JP2013170996A - 磁歪リング式トルクセンサ、及び磁歪リング式トルクセンサの製造方法 - Google Patents
磁歪リング式トルクセンサ、及び磁歪リング式トルクセンサの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】感度向上を図り得る磁歪リング式トルクセンサ、及び磁歪リング式トルクセンサの製造方法を提供する
【解決手段】磁歪リング式トルクセンサ10は、回動軸110と、回動軸に嵌合するとともに接合した、磁歪を有する磁歪リング100と、回動軸のまわりに配置され、磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサ120と、を有する。そして、磁歪リング式トルクセンサにあっては、磁歪リングに対する回動軸の線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ回動軸とともに膨張収縮可能な範囲内である。
【選択図】図1
【解決手段】磁歪リング式トルクセンサ10は、回動軸110と、回動軸に嵌合するとともに接合した、磁歪を有する磁歪リング100と、回動軸のまわりに配置され、磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサ120と、を有する。そして、磁歪リング式トルクセンサにあっては、磁歪リングに対する回動軸の線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ回動軸とともに膨張収縮可能な範囲内である。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁歪を利用して回動軸に作用するトルクを検出する磁歪リング式トルクセンサ、及びその製造方法に関する。
従来、磁歪を利用した様々なトルクセンサが提案されているが、車両用として実用化されているものはないようである。車両のミッションの出力軸に作用するトルクをモニタできると、自動変速機で変速時に生じる衝撃を抑制するための制御がより簡単になる。さらには車両の総合的な制御が可能になり、その結果、低燃費な車両の実現につながる。また、燃費向上等のため、現在では電動パワーステアリングが車両に標準装備されており、このことにともなってトルクセンサは車両に必須のものとなっている。以上のような事情から、廉価で小型なトルクセンサの要望は潜在的にあり、そのためトルクセンサの研究開発が継続的に行われている。
本発明者らは、構成がシンプルであることから低コスト化の可能性が高い磁歪リング式トルクセンサの開発を行っている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の磁歪リング式トルクセンサは、トルクが作用する回動軸と、回動軸に嵌合した磁歪を有する磁歪リングと、磁歪リングを回動軸に押圧して固定する押圧固定部材と、磁歪リングの近傍で磁歪リングからの漏れ磁束を検出する磁気検出部とを有する。押圧固定部材が磁歪リングを押圧して回動軸に固定しているため、回動軸にトルクが作用すると磁歪リングにトルクが伝わり、そして磁歪リングの逆磁歪機能によって生じる漏れ磁束を磁気検出部が検知することによって、トルクが求められる。しかしながら押圧固定部材から磁歪リングへ加わる押圧力が磁歪リングに塑性変形を生じさせるような大きなものであると、磁歪リングの磁歪特性が損なわれ、そして感度が低下してしまう。そこで特許文献1の磁歪リング式トルクセンサでは、押圧力を制限する押圧力制限部材を設けることによって感度が良好に保たれている。
このように特許文献1に開示された磁歪リング式トルクセンサでは、感度が良好に保たれているが、実用化に向けた更なるセンサ性能向上のため、感度の一層の向上が要請されている。そこで、本発明の目的は、更なる感度向上を図り得る磁歪リング式トルクセンサを提供することにある。
上記目的を達成するための磁歪リング式トルクセンサは、回動軸と、回動軸に嵌合するとともに接合した、磁歪を有する磁歪リングと、回動軸のまわりに配置され、磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサと、を有する。そして、磁歪リングに対する回動軸の線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ回動軸とともに膨張収縮可能な範囲内である。
また、上記目的を達成するための他の磁歪リング式トルクセンサは、回動軸と、回動軸に嵌合するとともに接合したカラーと、カラーの外周に嵌合するとともに接合した、磁歪を有する磁歪リングと、を有する。また、この磁歪リング式トルクセンサは、回動軸のまわりに配置され、磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサを有する。そして、磁歪リングに対するカラーの線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつカラーとともに膨張収縮可能な範囲内である。
また、上記目的を達成するための磁歪リング式トルクセンサの製造方法は、磁歪を有する磁歪リングを回動軸に嵌合する嵌合工程と、磁歪リングを回動軸に接合する接合工程と、漏れ磁束を検知する磁気センサを回動軸のまわりに配置する磁気センサ配置工程と、を有する。そして、嵌合工程において、磁歪リングが、磁歪リングに対する線膨張係数の差が磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内である回動軸に嵌合される。
また、上記目的を達成するための他の磁歪リング式トルクセンサの製造方法は、回動軸に嵌合可能なカラーの外周に対し磁歪を有する磁歪リングを嵌合する嵌合工程と、磁歪リングをカラーに接合する接合工程と、を有する。また、この磁歪リング式トルクセンサの製造方法は、漏れ磁束を検知する磁気センサを、カラーが嵌合した回動軸のまわりに配置する磁気センサ配置工程を有する。そして、嵌合工程において、磁歪リングが、磁歪リングに対する線膨張係数の差が磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内であるカラーの外周に嵌合される。
上記のように構成した磁歪リング式トルクセンサでは、磁歪リングが回動軸に接合されている。このため、磁歪リングが押圧されて回動軸に固定される従来のような押圧力が磁歪リングに作用せず、従って、磁歪リングの塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リングと回動軸との固定強度が制限されない。よって磁歪リングと回動軸との固定強度が一段と高い。そして磁歪リングと回動軸との固定強度が一段と高いため、回動軸に作用するトルクが磁歪リングへとより正確に伝わる。また、磁歪リングに対する回動軸の線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ回動軸とともに膨張収縮可能な範囲内である。このため、磁歪リングと回動軸との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リングに加わる力が抑制され、そして磁歪リングにおける塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、上記のように構成した磁歪リング式トルクセンサにあっては、回動軸に加わるトルクがより正確に磁歪リングに伝わり、その上、磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、上記のように構成した他の磁歪リング式トルクセンサでは、磁歪リングがカラーを介して回動軸に接合されている。このため、磁歪リングが押圧されて回動軸に固定される従来のような押圧力が磁歪リングに作用せず、従って、磁歪リングの塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リングと回動軸との固定強度が制限されない。よって磁歪リングと回動軸との固定強度が一段と高い。そして磁歪リングと回動軸との固定強度が一段と高いため、回動軸に作用するトルクが磁歪リングへとより正確に伝わる。
また、磁歪リングに対するカラーの線膨張係数の差が、磁歪リングが磁歪特性を維持しつつカラーとともに膨張収縮可能な範囲内である。このため、磁歪リングとカラーとの熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リングに加わる力が抑制され、そして磁歪リングにおける塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、上記のように構成した磁歪リング式トルクセンサにあっては、回動軸に加わるトルクがより正確に磁歪リングに伝わり、その上、磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、磁歪リング式トルクセンサの上記製造方法によれば、磁歪リングが回動軸に接合される。このため、磁歪リングが押圧されて回動軸に固定される従来のような押圧力が磁歪リングに作用せず、従って、磁歪リングの塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リングと回動軸との固定強度が制限されない。よって磁歪リングと回動軸との固定強度を上げられる。そして磁歪リングと回動軸との固定強度を上げられるため、回動軸に作用するトルクが磁歪リングへとより正確に伝わるようになる。また、磁歪リングが、磁歪リングに対する線膨張係数の差が磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内である回動軸に嵌合される。このため、磁歪リングと回動軸との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リングに加わる力が抑制され、そして磁歪リングにおける塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサの上記製造方法によれば、回動軸に作用するトルクがより正確に磁歪リングに伝わるようになり、その上、磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、磁歪リング式トルクセンサの他の上記製造方法によれば、磁歪リングがカラーを介して回動軸に接合される。このため、磁歪リングが押圧されて回動軸に固定される従来のような押圧力が磁歪リングに作用せず、従って、磁歪リングの塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リングと回動軸との固定強度が制限されない。よって磁歪リングと回動軸との固定強度を上げられる。そして磁歪リングと回動軸との固定強度を上げられるため、回動軸に作用するトルクが磁歪リングへとより正確に伝わるようになる。また、磁歪リングが、磁歪リングに対する線膨張係数の差が磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内であるカラーの外周に嵌合される。このため、磁歪リングとカラーとの熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リングに加わる力が抑制され、そして磁歪リングにおける塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサの他の上記製造方法によれば、回動軸に作用するトルクがより正確に磁歪リングに伝わるようになり、その上、磁歪リングの逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
図1〜図3に示すように、第1実施形態の磁歪リング式トルクセンサ10は、回動軸110と、回動軸110に嵌合した磁歪リング100と、回動軸110のまわりに配置され磁歪リング100からの漏れ磁束を検知する磁気センサ120と、を有する。
図1〜図3に示すように、第1実施形態の磁歪リング式トルクセンサ10は、回動軸110と、回動軸110に嵌合した磁歪リング100と、回動軸110のまわりに配置され磁歪リング100からの漏れ磁束を検知する磁気センサ120と、を有する。
回動軸110は、非磁性の高マンガン鋼によって形成される。高マンガン鋼は、基本成分としてマンガン(Mn)、及びクロム(Cr)を含む。また、高マンガン鋼は、これらの成分の他、例えば、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、及び炭素(C)を含む。回動軸110は、例えば、車輌のミッションの出力軸、又はステアリングシャフトである。
回動軸110は磁歪リング100と接合している。回動軸110の線膨張係数は、磁歪リング100の線膨張係数と略等しい。磁歪リング100に対する回動軸110の線膨張係数の差は、磁歪リング100が磁歪特性を維持しつつ回動軸110とともに膨張収縮可能な範囲内である。
磁歪特性は、磁歪リング100に磁場を印加したときの磁場と歪との関係を示す磁歪曲線によって表される。磁歪特性が維持されている場合、同じ条件で略同様の磁歪曲線が得られる。すなわち磁歪特性が再現性を有する。そして、図4のように、磁歪リング式トルクセンサ10の出力特性は、ヒステリシスのない直線を描く。
一方、磁歪リング100と回動軸110との線膨張係数の差が大きく、そしてこれらの熱膨張差に起因した大きな力が作用して磁歪リング100に塑性変形が生じると、磁歪特性が維持されず、その結果、同じ条件であっても異なる磁歪曲線が得られる(劣化する)ようになる。すなわち磁歪特性が再現性を失う。そして、図5のように、磁歪リング式トルクセンサ10の出力特性がヒステリシスを描き感度低下するようになる。
そこで、本発明者らは、磁歪リング100に対する回動軸110の線膨張係数の差を、磁歪特性が維持されるように規定した。特に本実施形態では磁歪リング100の一部が溶融して回動軸110に接合するため、これらは磁歪リング100の一部が溶融するような高温に達するが、このような高温に達しても熱膨張差が抑制されて磁歪特性が維持されるように、線膨張係数の差を規定した。
具体的には、磁歪リング100の実効的な歪が−500ppm以上+500ppm以下であれば磁歪特性が維持されるという本発明者らが得た知見、及び磁歪リング100と回動軸110との接合時の温度Tcに基づき規定した。ここで、磁歪リング100の実効的な歪とは、回動軸110の軸方向における一様な歪のことである。本実施形態における場合には、磁歪リング100はリング内面両端にて回動軸110と接合されていて、リング表面はフリーであることから、リング内面で圧縮力が作用するがリング外表面では圧縮力が殆ど作用しない又は全く作用しないので、前述の歪の2倍、すなわち±1000ppmまで許容されると見積もることができる。従って、下の数1の関係式が成り立ち、この関係式から線膨張係数の差Δαを規定した。
例えば本実施形態のように回動軸110が高マンガン鋼によって形成され、且つ磁歪リング100がFeCoV合金及びFeGaAl合金等の磁歪材料によって形成される場合、磁歪リング100と回動軸110との接合時の温度Tcは500℃程度である。従って、上記数1より、磁歪リング100に対する回動軸110の線膨張係数の差Δαは、好ましくは、−2ppm/℃以上+2ppm/℃以下と規定される。
高マンガン鋼の線膨張係数は、高マンガン鋼の総量に対するマンガン(Mn)の含有率に依存して変化する(参考文献 佐々木 晃文、他7名:‘‘高Mn非磁性鋼の開発’’、川崎製鉄技法、Vol 13(1981)No.3、p.381‐397)。従って、マンガン(Mn)の含有率を調整することによって、回動軸110の線膨張係数を調整できる。
磁歪リング100は、磁歪を有するリング本体101と、リング本体101に対し径方向に直交する方向の両側でリング本体101より薄肉に形成された薄肉部102と、を有する。また、磁歪リング100は、リング本体101と薄肉部102との間に形成された溝103を有する。溝103は、円弧状の底部を有する。
磁歪リング100は、例えば、FeCoV合金、又はFeGaAl合金によって形成される。回動軸110を形成する高マンガン鋼が、その総量に対し24質量%以上のマンガンを含むことによって、回動軸110の線膨張係数と、FeCoV合金又はFeGaAl合金等の磁歪材料から形成された磁歪リング100の線膨張係数とがほぼ同等となる。回動軸110を形成する高マンガン鋼は、高マンガン鋼の総量に対し好ましくは24質量%以上35質量%以下のマンガン(Mn)を含む。
磁歪リング100は、リング本体101において回動軸110と接合せず薄肉部102において回動軸110と接合している。また、磁歪リング100は、回動軸110に冷やし嵌めされている。冷やし嵌めとは、加熱した磁歪リング100に回動軸110が挿通された後、磁歪リング100の放冷によって、磁歪リング100が回動軸110を締め付けた状態で嵌合することである。冷やし嵌めによって、磁歪リング100では周方向に引張応力が作用している。
リング本体101は、環状の断面を有し、また、周方向に着磁されているため、周方向に向いた磁化Mを有する。リング本体101は、回動軸110にトルクがかかったときに漏れ磁束を発生させるという、磁歪リング100の本質的機能を果たす。
一方、薄肉部102は、回動軸110に加わるトルクをリング本体101に伝達する機能を果たす。磁歪リング100と回動軸110とは単に嵌合しているだけでなく、薄肉部102で接合しているため、回動軸110に大きなトルクがかかっても磁歪リング100と回動軸110とのすべりが抑制される。
回動軸110にトルクがかかると、薄肉部102からリング本体101にトルクが伝わり、そして、リング本体101では、軸方向に対し45度の方向に引張応力が作用(引張応力と直交して圧縮応力が作用)する。その結果、磁歪の逆効果によって、磁化Mが軸方向へ倒れる。そのため、径方向に直交する方向におけるリング本体101の端部に磁極が現れるとともに、漏れ磁束が発生する。漏れ磁束は、リング本体101に作用するトルクに依存して変化する。
また、薄肉部102は、リング本体101に作用する力を緩和する機能を果たす。ここでリング本体101に作用する力とは、磁歪リング100と回動軸110との接合時に加わる熱によって生じるこれらの熱膨張差に起因し、冷却後にリング本体101に作用する力である。
熱膨張差に起因したこのような力のうち、薄肉部102は、特に、軸方向の圧縮力を緩和する。軸方向の圧縮力が磁歪リング100に作用すると、薄肉部102は、溝103が設けられている部分とともに変形することによって、リング本体101に作用する軸方向の圧縮力を緩和する。
リング本体101に作用する軸方向の圧縮力がどの程度緩和されるかは、図6に示す、薄肉部102の肉厚t1、溝が形成されている部分の肉厚t2、及びリング本体101の肉厚t3に依存して変化する。
概して、熱膨張差に起因してリング本体101に作用する軸方向の圧縮力は、薄肉部102がない場合に比べ、肉厚t1と肉厚t3との比に相当する大きさに低減する。その上、本実施形態では溝103が設けられているため、圧縮力は更に緩和される。
肉厚t1は、好ましくは、肉厚t3の半分程度以下である。但し、肉厚t1が小さくなるとともに、これに伴って肉厚t2が小さくなると、トルク伝達性が低下する恐れがある。このため、肉厚t2は、好ましくは0.3mm以上である。
磁気センサ120は、リング本体101からの漏れ磁束を検知する。磁気センサ120の配置される位置は、漏れ磁束を検知できる位置であれば特に限定されないが、好ましくは、漏れ磁束が比較的大きい位置である。漏れ磁束は、径方向に直交する方向におけるリング本体101の端部に近づくにつれて増大する。このため、磁気センサ120は、好ましくは、リング本体101の端部に近接して配置される。
また、図1では主要な構成を明確に示すため、磁気センサ120が浮いた状態で示されているが、磁気センサ120は、例えば、図示していない磁気センサ保持ケースによって回動軸110のまわりに保持される。
磁気センサ120は、例えば、省電力で小型なリニアホールICである。また、磁気センサ120は、リニアホールICに限定されず、省電力化および小型化の観点から、ホール素子やGMR(Giant Magneto Resistance Effect)センサを適用することも可能である。
次に磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法について述べる。
図7において概説すると、磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法は、磁歪リング100を回動軸110に嵌合する嵌合工程S10と、嵌合工程S10後、磁歪リング100を回動軸110に接合する接合工程S11と、を有する。磁歪リング100は、嵌合工程S10の前に作製される。
また、磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法は、接合工程S11後、磁歪リング100及び回動軸110を熱処理する熱処理工程S12を有する。
また、磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法は、熱処理工程S12後、磁歪リング100を着磁する着磁工程S13と、着磁工程S13後、回動軸110のまわりに磁気センサ120を配置する磁気センサ配置工程S14と、を有する。
磁歪リング100は、環状断面を有する中空部材を機械加工することによって作製される。中空部材の材料は、例えばFeCoV合金又はFeGaAl合金である。機械加工では、径方向に直交する方向における中空部材の両端を、薄肉に切削加工する。このような切削加工によってリング本体101、薄肉部102、及び溝103が形成される。
嵌合工程S10では、磁歪リング100が回動軸110に冷やし嵌めされる。図8に示すように、接合工程S11では、高エネルギービームB1、B2を薄肉部102に照射することによって、磁歪リング100と回動軸110とを接合する。高エネルギービームB1、B2として例えば電子ビームを用いるが、これに限定されない。高エネルギービームB1、B2はレーザビームであってもよい。
高エネルギービームB1、B2は、軸方向に対し垂直に照射される。また、回動軸110とともに磁歪リング100を回転させつつ、高エネルギービームB1、B2を薄肉部102に照射する。薄肉部102は全周にわたって回動軸110と接合される。2つの薄肉部102のうちの一方を接合し、その後、他方を接合する。例えば、高エネルギービームB1によって先に接合し、その後、高エネルギービームB2によって接合する。この順序は逆であってもよい。
高エネルギービームB1、B2の照射によって、回動軸110の表面及び薄肉部102が溶融して接合する。また、高エネルギービームB1、B2の照射によって薄肉部102の表面に荒れが生じるため、薄肉部102の外周表面が整形加工されることによって荒れが取り除かれる。
熱処理工程S12では、磁歪リング100及び回動軸110が接合した状態で熱処理される。熱処理とは、高温下で一定時間放置する処理である。着磁工程S15では、回動軸110に通電することによって磁歪リング100を着磁する。
磁気センサ配置工程S14では、磁気センサ120が、回動軸110のまわり、その中でも好ましくは、リング本体101の端部に近接して配置され、また、例えば図示していない磁気センサ保持ケースによってその位置で保持される。
本実施形態の作用効果を述べる。
本実施形態の磁歪リング式トルクセンサ10では、磁歪リング100が回動軸110に接合されている。このため、磁歪リング100が押圧されて回動軸110に固定される従来のような押圧力が磁歪リング100に作用せず、従って、磁歪リング100の塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リング100と回動軸110との固定強度が制限されない。よって磁歪リング100と回動軸110との固定強度が一段と高い。そして磁歪リング100と回動軸110との固定強度が一段と高いため、回動軸110に作用するトルクが磁歪リング100へとより正確に伝わる。また、磁歪リング100に対する回動軸110の線膨張係数の差が、磁歪リング100が磁歪特性を維持しつつ回動軸110とともに膨張収縮可能な範囲内である。このため、磁歪リング100と回動軸110との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リング100に加わる力が抑制され、そして磁歪リング100における塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサ10にあっては、回動軸110に加わるトルクがより正確に磁歪リング100に伝わり、その上、磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、回動軸110が、非磁性の高マンガン鋼によって形成されているため、回動軸110が磁性体によって形成される場合のように、磁歪リング100からの漏れ磁束の多くが回動軸110を通ってしまうという現象が防止される。従って感度が向上する。高マンガン鋼の透磁率μは、例えばμ≦1.02であり、また、ほぼ一定である。
また、回動軸110が、高マンガン鋼によって形成されているため、例えば回動軸110がSUS材によって形成される場合に比べ、機械的強度が優れる。また、機械的強度が優れるため、軸径を細くでき、よってセンサの小型化を図り得る。
また、回動軸110が高マンガン鋼によって形成されているため、比較的高価なニッケル(Ni)を含まず、従って、例えばSUS材に比べコストを抑えられる。
また、磁歪リング100に対する回動軸110の線膨張係数の差が−2ppm/℃以上+2ppm/℃以下である。このため、高エネルギービームB1、B2による接合のような高温条件下(例えばカラー200及び磁歪リング100の平均温度が500℃〜800℃)でも熱膨張差が効果的に抑制される。
また、回動軸110を形成する高マンガン鋼が、高マンガン鋼の総量に対しマンガンを24質量%以上含むため、回動軸110の線膨張係数と、磁歪リング100の線膨張係数とがほぼ同等となる。従って、回動軸110と磁歪リング100との熱膨張差がより一層効果的に抑制される。
また、磁歪リング100がFeCoV合金又はFeGaAl合金によって形成されるため、例えばNi等の磁歪を有する他の金属に比べ、磁歪、ひいては漏れ磁束が大きい。従って感度が向上する。また、漏れ磁束が大いため、磁歪リング100が他の金属によって形成される場合に比べ、磁気センサ120は磁歪リング100から離れた位置でも漏れ磁束を検知できる。従って磁気センサ120の配置の自由度が増す。
また、磁歪リング100が回動軸110に冷やし嵌めされているため、磁歪リング100では周方向に引張応力が作用しており、その結果、周方向の磁化Mが生じ易い。従って、トルクが作用したとき漏れ磁束が発生し易くなるため、感度が向上する。
また、磁歪リング式トルクセンサ10では、熱膨張差に起因してリング本体101に加わる力、その中でも特に軸方向の圧縮力が、薄肉部102が優先的に変形することによって緩和されている。従って感度が向上する。
また、磁歪リング100が溝103を有するため、磁歪リング100は溝103が設けられている部分で更に塑性変形し易く、その結果、熱膨張差に起因してリング本体101に作用する軸方向の圧縮力が、より緩和されている。従って感度が一層向上する。
また、薄肉部102がリング本体101に対し径方向に直交する方向の両側で回動軸に接合する。このため、冷却後、熱膨張差によって生じる軸方向の圧縮力が緩和されつつも、そのような大きな圧縮力に比べて十分小さな圧縮力が両薄肉部102からリング本体101へ作用した状態が維持される。そして、そのようにリング本体101へ軸方向の圧縮力が若干加わった状態が維持される結果、リング本体101では周方向の磁化Mが生じ易いため、トルクが作用したとき漏れ磁束が発生し易い。従って感度が向上する。
また、溝103は円弧状の底部を有するため、溝103が設けられている部分が変形するとき、例えば溝103がV字状の断面を有するような場合に比べ、応力集中が生じ難い。従って磁歪リング100は破損し難い。
また、磁歪リング式トルクセンサ10では、磁歪リング100は、リング本体101において回動軸110と接合せず、薄肉部102において回動軸110と接合している。従って、リング本体101において回動軸110に接合する場合に比べ、感度に影響を及ぼすような大きな力が回動軸110からリング本体101へと作用し難い。従って感度が一層向上する。
本実施形態の磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法によれば、磁歪リング100が回動軸110に接合される。このため、磁歪リング100が押圧されて回動軸110に固定される従来のような押圧力が磁歪リング100に作用せず、従って、磁歪リング100の塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リング100と回動軸110との固定強度が制限されない。よって磁歪リング100と回動軸110との固定強度を上げられる。そして磁歪リング100と回動軸110との固定強度を上げられるため、回動軸110に作用するトルクが磁歪リング100へとより正確に伝わるようになる。また、磁歪リング100が、磁歪リング100に対する線膨張係数の差が磁歪リング100の磁歪特性を維持しつつ磁歪リング100とともに膨張収縮可能な範囲内である回動軸110に嵌合される。このため、磁歪リング100と回動軸110との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リング100に加わる力が抑制され、そして磁歪リング100における塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサ10の製造方法によれば、回動軸110に作用するトルクがより正確に磁歪リング100に伝わるようになり、その上、磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、接合工程S11において、磁歪リング100と回動軸110とは高エネルギービームB1、B2によって接合されるため、例えばロウ付け等の他の接合に比べ、局所的な接合が容易である。このため、リング本体101と回動軸110との接合幅を抑制しつつ薄肉部102を回動軸110へ接合できる。その結果、感度に影響を及ぼすような大きな力がリング本体101へ加わり難くなるため、感度をより向上させることができる。
また、高エネルギービームB1、B2が電子ビームであるため、例えば高エネルギービームB1、B2がレーザビームの場合に比べ、接合に用いる装置がコンパクトであり、従って生産設備の小型化を図り易い。
また、高エネルギービームB1、B2は回動軸110の軸方向に対し垂直に照射されるため、回動軸110を回転しながら薄肉部102と回動軸110とを接合すると、薄肉部102が全周にわたって均一に接合され易い。また、その結果、接合後のリング本体101の歪が均一になり易い。リング本体101の歪が均一化すると、リング本体101にトルクがかかっていないときの漏れ磁束の変動、すなわち磁気センサ120が漏れ磁束の変化を検知する上で基準となるゼロ点の変動が小さくなる。従って、磁気センサ120が漏れ磁束の変化を正確に検知し易くなる。
また、熱処理工程S12によって、磁歪リング100の磁歪特性が確実に確保されるとともに、周方向における磁歪特性の均一化が容易となるため、センサ特性が安定化する。
<第2実施形態>
図9、及び図10に示すように、第2実施形態の磁歪リング式トルクセンサ20は、回動軸210と、回動軸210に嵌合するとともに接合したカラー200と、カラー200の外周に嵌合するとともに接合した磁歪リング100と、を有する。また、磁歪リング式トルクセンサ20は、回動軸210のまわりに配置され磁歪リング100からの漏れ磁束を検知する磁気センサ120を有する。
図9、及び図10に示すように、第2実施形態の磁歪リング式トルクセンサ20は、回動軸210と、回動軸210に嵌合するとともに接合したカラー200と、カラー200の外周に嵌合するとともに接合した磁歪リング100と、を有する。また、磁歪リング式トルクセンサ20は、回動軸210のまわりに配置され磁歪リング100からの漏れ磁束を検知する磁気センサ120を有する。
回動軸210は、第1実施形態と同様の非磁性の高マンガン鋼の他、焼入れが施された、磁性を有する鋼によって形成され得る。回動軸210は、例えば、車輌のミッションの出力軸、ステアリングシャフト、又はトーションバーである。トーションバーの場合、軸まわりのねじり変位を比較的大きくできるため、センサの感度を向上できる。回動軸210は、外径が縮径した縮径部211を有する。
カラー200は、非磁性の高マンガン鋼によって形成される。非磁性の高マンガン鋼は第1実施形態と同様であるため、これについての重複する説明は省略する。カラー200の線膨張係数は、磁歪リング100の線膨張係数と略等しい。磁歪リング100に対するカラー200の線膨張係数の差は、磁歪リング100が磁歪特性を維持しつつカラー200とともに膨張収縮可能な範囲内である。
具体的には、磁歪リング100に対するカラー200の好ましい線膨張係数の差は、第1実施形態における磁歪リング100に対する回動軸110の好ましい線膨張係数の差と同様に規定される。従って、磁歪リング100に対するカラー200の好ましい線膨張係数の差は、−2ppm/℃以上+2ppm/℃以下である。
カラー200は、縮径部211を覆うようにして回動軸210に嵌合している。このため、回動軸210とカラー200との間に隙間212が形成されている。カラー200は、円筒形状を有する。カラー200は、径方向に直交する方向における両端で回動軸210と接合している。
磁歪リング100は、カラー200に接合している点で第1実施形態と異なるが、他の構成については第1実施形態と同様であるため、ここでの重複する説明を省略する。また、磁気センサ120についても第1実施形態と同様であるため、ここでの重複する説明を省略する。
次に、第2実施形態の磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法について述べる。
図11に示すように、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法は、カラー200の外周に対し磁歪リング100を嵌合する磁歪リング嵌合工程S20(嵌合工程)を有する。また、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法は、磁歪リング嵌合工程S20後、磁歪リング100をカラー200に接合する磁歪リング接合工程S21(接合工程)を有する。
また、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法は、磁歪リング接合工程S21後、磁歪リング100及びカラー200を熱処理する熱処理工程S22を有する。
また、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法は、熱処理工程S22後、カラー200を回動軸210に嵌合するカラー嵌合工程S23と、カラー嵌合工程S23後、カラー200を回動軸210に接合するカラー接合工程S24と、を有する。
また、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法は、カラー接合工程S24後、磁歪リング100を着磁する着磁工程S25と、着磁工程S25後、カラー200が嵌合した回動軸210のまわりに磁気センサ120を配置する磁気センサ配置工程S26と、を有する。
カラー200及び磁歪リング100は、磁歪リング嵌合工程S20の前に作製される。カラー200は、高マンガン鋼によって形成された、環状断面を有する中空部材を機械加工することによって作製される。磁歪リング100の作製については第1実施形態と同様である。
磁歪リング嵌合工程S20では、磁歪リング100がカラー200の中央部に冷やし嵌めされる。図12に示すように、磁歪リング接合工程S21では、高エネルギービームB1、B2を薄肉部102に照射することによって、磁歪リング100とカラー200とを接合する。高エネルギービームB1、B2として電子ビームが用いられるが、これに限定されない。高エネルギービームB1、B2は、レーザビームであってもよい。
高エネルギービームB1、B2は、軸方向に対し垂直に照射される。また、カラー200とともに磁歪リング100を回転させつつ、高エネルギービームB1、B2を薄肉部102に照射する。薄肉部102は全周にわたってカラー200と接合される。2つの薄肉部102のうちの一方を接合し、その後、他方を接合する。例えば、高エネルギービームB1によって先に接合し、その後、高エネルギービームB2によって接合する。この順序は逆であってもよい。
高エネルギービームB1、B2の照射によって、カラー200の表面及び薄肉部102が溶融して接合する。また、高エネルギービームB1、B2の照射によって薄肉部102の表面に荒れが生じるため、薄肉部102の外周表面が整形加工されることによって荒れが取り除かれる。熱処理工程S22では、互いに接合した磁歪リング100及びカラー200が、高温下で一定時間放置される。
カラー嵌合工程S23では、磁歪リング100が接合したカラー200を、縮径部211の全体を覆うように回動軸210に嵌合する。その後、図13に示すように、カラー接合工程S24において、カラー200の両端が、電子ビーム又はレーザビーム等の高エネルギービームB3、B4によって回動軸210に接合される。高エネルギービームB3、B4の照射方向が軸方向に対してなす角は、例えば約45°である。回動軸210に作用するトルクが確実にカラー200に伝わるように回動軸210とカラー200とは接合される。
着磁工程S25では、回動軸210に通電することによって磁歪リング100を着磁する。磁気センサ配置工程S26は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の作用効果を述べる。
本実施形態の磁歪リング式トルクセンサ20では、磁歪リング100がカラー200を介して回動軸210に接合されている。このため、磁歪リング100が押圧されて回動軸210に固定される従来のような押圧力が磁歪リング100に作用せず、従って、磁歪リング100の塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リング100と回動軸210との固定強度が制限されない。よって磁歪リング100と回動軸210との固定強度が一段と高い。そして磁歪リング100と回動軸210との固定強度が一段と高いため、回動軸210に作用するトルクが磁歪リング100へとより正確に伝わる。また、磁歪リング100に対するカラー200の線膨張係数の差が、磁歪リング100が磁歪特性を維持しつつカラー200とともに膨張収縮可能な範囲内である。このため、磁歪リング100とカラー200との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リング100に加わる力が抑制され、そして磁歪リング100における塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサ20にあっては、回動軸210に加わるトルクがより正確に磁歪リング100に伝わり、その上、磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、磁歪リング100が回動軸210に直接接合せずカラー200に接合するため、磁歪リング100と回動軸210との線膨張係数の差が感度に影響を及ぼし難い。このため、材質の異なるより多様な回動軸210を用いることができ、よって汎用性が向上する。
また、カラー200が、非磁性の高マンガン鋼によって形成されているため、例えばカラー200が磁性体によって形成される場合のように、磁歪リング100からの漏れ磁束の多くがカラー200を通ってしまうという現象が防止される。従って感度が向上する。
また、カラー200が、高マンガン鋼によって形成されているため、機械的強度が優れる。また、機械的強度が優れるため、肉厚を薄くでき、よってセンサの小型化を図り得る。
また、カラー200が高マンガン鋼によって形成されているため、比較的高価なニッケル(Ni)を含まず、従って、例えばSUS材に比べコストを抑えられる。
また、磁歪リング100に対するカラー200の線膨張係数の差が−2ppm/℃以上+2ppm/℃以下である。このため、高エネルギービームB1、B2による接合のような高温条件下(例えばカラー200及び磁歪リング100の平均温度が500℃〜800℃)でも熱膨張差が効果的に抑制される。
また、カラー200を形成する高マンガン鋼が、高マンガン鋼の総量に対しマンガンを24質量%以上含むため、カラー200の線膨張係数と、磁歪リング100の線膨張係数とがほぼ同等となる。従って、カラー200と磁歪リング100との熱膨張差がより一層効果的に抑制される。
また、磁歪リング100がカラー200に冷やし嵌めされているため、磁歪リング100では周方向に引張応力が作用しており、その結果、周方向の磁化Mが生じ易い。従って、トルクが作用したとき漏れ磁束が発生し易くなるため、感度が向上する。
磁歪リング100がFeCoV合金又はFeGaAl合金によって形成されることによる効果は第1実施形態と同様であるため、ここでの重複する説明は省略する。また、薄肉部102によって奏される効果、及び溝103によって奏される効果は第1実施形態と同様であるため、ここでの重複する説明は省略する。
また、カラー200と回動軸210との間に隙間212が形成されているため、熱膨張差に起因してリング本体101に加わる力、その中でも特に、膨張する回動軸210からリング本体101へ作用する径方向の力が緩和されている。従って感度が一層向上する。また、リング本体101と回動軸210との間全体に隙間212が形成されることによって、リング本体101へ径方向に作用する力がより効果的に遮断される。
本実施形態の磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法によれば、磁歪リング100がカラー200を介して回動軸210に接合される。このため、磁歪リング100が押圧されて回動軸210に固定される従来のような押圧力が磁歪リング100に作用せず、従って、磁歪リング100の塑性変形を防止するための押圧力の制限にともなって磁歪リング100と回動軸210との固定強度が制限されない。よって磁歪リング100と回動軸210との固定強度を上げられる。そして磁歪リング100と回動軸210との固定強度を上げられるため、回動軸210に作用するトルクが磁歪リング100へとより正確に伝わるようになる。また、磁歪リング100が、磁歪リング100に対する線膨張係数の差が磁歪リング100の磁歪特性を維持しつつ磁歪リング100とともに膨張収縮可能な範囲内であるカラー200の外周に嵌合される。このため、磁歪リング100とカラー200との熱膨張差ひいてはこの熱膨張差に起因して磁歪リング100に加わる力が抑制され、そして磁歪リング100における塑性変形の発生が防止される。よって磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮される。つまり、磁歪リング式トルクセンサ20の製造方法によれば、回動軸210に作用するトルクがより正確に磁歪リング100に伝わるようになり、その上、磁歪リング100の逆磁歪機能が良好に発揮されるため、感度向上を図り得る。
また、磁歪リング接合工程S21において、磁歪リング100とカラー200とは高エネルギービームB1、B2によって接合されるため、例えばロウ付け等の他の接合に比べ、局所的な接合が容易である。このため、リング本体101とカラー200との接合幅を抑制しつつ薄肉部102をカラー200へ接合でき、その結果、感度に影響を及ぼすような大きな力がリング本体101へ加わり難くなるため、感度をより向上させることができる。
また、高エネルギービームB1、B2が電子ビームであるため、例えば高エネルギービームB1、B2がレーザビームの場合に比べ、接合に用いる装置がコンパクトであり、従って生産設備の小型化を図り易い。
また、高エネルギービームB1、B2は軸方向に対し垂直に照射されるため、カラー200を回転しながら薄肉部102とカラー200とを接合すると、薄肉部102が全周にわたって均一に接合され易い。また、その結果、接合後のリング本体101の歪が均一になり易い。リング本体101の歪が均一化すると、リング本体101にトルクがかかっていないときの漏れ磁束の変動、すなわち磁気センサ120が漏れ磁束の変化を検知する上で基準となるゼロ点の変動が小さくなる。従って、磁気センサ120が漏れ磁束の変化を正確に検知し易くなる。
また、熱処理工程S22によって、磁歪リング100の磁歪特性が確実に確保されるとともに、周方向における磁歪特性の均一化が容易となるため、センサ特性が安定化する。
次に、磁歪リング式トルクセンサ10、及び磁歪リング式トルクセンサ20の実施例について述べる。
<実施例1>
本発明者らは、磁歪リング100をFe49Co49V2合金によって作製した。径方向に直交する方向におけるリング本体101の長さを12mmとするとともに、リング本体101の肉厚を1mmとした。
本発明者らは、磁歪リング100をFe49Co49V2合金によって作製した。径方向に直交する方向におけるリング本体101の長さを12mmとするとともに、リング本体101の肉厚を1mmとした。
また、本発明者らは、半径0.5mmの円弧状の底部を有する溝103を形成した。溝103の底部における肉厚t2を0.4mmとした。また、径方向に直交する方向における薄肉部102の長さを3mmとするとともに、薄肉部102の肉厚t1を0.6mmとした。また、リング本体101、薄肉部102、及び溝103が形成された部分、すなわち磁歪リング100の内径を12.6mmとした。本発明者らは、以上のような磁歪リング100の作製後、これを、真空中に850℃で3時間放置することによって熱処理した。
本発明者らは、回動軸110を、24Mn‐5Crの組成を有する高マンガン鋼から作製した。回動軸110の外径は、12.6mmである。外径が磁歪リング100の内径より10μm大きくなるように回動軸110を作製した。
熱処理した磁歪リング100を回動軸110に冷やし嵌めした後、電子ビームによって回動軸110及び磁歪リング100を接合した。接合後、薄肉部102の外表面を研磨することによって、薄肉部102の肉厚t1を0.5mmにした。
その後、回動軸110に通電することによって磁歪リング100を着磁した。電流を約8500Aとした。通電時間は0.1秒であった。周方向の着磁磁界は約1kGである。
本発明者らは、以上のようにして試作した実施例1の磁歪リング式トルクセンサ10について、回動軸110に5Nmのトルクを加えたときのねじり感度を評価した。その結果、感度は1G/Nmであった。
<実施例2>
実施例2は、熱処理を変更した以外、実施例1と同様である。概説すると、本発明者らは、実施例2の磁歪リング100をFe49Co49V2合金によって作製した。次いで、24Mn‐5Crの組成を有する回動軸110に磁歪リング100を冷やし嵌めした。そして、これらを電子ビームによって接合した。その後、薄肉部102の外表面を研磨整形加工することによって、肉厚t1が0.5mmとなるようにした。その後、熱処理した。
実施例2は、熱処理を変更した以外、実施例1と同様である。概説すると、本発明者らは、実施例2の磁歪リング100をFe49Co49V2合金によって作製した。次いで、24Mn‐5Crの組成を有する回動軸110に磁歪リング100を冷やし嵌めした。そして、これらを電子ビームによって接合した。その後、薄肉部102の外表面を研磨整形加工することによって、肉厚t1が0.5mmとなるようにした。その後、熱処理した。
実施例1では、磁歪リング100を熱処理し、その後、回動軸110に接合したが、実施例2では、磁歪リング100と回動軸110との接合後、接合した状態でこれらを熱処理した。真空中に850℃で3時間放置するという熱処理の条件自体は、実施例1と同様である。
熱処理後、回動軸110に通電することによって磁歪リング100を着磁した。電流を約8500Aとした。通電時間は0.1秒であった。周方向の着磁磁界は約1kGである。
本発明者らは、以上のようにして試作した実施例2の磁歪リング式トルクセンサ10について、回動軸110に5Nmのトルクを加えたときのねじり感度を評価した。その結果、感度は1.1G/Nmであった。
実施例1に比べ実施例2では感度が向上した。また、特筆すべきことに、回動軸110の回転に伴うセンサのゼロ点の変動が実施例1(定格を5Nmとした場合に±1%程度であった)よりも半分程度に向上していた。
<実施例3>
本発明者らは、機械加工によって、24Mn‐5Crの組成を有する高マンガン鋼から円筒形状のカラー200を作製した。カラー200の外径は、12.6mmである。外径が磁歪リング100の内径より10μm大きくなるようにカラー200を作製した。磁歪リング100は、実施例1と同じである。径方向に直交する方向におけるカラー200の長さを38mmとした。また、カラー200の肉厚を2mmとした。カラー200の内径は、8.6mmである。
本発明者らは、機械加工によって、24Mn‐5Crの組成を有する高マンガン鋼から円筒形状のカラー200を作製した。カラー200の外径は、12.6mmである。外径が磁歪リング100の内径より10μm大きくなるようにカラー200を作製した。磁歪リング100は、実施例1と同じである。径方向に直交する方向におけるカラー200の長さを38mmとした。また、カラー200の肉厚を2mmとした。カラー200の内径は、8.6mmである。
カラー200の中央部に磁歪リング100を冷やし嵌めした後、電子ビームによってカラー200及び磁歪リング100を接合した。接合後、薄肉部102の外表面を研磨することによって、薄肉部102の肉厚t1を0.5mmにした。その後、磁歪リング100が接合したカラー200を真空中に850℃で3時間放置することによって熱処理した。
熱処理後、回動軸210としてのS45C製のトーションバー(高周波焼き入れ、及び表面研磨加工したもの)にカラー200を嵌合し、そしてカラー200の両端を電子ビームによって接合した。トーションバーの両端の外径は、8.6mmである。縮径部211の外径は、5mmである。縮径部211において軸方向に径が略一定の部分の長さは、12mmである。縮径部211の両端は、軸方向に沿った断面形状が円弧状になるように拡径している。
カラー200と回動軸210との接合後、回動軸210に通電することによって磁歪リング100を着磁した。電流を約8500Aとした。通電時間は0.1秒であった。周方向の着磁磁界は約1kGである。
本発明者らは、以上のようにして試作した磁歪リング式トルクセンサ20について、回動軸210に5Nmのトルクを加えたときのねじり感度を評価した。その結果、感度は1.5G/Nmであった。
<実施例4>
実施例4の磁歪リング式トルクセンサ20は、磁歪リング100がFeGaAl合金又はFeGaAlZrC合金によって形成される点で、実施例3と異なる。他の構成については、実施例4は実施例3と略同様であり、また、作製方法についても、熱処理を除き、実施例4は実施例3と同様である。本発明者らは、真空中に550℃で2.5時間放置することによって、磁歪リング100が接合したカラー200を熱処理した。
実施例4の磁歪リング式トルクセンサ20は、磁歪リング100がFeGaAl合金又はFeGaAlZrC合金によって形成される点で、実施例3と異なる。他の構成については、実施例4は実施例3と略同様であり、また、作製方法についても、熱処理を除き、実施例4は実施例3と同様である。本発明者らは、真空中に550℃で2.5時間放置することによって、磁歪リング100が接合したカラー200を熱処理した。
本発明者らは、以上のような実施例4の磁歪リング式トルクセンサ20について、回動軸210に5Nmのトルクを加えたときのねじり感度を評価した。その結果、FeGaAl合金の場合、感度は1.5G/Nm程度であった。また、FeGaAlZrC合金の場合、感度は1.0G/Nm程度であった。
以上のように、実施例ではいずれも良好な結果が得られ、また、そのような結果から本発明の有用性を確認することができた。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変できる。
例えば、磁歪リング100が薄肉部102及び溝103を有しない形態を、本発明は含む。この場合、磁歪リングは、径方向に直交する方向に沿って略一定の外径を有する。例えば磁歪リングは円筒状又はリング状である。
また、上記第2実施形態における磁歪リング式トルクセンサの製造方法は、磁歪リング嵌合工程、磁歪リング接合工程、カラー嵌合工程、及びカラー接合工程を、この順で有するが、本発明はこれに限定されない。即ち、本発明は、磁歪リング嵌合工程(嵌合工程)、磁歪リング接合工程(接合工程)、及び磁気センサ配置工程をこの順で有していればよく、上記4つの工程が第2実施形態と異なる順で進行する他の形態を含む。
例えば、カラー嵌合工程、磁歪リング嵌合工程、カラー接合工程、磁歪リング接合工程の順で進行する製造方法を本発明は含む。また、磁歪リング嵌合工程、カラー嵌合工程、カラー接合工程、磁歪リング接合工程の順で進行する製造方法を本発明は含む。また、磁歪リング嵌合工程、カラー嵌合工程、磁歪リング接合工程、カラー接合工程の順で進行する製造方法を本発明は含む。
10 磁歪リング式トルクセンサ、
100 磁歪リング、
101 リング本体、
102 薄肉部、
103 溝、
110 回動軸、
120 磁気センサ、
20 磁歪リング式トルクセンサ、
200 カラー、
210 回動軸、
211 縮径部、
212 隙間、
B1、B2、B3、B4 電子ビーム(高エネルギービーム)、
M 磁化。
100 磁歪リング、
101 リング本体、
102 薄肉部、
103 溝、
110 回動軸、
120 磁気センサ、
20 磁歪リング式トルクセンサ、
200 カラー、
210 回動軸、
211 縮径部、
212 隙間、
B1、B2、B3、B4 電子ビーム(高エネルギービーム)、
M 磁化。
Claims (15)
- 回動軸と、
当該回動軸に嵌合するとともに接合した、磁歪を有する磁歪リングと、
前記回動軸のまわりに配置され、前記磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサと、を有し、
前記磁歪リングに対する前記回動軸の線膨張係数の差は、前記磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ前記回動軸とともに膨張収縮可能な範囲内である、磁歪リング式トルクセンサ。 - 回動軸と、
当該回動軸に嵌合するとともに接合したカラーと、
当該カラーの外周に嵌合するとともに接合した磁歪を有する磁歪リングと、
前記回動軸のまわりに配置され、前記磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサと、を有し、
前記磁歪リングに対する前記カラーの線膨張係数の差は、前記磁歪リングが磁歪特性を維持しつつ前記カラーとともに膨張収縮可能な範囲内である、磁歪リング式トルクセンサ。 - 前記磁歪リングが嵌合するとともに接合した前記回動軸、又は前記カラーは、非磁性の高マンガン鋼によって形成されている、請求項1又は請求項2に記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記磁歪リングに対する前記回動軸の線膨張係数の差、又は前記磁歪リングに対する前記カラーの線膨張係数の差は、−2ppm/℃以上+2ppm/℃以下である、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記高マンガン鋼は、当該高マンガン鋼の総量に対しマンガンを24質量%以上含む、請求項3に記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記磁歪リングは、FeCoV合金又はFeGaAl合金によって形成されている、請求項1〜請求項5のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記磁歪リングは、前記回動軸又は前記カラーに冷やし嵌めされている、請求項1〜請求項6のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記磁歪リングは、断面が環状で且つ磁歪を有するリング本体、及び当該リング本体に対し径方向に直交する方向の両側で前記リング本体より薄肉に形成された薄肉部を有し、少なくとも当該薄肉部において前記回動軸と接合している、請求項1〜請求項7のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 前記カラーと前記回動軸との間に形成された隙間を有する、請求項2〜請求項8のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサ。
- 磁歪を有する磁歪リングを、当該磁歪リングに対する線膨張係数の差が前記磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ前記磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内である回動軸に嵌合する嵌合工程と、
当該嵌合工程後、前記磁歪リングを前記回動軸に接合する接合工程と、
当該接合工程後、前記磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサを前記回動軸のまわりに配置する磁気センサ配置工程と、を有する、磁歪リング式トルクセンサの製造方法。 - 磁歪を有する磁歪リングを、当該磁歪リングに対する線膨張係数の差が前記磁歪リングの磁歪特性を維持しつつ前記磁歪リングとともに膨張収縮可能な範囲内であるカラーの外周に嵌合する嵌合工程と、
当該嵌合工程後、前記磁歪リングを前記カラーに接合する接合工程と、
当該接合工程後、前記磁歪リングからの漏れ磁束を検知する磁気センサを、前記カラーが嵌合した回動軸のまわりに配置する磁気センサ配置工程と、を有する、磁歪リング式トルクセンサの製造方法。 - 前記接合工程において、前記磁歪リングと前記回動軸、又は前記磁歪リングと前記カラーは、高エネルギービームによって接合される、請求項10又は請求項11に記載の磁歪リング式トルクセンサの製造方法。
- 前記高エネルギービームは、電子ビームである、請求項12に記載の磁歪リング式トルクセンサの製造方法。
- 前記高エネルギービームは前記回動軸の軸方向に対し垂直に照射される、請求項12又は請求項13に記載の磁歪リング式トルクセンサの製造方法。
- 前記接合工程後、前記磁歪リング及び前記回動軸、又は前記磁歪リング及び前記カラーを熱処理する熱処理工程を有する、請求項10〜請求項14のうちのいずれか1つに記載の磁歪リング式トルクセンサの製造方法。
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