JP6373937B2 - X線ct装置及び画像表示装置 - Google Patents

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この発明の実施形態はX線CT装置及び画像表示装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、被検体をX線でスキャンしてデータを収集し、収集されたデータをコンピュータで処理することにより、被検体の内部を画像化する装置である。
具体的には、X線CT装置は、被検体に対してX線を異なる方向から複数回曝射し、被検体を透過したX線をX線検出器にて検出して複数の検出データを収集する。収集された検出データはデータ収集部によりA/D変換された後、データ処理系に送信される。データ処理系は、検出データに前処理等を施すことで投影データを形成する。続いて、データ処理系は、投影データに基づく再構成処理を実行して断層画像データを形成する。また、データ処理系は、更なる再構成処理として、複数の断層画像データに基づきボリュームデータを形成する。ボリュームデータは、被検体の3次元領域に対応するCT値の3次元分布を表すデータセットである。
X線CT装置は、ボリュームデータを任意の断面についてレンダリングすることによりMPR(Multi Planar Reconstruction)表示を行うことができる。MPR表示される断面画像(MPR画像)には、直交3軸画像、オブリーク画像及び湾曲MPR画像がある。直交3軸画像とは、体軸に対する直交断面を示すアキシャル像、体軸に沿って被検体を縦切りした断面を示すサジタル像、及び、体軸に沿って被検体を横切りした断面を示すコロナル像を示す。オブリーク画像は、直交3軸画像以外の断面を示す画像である。湾曲MPR画像(カーブドMPR画像)は、湾曲した断面を示す画像であり、たとえば心臓の冠状動脈や顎骨や歯列に沿った断面画像がある。また、X線CT装置は、任意の視線を設定してボリュームデータをレンダリングすることで、この視線から被検体の3次元領域を見たときの形態を示す擬似的3次元画像を形成する。
特開2004−358267号公報
画像診断において、複数のMPR画像を並べて又は切り替えて表示させることがある。その場合、複数のMPR画像において被検体がフレーム中の同じ位置に同じ向きかつ同じ倍率で描画されることが望ましい。また、フレーム中における被検体の描画位置、描画向き及び描画倍率をユーザが任意に変更することもある。その場合、従来の技術では、表示させるMPR画像における被検体の描画位置、描画方向及び描画倍率をその都度変更しなければならなかった。これは非常に手間が掛かる操作であり、画像閲覧作業の妨げの一因になっていた。
また、撮影時における被検体の体位は、撮影対象部位や手技などに応じて様々であるが、表示されるMPR画像の向きは同じであった。具体的には、体軸を中心とする回転方向の体位として仰臥位、腹臥位、側臥位(右向き、左向き)があり、体軸方向の体位として頭部を架台装置側に向けた配置と足部を架台装置側に向けた配置とがある。このように様々な体位が適用されるにもかかわらず、MPR画像は常に次の態様で表示されていた:アキシャル画像は、表示画面の上側に腹側が、かつ下側に背側が位置するよう表示される;サジタル画像は、表示画面の左側に被検体正面が、かつ右側に背面が位置するよう表示される;コロナル画像は、表示画面の手前側に被検体正面が、かつ奥側に背面が位置するよう表示される。このような表示態様は、単なる画像閲覧においては特段の不都合を生じるものでは無いが、たとえば生検のための穿刺作業を行う場合などには、実際に視認されている被検体の向き(つまり実空間における被検体の向き)と、画像の向きとの間にずれが生じ、作業の円滑な遂行を妨げる要因となっていた。
この発明が解決しようとする課題は、断面画像における被検体の描画態様を自動で変更することにより作業の円滑化を図ることが可能なX線CT装置及び画像表示装置を提供することである。
実施形態に係るX線CT装置は、収集部と、ボリュームデータ形成部と、断面処理部と、変換処理部と、表示制御部と、入力部とを有する。収集部は、寝台装置に載置された被検体をX線でスキャンしてデータを収集する。ボリュームデータ形成部は、収集されたデータに基づいてボリュームデータを形成する。断面処理部は、形成されたボリュームデータに基づいて所定断面の断面画像データを形成する。変換処理部は、形成された断面画像データに対してアフィン変換を含む座標変換を施す。表示制御部は、座標変換により得られた断面画像データに基づく断面画像を表示部に表示させる。入力部は、寝台装置に載置された被検体の体位を示す体位情報をユーザが入力する。そして、変換処理部は、入力された体位情報に示される体位と断面画像の種別における基準体位とに基づいて変換内容を設定する変換設定部を含み、設定された変換内容を断面画像データに対して施す。また、実施形態に係る画像表示装置は、寝台装置に載置された被検体をX線でスキャンして収集されたデータから形成されたボリュームデータを処理することにより被検体の画像を表示する画像表示装置であって、断面処理部と、変換処理部と、表示制御部と、入力部とを有する。断面処理部は、ボリュームデータに基づいて所定断面の断面画像データを形成する。変換処理部は、形成された断面画像データに対してアフィン変換を含む座標変換を施す。表示制御部は、座標変換により得られた断面画像データに基づく断面画像を表示部に表示させる。入力部は、被検体の体位を示す体位情報をユーザが入力する。そして、変換処理部は、入力された体位情報に示される体位と断面画像の種別における基準体位とに基づいて変換内容を設定する変換設定部を含み、設定された変換内容を断面画像データに対して施す。
実施形態に係るX線CT装置の構成を表すブロック図である。 実施形態に係るX線CT装置の構成を表すブロック図である。 実施形態に係るX線CT装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係るX線CT装置の構成を表すブロック図である。 実施形態に係るX線CT装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係るX線CT装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係るX線CT装置の動作を説明するための概略図である。
実施形態に係るX線CT装置について図面を参照しながら説明する。
〈第1の実施形態〉
[構成]
この実施形態では、複数のMPR画像データに対して同じ倍率のアフィン変換又は同じアフィン変換を施す例を説明する。この実施形態に係るX線CT装置の構成例を図1及び図2に示す。以下の説明において「画像」と「画像データ」を同一視することがある。
X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを含んで構成される。
(架台装置)
架台装置10は、被検体Eに対してX線を曝射し、被検体Eを透過したX線の検出データを収集する装置である。架台装置10は、X線発生部11と、X線検出部12と、回転体13と、高電圧発生部14と、架台駆動部15と、X線絞り部16と、絞り駆動部17と、データ収集部18とを有する。
X線発生部11は、X線を発生させるX線管球(たとえば、円錐状や角錐状のビームを発生する真空管。図示なし)を含んで構成される。発生されたX線は被検体Eに対して曝射される。
X線検出部12は、複数のX線検出素子(図示なし)を含んで構成される。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データ(以下、「検出データ」ということがある)を複数のX線検出素子を用いて検出し、その検出データを電流信号として出力する。
X線検出部12としては、たとえば、互いに直交する2方向(スライス方向とチャンネル方向)にそれぞれ複数の検出素子が配置された2次元X線検出器(面検出器)が用いられる。複数のX線検出素子は、たとえば、スライス方向に沿って320列設けられている。このように多列のX線検出器を用いることにより、1回転のスキャンでスライス方向に幅を有する3次元の領域を撮影することができる(ボリュームスキャン)。なお、スライス方向は被検体Eの体軸方向に相当し、チャンネル方向はX線発生部11の回転方向に相当する。
回転体13は、X線発生部11とX線検出部12とを被検体Eを挟んで対向する位置に支持する部材である。回転体13は、スライス方向に貫通した開口部を有する。開口部には、被検体Eが載置された天板が挿入される。回転体13は、架台駆動部15によって、被検体Eを中心とした円軌道に沿って回転される。
高電圧発生部14は、X線発生部11に対して高電圧を印加する。X線発生部11は、この高電圧に基づいてX線を発生させる。X線絞り部16は、スリット(開口)を形成し、このスリットのサイズ及び形状を変えることで、X線発生部11から出力されたX線のファン角(チャンネル方向の広がり角)とX線のコーン角(スライス方向の広がり角)とを調整する。絞り駆動部17は、X線絞り部16を駆動して、スリットのサイズ及び形状を変更する。
データ収集部18(DAS:Data Acquisition System)は、X線検出部12(各X線検出素子)からの検出データを収集する。更に、データ収集部18は、収集された検出データ(電流信号)を電圧信号に変換し、この電圧信号を周期的に積分して増幅し、デジタル信号に変換する。そして、データ収集部18は、デジタル信号に変換された検出データをコンソール装置40に送信する。
図2に示す収集部100は、少なくとも架台装置10を含んで構成される。たとえばヘリカルスキャンのようにスキャン時(データ収集時)に寝台装置30を駆動させる場合には、寝台装置30も収集部100に含まれる。
(寝台装置)
寝台装置30の天板(図示せず)には被検体Eが載置される。寝台装置30は、天板に載置された被検体Eを、その体軸方向に移動させる。また、寝台装置30は、天板を上下方向に移動させる。
(コンソール装置)
コンソール装置40は、X線CT装置1に対する操作入力に用いられる。また、コンソール装置40は、架台装置10から入力された検出データから被検体Eの内部形態を表すCT画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を再構成する。コンソール装置40は、制御部41と、スキャン制御部42と、処理部43と、記憶部44と、表示部45と、操作部46とを含んで構成される。
制御部41、スキャン制御部42及び処理部43は、たとえば処理装置と記憶装置を含んで構成される。処理装置としては、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)が用いられる。記憶装置は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)を含んで構成される。記憶装置には、X線CT装置1の各部の機能を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されている。処理装置は、これらコンピュータプログラムを実行することで、上記機能を実現する。制御部41は、装置各部を制御する。たとえば、制御部41は、表示部45を制御して情報を表示させる表示制御部411を有する(図2を参照)。
スキャン制御部42は、X線によるスキャンに関する動作を統合的に制御する。この統合的な制御は、高電圧発生部14の制御と、架台駆動部15の制御と、絞り駆動部17の制御と、寝台装置30の制御とを含む。高電圧発生部14の制御は、X線発生部11に対して所定の高電圧を所定のタイミングで印加させるように高電圧発生部14を制御するものである。架台駆動部15の制御は、所定のタイミング及び所定の速度で回転体13を回転駆動させるように架台駆動部15を制御するものである。絞り制御部17の制御は、X線絞り部16が所定のサイズ及び形状のスリットを形成するように絞り駆動部17を制御するものである。寝台装置30の制御は、所定の位置に所定のタイミングで天板を移動させるように寝台装置30を制御するものである。なお、ボリュームスキャンでは、天板の位置を固定した状態でスキャンが実行される。また、ヘリカルスキャンでは、天板を移動させながらスキャンが実行される。
処理部43は、架台装置10(データ収集部18)から送信された検出データに対して各種処理を実行する。処理部42は、前処理部431と、再構成処理部432と、レンダリング処理部433と、変換処理部434とを含んで構成される。
前処理部431は、架台装置10からの検出データに対して対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等を含む前処理を行って、投影データを生成する。
再構成処理部432は、前処理部431により生成された投影データに基づいて、CT画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を生成する。断層画像データの再構成処理としては、たとえば、2次元フーリエ変換法、コンボリューション・バックプロジェクション法等、任意の方法を適用することができる。ボリュームデータは、再構成された複数の断層画像データを補間処理することにより生成される。ボリュームデータの再構成処理としては、たとえば、コーンビーム再構成法、マルチスライス再構成法、拡大再構成法等、任意の方法を適用することができる。上述した多列のX線検出器を用いたボリュームスキャンにおいては、広範囲のボリュームデータを再構成することができる。ボリュームデータを形成する処理は、図2に示すボリュームデータ形成部432aによって行われる。
レンダリング処理部433は、たとえば、MPR処理とボリュームレンダリングを実行可能である。MPR処理は、ボリュームデータ形成部432aにより形成されたボリュームデータに任意の断面を設定してレンダリング処理を施すことにより、この断面を表すMPR画像データを生成する画像処理である。MPR処理は、図2に示すMPR処理部433aによって実行される。ボリュームレンダリングは、任意の視線(レイ)に沿ってボリュームデータをサンプリングし、その値(CT値)を加算していくことにより、被検体Eの3次元領域を表す擬似的3次元画像データを生成する画像処理である。
変換処理部434は、MPR処理部433aにより形成されたMPR画像データに対してアフィン変換を施す。特に、変換処理部434は、MPR画像データが逐次形成される場合において、各MPR画像データに同様のアフィン変換を施す。「同様のアフィン変換」とは、同一のアフィン変換だけでなく、その特性の一部が同一のアフィン変換も含むものとする。ここで、「特性」とは、アフィン変換が対象に与える影響を意味する。具体的には、アフィン変換は、平行移動、回転移動、倍率変更、反転(或いは鏡像)等を対象に施す座標変換であるから、その特性には平行移動量、回転移動量、倍率変更量、反転方向などがある。このようなアフィン変換の例を以下に説明する。
第1の例として、同じ倍率のアフィン変換を複数のMPR画像データに対して施す場合を説明する。アフィン変換は、たとえば行列として表現される。記憶部44には、あらかじめ設定されたアフィン変換の倍率を示す情報(倍率情報)が記憶されている。倍率情報は、たとえばアフィン変換を表す行列であってもよいし、その行列の行列式の絶対値(面積又は体積の倍率)であってもよいし、各方向(たとえばx方向、y方向(、z方向))への倍率であってもよい。このアフィン変換は、たとえばユーザによって任意に設定される。その設定方法の例として、行列の成分を指定することでアフィン変換を設定する方法、上記特性をそれぞれ指定することでアフィン変換を設定する方法、画像を実際に移動・回転・反転等させてアフィン変換を設定する方法などがある。これらの操作は操作部46(及び表示部45)を用いて行われる。また、設定されるアフィン変換は、2次元でも3次元でもよい。2次元アフィン変換が設定された場合、それが設定されたMPR画像データと同じ断面の他のMPR画像データに適用可能であることはもちろん、たとえばこの2次元アフィン変換をボリュームデータに関する3次元アフィン変換に埋め込むことで、断面が異なる他のMPR画像データやボリュームデータに対するアフィン変換として適用することが可能である。また、3次元アフィン変換が設定された場合には、ボリュームデータや任意断面のMPR画像データに対して適用することが可能である。
MPR処理部433aにより新たなMPR画像データが形成されると、変換処理部434は、記憶部44に記憶された倍率情報に示す倍率で拡大又は縮小を行う新たなアフィン変換を、この新たなMPR画像データに対して施す。それにより、同じ倍率のMPR画像が自動的に表示される。
第2の例として、同じ倍率のアフィン変換を複数のMPR画像データに対して施す場合を説明する。記憶部44には、あらかじめ設定されたアフィン変換を示す情報(アフィン変換情報)が記憶されている。アフィン変換情報は、たとえばそのアフィン変換を表す行列そのものである。なお、アフィン変換を示す行列は、第1の例の倍率情報を実質的に含んでいる(つまり行列から倍率を算出することができる)。MPR処理部433aにより新たなMPR画像データが形成されると、変換処理部434は、記憶部44に記憶されたアフィン変換情報を用いた新たなアフィン変換を、この新たなMPR画像データに対して施す。それにより、同じ変換がなされたMPR画像が自動的に表示される。この「同じ変換」とは、アフィン変換の上記特性が全て同じことを意味する。
なお、ここでは2つの例を説明したが、他の上記特性が同じであるアフィン変換を複数のMPR画像データに施すようにしてもよいし、上記特性の任意の組み合わせが同じであるアフィン変換を複数のMPR画像データに施すようにしてもよい。また、2以上のアフィン変換を選択的に適用するようにしてもよい。
記憶部44は、上記の倍率情報やアフィン変換情報を記憶する。また、記憶部44は、検出データ、投影データ、再構成処理後の画像データ等を記憶する。表示部45は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスによって構成される。操作部46は、X線CT装置1に対する各種の指示入力や情報入力に用いられる。操作部46は、たとえばキーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック等により構成される。また、操作部46は、表示部45に表示されたGUI(Graphical User Interface)を含んでいてもよい。
[動作]
この実施形態に係るX線CT装置1の動作について説明する。X線CT装置1の動作例を図3に示す。
(S1:検出データの収集開始)
まず、寝台装置30の天板に被検体Eを載置し、架台装置10の開口部に挿入する。所定のスキャン開始操作がなされると、制御部41は、スキャン制御部42に制御信号を送る。この制御信号を受けたスキャン制御部42は、高電圧発生部14、架台駆動部15及び絞り駆動部17を制御して、被検体EをX線でスキャンさせる。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出する。データ収集部18は、スキャンに伴いX線検出器12から逐次に生成される検出データを収集する。データ収集部18は、収集された検出データを前処理部431に送る。
(S2:投影データの生成開始)
前処理部431は、データ収集部18からの検出データに対して前述の前処理を施して投影データを生成する。
(S3:ボリュームデータの形成開始)
再構成処理部432は、前処理部431により生成された投影データに再構成処理を施して複数の断層像データを形成する。更に、ボリュームデータ形成部432aは、これら断層像データに基づいてボリュームデータを形成する。
(S4:MPR画像データの形成開始)
MPR処理部433aは、ボリュームデータ形成部432aにより形成されたボリュームデータに基づくMPR画像データを形成する。このMPR画像データは、直交3軸画像のいずれかの画像データでもよいし、任意に設定された断面に基づくオブリーク画像の画像データでもよい。
(S5:MPR画像の表示)
表示制御部411は、MPR処理部433aにより形成されたMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。
この段階で、被検体Eに対する被曝量を低減させるために、検出データの収集、投影データの生成、ボリュームデータの形成、及びMPR画像データの形成を一旦停止することができる。その場合、ステップ8よりも前の任意のタイミングで、これら処理を再開することができる。
(S6:アフィン変換の設定)
ユーザは、表示されたMPR画像に基づいてアフィン変換を設定する。この処理の具体例として、ユーザは、表示されたMPR画像を操作部46を用いて加工する。この「加工」は、回転移動、平行移動、倍率変更、及び反転のうちの少なくとも1つからなる(つまりアフィン変換である)。処理部43は、その加工内容に対応するアフィン変換を求め、このアフィン変換に基づいて倍率情報又はアフィン変換情報を生成する。
(S7:倍率情報/アフィン変換情報の記憶)
制御部41は、処理部43により生成された倍率情報又はアフィン変換情報を記憶部44に記憶させる。
(S8:新たなMPR画像データの形成)
MPR処理部433aは、新たなMPR画像データを形成する。このMPR画像データは、ステップ3で形成されたボリュームデータに基づくものでもよいし、検出データの収集、投影データの生成、及びボリュームデータの形成を新たに行なって得られたボリュームデータに基づくものでもよい。
(S9:アフィン変換)
変換処理部434は、ステップ7で記憶部44に記憶された倍率情報又はアフィン変換情報に基づくアフィン変換を、ステップ8で形成された新たなMPR画像データに施す。
この処理についてより具体的に説明する。ステップ7で倍率情報が記憶された場合、変換処理部434は、この倍率情報に示す倍率で拡大又は縮小を行うアフィン変換を新たなMPR画像データに対して施す。このアフィン変換は、少なくとも倍率が同じであればよく、回転移動量、平行移動量及び反転方向については任意である。このアフィン変換は、倍率情報(及びその他の条件)に基づいて変換処理部434により決定される。このとき、アフィン変換の対象となるMPR画像データを解析し、その解析結果に基づいてアフィン変換を決定することができる。この解析処理の例として、被検体の描画位置及び/又は描画方向を特定し、描画位置に基づき平行移動量を求め、描画方向に基づき回転移動量を求める。そして、この平行移動量及び回転移動量と、記憶された倍率情報とに基づいて、アフィン変換が決定される。
ステップ7でアフィン変換情報が記憶された場合、変換処理部434は、このアフィン変換情報に基づくアフィン変換(つまりステップ6で設定されたアフィン変換)を新たなMPR画像データに対して施す。
(S10:新たなMPR画像の表示)
表示制御部411は、ステップ9でアフィン変換が施された新たなMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。このとき、表示制御部411は、ステップ5で表示されたMPR画像と同じピクセルサイズで、新たなMPR画像データに基づく新たなMPR画像を表示させることができる。このようにアフィン変換の前後のMPR画像を同じピクセルサイズで表示させるにより、描画されたオブジェクトのサイズを見誤ることを防止できる。たとえば、穿刺作業において、MPR画像に描画された穿刺針の長さを見誤ることを防止することが可能となる。
(S11:検査終了?)
この段階で検査終了の指示がなされた場合(S11:YES)、この動作例の処理は以上で終了となる。一方、検査が継続される場合(S11:NO)、ステップ8〜10を再度行う。ステップ8〜10は、ステップ11で検査終了の指示がなされるまで繰り返される。
なお、ステップ8〜10を反復している間の任意の段階において、アフィン変換を変更することができる。その場合、ステップ6〜7が再度実行されて新たな倍率情報又はアフィン変換情報が記憶部44に記憶され、この新たな倍率情報又はアフィン変換情報に基づいてステップ8〜10の処理が実行される。
[作用・効果]
この実施形態に係るX線CT装置1の作用及び効果を説明する。
X線CT装置1は、寝台装置30と、収集部100と、ボリュームデータ形成部432aと、MPR処理部433aと、変換処理部434と、表示部45と、表示制御部411とを有する。収集部100は、寝台装置30に載置された被検体EをX線でスキャンしてデータを収集する。ボリュームデータ形成部432aは、収集部100により収集されたデータに基づいてボリュームデータを形成する。MPR処理部433aは、ボリュームデータ形成部432aにより形成されたボリュームデータにMPR処理を施して所定断面のMPR画像データを形成する。変換処理部434は、MPR処理部433aにより形成されたMPR画像データに対してアフィン変換を施す。表示制御部411は、変換処理部434によるアフィン変換により得られたMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。
このようなX線CT装置1によれば、MPR画像データに対してアフィン変換を施すことができる。よって、MPR画像における被検体の描画態様を自動で変更することにより作業の円滑化を図ることが可能である。
また、X線CT装置1は、アフィン変換における倍率を示す倍率情報を記憶する記憶部44を有する。更に、MPR処理部433aにより新たなMPR画像データが形成されたときに、変換処理部434は、記憶部44に記憶された倍率情報に示す倍率で拡大又は縮小を行うアフィン変換を新たなMPR画像データに対して施す。それにより、新たに形成されるMPR画像データに対して過去と同じ倍率のアフィン変換を施すことができるので、被検体Eが同じ倍率で描画されたMPR画像を自動的に取得することが可能である。したがって、作業の円滑化を図ることが可能である。
また、記憶部44がアフィン変換情報を記憶する場合、変換処理部434は、記憶されたアフィン変換情報に基づくアフィン変換を新たなMPR画像データに対して施すように構成できる。それにより、新たに形成されるMPR画像データに対して過去と同じアフィン変換を施すことができるので、フレーム中の同じ位置に同じ向きかつ同じ倍率で被検体Eが描画されたMPR画像を自動で取得することが可能である。したがって、作業の円滑化を図ることができる。
〈第2の実施形態〉
この実施形態では、患者の体位に応じたアフィン変換をMPR画像データに施す例を説明する。この実施形態に係るX線CT装置の構成例を図4に示す。なお、このX線CT装置の全体構成は第1の実施形態と同様であり、図1を適宜参照するものとする。また、第1の実施形態と同様の構成部位には同じ符号が付されている。更に、第1の実施形態の構成及び動作と第2の実施形態の構成及び動作とを任意に組み合わせることが可能である。
[構成]
図4に示すX線CT装置200は、第1の実施形態(図2参照)と同様の構成を有する。第1の実施形態に対する構成上の主たる相違は、体位情報入力部50が設けられている点、そして変換処理部434に変換設定部434aが設けられている点である。以下、これら相違点を中心に説明する。
体位情報入力部50は、寝台装置30に載置された被検体Eの体位を示す体位情報を入力する。体位情報入力部50は「入力部」の一例として機能する。
体位情報は、被検体Eの体位を特定可能な情報であればその形態は任意である。たとえば、体位情報は、被検体Eの体位を分類した分類情報であってもよいし、体位を数値で表現した数値情報であってもよい。
分類情報の例として、被検体Eの体軸方向(寝台装置30の天板の長手方向)における被検体Eの載置方向を示す情報(第1の載置方向情報)と、被検体Eの体軸方向を中心軸とする回転方向における被検体Eの載置方向を示す情報(第2の載置方向情報)とがある。後者は、体軸方向に直交する面(アキシャル断面)内における、体軸位置を中心とする回転位置(所定方向を基準とする角度)に相当する。
体軸方向における載置方向(第1の載置方向情報)は、たとえば、頭部を架台装置10側に向けた載置方向と、足部を架台装置10側に向けた載置方向の2つに分類される。また、体軸方向を中心とする回転方向における載置方向(第2の載置方向情報)は、たとえば、仰臥位、腹臥位及び側臥位(右向き、左向き)の4つに分類される。これらを組み合わせる場合、被検体Eの体位は8つに分類されることとなる。
分類情報を入力するための体位情報入力部50の例を説明する。まず、表示制御部411が、分類情報に基づく体位の選択肢を提示した画面を表示部45に表示させる。各選択肢は、たとえば体位を示すアイコンやボタン等のGUIとして提示される。また、プルダウンメニュー形式で選択肢を提示することもできる。ユーザは、提示された選択肢のうちから被検体Eの体位に該当するものを操作部46によって指定する。制御部41は、この指定操作に応じて操作部46から入力される信号に基づいて、指定された体位を認識する。他の例として、体位の選択肢に対応するハードウェアキー(ボタン等)を設けることができる。これらの例において、体位情報入力部50は、表示部45と操作部46を含んで構成される。なお、図4では表示部45及び操作部46とは別に体位情報入力部50が記載されているが、これらの例においては体位情報入力部50と(表示部45及び)操作部46とは一体的である。
これらの例のように体位を手動で選択する代わりに、寝台装置30に載置された被検体Eの体位を検知する検知部を設けることも可能である。この検知部は、たとえば、寝台装置30に載置された被検体Eを撮影する撮影部と、その撮影画像を解析して体位を特定する特定部とを含んで構成される。撮影部は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラであってもよいし、収集部100であってもよい。特定部は、撮影部により得られた撮影画像から被検体Eの特徴部位(体位に応じて描写形態が変化する部位)を抽出し、その特徴部位の描写形態に基づいて体位を特定する。特定部は、被検体Eの体表の特徴部位(鼻、臍、肘、膝、つま先等)を参照してこの処理を行なってもよいし、体内の特徴部位(臓器の形状、臓器の配置等)を参照してこの処理を行なってもよい。この処理では、たとえばパターンマッチング等の公知の画像処理技術が用いられる。
数値情報について説明する。数値情報は、たとえば、アキシャル断面における被検体Eの載置方向を示す情報(第2の載置方向情報)を表現するために用いられる。アキシャル断面には、所定の基準方向があらかじめ設定されている。この基準方向は、たとえば、スキャン対象の3次元領域(ボリュームデータの形成領域)に設定されている3次元直交座標系(x,y,z)(z方向が体軸方向に相当する)のx座標軸方向又はy座標軸方向とされる。また、角度の定義方向は、この基準方向に対して時計回り方向又は反時計回り方向とされる。また、角度の定義間隔(解像度)は任意である。
数値情報を入力するための体位情報入力部50の例を説明する。まず、表示制御部411が、数値情報を入力するための画面を表示部45に表示させる。ユーザは、操作部46を用いて体位を示す数値を入力する。また、被検体の模式図等の所定の画像を画面に表示させ、操作部46を用いてこの画像を回転させ、その回転位置から数値情報を取得するようにしてもよい。これらの例において、体位情報入力部50は、表示部45と操作部46を含んで構成される。また、分類情報の場合と同様に、検知部と特定部とを設けることにより数値情報を自動で入力するように構成することも可能である。
続いて、この実施形態の変換処理部434について説明する。前述のように、変換処理部434には変換設定部434aが設けられている。変換設定部434aは、体位情報入力部50により入力された体位情報に応じた画像反転又は回転移動を含むアフィン変換を求める。この処理について説明する。
なお、MPR処理部433aは、従来と同様に、被検体Eの向きが常に同じになるようにMPR画像データを形成するものとする。たとえば直交3軸画像の画像データは次のような態様となる:アキシャル画像データは、フレームの上側に腹側が、下側に背側が位置するよう形成される;サジタル画像データは、フレームの左側に被検体正面が、右側に背面が位置するよう形成される;コロナル画像データは、フレームの手前側に被検体正面が、奥側に背面が位置するよう形成される。オブリーク画像データについても同様に、従来と同じルールに従う方向に被検体Eが向くように形成されるものとする。
これら従来のルールに従うMPR画像データの向きを「基準向き」と呼ぶことにする。基準向きと体位とを対応付けることが可能である。つまり、画像反転も回転移動も施されない基準となる体位(基準体位)をあらかじめ設定することが可能である。その具体例として、体軸方向における載置方向の基準体位として頭部を架台装置10側に向けた載置方向を設定し、アキシャル断面における載置方向の基準向きとして仰臥位を設定することができる。基準体位以外の体位が適用される場合には、基準体位と実際の体位との相違に基づいて画像反転又は回転移動の要否や内容を決定することができる(後述)。
基準体位が適用される場合における直交3軸画像の表示態様を図5に示す。この表示画面には、上側中央にアキシャル画像が、上側右方にサジタル画像が、上側左方に頃なる画像がそれぞれ提示される。なお、下側中央には任意のMPR画像が表示され、下側右方及び左方にはGUIが設けられている。基準体位におけるアキシャル画像は、フレームの上側に腹側が、下側に背側が位置するよう表示される。また、基準体位におけるサジタル画像は、フレームの左側に被検体正面が、右側に背面が位置するよう表示される。つまり、このサジタル画像は、被検体の左側方からサジタル断面を見た画像として表示される。また、基準体位におけるコロナル画像は、フレームの手前側に被検体正面が、奥側に背面が位置するよう表示される。つまり、このコロナル画像は、被検体の正面からコロナル断面を見た画像として表示される。
変換設定部434aは、体位情報入力部50により入力された体位情報を、制御部41を介して受ける。変換設定部434aは、この体位情報に示す体位と、あらかじめ設定された基準向きとに基づいて、画像反転の要否と回転移動の要否とを判定する。画像反転処理又は回転移動を行う場合、変換設定部434aは、体位情報に示す体位が示す向きの基準向きに対する変位に基づいて、画像反転又は回転移動の内容を決定してアフィン変換を求める。
体位情報として分類情報が用いられる場合の例として、X線CT装置200は、体位の各分類と、変換内容(画像反転又は回転移動の内容)と、断面の種別(アキシャル、サジタル、コロナル等)とを対応付けた情報(たとえばテーブル情報)をあらかじめ記憶している。テーブル情報はたとえば記憶部44に記憶されており、処理開始前に制御部41により読み出されて変換設定部434aに送られる。また、変換設定部434aに記憶部が設けられている場合には、この記憶部にテーブル情報が記憶される。
変換設定部434aは、体位情報入力部50により入力された体位情報に示す体位と、表示される画像の断面種別(これはあらかじめ決められる)とに対応する変換内容を、テーブル情報を参照して特定する。更に、変換設定部434aは、特定された変換内容に基づいてアフィン変換を設定する。ここで、平行移動や倍率が別途設定されている場合、これらの値を加味してアフィン変換が設定される。
テーブル情報の例を説明する。まず、体軸方向における体位に関して、これが基準向きである場合、つまり頭部が架台装置10側に配置される場合、各断面種別について画像反転も回転移動も行わない。一方、足部が架台装置10側に配置される場合、アキシャル断面についてはフレームの左右方向の画像反転を行い、サジタル断面及びコロナル断面についてはフレームの上下方向の画像反転を行う(或いは画像反転も回転移動も行わない)。
次に、体軸方向に直交する面(アキシャル断面)内での回転方向における体位に関して、これが基準体位である場合、つまり仰臥位である場合、各断面種別について画像反転も回転移動も行わない。伏臥位の場合、アキシャル断面についてはフレームの上下方向の画像反転を行い、サジタル断面についてはフレームの左右方向の画像反転を行い、コロナル断面については画像反転も回転移動も行わない。側臥位(右向き、左向き)の場合、アキシャル断面については被検体の向きに応じて90度の回転移動を行い、サジタル断面及びコロナル断面については画像反転も回転移動も行わない。
体位情報(分類情報)が体軸方向における体位とアキシャル断面内での回転方向における体位との双方を含む場合、変換設定部434aは、これら2つの方向における体位に対応する2つの変換内容を組み合わせてアフィン変換を設定することができる。たとえば、足部が架台装置10側に配置され、かつ伏臥位である場合、アキシャル画像データは左右方向及び上下方向の双方に反転される。また、いずれかの方向における体位に対応する変換内容を優先して適用するようにしてもよい。たとえば、アキシャル断面内での回転方向における体位を優先する場合であって、足部が架台装置10側に配置され、かつ伏臥位である場合には、アキシャル画像データは上下方向にのみ反転される。
なお、上記のテーブル情報は一例に過ぎない。また、テーブル情報の内容を任意に変更できるようにしてもよい。特に、画像反転等の対象となる断面と対象とならない断面とを(他の条件も加味して)任意に指定できる。
アキシャル断面内での回転方向における体位が数値情報として表される場合、その数値情報に示す方向と上記基準方向とが成す角度に基づいて、当該回転方向における画像の回転移動が行われる。このときの回転方向は、分類情報における側臥位の場合と同様にして決定できる。
[動作]
この実施形態に係るX線CT装置200の動作について説明する。X線CT装置200の動作例を図6に示す。
(S21:体位情報の入力)
まず、寝台装置30の天板に被検体Eを載置し、架台装置10の開口部に挿入する。体位情報入力部50は、被検体Eの体位を示す体位情報を制御部41に入力する。制御部41は、この体位情報を変換設定部434aに送る。
(S22:アフィン変換の設定)
変換設定部434aは、この体位情報に示す体位と、上記テーブル情報とに基づいて、各断面種別についての画像反転又は回転移動の内容(変換内容)を求める。更に、変換設定部434aは、得られた変換内容(並びに平行移動及び/又は倍率)に基づいて、各断面種別についてのアフィン変換を設定する。なお、このステップの処理は、アフィン変換を施すまでの間(つまりステップ21からステップ27までの間)の任意のタイミングで実行されればよい。
(S23:検出データの収集)
所定のスキャン開始操作がなされると、制御部41は、スキャン制御部42に制御信号を送る。この制御信号を受けたスキャン制御部42は、高電圧発生部14、架台駆動部15及び絞り駆動部17を制御して、被検体EをX線でスキャンさせる。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出する。データ収集部18は、スキャンに伴いX線検出器12から逐次に生成される検出データを収集する。データ収集部18は、収集された検出データを前処理部431に送る。
(S24:投影データの生成)
前処理部431は、データ収集部18からの検出データに対して所定の前処理を施して投影データを生成する。
(S25:ボリュームデータの形成)
再構成処理部432は、前処理部431により生成された投影データに再構成処理を施して複数の断層像データを形成する。更に、ボリュームデータ形成部432aは、これら断層像データに基づいてボリュームデータを形成する。
(S26:MPR画像データの形成)
MPR処理部433aは、ボリュームデータ形成部432aにより形成されたボリュームデータに基づくMPR画像データを形成する。このMPR画像データは、直交3軸画像の画像データであるとする。つまり、1つのボリュームデータから、アキシャル画像データ、サジタル画像データ、及びコロナル画像データが形成される。
(S27:アフィン変換)
変換処理部434は、ステップ22で設定されたアフィン変換を用いて、ステップ26で形成されたアキシャル画像データ、サジタル画像データ、及びコロナル画像データのそれぞれを変換する。
(S28:MPR画像の表示)
表示制御部411は、ステップ27でアフィン変換が施されたアキシャル画像データ、サジタル画像データ、及びコロナル画像データに基づいて、アキシャル画像、サジタル画像、及びコロナル画像を表示部45に表示させる。
(S29:検査終了?)
この段階で検査終了の指示がなされた場合(S29:YES)、この動作例の処理は以上で終了となる。一方、検査が継続される場合(S29:NO)、ステップ23〜28を再度行う。ステップ23〜28は、ステップ29で検査終了の指示がなされるまで繰り返される。
なお、ステップ23〜28を反復している間の任意の段階において被検体の体位が変更された場合、この新たな体位に基づいて新たなアフィン変換が設定される。これに伴い、MPR画像が表示される向きが変更される。
[表示例]
上記のような動作による画像の表示態様を説明する。上記テーブル情報が適用される場合において、体位が伏臥位である場合のMPR画像の表示例を図7に示す。ここで図5に示す基準向きに対応する表示態様と比較する。図7に示すアキシャル画像(上側中央の画像)は、図5に示すアキシャル画像を上下方向において反転させたものとなっている。また、図7に示すサジタル画像(上側右方の画像)は、図5に示すサジタル画像を左右方向において反転させたものとなっている。コロナル画像については双方の図面において同じ表示態様である。これらの反転の条件は、上記テーブル情報における伏臥位の場合に該当する。この実施形態によれば、このようにMPR画像の表示向きが体位に応じて変更される。この実施形態においても第1の実施形態と同様に、表示される複数のMPR画像のピクセルサイズを合わせることで、描画されるオブジェクトのサイズを見誤ることを防止することができる。
[作用・効果]
この実施形態に係るX線CT装置200の作用及び効果を説明する。
X線CT装置200は、寝台装置30と、収集部100と、ボリュームデータ形成部432aと、MPR処理部433aと、変換処理部434と、表示部45と、表示制御部411とを有する。収集部100は、寝台装置30に載置された被検体EをX線でスキャンしてデータを収集する。ボリュームデータ形成部432aは、収集部100により収集されたデータに基づいてボリュームデータを形成する。MPR処理部433aは、ボリュームデータ形成部432aにより形成されたボリュームデータにMPR処理を施して所定断面のMPR画像データを形成する。変換処理部434は、MPR処理部433aにより形成されたMPR画像データに対してアフィン変換を施す。表示制御部411は、変換処理部434によるアフィン変換により得られたMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。
このようなX線CT装置200によれば、MPR画像データに対してアフィン変換を施すことができる。よって、MPR画像における被検体Eの描画態様を自動で変更することにより作業の円滑化を図ることが可能である。
また、X線CT装置200は、寝台装置30に載置された被検体Eの体位を示す体位情報を入力する体位情報入力部50(入力部)を有する。更に、変換処理部434は、体位情報入力部50により入力された体位情報に応じた変換内容(画像反転又は回転移動)を含むアフィン変換を求める変換設定部434aを有する。変換処理部434は、変換設定部434aにより求められたアフィン変換をMPR画像データに対して施す。
このようなX線CT装置200によれば、被検体Eの体位に応じてMPR画像の向きを変更することができる。したがって、MPR画像における被検体Eの描画態様を自動で変更することにより作業の円滑化を図ることが可能である。更に、実際に視認されている被検体Eの向き(つまり実空間における被検体Eの向き)と、表示されるMPR画像の向きとの間に生じるずれを解消することができるので、作業の円滑な遂行に寄与する。
また、MPR処理部433aは、ボリュームデータに基づいて、断面が異なる複数のMPR画像データを形成する。この場合において、変換処理部434は、変換設定部434aにより求められたアフィン変換を、MPR処理部433aにより形成された複数のMPR画像データに対して選択的に施すことができる。上記の例では、アキシャル画像データ、サジタル画像データ及びコロナル画像データが形成され、これらのうち任意の画像データに対してアフィン変換が施される。
また、アフィン変換の対象となるMPR画像データを任意に指定することが可能である。この指定操作は操作部46を用いて行われる。更に、MPR画像データに施されるアフィン変換の内容を任意に変更することも可能である。
このようなX線CT装置200によれば、所望のMPR画像データに対して所望のアフィン変換を施すことができるので、ユーザのニーズに応じた向きでMPR画像を表示させることが可能である。
以上のようなX線CT装置200の構成及び動作に、第1の実施形態のX線CT装置1の構成及び動作を組み合わせることができる。たとえば、この実施形態のX線CT装置200において、アフィン変換における倍率を示す倍率情報を記憶部44に記憶させるようにする。MPR処理部433aにより新たなMPR画像データが形成されたときに、変換設定部434aは、体位情報入力部50により入力された体位情報に示す体位と、記憶部44に記憶された倍率情報とに基づいて、アフィン変換を設定する。変換処理部434は、このアフィン変換を新たなMPR画像データに対して施す。他の組み合わせ例として、記憶部44は、上記倍率情報を含むアフィン変換情報を記憶する。このアフィン変換情報は、画像反転及び回転移動の情報は含んでいても含んでいなくてもよい。変換設定部434aは、体位情報入力部50により入力された体位情報に示す体位と、記憶部44に記憶されたアフィン変換情報とに基づいて、新たなアフィン変換を設定する。この新たなアフィン変換における画像反転又は回転移動のパラメータは、たとえば、基準体位についてはアフィン変換情報に含まれるパラメータ又は体位に応じたパラメータ(上記テーブル情報等に示すパラメータ)が適用され、それ以外の場合には体位に応じたパラメータが適用される。変換処理部434は、この新たなアフィン変換を新たなMPR画像データに対して施す。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、200 X線CT装置
10 架台装置
11 X線発生部
12 X線検出部
13 回転体
14 高電圧発生部
15 架台駆動部
16 X線絞り部
17 絞り駆動部
18 データ収集部
30 寝台装置
40 コンソール装置
41 制御部
411 表示制御部
42 スキャン制御部
43 処理部
431 前処理部
432 再構成処理部
432a ボリュームデータ形成部
433 レンダリング処理部
433a MPR処理部
434 変換処理部
434a 変換設定部
44 記憶部
45 表示部
46 操作部
50 体位情報入力部
100 収集部

Claims (11)

  1. 寝台装置に載置された被検体をX線でスキャンしてデータを収集する収集部と、
    収集されたデータに基づいてボリュームデータを形成するボリュームデータ形成部と、
    形成されたボリュームデータに基づいて所定断面の断面画像データを形成する断面処理部と、
    形成された断面画像データに対して座標変換を施す変換処理部と
    前記座標変換により得られた断面画像データに基づく断面画像を表示部に表示させる表示制御部と
    前記寝台装置に載置された前記被検体の体位を示す体位情報をユーザが入力する入力部と、を有し、
    前記変換処理部は、入力された体位情報に示される体位と前記断面画像の種別における基準体位とに基づいて変換内容を設定する変換設定部を含み、設定された前記変換内容を前記断面画像データに対して施すこと
    を特徴とするX線CT装置。
  2. 前記変換設定部は、さらに基準向きに基づいて前記変換内容を設定することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記座標変換は、アフィン変換を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記アフィン変換における倍率を示す倍率情報を記憶する記憶部を有し、
    前記断面処理部により新たな断面画像データが形成されたときに、前記変換処理部は、記憶された倍率情報に示す倍率で拡大又は縮小を行うアフィン変換を前記新たな断面画像データに対して施す
    ことを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記記憶部は、前記倍率情報を含み、前記アフィン変換を示すアフィン変換情報を記憶し、
    前記変換処理部は、記憶された前記アフィン変換情報に基づくアフィン変換を前記新たな断面画像データに対して施す
    ことを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記断面処理部は、前記ボリュームデータに基づいて、断面が異なる複数の断面画像データを形成し、
    前記変換処理部は、前記変換設定部により求められたアフィン変換を前記複数の断面画像データに対して選択的に施す
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記複数の断面画像データのうちの1つ以上を指定するための操作部を有し、
    前記変換処理部は、指定された各断面画像データに対して前記変換設定部により求められたアフィン変換を施す
    ことを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記複数の断面画像データは、アキシャル画像データ、サジタル画像データ及びコロナル画像データのうちの1つ以上を含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記体位情報は、前記被検体の体軸方向における前記被検体の載置方向を示す第1の載置方向情報、及び/又は、前記体軸方向を中心軸とする回転方向における前記被検体の載置方向を示す第2の載置方向情報を含むことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  10. 前記表示制御部は、前記座標変換が施される前の断面画像データに基づく断面画像と、前記座標変換が施された後の断面画像データに基づく断面画像とを、同じピクセルサイズで前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  11. 寝台装置に載置された被検体をX線でスキャンして収集されたデータから形成されたボリュームデータを処理することにより前記被検体の画像を表示する画像表示装置であって、
    前記ボリュームデータに基づいて所定断面の断面画像データを形成する断面処理部と、
    形成された断面画像データに対して座標変換を施す変換処理部と
    前記座標変換により得られた断面画像データに基づく断面画像を表示部に表示させる表示制御部と
    前記被検体の体位を示す体位情報をユーザが入力する入力部と、を有し、
    前記変換処理部は、入力された体位情報に示される体位と前記断面画像の種別における基準体位とに基づいて変換内容を設定する変換設定部を含み、設定された前記変換内容を前記断面画像データに対して施すこと
    を特徴とする画像表示装置。
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