JP2013178916A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極活物質としてリチウムチタン複合酸化物を用いた非水電解質二次電池において、負極の自己放電反応を抑制し、電池の充放電サイクル時または電池の保存時に電池の残存容量が減少するのを防止することが可能な非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解質二次電池は、正極と負極を有する非水電解質二次電池であって、負極がリチウムチタン複合酸化物とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般的には非水電解質二次電池に関し、特定的には、負極にリチウムチタン複合酸化物を用いた非水電解質二次電池に関する。
携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等の携帯用電子機器の市場拡大に伴い、これら電子機器のコードレス電源としてエネルギー密度が大きく長寿命の二次電池が待望されている。そして、このような要求に応えるために、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを荷電担体とし、その電荷授受に伴う電気化学反応を利用した二次電池が開発されている。その中でも、エネルギー密度の大きなリチウムイオン二次電池は広く普及している。
上記のリチウムイオン二次電池では、正極活物質としてコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム含有遷移金属酸化物が使用されている。また、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素材料が使用されている。炭素材料の中でも、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛は、放電電圧がリチウム金属に対して0.2Vと低く、黒鉛を負極活物質として用いた場合、放電電圧が3.6Vの電池が可能となる。しかしながら、炭素材料を負極に用いた場合、電池内部で短絡が発生すると、負極から正極に一気にリチウムイオンが流れ、温度が急上昇する恐れがある。
そこで、電池内部で短絡が生じても急激に電流が流れないチタン酸リチウム等のリチウムチタン複合酸化物が注目されている。リチウムチタン複合酸化物は、結晶格子の構造、サイズを変化させることなくリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料であり、高信頼性の非水電解質二次電池の負極活物質として有力である。
しかしながら、リチウムチタン複合酸化物は、リチウムイオンの挿入・脱離電位が1.5V(vs Li/Li+)と高いため、負極活物質に炭素材を用いたリチウムイオン二次電池と比較して電池電圧が低下する。その結果、エネルギー密度が低下するという問題がある。
この問題を解決するために、4.4V(vs Li/Li+)以上の領域に電位平坦部を有するスピネル型構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物を正極活物質として用いることが提案されている。この場合、リチウムイオンの挿入・脱離電位が1.5V(vs Li/Li+)と高いリチウムチタン複合酸化物を負極活物質として用いても、上記の高電位のスピネル型構造のリチウムマンガンニッケル複合酸化物を正極活物質として用いることによって、エネルギー密度を向上させることが可能となる。
たとえば、特開2006‐66341号公報(以下、特許文献1という)には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として、4.4V(vs Li/Li+)以上の領域に電位平坦部を有するスピネル型構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物、負極活物質として、スピネル型構造のリチウムチタン複合酸化物を用いた非水電解質二次電池が開示されている。
特開2006‐66341号公報
ところが、本発明者によれば、負極活物質としてリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池では、電池の充放電サイクル時または電池の保存時に、負極の自己放電反応が進行し、電池の残存容量が減少するという問題が生ずることがわかった。
そこで、本発明の目的は、負極活物質としてリチウムチタン複合酸化物を用いた非水電解質二次電池において、負極の自己放電反応を抑制し、電池の充放電サイクル時または電池の保存時に電池の残存容量が減少するのを防止することが可能な非水電解質二次電池を提供することである。
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、負極活物質としてリチウムチタン複合酸化物を用いた非水電解質二次電池において、負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物にアナターゼ型構造の酸化チタンを加えて負極を構成すると、負極の自己放電反応を抑制できることを見出した。この知見に基づいて、本発明に従った非水電解質二次電池は、次のような特徴を備えている。
本発明に従った非水電解質二次電池は、正極と負極を有する非水電解質二次電池であって、負極がリチウムチタン複合酸化物とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを含む。
本発明の非水電解質二次電池において、負極は、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して炭素を主成分とする導電剤を0重量部以上7.5重量部以下含んでもよい。
本発明の非水電解質二次電池において、負極は、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、炭素を主成分とする導電剤とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを0重量部よりも大きく15重量部以下含むことが好ましい。また、負極が、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、炭素を主成分とする導電剤とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを3重量部以上15重量部以下含むことがより好ましい。さらに、負極が、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、アナターゼ型構造を有する酸化チタンを3重量部以上15重量部以下含むことがより好ましい。
また、本発明の非水電解質二次電池において、リチウムチタン複合酸化物は、スピネル型構造を有するチタン酸リチウムであることが好ましい。
さらに、本発明の非水電解質二次電池において、正極は、マンガンを含むスピネル型構造を有するリチウム遷移金属酸化物を含むことが好ましい。
上記の場合、リチウム遷移金属酸化物はリチウムニッケルマンガン複合酸化物であることが好ましい。リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、一般式Li1+xNiyMn2-x-y4(式中、xは0≦x≦0.1、yは0.40≦z≦0.55を満たす)で表されることが好ましい。また、リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、金属リチウムの電位に対する上限電位が4.5V(vs Li/Li+)以上であることが好ましい。
本発明によれば、負極がリチウムチタン複合酸化物を含む非水電解質二次電池において、負極がリチウムチタン複合酸化物とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを含むことにより、負極の自己放電反応を抑制し、電池の充放電サイクル時または電池の保存時に電池の残存容量が減少するのを防止することができる。
本発明の一つの実施の形態としてのコイン型非水電解質二次電池、ならびに本発明の実施例および比較例で作製されたコイン型非水電解質二次電池を示す断面図である。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と負極を有する非水電解質二次電池であって、負極がリチウムチタン複合酸化物とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを含む。負極がリチウムチタン複合酸化物に加えてアナターゼ型構造を有する酸化チタンを含むことにより、負極の自己放電反応を抑制し、電池の充放電サイクル時または電池の保存時において電池の残存容量が減少するのを防止することができる。
本発明の非水電解質二次電池において、負極は、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して炭素を主成分とする導電剤を0重量部以上7.5重量部以下含んでもよい。負極が炭素を主成分とする導電剤を所定量以下含んでも、負極の自己放電反応を抑制し、電池の充放電サイクル時または電池の保存時において電池の残存容量が減少するのを防止することができるが、負極が炭素を主成分とする導電剤を含まない場合、電池の残存容量が減少するのをより効果的に防止することができる。
なお、アナターゼ型構造の酸化チタンの容量は初回充電を除いて電池の容量に寄与しないため、負極のサイクル特性の低下を引き起こさない。しかし、負極合材中において炭素を主成分とする導電剤とアナターゼ型構造の酸化チタンとの合計含有量が増大するにしたがって負極の容量が減少するため、上記の合計含有量は、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して0重量部よりも大きく15重量部以下にすることが望ましい。この場合、電池の残存容量が減少するのをより効果的に防止することができる。また、負極が、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、炭素を主成分とする導電剤とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを3重量部以上15重量部以下含むことがより好ましい。さらに、負極が、リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、アナターゼ型構造を有する酸化チタンを3重量部以上15重量部以下含むことがより好ましい。
また、本発明の非水電解質二次電池において、負極に含まれる負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物には、スピネル型、ラムスデライト型等があるが、充放電サイクル特性、充放電曲線における電圧の平坦性、合成の容易性を考慮すると、スピネル型構造のチタン酸リチウムを用いるのが好ましく、たとえば、スピネル型構造のLi4Ti512等を挙げることができる。リチウムチタン複合酸化物がリチウム、チタンおよび酸素以外の元素を含んでいてもよい。また、リチウム、チタンおよび酸素以外の元素が、スピネル型構造のリチウムチタン複合酸化物中に置換された化合物として含まれる場合もある。
負極に含まれるアナターゼ型の酸化チタンは、負極合材の作製時に負極活物質としてのチタン酸リチウムに加えてもよく、あるいは、チタン酸リチウムの合成時にチタン酸リチウムとアナターゼ型の酸化チタンの混合物を合成してもよい。
さらに、本発明の非水電解質二次電池において、充放電サイクル特性、充電時の安定性を考慮すると、正極に含まれる正極活物質として、マンガンを含むスピネル型構造を有するリチウム遷移金属酸化物を用いることが好ましい。この場合、負極がリチウムチタン複合酸化物に加えてアナターゼ型構造を有する酸化チタンを含むことにより、充電と放電において電圧変化がほとんどない領域、すなわち、充放電曲線において電圧変化がほとんどない電圧平坦部(電圧プラトー)を多段にすることができる。これにより、電圧値で放電度合いを測定することができる。
上記の場合、リチウム遷移金属酸化物はリチウムニッケルマンガン複合酸化物であることが好ましい。リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、一般式Li1+xNiyMn2-x-y4(式中、xは0≦x≦0.1、yは0.40≦z≦0.55を満たす)で表されることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池において、スピネル型構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物は、正極として用いられた場合の電位、たとえば、満充電状態での正極電位が金属リチウムの電位に対して4.5Vよりも貴となるものである。すなわち、上記のリチウムニッケルマンガン複合酸化物は、金属リチウムの電位に対する上限電位が4.5V(vs Li/Li+)以上である。言い換えれば、スピネル型構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物は、正極として用いられた場合、4.5V(vs Li/Li+)以上に電位平坦部を有する。
なお、正極活物質は、リチウムニッケルマンガン複合酸化物以外に、コバルト酸リチウム複合酸化物、マンガン酸リチウム複合酸化物、ニッケル酸リチウム複合酸化物、リチウム‐ニッケル‐マンガン‐コバルト複合酸化物、リチウム‐マンガン‐コバルト複合酸化物、リチウム‐ニッケル‐コバルト複合酸化物等を用いることができる。さらに、正極活物質は、上記の材料から適宜選択して混合したものでもよい。正極活物質は、LiFePO4といったオリビン系材料でもよい。
次に、本発明の非水電解質二次電池の製造方法の一例を以下で詳細に説明する。
まず、正極を形成する。たとえば、スピネル型構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物を含む正極活物質に、導電剤および結着剤を加えて混合して正極合材を作製する。この正極合材に有機溶剤または水を加えて正極合材スラリーとする。この正極合材スラリーを電極集電体上に任意の塗工方法で塗工し、乾燥することにより正極を形成する。
次に、負極を形成する。たとえば、リチウムチタン複合酸化物を含む負極活物質に、アナターゼ型構造を有する酸化チタンおよび結着剤を加えて混合して負極合材を作製する。この負極合材に有機溶剤または水を加えて負極合材スラリーとする。この負極合材スラリーを電極集電体上に任意の塗工方法で塗工し、乾燥することにより負極を形成する。なお、リチウムチタン複合酸化物を含む負極活物質に、さらに炭素を主成分とする導電剤を加えて混合して負極合材を作製してもよい。
本発明において結着剤は特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース等の各種樹脂を使用することができる。
また、有機溶剤についても、特に限定されるものではなく、たとえば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N‐メチルピロリドン、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ‐ブチロラクトン等の塩基性溶媒、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ニトロベンゼン、アセトン等の非水溶媒、メタノール、エタノール等のプロトン性溶媒等を使用することができる。また、有機溶剤の種類、有機化合物と有機溶剤との配合比、添加剤の種類とその添加量等は、二次電池の要求特性や生産性等を考慮し、任意に設定することができる。
次いで、図1に示すように、上記で得られた正極14を電解質に含浸させることにより、この正極14に電解質を染み込ませた後、正極端子を兼ねたケース11の底部中央の正極集電体上に正極14を載置する。その後、電解質を含浸させたセパレータ16を正極14上に積層し、さらに負極15と集電板17を順次積層し、内部空間に電解質を注入する。そして、集電板17上に金属製のばね部材18を載置すると共に、ガスケット13を周縁に配し、かしめ機等で負極端子を兼ねた封口板12をケース11に固着して外装封止することによってコイン型非水電解質二次電池1が作製される。
なお、電解質は、正極14と対向電極である負極15との間に介在して両電極間の荷電担体輸送を行う。このような電解質としては、室温で10-5〜10-1S/cmのイオン伝導度を有するものを使用することができる。たとえば、電解質塩を有機溶剤に溶解させた電解液を使用することができる。ここで、電解質塩としては、たとえば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、Li(C25SO22N、Li(CF3SO23C、Li(C25SO23C等を使用することができる。
上記の有機溶剤としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ‐ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N‐メチル‐2‐ピロリドン等を使用することができる。
また、電解質には、固体電解質を使用してもよい。固体電解質に用いられる高分子化合物としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン‐エチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン‐テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体、アクリロニトリル‐メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル‐メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル‐エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル‐エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル‐メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル‐アクリル酸共重合体、アクリロニトリル‐ビニルアセテート共重合体等のアクリロニトリル系重合体、さらにはポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド‐プロピレンオキサイド共重合体、およびこれらのアクリレート体、メタクリレート体の重合体等を挙げることができる。また、これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを電解質として使用してもよい。あるいは電解質塩を含有させた高分子化合物のみをそのまま電解質に使用してもよい。なお、電解質として、Li2S‐P25系、Li2S‐B23系、Li2S‐SiS2系に代表される硫化物ガラスや、ハロゲン化リチウム、窒化リチウム、リチウム酸素酸塩およびこれらの誘導体、リン酸リチウム(Li3PO4)等のLi‐P‐O系化合物、リン酸リチウムに窒素を混ぜたLIPON(LiPO4-xx)、Li4SiO4等のLi‐Si‐O系化合物、Li‐P‐Si‐O系化合物、Li‐V‐Si‐O系化合物、La0.51Li0.35TiO2.94、La0.55Li0.35TiO3、Li3xLa2/3-xTiO3等のぺロブスカイト型構造を有する化合物、Li、La、Zrを有するガーネット型構造を有する化合物、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43、Li1.2Al0.2Ti1.8(PO43等のナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物等の無機固体電解質を用いてもよい。
上記の実施の形態では、コイン型二次電池について説明したが、電池形状は特に限定されるものでないのはいうまでもなく、円筒型、角型、シート型等にも適用できる。また、外装方法も特に限定されず、金属ケースや、モールド樹脂、アルミニウムラミネートフィルム等を使用してもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は一例であり、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
以下、コイン型非水電解質二次電池の実施例1〜6と比較例1〜3について説明する。
(実施例1)
(正極活物質:リチウムニッケルマンガン複合酸化物の作製)
スピネル型構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物であるLiNi0.5Mn1.54の作製は以下のようにして行った。リチウム含有原料として炭酸リチウム(Li2CO3)、ニッケル含有原料として平均粒径が0.4μmのニッケル金属粉、マンガン含有原料として四三酸化マンガン(Mn34)を準備した。これらの原料を、モル比で、Li:Ni:Mn=1.0:0.5:1.5となるように秤量した。秤量した原料を、溶媒に水を用いて、直径が5mmのジルコニアボールを用いたボールミルにより混合してスラリーを作製した。得られたスラリーを噴霧乾燥し、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、アルミナを主成分とするサヤに入れ、大気中にて1000℃の温度で10時間焼成することにより、上記のリチウムニッケルマンガン複合酸化物を作製した。
(負極活物質:リチウムチタン複合酸化物の作製)
スピネル型構造のリチウムチタン複合酸化物であるチタン酸リチウム(Li4Ti512)の作製は以下のようにして行った。リチウム含有原料として炭酸リチウム(Li2CO3)、チタン含有原料として酸化チタン(TiO2)を準備した。これらの原料を、LiとTiのモル比がLi:Ti=4:5となるように秤量した。秤量した原料を、溶媒に水を用いて、直径が5mmのジルコニアボールを用いたボールミルにより混合してスラリーを作製した。得られたスラリーを噴霧乾燥し、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、アルミナを主成分とするサヤに入れ、大気中にて800℃の温度で5時間焼成することにより、上記のチタン酸リチウムを作製した。
(正極の作製)
上記で作製されたスピネル型構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、導電剤としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、重量比で88:6:6となるように秤量し、混合して正極合材を作製した。この正極合材を、溶媒としてのN‐メチル‐2‐ピロリドン中に分散させて正極スラリーを作製した。この正極スラリーを、厚みが20μmのアルミニウム箔の表面上に均一に塗布して140℃の温度で乾燥させた後、1トン/cm2の圧力でプレスすることにより、集電体と正極層とからなる正極シートを作製した。ここで、乾燥後のアルミニウム箔を除いた正極合材の重量が7mg/cm2となるように正極スラリーの塗布量を調整した。
(負極の作製)
次に、上記で作製されたスピネル型構造のチタン酸リチウムと、アナターゼ型の酸化チタンと、導電剤としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、以下の表1に示す重量比率となるように秤量し、混合して負極合材を作製した。この負極合材を、溶媒としてのN‐メチル‐2‐ピロリドン中に分散させて負極スラリーを作製した。この負極スラリーを、厚みが20μmのアルミニウム箔の表面上に均一に塗布して140℃の温度で乾燥させた後、1トン/cm2の圧力でプレスすることにより、集電体と負極層とからなる負極シートを作製した。ここで、乾燥後のアルミニウム箔を除いた負極合材の重量が4mg/cm2となるように負極スラリーの塗布量を調整した。
(電池の作製と評価)
上記で作製された正極シートと負極シートを、それぞれ、直径が14mmの円板と直径が12mmの円板に打ち抜くことにより、図1に示すような正極14と負極15を作製した。負極15に集電板17を張り合わせた。セパレータ16には、直径が16mmの円板状のポリエチレン多孔膜を用いた。電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比3:7で混合した溶媒に、溶媒1リットル当たり1モルの六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解した有機電解液を用いた。このようにして、直径が20mm、厚みが3.2mmのコイン型非水電解質二次電池1を作製した。
以上のようにして作製されたコイン型非水電解質二次電池1を用いて充放電特性を評価した。25℃の恒温槽内にて、0.18mA/cm2の電流値、2.0〜3.6Vの電圧範囲で3サイクル充放電させた。その後、0.18mA/cm2の電流値で3.6Vまで充電を行い、続いて3.6Vの定電圧で2時間充電したときの充電容量を「50℃保存前の充電容量」とした。充電後のコイン型非水電解質二次電池1を50℃の恒温槽内にて開回路状態で1週間保存した。50℃保存後のコイン型非水電解質二次電池1を25℃の恒温槽内に入れて、0.18mA/cm2の電流値で2.0Vの電圧まで放電を行い、そのときの放電容量を「残存容量」とした。「残存容量率」を以下の式で算出した。
(残存容量率)[%]={(残存容量)/(50℃保存前の充電容量)}×100
実施例1〜6と比較例1〜3で作製された電池特性の評価結果としての「残存容量率」とともに、負極合材成分の重量比率[%]、チタン酸リチウム100重量部に対するアセチレンブラックの重量比率[重量部]、および、チタン酸リチウム100重量部に対するアナターゼ型構造の酸化チタンとアセチレンブラックとの合計の重量比率[重量部]を以下の表1に示す。
Figure 2013178916
表1に示す結果から、実施例1〜6の電池は、負極合材がアナターゼ型構造の酸化チタンを含んでいるため、比較例1〜3の電池に比べて、50℃保存後の残存容量率が高く、電池の自己放電を抑制することができたことがわかる。
また、負極合材がアナターゼ型構造の酸化チタンと導電剤としてのアセチレンブラックとを含む実施例2の電池は、負極合材が実施例2と同じ量のアセチレンブラックを含むが、アナターゼ型構造の酸化チタンを含まない比較例1の電池に比べて、50℃保存における電池の残存容量率が高く、電池の自己放電を抑制することができたことがわかる。
さらに、負極合材が同じ量のアナターゼ型構造の酸化チタンを含む電池では、負極合材が導電剤としてのアセチレンブラックを含まない実施例3、4の電池は、負極合材がアセチレンブラックを含む実施例1、2の電池に比べて、同等以上に50℃保存後の残存容量率が高く、電池の自己放電を抑制することができたことがわかる。
なお、負極合材が、チタン酸リチウム100重量部に対して導電剤としてのアセチレンブラックを7重量部以下含む実施例1、2の電池でも、負極の自己放電反応を抑制し、電池の残存容量が減少するのを防止することができるが、負極合材が導電剤としてのアセチレンブラックを含まない実施例3〜6の電池では、電池の残存容量が減少するのをより効果的に防止することができたことがわかる。
また、負極合材中において炭素を主成分とする導電剤とアナターゼ型構造の酸化チタンとの合計含有量が増大するにしたがって負極の容量が減少するため、上記の合計含有量がリチウムチタン複合酸化物100重量部に対して0重量部よりも大きく15重量部以下である実施例1〜6の電池においては、電池の残存容量が減少するのをより効果的に防止することができたことがわかる。
今回開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
本発明の非水電解質二次電池は、電池の充放電サイクル時または電池の保存時に電池の残存容量が減少するのを防止することができるので、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等の携帯用電子機器の電源に有用である。
1:コイン型非水電解質二次電池、11:ケース、12:封口板、13:ガスケット、14:正極、15:負極、16:セパレータ、17:集電板、18:ばね部材。

Claims (10)

  1. 正極と負極を有する非水電解質二次電池であって、
    前記負極が、リチウムチタン複合酸化物とアナターゼ型構造を有する酸化チタンとを含む、非水電解質二次電池。
  2. 前記負極が、前記リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して炭素を主成分とする導電剤を0重量部以上7.5重量部以下、含む、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記負極が、前記リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、炭素を主成分とする導電剤と前記アナターゼ型構造を有する酸化チタンとを0重量部よりも大きく15重量部以下、含む、請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極が、前記リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、炭素を主成分とする導電剤と前記アナターゼ型構造を有する酸化チタンとを3重量部以上15重量部以下、含む、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記負極が、前記リチウムチタン複合酸化物100重量部に対して、前記アナターゼ型構造を有する酸化チタンを3重量部以上15重量部以下、含む、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記リチウムチタン複合酸化物が、スピネル型構造を有するチタン酸リチウムである、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記正極が、マンガンを含むスピネル型構造を有するリチウム遷移金属酸化物を含む、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記リチウム遷移金属酸化物が、リチウムニッケルマンガン複合酸化物である、請求項7に記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物が、一般式Li1+xNiyMn2-x-y4(式中、xは0≦x≦0.1、yは0.40≦x≦0.55を満たす)で表される、請求項8に記載の非水電解質二次電池。
  10. 前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、金属リチウムの電位に対する上限電位が4.5V(vs Li/Li+)以上である、請求項8または請求項9に記載の非水電解質二次電池。

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