JP2013171881A - 原子発振器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の原子発振器1は、ガス状のアルカリ金属原子が封入される内部空間Sを有するガスセル2と、ガスセル2内のアルカリ金属原子を励起する励起光LLを出射する光出射部3と、ガスセル2と光出射部3との間の光軸a上に設けられ、内部空間Sにおける励起光LLの横断面形状を内部空間Sの横断面形状に合致させる機能を有するレンズ10とを備える。内部空間Sにおける励起光LLの横断面積をS1とし、内部空間Sの横断面積をS2としたとき、S1/S2が0.5以上1以下である。
【選択図】図6
Description
このような原子発振器は、アルカリ金属を緩衝ガスとともに封入したガスセルと、ガスセル内のアルカリ金属を励起する光を出射する光出射部と、ガスセルを透過した光を検出する光検出部とを備える。
また、ガスセルに入射する励起光の断面形状がガスセルのアルカリ金属を封入した領域の断面形状と合致しないため、仮に励起光の横断面積を大きくすると、励起光がガスセルの内壁で反射してしまい、この場合でも、発振特性を低下させてしまう。
[適用例1]
本発明の原子発振器は、ガス状の金属原子が封入される内部空間を有するガスセルと、
前記ガスセル内の前記ガス状の金属原子を励起する励起光を出射する光出射部と、
前記ガスセルと前記光出射部との間の光軸上に設けられ、前記内部空間における前記励起光の横断面形状と前記内部空間の横断面形状とが相似した形状となるように、前記励起光の横断面形状を調整するための光学部品とを備えることを特徴とする。
本発明の原子発振器では、前記内部空間における前記励起光の横断面積をS1とし、前記内部空間の横断面積をS2としたとき、
S1/S2が0.5以上1以下であることが好ましい。
これにより、励起光がガスセルの内壁で反射するのを防止するとともに、励起光が照射されないアルカリ金属原子の量を少なくすることができる。
本発明の原子発振器では、前記光学部品は、レンズであることが好ましい。
これにより、光出射部からの励起光の光量を無駄なく利用しつつ、励起光の横断面形状をガスセルの内部空間の横断面形状に合致させることができる。
[適用例4]
本発明の原子発振器では、前記光出射部と前記ガスセルとの間の光路上に設けられた減光フィルターを備えることが好ましい。
これにより、ガスセルに入射する励起光を所望の光量とすることができる。
本発明の原子発振器では、前記光学部品は、前記内部空間の横断面形状に対応する形状の開口部を有する遮光部材であることが好ましい。
これにより、光学部品の光軸方向での位置合わせを不要としつつ、励起光の横断面形状をガスセルの内部空間の横断面形状に合致させることができる。
本発明の原子発振器では、前記光出射部と前記遮光部材との間の光軸上に設けられたレンズを備えることが好ましい。
これにより、ガスセルに入射する励起光の平行度や光量等を調整することができる。
[適用例7]
本発明の原子発振器では、前記レンズは、前記励起光を平行光とする機能を有することが好ましい。
これにより、励起光がガスセルの内壁で反射するのを簡単かつ確実に防止することができる。
本発明の原子発振器では、前記光軸に沿った方向における前記内部空間の長さをLとし、前記内部空間における前記励起光の横断面での幅をWとしたとき、L/Wは、1以上2以下であることが好ましい。
これにより、ガスセルの大型化を防止しつつ、ガスセル内での励起光の共鳴を好適に生じさせることができる。
本発明の原子発振器では、前記内部空間を透過した前記励起光を検出する光検出部を備え、
前記内部空間における前記励起光の横断面積をS1とし、
前記光検出部の前記励起光を受光する受光面の面積をS3としたとき、
S1<S3なる関係を満たすことが好ましい。
これにより、ガスセルを透過した励起光のすべてを光検出部で受光し、光検出部の検出精度を高めることができる。
なお、以下では、量子干渉効果を利用した原子発振器に本発明を適用した場合を一例として説明するが、本発明は、これに限定されるものでななく、二重共鳴現象を利用した原子発振器にも適用可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子発振器の概略構成を示す断面図、図2は、図1に示す原子発振器の制御系を説明するためのブロック図、図3は、図1に示す原子発振器に備えられたガスセル内のアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図、図4は、図1に示す原子発振器に備えられた光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部の検出強度との関係を示すグラフ、図5は、図1に示す原子発振器に備えられたガスセルを示す斜視図、図6は、図1に示す原子発振器の光学系を説明するための模式図である。
また、この原子発振器1は、図2に示すように、温度センサー7と、コイル8と、制御部5とを備える。なお、温度センサー7およびコイル8も本体9に直接的または間接的に支持されているが、図1では、説明の便宜上、これらの図示を省略している。
原子発振器1では、ガスセル2の内部空間Sに、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属G(金属原子)が封入されている。
アルカリ金属は、図3に示すように、3準位系のエネルギー準位を有しており、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
そして、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
例えば、光出射部3が共鳴光1の周波数ω1を固定し、共鳴光2の周波数ω2を変化させていくと、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ω0に一致したとき、光検出部4の検出強度は、図4に示すように、急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号として検出する。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。したがって、このようなEIT信号を用いることにより、発振器を構成することができる。
[本体]
本体9は、下側に開口する箱状の箱体91と、箱体91の開口を覆う蓋体92と、上側に開口する箱状の箱体93と、箱体93の開口を覆う蓋体94と、蓋体92と蓋体94との間に設けられた枠状の枠体95とを備える。
箱体91は、例えば、各種金属材料や各種樹脂材料等で構成されている。
蓋体92は、励起光LLの光路上に設けられ、光出射部3からの励起光に対する透過性を有する。この蓋体92は、例えば、ガラス等の光透過性を有する材料で構成されている。
また、箱体93および蓋体94は、光出射部3およびペルチェ素子12収納する第2のパッケージを構成する。
箱体93は、例えば、各種金属材料や各種樹脂材料等で構成されている。
蓋体94は、励起光LLの光路上に設けられ、光出射部3からの励起光に対する透過性を有する。この蓋体94は、例えば、ガラス等の光透過性を有する材料で構成されている。
このような第1のパッケージの蓋体92と第2のパッケージの蓋体94との間には、枠体95が設けられ、蓋体92および蓋体94は、枠体95を介して接合されている。かかる接合方法としては、特に限定されず、例えば、紫外線硬化型の接着剤等を用いて接合することができる。
この枠体95には、励起光LLの通過する方向に貫通する貫通孔951が形成され、この貫通孔951内にレンズ10および減光フィルター11が設置されている。
より具体的に説明すると、貫通孔951は、第1のパッケージ側(ガスセル2側)に設けられた大径部951aと、第2のパッケージ側(光出射部3側)に設けられた小径部951bと、大径部951aと小径部951bとの間に設けられた中間部951cとを有する。
例えば、枠体95を構成する熱伝導率の低い材料としては、特に限定されないが、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
ガスセル2は、内部空間Sを有する。この内部空間Sには、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属Gが封入されている。
このガスセル2は、柱状の貫通孔211を有する本体部21と、貫通孔211の一方の開口を封鎖する窓部22と、貫通孔211の他方の開口を封鎖する窓部23とを有する。これにより、内部空間Sが形成される。
この本体部21を構成する材料は、特に限定されず、金属材料、樹脂材料等であってもよく、窓部22、23と同様にガラス材料、水晶等であってもよい。
このような本体部21の貫通孔211の一方(上側)の開口を覆うように窓部22が設けられ、貫通孔211の他方(下側)の開口側を覆うように窓部23が設けられている。これにより、貫通孔211の両端開口が封鎖される。
本体部21と窓部22、23との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
本実施形態では、窓部22、23は、それぞれ、板状をなしている。
この窓部22、23を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。
光出射部3は、ガスセル2中のアルカリ金属原子を励起する励起光を出射する機能を有する。
より具体的には、光出射部3は、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。
また、共鳴光2の周波数ω2は、ガスセル2中のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態に励起し得るものである。
この光出射部3としては、前述したような励起光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
ペルチェ素子12は、光出射部3を加熱または冷却する機能を有する。これにより、光出射部3が所望の特性の励起光LLを出射することができ、原子発振器1の信頼性を向上させることができる。が向上する。
また、ペルチェ素子12に流れる電流の向きを制御することにより、光出射部3側の面を発熱面と吸熱面とで切り換えることができる。そのため、環境温度の範囲が広くても、光出射部3を所望の温度(例えば、30℃程度)に温調することができる。
また、図示しないが、ペルチェ素子12は、後述する制御部5に電気的に接続されている。
なお、ペルチェ素子12は、省略してもよい。
光検出部4は、ガスセル2の内部空間Sを透過した励起光LL(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。
この光検出部4は、励起光LLを受光する受光面41を有する。
この受光面41は、内部空間Sにおける励起光LLの横断面積をS1とし、受光面41の面積をS3としたとき、S1<S3なる関係を満たす。これにより、ガスセル2を透過した励起光LLのすべてを光検出部4で受光し、光検出部4の検出精度を高めることができる。
この光検出部4としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
レンズ10は、ガスセル2と光出射部3との間の光軸a上に設けられている。
特に、このレンズ10は、図5および図6に示すように、内部空間Sにおける励起光LLの横断面形状と内部空間Sの横断面形状とが相似した形状となるように、励起光LLの横断面形状を調整するための光学部品である。言い換えると、レンズ10は、内部空間Sにおける励起光LLの横断面の輪郭を内部空間Sの横断面の輪郭に沿うように、内部空間Sにおける励起光LLの横断面形状を整形する機能を有する光学部品である。
また、レンズ10が前述したような機能を有することにより、光出射部3からの励起光LLの光量を無駄なく利用しつつ、励起光LLの横断面形状をガスセル2の内部空間Sの横断面形状に合致させることができる。
また、内部空間Sにおける励起光LLの横断面積をS1とし、内部空間Sの横断面積をS2としたとき、S1<S2の関係を満たす。これにより、励起光LLがガスセル2の内壁(貫通孔211の壁面)で反射するのを防止することができる。
これに対し、S1/S2が小さすぎると、励起光が照射されないアルカリ金属原子の量が多く、その結果、発振特性を低下させてしまう。一方、S1/S2が大きすぎると(特に1よりも大きいと)、内部空間Sの形状等によっては、励起光がガスセルの内壁で反射してしまい、発振特性を低下させてしまう場合がある。
これに対し、L/Wが1よりも小さいと、励起光LLの強度、内部空間S内でのアルカリ金属の濃度や種類等によっては、ガスセル2内での励起光の共鳴が不十分となり、原子発振器1の発振特性を低下させる傾向を示す。一方、L/Wが2よりも大きいと、ガスセル2の大型化、ひいては、原子発振器1の大型化を招いてしまう。
減光フィルター11(NDフィルター)は、光出射部3とガスセル2との間の光路上に設けられている。
この減光フィルター11は、ガスセル2に入射する励起光LLの強度を調整(減少)させる。これにより、光出射部3の出力が大きい場合でも、ガスセル2に入射する励起光を所望の光量とすることができる。
なお、この減光フィルター11は、光出射部3の出力が適度である場合、省略することができる。また、減光フィルター11に加えて、または、減光フィルター11に代えて、λ/4波長板、偏光板を設置してもよい。
ヒーター6は、前述したガスセル2(より具体的にはガスセル2中のアルカリ金属)を加熱する機能を有する。これにより、ガスセル2中のアルカリ金属をガス状に維持することができる。
ヒーター6は、ガスセル2の外表面上に設けられている。
このようなヒーター61、62は、ガスセル2中のアルカリ金属原子を励起する励起光LLの光路上に配置されている。これにより、ガスセル2の窓部22、23の励起光の光路となる部分を効率的に加熱することができる。そのため、ガスセル2の内壁面の励起光の光路となる部分にアルカリ金属原子が析出(結露)するのを防止することができる。その結果、原子発振器1の長寿命化を図ることができる。
このヒーター61、62は、それぞれ、薄膜状をなしている。このような薄膜状のヒーター61、62は公知の成膜法を用いて簡単かつ高精度に形成することができる。また、ヒーター61、62を簡単化および小型化することができる。また、ガスセル2が直接的に加熱される。そのため、ガスセル2を効率的に加熱することができる。
このような透明電極材料は、好適な光透過性を有するとともに、通電により効率的に発熱することができる。
ヒーター61、62の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上1mm以下程度である。
このようなヒーター61、62は、後述する制御部5の温度制御回路52に電気的に接続され、それぞれ通電される。
温度センサー7は、ヒーター61、ヒーター62またはガスセル2の温度を検出するものである。前述したようなヒーター61、62の発熱量は、この温度センサー7の検出結果に基づいて制御される。これにより、ガスセル2内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
温度センサー7としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような温度センサー7は、図示しない配線を介して、後述する制御部5の温度制御回路52に電気的に接続されている。
コイル8は、通電により、磁場を発生させる機能を有する。これにより、ガスセル2中のアルカリ金属に磁場を印加することにより、アルカリ金属の縮退している異なるエネルギー状態間のギャップを拡げて、分解能を向上させることができる。その結果、原子発振器1の発振周波数の精度を高めることができる。
このコイル8は、図示しない配線を介して、後述する制御部5の磁場制御回路53に電気的に接続されている。これにより、コイル8に通電を行うことができる。
このようなコイル8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、銀、銅、パラジウム、白金、金、または、これらの合金等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
制御部5は、ヒーター61、62、コイル8および光出射部3をそれぞれ制御する機能を有する。
このような制御部5は、光出射部3の共鳴光1、2の周波数を制御する周波数制御回路51と、ガスセル2中のアルカリ金属の温度を制御する温度制御回路52と、ガスセル2に印加する磁場を制御する磁場制御回路53とを有する。
また、温度制御回路52は、温度センサー7の検出結果に基づいて、ヒーター61、62への通電を制御する。これにより、ガスセル2を所望の温度範囲内に維持することができる。ここで、温度センサー7は、ガスセル2の温度を検知する温度検知手段を構成する。
また、磁場制御回路53は、コイル8が発生する磁場が一定となるように、コイル8への通電を制御する。
また、制御部5は、光出射部3が所定の温度となるように、ペルチェ素子12を制御する機能をも有する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る原子発振器の概略構成を示す断面図、図8は、図7に示す原子発振器の光学部品を説明するための模式図である。
本実施形態にかかる原子発振器は、内部空間Sにおける励起光LLの横断面形状を整形する光学部品の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態にかかる原子発振器と同様である。
図7に示す原子発振器1Aは、前述した第1実施形態の原子発振器1において、レンズ10、減光フィルター11および枠体95に代えて、レンズ10A、遮光部材13および枠体95Aを備える。
この本体9Aの枠体95Aは、蓋体92と蓋体94との間に設けられている。そして、枠体95Aは、レンズ10Aを保持する第3のパッケージを構成する。
この枠体95Aには、励起光LLの通過する方向に貫通する貫通孔952が形成され、この貫通孔952内にレンズ10Aおよび遮光部材13が設置されている。
大径部952a内には、遮光部材13が臨むように設けられ、中間部952c内には、レンズ10Aが設けられている。ここで、大径部952aは、後述するように蓋体92上に設けられた遮光部材13が枠体95Aに接触するのを防止する逃げ部を構成する。また、中間部952cは、大径部952aよりも径が小さく、小径部952bよりも径が大きい。そのため、中間部952cの内壁と大径部952aおよび小径部952bの内壁との間には、それぞ、段差が形成されている。そして、レンズ10Aは、中間部952cの内壁と小径部952bの内壁との間に形成された段差に当接することにより枠体95Aに対して光軸aに平行な方向(Z軸方向)での位置決めがなされている。
また、レンズ10Aは、励起光LLを平行光とする機能を有する。これにより、励起光LLがガスセル2の内壁(貫通孔211の壁面)で反射するのを簡単かつ確実に防止することができる。
このようなレンズ10Aに対してガスセル2側には、遮光部材13が設けられている。より具体的には、遮光部材13は、レンズ10Aとガスセル2との間の光軸a上に設けられている。本実施形態では、本体9Aの蓋体92の下面上には、遮光部材13が設けられている。
この遮光部材13は、内部空間Sの横断面形状に対応する形状の開口部131を有する。これにより、内部空間Sにおける励起光LLの横断面形状を整形する光学部品の光軸方向での位置合わせを不要としつつ、励起光LLの横断面形状をガスセル2の内部空間Sの横断面形状に合致させることができる。
以上、本発明の原子発振器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の原子発振器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態において、本体9、9Aの構成は一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、蓋体92、94に代えて、励起光の光路に沿って貫通する貫通孔が設けられた部材を設けてもよい。この場合、かかる部材は、光透過性を有しない材料で構成されていてもよい。また、蓋体92、94を省略して、箱体91、93を直接枠体95に接合してもよい。
Claims (9)
- ガス状の金属原子が封入される内部空間を有するガスセルと、
前記ガスセル内の前記ガス状の金属原子を励起する励起光を出射する光出射部と、
前記ガスセルと前記光出射部との間の光軸上に設けられ、前記内部空間における前記励起光の横断面形状と前記内部空間の横断面形状とが相似した形状となるように、前記励起光の横断面形状を調整するための光学部品とを備えることを特徴とする原子発振器。 - 前記内部空間における前記励起光の横断面積をS1とし、前記内部空間の横断面積をS2としたとき、
S1/S2が0.5以上1以下である請求項1に記載の原子発振器。 - 前記光学部品は、レンズである請求項1または2に記載の原子発振器。
- 前記光出射部と前記ガスセルとの間の光路上に設けられた減光フィルターを備える請求項3に記載の原子発振器。
- 前記光学部品は、前記内部空間の横断面形状に対応する形状の開口部を有する遮光部材である請求項1または2に記載の原子発振器。
- 前記光出射部と前記遮光部材との間の光軸上に設けられたレンズを備える請求項5に記載の原子発振器。
- 前記レンズは、前記励起光を平行光とする機能を有する請求項6に記載の原子発振器。
- 前記光軸に沿った方向における前記内部空間の長さをLとし、前記内部空間における前記励起光の横断面での幅をWとしたとき、L/Wは、1以上2以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の原子発振器。
- 前記内部空間を透過した前記励起光を検出する光検出部を備え、
前記内部空間における前記励起光の横断面積をS1とし、
前記光検出部の前記励起光を受光する受光面の面積をS3としたとき、
S1<S3なる関係を満たす請求項1ないし8のいずれかに記載の原子発振器。
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