有ガス供給機構と、
    前記成膜装置の動作を制御する制御部と、
    を具備し、前記制御部は、コンピュータと、前記コンピュータ上で動作し、前記装置を制御するための前記プログラムが記憶された請求項9に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体と、を含むことを特徴とする縦型成膜装置。
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