JP2013172817A - 医用画像処理装置及びx線ct装置 - Google Patents

医用画像処理装置及びx線ct装置 Download PDF

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Abstract

【課題】X線CT装置により経時的に取得された投影データを基に、観察対象の位置関係に応じて再構成条件を変更して画像データを生成可能とする。
【解決手段】記憶部は、可動部位の投影データが記憶する。再構成処理部は、第1のフレームレートで投影データに再構成処理を施して、可動部位の第1の画像データを生成する。抽出部は、第1の画像データから可動部位の表層を抽出する。外観撮影部は、可動部位を撮影して外観画像を取得する。解析部は、一つの外観画像と生成された第1の画像データのそれぞれから抽出された表層とを比較し、形状が実質的に一致する表層が抽出された第1の画像データのスキャンタイミングを特定し、これを含む時間幅を設定する。再構成処理部は、時間幅に対応する範囲の投影データに対して第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成する。
【選択図】図1B

Description

本発明の実施形態は、医用画像を生成する医用画像処理装置及びX線CT装置の技術に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、X線を利用して被検体をスキャンし、収集されたデータをコンピュータにより処理することで、被検体の内部を画像化する装置である。
具体的には、X線CT装置は、被検体に対してX線を異なる方向から複数回曝射し、被検体を透過したX線をX線検出器にて検出して複数の検出データを収集する。収集された検出データはデータ収集部によりA/D変換された後、コンソール装置に送信される。コンソール装置は、当該検出データに前処理等を施し投影データを作成する。そして、コンソール装置は、投影データに基づく再構成処理を行い、断層画像データ、或いは複数の断層画像データに基づくボリュームデータを作成する。ボリュームデータは、被検体の三次元領域に対応するCT値の三次元分布を表すデータセットである。
また、X線CT装置には、単位時間に高精細(高解像度)且つ広範囲に画像の撮影を可能とするマルチスライスX線CT装置が含まれる。このマルチスライスX線CT装置は、シングルスライスX線CT装置で用いられている検出器として、検出素子が体軸方向にm列、体軸方向と直交する方向にn列、つまりm行n列に配列された構造の2次元検出器を用いる。
このようなマルチスライスX線CT装置は、検出器が大きくなるほど(構成する検出素子の数が増えるほど)、一度の撮影でより広い領域の投影データを取得することが可能である。即ち、このような検出器を備えたマルチスライスX線CT装置を用いて経時的に撮影を行うことで、所定部位のボリュームデータを、高いフレームレートで生成することができる(以降では、「Dynamic Volumeスキャン」と呼ぶ場合がある)。これにより、単位時間内における所定部位の動きを、三次元画像により評価することが可能となる。
また、X線CT装置により取得された投影データを基に、ボリュームデータを再構成し、そのボリュームデータから医用画像を生成する医用画像処理装置がある。
特開2010−201157号公報
一方で、関節等のように、複数の部位により構成される可動部位を観察対象として、その動きを評価する場合、観察対象の各部位が、操作者によりあらかじめ決められた位置関係となる場合に、フレームレートを高くすることで細かい動きを観察可能に表示してほしいという要望がある。具体的には、例えば、患者が腕の関節を曲げたときに、患者の反応(例えば、患者の「痛い」という反応)があった場合に、その反応の前後における骨の状態を詳細に観察可能とすることが望まれている。
また、関節等の観察対象の動きの速さは常に一定ではなく、一連の動作を同じフレームレートで表示させた場合には、観察対象が速く動くタイミングでは、観察対象の細かい動きが観察しづらい場合がある。そのため、観察対象が速く動く場合に、フレームレートを高くすることで細かい動きを観察可能に表示してほしいという要望もある。また、このとき、より細かい動きを観察可能にするために、例えば、観察対象をより高い解像度で表示するといった対応も望まれている。なお、フレームレートや解像度は、再構成条件により決定される。また、フレームレートを高くする、または、解像度を高くすると、再構成に係る処理負荷が高くなり処理時間が増大する。そのため、再構成条件は、医用画像の生成に係る時間や要求される画質に応じて、あらかじめ決定される。
このように、「あらかじめ決められた位置関係」のような絶対位置に基づく位置関係や、「観察対象の動きの速さ」のような各タイミング間における観察対象の相対的な位置関係に応じて、観察対象の細かい動きを観察可能に、再構成条件を変更して表示させたいという場合がある。なお、表示される画像のフレームレートは、取得されたボリュームデータのフレームレート(即ち、ボリュームレート)に基づき決定される。なお、以降では、ボリュームデータを「画像データ」と呼ぶ場合がある。
この発明の実施形態は、X線CT装置により経時的に取得された投影データを基に、観察対象の位置関係に応じて再構成条件を変更して画像データを生成可能とすることを目的とする。
この実施形態の第1の態様は、記憶部と、再構成処理部と、抽出部と、外観撮影部と、解析部とを備えた医用画像処理装置である。記憶部は、生体の可動部位をX線でスキャンして得られた投影データが記憶する。再構成処理部は、第1のフレームレートで投影データに再構成処理を施して、可動部位の第1の画像データを生成する。抽出部は、第1の画像データから可動部位の表層を抽出する。外観撮影部は、可動部位を撮影して外観画像を取得する。解析部は、一つの外観画像の指定を受けて、当該外観画像と生成された第1の画像データのそれぞれから抽出された表層とを比較し、当該外観画像と形状が実質的に一致する表層が抽出された第1の画像データのスキャンタイミングを特定し、このスキャンタイミングを含む時間幅を設定する。再構成処理部は、投影データのうち時間幅に対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートと異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成する。
また、実施形態の第2の態様は、記憶部と、タイミング指定部と、再構成処理部と、抽出部と、解析部とを備えた医用画像処理装置である。記憶部は、少なくとも2つの部位により構成される生体の可動部位をX線でスキャンして得られた投影データが記憶する。タイミング指定部は、投影データが取得された時間内における第1のタイミングをあらかじめ指定する。再構成処理部は、第1のフレームレートで投影データに再構成処理を施して、可動部位の第1の画像データを生成する。抽出部は、第1の画像データから可動部位を構成する各部位を抽出する。解析部は、第1のタイミングと第2のタイミングとの間で、それぞれの第1の画像データから抽出された可動部位を構成する各部位の位置関係を比較して、位置関係の変化量が所定量以内となるか否かを判断する。また、再構成処理部は、変化量が所定量以内であると判断された第1の画像データに対応する第2のタイミングについて、投影データのうち当該第2のタイミングに対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートとは異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成する。
また、実施形態の第3の態様は、X線撮影部と、再構成処理部と、抽出部と、外観撮影部と、解析部とを備えたX線CT装置である。X線撮影部は、生体の可動部位をX線でスキャンして投影データを取得する。再構成処理部は、第1のフレームレートで投影データに再構成処理を施して、可動部位の第1の画像データを生成する。抽出部は、第1の画像データから可動部位の表層を抽出する。外観撮影部は、可動部位を撮影して外観画像を取得する。解析部は、一つの外観画像の指定を受けて、当該外観画像と生成された第1の画像データのそれぞれから抽出された表層とを比較し、当該外観画像と形状が実質的に一致する表層が抽出された第1の画像データのスキャンタイミングを特定し、このスキャンタイミングを含む時間幅を設定する。再構成処理部は、投影データのうち時間幅に対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートと異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成する。
また、実施形態の第4の態様は、X線撮影部と、タイミング指定部と、再構成処理部と、抽出部と、解析部とを備えたX線CT装置である。X線撮影部は、少なくとも2つの部位により構成される生体の可動部位をX線でスキャンして投影データを取得する。タイミング指定部は、投影データが取得された時間内における第1のタイミングをあらかじめ指定する。再構成処理部は、第1のフレームレートで投影データに再構成処理を施して、可動部位の第1の画像データを生成する。抽出部は、第1の画像データから可動部位を構成する各部位を抽出する。解析部は、第1のタイミングと第2のタイミングとの間で、それぞれの第1の画像データから抽出された可動部位を構成する各部位の位置関係を比較して、位置関係の変化量が所定量以内となるか否かを判断する。再構成処理部は、変化量が所定量以内であると判断された第1の画像データに対応する第2のタイミングについて、投影データのうち当該第2のタイミングに対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートとは異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成する。
本実施形態に係るX線CT装置のブロック図である。 画像処理ユニットの詳細な構成を示したブロック図である。 被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。 被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。 被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。 被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。 第1の実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作を示したフローチャートである。 第2及び第3の実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作を示したフローチャートである。 第1の実施形態における、位置関係の解析に係る動作を示したフローチャートである。 第2の実施形態における、位置関係の解析に係る動作を示したフローチャートである。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。 骨の位置関係の解析について説明するための図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る医用画像処理装置は、X線CT装置で取得された投影データに対して再構成を施してボリュームデータを生成し、そのボリュームデータから医用画像を生成する。以降では、本実施形態に係る医用画像処理装置の構成について、X線CT装置の構成とあわせて、図1A及び図1Bを参照しながら説明する。図1Aに示すように、本実施形態に係る医用画像処理装置は、X線撮影部500(即ち、X線CT装置)及び外部機器51と連動して動作し、投影データ記憶部13と、再構成処理部14と、画像データ記憶部10と、画像処理ユニット20と、表示制御部30と、U/I40とを含んで構成されている。また、U/I40は、表示部401と、操作部402とを含んで構成されたユーザーインタフェースである。
(X線撮影部500)
X線撮影部500は、ガントリ1と、高電圧装置7と、X線コントローラ8と、ガントリ/寝台コントローラ9とを含んで構成される。ガントリ1は、回転リング2と、X線源(X線発生部)3と、X線フィルタ4と、X線検出器5と、データ収集部11と、前処理部12と、スキャン制御部501とを含んで構成される。X線検出器5は、アレイタイプのX線検出器である。即ち、X線検出器5には、チャンネル方向にm行、及びスライス方向にn列のマトリックス状に検出素子が配列されている。
X線源3とX線検出器5は、回転リング2上に設置され、スライド式寝台6の上に横になった被検体(図示せず)を挟んで対向配置されている。X線検出器5を構成する各検出素子に各チャンネルが対応付けられている。X線源3はX線フィルタ4を介して被検体に対峙される。X線コントローラ8からトリガ信号が供給されると、高電圧装置7はX線源3を駆動する。高電圧装置7は、トリガ信号を受信するタイミングでX線源3に高電圧を印加する。これにより、X線がX線源3で発生され、ガントリ/寝台コントローラ9は、ガントリ1の回転リング2の回転と、スライド式寝台6のスライドを同期的に制御する。
スキャン制御部501は、全システムの制御中心を構成し、あらかじめ指定された投影データの取得条件(以降では、「スキャン条件」と呼ぶ場合がある)に基づき、X線コントローラ8、ガントリ/寝台コントローラ9、スライド式寝台6を制御する。即ち、スキャン制御部501は、X線源3からX線を照射している間、被検体の周囲の所定の経路に沿って回転リング2を回転させる。なお、投影データの解像度や分解能は、あらかじめ決められたスキャン条件に基づき決定される。換言すると、要求される解像度や分解能に応じて、スキャン条件があらかじめ決定され、スキャン制御部501は、このスキャン条件に基づき各部の動作を制御することになる。このスキャン条件に応じて生成される投影データの分解能(即ち、フレームレート)や解像度により、後述する再構成処理部14により、再構成される画像データのフレームレートや解像度の最大が決まる。
X線検出器5を構成する検出素子は、被検体がX線源3と検出素子の間に介在する場合、及び、介在しない場合の双方において、X線源3が発生するX線の強度を測定することができる。したがって、各検出素子は、少なくとも1つのX線強度を測定し、この強度に対応するアナログ出力信号を出力する。各検出素子からの出力信号は、データ収集部11により、時分割で列ごとに区別して読出される(つまり、遂次収集される)。
データ収集部11は、積分アンプと、A/D変換器とを含んで構成されている。データ収集部11に含まれる各検出素子からの電気信号は、共通の積分アンプを経由して時分割された後、A/D変換器によりディジタルデータに変換される。データ収集部11は、ディジタルデータに変換された検出素子からの信号を前処理部12に出力する。
前処理部12は、データ収集部11から送られてくるディジタルデータに対して感度補正等の処理を施して投影データとする。前処理部12は、この投影データを、その生成元であるディジタルデータの読出し元である列と対応付けて投影データ記憶部13に記憶させる。投影データ記憶部13は、取得された投影データを記憶するための記憶部である。
(外部機器51)
外部機器51は、外観撮影部511と、タイミング指定部512とのうちの少なくともいずれかにより構成されている。外観撮影部511は、被検体の外観を撮影するカメラ等で構成されている。また、タイミング指定部512は、X線撮影部500による撮影が行われた一連の時間幅の中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングを示す情報を投影データに付帯する。
本実施形態では、外部機器51として外観撮影部511を用いる。なお、タイミング指定部512の詳細については、以降の実施形態で説明する。外観撮影部511は、X線撮影部500と同じ部位の外観を再影可能な、あらかじめ決められた位置に配置されており、この位置から被検体の外観を撮影することで、被検体の外観を示す画像を取得する。以降では、この画像を外観画像と呼ぶ。なお、外観撮影部511による外観画像の取得は、X線撮影部500による撮影と同時に行ってもよいし、X線撮影部500による撮影とは別に行ってもよい。
外観撮影部511は、取得された外観画像を、表示制御部30を介して表示部401に表示させる。表示制御部30については後述する。これにより操作者は、表示部401に表示された外観画像を確認し、操作部402を介して所望のタイミングに対応する外観画像を指定することが可能となる。
外観撮影部511は、操作部402を介して、操作者により指定された、所定のタイミングに対応する外観画像を示す情報を受ける。外観撮影部511は、この情報に対応する外観画像を位置解析部212に出力する。位置解析部212については後述する。なお、このとき外観撮影部511は、外観画像とあわせて、被検体に対する自身の位置を示す位置情報を位置解析部212に通知してもよい。これにより、位置解析部212は、外観画像の撮影位置を認識することが可能となる。以降では、外観撮影部511は、外観画像の出力とあわせて、この位置情報を位置解析部212に通知するものとして説明する。
(再構成処理部14)
再構成処理部14は、投影データ記憶部13に記憶された投影データを読み出す。再構成処理部14は、例えばFeldkamp法と呼ばれる再構成アルゴリズムを利用して、読出した投影データを逆投影して画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を生成する。断層画像データの再構成には、たとえば、2次元フーリエ変換法、コンボリューション・バックプロジェクション法等、任意の方法を採用することができる。ボリュームデータは、再構成された複数の断層画像データを補間処理することにより作成される。ボリュームデータの再構成には、たとえば、コーンビーム再構成法、マルチスライス再構成法、拡大再構成法等、任意の方法を採用することができる。上述のように多列のX線検出器を用いたボリュームスキャンにより、広範囲のボリュームデータを再構成することができる。また、CT透視を行う場合には、検出データの収集レートを短くしているため、再構成処理部14による再構成時間が短縮される。従って、スキャンに対応したリアルタイムの画像データを作成することができる。以降では、ボリュームデータを「画像データ」と呼ぶ。
このようにして、再構成処理部14は、あらかじめ決められた再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに(即ち、所定のボリュームレートで)、画像データ(即ち、ボリュームデータ)を生成する。なお、画像データの再構成を行うタイミングは、投影データを取得するタイミング(即ち、投影データの取得に係る分解能)に同期している。厳密には、投影データから画像データを生成するための、投影データを取得したタイミングと、そのタイミングに対応する投影データに基づく画像データが再構成されたタイミングとはタイムラグが存在する。しなしながら、この再構成に係る処理は、被検体の動き(例えば、腕や足を動かす動作)に比べて高速であり、本実施形態に係る医用画像処理装置では、このタイムラグは無視できるレベルである。なお、このタイムラグを考慮する場合には、再構成された画像データに基づく処理(例えば、後述する位置解析部212の処理)の実行タイミングを、このタイムラグに基づき調整すればよい。
なお、本実施形態に係る再構成処理部14は、まず解析用の画像データを生成して画像処理ユニット20に出力し、その後、画像処理ユニット20から解析結果を受けて、表示用の画像データを生成する。画像処理ユニット20の詳細については後述する。以下に、この再構成処理部14の具体的な動作について説明する。なお、再構成される画像データのボリュームレートや解像度の最大は、投影データの分解能(即ち、フレームレート)や解像度となる。そのため、本実施形態に係る医用画像処理装置では、解析用及び表示用の画像データのボリュームレートや解像度を実現可能な条件で、投影データを取得しておく必要がある。
本実施形態に係る再構成処理部14は、まず、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体の表層(即ち、皮膚)を抽出可能に構成されている。具体的には、この再構成条件は、再構成の対象とするCT値の範囲を、表層を抽出できるレベルに調整されている。これにより、この画像データは、表層を抽出可能に再構成される。なお、このときの再構成条件に基づき生成された画像データが「第1の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。画像データ記憶部10は、画像データを記憶するための記憶部である。このような、画像データから被検体の表層を抽出することで、抽出された表層を基に、被検体の外形を認識することが可能となる。なお、第1の画像データは、後述する画像処理ユニット20による解析処理が実行可能な再構成条件であればよい。即ち、この条件を満たしていれば、例えば、第1の画像データのボリュームレートは、表示用の画像データを生成する際のボリュームレートより低くてもよい。また、第1の画像データの解像度は、表示用の画像データの解像度より低くてもよい。このように動作させることで、解析時の処理負荷を軽減することが可能となる。
また、再構成処理部14は、位置解析部212から、複数タイミングが含まれる時間幅の通知を受ける。この時間幅は、前述した再構成条件に基づき第1の画像データが生成された一連の時間幅の中の一部に相当する。再構成処理部14は、この通知された時間幅と、他の時間幅とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成する。これらの再構成条件は、再構成処理部14にあらかじめ記憶させておいてもよいし、操作者が操作部402を介して指定できるようにしてもよい。また、これらの再構成条件は、例えば、指定された時間幅について、他の時間幅よりもボリュームレートが高くなるように決定しておくとよい。また、これらの再構成条件は、ボリュームレートに限らず、例えば、指定された時間幅について、他の時間幅よりも解像度が高くなるように決定しておいてもよい。なお、指定された時間幅に対する再構成条件に基づき生成された画像データが「第2の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された表示用の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。このように、一部の時間幅について再構成条件を変更して画像データを生成させることで、例えば、経時的に動作する被検体を観察する場合に、一連の動作中の一部(例えば、着目したい一部の動作)について、他の部分よりも高いボリュームレートで画像データを生成することが可能となる。即ち、このようにして経時的に生成された画像データに基づき、この一部について、他の部分よりも高いフレームレートで医用画像を生成し表示させることが可能となる。
なお、他の時間幅について、解析用に生成された第1の画像データを表示用にも用いるように動作させてもよい。例えば、解析用に抽出されたオブジェクトにより観察対象が特定可能であり、ボリュームレートも同じ場合には、改めて表示用に画像データを生成させる必要は無い。このような場合には、再構成処理部14は、指定された時間幅についてのみ、表示用に画像データを再構成すればよい。換言すると、再構成処理部14は、表示用の画像データとして、第2の画像データのみを改めて再構成すればよい。また、再構成処理部14は、指定された時間幅についてのみ表示用の画像データを再構成する(換言すると、指定された時間幅についてのみ表示対象とする)ように動作させてもよい。これらの動作は、運用にあわせて適宜変更すればよい。なお、再構成処理部14は、解析用の画像データと表示用の画像データとで異なる識別情報を各画像データに付帯させることで、これらを識別可能に画像データ記憶部10に記憶させてもよい。
(画像処理ユニット20)
画像処理ユニット20は、構造抽出部21と、画像処理部22と、画像記憶部23とを含んで構成されている。
(構造抽出部21)
構造抽出部21は、オブジェクト抽出部211と、位置解析部212とを含んで構成されている。構造抽出部21は、まず、解析用に再構成された第1の画像データをタイミングごとに読み出す。構造抽出部21は、読み出されたタイミングごとの第1の画像データそれぞれをオブジェクト抽出部211に出力し、オブジェクトの抽出を指示する。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。本実施形態に係るオブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき、被検体の表層を検出し、検出された表層により形成される領域のオブジェクトを抽出する。このオブジェクトが、被検体の外形の形状を示している。以降では、このオブジェクトを外形オブジェクトと呼ぶ場合がある。ここで、図2A及び図2Bを参照する。図2A及び図2Bは、被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。図2A及び図2Bは、上腕と下腕との間の関節部分を示しており、それぞれが異なるタイミングに対応している。図2AにおけるM11〜M13は、骨の部分を示しており、M21aは、外形オブジェクトを示している。また、図2BにおけるM11〜M13は、骨の部分を示しており、図2AにおけるM11〜M13に対応している。また、図2BにおけるM21bは、図2Aとは異なるタイミングにおける外形オブジェクトを示しており、関節の動きにより、外形オブジェクトM21aとは異なる形状を示している。なお、以降では、外形オブジェクトM21a及びM21bについて、特にタイミングを特定しない場合には、単に「外形オブジェクトM21」と記載する。なお、オブジェクト抽出部211が、「抽出部」に相当する。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された(即ち、タイミングごとに抽出された)外形オブジェクトを示す情報(例えば、オブジェクトの形状、位置、及び大きさを示す情報)を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、外形オブジェクトを示す情報をタイミングごとに受ける。また、位置解析部212は、外観撮影部511から、所定のタイミングに対応する外観画像と撮影位置を示す情報とを受ける。
位置解析部212は、外観撮影部511から受けた撮影位置を示す情報を基に、被検体に対する外観撮影部511の位置を特定する。位置解析部212は、タイミングごとの外形オブジェクトそれぞれについて、特定された位置から見た形状を示す情報(以降では、「形状情報」と呼ぶ)を、このタイミングごとに抽出する。この形状を抽出する方法の具体的な一例として、位置解析部212は、特定された位置を視点として各外形オブジェクトを投影し、その射影を、形状情報として抽出すればよい。なお、この処理は、後述する画像処理部22に実行させる構成としてもよい。ここで、図2Cを参照する。図2Cは、タイミングごとの外形オブジェクトM21(例えば、M21a及びM21b)の形状情報を、線により模式的に示した図である。図2CにおけるP21は、外形オブジェクトM21の形状情報を示している。P211は、形状情報P21において、上腕に対応する部分(以降では、「上腕部分」と呼ぶ)を示している。なお、本来はタイミングごとにP211に相当する部分が抽出されるが、図2Cの例では、説明をわかりやすくするために、上腕部分P211の位置及び向きが変わっていないものとして、各タイミングについて共通で示している。また、P212a〜P212dは、下腕に対応する部分(以降では、「下腕部分」と呼ぶ)を示しており、それぞれが異なるタイミングに対応している。
位置解析部212は、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間で形状を比較し、その差(例えば、双方の間で重複しない部分のピクセル数)を変化量として算出する。また、別の方法として、位置解析部212は、例えば、上腕に対応する部分と下腕に対応する部分のそれぞれから軸を抽出し、この軸の位置関係(例えば、角度や距離)を基に変化量を求めてもよい。
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、算出された変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断する。この所定量は、例えば、観察対象の一連の動きのうち、外観画像を基点として着目したい可動範囲に基づき、あらかじめ決定しておけばよい。これにより、位置解析部212は、一連の外形オブジェクトM21(換言すると、一連の第1の画像データ)が取得された時間幅(以降では、「一連の時間幅」と呼ぶ場合がある)の中から、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅T21を特定する。ここで、図2Dを参照する。図2Dは、位置解析部212により特定された時間幅について説明するための図である。
図2DにおけるP212e、P212f、P212gは、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間の変化量が所定の範囲に含まれる場合の、下腕部分P212をそれぞれ示している。即ち、下腕部分P212fに対応するタイミングから下腕部分P212gに対応するタイミングまでで形成される時間幅T21において、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間の変化量が所定の範囲に含まれることを示している。位置解析部212は、この時間幅T21を特定する。なお、図2DにおけるT11及びT12は、一連の時間幅のうちの時間幅T21以外の時間幅を示している。なお、以降の説明では、位置解析部212は、図2Dに示した時間幅T21を特定したものとして説明する。
位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成条件に基づくタイミングごとに再構成する。このとき再構成処理部14は、例えば、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間の変化量が所定の範囲に含まれる時間幅T21について、他の時間幅T11及びT12よりもボリュームレートが高くなるように再構成処理を施す。これにより、時間幅T21について、他の時間幅T11及びT12よりも高いフレームレートで医用画像を生成し表示させることが可能となる。また、再構成処理部14は、ボリュームレートに限らず、例えば、時間幅T21について、他の時間幅T11及びT12よりも高い解像度で再構成処理を施してもよい。このように、再構成処理部14は、時間幅T21と他の時間幅T11及びT12とを区別して、それぞれについて異なる再構成条件で表示用の画像データを再構成することが可能となる。
再構成処理部14は、再構成された表示用の一連の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。なお、位置解析部212が、「解析部」に相当する。
このように一連のタイミングについて外形オブジェクトM21の形状解析が終了し、表示用に再構成された一連の画像データが画像データ記憶部10に記憶されると、構造抽出部21は、これらを読み出して画像処理部22に転送する。なお、時間幅T11及びT12については、解析用に生成された第1の画像データを表示用にも用いるように動作させてもよい。この場合には、位置解析部212は、特定された時間幅T21に対応する第2の画像データのみを画像データ記憶部10から読み出す。そして、位置解析部212は、既に、解析用に読み出されている一連の第1の画像データのうち、時間幅T21に対応する部分を、読み出された第2の画像データで置き換え、これらの一連の画像データを画像処理部22に転送すればよい。
(画像処理部22)
画像処理部22は、所定のタイミングごとに再構成された一連の画像データを構造抽出部21から受ける。画像処理部22は、あらかじめ決められた画像処理条件に基づき、タイミングごとの画像データそれぞれに対して画像処理を施すことで医用画像をそれぞれ生成する。画像処理部22は、生成された医用画像と、生成元の画像データに対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。画像記憶部23は、医用画像を記憶するための記憶部である。
(表示制御部30)
一連のタイミングについて医用画像が生成されると、表示制御部30は、画像記憶部23に記憶された一連の医用画像を読み出す。表示制御部30は、読み出された各医用画像に付帯されたタイミングを示す情報を参照し、これらの一連の医用画像を時系列に沿って並べて動画を生成する。表示制御部30は、生成された動画を表示部401に表示させる。
次に、図3を参照しながら、本実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作を示したフローチャートである。
(ステップS10)
X線コントローラ8からトリガ信号が供給されると、高電圧装置7はX線源3を駆動する。高電圧装置7は、トリガ信号を受信するタイミングでX線源3に高電圧を印加する。これにより、X線がX線源3で発生され、ガントリ/寝台コントローラ9は、ガントリ1の回転リング2の回転と、スライド式寝台6のスライドを同期的に制御する。
X線検出器5を構成する検出素子は、被検体がX線源3と検出素子の間に介在する場合、及び、介在しない場合の双方において、X線源3が発生するX線の強度を測定することができる。したがって、各検出素子は、少なくとも1つのX線強度を測定し、この強度に対応するアナログ出力信号を出力する。各検出素子からの出力信号は、データ収集部11により、時分割で列ごとに区別して読出される(つまり、遂次収集される)。
データ収集部11は、積分アンプと、A/D変換器とを含んで構成されている。データ収集部11に含まれる各検出素子からの電気信号は、共通の積分アンプを経由して時分割された後、A/D変換器によりディジタルデータに変換される。データ収集部11は、ディジタルデータに変換された検出素子からの信号を前処理部12に出力する。
前処理部12は、データ収集部11から送られてくるディジタルデータに対して感度補正等の処理を施して投影データとする。前処理部12は、この投影データを、その生成元であるディジタルデータの読出し元である列と対応付けて投影データ記憶部13に記憶させる。
また、外観撮影部511は、あらかじめ決められた位置から被検体の外観を撮影することで、被検体の外観を示す外観画像を取得する。外観撮影部511は、取得された外観画像を、表示制御部30を介して表示部401に表示させる。表示制御部30については後述する。これにより操作者は、表示部401に表示された外観画像を確認し、操作部402を介して所望のタイミングに対応する外観画像を指定することが可能となる。
(ステップS11)
再構成処理部14は、まず、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに第1の画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体の表層(即ち、皮膚)を抽出可能に構成されている。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された第1の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
(ステップS201)
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。本実施形態に係るオブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき、被検体の表層を検出し、検出された表層により形成される領域のオブジェクトを抽出する。このオブジェクトが、被検体の外形の形状を示している。以降では、このオブジェクトを外形オブジェクトと呼ぶ場合がある。ここで、図2A及び図2Bを参照する。図2A及び図2Bは、被検体の表層に基づく形状の解析について説明するための図である。図2A及び図2Bは、上腕と下腕との間の関節部分を示しており、それぞれが異なるタイミングに対応している。図2AにおけるM11〜M13は、骨の部分を示しており、M21aは、外形オブジェクトを示している。また、図2BにおけるM11〜M13は、骨の部分を示しており、図2AにおけるM11〜M13に対応している。また、図2BにおけるM21bは、図2Aとは異なるタイミングにおける外形オブジェクトを示しており、関節の動きにより、外形オブジェクトM21aとは異なる形状を示している。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された(即ち、タイミングごとに抽出された)外形オブジェクトを示す情報(例えば、オブジェクトの形状、位置、及び大きさを示す情報)を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
(ステップS202)
外観撮影部511は、所望のタイミングで、操作部402を介して、操作者により指定された、所定のタイミングに対応する外観画像を示す情報を受ける(ステップS202、Y)。外観撮影部511は、この情報に対応する外観画像を位置解析部212に出力する。なお、本実施形態に係る医用画像処理装置は、外観画像を示す情報の指定を受けるまでは(ステップS202、N)、撮影終了が指示されない限り(ステップS40、N)、上述した一連の動作を継続する。
(ステップS203)
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、外形オブジェクトを示す情報をタイミングごとに受ける。また、位置解析部212は、外観撮影部511から、所定のタイミングに対応する外観画像と撮影位置を示す情報とを受ける。
位置解析部212は、外観撮影部511から受けた撮影位置を示す情報を基に、被検体に対する外観撮影部511の位置を特定する。位置解析部212は、タイミングごとの外形オブジェクトそれぞれについて、特定された位置から見た形状を示す情報(以降では、「形状情報」と呼ぶ)を、このタイミングごとに抽出する。この形状を抽出する方法の具体的な一例として、位置解析部212は、特定された位置を視点として各外形オブジェクトを投影し、その射影を、形状情報として抽出すればよい。なお、この処理は、後述する画像処理部22に実行させる構成としてもよい。ここで、図2Cを参照する。図2Cは、タイミングごとの外形オブジェクトM21(例えば、M21a及びM21b)の形状情報を、線により模式的に示した図である。図2CにおけるP21は、外形オブジェクトM21の形状情報を示している。P211は、形状情報P21において、上腕に対応する部分(以降では、「上腕部分」と呼ぶ)を示している。なお、本来はタイミングごとにP211に相当する部分が抽出されるが、図2Cの例では、説明をわかりやすくするために、上腕部分P211の位置及び向きが変わっていないものとして、各タイミングについて共通で示している。また、P212a〜P212dは、下腕に対応する部分(以降では、「下腕部分」と呼ぶ)を示しており、それぞれが異なるタイミングに対応している。
位置解析部212は、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間で形状を比較し、その差(例えば、オブジェクト間で重複しない部分のピクセル数)を変化量として算出する。また、別の方法として、位置解析部212は、例えば、上腕に対応する部分と下腕に対応する部分のそれぞれから軸を抽出し、この軸の位置関係(例えば、角度や距離)を基に変化量を求めてもよい。
(ステップS204)
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、算出された変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断する。これにより、位置解析部212は、一連の外形オブジェクトM21(換言すると、一連の第1の画像データ)が取得された時間幅(以降では、「一連の時間幅」と呼ぶ場合がある)の中から、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅T21を特定する。ここで、図2Dを参照する。図2Dは、位置解析部212により特定された時間幅について説明するための図である。
図2Dにおける平面P212e、P212f、P212gは、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間の変化量が所定の範囲に含まれる場合の、下腕部分P212をそれぞれ示している。即ち、下腕部分P212fに対応するタイミングから下腕部分P212gに対応するタイミングまでで形成される時間幅T21において、タイミングごとに抽出された形状情報と外観画像との間の変化量が所定の範囲に含まれることを示している。位置解析部212は、この時間幅T21を特定する。なお、図2DにおけるT11及びT12は、一連の時間幅のうちの時間幅T21以外の時間幅を示している。位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。
(ステップS40)
なお、X線撮影部500及び本実施形態に係る医用画像処理装置は、操作者により撮影の終了が指示されない限り、上述した一連の処理を実行する(ステップS40、N)。操作者により撮影の終了が指示されると(ステップS40、Y)、次の処理に遷移する。
(ステップS41)
再構成処理部14は、位置解析部212から、複数タイミングが含まれる時間幅(換言すると、時間幅)の通知を受ける。この時間幅は、前述した再構成条件に基づき第1の画像データが生成された一連の時間幅中の一部に相当する。再構成処理部14は、この通知された時間幅と、他の時間幅とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成する。これらの再構成条件は、再構成処理部14にあらかじめ記憶させておいてもよいし、操作者が操作部402を介して指定できるようにしてもよい。また、これらの再構成条件は、例えば、指定された時間幅について、他の時間幅よりもボリュームレートが高くなるように決定しておくとよい。なお、指定された時間幅に対する再構成条件に基づき生成された画像データが「第2の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された表示用の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
(ステップS42)
このように一連のタイミングについて外形オブジェクトM21の形状解析が終了し、表示用に再構成された一連の画像データが画像データ記憶部10に記憶されると、構造抽出部21は、これらを読み出して画像処理部22に転送する。なお、時間幅T11及びT12については、解析用に生成された第1の画像データを表示用にも用いるように動作させてもよい。この場合には、位置解析部212は、特定された時間幅T21に対応する第2の画像データのみを画像データ記憶部10から読み出す。そして、位置解析部212は、既に、解析用に読み出されている一連の第1の画像データのうち、時間幅T21に対応する部分を、読み出された第2の画像データで置き換え、これらの一連の画像データを画像処理部22に転送すればよい。
画像処理部22は、所定のタイミングごとに再構成された一連の画像データを構造抽出部21から受ける。画像処理部22は、あらかじめ決められた画像処理条件に基づき、タイミングごとの画像データそれぞれに対して画像処理を施すことで医用画像をそれぞれ生成する。画像処理部22は、生成された医用画像と、生成元の画像データに対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。
(表示制御部30)
一連のタイミングについて医用画像が生成されると、表示制御部30は、画像記憶部23に記憶された一連の医用画像を読み出す。表示制御部30は、読み出された各医用画像に付帯されたタイミングを示す情報を参照し、これらの一連の医用画像を時系列に沿って並べて動画を生成する。表示制御部30は、生成された動画を表示部401に表示させる。
なお、上記では、一連の撮影(即ち、X線撮影部500による投影データの取得)が終了した後に、表示用の画像データを生成していたが、位置解析部212による解析が完了すれば表示用の画像データの生成を開始することが可能である。そのため、一連の撮影と、表示用の画像データの生成と、それに伴う医用画像の生成及び表示に係る処理を平行して動作させてもよい。
なお、上記では、X線撮影部500による撮影(即ち、投影データの取得)と同期して医用画像処理装置による画像データの再構成が動作する例について説明したが、X線撮影部500及び医用画像処理装置は、非同期に(即ち、別のタイミングで)動作してもよい。その場合には、X線撮影部500により、ステップS10に係る動作をあらかじめ実行して投影データを取得しておく。その後、医用画像処理装置によりステップS11、S201〜S204、S41、及びS42で示された一連の動作を実行させればよい。
以上のように、本実施形態に係る医用画像処理装置は、関節などのような可動部位を構成する少なくとも2つ以上の部位の位置関係の変化を、被検体の外形の形状変化により解析する。そのうえで、医用画像処理装置は、あらかじめ指定された外観画像に対して、この外形の形状の変化量が所定の範囲に含まれる時間幅を特定し、この時間幅と、他の時間幅とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成する。これにより、本実施形態に係る医用画像処理装置は、2つ以上の部位の位置関係が所定の範囲に含まれる時間幅について、他の時間幅よりも高いフレームレートで医用画像を表示させることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る医用画像処理装置について説明する。第1の実施形態に係る医用画像処理装置では、外部機器51として外観撮影部511を用いて外観画像を取得し、所定のタイミングに対応する外観画像を基準として、再構成条件を変更する時間幅T21を特定していた。本実施形態に係る医用画像処理装置では、外部機器51としてタイミング指定部512を用いて、X線撮影部500による撮影が行われた一連のタイミング中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングを基準として再構成条件を変更する時間幅T21を特定する。以下に、本実施形態に係る医用画像処理装置について、第1の実施形態とは異なる部分に着目して説明する。
タイミング指定部512は、X線撮影部500による撮影が行われた一連のタイミング中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングを示す情報を投影データに付帯する。具体的な一例として、タイミング指定部512は、例えば、被検体の声を検知するマイクから、被検体の反応(例えば、被検体による発声)が検知されたときに、これを示す通知を受ける。このマイクから通知を受けると、タイミング指定部512は、その通知を受けたタイミングを示す識別情報(以降では、「通知フラグ」と呼ぶ)を、X線撮影部500により取得された投影データに付帯する。また、マイクに限らず、例えば、カメラや心拍計などのような被検体の反応を監視する機器から、被検体から所定の反応が検知された場合に、これを示す通知を受けて動作してもよい。また、タイミング指定部512は、このタイミングの指定を、操作部402を介して操作者から受けてもよい。例えば、X線撮影部500による撮影中に、操作者は、所望のタイミングで操作部402を介してタイミング指定部512に指示を出す。タイミング指定部512は、操作部402から操作者による指示を受けて、この指示を受けたタイミングを示す通知フラグを投影データに付帯すればよい。また、スキャン制御部501が、X線撮影部500による撮影とあわせて、タイミング指定部512を制御する構成としてもよい。
再構成処理部14は、投影データ記憶部13に記憶された投影データを読み出す。
再構成処理部14は、まず、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体の表層(即ち、皮膚)を抽出可能に構成されている。これにより、この画像データは、表層を抽出可能に再構成される。また、再構成処理部14は、投影データに付帯された通知フラグが示すタイミングを含むタイミングについて画像データを再構成する場合には、その画像データに対して、他の画像データと識別するための識別情報(即ち、通知フラグ)を付帯する。なお、このときの再構成条件に基づき生成された画像データが「第1の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
なお、本実施形態に係る再構成処理部14の、表示用の画像データの再構成に係る処理は、第1の実施形態に係る再構成処理部14の動作と同様である。即ち、再構成処理部14は、位置解析部212から、複数タイミングが含まれる時間幅T21の通知を受ける。再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成して、これを画像データ記憶部10に記憶させる。
また、本実施形態に係る医用画像処理装置は、投影データ中に通知フラグが付帯されていない場合には、解析に係る処理を実行しないように動作させてもよい。この場合には、再構成処理部14は、あらかじめ決められた表示用の再構成条件に基づき、表示用の画像データのみを再構成すればよい。
構造抽出部21は、まず、解析用に再構成された第1の画像データをタイミングごとに読み出す。構造抽出部21は、読み出されたタイミングごとの第1の画像データそれぞれをオブジェクト抽出部211に出力し、オブジェクトの抽出を指示する。この構造抽出部21の動作は、第1の実施形態と同様である。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。オブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき、被検体の表層を検出し、検出された表層により形成される領域の外形オブジェクトM21を抽出する。また、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データに通知フラグが付帯されている場合には、その画像データから抽出された外形オブジェクトM21を示す情報に、この通知フラグを関連付ける。オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された外形オブジェクトM21を示す情報を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、外形オブジェクトM21を示す情報をタイミングごとに受ける。位置解析部212は、この情報を基に、時系列に沿った外形の形状の変化を解析する。以下に、その具体的な方法の一例について説明する。
まず、位置解析部212は、タイミングごとの外形オブジェクトM21の中から、通知フラグが付帯された外形オブジェクトM21を基準となるオブジェクトを特定する。なお、以降では、この基準となる外形オブジェクトを「基準オブジェクト」と呼ぶ場合がある。
基準オブジェクトを特定したら、位置解析部212は、この基準オブジェクトと、タイミングごとの外形オブジェクトとの間で比較を行い、オブジェクト間の変化量をタイミングごとに算出する。具体的には、位置解析部212は、双方のオブジェクトの形状を比較し、その差(例えば、オブジェクト間で重複しない部分のピクセル数)を変化量として算出する。また、別の方法として、位置解析部212は、例えば、上腕と下腕のそれぞれから軸を抽出し、この軸の位置関係(例えば、角度や距離)を基に変化量を求めてもよい。
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、その変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断し、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅を特定する。この所定量は、例えば、観察対象の一連の動きのうち、基準オブジェクトを基点として着目したい着目したい可動範囲に基づき、あらかじめ決定しておけばよい。このようにして、位置解析部212は、基準オブジェクトと他の外形オブジェクトとの形状を比較することで、被検体を形成する各部位の位置関係を解析し、これらの部位の位置関係が所定の条件を満たす時間幅を特定する。なお、この時間幅が、第1の実施形態における時間幅T21(図2D参照)に相当し、その他が時間幅T11及びT12に相当する。以降では、位置解析部212は、この時間幅T21を特定したものとして説明する。位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。
なお、以降の処理は、第1の実施形態と同様である。即ち、再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成条件に基づくタイミングごとに再構成する。再構成処理部14は、再構成された表示用の一連の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。画像処理部22は、これらの画像データに対して画像処理を施して医用画像を生成し、これを対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。表示制御部30は、これらの医用画像を画像記憶部23から読み出し、時系列に沿って並べて動画として表示部401に表示させる。
次に、図4A及び図4Bを参照しながら、本実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作について説明する。図4Aは、本実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作を示したフローチャートである。また、図4Bは、本実施形態における、位置関係の解析に係る動作を示したフローチャートである。なお、図4Bに示すフローチャートは、図4AにおけるステップS30の処理に相当する。
(ステップS10)
X線コントローラ8からトリガ信号が供給されると、高電圧装置7はX線源3を駆動する。高電圧装置7は、トリガ信号を受信するタイミングでX線源3に高電圧を印加する。これにより、X線がX線源3で発生され、ガントリ/寝台コントローラ9は、ガントリ1の回転リング2の回転と、スライド式寝台6のスライドを同期的に制御する。
X線検出器5を構成する検出素子は、被検体がX線源3と検出素子の間に介在する場合、及び、介在しない場合の双方において、X線源3が発生するX線の強度を測定することができる。したがって、各検出素子は、少なくとも1つのX線強度を測定し、この強度に対応するアナログ出力信号を出力する。各検出素子からの出力信号は、データ収集部11により、時分割で列ごとに区別して読出される(つまり、遂次収集される)。
データ収集部11は、積分アンプと、A/D変換器とを含んで構成されている。データ収集部11に含まれる各検出素子からの電気信号は、共通の積分アンプを経由して時分割された後、A/D変換器によりディジタルデータに変換される。データ収集部11は、ディジタルデータに変換された検出素子からの信号を前処理部12に出力する。
前処理部12は、データ収集部11から送られてくるディジタルデータに対して感度補正等の処理を施して投影データとする。前処理部12は、この投影データを、その生成元であるディジタルデータの読出し元である列と対応付けて投影データ記憶部13に記憶させる。
(ステップS11)
また、タイミング指定部512は、X線撮影部500による撮影が行われた一連のタイミング中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングを示す情報を投影データに付帯する(ステップS11、Y)。具体的な一例として、タイミング指定部512は、例えば、被検体の声を検知するマイクから、被検体の反応(例えば、被検体による発声)が検知されたときに、これを示す通知を受ける。このマイクから通知を受けると、タイミング指定部512は、その通知を受けたタイミングを示す通知フラグを、X線撮影部500により取得された投影データに付帯する。また、マイクに限らず、例えば、カメラや心拍計などのような被検体の反応を監視する機器から、被検体から所定の反応が検知された場合に、これを示す通知を受けて動作してもよい。また、タイミング指定部512は、このタイミングの指定を、操作部402を介して操作者から受けてもよい。例えば、X線撮影部500による撮影中に、操作者は、所望のタイミングで操作部402を介してタイミング指定部512に指示を出す。タイミング指定部512は、操作部402から操作者による指示を受けて、この指示を受けたタイミングを示す通知フラグを投影データに付帯すればよい。なお、本実施形態に係る医用画像処理装置は、上記した所望のタイミングの指定を受けるまでは(ステップS11、N)、撮影終了が指示されない限り(ステップS40、N)、上述した一連の動作を継続する。
(ステップS21)
再構成処理部14は、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体の表層(即ち、皮膚)を抽出可能に構成されている。これにより、この画像データは、表層を抽出可能に再構成される。また、再構成処理部14は、投影データに付帯された通知フラグが示すタイミングを含むタイミングについて画像データを再構成する場合には、その画像データに対して、他の画像データと識別するための識別情報(即ち、通知フラグ)を付帯する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
(ステップS301)
ここで、図4Bを参照する。構造抽出部21は、まず、解析用に再構成された第1の画像データをタイミングごとに読み出す。構造抽出部21は、読み出されたタイミングごとの第1の画像データそれぞれをオブジェクト抽出部211に出力し、オブジェクトの抽出を指示する。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。オブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき、被検体の表層を検出し、検出された表層により形成される領域の外形オブジェクトM21を抽出する。また、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データに通知フラグが付帯されている場合には、その画像データから抽出された外形オブジェクトM21を示す情報に、この通知フラグを関連付ける。オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された外形オブジェクトM21を示す情報を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
(ステップS302)
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、外形オブジェクトM21を示す情報をタイミングごとに受ける。位置解析部212は、この情報を基に、時系列に沿った外形の形状の変化を解析する。以下に、その具体的な方法の一例について説明する。
まず、位置解析部212は、タイミングごとの外形オブジェクトM21の中から、通知フラグが付帯された外形オブジェクトM21を基準となるオブジェクトを特定する。なお、以降では、この基準となる外形オブジェクトを「基準オブジェクト」と呼ぶ場合がある。
基準オブジェクトを特定したら、位置解析部212は、この基準オブジェクトと、タイミングごとの外形オブジェクトとの間で比較を行い、オブジェクト間の変化量をタイミングごとに算出する。具体的には、位置解析部212は、双方のオブジェクトの形状を比較し、その差(例えば、オブジェクト間で重複しない部分のピクセル数)を変化量として算出する。また、別の方法として、位置解析部212は、例えば、上腕と下腕のそれぞれから軸を抽出し、この軸の位置関係(例えば、角度や距離)を基に変化量を求めてもよい。
(ステップS31)
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、その変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断し、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅を特定する。このようにして、位置解析部212は、基準オブジェクトと他の外形オブジェクトとの形状を比較することで、被検体を形成する各部位の位置関係を解析し、これらの部位の位置関係が所定の条件を満たす時間幅を特定する。なお、この時間幅が、第1の実施形態における時間幅T21(図2D参照)に相当し、その他が時間幅T11及びT12に相当する。以降では、位置解析部212は、この時間幅T21を特定したものとして説明する。位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。
(ステップS40)
なお、X線撮影部500及び本実施形態に係る医用画像処理装置は、操作者により撮影の終了が指示されない限り、上述した一連の処理を実行する(ステップS40、N)。操作者により撮影の終了が指示されると(ステップS40、Y)、次の処理に遷移する。
(ステップS41、S42)
なお、以降の処理は、第1の実施形態と同様である。即ち、再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成条件に基づくタイミングごとに再構成する。再構成処理部14は、再構成された表示用の一連の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。画像処理部22は、これらの画像データに対して画像処理を施して医用画像を生成し、これを対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。表示制御部30は、これらの医用画像を画像記憶部23から読み出し、時系列に沿って並べて動画として表示部401に表示させる。
以上のように、本実施形態に係る医用画像処理装置は、関節などのような可動部位を構成する少なくとも2つ以上の部位の位置関係の変化を、被検体の外形の形状変化により解析する。また、この医用画像処理装置は、外部機器51としてタイミング指定部512を用いて、X線撮影部500による撮影が行われた一連の時間幅の中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングに対応する外形の形状を基準とする。そのうえで、医用画像処理装置は、この基準に対する、他のタイミングにおける外形の形状の変化量が所定の範囲に含まれる時間幅を特定し、この時間幅と、他の時間幅とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成する。これにより、本実施形態に係る医用画像処理装置は、2つ以上の部位の位置関係が所定の範囲に含まれる時間幅について、他の時間幅よりも高いフレームレートで医用画像を表示させることが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る医用画像処理装置について説明する。第2の実施形態に係る医用画像処理装置では、被検体の外形、即ち、外形オブジェクトM21の形状変化に基づき再構成条件を変更する時間幅を特定していた。本実施形態に係る医用画像処理装置では、骨のオブジェクトの位置関係に基づき再構成条件を変更する時間幅を特定する。以下に、本実施形態に係る医用画像処理装置について、第2の実施形態とは異なる部分に着目して説明する。
本実施形態に係る再構成処理部14は、まず、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体中の骨を抽出可能に構成されている。即ち、この画像データは、骨を抽出可能に再構成される。なお、この骨には軟骨も含まれる。また、再構成処理部14は、投影データに付帯された通知フラグが示すタイミングを含むタイミングについて画像データを再構成する場合には、その画像データに対して、他の画像データと識別するための通知フラグを付帯する。なお、このときの再構成条件に基づき生成された画像データが「第1の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
なお、本実施形態に係る再構成処理部14の、表示用の画像データの再構成に係る処理は、第2の実施形態に係る再構成処理部14の動作と同様である。即ち、再構成処理部14は、位置解析部212から、複数タイミングが含まれる時間幅T21の通知を受ける。再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施し、表示用の画像データを再構成して、これを画像データ記憶部10に記憶させる。
構造抽出部21は、まず、解析用に再構成された第1の画像データをタイミングごとに読み出す。構造抽出部21は、読み出されたタイミングごとの第1の画像データそれぞれをオブジェクト抽出部211に出力し、オブジェクトの抽出を指示する。この構造抽出部21の動作は、第2の実施形態と同様である。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。本実施形態に係るオブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき骨の部分をオブジェクトとして抽出する。ここで、図5Aを参照する。図5Aは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、腕部を形成する骨のオブジェクトが抽出された場合の一例を示している。図5Aに示すように、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データから、腕部を形成する骨のオブジェクトM11、M12、及びM13を抽出する。このように、オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて、骨のオブジェクトを抽出する。また、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データに通知フラグが付帯されている場合には、その画像データから抽出された骨のオブジェクトを示す情報に、この通知フラグを関連付ける。オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された(即ち、タイミングごとに抽出された)骨のオブジェクトを示す情報(例えば、オブジェクトの形状、位置、及び大きさを示す情報)を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、骨のオブジェクトを示す情報をタイミングごとに受ける。位置解析部212は、この情報を基に、各タイミングにおける骨の位置関係を解析する。以下に、その具体的な方法の一例について説明する。
位置解析部212は、まず、骨のオブジェクトM11、M12、及びM13の中から、位置関係の解析に用いる、少なくとも2以上のオブジェクト(即ち、解析対象のオブジェクト)を特定する。具体的には、例えば、位置解析部212は、あらかじめ知られている生体を構成する各部の生体情報(例えば、上腕及び下腕を構成する骨の位置関係を示す情報)を記憶しておき、この生体情報に基づきオブジェクトを特定する。また、別の方法として、位置解析部212は、観察対象とするオブジェクトの形状を示す情報をあらかじめ記憶しておき、この形状に一致するオブジェクトを、解析対象のオブジェクトとして特定する。以降では、位置解析部212は、オブジェクトM11及びM13を特定したものとして説明する。
解析対象のオブジェクトM11及びM13を特定すると、位置解析部212は、これらそれぞれから、少なくとも3点の形状的に特長のある部分(以降では、「形状特徴」と呼ぶ)を抽出する。例えば、図5Aに示すように、位置解析部212は、オブジェクトM11から、形状特徴M111、M112、及びM113を抽出する。また、位置解析部212は、オブジェクトM13から、形状特徴M131、M132、及びM133を抽出する。
次に、位置解析部212は、抽出された3点の形状特徴を示す部分(即ち、点)により、各オブジェクトの位置及び向きを模擬的に把握するための平面を形成し、形状特徴の抽出元であるオブジェクトと関連付ける。ここで、図5Bを参照する。図5Bは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、オブジェクトM11及びM13のそれぞれから形成された形状特徴に基づき形成された平面を示している。図5Bに示すように、位置解析部212は、形状特徴M111、M112、及びM113により平面P11を形成し、これをオブジェクトM11と関連付ける。同様にして、位置解析部212は、形状特徴M131、M132、及びM133により平面P13を形成し、これをオブジェクトM13と関連付ける。
関節を動かした場合には、関節を構成する複数の骨それぞれの位置及び向きや、それらの相対的な位置関係(以降では、これを総じて単に「位置関係」と呼ぶ)は変化するが、各骨の形状及び大きさは変化しない。即ち、タイミングごとに抽出されたオブジェクトM11及びM13は、複数タイミング間で位置関係は変化するが、各オブジェクトの形状及び大きさは変化しない。これは、各オブジェクトの形状特徴に基づき抽出された平面P11及びP13についても同様である。本実施形態に係る位置解析部212は、この特性を利用して、平面P11及びP13それぞれの位置及び向きに基づき、オブジェクトM11及びM13の位置関係を認識する。なお、このように、各オブジェクトから平面を形成することで、そのオブジェクトの位置及び向きを把握するために複雑な形状解析を行う必要が無くなる。そのため、位置解析部212がオブジェクトM11及びM13の位置関係を認識するための処理負荷を軽減することが可能となる。
ここで、図5Cを参照する。図5Cは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、図5A及び図5Bで示されたオブジェクトM11及びM13の位置関係を平面P11及びP13で表した一例である。位置解析部212は、例えば、平面P11及びP13の成す角度に基づき、オブジェクトM11及びM13の相対的な位置関係を特定する。また、位置解析部212は、角度に替えて、平面P11及びP13の間の距離に基づき、オブジェクトM11及びM13の相対的な位置関係を特定してもよい。なお、以降では、位置解析部212は、平面P11及びP13に基づき、オブジェクトM11及びM13の位置関係を特定するものとして説明する。
このようにして、位置解析部212は、タイミングごとに抽出された平面P11及びP13を基に、それらの各タイミングにおけるオブジェクトM11及びM13の位置関係を特定する。ここで、図5Dを参照する。図5Dは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、複数タイミングにおける平面P11及びP13の位置関係を表した一例である。なお、図5Dの例では、説明をわかりやすくするために、平面P11(即ち、オブジェクトM11)の位置及び向きが変わっていないものとして、タイミングごとの平面P13の位置及び向きの変化を示している。図5Dにおける、P13a〜P13dは、異なるタイミングそれぞれに対応する平面P13を示している。
なお、位置解析部212は、オブジェクトM11及びM13の位置関係を特定可能であれば、上記で示した平面P11及びP13に基づく方法に限定はされない。例えば、オブジェクトM11及びM13それぞれの外形を基に、各オブジェクトの位置及び向きを特定し、双方の相対的な位置関係を特定してもよい。その場合は、位置解析部212は、3次元的な位置関係を特定する。また、2次元的な位置関係を特定すればよい場合には、少なくとも2点の形状特徴に基づく線を、オブジェクトM11及びM13それぞれについて抽出し、抽出された2つの線に基づき位置関係を特定してもよい。例えば、図5C及び図5Dに示すように、線P111は、形状特徴M111及びM113に基づき抽出される。また、線P131は、形状特徴M132及びM133に基づき抽出される。位置解析部212は、このようにして抽出された線P111及びP113により、オブジェクトM11及びM13の2次元的な位置関係を特定することができる。また、Mutual Informationを使ってオブジェクトを構成するボクセルの画素値情報を基に、オブジェクト自体の位置合わせを行って、位置や方向を特定してもよい。例えば、画素値情報(濃淡を示す情報)の分布に基づきオ、ブジェクトの位置や向きを特定することができる。
一連のタイミングについて、オブジェクトM11及びM13の位置関係が特定されると、位置解析部212は、通知フラグが骨のオブジェクトを示す情報に対応する位置関係を基準となる位置関係として特定する。なお、以降では、この基準となる位置関係を「基準位置関係」と呼ぶ場合がある。
基準位置関係を特定したら、位置解析部212は、この基準位置関係と、タイミングごとのオブジェクトM11及びM13の位置関係との間で比較を行い、位置関係の変化量をタイミングごとに算出する。例えば、オブジェクトM11及びM13の位置関係を、平面P11及びP13の成す角度に基づき特定している場合には、基準位置関係と間の角度の差を変化量として算出すればよい。
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、その変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断し、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅を特定する。この所定量は、例えば、観察対象の一連の動きのうち、基準オブジェクトを基点として着目したい着目したい可動範囲に基づき、あらかじめ決定しておけばよい。このようにして、位置解析部212は、基準オブジェクトと他の外形オブジェクトとの形状を比較することで、被検体を形成する各部位の位置関係を解析し、これらの部位の位置関係が所定の条件を満たす時間幅を特定する。例えば、図5Eは、本実施形態において位置解析部212により特定された時間幅について説明するための図である。
図5Eにおける平面P13e、P13f、P13gは、オブジェクトM11及びM13の位置関係が所定の範囲に含まれる場合の、オブジェクトM13に対応する平面P13の位置をそれぞれ示している。即ち、平面P13fに対応するタイミングから平面P13gに対応するタイミングまでで形成される時間幅T21において、オブジェクトM11及びM13の位置関係が所定の範囲に含まれることを示している。位置解析部212は、この時間幅T21を特定する。なお、図5Eにおける時間幅T21は、図2Dにおける時間幅T21に対応している。また、図5Eにおける時間幅T11及びT12は、図2Dにおける時間幅T11及びT12に対応している。
なお、骨の位置関係が解析可能であれば、必ずしも図5A〜図5Cに示すように、上腕及び下腕のように各骨の全体像が撮影されている必要は無い。例えば、図5Fは、上腕と下腕と間の関節部分を示しており、この例は、オブジェクトM12及びM13を解析対象として特定している。この場合には、位置解析部212は、オブジェクトM12から、形状特徴M121、M122、及びM123を抽出する。また、位置解析部212は、オブジェクトM13から、形状特徴M134、M135、及びM136を抽出する。位置解析部212は、形状特徴M121、M122、及びM123で形成された平面P12を抽出し、これをオブジェクトM12と関連付ける。同様にして、位置解析部212は、形状特徴M134、M135、及びM136で形成された平面P13’を抽出し、これをオブジェクトM13と関連付ける。以降、位置解析部212は、平面P12及びP13’の位置関係に基づき、オブジェクトM12及びM13の位置関係を認識する。このように、形状特徴に基づき、各骨の位置及び向きと相対的な位置関係を認識できれば、図5Fのように、各部位の全体像が撮影されていない場合においても前述と同様に処理することが可能である。
位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。
なお、以降の処理は、第2の実施形態と同様である。即ち、再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成条件に基づくタイミングごとに再構成する。再構成処理部14は、再構成された表示用の一連の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。画像処理部22は、これらの画像データに対して画像処理を施して医用画像を生成し、これを対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。表示制御部30は、これらの医用画像を画像記憶部23から読み出し、時系列に沿って並べて動画として表示部401に表示させる。
次に、図4A及び図4Cを参照しながら、本実施形態に係る医用画像処理装置の一連の動作について説明する。図4Cは、本実施形態における、位置関係の解析に係る動作を示したフローチャートである。なお、図4Cに示すフローチャートは、図4AにおけるステップS30の処理に相当する。また、図4AにおけるステップS21、S30、及びS31に係る処理以外は、第1の実施形態と同様である。そのため、第1の実施形態と異なるステップS21、S30(即ち、S303及びS304)、及びS31に係る処理に着目して説明する。
(ステップS21)
本実施形態に係る再構成処理部14は、まず、解析用にあらかじめ決定された再構成条件に基づき、読み出された投影データに対して再構成処理を施して、この再構成条件に基づくタイミングごとに画像データを生成する。なお、本実施形態では、この再構成条件は、投影データ中から被検体中の骨を抽出可能に構成されている。即ち、この画像データは、骨を抽出可能に再構成される。また、再構成処理部14は、投影データに付帯された通知フラグが示すタイミングを含むタイミングについて画像データを再構成する場合には、その画像データに対して、他の画像データと識別するための通知フラグを付帯する。なお、このときの再構成条件に基づき生成された画像データが「第1の画像データ」に相当する。再構成処理部14は、このタイミングごとに生成された画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。
(ステップS303)
構造抽出部21は、まず、解析用に再構成された第1の画像データをタイミングごとに読み出す。構造抽出部21は、読み出されたタイミングごとの第1の画像データそれぞれをオブジェクト抽出部211に出力し、オブジェクトの抽出を指示する。この構造抽出部21の動作は、第2の実施形態と同様である。
オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データを構造抽出部21から受ける。本実施形態に係るオブジェクト抽出部211は、この第1の画像データ中のボクセルデータに基づき骨の部分をオブジェクトとして抽出する。ここで、図5Aを参照する。図5Aは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、腕部を形成する骨のオブジェクトが抽出された場合の一例を示している。図5Aに示すように、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データから、腕部を形成する骨のオブジェクトM11、M12、及びM13を抽出する。このように、オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて、骨のオブジェクトを抽出する。また、オブジェクト抽出部211は、第1の画像データに通知フラグが付帯されている場合には、その画像データから抽出された骨のオブジェクトを示す情報に、この通知フラグを関連付ける。オブジェクト抽出部211は、タイミングごとの第1の画像データそれぞれについて抽出された(即ち、タイミングごとに抽出された)骨のオブジェクトを示す情報(例えば、オブジェクトの形状、位置、及び大きさを示す情報)を、対応するタイミングを示す情報と関連付けて位置解析部212に出力する。
(ステップS304)
位置解析部212は、オブジェクト抽出部211から、骨のオブジェクトを示す情報をタイミングごとに受ける。位置解析部212は、この情報を基に、各タイミングにおける骨の位置関係を解析する。以下に、その具体的な方法の一例について説明する。
位置解析部212は、まず、骨のオブジェクトM11、M12、及びM13の中から、位置関係の解析に用いる、少なくとも2以上のオブジェクト(即ち、解析対象のオブジェクト)を特定する。具体的には、例えば、位置解析部212は、あらかじめ知られている生体を構成する各部の生体情報(例えば、上腕及び下腕を構成する骨の位置関係を示す情報)を記憶しておき、この生体情報に基づきオブジェクトを特定する。また、別の方法として、位置解析部212は、観察対象とするオブジェクトの形状を示す情報をあらかじめ記憶しておき、この形状に一致するオブジェクトを、解析対象のオブジェクトとして特定する。以降では、位置解析部212は、オブジェクトM11及びM13を特定したものとして説明する。
解析対象のオブジェクトM11及びM13を特定すると、位置解析部212は、これらそれぞれから、少なくとも3点の形状的に特長のある部分(以降では、「形状特徴」と呼ぶ)を抽出する。例えば、図5Aに示すように、位置解析部212は、オブジェクトM11から、形状特徴M111、M112、及びM113を抽出する。また、位置解析部212は、オブジェクトM13から、形状特徴M131、M132、及びM133を抽出する。
次に、位置解析部212は、抽出された3点の形状特徴を示す部分(即ち、点)により、各オブジェクトの位置及び向きを模擬的に把握するための平面を形成し、形状特徴の抽出元であるオブジェクトと関連付ける。ここで、図5Bを参照する。図5Bは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、オブジェクトM11及びM13のそれぞれから形成された形状特徴に基づき形成された平面を示している。図5Bに示すように、位置解析部212は、形状特徴M111、M112、及びM113により平面P11を形成し、これをオブジェクトM11と関連付ける。同様にして、位置解析部212は、形状特徴M131、M132、及びM133により平面P13を形成し、これをオブジェクトM13と関連付ける。
ここで、図5Cを参照する。図5Cは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、図5A及び図5Bで示されたオブジェクトM11及びM13の位置関係を平面P11及びP13で表した一例である。位置解析部212は、例えば、平面P11及びP13の成す角度に基づき、オブジェクトM11及びM13の相対的な位置関係を特定する。また、位置解析部212は、角度に替えて、平面P11及びP13の間の距離に基づき、オブジェクトM11及びM13の相対的な位置関係を特定してもよい。なお、以降では、位置解析部212は、平面P11及びP13に基づき、オブジェクトM11及びM13の位置関係を特定するものとして説明する。
このようにして、位置解析部212は、タイミングごとに抽出された平面P11及びP13を基に、それらの各タイミングにおけるオブジェクトM11及びM13の位置関係を特定する。ここで、図5Dを参照する。図5Dは、骨の位置関係の解析について説明するための図であり、複数タイミングにおける平面P11及びP13の位置関係を表した一例である。なお、図5Dの例では、説明をわかりやすくするために、平面P11(即ち、オブジェクトM11)の位置及び向きが変わっていないものとして、タイミングごとの平面P13の位置及び向きの変化を示している。図5Dにおける、P13a〜P13dは、異なるタイミングそれぞれに対応する平面P13を示している。
(ステップS31)
一連のタイミングについて、オブジェクトM11及びM13の位置関係が特定されると、位置解析部212は、通知フラグが骨のオブジェクトを示す情報に対応する位置関係を基準となる位置関係として特定する。なお、以降では、この基準となる位置関係を「基準位置関係」と呼ぶ場合がある。
基準位置関係を特定したら、位置解析部212は、この基準位置関係と、タイミングごとのオブジェクトM11及びM13の位置関係との間で比較を行い、位置関係の変化量をタイミングごとに算出する。例えば、オブジェクトM11及びM13の位置関係を、平面P11及びP13の成す角度に基づき特定している場合には、基準位置関係と間の角度の差を変化量として算出すればよい。
タイミングごとに変化量を算出したら、位置解析部212は、その変化量が、あらかじめ決められた量(以降では、「所定量」と呼ぶ)以内か否かを判断し、変化量が所定量以内のタイミングにより形成される時間幅を特定する。この所定量は、例えば、観察対象の一連の動きのうち、基準オブジェクトを基点として着目したい着目したい可動範囲に基づき、あらかじめ決定しておけばよい。このようにして、位置解析部212は、基準オブジェクトと他の外形オブジェクトとの形状を比較することで、被検体を形成する各部位の位置関係を解析し、これらの部位の位置関係が所定の条件を満たす時間幅を特定する。例えば、図5Eは、本実施形態において位置解析部212により特定された時間幅について説明するための図である。
図5Eにおける平面P13e、P13f、P13gは、オブジェクトM11及びM13の位置関係が所定の範囲に含まれる場合の、オブジェクトM13に対応する平面P13の位置をそれぞれ示している。即ち、平面P13fに対応するタイミングから平面P13gに対応するタイミングまでで形成される時間幅T21において、オブジェクトM11及びM13の位置関係が所定の範囲に含まれることを示している。位置解析部212は、この時間幅T21を特定する。なお、図5Eにおける時間幅T21は、図2Dにおける時間幅T21に対応している。また、図5Eにおける時間幅T11及びT12は、図2Dにおける時間幅T11及びT12に対応している。
位置解析部212は、特定された時間幅T21を再構成処理部14に通知する。
なお、以降の処理は、第2の実施形態と同様である。即ち、再構成処理部14は、通知された時間幅T21と、他の時間幅T11及びT12とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成条件に基づくタイミングごとに再構成する。再構成処理部14は、再構成された表示用の一連の画像データを画像データ記憶部10に記憶させる。画像処理部22は、これらの画像データに対して画像処理を施して医用画像を生成し、これを対応するタイミングを示す情報と関連付けて画像記憶部23に記憶させる。表示制御部30は、これらの医用画像を画像記憶部23から読み出し、時系列に沿って並べて動画として表示部401に表示させる。
以上のように、本実施形態に係る医用画像処理装置は、関節などのような可動部位を構成する少なくとも2つ以上の部位の位置関係の変化を、それらの部位に対応する骨のオブジェクトにより解析する。また、第2の実施形態と同様に、本実施形態に係る医用画像処理装置は、外部機器51としてタイミング指定部512を用いて、X線撮影部500による撮影が行われた一連のタイミング中から所望のタイミングの指定を受けて、このタイミングに対応する骨の位置関係を基準とする。そのうえで、医用画像処理装置は、この基準に対する、他のタイミングにおける骨の位置関係の変化量が所定の範囲に含まれる時間幅を特定し、この時間幅と、他の時間幅とで再構成条件を変えて再構成処理を施して、表示用の画像データを再構成する。これにより、本実施形態に係る医用画像処理装置は、第2の実施形態と同様に、2つ以上の部位の位置関係が所定の範囲に含まれる時間幅について、他の時間幅よりも高いフレームレートで医用画像を表示させることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載されたその均等の範囲に含まれる。
1 ガントリ
2 回転リング
3 X線源
4 X線フィルタ
5 X線検出器
6 スライド式寝台
7 高電圧装置
8 X線コントローラ
9 ガントリ/寝台コントローラ
10 画像データ記憶部
11 データ収集部
12 前処理部
13 投影データ記憶部
14 再構成処理部
20 画像処理ユニット
21 構造抽出部
211 オブジェクト抽出部
212 位置解析部
22 画像処理部
23 画像記憶部
30 表示制御部
40 U/I
401 表示部
402 操作部
500 X線撮影部
501 スキャン制御部
51 外部機器
511 外観撮影部
512 タイミング指定部

Claims (15)

  1. 生体の可動部位をX線でスキャンして得られた投影データが記憶された記憶部と、
    第1のフレームレートで前記投影データに再構成処理を施して、前記可動部位の第1の画像データを生成する再構成処理部と、
    前記第1の画像データから前記可動部位の表層を抽出する抽出部と、
    前記可動部位を撮影して外観画像を取得する外観撮影部と、
    一つの前記外観画像の指定を受けて、当該外観画像と生成された前記第1の画像データのそれぞれから抽出された前記表層とを比較し、当該外観画像と形状が実質的に一致する前記表層が抽出された前記第1の画像データのスキャンタイミングを特定し、このスキャンタイミングを含む時間幅を設定する解析部と、
    を備え、
    前記再構成処理部は、前記投影データのうち前記時間幅に対応する範囲の投影データに対して前記第1のフレームレートと異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記再構成処理部は、前記第2の画像データとして、前記部位の骨を再構成することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 少なくとも2つ以上の部位により構成される生体の可動部位をX線でスキャンして得られた投影データが記憶された記憶部と、
    前記投影データが取得された時間内における第1のタイミングをあらかじめ指定するタイミング指定部と、
    第1のフレームレートで前記投影データに再構成処理を施して、前記可動部位の第1の画像データを生成する再構成処理部と、
    前記第1の画像データから前記可動部位を構成する各部位を抽出する抽出部と、
    前記第1のタイミングと第2のタイミングとの間で、それぞれの前記第1の画像データから抽出された前記可動部位を構成する各部位の位置関係を比較して、前記位置関係の変化量が所定量以内となるか否かを判断する解析部と、
    を備え、
    前記再構成処理部は、前記変化量が前記所定量以内であると判断された前記第1の画像データに対応する前記第2のタイミングについて、前記投影データのうち当該第2のタイミングに対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートとは異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  4. 前記タイミング指定部は、外部に接続された機器からの指示を受けて、前記第1のタイミングを指定することを特徴とする請求項3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記部位は骨であって、
    前記抽出部は、前記骨をそれぞれ抽出し、
    前記解析部は、抽出された前記骨の位置関係を、前記可動部位を構成する各部位の位置関係とすることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記解析部は、抽出された前記可動部位を構成する各部位に対応する前記骨それぞれについて、3点以上の形状特徴で形成される面を形成し、形成された2つの前記面の位置関係を、前記可動部位を構成する各部位の位置関係とすることを特徴とする請求項5に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記解析部は、形成された2つの前記面の成す角度を基に前記変化量を算出し、算出された当該変化量が前記所定量以内となるか否かを判断することを特徴とする請求項6に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記解析部は、形成された2つの前記面の間の距離を基に前記変化量を算出し、算出された当該変化量が前記所定量以内となるか否かを判断することを特徴とする請求項6に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記解析部は、抽出された前記可動部位を構成する各部位に対応する前記骨それぞれについて、2点の形状特徴を結んで線を形成し、形成された2つの前記線の位置関係を、前記可動部位を構成する各部位の位置関係とすることを特徴とする請求項5に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記解析部は、抽出された前記可動部位を構成する各部位に対応する前記骨それぞれの外形に基づき、前記可動部位を構成する各部位の位置関係とすることを特徴とする請求項5に記載の医用画像処理装置。
  11. 前記解析部は、抽出された前記可動部位を構成する各部位に対応する前記骨それぞれの濃淡を示す情報に基づき、前記可動部位を構成する各部位の位置関係とすることを特徴とする請求項5に記載の医用画像処理装置。
  12. 前記抽出部は、前記部位それぞれの表層に基づき、前記可動部位を構成する各部位を抽出することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の医用画像処理装置。
  13. 前記抽出部は、再構成された前記組織それぞれの表層に基づき、前記可動部位を構成する各部位を含む領域を抽出し、
    前記解析部は、あらかじめ決められた形状に対する、抽出された前記領域それぞれの形状の変化量が所定の範囲に含まれるか否かを判断することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の医用画像処理装置。
  14. 生体の可動部位をX線でスキャンして投影データを取得するX線撮影部と、
    第1のフレームレートで前記投影データに再構成処理を施して、前記可動部位の第1の画像データを生成する再構成処理部と、
    前記第1の画像データから前記可動部位の表層を抽出する抽出部と、
    前記可動部位を撮影して外観画像を取得する外観撮影部と、
    一つの前記外観画像の指定を受けて、当該外観画像と生成された前記第1の画像データのそれぞれから抽出された前記表層とを比較し、当該外観画像と形状が実質的に一致する前記表層が抽出された前記第1の画像データのスキャンタイミングを特定し、このスキャンタイミングを含む時間幅を設定する解析部と、
    を備え、
    前記再構成処理部は、前記投影データのうち前記時間幅に対応する範囲の投影データに対して前記第1のフレームレートと異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成することを特徴とするX線CT装置。
  15. 少なくとも2つ以上の部位により構成される生体の可動部位をX線でスキャンして投影データを取得するX線撮影部と、
    前記投影データが取得された時間内における第1のタイミングをあらかじめ指定するタイミング指定部と、
    第1のフレームレートで前記投影データに再構成処理を施して、前記可動部位の第1の画像データを生成する再構成処理部と、
    前記第1の画像データから前記可動部位を構成する各部位を抽出する抽出部と、
    前記第1のタイミングと第2のタイミングとの間で、それぞれの前記第1の画像データから抽出された前記可動部位を構成する各部位の位置関係を比較して、前記位置関係の変化量が所定量以内となるか否かを判断する解析部と、
    を備え、
    前記再構成処理部は、前記変化量が前記所定量以内であると判断された前記第1の画像データに対応する前記第2のタイミングについて、前記投影データのうち当該第2のタイミングに対応する範囲の投影データに対して第1のフレームレートとは異なる第2のフレームレートで再構成処理を施すことで第2の画像データを生成することを特徴とするX線CT装置。
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