JP2013169858A - 車両用転がり軸受装置 - Google Patents

車両用転がり軸受装置 Download PDF

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寛 浅井
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Abstract

【課題】駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能であり、且つ軸受の組み付け性の影響を抑制し、内輪が外輪に対し、車外側に向かう軸方向の移動を規制する。
【解決手段】
ハブ軸1の軸部10と、軸部10と同芯且つ外周側に配設される外輪45と、軸部10と外輪45の間に転動可能に配設される複列の玉50、51とを備えた車両用転がり軸受装置であって、軸部10と外輪45との間には、複列の玉50、51が配置される環状空間49が設けられており、環状空間49のうち複列の玉50、51間であり、且つ軸部10に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが作用した場合に変形する連接部13(脆弱部)よりも車外側には、ハブ軸1の軸部10が外輪45に対し、車外側に向かう軸方向移動を規制する規制手段70が、ハブ軸1の軸部10とは別体として構成される。
【選択図】図2

Description

この発明は車両用転がり軸受装置に関する。
従来より、内輪と、該内輪と同芯且つ外周側に配設される外輪と、前記内輪と外輪の間に転動可能に配設される複列の転動体とを備えた車両用転がり軸受装置が知られている。
この車両用転がり軸受装置においては、これらに作用する軸曲げ方向荷重のうち、通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用した場合であっても、内輪が外輪に対して車外側に向かう軸方向移動を規制するフェールセーフ機構等の各種方策が望まれている。
上記要求を考慮したものとして、例えば、特許文献1に開示された技術がある。この特許文献1に開示の車両用転がり軸受装置は、内輪として、車輪を取付けるためのフランジ部をもったハブ軸と、ドライブシャフトの一部を構成する等速自在継手の外側継手部材を有する。また、ハブ軸及び外側継手部材と同芯且つ外周側には、外輪を有する。そして、ハブ軸及び外側継手部材と、外輪の間には転動可能な複列の転動体が配設された複列転がり軸受を有する。
また、複列転がり軸受の複列の内輪軌道輪は、車外側の内輪軌道輪がハブ軸に形成され、車内側の内輪軌道輪が外側継手部材に一体に形成されている(外側継手部材の外周面に別体として内輪軌道面を構成する内輪部材が外嵌される態様もある)。また、外側継手部材の中空ステム部をハブ軸の貫通孔に嵌合させるとともに中空ステム部を部分的に拡径させてかしめる拡径かしめ部によってハブ軸と外側継手部材を一体に塑性結合する。そして、これらハブ軸及び外側継手部材と、外輪と、複列転がり軸受と、をユニット化した車両用転がり軸受装置とされる。
ここで、内輪として構成されるハブ軸及び外側継手部材は、構造上、軸径が他の部位より細く強度的に厳しい脆弱部を有する場合が考えられる。そして、ハブ軸及び外側継手部材に作用する軸曲げ方向荷重のうち、通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用した場合、かかる脆弱部に過大な軸曲げ方向荷重に対する応力が集中してハブ軸又は外側継手部材が破損し、ハブ軸(内輪)が外輪に対し、車外側に向かう軸方向移動が生じるおそれがある。
そこで、外側継手部材と一体的に構成されるの中空ステム部には、鋼板をプレス加工によって円環状に形成された連結部材が内嵌される。この連結部材は、一端部に径方向外方に延びるフランジと、他端部に拡径部を有する単一部材で構成される。このフランジと拡径部がハブ輪の端部と外側継手部材の内周に係合され、ハブ輪と外側継手部材が軸方向に固定される。これにより連結部材は、ハブ軸(内輪)が外輪に対し、車外側に向かう軸方向移動を規制するフェールセーフ機構として構成される。
特開2007−331575号公報 特開2006−153072号公報
しかしながら、上記特許文献1における車両用転がり軸受装置は、ハブ軸の貫通孔に外側継手部材から延出した中空ステム部を挿通し、この中空ステム部を拡径かしめすることで一体に塑性結合する構成を採ることから、主に駆動輪への適用しか見込めない。すなわち、上記特許文献1における車両用転がり軸受装置におけるフェールセーフ機構は、駆動輪に適用可能な構成であるものの従動輪には適用できないという問題があった。ここで、過大な軸曲げ方向荷重が作用するのは従動輪においても作用するため、従動輪においても適用可能なフェールセーフ機構が望まれる。
ここで、従動輪においても適用可能なフェールセーフ機構の一例として、車外側の内輪軌道面(ハブ軸側に構成される)の軸軌道底径よりも僅かに大径に形成されたカウンター部を形成し、このカウンター部の径は、外輪における外側軌道面の軸軌道底に転動体が収まった状態で、当該転動体の内接円径以下に設定する。そうすることで、上記構成と同様にフェールセーフ機構を備えることも考えられる。
ところが、このハブ軸におけるカウンター部の径は、内輪軌道面の軸軌道底径よりも僅かに大径であり、かつ内接円径以下に形成される。すなわち、ハブ軸におけるカウンター部は、ハブ軸と、外輪の間に転動体を組み込む際に転動体との接触が懸念される。かかる接触に伴って転動体が傷ついた場合、その傷を起点とした早期剥離を誘発するおそれがある。そのため、カウンター部の径の寸法は、フェールセーフ機構を備えつつ、軸受の組み付け性に影響を及ぼさない範囲での設定が必要であり、高い寸法精度が要求されることとなる。これは、内輪軌道面と同様に高い寸法精度が要求される部位が増えることとなるため加工コストの増加に繋がりやすい。
而して、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、内輪と、該内輪と同芯且つ外周側に配設される外輪と、前記内輪と外輪の間に転動可能に配設される複列の転動体とを備えた車両用転がり軸受装置において、駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能であり、且つ軸受の組み付け性の影響を抑制し、内輪が外輪に対し、車外側に向かう軸方向の移動を規制することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用転がり軸受装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明に係る車両用転がり軸受装置は、内輪と、該内輪と同芯且つ外周側に配設される外輪と、前記内輪と外輪の間に転動可能に配設される複列の転動体とを備えた車両用転がり軸受装置であって、前記内輪と前記外輪との間には、複列の転動体が配置される環状空間が設けられており、前記環状空間のうち前記複列の転動体間であり、且つ前記内輪に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用した場合に変形する脆弱部よりも車外側には、前記内輪が前記外輪に対して車外側に向かう軸方向移動を規制する規制手段が構成されており、前記規制手段は前記内輪とは別体とされることを特徴とする。
この第1の発明によれば、内輪が外輪に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制する規制手段は、内輪と外輪との間の環状空間に構成される。内輪と外輪との間の環状空間は、駆動輪、従動輪何れも備える。よって規制手段は、駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能である。
また、規制手段は、内輪とは別体として構成される。そのため、内輪と外輪の間に車外側の転動体を組み込んだ上で規制手段を組み込むことが可能となり軸受の組み付け性への影響を抑制することができる。また、加工コストの増加を抑制し得る。
また、規制手段は、環状空間のうち複列の転動体間であり、且つ内輪に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用した場合に変形する脆弱部よりも車外側に構成される。これにより、規制手段は、万一脆弱部の変形するおそれがあってもかかる規制手段によって、内輪が外輪に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制するフェールセーフ機構となる。
次に、第2の発明に係る車両用転がり軸受装置は、上述した第1の発明において、前記内輪は、車輪を取付けることのできるフランジ部を一体に形成したハブ軸の軸部と、前記軸部のフランジ部が形成される端部とは反対側の端部には、軸部の径より相対的に小径に形成された小径部に別体として配置される内輪形成環状部材とを備えており、前記ハブ軸の軸部の外周面及び前記内輪形成環状部材の外周面は、前記複列の転動体に対応する内輪軌道面がそれぞれ形成されており、前記外輪は、車両の車体側部材に固定可能とされるとともに、前記内輪軌道面に対応する外輪軌道面が内周面に形成されており、前記脆弱部は、前記ハブ軸の軸部と小径部との境界である連接部であることを特徴とする。
この第2の発明によれば、車両用転がり軸受装置は、車輪を取付けることのできるフランジ部を一体に形成したハブ軸を構成する所謂ハブユニットに好適である。
ハブ軸の軸部と内輪形成環状部材は、複列の転動体に対応する内輪軌道面を形成する。ここで、内輪形成環状部材は、ハブ軸の軸部のフランジ部が形成される端部とは反対側の端部(すなわち車内側)に配設される。そして、この軸部の径より相対的に小径に形成された小径部を形成することで内輪形成環状部材が別体として配置される。
そうすると、ハブ軸の軸部と小径部との境界である連接部は、ハブ軸のフランジ部から軸方向に離れた車内側位置に配設される。そのため、連接部には、フランジ部から入力される荷重がモーメント荷重となって、かかる連接部に応力が集中しやすい脆弱部となる。
例えば、ハブ軸に作用する軸曲げ方向荷重のうち、通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用すると、連接部には通常使用時に想定される以上の応力が集中して変形するおそれがある。ここで、上記規制手段は、ハブ軸の軸部が外輪に対して車外側に向かう軸方向の移動を規制する。
よって、所謂ハブユニットのフェールセーフ機構として、一層安全性と信頼性の向上を図ることができる。なお、この軸曲げ方向とは、ハブ軸の軸部の軸線方向に対し、この軸部の径方向に作用する方向を意味するものである。
次に、第3の発明に係る車両用転がり軸受装置は、上述した第2の発明において、前記規制手段は、前記ハブ軸の軸部に嵌合する環状部材を有しており、前記環状部材は、前記複列の転動体間における前記ハブ軸の軸部の外周面から径方向外方側に向かって突出しており、前記環状部材の最外径は、少なくとも前記ハブ軸の軸部に形成される内輪軌道面の軸軌道底径より大きいことを特徴とする。
この第3の発明によれば、規制手段は、ハブ軸の軸部に嵌合する環状部材を有している。環状部材は、ハブ軸の軸部の外周面から径方向外方側に向かって突出しており、その最外径は少なくともハブ軸の軸部に形成される内輪軌道面の軸軌道底径より大きい。これにより、環状部材は、車外側に配設される転動体と接触する構成であるため、ハブ軸の外輪に対する車外側に向かう軸方向移動を規制することができる。
次に、第4の発明に係る車両用転がり軸受装置は、上述した第3の発明において、前記規制手段は、更に前記環状空間における外輪の内周面に径方向内方側に向かって突出する突出部材を有しており、軸線方向断面で見て、前記突出部材は前記環状部材よりも車外側に配設され、前記環状部材の最外径は、前記突出部材の最内径より大きいことを特徴とする。
この第4の発明によれば、環状部材は、外輪の突出部材と、軸方向において干渉する関係となる。外輪は、車両の車体側部材に固定される固定側の部材である。環状部材は、この固定側の部材に構成される突出部材と接触する。これにより、より確実に、ハブ軸の外輪に対する車外側に向かう軸方向移動を規制することができる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより、内輪と、該内輪と同芯且つ外周側に配設される外輪と、前記内輪と外輪の間に転動可能に配設される複列の転動体とを備えた車両用転がり軸受装置において、駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能であり、且つ軸受の組み付け性の影響を抑制し、内輪が外輪に対し、車外側に向かう軸方向の移動を規制することができる。
本発明の実施形態1に係る車両用転がり軸受装置に車輪が装着された状態を示す軸方向断面図である。 図1のII部を拡大して車両用転がり軸受装置を示した軸方向断面図である。 図2のIII部を拡大して示した軸方向断面図である。 本発明の実施形態1に係る車両用転がり軸受装置の分解断面図である。 本発明の実施形態2に係る車両用転がり軸受装置を示す軸方向断面図である。 図5のVI部を拡大して示した軸方向断面図である。 本発明の実施形態3に係る車両用転がり軸受装置を示す軸方向断面図である。 図7のVIII部を拡大して示した軸方向断面図である。 本発明の実施形態4に係る車両用転がり軸受装置を示す軸方向断面図である。 図9のX部を拡大して示した軸方向断面図である。 本発明の実施形態5に係る車両用転がり軸受装置を示す軸方向断面図である。 図11のXII部を拡大して示した軸方向断面図である。 図11のXIII部を拡大して示した軸方向断面図である。
この発明を実施するための形態について図面にしたがって説明する。
なお、以下の説明において、車内側(車両インナ側)とは各図における左側を示し、車外側(車両アウタ側)とは各図における右側を示すものとする。
[実施形態1]
本発明の実施形態1にかかる車両用転がり軸受装置を図1から図4にしたがって説明する。
図1に図示されるように、車両において、タイヤ62及びホイール64から構成される車輪60を懸架装置(図示省略)に支持するとともに、ブレーキロータ55を介して車輪60を回転可能に支持する車両用転がり軸受装置100が構成される。
図2に図示されるように、車輪用ハブユニットとしての車両用転がり軸受装置100は、車輪60(図1参照)を取付けることのできるフランジ部21を一体に形成したハブ軸1が、軸受としての複列のアンギュラ玉軸受41とを一体状に有してユニット化されており、このアンギュラ玉軸受41を介して、図示を省略する車両の懸架装置に支持されたナックルに支承される。なお、ここでは車両用転がり軸受装置100を説明するにあたり、車両用転がり軸受装置100の基本的な構成を説明したうえで、後述する内輪の一構成であるハブ軸1の軸部10が外輪45に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制する規制手段70の具体的な構成について説明する。
[車両用転がり軸受装置100の基本的な構成]
車両用転がり軸受装置100は、図2に示すように内輪として構成されるハブ軸1の軸部10と内輪形成環状部材42と、外輪45と、軸部10及び内輪形成環状部材42と、外輪45の間に転動可能に配設される複列の玉50、51(転動体)とを備える。
図2に図示されるように、車両用転がり軸受装置100のハブ軸1は、アンギュラ玉軸受41が組み付けられる軸部10と、この軸部10の一端側に形成されかつ、軸部10よりも大径で車輪60の中心孔が嵌込まれる嵌合軸部30と、軸部10と嵌合軸部30との間に位置するフランジ基部23と、このフランジ基部23の外周面に外径方向へ放射状に延出されたフランジ部21とを一体に有する。そして、このフランジ部21には、車輪60を締め付けるハブボルト27が圧入によって配置されるボルト孔24が貫設される。また、嵌合軸部30には、フランジ部21側にブレーキロータ55に対応するブレーキロータ用嵌合部31が形成され、先端側にブレーキロータ用嵌合部31よりも若干小径で車輪60に対応する車輪用嵌合部32が形成される。
また、ハブ軸1の軸部10は、フランジ部21側が大径で先端側が小径に形成された段軸状に形成され、軸部10の大径部11の外周面には、転がり軸受としての複列のアンギュラ玉軸受41の一方の内輪軌道面18が形成される。また、軸部10の小径部12の外周面には、他方の内輪軌道面44を外周面に有する内輪形成環状部材42が嵌め込まれる。さらに、軸部10の先端部には、小径部12と同径の端軸部15が延出される。この端軸部15の端面中心部には軸端凹部16が形成され、端軸部15の先端部が径方向外方へかしめられてかしめ部17が形成されることによって小径部12の外周面に内輪形成環状部材42が固定される。この軸部10の内輪軌道面18と、内輪形成環状部材42の内輪軌道面44によって内輪が構成される。
ハブ軸1の軸部10の外周面には環状空間49を保って外輪45が配置される。外輪45の内周面には、ハブ軸1に構成される内輪軌道面18、44に対応する外輪軌道面46、47が軸方向に所定間隔を保って形成される。そして、内輪軌道面18、44と外輪軌道面46、47との間には、各複数個の玉50、51(転動体)が保持器52、53によって保持され、玉50、51それぞれが転動可能に配設される。なお、内輪軌道面18、44と外輪軌道面46、47との間に配設される各複数個の玉50、51には、軸部10の端軸部15をかしめて、かしめ部17を形成する際のかしめ力に基づいて所要とする軸方向の予圧が付与される。
なお、図3に良く示されるように外輪45の車外側の外輪軌道面46は、玉50の中心よりも車外側まで張出して玉50の面に沿って軌道面をなす張出軌道面46aが形成される。この張出軌道面46aの構成により、玉50が車外側に抜け出るのを抑制する。
また、図2に示されるように外輪45の外周面の軸方向中間部には車体側フランジ48が一体に形成される。この車体側フランジ48は、図示を省略する車両の懸架装置に支持されたナックル、キャリア等の車体側部材の取付面にボルトによって締結される。また、外輪45の一端部内周面にはシール部材56が圧入されて組み付けられ、このシール部材56のリップ58の先端部が、ハブ軸1の内輪軌道面18の肩部に隣接して形成されたシール面19に摺接される。
なお、内輪形成環状部材42の外周面には、速度センサ90に対応する被検出部95を周方向に有するパルサーリング96が必要に応じて圧入固定される。この場合、外輪45の端部内周面には、有蓋筒状のカバー部材91が圧入固定され、このカバー部材91の蓋板部92に速度センサ90が、その検出部をパルサーリング96の被検出部95に臨ませて取り付けられる。
[ハブ軸1の軸部10が外輪45に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制する規制手段70について]
図2に図示されるように、車両用転がり軸受装置100に対して、ハブ軸1に通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが入力されると、その軸曲げ方向荷重Fは、ハブ軸1の軸部10に及ぶ。そうすると、軸部10の大径部11と小径部12との境界である連接部13(脆弱部)に軸曲げ方向荷重Fに対する応力が集中する。
ここで、規制手段70は、万一、ハブ軸1における連接部13に軸曲げ方向荷重Fに対する応力が集中して連接部13の部位が変形するおそれがあっても、ハブ軸1の軸部10が外輪45に対し、車外側に向かう軸方向の移動するのを規制するものである。これにより、規制手段70は、車両用転がり軸受装置100において、より一層安全性と信頼性の向上を図る。
なお、軸曲げ方向荷重Fの軸曲げ方向とは、ハブ軸1の軸部10の軸線方向に対し、この軸部10の径方向に作用する方向を意味するものである。また、ハブ軸1に通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fとは、例えば車両がスピンしてホイール64(図1参照)が道路の縁石に衝突した場合にハブ軸1に作用する荷重等を意味するものである。ホイール64(図1参照)が道路の縁石に衝突した場合、フランジ部21に対し横荷重(ハブ軸1の軸方向の荷重)が入力されることにより、ハブ軸1には、軸部10の軸線方向に対し、この軸部10の径方向に荷重が作用する。すなわち、ハブ軸1の軸部10を曲げる方向に荷重が作用する。
規制手段70は、図2、3に示すように環状空間49内であって且つ複列の玉50、51の間に構成される。規制手段70は、環状部材72と、突出部材74とを有する。
環状部材72は、図2、3に示すようにハブ軸1の軸部10側に構成される部材である。環状部材72は、金属製でありハブ軸1の軸部10の外周面に配設可能な環状のC型リングで構成される。環状部材72は、周方向の一箇所が分離しており、径方向に弾性変形可能とされる。ハブ軸1の軸部10の外周面には、周方向に環状部材72が係合可能な軸部環状溝11aが切欠き形成される。ここで、軸部環状溝11aの溝底部の外径11dは、ハブ軸1における連接部13の外径13dより大径に設定される。
これにより、軸部環状溝11aの部位に応力が集中されることを抑制する。
軸部環状溝11aは、ハブ軸1の軸部10の大径部11の外周面のうち小径部12と内輪軌道面18の間に形成される。すなわち、連接部13(脆弱部)より車外側に構成される。また、環状部材72の内径72d1は、軸部環状溝11aの外径11dよりわずかに小径に形成される。そのため、環状部材72は、径方向内方に弾性変形することで縮径させて軸部環状溝11aに係合し得る。
環状部材72は、軸部環状溝11aに係合することで軸方向の移動が規制される。また、環状部材72は、軸部10の大径部11の外周面から径方向外方側に向かって突出する。なお、環状部材72は、内輪として構成されるハブ軸1の軸部10と内輪形成環状部材42いずれに対しても別体として構成される。
突出部材74は、外輪45側に構成される部材である。突出部材74は、環状空間49における外輪45の内周面が径方向内方側に向かって突出する部材である。この突出部材74は、外輪45とにおいて一体形成されていても良いし、別体に構成されて外輪45に係合することで一体的とされるものであっても良い。本実施形態1においては、一体形成される形態について説明する。
突出部材74は、軸線方向断面で見て環状空間49における外輪45の内周面のうち環状部材72よりも車外側に配設される。この突出部材74は、外輪45の内周面の外輪軌道面46、47の研削加工時において、外輪45の内周面から径方向内方側に突出するように加工される。
突出部材74の詳細は、外輪45を軸線方向断面で見て、外輪45の軸線と直交する面である当接面74aが形成される。また、この当接面74aより車内側には、外輪45の内周面から当接面74aまで漸次傾斜するテーパー面74bを有する。上述した環状部材72は、突出部材74の当接面74aと当接する前に先ずテーパー面74bに当たって当接面74aまで導かれる。これにより、環状部材72と突出部材74の当接面74aとが確実に当接する構成となる。
ここで上述の如く環状部材72は、軸部10の大径部11の外周面から径方向外方側に向かって突出する。また、突出部材74は、環状空間49における外輪45の内周面が径方向内方側に向かって突出する。ここで環状部材72の最外径72d2は、突出部材74の最内径74dより大きく設定される。
なお、図4に示すように、車両用転がり軸受装置100の各構成は、車外側から順次セットされて組み立てられる。
このように、実施形態1に係る車両用転がり軸受装置100によれば、規制手段70は、内輪として構成されるハブ軸1の軸部10と内輪形成環状部材42と、外輪45との間の環状空間49に構成される。環状空間49は、駆動輪、従動輪何れも備える。よって規制手段70は、駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能である。
また、規制手段70は、ハブ軸1の軸部10と内輪形成環状部材42いずれに対しても別体として構成される。そのため、ハブ軸1の軸部10と外輪45の間に車外側の玉50を組み込んだ上で規制手段70の環状部材72を組み込むことが可能となり車両用転がり軸受装置100の組み付け性への影響を抑制することができる。また、加工コストの増加を抑制し得る。
また、規制手段70は、環状空間49のうち複列の玉50、51間であり、且つハブ軸1の軸部10に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが作用した場合に変形する連接部13(脆弱部)よりも車外側に構成される。これにより、規制手段70は、万一連接部13(脆弱部)の変形するおそれがあってもかかる規制手段70によって、ハブ軸1の軸部10が外輪45に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制するフェールセーフ機構となる。
また、車両用転がり軸受装置100は、所謂、車輪を取付けることのできるフランジ部21を一体に形成したハブ軸1を構成するハブユニットに好適である。
ハブ軸1の軸部10と内輪形成環状部材42は、複列の玉50、51に対応する内輪軌道面18、44を形成する。ここで、内輪形成環状部材42は、ハブ軸1の軸部10のフランジ部21が形成される端部とは反対側の端部(すなわち車内側)に配設される。そして、この軸部10の大径部11の径より相対的に小径に形成された小径部12を形成することで内輪形成環状部材42が別体として配置される。
そうすると、ハブ軸1の軸部10の大径部11と小径部12との境界である連接部13は、ハブ軸1のフランジ部21から軸方向に離れた車内側位置に配設される。そのため、連接部13には、フランジ部21から入力される荷重がモーメント荷重となって、かかる連接部13に応力が集中しやすい脆弱部となる。
例えば、ハブ軸1に作用する軸曲げ方向荷重のうち、通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが作用すると、連接部13には通常使用時に想定される以上の応力が集中して変形するおそれがある。ここで、上記規制手段70は、ハブ軸1の軸部10が外輪45に対して車外側に向かう軸方向の移動を規制する。
よって、所謂ハブユニットのフェールセーフ機構として、一層安全性と信頼性の向上を図ることができる。
また、環状部材72は、外輪45の突出部材74と、軸方向において干渉する関係となる。外輪45は、車両の車体側部材に固定される固定側の部材である。環状部材72は、この固定側の部材に構成される突出部材74と接触する。これにより、より確実に、ハブ軸1の外輪45に対する車外側に向かう軸方向移動を規制することができる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2にかかる車両用転がり軸受装置を図5、6にしたがって説明する。
上述する実施形態1において突出部材は、外輪とにおいて一体形成されていても良いし、別体に構成されて外輪に係合することで一体的とされるものであっても良い旨示した。本実施形態2においては、別体で構成されて外輪に係合することで一体的とされる形態について説明する。
実施形態2における車両用転がり軸受装置200は、図5、6に示すように、規制手段270には、突出部材274が構成される。ここで、実施形態1と同様に構成される環状部材72は、その最外径72d2が、突出部材274の最内径274d1より大きく設定される。また、突出部材274は、金属製であり外輪245の内周面に配設可能な環状のC型リングで構成される。突出部材274は、周方向の一箇所が分離しており、径方向に弾性変形可能とされる。外輪245の内周面には、周方向に突出部材274が係合可能な外輪環状溝245aが切欠き形成される。
また、突出部材274の外径274d2は、外輪環状溝245aの内径245dよりわずかに大径に形成される。そのため、突出部材274は、径方向外方に弾性変形することで拡径させて外輪環状溝245aに係合し得る。この実施形態2のその他の構成は実施形態1と同様に構成されるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略することがある。以降の実施形態においても同様である。このように、実施形態2に係る車両用転がり軸受装置200によれば、実施形態1と同様の作用効果を有することができる。
[実施形態3]
本発明の実施形態3にかかる車両用転がり軸受装置を図7、8にしたがって説明する。
上述する実施形態1、2における規制手段70、270の構成は、環状部材72が当接する部位は、外輪45、245に構成される突出部材74、274であった。
実施形態3における車両用転がり軸受装置300の規制手段370は、図7、8に示すように環状部材372を主体として構成し、突出部材を有していない。この環状部材372と当接する部材は、車外側の玉50である。この規制手段370によってハブ軸1の軸部310が外輪345に対し、車外側に向かう軸方向の移動が規制される。
環状部材372は、環状の鋼製リングである。環状部材372の内径372d1は、ハブ軸1の軸部310の大径部311の外径311dと締め代を有している。これにより、大径部311dの外周面に圧入される。環状部材372は、大径部311の外径311dに対し焼き嵌めする構成であっても良い。
環状部材372は、複列の玉50、51の間における軸部310の大径部311の外周面から径方向外方側に向かって突出している。ここで、環状部材372の最外径372d2は、少なくともハブ軸1の軸部310に形成される車外側の内輪軌道面18の軸軌道底径18dより大きく設定される。
なお、外輪345の車外側の外輪軌道面46は、玉50の中心よりも車外側まで張出して玉50の面に沿って軌道面をなす張出軌道面46aが構成される。この張出軌道面46aの構成により、環状部材372が玉50と当接した状態において、玉50が車外側に抜け出るのを抑制する。これにより、規制手段370の環状部材372によって、ハブ軸1の軸部310が外輪345に対し、車外側に向かう軸方向の移動が規制される。この実施形態3のその他の構成は実施形態1と同様に構成されるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略することがある。
このように、実施形態3に係る車両用転がり軸受装置300によれば、規制手段370は、内輪として構成されるハブ軸1の軸部310と内輪形成環状部材42と、外輪345との間の環状空間49に構成される。環状空間49は、駆動輪、従動輪何れも備える。よって規制手段370は、駆動輪及び従動輪のいずれにおいても適用可能である。
また、規制手段370は、ハブ軸1の軸部310と内輪形成環状部材42いずれに対しても別体として構成される。そのため、ハブ軸1の軸部310と外輪345の間に車外側の玉50を組み込んだ上で規制手段370の環状部材372を組み込むことが可能となり車両用転がり軸受装置300の組み付け性への影響を抑制することができる。また、加工コストの増加を抑制し得る。
また、規制手段370は、環状空間49のうち複列の玉50、51間であり、且つハブ軸1の軸部310に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが作用した場合に変形する連接部13(脆弱部)よりも車外側に構成される。これにより、規制手段370は、万一連接部13(脆弱部)の変形するおそれがあってもかかる規制手段370によって、ハブ軸1の軸部310が外輪345に対し車外側に向かう軸方向の移動を規制するフェールセーフ機構となる。
また、車両用転がり軸受装置300は、所謂、車輪を取付けることのできるフランジ部21を一体に形成したハブ軸1を構成するハブユニットに好適である。
ハブ軸1の軸部310と内輪形成環状部材42は、複列の玉50、51に対応する内輪軌道面18、44を形成する。ここで、内輪形成環状部材42は、ハブ軸1の軸部310のフランジ部21が形成される端部とは反対側の端部(すなわち車内側)に配設される。そして、この軸部310の大径部311の径より相対的に小径に形成された小径部12を形成することで内輪形成環状部材42が別体として配置される。
そうすると、ハブ軸1の軸部310の大径部311と小径部12との境界である連接部13は、ハブ軸1のフランジ部21から軸方向に離れた車内側位置に配設される。そのため、連接部13には、フランジ部21から入力される荷重がモーメント荷重となって、かかる連接部13に応力が集中しやすい脆弱部となる。
例えば、ハブ軸1に作用する軸曲げ方向荷重のうち、通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重Fが作用すると、連接部13には通常使用時に想定される以上の応力が集中して変形するおそれがある。ここで、上記規制手段370は、ハブ軸1の軸部310が外輪345に対して車外側に向かう軸方向の移動を規制する。
よって、所謂ハブユニットのフェールセーフ機構として、一層安全性と信頼性の向上を図ることができる。
また、規制手段370は、ハブ軸1の軸部310に嵌合する環状部材372を有している。環状部材372は、ハブ軸1の軸部310の外周面から径方向外方側に向かって突出しており、その最外径372d2は少なくともハブ軸1の軸部310に形成される内輪軌道面18の軸軌道底径18dより大きい。これにより、環状部材372は、車外側に配設される玉50と接触する構成であるため、ハブ軸1の外輪345に対する車外側に向かう軸方向移動を規制することができる。
[実施形態4]
本発明の実施形態4にかかる車両用転がり軸受装置を図9、10にしたがって説明する。
実施形態4における車両用転がり軸受装置400の規制手段470は、図9、10に示すように実施形態3の環状部材372に変えて、実施形態1と同様のC型リングからなる環状部材72を構成する。
ここで、外輪445には突出部材が構成されない。実施形態4における規制手段470としての環状部材72は、当接する部材が車外側の玉50である。かかる点は、実施形態1とは異なる。そのため、環状部材72の最外径72d2は、少なくともハブ軸1の軸部10に形成される車外側の内輪軌道面18の軸軌道底径18dより大きく設定されることを要する。この実施形態4のその他の構成は、実施形態1と同様に構成されるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略することがある。
このように、実施形態4に係る車両用転がり軸受装置400は、環状部材72が車外側の玉50に当接する構成である点において実施形態3の一部構成を変更した形態である。
そのため、実施形態3と同様の作用効果を有することができる。
[実施形態5]
本発明の実施形態5にかかる車両用転がり軸受装置を図11、12にしたがって説明する。
実施形態5における車両用転がり軸受装置500の規制手段570は、図11、12に示すように実施形態4のC型リングからなる環状部材72に変えて、円筒状の環状部材572を構成する。
この環状部材572は、円筒面の周方向の複数箇所に径方向内方側に切り起こされた爪部572aを有する。
ハブ軸1の軸部510の大径部511の外周面には、周方向に環状部材572の爪部572aが係合可能な軸部環状溝511aが切欠き形成される。爪部572aは、径方向内方に弾性変形することで縮径させて軸部環状溝511aに係合させる。ここで、軸部環状溝511aの溝底部の外径511dは、ハブ軸1における連接部13の外径13dより大径に設定される。また、外輪545には突出部材が構成されない。実施形態5における規制手段570としての環状部材572は、当接する部材が車外側の玉50である。
そのため、環状部材572の最外径572dは、少なくともハブ軸1の軸部10に形成される車外側の内輪軌道面18の軸軌道底径18dより大きく設定されることを要する。 この実施形態5のその他の構成は、実施形態3と同様に構成されるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略することがある。
このように、実施形態5に係る車両用転がり軸受装置500は、環状部材572が車外側の玉50に当接する構成である点において実施形態3の一部構成を変更した形態である。
そのため、実施形態3と同様の作用効果を有することができる。
以上、本発明の実施形態1から実施形態5について説明したが、本発明の車両用転がり軸受装置は、本実施の形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。
例えば、実施形態1から実施形態5においては、従動輪について説明したが、本発明の車両用転がり軸受装置は、駆動輪についても適用可能な構成である。例えば、ドライブシャフトの一部を構成する等速自在継手の外側継手部材と、車輪を取付けるためのフランジ部をもったハブ軸と、複列転がり軸受とをユニット化した駆動輪であってもよい。
また、実施形態1において、内輪形成環状部材42は、軸部10の小径部12の外周面に外嵌される態様について示した。しかしながらこれに限定されるものではなく、内輪形成環状部材は、ドライブシャフトの一部を構成する等速自在継手の外側継手部材に車内側の内輪軌道輪が一体に形成されている構成のものでもよいし、この外側継手部材の外周面に別体として内輪軌道面を構成する内輪部材が外嵌される態様であってもよい。これは、実施形態1以外に実施形態2から実施形態5においても同様である。
また、実施形態5に係る車両用転がり軸受装置500の変形例として、図13に示すように環状部材572の円筒面の車外側端部に鍔部574bを設けた環状部材574であっても良い。爪部574aは、爪部572aと同様の構成である。変形例である車両用転がり軸受装置500aの規制手段570aは、鍔部574bを設けることにより、環状部材574の最外径574dを延長すると共に、剛性の向上を図ることができる。この鍔部574bは、環状部材572の円筒面の車内側端部に形成されるものであっても良い。
1 ハブ軸
10 軸部
11 大径部
11a 軸部環状溝
11d 軸部環状溝の外径
12 小径部
13 連接部(脆弱部)
13d 連接部の外径
15 軸部の端軸部
16 軸端凹部
17 かしめ部
18 内輪軌道面
18d 軸軌道底径
19 シール面
21 フランジ部
23 フランジ基部
24 ボルト孔
27 ハブボルト
30 嵌合軸部
31 ブレーキロータ用嵌合部
32 車輪用嵌合部
41 アンギュラ玉軸受
42 内輪形成環状部材
44 内輪軌道面
45 外輪
46 外輪軌道面
46a 張出軌道面
48 車体側フランジ
49 環状空間
50、51 玉(転動体)
52、53 保持器
55 ブレーキロータ
56 シール部材
58 リップ
60 車輪
62 タイヤ
64 ホイール
70 規制手段
72 環状部材
72d1 環状部材の内径
72d2 環状部材の最外径
74 突出部材
74a 当接面
74b テーパー面
74d 突出部材の最内径
90 速度センサ
91 カバー部材
92 蓋板部
95 被検出部
96 パルサーリング
100 車両用転がり軸受装置
200 車両用転がり軸受装置
245 外輪
245a 外輪環状溝
245d 外輪環状溝の内径
270 規制手段
274 突出部材
274d2 突出部材の外径
274d1 突出部材の最内径
300 車両用転がり軸受装置
310 軸部
311 大径部
311d 大径部の外径
345 外輪
370 規制手段
372 環状部材
372d1 環状部材の内径
372d2 環状部材の最外径
400 車両用転がり軸受装置
445 外輪
470 規制手段
500 車両用転がり軸受装置
510 軸部
511 大径部
511a 軸部環状溝
511d 軸部環状溝の外径
545 外輪
570 規制手段
572 環状部材
572a 爪部
572d 環状部材の最外径
500a 車両用転がり軸受装置
570a 規制手段
574 環状部材
574a 爪部
574b 鍔部
574d 環状部材の最外径
F 軸曲げ方向荷重

Claims (4)

  1. 内輪と、該内輪と同芯且つ外周側に配設される外輪と、前記内輪と外輪の間に転動可能に配設される複列の転動体とを備えた車両用転がり軸受装置であって、
    前記内輪と前記外輪との間には、複列の転動体が配置される環状空間が設けられており、
    前記環状空間のうち前記複列の転動体間であり、且つ前記内輪に作用する軸曲げ方向荷重のうち通常使用時に入力される荷重を超える過大な軸曲げ方向荷重が作用した場合に変形する脆弱部よりも車外側には、前記内輪が前記外輪に対して車外側に向かう軸方向移動を規制する規制手段が構成されており、
    前記規制手段は前記内輪とは別体とされることを特徴とする車両用転がり軸受装置。
  2. 請求項1に記載の車両用転がり軸受装置であって、
    前記内輪は、車輪を取付けることのできるフランジ部を一体に形成したハブ軸の軸部と、
    前記軸部のフランジ部が形成される端部とは反対側の端部には、軸部の径より相対的に小径に形成された小径部に別体として配置される内輪形成環状部材とを備えており、
    前記ハブ軸の軸部の外周面及び前記内輪形成環状部材の外周面は、前記複列の転動体に対応する内輪軌道面がそれぞれ形成されており、
    前記外輪は、車両の車体側部材に固定可能とされるとともに、前記内輪軌道面に対応する外輪軌道面が内周面に形成されており、
    前記脆弱部は、前記ハブ軸の軸部と小径部との境界である連接部であることを特徴とする車両用転がり軸受装置。
  3. 請求項2に記載の車両用転がり軸受装置であって、
    前記規制手段は、前記ハブ軸の軸部に嵌合する環状部材を有しており、
    前記環状部材は、前記複列の転動体間における前記ハブ軸の軸部の外周面から径方向外方側に向かって突出しており、
    前記環状部材の最外径は、少なくとも前記ハブ軸の軸部に形成される内輪軌道面の軸軌道底径より大きいことを特徴とする車両用転がり軸受装置。
  4. 請求項3に記載の車両用転がり軸受装置であって、
    前記規制手段は、更に前記環状空間における外輪の内周面に径方向内方側に向かって突出する突出部材を有しており、
    軸線方向断面で見て、前記突出部材は前記環状部材よりも車外側に配設され、
    前記環状部材の最外径は、前記突出部材の最内径より大きいことを特徴とする車両用転がり軸受装置。
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