JP2013178862A - ライブラリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ライブラリ装置において、両面読み書き可能な記録媒体の向きを反転させる動作をなくすことが考慮されていない。
【解決手段】
記録媒体運搬部が記録媒体を記録媒体格納部から記録再生部に運搬し装填する機能を持つライブラリ装置において、未記録の記録媒体が最初に記録再生部に装填された向きを表面、その反対を裏面として、以後扱う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ライブラリ装置に関するものである。
本技術分野の背景技術として、特開平7−326166公報がある。特許文献1には、両面読み書き可能な記録媒体を扱うにあたり、「表裏の面の方向もこれを反転する必要が少なくなるように設定するので、ユーザがいちいち格納位置を指定する手間が省ける。」と記載されている。
特開平7−326166公報
特許文献1では、記録媒体の向きを反転させる動作を極力少なくなるように記録媒体の収納を制御するが、そもそもその反転動作をなくすことは考慮されていない。
そこで、本発明は、ライブラリ装置において、両面読み書き可能な記録媒体を記録媒体格納部から記録再生部に装填するまでに反転することなく使用でき、また、アドレス等の再配置することなく簡易に両面読み書き可能な記録媒体に記録再生することを目的とする。
上記目的は、アーカイブ装置に用いられるライブラリのドライブの配置方法および搬入方法を工夫することで達成できる。
本発明によれば、ライブラリ装置において、両面読み書き可能な記録媒体を記録媒体格納部から記録再生部に装填するまでに反転することなく使用できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ライブラリ装置の構成を示すブロック図 記録再生部の構成を示すブロック図 記録媒体運搬部のブロック図 記録媒体運搬部の外観図 サーバの構成を示すブロック図 記録媒体の情報テーブル 記録媒体の表面に記録する際に行う処理のフローチャート 記録媒体の裏面に記録する際に行う処理のフローチャート
以下、図面を用いて実施例を説明する。
本実施例1は、記録媒体運搬部が記録媒体を記録媒体格納部から記録再生部に運搬し装填する機能を持つライブラリ装置において、両面読み書き可能な記録媒体を扱う場合の実施例である。
ライブラリ装置とは、サーバやディスクアレイ装置などに記録されるデータの保護を目的としたバックアップ、あるいはそのデータの長期保存、安全保管を目的としたアーカイブに利用するものである。
図1はライブラリ装置の構成を示すブロック図である。ライブラリ装置101は、記録時には、データをネットワーク104から受け取り、サーバ103を介してハードディスク105に蓄積し、蓄積したデータを記録媒体109に記録する。再生時には、ハードディスク105または記録媒体109からデータを再生し、サーバ103を介してネットワーク104に送る。サーバ103は、ライブラリ装置101の内蔵するCPU(Central Processing Unit)102との通信によってライブラリ装置を制御するとともに、ハードディスク105を制御し、データの記録再生やネットワーク104を介したデータ送受信等のデータ管理を行う。ハードディスク105は、サーバ103に制御されてネットワーク104から送られたデータを蓄える。また、ハードディスク105は、1台あるいは複数で構成してもよい。また、ハードディスクを複数備えるディスクアレイ装置の形態であってもよい。
記録媒体109は、例えばBD−R(Blu−ray Disc Recordable)に代表されるような光ディスクである。また、記録媒体109は、表面と裏面の両面を記録再生することが可能である。また、記録媒体109は、光磁気ディスクやホログラム等の記録媒体であってもよい。なお、以下実施例では表面と裏面と表記するが、もちろんA面やB面という表と裏を表す表現であっても良い。
記録媒体109は、記録媒体格納部108の内部に複数枚格納されている。図1では記録媒体格納部108は1つしか図示しないが、ライブラリ装置101内に複数内蔵してもよく、例えば一方は未記録の記録媒体格納装置、他方は記録済の記録媒体格納装置など、用途に応じて使い分けても構わない。もちろん、記録媒体格納部108の内部を未記録の記録媒体格納領域と記録済の記録媒体格納領域とに区切っても構わない。
記録媒体109は、データ記録時、記録媒体運搬部107によって記録媒体格納部108から取り出され、記録再生部110、111に装填され、データ記録が終了すると、記録媒体運搬部107によって記録媒体格納部108へと戻される。一方、データ再生時、記録媒体109は記録媒体運搬部107によって記録媒体格納部108から取り出され、記録再生部110、111に装填され、データを再生し、データ再生が終了すると、記録媒体運搬部107によって記録媒体格納部108へと戻される。
記録媒体格納部108には、記録媒体の位置を特定するため位置情報があり、記録媒体運搬部はCPUから指示された位置情報を元に記録媒体を特定する。
記録再生部110、111は、ライブラリ装置のCPU102によって制御されて、記録媒体109にデータを記録または記録媒体109からデータの再生を行う。記録再生部110、111は、一方が記録媒体の表面専用、他方が裏面専用とする。記録再生部110、110を表面専用、裏面専用とするために同じタイプの記録再生部を例えば反対の向きに配置する。あるいは、表面専用の記録再生部は一般的なものと同じもので、裏面専用の記録再生部は一般的なものと異なる独自の構成のものでもよい。またその反対の構成でもよい。
図1では記録再生部110,111は、2つしか図示しないが、ライブラリ装置101内に3つ以上内蔵してもよい。なお、その際、表面専用、裏面専用それぞれの記録再生部の数は同じでなくてもよい。例えば、記録媒体109の表面から記録するならば表面専用の記録再生部の数を裏面専用の記録再生部の数よりも多くライブラリ装置101内に内蔵してもよい。
記録媒体運搬部107は、ライブラリ装置のCPU102に制御されて、記録媒体109を記録媒体格納部108から取り出し、運搬し、記録再生部110、111に装填する。あるいは、記録媒体109を記録再生部110、111から受け取り、運搬し、記録媒体格納部108へと格納する。その際、ライブラリ装置のCPU102の指示により、表面の記録または再生を行うのであれば、表面専用の記録再生部に記録媒体を装填し、裏面の記録または再生を行うのであれば、裏面専用の記録再生部に記録媒体を装填する。
CPU102は、サーバ103からの要求により、記録媒体運搬部107を制御して、記録媒体格納部108に格納された複数枚の記録媒体109の中から所望の記録媒体を選択し、記録再生部110、111に送る。また、記録媒体運搬部107を制御して記録再生部110、111から記録媒体109を受け取り、記録媒体格納部108内の所定の位置に記録媒体を格納する。106はメモリであり、各種のプログラムや情報が記録されており、例えばライブラリ装置のCPU102を制御するためのプログラムや設定情報もメモリ106に記録されている。
図2は記録再生部の構成を示すブロック図である。記録再生部110は、ライブラリ装置のCPU102から入力したデータを記録媒体109に記録する。また、記録媒体109から再生したデータをライブラリ装置101のCPU102に出力する。
記録再生部110のCPU207は、記録再生部110の記録処理、再生処理の制御を行う。なお、CPUでなくとも、同様の制御が可能な任意の部を用いてもよい。また、記録再生部の記録処理または再生処理を開始する際に、自身の管理する各ブロックの負荷情報の収集を開始し、記録処理または再生処理を終了する際に、収集した情報をメモリに記録し、記録した情報をライブラリ装置のCPU102へ出力する。
記録媒体109が光ディスクの場合、記録再生部110は、光ディスクドライブである。この場合、光ピックアップ202は、記録媒体201から信号を読み出して増幅部203に送る。また、信号処理部204から送られた変調信号を記録媒体201に記録する。増幅部203は、光ピックアップ202を介して記録媒体201から読み出した再生信号を増幅して信号処理部204に送る。また、サーボ信号を生成してサーボ部206に送る。
信号処理部204は、入力信号を復調し、誤り訂正等を行ったデータをインタフェース部205に送る。また、インタフェース部205から送られたデータに誤り訂正符号を付加する等を行い、変調して光ピックアップ202に送る。インタフェース部205は、例えばSATA(Serial Advanced Technology Attachment)その他の転送方式に準拠したデータ転送処理を行う。データ転送時には、信号処理部204から送られたデータをホストであるライブラリ装置のCPUに送る。また、ホストであるライブラリ装置101のCPU102から送られたデータを信号処理部204に送る。
メモリ208は、記録再生部を制御するためのプログラムや各種設定情報、記録媒体から取得した媒体情報などを格納する。なお、メモリ208は記録再生部109内でCPU207と接続する例を示したが、記録再生部109内外のどこに接続されていてもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。サーボ部206は、増幅部203にて生成されたサーボ信号により光ピックアップ202を制御する。
上記構成の記録再生部110によって、ライブラリ装置101のCPU102からの指示に従って記録媒体109へのデータを記録し、また、記録媒体109からデータを再生してライブラリ装置101のCPU102に渡すことができる。
なお、ここでは記録再生部110について説明したが、記録再生部111も構成は同じである。但し、記録再生部110、111は、一方が記録媒体の表面専用、他方が裏面専用とする。表面専用の記録再生部は一般的なものと同じもので、裏面専用の記録再生部は一般的なものと異なる独自の構成のものでもよい。またその反対の構成でもよい。
また、ライブラリ装置101が記録再生部を3つ以上内蔵する場合は、それらの記録再生部も構成は同じである。
なお、本実施例では、記録再生部110を表面専用、記録再生部111を裏面専用として説明する。
図3は記録媒体運搬部のブロック図、図4は記録媒体運搬部の外観図の一例である。
CPU301は、記録媒体運搬部の制御を行う。メモリ302は、記録媒体運搬部を制御するためのプログラムや各種設定情報等を格納する。なお、メモリ302は記録媒体運搬部内でCPU301と接続する例を示したが、記録媒体運搬部内外のどこに接続されていてもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。
モータ制御部303は、CPU301からの指示に基づいてロボットアーム部304、305、306を駆動する。また、ロボットハンド部307を駆動する。ロボットアーム部304、305、306は前進や後進といった直進運動と回転運動により、ロボットハンド部307の位置を調整する。
ロボットハンド部307は記録媒体109を破損することなく保持可能な形状から成り、記録媒体格納部108及び記録再生部110、111に対して記録媒体の出し入れや受け渡しを行う。
上記構成の記録媒体運搬部によって、ライブラリ装置のCPUからの指示に従って、記録媒体格納部と記録再生部との間で記録媒体を運搬することができる。
なお、ここでは記録媒体運搬部がライブラリ装置内に1つ存在する例を示したが、複数の記録媒体運搬部が存在しても構わない。また、記録媒体運搬部の形状は図4の例に限らず、例えば、記録媒体の中心穴を利用して記録媒体を固定し、運搬するようにしても構わない。
図5はサーバの構成を示すブロック図である。サーバ103は、1つ以上のライブラリ装置101と、ハードディスク105と、ネットワーク104とが接続されて構成される。
サーバ103は、ライブラリ装置101に対してデータの記録再生を中心としたサービスを提供するとともに、ハードディスク105に対するデータの記録と再生、ネットワーク104を介したデータの送受信や管理を行う。
サーバ103のCPU501は、データ記録時には、ネットワーク104からネットワーク制御部505を介して受信したデータをハードディスクインタフェース部504を介してハードディスク105に記録する。あるいは、ライブラリ装置インタフェース部503を介してライブラリ装置を制御し、ライブラリ装置が内蔵する記録媒体に記録する。
データ再生時には、ハードディスクインタフェース部504を介してハードディスク105からデータを読み出し、読み出したデータをネットワーク制御部505を介してネットワーク104に送信する。あるいは、ライブラリ装置インタフェース部503を介してライブラリ装置を制御し、ライブラリ装置が内蔵する記録媒体からデータを再生し、再生したデータを受け取り、受け取ったデータをネットワーク制御部505を介してネットワーク104に送信する。または、ライブラリ装置から受け取った各種の情報を適宜加工して記録、管理し、また、その情報を再生し、再生した情報に基づいて制御方針を決定するとともに、実際の制御を行う。
メモリ502は、サーバ103のCPU501を制御するためのプログラム、各種の情報が記録されている。ライブラリ装置インタフェース部503は、ライブラリ装置101とサーバ103のCPU501との間でのデータ送受信に関する制御を行う。なお、図では1つのライブラリ装置インタフェース部に複数のライブラリ装置が接続されているが、例えば、ネットワークを介して複数のライブラリ装置が接続されるような構成でもよい。ハードディスクインタフェース部504は、ハードディスク105とSATAなどの規格に準拠したデータ転送を行う。ネットワーク制御部505は、ネットワーク104とサーバ103のCPU501との間でのデータ送受信に関する制御を行う。
本実施例で示すライブラリ装置において、両面読み書き可能な記録媒体を扱う場合、予め記録媒体格納部に収められている記録媒体を読み書きする際に記録媒体の向き、つまり表裏を識別できる必要がある。なぜなら、人が記録媒体の向きを確認して記録再生部に装填するわけではなく、記録媒体運搬部がこの動作を行うためである。
ライブラリ装置または記録再生部が、記録媒体の表面と裏面を識別するために、例えば、記録媒体に表面、裏面それぞれに記録された管理情報に表裏の識別情報を設けることで識別可能である。記録媒体が光ディスクで、記録再生部が光ディスクドライブであれば、表裏の識別情報をBCA(Burst Cutting Area)に設けてもよいし、ユーザデータ領域に設けてもよいし、その他ライブラリ装置のCPUあるいは記録再生部が読み取れる領域に情報があればよい。
また、記録媒体の表面と裏面でどちらを最初に記録するのか、その順番を決めておくことが重要である。記録の順番を決めておかないと、例えば記録媒体の両面に跨るような連続したデータを記録した場合、そのデータを再生する際、表面と裏面を逆順に再生してしまうと所望のデータを取り出せない。
両面読み書き可能な記録媒体において、工場出荷時点などで、予め、各々の面に表裏を識別する情報が備わっている場合が考えられる。これを利用して記録再生部は表裏の判別を行ってもよいが、記録媒体格納部に格納する際、記録媒体が全て同じ向きであるとは限らない。これを考慮し、記録再生部に未記録の記録媒体として装填された時に、工場出荷時に備わる表裏を識別する情報に関わらず、その面を表面として記録を開始する。つまり裏面であっても反転することなく、且つ、その面を今後は表面として扱う。そのために、記録媒体に既存の表裏を識別する情報以外に別の表裏の識別情報を新たに持たせる。
新たな表裏の識別情報は、例えば、記録再生部が記録媒体の管理情報領域に記憶させる。あるいは、既存の識別情報を上書きしてもよい。あるいは、新たな表裏の識別情報をライブラリ装置に内蔵されるメモリ、または記録再生部に内蔵するメモリ、またはハードディスクなど、記録媒体の外部に記憶してもよい。
記録媒体が新たな表裏の識別情報を持つ場合は、ライブラリ装置または記録再生部は既存の表裏の識別情報を無視する。
また、もともと記録媒体に表裏を識別する情報がない場合は、未記録の記録媒体が最初に記録再生部に装填された向きを表面、その反対を裏面として、以後扱う。そのために、予め表裏を識別する情報を持つ記録媒体と同様に識別情報を持たせる。
記録再生部は装填された記録媒体の向きを識別し、その結果、記録媒体の向きが反対であれば、向きを変えるために一度記録媒体を取り出し、向きを反転させ、再度装填する動作が通常必要になる。そこで、本実施例では、記録再生部を記録媒体の表面専用および裏面専用の2種類備え、裏面専用の記録再生部は表面専用と同じタイプの記録再生部を例えば反対の向きに配置する、あるいは、表面専用の記録再生部と異なる構成のものにすることで、記録媒体の反転動作を不要にする。
それに加え、未記録の記録媒体が最初に記録再生部に装填された向きを表面、その反対を裏面として扱う。
これらによって、記録媒体を記録媒体格納部から記録再生部に装填するまでに反転することなく使用することが可能となる。
図6は、記録媒体の情報テーブル示す。記録媒体の情報テーブルには、記録媒体ID601、記録媒体の記録情報602として表面の状況603、裏面の状況604、記録媒体格納部ID605、記録媒体位置情報606が含まれる。
記録媒体の情報テーブルは、ライブラリ装置のメモリに記憶してもよいし、記録再生部のメモリに記憶してもよい。またサーバのメモリあるいはハードディスクなど情報を記憶できるものであればいずれの場所でもよい。
ライブラリ装置のCPUからの命令により、記録媒体運搬部は指定された記録媒体を記録媒体格納部から取り出し、指定された記録再生部に装填する。その際、記録媒体を特定するためには記録媒体ID601を用いる。また、記録媒体格納部が複数あった場合を考慮し、記録媒体格納部を特定するためには記録媒体格納部ID605を用いる。また、その特定された記録媒体格納部の中にある記録媒体の位置情報を特定するために記録媒体位置情報606を用いる。
記録媒体が未記録の状態であれば、記録媒体の記録状況602に未記録であることを示す情報が保存されており、記録済の状態であれば記録済であることを示す情報が保存される。また、記録媒体の記録状況は表面の状況603と裏面の状況604それぞれ情報を持つ。
図7は記録媒体の表面に記録する際に行う処理のフローチャートを示す。
表面専用の記録再生装置110に記録媒体が装填された後、記録媒体は当該記録媒体が未記録かどうかを確認する(S701)。記録済みであればライブラリ装置のCPUに記録済み記録媒体であることを通知する。未記録であれば、次に表裏識別情報があるかどうかを確認する(S702)。表裏識別情報が無ければ、記録媒体の記録媒体IDを取得して、この記録媒体IDを用いてこれまでに当該記録媒体に記録を実施した履歴があるかどうかを確認する(S703)。記録した履歴があるならば、当該記録媒体の反対の面にデータが記録されていることになり、当該記録面は裏面であることが明らかとなる。これは、表面のみ記録済みの記録媒体が何らかの原因で記録媒体格納部から一旦取り出され再度挿入された際に誤って反対となってしまったためである。したがって、記録再生部は、記録面が反対であることをライブラリ装置のCPUに通知し、処理を終了する(S705)。
S703で、記録の履歴が無い場合、当該記録面は表面と判断し、データの記録処理を開始する(S706)。正常にデータの記録処理が終了したら、記録媒体の記録履歴を記録済に変更する。
S702で、表裏識別情報がある場合、記録媒体からその情報を取得し、当該記録面が表面であるかどうかを確認する(S704)。表面であるならば、記録処理を開始する(S707)。正常にデータの記録処理が終了したら、記録媒体の記録履歴を記録済に変更する。
S704で、裏面であるならば、S705と同様の処理を行う。
図8は記録媒体の裏面に記録する際に行う処理のフローチャートを示す。
裏面専用の記録再生装置111に記録媒体が装填された後、記録媒体は当該記録媒体が未記録かどうかを確認する(S801)。記録済みであればライブラリ装置のCPUに記録済み記録媒体であることを通知する。未記録であれば、次に表裏識別情報があるかどうかを確認する(S802)。表裏識別情報が無ければ、記録媒体の記録媒体IDを取得して、この記録媒体IDを用いてこれまでに当該記録媒体に記録を実施した履歴があるかどうかを確認する(S803)。記録した履歴があるならば、当該記録媒体の反対の面にデータが記録されていることになり、当該記録面は裏面であることが明らかとなる。したがって、データの記録処理を開始する(S805)。正常にデータの記録処理が終了したら、記録媒体の記録履歴を記録済に変更する。
S803で、記録の履歴が無い場合、当該記録面は表面と判断することができる。これは、表面も未記録の記録媒体が何らかの原因で記録媒体格納部から一旦取り出され再度挿入された際に誤って反対となってしまったためである。したがって、記録再生部は、記録媒体の状態が異常であることをライブラリ装置のCPUに通知し、処理を終了する(S806)。
S802で、表裏識別情報がある場合、記録媒体からその情報を取得し、当該記録面が裏面であるかどうかを確認する(S804)。裏面であるならば、記録処理を開始する(S807)。正常にデータの記録処理が終了したら、記録媒体の記録履歴を記録済に変更する。
S804で、表面であるならば、S806と同様の処理を行う。
記録再生部に装填された未記録の記録媒体の向きが反対であっても、そのまま反転させることなく使用することができる。これにより、取り出し、反転、再度装填といった無駄な処理を省くことができ、その分処理を速く進めることができる。また、記録媒体の向きを反転させる必要がないため、記録媒体運搬部またはそれ以外において記録媒体を反転させる機構をなくすことができる。これにより、反転機構に必要だったスペースをなくすことができるのでライブラリ装置を小さくすることができる。また、両面を記録再生できる記録媒体を記録再生する方法としては、一の記録再生部内に2つのピックアップを設け、双方からレーザ光を照射することで両面に対応することも可能だが特殊で複雑な構成の記録再生部となってしまう。それに対して、本実施例の構成のほうが従来の記録再生部を用いることができ、また、記録媒体のアドレスの再配置も不要という更なる効果を有することは言うまでもない。
データの記録を行った表裏それぞれ専用の記録再生部で再生を行うことになる。つまり、記録時と異なる記録再生部での再生とはならないため、記録再生部の違いが起因のエラーの発生を低減することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(SolID State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101…ライブラリ装置、102…CPU、103…サーバ、104…ネットワーク、105…ハードディスク、106…メモリ、107…記録媒体運搬部、108…記録媒体格納部、109…記録媒体、110…記録再生部、111…記録再生部

Claims (6)

  1. 両面に記録面を持つ複数の記録媒体と、
    前記複数の記録媒体を格納する記録媒体格納部と、
    前記記録媒体にデータを記録および再生する第一の記録再生部と、
    前記第一の記録再生部のレーザ光の出射方向と対向する方向に、レーザ光の出射方向がくるようにレーザを配置し、前記記録媒体にデータを記録および再生する第二の記録再生部と、
    前記記録媒体格納部と前記第一および第二の記録再生部との間で前記記録媒体を運搬して受け渡しを行う記録媒体運搬部と、
    前記記録媒体運搬部と前記記録再生部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記記録媒体運搬部が運搬する記録媒体の一方の面に記録または再生を行うときは該記録媒体を前記第一の記録再生部に受け渡し、前記記録媒体運搬部が運搬する記録媒体の他方の面に記録または再生を行うときは該記録媒体を前記第二の記録再生部に受け渡すことを特徴とするライブラリ装置。
  2. 請求項1記載のライブラリ装置であって、
    前記第一の記録再生部あるいは第二の記録再生部は、記録面が両面ともに未記録であり初めて装填された前記記録媒体に対して、装填された前記記録媒体の向きで表裏を決定することを特徴とするライブラリ装置。
  3. 請求項2記載のライブラリ装置であって、
    前記第一の記録再生部あるいは第二の記録再生部は、記録面が両面ともに未記録であり初めて装填された前記記録媒体に対して、装填された前記記録媒体の向きで決定した表裏の識別情報を前記記録媒体に記憶することを特徴とするライブラリ装置。
  4. 請求項3記載のライブラリ装置であって、
    前記制御部は、前記記録媒体の表裏それぞれの記録面が記録済であるか未記録であるかを示す記録状態情報を前記記憶部に保持することを特徴とするライブラリ装置。
  5. 請求項4記載のライブラリ装置であって、
    前記制御部は、前記第一の記録再生部あるいは第二の記録再生部に装填された当該記録面が未記録の前記記録媒体に対して、前記記憶部に記憶する前記記録状態情報を参照し、当該記録媒体が反転しているか否かを判断することを特徴とするライブラリ装置。
  6. 請求項2記載のライブラリ装置であって、
    前記第一の記録再生部あるいは第二の記録再生部は、記録媒体の表の記録面のみデータを記録および再生する記録再生部と記録媒体の裏の記録面のみデータを記録および再生する記録再生部の二種類を備えることを特徴とするライブラリ装置。
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