JP2019217264A - 医用画像処理装置、医用画像診断装置および医用画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波画像の観察視野を拡大しながら、操作の便利性を向上させること。【解決手段】実施形態に係る医用画像処理装置は、第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する第1の画像取得部と、被検体の複数の部位に対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する第2の画像取得部と、前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、医用画像処理装置、医用画像診断装置および医用画像処理方法に関する。
超音波診断装置は、被検体の体内へ超音波パルスを発信し、当該被検体の体内で発生した超音波エコーを受信することにより様々な処理を行うことで、被検体の体内の生体情報を得る装置である。
超音波診断装置により取得された超音波画像(US画像)は、X線コンピュータ断層撮影装置により取得されたコンピュータ断層撮影画像(CT画像)または核磁気共鳴画像診断装置により取得された磁気共鳴画像(MR画像)に比べると、観察できる視野が小さい。
本発明が解決しようとする課題は、超音波画像の観察視野を拡大しながら、操作の利便性を向上させることである。
実施形態に係る医用画像処理装置は、第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する第1の画像取得部と、被検体の複数の部位に対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する第2の画像取得部と、前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
以下、実施形態に係る医用画像処理装置について図面を参照して詳しく説明する。以下の実施形態が概念的なものに過ぎず、実施形態で表されている構成に限られない。
以下の実施形態では、超音波診断装置により取得された超音波画像(US画像)をX線コンピュータ断層撮影装置により取得されたコンピュータ断層撮影画像(CT画像)または核磁気共鳴画像診断装置により取得された磁気共鳴画像(MR画像)にレジストレーションさせた後に統合処理を行うことを例として説明しているが、これに限定されない。例えば、超音波診断装置により取得された超音波画像、X線コンピュータ断層撮影装置により取得されたCT画像および核磁気共鳴画像診断装置により取得されたMR画像の代わりに、実際の要求に応じて他の画像を用いても良く、視野の小さな医用画像を視野の大きな医用画像にレジストレーションさせることを満足すればよい。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。例えば、医用画像処理装置100は、PACS(Picture Archiving and Communication System)のビューアとして用いられる。
図1は、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。例えば、医用画像処理装置100は、PACS(Picture Archiving and Communication System)のビューアとして用いられる。
図1に示されているように、医用画像処理装置100は、入力部(図示しない)と、表示部105と、記憶回路(図示しない)と、処理回路110とを備える。
入力部は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を有し、医用画像処理装置100に対する各種操作の入力を操作者から受け付け、操作者から受け付けた指示や設定の情報を処理回路110に転送する。
表示部105は、操作者によって参照されるモニタであり、処理回路110による制御のもと、画像データを操作者に表示したり、入力部を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
記憶回路は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などであり、後述の処理回路110によって第1の医用画像診断装置および第2の医用画像診断装置から取得された医用画像データを記憶する。また、記憶回路は、処理回路110による処理結果を記憶する。なお、記憶回路は、記憶部の実現手段の一例である。また、記憶回路は、医用画像処理装置がネットワーク上でアクセス可能であれば、医用画像処理装置に内蔵されていなくてもよい。
処理回路110は、医用画像処理装置の処理全体を制御する。具体的には、処理回路110は、入力部を介して操作者から入力された各種設定要求や、記憶回路から読み込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、各処理を制御する。処理回路110は、記憶回路が記憶する表示用の画像データ、又は、各処理により生成した表示用の画像データを表示部105にて表示させるように制御する。
また、処理回路110は、第1の画像取得機能101と、第2の画像取得機能102と、判断機能103と、画像統合機能104と、表示制御機能(図示しない)と、を備える。なお、第1の画像取得機能101は、第1の画像取得部の一例である。第2の画像取得機能102は、第2の画像取得部の一例である。判断機能103は、判断部の一例である。画像統合機能104は、画像統合部の一例である。表示制御機能は、表示制御部の一例である。以下、各構成要件の機能を具体的に説明する。
第1の画像取得機能101は、被検体に対して第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する。本実施形態では、第1の医用画像診断装置をX線コンピュータ断層撮影装置または核磁気共鳴画像診断装置により実現しても良い。操作者がX線コンピュータ断層撮影装置または核磁気共鳴画像診断装置を操作して、被検体の全体または体の多くの部分を走査することで、X線コンピュータ断層撮影装置または核磁気共鳴画像診断装置は、第1の医用画像データとして、視野の大きなCT画像データまたはMR画像データを得る。当該第1の画像取得機能101により取得された第1の医用画像データは、2次元の画像データであっても良く、複数の2次元データを3次元座標に変換したボリュームデータであっても良い。
第2の画像取得機能102は、被検体の複数の部位のそれぞれに対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する。本実施形態では、第2の医用画像診断装置を超音波診断装置により実現しても良いが、超音波診断装置に限らず、当該装置により生成された医用画像データの視野が小さければ、如何なる装置であっても良い。超音波診断装置が超音波プローブを備えており、操作者が超音波プローブを被検体の体に接触させ、被検体の体に沿って移動させることにより、超音波診断装置は、複数の第2の医用画像データとして、視野の小さな複数の超音波画像データを取得する。当該第2の画像取得機能102により取得された複数の第2の医用画像データは、2次元の画像データであっても良く、複数の2次元データを3次元座標に変換したボリュームデータであっても良い。
以下、説明の便宜上に、第1の医用画像診断装置をX線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)で表し、第1の医用画像データをCT画像データ(または、単に「CT画像」)で表し、第2の医用画像診断装置を超音波診断装置で表し、第2の医用画像データを超音波画像データ(または、単に「超音波画像」)で表すことにする。
判断機能103は、超音波診断装置により取得された複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。本実施形態では、第2の画像取得機能102により複数の超音波画像が取得され且つ第1の画像取得機能101によりCT画像が取得された後、CT画像を背景画像とし、レジストレーションによりCT画像の上に複数の超音波画像を位置決めし、CT画像における複数の超音波画像の相対的位置に基づいて、当該複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
画像統合機能104は、当該判断機能103により判断された結果によって、当該複数の超音波画像と当該CT画像とを統合する。具体的に、重畳エリアがないと判断機能103が判断した場合、分離した複数の超音波画像をCT画像と直接統合する一方、重畳エリアが存在すると判断機能103が判断した場合、重畳した複数の超音波画像を新たな超音波画像として統合した後、CT画像と統合する。
表示制御機能は、画像統合機能104により統合された結果を表示部105に表示させる。すなわち、表示制御機能は、判断機能103の判断結果を基に、分離した複数の超音波画像をCT画像の上に直接統合した画像、或いは、少なくとも一部重畳した複数の超音波画像を統合した後、CT画像とさらに統合した画像を表示部105に表示させる。
図2Aは、2つの超音波画像31、32がCT画像10にレジストレーションされた後、当該2つの超音波画像31、32が互いに重畳していない場合を例示している。図2Bは、2つの超音波画像31、32がMR画像20にレジストレーションされた後、当該2つの超音波画像31、32が互いに重畳していない場合を例示している。図3Aは、2つの超音波画像31、32がCT画像10にレジストレーションされた後、当該2つの超音波画像31、32が互いに少なくとも一部重畳した場合を例示している。図3Bは、2つの超音波画像31、32がMR画像20にレジストレーションされた後、当該2つの超音波画像31、32が互いに少なくとも一部重畳した場合を例示している。
当該2つの超音波画像は必ずしも、超音波診断装置により連続走査された超音波画像とは限らず、被検体の異なる部位に対し同じタイミングで走査された複数枚の超音波画像であっても良く、被検体の異なる部位に対し異なるタイミングで走査された複数枚の超音波画像であっても良い。
超音波画像を背景画像であるCT画像の上に位置決めする時に、レジストレーション技術を用いた。すなわち、2つの超音波画像がそれぞれレジストレーションによりCT画像が位置する平面に位置決めされ、当該複数の超音波画像が同一の平面に位置され、当該CT画像が超音波画像と重畳した方向において当該超音波画像よりも下に位置される。従って、図2A、2B、3A、3Bに示されているように、同一の平面に複数の超音波画像を有することで、超音波画像の観察視野を拡大することができ、また、背景画像であるCT画像を基に超音波画像を位置決めすることで、操作者が頭の中に超音波画像の位置とオリエンテーションを想像する必要がなくなり、全体観察および総合判断がし易くなる。
以下、図4を参照しながら、第1の実施形態に係る医用画像処理装置の処理の手順について説明する。
図4においては、まず、ステップS101では、第1の画像取得機能101によりX線コンピュータ断層撮影装置又は核磁気共鳴画像診断装置(第1の医用画像診断装置)により生成された第1の医用画像データを取得する。当該第1の医用画像データは、CT画像またはMR画像のうち、いずれか1種であっても良い。
次に、ステップS102では、第2の画像取得機能102が被検体の複数部位に対して、超音波診断装置(第2の医用画像診断装置)により生成された複数の第2の医用画像データを取得する。
以下、説明の便宜上に、CT画像を第1の医用画像データとして用い、超音波画像を第2の医用画像データとして用いる。
そして、ステップS103では、取得したCT画像を背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像上に、取得した複数の超音波画像を位置決めし、CT画像における複数の超音波画像の相対的位置に基づいて、判断機能103により複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
判断機能103により重畳エリアが存在したと判断すると(ステップS110;Yes)、ステップS105へ移行する。ステップS105では、画像統合機能104により、少なくとも一部重畳した2つの超音波画像を全体として統合し(一次統合)、一次統合により視野が大きくなった超音波画像を得た後、この一次統合後の超音波画像をCT画像とさらに統合し(二次統合)、その後、表示部105により、例えば、図3Aに示されているような統合後の結果を表示する。
上記の一次統合は、平面内の統合であり、例えば、同一の平面内にある2つ(または複数)の超音波画像間の統合である。
上記の二次統合は、平面間の統合であり、例えば、背景画像(下層画像)であるCT(またはMR)画像と、その下層画像上に位置決めされた上層画像である超音波画像との間の統合である。
判断機能103により重畳エリアが存在しないと判断すると(ステップS110;No)、ステップS104へ移行する。ステップS104では、画像統合機能104により2つの超音波画像をCT画像とそれぞれ直接統合した後、表示部105により、例えば、図2Aに示されているような統合後の結果を表示する。
本実施形態では、2つの分離した超音波画像をCT画像の上に直接レジストレーションし、または、2つの重畳した超音波画像を統合した後にCT画像へレジストレーションしたことが例示されているが、これに限定されない。例えば、超音波画像の数が2つに限らず、複数の超音波画像がある場合、ステップS103〜S105を繰り返し行い、即ち、CT画像へレジストレーションした後、重畳エリアが存在するか否かを判断し、判断結果に基づいて統合することになる。
このように、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、重畳エリアが存在するか否かにも関わらず、上述のように、視野の小さな複数の超音波画像を視野の大きなCT画像にレジストレーションすることにより、いずれも視野を拡大しながら超音波画像を正確に位置決めし、操作者の操作を極めて簡略化することができる。
例えば、参考例として、2つの2D画像または2つの3Dボリュームに対してスティッチング法を採用した場合、観察視野を拡大することができる。しかし、スティッチング法では、2つの画像またはボリュームの間に重畳エリアを必要とし、2つの画像またはボリュームの位置を決めた後に両方の画像を一体にスティッチングすることを前提としている。従って、スティッチング法を採用する場合、操作者が被検体に対して超音波スキャンを連続的に実行する必要がある。また、スティッチング法では、操作者が被検体に対して超音波スキャンを連続的に実行する場合、例えば、操作者が超音波プローブを操作するときに、操作者の手の動きが不安定であったり(手振れが発生したり)、患者が動いてしまったりした場合、超音波画像の幾何学的歪みが起き易くなる。
一方、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、重畳エリアが存在するか否かにも関わらず、視野の小さな複数の超音波画像を、視野の大きなCT画像にレジストレーションすることにより、視野を拡大しながら、超音波画像を正確に位置決めすることができる。ここで、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100では、複数の超音波画像がCT画像にレジストレーションされたときに、複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在する場合に、重畳した超音波画像を統合させる手段として、例えば、スティッチング法が用いられる。また、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100では、操作者が被検体に対して超音波スキャンを連続的に実行する必要がないため、操作者の操作を簡略化することができる。
また、一般的に、超音波画像の特徴パラメータが少ないため、操作者が超音波画像の方向を認識する際に、スキャン時の実際の状況および数年の臨床経験に応じて判断する必要がある。例えば、操作者は、被検体の異なる部位に対して超音波プローブを操作しながら、超音波画像の方向を認識する。具体的には、操作者は、関心部位を異なる視点から観察する必要があり、関心部位を異なる角度からスキャンして、頭の中でイメージしながら、超音波画像の方向を認識する。しかし、この方法では、超音波画像の方向の正確性は保証できない。一方、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、超音波画像がCT画像にレジストレーションされる場合、CT画像における超音波画像の相対的な位置情報に基づいて超音波画像の方向を自動的に調整するため、操作者が超音波画像の方向を認識する際の上記問題を解決することができる。
そして、スティッチング法では、上述のように、幾何学的歪みの発生が避けられないため、例えば、画像の直径や長さなどが不正確になり、医師による判断が難しくなるという問題があるが、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、超音波画像をCT画像にレジストレーションすることにより、上述のような超音波画像の幾何学的歪みの問題を解決することができる。
また、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、同一の画像に超音波画像およびCT画像を同時に表示することにより、超音波画像における血流情報をCT画像などの全局的画像に併せて表示することができ、診断に寄与する情報をより多く同時表示することが可能になる。
以上により、第1の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、超音波画像の観察視野を拡大しながら、操作の利便性を向上させるとともに、歪みを避けることができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200の構成の一例を示すブロック図である。
図5は、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示されているように、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200は、入力部(図示しない)と、表示部105と、記憶回路(図示しない)と、処理回路210とを備え、処理回路210は、第1の画像取得機能201と、第2の画像取得機能202と、判断機能203と、再構成機能204と、画像統合機能205と、表示制御機能(図示しない)と、を備える。すなわち、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200は、第1の実施形態に係る医用画像処置装置100に比べ、第1の実施形態における各構成要件と機能が同一の第1の画像取得機能、第2の画像取得機能、判断機能、画像統合機能および表示制御機能に加えて、再構成機能204をさらに備える。再構成機能204を除いた他の構成要件が第1の実施形態と同じであるため、それらの説明を省略する。
第2の実施形態では、判断機能203によりCT画像上の複数の超音波画像の間に少なくとも一部に重畳エリアが存在すると判断した場合、再構成機能204が重畳エリアを再構成(再計算)して再構成後の超音波画像の重畳エリアを求める。
図6は、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200の処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら第2の実施形態に係る医用画像処理装置200の処理の流れについて説明する。
まず、ステップS201では、第1の画像取得機能201によりX線コンピュータ断層撮影装置又は核磁気共鳴画像診断装置(第1の医用画像診断装置)により生成された第1の医用画像データを取得する。当該第1の医用画像データは、CT画像またはMR画像のうちのいずれか1種であっても良い。
次に、ステップS202では、第2の画像取得機能202が被検体の複数部位に対して、超音波診断装置(第2の医用画像診断装置)により生成された複数の第2の医用画像データを取得する。
以下、説明の便宜上に、CT画像で第1の医用画像データを表し、超音波画像で第2の医用画像データを表す。
そして、ステップS203では、取得したCT画像を背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像上に、取得した複数の超音波画像を位置決めし、CT画像における複数の超音波画像の相対的位置に基づいて、判断機能103により複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
判断機能203により重畳エリアが存在すると判断すると(ステップS210;Yes)、ステップS205へ移行する。
まず、ステップS205では、再構成機能204により重畳エリアを再構成し、2つの超音波画像の重畳した部分の画素値を表す再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)を生成する。上記の再構成過程について、後で説明する。
続いて、ステップS206では、画像統合機能205により、重畳部分の画素値を表す再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)を2つの超音波画像のうち、重畳していないエリアの超音波画像(非重畳エリア)と統合し(一次統合)、一次統合後の超音波画像を生成する。すなわち、一次統合により視野が大きくなった超音波画像を得る。上記の一次統合は、第1の実施形態と同様に、例えば、同一の平面内にある複数の超音波画像間の統合である。
その後、ステップS207では、画像統合機能205により、一次統合後の超音波画像をCT画像と統合し(二次統合)、表示部206により、上記統合後の結果を表示する。上記の二次統合は、第1の実施形態と同様に、例えば、背景画像(下層画像)であるCT画像(またはMR画像)と、その下層画像上に位置決めされた上層画像である超音波画像との間の統合である。
判断機能203により重畳エリアが存在しないと判断すると(ステップS210;No)、ステップS204へ移行する。ステップS204では、画像統合機能205により2つの超音波画像をCT画像とそれぞれ直接統合した後、表示部206により、直接統合後の結果を表示する。
[重畳エリアの再構成]
上記ステップS205における再構成過程について、図7および図8を用いて説明する。
上記ステップS205における再構成過程について、図7および図8を用いて説明する。
図7は、第2の実施形態において、ステップS205の再構成過程を説明するフローチャートである。図8A〜8Cは、第2の実施形態において、様々な再構成モードの中で距離マップを用いて2つの超音波画像の重畳エリアを再構成する概念を説明するための図である。そのうち、図8Aは、レジストレーションされた後、2つの超音波画像が互いに一部重畳したことを概念的に示す図であり、図8Bは、画素値で表された距離マップを示す図であり、図8Cは、距離マップを用いて重畳エリアにおけるあるポイントをマークしたことを概念的に示す図である。
以下、図7に示されている順に、重畳エリアの再構成過程について説明する。
ステップS2051では、再構成機能204により、上述の2つの超音波画像として、参照画像およびフローティング画像の入力を受け付ける。当該参照画像およびフローティング画像は、必要に応じて操作者により定義されてもよく、例えば、CT画像にレジストレーションされる順に従って、先にCT画像にレジストレーションされる超音波画像を参照画像とし、後にCT画像にレジストレーションされる超音波画像をフローティング画像としても良い。参照画像はR画像とも呼び、フローティング画像はF画像とも呼ぶ。以降、図8Aに示すように、上述の参照画像を参照画像40Rで表し、フローティング画像をフローティング画像40Fで表す。
ステップS2052では、再構成機能204により、再構成モードの選択を受け付ける。例えば、受け付ける再構成モードとしては、平滑処理モードおよび一般処理モードを含む2種の再構成モードが挙げられる。2種の再構成モードのうち、一般処理モードは、参照画像40Rでの重畳エリアの画素値を再構成後の重畳エリアの画素値として用いるモード(ステップS2056)、フローティング画像40Fでの重畳エリアの画素値を再構成後の重畳エリアの画素値として用いるモード(ステップS2057)、参照画像40Rおよびフローティング画像40Fそれぞれでの重畳エリアの画素値の平均値を再構成後の重畳エリアの画素値として用いるモード(ステップS2058)を含む3種のモードに分けられる。すなわち、再構成機能204により、上記2種の再構成モードのうち、一般処理モードの選択を受け付けた場合、更に、一般処理モードに含まれる3種のモードのうちの1種のモードの選択を受け付ける。
上記2種の再構成モードのうち、平滑処理モードは、重畳エリアのゴーストおよび境界を消去するためのモードである。第2の実施形態では、平滑処理モードを用いることにより、重畳エリアを有する2つの超音波画像を平滑に連結することができる。
操作者は、状況に応じて再構成モードを選択してもよいし、予め設定することにより再構成モードを選択しても良い。
再構成機能204は、平滑処理モードの選択を受け付けた場合、まず、ステップS2053に示されているように、2つの超音波画像の重畳エリアに基づいて、参照画像40Rの縁に位置しかつフローティング画像40Fの内部に位置する第1の縁と、参照画像40Rの内部に位置しかつフローティング画像40Fの縁に位置する第2の縁とを算出する。図8Aに示されているように、第1の縁と第2の縁とで囲まれたエリアが重畳エリアであり、第1の縁が参照画像40Rの縁の一部であり、第2の縁がフローティング画像40Fの縁の一部である。
次に、ステップS2054では、再構成機能204は、参照画像40Rおよびフローティング画像40F上の各ポイントを取得する。
ステップS2055では、再構成機能204は、図8Bに示されている距離マップを用いて、図8Cに示されているように、重畳エリアに含まれた各ポイントに対して重み係数を算出する。いわゆる距離マップは、画素値で各ポイントから縁までの距離を表したマップである。図8Bに示されているように、参照画像40Rおよびフローティング画像40Fを、それぞれ、第1の縁および第2の縁までの画素値で表された距離マップ40dRおよび距離マップ40dFに変換する。且つ、図8Cに示されているように、重畳エリアの各ポイントを第1の縁までの距離(dRi)および第2の縁までの距離(dFi)でそれぞれ表す。各位置のポイントは参照画像40Rおよびフローティング画像40Fの中において、それぞれが対応する画素初期値を有する。
ここで、重み係数をwiで表した場合、下式を用いて、重み係数wiを算出することができる。
wi=dFi/(dRi+dFi)
wi=dFi/(dRi+dFi)
式中、iは、重畳エリアにおけるi個目の位置にある画素を表し、dRiは、i個目の位置にある画素から第1の縁までの最短距離を表し、dFiは、i個目の位置にある画素から第2の縁までの最短距離を表し、重み係数wiは、0≦wi≦1の範囲を表す。
各位置にある画素の重み係数wiが算出された後、下記の平滑関数(スムースファンクション)により重畳エリアの再構成後の画素値(以下、再構成画素値と記載する)を算出する。
ここで、再構成画素値をPiで表した場合、平滑関数により、下式を用いて、再構成画素値Piを算出することができる。
Pi=(1−wi)×Ri+wi×Fi
Pi=(1−wi)×Ri+wi×Fi
式中、Riは、参照画像40Rにおけるフローティング画像40Fと互いに重畳した部分の、i個目の位置にある初期画素値を表し、Fiは、フローティング画像40Fにおける参照画像40Rと互いに重畳した部分の、i個目の位置にある初期画素値を表す。フローティング画像40Fおよび参照画像40Rのある位置の初期画素値のそれぞれに重み係数を乗算して、重畳エリア中の各ポイントの再構成画素値Piを得る。
図8Cを例に挙げると、dRi=6.5、dFi=3の場合、wi=6/19となる。上記の平滑関数により、このi個目の位置にある再構成画素値Piを、Pi=13/19×Ri+6/19×Fiにより算出することができる。
また、i個目の位置が参照画像40Rの縁である第1の縁にあると、wi=1となり、この場合、フローティング画像40F上のi個目の位置にある初期画素値を再構成画素値Piとする。一方、i個目の位置がフローティング画像40Fの縁である第2の縁にあると、wi=0となり、この場合、参照画像40R上のi個目の位置にある初期画素値を再構成画素値Piとする。
ステップS2055では、再構成機能204は、重畳エリアの各ポイントに対して、重み係数wiおよび初期画素値を利用して求めた再構成後の画素値(再構成画素値Pi)を再構成後の超音波画像の重畳データとする。すなわち、再構成機能204は、再構成画素値Piを表す再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)を生成する。
再構成機能204は、一般処理モードの選択を受け付けた場合、更に、一般処理モードに含まれる3種のモードのうちの1種のモードの選択を受け付ける。選択された1種のモードとして、ステップS2056、S2057、S2058のいずれかを実行する。
例えば、ステップS2056では、再構成機能204は、参照画像40Rの重畳エリアの各位置の画素値(Ri)を再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)として用いる。
例えば、ステップS2057では、再構成機能204は、フローティング画像40Fの重畳エリアの各位置の画素値(Fi)を再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)として用いる。
例えば、ステップS2058では、再構成機能204は、両方の重畳エリアの画素値の平均値(Ri+Fi)/2を再構成後の超音波重畳部分画像(再構成された第2の医用画像重畳データ)として用いる。
また、ステップS2056、S2057、S2058以外の処理として、例えば、第1の縁および第2の縁の2つの交差点を頂点として直線を引き、フローティング画像40Fに近い側の重畳エリア(直線と第2の縁とで囲まれたエリア)に対して、画素値Fiを再構成後の超音波重畳部分画像とし、参照画像40Rに近い側の重畳エリア(直線と第1の縁とで囲まれたエリア)に対して、画素値Riを再構成後の超音波重畳部分画像としてもよい。
上述のように再構成後の超音波重畳部分画像が生成された場合、ステップS205における重畳エリアの再構成過程が終了し、ステップS206へ移行する。ステップS206では、画像統合機能205は、ステップS2052で選択した再構成モードにより得られたステップS2056、S2057、S2058およびS2055のいずれかの結果(再構成後の超音波重畳部分画像)を超音波画像の重畳していない部分(非重畳エリア)と統合し(一次統合)、一次統合後の超音波画像を生成する。その後、ステップS207で、画像統合機能205により、一次統合後の超音波画像を、背景画像であるCT画像と統合し(二次統合)、表示部206により統合後の結果を表示する。
図9Aおよび図9Bは、それぞれ、重畳エリアを有する超音波画像の間に一次統合を行うこと、および一次統合後の超音波画像とMR画像とを二次統合することを示す概念図である。
例えば、ステップS205において、図9Aに示す参照画像40Rおよびフローティング画像40Fに対して、一般処理モードが選択された場合、参照画像40Rとフローティング画像40Fとの重畳エリアが再構成されて、再構成後の超音波重畳部分画像が生成される。その後、ステップS206において、再構成後の超音波重畳部分画像が、参照画像40Rおよびフローティング画像40Fのうち、重畳していないエリアの超音波画像(非重畳エリア)と統合され(一次統合)、一次統合後の超音波画像41が生成される。
一方、ステップS205において、図9Aに示す参照画像40Rおよびフローティング画像40Fに対して、平滑処理モードが選択された場合、参照画像40Rとフローティング画像40Fとの重畳エリアが再構成されて、再構成後の超音波重畳部分画像が生成される。その後、ステップS206において、再構成後の超音波重畳部分画像が、参照画像40Rおよびフローティング画像40Fのうち、重畳していないエリアの超音波画像(非重畳エリア)と統合され(一次統合)、一次統合後の超音波画像42が生成される。ここで、一次統合後の超音波画像42において、重畳エリアのゴーストおよび境界が消去されている。
そこで、ステップS207において、図9Bに示すように、例えば、一次統合後の超音波画像42がMR画像20と統合された場合(二次統合)、表示部206により上記統合後の結果が表示される。
このように、第2の実施形態に係る医用画像処理装置100によれば、第1の実施形態と同様に、超音波画像間の統合を実行することにより、超音波画像の観察視野を拡大し、特徴情報をより多く表示し、走査に起因する幾何学的歪みを消去することができる。また、統合後の超音波画像と背景画像であるCT画像またはMR画像とを統合することにより、全局的ビューで超音波画像を表示することができ、臨床医が統合後のビューに基づいて、超音波画像のオリエンテーションをより良く判断することが可能になる。全局的ビューに超音波画像を配置することにより、操作者の経験に対する依存を最大限に減少し、操作者が頭の中に超音波画像の位置を想像することなく超音波の位置を直接観察することが可能になり、操作の便利性および診断の精度を向上することができる。
また、第2の実施形態に係る医用画像処理装置100では、距離マップを利用することで、重畳エリアの各位置の重み係数を算出し、画素値を改めて算出することにより、超音波画像間の重畳部分で平滑に移行し、重畳に起因するゴーストおよび境界を消去し、画像をより観察し易くする。
以上により、第2の実施形態に係る医用画像処理装置200によれば、超音波画像の観察視野を拡大しながら、操作の利便性を向上させ、歪みを避けるとともに、超音波画像が互いに重畳した場合には超音波画像を平滑にすることができる。
なお、第1の実施形態および第2の実施形態における医用画像処理装置の処理回路の構成要素が実行する各処理機能は、コンピュータで実行可能なプログラムの形式により記憶回路の中に格納されている。処理回路は、プログラムを記憶回路から読み出しおよび実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサーである。言い換えれば、各プログラムが読み出された状態での処理回路は、図1および図5の処理回路内に示された各機能を有する。また、上述のように、第1の実施形態および第2の実施形態における医用画像処理装置中の各ユニットを単一の処理回路により実現する場合が説明されたが、複数の独立したプロセッサーの組合せにより処理回路を構成してもよく、各プロセッサーによりプログラムを実行することで上述の各ユニットの機能を実現しても良い。
(第3の実施形態)
これまで第1、第2の実施形態について説明したが、上述した第1、第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
これまで第1、第2の実施形態について説明したが、上述した第1、第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、第1の画像取得機能101が取得した第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)、および、第2の画像取得機能102が取得した複数の第2の医用画像データ(複数の超音波画像)は、2次元の画像データでもよいし、複数の2次元データを3次元座標に変換したボリュームデータでもよいが、例えば、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)および複数の第2の医用画像データ(複数の超音波画像)がボリュームデータである場合について具体的に説明する。
第1の実施形態では、CT画像のボリュームデータを背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像のボリュームデータ上に、複数の超音波画像のボリュームデータを位置決めし、CT画像のボリュームデータにおける複数の超音波画像のボリュームデータの相対的位置に基づいて、判断機能103により複数の超音波画像のボリュームデータ間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
判断機能103により重畳エリアが存在すると判断した場合、画像統合機能104により、重畳した複数の超音波画像のボリュームデータを統合し(一次統合)、一次統合後の超音波画像のボリュームデータをCT画像のボリュームデータと統合し(二次統合)、表示部105により統合後の結果を表示する。一方、判断機能103により重畳エリアが存在しないと判断した場合、画像統合機能104により、分離した複数の超音波画像のボリュームデータをCT画像のボリュームデータと統合し、表示部105により統合後の結果を表示する。
ここで、統合後の結果は、統合後のボリュームデータをレンダリング処理した2次元画像データで表示される。例えば、統合後の結果は、統合後のボリュームデータのある断面に対応する2次元画像データをMPR(Multi Planer Reconstruction)処理により生成することで、表示される。また、統合および表示の処理については、CT画像のボリュームデータ上に複数の超音波画像のボリュームデータを位置決めした際に、それらのボリュームデータのある断面に対応する2次元画像データによって行われてもよい。
第2の実施形態では、CT画像のボリュームデータを背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像のボリュームデータ上に、複数の超音波画像のボリュームデータを位置決めし、CT画像のボリュームデータにおける複数の超音波画像のボリュームデータの相対的位置に基づいて、判断機能203により複数の超音波画像のボリュームデータ間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
判断機能203により重畳エリアが存在すると判断した場合、再構成機能204により、重畳エリアのボリュームデータを再構成し、再構成後のボリュームデータを生成する。そして、画像統合機能205により、再構成後のボリュームデータを、複数の超音波画像のボリュームデータのうち、重畳していないエリアの超音波画像のボリュームデータ(非重畳エリアのボリュームデータ)と統合し(一次統合)、一次統合後の超音波画像のボリュームデータをCT画像のボリュームデータと統合し(二次統合)、表示部206により統合後の結果を表示する。
ここで、第2の実施形態において、統合後の結果は、第1の実施形態の場合と同様に、統合後のボリュームデータをレンダリング処理した2次元画像データで表示される。例えば、統合後の結果は、統合後のボリュームデータのある断面に対応する2次元画像データをMPR処理により生成することで、表示される。また、第2の実施形態において、再構成、統合および表示の処理については、CT画像のボリュームデータ上に複数の超音波画像のボリュームデータを位置決めした際に、それらのボリュームデータのある断面に対応する2次元画像データによって行われてもよい。
なお、第2の実施形態において、統合後のボリュームデータをMPR処理ではなく、ボリュームレンダリング像のような3次元表示画像で統合画像表示しても良い。あるいは、3次元画像ディスプレイ技術を利用して仮想空間に3次元表示することも可能である。
また、例えば、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)が2次元画像データであり、複数の第2の医用画像データ(複数の超音波画像)がボリュームデータである場合について説明する。
第1の実施形態では、ある断面の2次元画像データであるCT画像を背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像上に、複数の超音波画像のボリュームデータを位置決めし、CT画像における複数の超音波画像のボリュームデータの相対的位置に基づいて、判断機能103により複数の超音波画像のボリュームデータ間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
判断機能103により重畳エリアが存在すると判断した場合、画像統合機能104により、重畳した複数の超音波画像のボリュームデータを統合し(一次統合)、一次統合後の超音波画像のボリュームデータをCT画像と統合し(二次統合)、表示部105により統合後の結果を表示する。一方、判断機能103により重畳エリアが存在しないと判断した場合、画像統合機能104により、分離した複数の超音波画像のボリュームデータをCT画像と統合し、表示部105により統合後の結果を表示する。
第2の実施形態において、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)が2次元画像データであり、複数の第2の医用画像データ(複数の超音波画像)がボリュームデータである場合についても、上述と同様である。
また、上述した実施形態では、統合後の結果として、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)と第2の医用画像データ(超音波画像)とを表示させる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)を表示させなくてもよい。具体的には、上述した実施形態の変形例として、第1の医用画像データ(CT画像またはMR画像)を表示させずに、位置決めの手段として使用してもよい。
例えば、第1の実施形態において、第1の画像取得機能101が取得したCT画像を背景画像とし、レジストレーションにより、CT画像上に、第2の画像取得機能102が取得した複数の超音波画像を位置決めする。ここで、判断機能103は、CT画像上で位置決めされた複数の超音波画像の相対的位置に基づいて、当該複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在するか否かを判断する。
例えば、判断機能103により重畳エリアが存在しないと判断された場合、表示制御機能は、分離した複数の超音波画像を表示する。すなわち、位置決めの手段として使用されたCT画像が表示されずに、CT画像上で位置決めされた複数の超音波画像が表示される。
一方、判断機能103により重畳エリアが存在すると判断された場合、画像統合機能104は、互いに重畳する複数の超音波画像を統合し、表示制御機能は、統合後の超音波画像を表示する。すなわち、位置決めの手段として使用されたCT画像が表示されずに、統合後の超音波画像が表示される。
第2の実施形態に上記変形例を適用する場合についても、上述と同様である。
このように、変形例によれば、重畳エリアが存在するか否かにも関わらず、視野の小さな複数の超音波画像を視野の大きなCT画像にレジストレーションすることにより、視野を拡大しながら、超音波画像を正確に位置決めすることができる。例えば、複数の超音波画像がCT画像にレジストレーションされたときに、複数の超音波画像の間に重畳エリアが存在する場合に、重畳した超音波画像を統合させる手段として、スティッチング法が用いられる。
また、上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態で説明した画像処理方法は、予め用意された画像処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この画像処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この画像処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
なお、本実施形態で説明した画像処理方法は、超音波診断装置などの第2の医用画像診断装置や、X線コンピュータ断層撮影装置または核磁気共鳴画像診断装置などの第1の医用画像診断装置でも実施可能である。
例えば、第2の医用画像診断装置で当該画像処理方法を実施する場合、第1の画像取得機能101が、第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得し、第2の画像生成機能(図示しない)が、被検体の複数の部位に対して複数の第2の医用画像データを生成する。そして、表示制御部(図示しない)が、第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた複数の第2の医用画像データを表示部105に表示させる。
例えば、第1の医用画像診断装置で当該画像処理方法を実施する場合、第1の画像生成機能(図示しない)が、第1の医用画像データを生成し、第2の画像取得機能102が、被検体の複数の部位に対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する。そして、表示制御部(図示しない)が、第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた複数の第2の医用画像データを表示部105に表示させる。
また、本実施形態において、第1の医用画像診断装置はX線コンピュータ断層撮影装置または核磁気共鳴画像診断装置により実現されるものとして説明しているが、これに限定されない。第1の医用画像診断装置は、X線コンピュータ断層撮影装置、核磁気共鳴画像診断装置の他に、PET(Positron Emission Tomography)−CT(Computed Tomography)装置、PET−MR(Magnetic Resonance)装置、内視鏡装置のいずれかであってもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、超音波画像の観察視野を拡大しながら、操作の利便性を向上させることができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新たな実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 医用画像処理装置
101 第1の画像取得機能
102 第2の画像取得機能
103 判断機能
104 画像統合機能
105 表示部
101 第1の画像取得機能
102 第2の画像取得機能
103 判断機能
104 画像統合機能
105 表示部
Claims (13)
- 第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する第1の画像取得部と、
被検体の複数の部位に対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する第2の画像取得部と、
前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示制御部と、
を備える医用画像処理装置。 - 前記第1の医用画像データ上で位置決められた前記複数の第2の医用画像データの位置に基づいて、前記複数の第2の医用画像データの間に重畳エリアが存在するか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記重畳エリアが存在すると判断された場合、互いに重畳する前記複数の第2の医用画像データを統合する画像統合部と、
を更に備え、
前記表示制御部は、前記統合後の第2の医用画像データを前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の医用画像処理装置。 - 前記判断部により前記重畳エリアが存在しないと判断された場合、前記画像統合部は、前記複数の第2の医用画像データと前記第1の医用画像データとを統合し、前記表示制御部は、前記統合された結果を前記表示部に表示させる請求項2に記載の医用画像処理装置。
- 前記判断部により前記重畳エリアが存在すると判断された場合、前記画像統合部は、互いに重畳する前記複数の第2の医用画像データを統合した後に前記第1の医用画像データと統合し、前記表示制御部は、前記統合された結果を前記表示部に表示させる請求項2に記載の医用画像処理装置。
- 前記判断部により前記重畳エリアが存在すると判断された場合、前記複数の第2の医用画像データの前記重畳エリアを再構成して、再構成された第2の医用画像重畳データを求める再構成部をさらに備える請求項2に記載の医用画像処理装置。
- 前記再構成された第2の医用画像重畳データは、前記再構成部が距離マップを用いて前記重畳エリアの画素値を再構成したものである請求項5に記載の医用画像処理装置。
- 前記判断部により前記重畳エリアが存在すると判断された場合、前記重畳エリアにおけるポイントごとに対して、各ポイントから前記重畳エリアの第1の縁及び第2の縁のそれぞれまでの最短距離によって前記各ポイントに付与する重み係数を算出し、前記重み係数、及び前記各ポイントの対応する前記複数の第2の医用画像データにおける元の画素値に基づいて、再構成された第2の医用画像重畳データを求める再構成部をさらに備える請求項2に記載の医用画像処理装置。
- 前記画像統合部に対して一次統合と二次統合を行い、
前記一次統合は、元の前記重畳エリアにおけるデータの代わりに前記再構成された第2の医用画像重畳データを利用して非重畳エリアの第2の医用画像データと統合し、一次統合された第2の医用画像データを生成するものであり、
前記二次統合は、一次統合された第2の医用画像データを第1の医用画像データと統合するものである請求項5〜7の何れか1項に記載の医用画像処理装置。 - 前記第1の縁は、1つの第2の医用画像データの縁に位置し、かつもう一つの第2の医用画像データの内部に位置し、前記第2の縁は、前記もう一つの第2の医用画像データの縁に位置し、かつ前記1つの第2の医用画像データの内部に位置する請求項7に記載の医用画像処理装置。
- 前記第1の医用画像診断装置は、X線コンピュータ断層撮影装置、核磁気共鳴画像診断装置、PET(Positron Emission Tomography)−CT(Computed Tomography)装置、PET−MR(Magnetic Resonance)装置、内視鏡装置のいずれかであり、
前記第2の医用画像診断装置は、超音波診断装置である請求項1〜9の何れか1項に記載の医用画像処理装置。 - 他の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する第1の画像取得部と、
被検体の複数の部位に対して複数の第2の医用画像データを生成する第2の画像生成部と、
前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示制御部と、
を備える医用画像診断装置。 - 第1の医用画像データを生成する第1の画像生成部と、
被検体の複数の部位に対して、他の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する第2の画像取得部と、
前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示制御部と、
を備える医用画像診断装置。 - 第1の医用画像診断装置により生成された第1の医用画像データを取得する第1の画像取得ステップと、
被検体の複数の部位に対して、第2の医用画像診断装置により生成された複数の第2の医用画像データを取得する第2の画像取得ステップと、
前記第1の医用画像データを背景画像データとして位置決められた前記複数の第2の医用画像データを表示部に表示させる表示ステップと、
を含む医用画像処理方法。
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