JP2013176432A - 乾式清掃用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】家庭用または業務用として使用され、特にフローリング床面に対して優れた拭き取り性能を有する乾式清掃用シートを提供する。
【解決手段】清掃用シートは、立体捲縮のポリエステル繊維のみで構成される不織布からなる清掃用シートであって、前記不織布は、前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が1〜15dtexの中から選ばれた少なくとも2種類の異繊度のポリエステル繊維を混綿してなる乾式清掃用シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、乾式清掃用シートに関するものであり、さらに詳しくは、本発明は、家庭用または業務用として使用され、特にフローリング床面に対して優れた拭き取り性能を有する清掃用シートに関するものである。
従来、清掃用シートとしては、織布、紙および不織布等を基材とし、界面活性剤等を付着させたウェットクロス、または、鉱物油等の油状成分を付着させた化学雑巾、更には粘着剤等を利用した粘着シート等が知られており、それぞれ適した清掃用途において広く使用されてきた。
特に近年、家庭用または業務用としてフローリング床の清掃利用が増大してきているが、フローリング床においては、各種塵埃や毛髪等のゴミが目立ちやすく、頻繁な清掃が必要となり、手軽に清掃できる清掃用シートが求められるようになってきた。
一般に、フローリング床の清掃においては、土埃やスス等の細かいゴミから、綿埃等中間程度の大きさのゴミ、また毛髪や獣毛等大きいゴミまで、幅広いサイズのゴミを捕集除去することが必要である。このため、例えば、ウェットクロスや化学雑巾では細かいゴミは捕集できるが毛髪等の大きいゴミの捕集性能は劣っており、また、粘着シートは幅広いサイズのゴミ捕集が可能であるが、粘着剤が塗布された表面部分へゴミが付着するとゴミ捕集効果が著しく低下し、頻繁にシートを交換しなければならない等、何れの清掃用シートもフローリング床の清掃においては、満足する効果が得られていなかった。
そこで、従来これらの問題を解決するために、水流交絡によりシート全面に交互のパターンかされたゾーンを加工することにより集塵性能の高いドライ又はウェット清掃ワイパーが提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、この提案の清掃用シートは、水流交絡による加工である点と細繊度繊維の使用により、繊維間の空隙は非常に細かくなり、細かな塵等の捕集性はよくても、毛髪等の大きなダストの捕集能力は十分でない。
また別に、濡れた床面に付着した毛髪等の捕集性能が高いフローリングワイパーとして、湿熱接着繊維と潜在捲縮繊維とからなる繊維ウェブに高温の水蒸気を通過させることにより、該潜在捲縮繊維の捲縮を発現させ、更に該湿熱接着繊維との交点を接着させることにより、形態安定化を図ったフローリングワイパーが提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、この提案のフローリングワイパーは、接着繊維によりワイパーの形態安定化に優れても、潜在捲縮繊維が変型しにくくなってしまうことにより、ダストの捕集能力は低下してしまう。更に、ウェットワイパーであることから、ワイパー表面にダストが溜まってくると、逆にフローリング床表面にダストが付着してしまうという課題もある。
特開2008−127688号公報 特開2009−78065号公報
そこで本発明の目的は、上述した問題点を解決するものであり、不織布を構成する異繊度の立体捲縮繊維の組み合わせによるニードルパンチ不織布の伸縮性により、特に、乾いた床面等に付着している毛髪や埃等の捕集性に優れた乾式清掃用シートを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、繊度と捲縮発現力の違う立体捲縮原綿を組み合わせることによって、乾いた床面等に付着している毛髪、獣毛および綿埃等の捕集性に優れた乾式清掃用シート材を見出し、本発明に到達した。
本発明の乾式清掃用シートは、立体捲縮のポリエステル繊維のみで構成される不織布からなる清掃用シートであって、前記不織布は、前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が1〜15dtexの中から選ばれた少なくとも2種類の異繊度のポリエステル繊維を混綿してなるものであることを特徴とする乾式清掃用シートである。
本発明の乾式清掃用シートの好ましい態様によれば、前記の混綿されるポリエステル繊維は、ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステルと、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステルとがサイドバイサイドに接合した複合ポリエステル繊維(I)と、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステル繊維(II)からなることである。
本発明の乾式清掃用シートの好ましい態様によれば、前記の混綿されるポリエステル繊維は、平均単繊維繊度が1〜6dtexの複合ポリエステル繊維(I)と、平均単繊維繊度が6〜15dtexのホモポリエステル繊維(II)からなることである。
本発明の乾式清掃用シートの好ましい態様によれば、前記の複合ポリエステル繊維(I)の乾熱180℃×2分における発現捲縮数は、30コ/25mm以上である。
本発明の乾式清掃用シートの好ましい態様によれば、前記の立体捲縮のホモポリエステル繊維(II)は、中空ポリエステル繊維である。
本発明によれば、繊度と捲縮発現力の異なる立体繊維が絡まり合う構造体であると共に、適度な伸縮性を保持することにより、乾いた床面等に付着した毛髪や埃等の捕集性能が高い乾式清掃用シートが得られる。また、本発明の乾式清掃用シートは、繊維間空隙小さい部分と大きい部分が混在しているため、接触面への抵抗が低くなり作業性にも優れている。すなわち、清掃用シート全体が立体捲縮繊維のみで構成される繊維構造体からなることで、毛髪や埃等を効率よく絡め取ることができる。
図1は、立体捲縮が発現した複合ポリエステル繊維を例示する側面図である。 図2は、立体捲縮が発現した中空ポリエステル繊維を例示する側面図である。
以下、本発明の乾式清掃用シートについて詳細に説明する。
本発明の乾式清掃用シートは、立体捲縮のポリエステル繊維のみで構成される不織布からなる清掃用シートであって、前記不織布は、前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が1〜15dtexの中から選ばれた少なくとも2種類の異繊度のポリエステル繊維を混綿してなる乾式清掃用シートである。
本発明で用いられる立体捲縮のポリエステル繊維としては、好適には、後述する潜在捲縮性複合ポリエステル繊維に対して熱処理を施すことにより捲縮発現(顕在化)させた複合ポリエステル繊維と、紡糸吐出糸条を非対称に急冷することにより捲縮を発現させた中空繊維(構造差捲縮中空ポリエステル繊維)が挙げられる。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維としては、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン(以下、BHPPと略すことがある。)2〜7モル%とイソフタル酸(以下、IPAと略すことがある。)5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステルと、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステルとがサイドバイサイドに接合した複合ポリエステル繊維が挙げられ、この複合ポリエステル繊維は、弛緩熱処理によって立体捲縮を発現する潜在捲縮性複合ポリエステル繊維である。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維を構成する共重合ポリエステルとしては、エチレンテレフタレート単位を主たる構成成分とする共重合ポリエステルであり、共重合成分として、好ましくはBHPPまたはそのエステル形成誘導体(以下、エステル形成誘導体も含めてBHPPと略することがある。)とIPAを用いて改質されたポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが挙げられる。ここで言うエチレンテレフタラート単位とは、テレフタル酸とエチレングリコールの一等量同士が脱水縮合反応したものである。
本発明においては、共重合ポリエステル中のBHPPの共重合割合は、好ましくは2〜7モル%とするものであり、中でも4〜6モル%とすることが好ましい態様である。BHPPの共重合割合が2モル%未満では、収縮特性が不十分となり、不織布にした場合その伸長率と伸長回復率が小さく十分な伸縮機能が得られないという傾向がある。一方、BHPPの共重合割合が7モル%を超えると、ポリマーの融点が低下し、繊維の強度低下が著しいため、不織布用途には適さなくなることがある。
また、本発明においては、共重合ポリエステル中のIPAの共重合割合は、好ましくは5〜13モル%とするものであり、中でも7〜11モル%とすることが好ましい態様である。IPAの共重合割合が5モル%未満では、実質的に大きな捲縮が得られず、一方、IPAの共重合割合が13モル%を超えると、ポリマーの融点が低下するため、熱安定性が損なわれる傾向がある。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維を構成するホモポリエステルは、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステルである。実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステルとは、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルであり、エチレンテレフタレート単位が85モル%以上であることが好ましい。そして、上述の共重合ポリエステルより熱収縮性が低くなるようにするため、結晶性を大きく阻害する成分が含まれたものや、BHPP、IPA、およびスルホン酸塩基化合物等は含有しないことが好ましい態様である。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維において、上記の共重合ポリエステルおよび上記のホモポリエステルの固有粘度は、溶融紡糸を円滑に行う観点からは、好ましくは夫々0.55〜0.70および0.45〜0.60程度であればよい。
また、捲縮発現を十分なものとし、しかも紡糸安定性を損なわないようにする観点からは、共重合ポリエステルの固有粘度が高い方が好ましく、共重合ポリエステルとホモポリエステルのポリマー固有粘度の差は0.25以下、0.02以上とすることが好ましい。
また、上記の共重合ポリエステルおよびホモポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の共重合成分を含んでいてもよい。共重合可能な成分としては、例えば、コハク酸、シクロヘキサジカルボン酸等のジカルボン酸類、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、およびポリエチレングリコールなどのジオール類を挙げることができる。共重合割合は、15モル%以下とすることが好ましく、より好ましくは10モル%以下である。ただし、ポリエステルはエチレンテレフタレート単位85モル%以上より構成され、好ましくはBHPP、IPAおよびスルホン酸塩基化合物を含まないポリエステルとすることが好ましい態様である。
さらに、本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維においては、上記の共重合ポリエステルおよび/またはホモポリエステルに、難燃剤、抗菌剤、芳香剤、顔料およびセラミックス等種々の特性付与剤や添加物を任意に配合することができる。その他の紡糸条件は、従来のポリエステル複合繊維の紡糸条件を採用することができる。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維の構造は、上記の共重合ポリエステルとホモポリエステルを用いて、質量比を好ましくは共重合ポリエステル/ホモポリエステル=20/80〜50/50とし、複合溶融紡糸装置によって丸断面口金孔から好ましくは295〜305℃の温度で溶融紡糸することにより、サイドバイサイド型の潜在捲縮性複合ポリエステル繊維とすることができる。
本発明で用いられる潜在捲縮複合ポリエステル繊維の平均単繊維繊度は、1〜6dtexであることが好ましい。平均単繊維繊度が1dtex未満では製糸性不良となったり、カード通過性不良となったり、地合の悪い不織布となることがある。また、平均単繊維繊度が6dtexを超えると、繊維の剛性が強くなりすぎ捲縮が発現しにくくなるため、毛髪等を捕集しても絡まりが弱く脱落してしまう場合がある。
本発明で用いられる潜在捲縮性複合ポリエステル繊維は、乾熱180℃(×2分)の温度における無荷重熱処理時の発現捲縮数が30コ/25mm以上であることが好ましい。発現捲縮数が30コ/25mm未満では、シートの伸縮能力が低く、ダストの捕集性が低下することがある。発現捲縮数の上限は規定できないが、好ましくは60コ/25mm程度である。
本発明で用いられる潜在捲性複合ポリエステル繊維は、図1に示すように乾熱処理(180℃×2分)することによりスパイラル状の捲縮を発現する繊維をいい、この繊維を使用することにより伸縮性のある不織布を形成することが可能となる。
本発明で用いられる構造差捲縮中空ポリエステル繊維は、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステル繊維で、口金直下で非対称冷却することにより立体捲縮を顕在化させる構造差捲縮中空ポリエステル繊維であって、発現捲縮数が6コ/25mm以上であることが好ましい。発現捲縮数が6コ/25mm未満では、繊維間の空隙が大きくなりすぎることから、一旦ダストを捕集しても抜け落ちやすくなってしまうことがある。発現捲縮数の上限は規定できないが、好ましくは10山/25mm程度である。
本発明で用いられる上記のホモポリエステル繊維の好ましい平均単繊維繊度は、6〜15dtexである。平均単繊維繊度が6dtex未満では繊維の剛性が弱くなり、潜在捲縮性複合ポリエステル繊維の捲縮発現力が上回るため、繊維間の空隙が小さくなりすぎダストの捕集能力が低下する傾向がある。また、平均単繊維繊度が15dtexを超えると、繊維間の空隙が大きくなりすぎることから、一旦ダストを捕集しても抜け落ちやすくなってしまうことがある。
本発明で用いられる構造差捲縮性中空ポリエステル繊維は、図2に示すように緩やかなカーブを描いて3次元方向に屈曲した捲縮を発現した繊維をいい、この繊維を使用することにより潜在捲縮性複合ポリエステル繊維の収縮を適度に抑制し、ゴミを捕集し易い空隙を形成することが可能となる。
本発明で用いられる構造差捲縮性中空ポリエステル繊維は、溶融紡糸して得られる疎水性合成繊維、すなわちポリエステル、ポリアミドおよびポリプロピレン等に適用できる技術であるが、その中でも特にポリエステルへの適用が好ましい。
本発明で用いられる構造差捲縮性中空ポリエステル繊維を構成するポリエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールあるいは、ブチレングリコールの縮合反応によって生成される高分子重合体およびセバシン酸、アジピン酸、トリメリット酸、イソフタル酸、パラオキシ安息香酸などとエチレングリコール、ブチレングリコールの縮合体、ならびに他のポリエステル類を含むポリエステル重合体を意味するが、特に限定されるものではない。
次に、本発明の清掃用シートを構成する不織布の製造方法について説明する。
上記した潜在捲縮性複合ポリエステル繊維と構造差捲縮中空ポリエステル繊維をカードで繊維ウェブ化する。潜在捲縮性複合ポリエステル繊維と構造差捲縮性中空ポリエステル繊維の混率(質量比)は、好ましくは潜在捲縮性複合ポリエステル繊維/構造差捲縮性中空ポリエステル繊維=30/70〜70/30であり、更に好ましくは、潜在捲縮性複合ポリエステル繊維/構造差捲縮性中空ポリエステル繊維=40/60〜60/40である。潜在捲縮性複合ポリエステル繊維の混率が30質量%未満では、十分な伸縮性を発現することが困難となることがある。更には、構造差捲縮性中空ポリエステルの混率が増えることから、繊維間の空隙が大きくなりすぎて、絡み取ったゴミも脱落し易くなることがある。また、潜在捲縮性ポリエステル繊維の混率が70質量%を超えると、繊維間の空隙が緻密になりすぎて、ゴミの捕集効果が損なわれることがある。
本発明の乾式清掃用シートは、上記のようにカードで形成された繊維ウェブがフィードラチスによりニードルパンチ工程に送られ、ニードルパンチ処理されてシート状に加工される。ニードルパンチ処理後のシートは、ベルトコンベアで熱処理工程へ送られ、好ましくは160℃〜200℃の熱処理により、潜在捲縮性ポリエステル繊維がコイル状の捲縮を発現させ、構造差捲縮中空ポリエステル繊維との3次元的交絡が完了し、伸縮性のある不織布が得られる。
このように製造された不織布は、繊度と捲縮発現性の異なる立体捲縮繊維のみから得られ、特に、本発明の目的とする乾式清掃用シートに最適である。すなわち、このように製造された不織布から得られる乾式清掃用シートは、乾いた床面に対し、優れたゴミ捕集性能を有するため、毛髪、獣毛や埃等をしっかりと絡め取ることができる。更に、シート表面の空隙が緻密でないため、床面との摩擦抵抗も小さくなり、清掃作業がし易くなる。また、伸縮性に優れることから床面に押しつけて拭く際に、シート上部からの圧力により、シート表面が伸縮することにより、ダストを繊維間に挟み巻き込み、高い捕集効果を発揮する。
次に、実施例によって本発明の清掃用シートを詳しく説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。実施例における不織布の特性値等の測定法は、次のとおりである。
(測定項目及び測定方法)
<毛髪の捕集性>
長さ10cmの毛髪10本をフローリング材上に均一に散布した。20cm×20cmに切り出した清掃用シートの試験片を市販のフローリング清掃用治具に取り付けた。試験片を取り付けた清掃用治具をフローリング材の上に置き、そのまま1m移動させた後、前方に集まった毛髪の上にシートを置き、そのまま元の位置に引き寄せ、持ち上げたときに付着している毛髪の本数を測定し、3回の平均を求め、7本以上を合格とした。
○:7本〜10本
△:3本〜 6本
×:0本〜 2本。
<獣毛の捕集性>
長さ3cmの獣毛(犬)1gをフローリング材上に均一に散布した。20cm×20cmに切り出した清掃用シートの試験片を市販のフローリング清掃用治具に取り付けた。試験片を取り付けた清掃用治具をフローリング材の上に置き、そのまま1m移動させた後、前方に集まった毛髪の上にシートを置き、そのまま元の位置に引き寄せ、持ち上げたときに付着している獣毛(犬)の量を測定し、3回の平均を求め、0.5g以上を合格とした。
○:0.5g以上
×:0.5g以下。
<埃の捕集性>
繊度0.8dtex、長さ10mmのポリエステル繊維1gをフローリング材上に散布した。20cm×20cmに切り出した清掃用シートの試験片を市販のフローリング清掃用治具に取り付けた。試験片を取り付けた清掃用治具をフローリング材の上に置き、そのまま1m移動させた後、前方に集まった毛髪の上にシートを置き、そのまま元の位置に引き寄せ、持ち上げたときに付着している繊維量を測定し、3回の平均を求め、0.5g以上を合格とした。
○:0.5g以上
×:0.5g以下
<滑り性>
20cm×20cmに切り出した清掃用シートの試験片を市販のフローリング清掃用治具に取り付け、フローリング材の上に置き、清掃用治具の操作棒を持って床面を擦る感触で操作して床面の滑り性を評価した。各試料の床面の滑り性については、次の基準で評価し、滑らかに滑るを合格とした。
○:滑らかに滑る
×:明らかに抵抗を感じる
△:その中間。
<伸長回復率>
JIS L1096−1999(一般織物試験方法)に記載される、8.12.1A法(繰り返し定速定伸長法)に準じて測定した。ただし、清掃用シートの試験片の幅は5cm、長さ20cm、つかみ間隔10cm、引張速度20cm/分とした。また、30%伸ばした後、同じ速度で元の位置まで戻し、繰り返し回数は1回のみとして、試験片3枚の平均値を用いて、30%伸長回復率とし、90%以上を合格とした。
◎:90%以上
○:80〜89%
△:70〜79%
×:70%未満。
<風合い>
10人のパネラーが手で触れた時の触感(風合い;ソフト性)をランクづけで、非常にソフト(10点)、ソフト(8点)、普通(5点)、ハード(0点)として評価し、その平均点が8点を超える場合を不織布としての風合いとして、非常に良好(◎)とし、7点以上8点以下良好(○)、4点〜7点未満を普通(△)、4点未満を不良(×)として評価した。本発明においては、◎および○を合格とした。
<立体捲縮のポリエステル繊維(A)>
立体捲縮のポリエステル繊維(A)として、エチレンテレフタレートを主成分とし、IPA7.1モル%とBHPP4.4モル%とを共重合したポリエステルと、ポリエチレンテレフタレートホモポリマーを用いて、複合溶融紡糸装置によって丸断面口金孔から300℃の温度で質量比率50/50とし、304g/分の吐出量、1200m/分の速度で巻き取り、サイドバイサイド型未延伸糸を得た。これらの未延伸糸を収束後、延伸倍率3.56倍、延伸温度85℃で延伸し、緊張熱処理温度140℃で熱処理を行い、押し込み式捲縮機で機械捲縮を付与した後、切断して捲縮数15コ/25mm、繊維長51mm、単繊維繊度2.2dtexの潜在捲縮性複合ポリエステル短繊維を得た。得られた潜在捲縮性複合ポリエステル繊維は、熱処理(180℃×2分)後の発現捲縮数が50コ/25mmとなった。
<立体捲縮のポリエステル繊維(B)>
立体捲縮のポリエステル繊維(B)として、エチレンテレフタレートを主成分とし、IPA7.1モル%とBHPP4.4モル%とを共重合したポリエステルと、ポリエチレンテレフタレートホモポリマーを用いて、複合溶融紡糸装置によって丸断面口金孔から300℃の温度で質量比率50/50とし、212g/分の吐出量、1150m/分の速度で巻き取り、サイドバイサイド型未延伸糸を得た。これらの未延伸糸を収束後、延伸倍率3.40倍、延伸温度85℃で延伸し、緊張熱処理温度140℃で熱処理を行い、押し込み式捲縮機で機械捲縮を付与した後、切断して捲縮数15コ/25mm、繊維長51mm、単繊維繊度1.7dtexの潜在捲縮性複合ポリエステル短繊維を得た。該得られた潜在捲縮性複合ポリエステル繊維は、熱処理(180℃×2分)後の発現捲縮数が45コ/25mmとなった。
<立体捲縮のポリエステル繊維(C)>
立体捲縮のポリエステル繊維(C)として、エチレンテレフタレートを主成分とし、IPA7.1モル%とBHPP4.4モル%とを共重合したポリエステルと、ポリエチレンテレフタレートホモポリマーを用いて、複合溶融紡糸装置によって丸断面口金孔から300℃の温度で質量比率50/50とし、315g/分の吐出量、1380m/分の速度で巻き取り、サイドバイサイド型未延伸糸を得た。これらの未延伸糸を収束後、延伸倍率3.00倍、延伸温度85℃で延伸し、緊張熱処理温度140℃で熱処理を行い、押し込み式捲縮機で機械捲縮を付与した後、切断して捲縮数15コ/25mm、繊維長51mm、単繊維繊度1.3dtexの潜在捲縮性複合ポリエステル短繊維を得た。得られた潜在捲縮性複合ポリエステル繊維は、熱処理(180℃×2分)後の発現捲縮数が35コ/25mmとなった。
<立体捲縮のポリエステル繊維(D)>
立体捲縮のポリエステル繊維(D)として、溶融ポリマー密度が1.18g/ccとなるポリエチレンテレフタレートホモポリマーを用いて、溶融紡糸装置によって3以上のスリットを持つ丸断面口金孔から300℃の温度で、480g/分の吐出量、1680m/分の速度で巻き取り、中空の未延伸糸を得た。これらの未延伸糸を集束後、延伸倍率2.6倍、延伸温度90℃で延伸し、押し込み式捲縮機で捲縮付与した後、切断して165℃の熱処理により構造差捲縮を発現させ、捲縮数7コ/25mm、繊維長64mm、単繊維繊度7.3dtexの構造差捲縮中空ポリエステル短繊維を得た。
<立体捲縮のポリエステル繊維(E)>
立体捲縮のポリエステル繊維(E)として、溶融ポリマー密度が1.18g/ccとなるポリエチレンテレフタレートホモポリマーを用いて、溶融紡糸装置によって3以上のスリットを持つ丸断面口金孔から300℃の温度で、410g/分の吐出量、1660m/分の速度で巻き取り、中空の未延伸糸を得た。これらの未延伸糸を集束後、延伸倍率2.6倍、延伸温度90℃で延伸し、押し込み式捲縮機で捲縮付与した後、切断して165℃の熱処理により構造差捲縮を発現させ、捲縮数9コ/25mm、繊維長64mm、単繊維繊度12.4dtexの構造差捲縮中空ポリエステル短繊維を得た。
上記の立体捲縮のポリエステル繊維(A)〜(E)を用いて、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(実施例1)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)と立体捲縮のポリエステル繊維(D)を、それぞれ(A)/(D)=50質量%/50質量%の混率で混綿し、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(実施例2)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)と立体捲縮のポリエステル繊維(D)を、それぞれ(A)/(D)=30質量%/70質量%の混率で混綿し、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(実施例3)
立体捲縮のポリエステル繊維(A)と立体捲縮のポリエステル繊維(D)を、それぞれ(A)/(D)=70質量%/30質量%の混率で混綿し、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(実施例4)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)、立体捲縮のポリエステル繊維(B)、立体捲縮のポリエステル繊維(C)、立体捲縮のポリエステル繊維(D)および立体捲縮のポリエステル繊維(E)を、それぞれ(A)/(B)/(C)/(D)/(E)=20質量%/20質量%/10%/25質量%/25質量%の混率で混綿し、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(比較例1)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)100質量%を用いて、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(比較例2)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(B)100質量%を用いて、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(比較例3)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(C)100%質量を用いて、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(比較例4)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(D)100質量%を用いて、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
(比較例5)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)50質量%と単繊維繊度1.45dtex、カット長51mmの機械捲縮ポリエステル繊維50質量%を混綿し、ニードルパンチ不織布を作成した。
(比較例6)
上記で得られた立体捲縮のポリエステル繊維(A)60質量%と単繊維繊度4.4dtex、カット長51mmの機械捲縮熱接着性ポリエステル繊維40質量%を混綿し、目標目付50g/m、ニードルパンチ(40本/cm、針深度10mm)加工後、180℃×2分の熱処理条件により、繊維間の接着と潜在捲縮性ポリエステル繊維の捲縮を発現させることにより、立体捲縮のポリエステル繊維と熱接着性のポリエステル繊維からなる不織布を作成した。
上記の実施例1〜4と比較例1〜6の結果(シート特性)を、次の表1に示す。
Figure 2013176432

Claims (5)

  1. 立体捲縮のポリエステル繊維のみで構成される不織布からなる清掃用シートであって、前記不織布は、前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が1〜15dtexの中から選ばれた少なくとも2種類の異繊度のポリエステル繊維を混綿してなるものであることを特徴とする乾式清掃用シート。
  2. 混綿される立体捲縮のポリエステル繊維が、ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフタル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリエステルと、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステルとがサイドバイサイドに接合した複合ポリエステル繊維(I)と、実質的にエチレンテレフタレート単位よりなるホモポリエステル繊維(II)からなる請求項1記載の乾式清掃用シート。
  3. 混綿される立体捲縮のポリエステル繊維が、平均単繊維繊度が1〜6dtexの複合ポリエステル繊維(I)と、平均単繊維繊度が6〜15dtexのホモポリエステル繊維(II)からなる請求項2記載の乾式清掃用シート。
  4. 立体捲縮の複合ポリエステル繊維(I)の乾熱180℃×2分における発現捲縮数が、30コ/25mm以上であることを特徴とする請求項2または3記載の乾式清掃用シート。
  5. 立体捲縮のホモポリエステル繊維(II)が、中空ポリエステル繊維であることを特徴とする請求項2または3記載の乾式清掃用シート。
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JP2016068032A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 クラレクラフレックス株式会社 工業用ワイパー

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