JP2013167519A - 非接触温度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲の磁性体の影響や、他からの磁界変動の影響を受けることなく、温度検出対象部の温度を非接触で検出可能な非接触温度センサを提供する。
【解決手段】永久磁石3を配置したロータ2を有する永久磁石モータ11あるいは永久磁石発電機の永久磁石3の温度を検知するため、前記永久磁石近傍のロータ2部分の渦電流導体7と対向して、渦電流を発生する手段と前記渦電流による反電流電磁場を検出する手段6とを有する非接触温度センサである。
【選択図】図1a

Description

本発明は熱源の温度を非接触測定するセンサに関する。
運動中の物体に接触せずに温度検出を行いたい場合がある。たとえば、モータにおいて回転中のロータの温度を検出し、ロータに備えられた永久磁石がその磁化を失うほどの高温にならないように制御する場合、回転中のロータの温度を検出することが望ましい。非接触で温度を検出する代表的方法として検知対象から放射される赤外線を検出する方法があるが、油を浴びるような環境の場合、赤外線が遮断されて検出が出来なくなる。
特許文献1には、このような環境でも回転中のロータの温度を検出する方法について述べられている。その検出原理は、感温磁性体を通過するロータの永久磁石からの漏れ磁束量が温度により変化することを利用したものである。感温磁性体を通過する磁束量をホール素子などの磁界検出する方法が述べられている。別の検出方法として、感温磁性体をばねにより支持し、感温磁性体を通過する漏れ磁束量に応じて、感温磁性体が永久磁石に吸引される力が変化するため、ばねに抗して感温磁性体の位置が変化することを利用し、その変位から磁束量を検出する方法が述べられている。磁力線を用いるため、油を被るなどの環境でも、回転体の温度を測定できる特徴を持つ。
しかし、漏れ磁束は微弱であることに加え、漏れ磁束である以上そのリターンパスは磁性体周辺から周囲へ漏れ出しているので、周囲の磁性体の影響を受けやすい。モータには、ロータやステータを始め、ケース、その他の磁性体の機構部品が周辺にあるので、それらの磁気特性のバラつきや温度特性の影響を受ける。従ってそれら磁気特性がモータによる個体差をもち、さらに温度によっても周囲の磁気特性が変動する。
さらには、モータを駆動するために、各相のコイルに順次電流を流して磁界を回転させており、その電流も目標とする運転状況にするために多様な変調されており、モータの負荷によっても電流は変動する。そのため、電気自動車などの運転状態ではモータ内の磁気状態は常に複雑に変動している。
このように、電気自動車などでは、感温磁性体片を通過する磁束よりもはるかに強力な磁界が存在し、しかもそれが常に複雑に変動しており、感温磁性体を通過する磁束に影響を及ぼす。また、感温磁性体を通過する磁束量の変化は、ロータの偏心によるローラ端面の面振れ、振動、熱膨張、遠心力などにも影響される。
感温磁性体を通過する磁束量により永久磁石の温度変化による検出する、特許文献1に述べられた方法は、永久磁石の温度を検知する手段としては雑音の多いものになる。
特開2004−222387公報
本発明は、以上の点を考慮してなされており、温度検出対象部の温度を非接触で検出可能な非接触温度センサを提供する。
本発明は、渦電流発生手段と、渦電流反磁場検出手段と、渦電流が流れる渦電流導体を備えており、前記渦電流導体は、温度検出対象部側に設けられ、前記渦電流導体と対向する側に、前記渦電流導体との非接触距離を隔てて、前記渦電流発生手段と、前記渦電流反磁場検出手段が配置されおり、前記渦電流発生手段により、前記渦電流導体に発生した渦電流により発生する渦電流反磁場を、前記渦電流反磁場検出手段で検出することにより、前記渦電流導体の温度を検出する非接触温度センサであって、前記非接触温度センサは、永久磁石を備えたロータと、それを支持するステータからなる永久磁石回転機の一部であって、前記渦電流発生手段と前記渦電流反磁場検出手段は、前記ロータに設けられた温度検出対象部である前記永久磁石の配置位置に対向するように配置されていることを特徴とする非接触温度センサ
このような構成にすることにより、温度検出対象部に設けられた、渦電流導体内の温度に応じた渦電流によって発生した渦電流反磁場を、渦電流反磁場検出手段により検出し、渦電流導体の温度を知ることが出来る。磁場はオイル等の非磁性体には影響されないので、潤滑や冷却のためにオイルを被るような環境でも渦電流反磁場を検出できる。渦電流は、渦電流導体の、渦電流発生手段に対向した限定された領域に発生し、かつ周波数によって決まる深さにのみ発生するため、周囲条件の影響を受けにくい。漏れ磁束は周囲に広がるのに対し、渦電流は限定された領域に閉ざされた現象にすることが出来るので、周囲条件の影響を受けにくい。
本発明は、周囲の磁性体による影響や、他からの磁界変動の影響を受けることなく、温度検出対象部の温度を非接触で検出可能な非接触温度センサを提供する。
実施形態1の永久磁石回転機の構成図。 実施形態1の構成図。 実施形態1の構成図。 コイルのインピーダンス変化図。 実施形態2の構成図である。 コイルからの出力波形図。 コイルからの出力波形図。 検波波形図。 インピーダンス変化図。 実施形態3の構成図。 実施形態4の構成図。 実施形態5の構成図。 実施形態5の拡大構成図。 実施形態6の拡大構成図。 実施形態7の拡大構成図である。 実施形態7の拡大構成図である。 実施形態8の構成図である。 実施形態8の構成図である。 実施形態8の拡大構成図である。 実施形態9の構成図である。 磁性体の透磁率の温度特性図。 永久磁石モータの一般的構造の説明図。
(実施形態の基本的説明)
本実施形態に係わる非接触温度センサは、渦電流による測定原理を用いており、渦電流発生手段、渦電流反磁場検出手段、渦電流が流れる物体、すなわち、渦電流導体からなる。渦電流導体は、温度検出対象部に備えられ、これと対向するように、渦電流発生手段と渦電流反磁場検出手段が設けられている。なお、非接触温度センサは、後述の、永久磁石回転機の温度検出対象部の温度を検知するためのセンサであり、永久磁石回転機に備えられる。
渦電流導体は、温度に応じて、抵抗率、あるいは透磁率、あるいはその両方が変化するもので、その変化により渦電流の値が変化し、渦電流より発生する磁場、すなわち、渦電流反磁場が変化する。渦電流反磁場を渦電流反磁場検出手段で検出することにより、渦電流導体の温度を知ることが出来る。磁場はオイル等の非磁性体には影響されないので、潤滑や冷却のためにオイルを被るような環境でも渦電流反磁場を検出できる。また、渦電流導体を別個に設けず、渦電流導体の機能を温度検出対象部に兼ねさせることも可能である。
渦電流は、渦電流導体の、渦電流発生手段に対向した領域に発生し、かつ周波数によって決まる深さにのみ発生するため、周囲条件の影響を受けにくい。一般的に、漏れ磁束は周囲に広がるのに対し、渦電流は、渦電流導体の、渦電流発生手段に対向した領域に閉ざされた現象となるので、周囲条件の影響を受けにくい。
また、渦電流は一定の周波数で発生させるので、周囲の電磁的ノイズの周波数成分から離れた周波数を選べば、外乱ノイズから検出信号を選択的に取り出すことが容易である。
さらに、渦電流発生手段と渦電流反磁場検出手段の組を二組用意し、一方の組には温度による渦電流の変化が大きい渦電流導体を対向させ、他の組には温度による渦電流の変化が小さい渦電流導体を対向させ、この2つの渦電量導体からの渦電流反磁場の差をとれば、温度以外の渦電流反磁場要因を取除くことができる。従って、電磁界的な外来ノイズや機械的振動、熱膨張などによる変動要因をキャンセルできる。
渦電流発生手段は通常コイルであり、これに交流電流を流すことにより交流磁界を発生する。これを駆動コイルと呼ぶ。駆動コイルに流す交流電流、すなわち、駆動電流の大きさに応じて、渦電流反磁場も大きくなるため、外来電磁ノイズのレベルに比して十分な渦電流反磁場を得られるように駆動電流を設定すればよい。
渦電流導体は、適度な抵抗率あるいは透磁率、あるいはその両方を持った材質からなり、純金属、合金、カーボン、フィライト、サーミスタあるいはそれらの粉末の混合物などの材質からなる。
渦電流導体は材質によって決まる抵抗率と透磁率を持っており、またそれらの温度による変化も材質により決まる。抵抗率が温度により変化する材質には、例えば、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、洋銀、マンガニン等の金属がある。洋銀とは、銅(Cu)合金の一種で、Cu45〜65%にニッケル(Ni)6〜35%、亜鉛(Zn)15〜35%を加えたものである。マンガニンとは、Cuにマンガン(Mn)10〜15%,Ni1〜5%を加えた合金である。抵抗率の温度依存性を表1に示す。金属は、温度上昇と共に、抵抗率が上昇し、その上昇率は、温度によりほぼ一定である。また純金属よりも、合金のほうが抵抗率は大きく、その温度変化率は小さい傾向がある。
Figure 2013167519
温度により、透磁率が変化する磁性体の性質を図12に示す。フェライト磁性体の例として、日立金属の開発した微細結晶粒からなるリボン状合金である“ファインメットFT−3L”(登録商標)と呼ばれる材料について、温度に対する透磁率の関係を示す。測定対象の温度域や測定感度に合わせて適切な磁性体を選択する。
各種の材質を混合して、渦電流導体の抵抗率や透磁率の温度変化特性を合成することも出来る。
使用する温度範囲や渦電流の周波数により、適切な材質の渦電流導体を選ぶ。温度検出する対象自体が渦電流導体として、適切である場合は、温度検出対象そのものを渦電流導体とすることも出来る。温度検出する対象の材質が、前述の渦電流導体の材料で述べたような特性を持ち、かつ、その特性にバラつきが少なければ、温度検出する対象は、渦電流導体としても適切であり、同時に、渦電流導体の機能を兼ねることができるので、別個に渦電流導体を用意する必要なない。温度検出する対象自体が渦電流導体として適切でない場合は、温度検出する対象とは別個に渦電流導体を用意し、その渦電流導体を温度検出する対象に密着させて温度検出対象を同じ温度になるようにする。
渦電流反磁場検出手段は、磁場を検出する手段であり、コイル、磁気抵抗効果素子、ホール素子などである。コイルである場合は、駆動コイルを兼ねることも出来るし、別個に設けることも出来る。別個に設ける場合は二個のコイルを使って差動構成にすることも出来る。
つぎに、これらの渦電流発生手段である駆動コイル、渦電流反磁場検出手段、渦電流導体を組合わせた非接触温度センサの測定原理について説明する。
渦電流発生手段である駆動コイルに渦電流導体を対向させると、駆動コイルから発生した交流磁界が渦電流導体を通過する。渦電流導体を交流磁界が通過すると、その変化を妨げる方向に渦電流導体内部に誘導電流が発生する。これを渦電流という。渦電流が発生するとさらにその変化を妨げる方向に磁場が発生する。これを渦電流反磁場と呼ぶ。
渦電流の値は、渦電流発生手段である駆動コイルの駆動電流の、電流値と周波数、駆動コイルと渦電流導体との距離、すなわち検出距離、渦電流導体の抵抗率、透磁率、により変わる。これらの条件のうち、駆動電流の、電流値と周波数、検出距離を固定すれば、渦電流の大きさは、渦電流導体の、抵抗率あるいは透磁率によって決まる。抵抗率や透磁率が温度により変化すれば、渦電流の大きさが変わり、渦電流反磁場の大きさも変わる。この渦電流反磁場の大きさを、渦電流反磁場検出手段で捉えれば、対象物体の温度を検知することができる。
このようにして、渦電流駆動コイル、すなわち、渦電流発生手段、渦電流反磁場検出手段、すなわち、渦電流反磁場検出手段、渦電流導体、あるいは渦電流導体に密着した温度検出対象部が夫々離れていても、検出対象の温度を検知することができる。実用上においては、例えば、永久磁石モータや、永久磁石発電機などの永久磁石回転機のように、渦電流発生手段と渦電流反磁場検出手段とを同一固定基盤、すなわち、ステータ側に備え、渦電流導体を前記基盤に近接しつつも、空間的に離間した検知対象であるロータ側に備える。ロータの材質をそのまま渦電流導体として使うか、ロータ端面、すなわち、温度検出対象部であるロータの表面に、板状渦電流導体を貼り付ける。
以上、駆動コイル、すなわち、渦電流発生手段、渦電流反磁場検出手段、渦電流導体を1組とした温度測定系について説明したが、さらにこの測定系をもう1組用意し、両者の出力の差をとることにより、外乱要因を除去し、温度のみを反映した信号を取り出すことが出来る。
この2組の測定系は、検知対象に対して同条件になるよう近接して配置されている。1つの測定系には、温度により、抵抗率あるいは透磁率が大きく変化する材質が渦電流導体として用いられている。これを検出用渦電流導体と呼ぶ。もう1つの測定系には、温度による、抵抗率あるいは透磁率の変化が小さい材質が渦電流導体として用いられている。これを補正用渦電流導体と呼ぶ。
ロータ端面上において、2つの近接した同心円の周を想定し、1つの円周上には検出用渦電流導体を貼り付け、他の円周上には補正用渦電流導体を貼り付ける。両者は近接しているので、ロータの偏心による面振れ、振動、熱膨張による位置ずれ、電磁気的外乱などのノイズ要因についてはほぼ同一の影響を受ける。また、渦電流導体がコイルに対して動くことによる渦電流反磁場の変動の影響、すなわち、速度効果も、2組の測定系は同じ影響を受ける。従って、2組の測定系からの出力の差をとると、ノイズ要因や速度効果の影響が打消され、温度を反映した信号成分だけを取り出すことが出来る。
(実施形態1)
図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。同一の部材については同一の符号を付すものとし、重複する説明を省略する。なお、図面は、模式的なものであり、部材相互間の寸法の比率や部材の形状等は、本発明の効果が得られる範囲内で現実のセンサ構造とは異なっていてもよい。
本実施形態の非接触温度センサは、温度検知対象部に発生する渦電流の大きさが温度により変化することを用いて温度を行うものであり、渦電流が検出系の近傍の限られた領域にのみに発生する現象であることから、周辺からの外乱要因を受けにくくすることが出来る。しかも渦電流は特定の周波数で駆動するため、ノイズ成分から有効な信号成分を選択することが容易である。また、渦電流測定系を2系列設け、それらの信号の差分をとればさらにノイズ要因を軽減できる。
図13に、一般的な永久磁石モータ10の構造を回転軸4の方向から見た図を示す。ロータ2はステータ1の中で回転する。ロータ2には所定の週方向ピッチで永久磁石3が複数組み込まれている。ステータ1にステータコイル5が複数備えられており、ステータコイル5に流す電流を順次切り替えることにより発生する回転磁界に従ってロータ2側の永久磁石3が吸引、反発をすることにより、ロータ2が回転する。
図1aは、実施形態1に係わる非接触温度センサを備えた永久磁石回転機11の構成図であり、図13に示した永久磁石モータ10を、回転軸4の中心を含む断面でみたものを示し、さらに渦電流発生・検出のためのコイル6を備えた状態を示している。温度検知対象部であるロータ2の表面に板状の渦電流導体7が密着して貼りつけられている。コイル6はステータ1側に固定され、かつ、渦電流導体7の表面に近接して配置されている。コイル6が渦電流導体7から検出距離hだけ離れて、すなわち、前記渦電流導体との非接触距離を隔てた位置にあることを示している。非接触温度センサは、永久磁石3を備えたロータ2と、それを支持するステータ1からなる永久磁石回転機11の一部であって、渦電流発生手段と渦電流反磁場検出手段に相当するコイル6は、ロータ2に設けられた温度検出対象部である永久磁石3の配置位置に対向するように配置されている。
交流源14より交流電圧が直列負荷抵抗121を通じて渦電流発生・検出のためのコイル6に印加されると渦電流導体7に渦電流が発生し渦電流反磁場が渦電流発生・検出のためのコイル6からの磁界の変化を妨げる向きに発生する。発生した磁界が弱めることになるので、結果的に、コイル6のインピーダンスが低下する。図1bは、図1aの構成を分かりやすくするため、ロータ2の磁石やステータ、ステータコイルは図示せず、本実施形態に直接関係する要素だけを抜き出して図示したものである。以降の説明では、ロータ2の磁石やステータ、ステータコイルは図示せず、実施形態1に直接関係する要素だけを抜き出して図示して説明する。
渦電流の大きさは、渦電流導体7の抵抗率によって変わる。温度により抵抗率が変化する材質を渦電流導体7に用いれば、温度変化により渦電流の大きさが変わり、渦電流反磁場の大きさもかわる。従って渦電流発生・検出のためのコイル6のインピーダンスも変わる。コイル6のインピーダンス変化は、検波回路15によって検出する。検波回路15の前に、渦電流の駆動周波数帯域のみを通過させるバンドパスフィルタ18を挿入すると、渦電流反磁場以外の信号を遮断することが出来、ノイズを除去することが出来る。また、想定されるロータ2の温度変化より速い時定数をカットするローパスフィルタ17を検波回路15の後に設けることにより、温度信号からノイズを除去することが出来る。
図1cは、板状の渦電流導体71を、検出したい温度分布に応じて分離したものであり、永久磁石3の極に対応して分断すれば、各永久磁石3の温度を個別に検出できる。
図2は、渦電流反磁場の影響を受けた場合の渦電流発生・検出のためのコイル6のインピーダンス変化を示す。横軸はコイル6のインピーダンスZの抵抗成分R、縦軸はリアクタンス成分Xを示す。A点は周囲に電気導体あるいは磁性体が無い状況、即ち、渦電流導体7が無限遠にあると考えられる点であり、コイル6単独のインピーダンスを示す。渦電流導体7が近づくとインピーダンスはB点になる。矢印ABはリフトオフ、すなわち、距離hまでコイル6が近接することによるインピーダンス変化を示す。距離hにおいてはB点が動作点となる。曲線ABCは渦電流導体7の抵抗率変化によりインピーダンスが変化する曲線を示す。
金属の場合、温度が高くなると抵抗率も高くなり、動作点はB点より上方へ動く。温度が低くなれば下方へ動く。このインピーダンス変化は、リアクタンスX、抵抗R、位相角θ、インピーダンスZ=√(R+X)のいずれを検知してもよい。実際には動作点によって、動作点周辺のインピーダンス変化を捉えやすいものを選ぶ、あるいはいくつかを併用する、など、コストとの兼ね合いも考慮して決める。いずれのインピーダンス検出方法をとるにせよ、実施形態1は、渦電流の温度依存性を用いてコイル6のインピーダンス変化を検出し、非接触で検知対象の温度を検知することを特徴とする。
板状の渦電流導体7の厚みは、この厚みは次式に示す表皮深さdの3倍程度、すなわち、実効表皮深さ程度あればよい。この深さでは渦電流の大きさは表面の約5%となり、渦電流反磁場の大きさは渦電流導体7の裏に密接している他の導体の影響をほとんど受けなくなる。表皮深さdは次式で定義される。
d=√(2ρ/ωμ)
ρ:抵抗率
ω:電流の角周波数(=2π×周波数)
μ:絶対透磁率
表1に、板状の渦電流導体7の材質と、渦電流の周波数よってきまる実効表皮深さ、すなわち3d、を示す。周波数が高いほど実効表皮深さは小さくなる。例えば1000kHzの周波数を用いた場合、Alであれば、厚みが0.25mm程度あれば十分に材質に応じた渦電流反磁場を得られる。従って、渦電流導体は薄い板状のものでよい。薄い板状であるため、モータ内で場所をとらないし、熱容量も小さいので永久磁石近傍の熱がすぐに伝導するため、板状の渦電流導体は永久磁石の温度変化を反映したものなる。
以上、渦電流導体7を温度検知対象部に貼付けた場合構成の説明をしたが、温度検知対象部そのものが渦電流導体7として適切な特性を持つならば、渦電流導体7を別に、貼り付ける必要はなく、温度検知対象部そのものに渦電流を発生させ、その渦電流反磁場による渦電流発生・検出のためのコイル6のインピーダンス変化を検出して、検知対象の温度を得ることが出来る。しかし、ロータ2などの電磁気的性質は表面付近の結晶状態、表面処理などに影響されるので、それらにより渦電流の大きさがばらつく可能性がある場合は、磁気的特性が管理された板状の渦電流導体を貼り付ける必要がある。
渦電流導体7が純金属の場合、表1に示すように0.4〜0.6%の温度係数を持つ。検知対象物の温度が100℃変化すると、渦電流導体7の抵抗値は40〜60%変動する。渦電流導体7が磁性体の場合は、コイル6のインピーダンスの動作領域は、図2のA点よりも上、すなわち、破線よりも上側の領域になる。線ADは渦電流導体7がフェライトである場合を例示し、線AEは渦電流導体7が鋼鉄である場合を示す。いずれも透磁率が高いとリアクタンスXが増加する。
次に、渦電流導体7が磁性体の場合について説明する。渦電流導体7に用いる磁性体として、ファインメットFT−3L(登録商標)を例に挙げ、温度上昇と共に透磁率が低下する特性を図12に示す。また、渦電流発生・検出のためのコイル6のインピーダンスを、図2に示す。図2において、ファインメットFT−3L(登録商標)を用いた渦電流導体7から一定の距離をおいてコイル6を配置した場合の25℃の点をF点とすると、温度上昇により、ファインメットFT−3L(登録商標)の透磁率が、図12に示すように低下すると、コイル6のリアクタンスXは、F点から線ADに沿って低下する。従ってこのコイル6のインピーダンス変化を検波回路15により検出して温度に応じた信号を取出すことが出来る。
ロータ2の端面上に、すなわち円筒形の底面上に、ロータ2を中心とする同心円周を描き、その円周上に板状の渦電流導体7を貼付けて、その渦電流導体7に渦電流発生・検出のためのコイル6を対向させると、ロータ2が回転しても、渦電流導体7は常にコイル6に対して同じ位置関係に対向した状態に保つことが出来る。ロータ2が回転すると、ロータの偏心やロータ端面の面振れによりhが変動するので、ロータ2の回転周期成分を除去するためにも、前述したようなローパスフィルタ17が有効である。特に、温度変化の時間がモータの回転周期より十分遅い場合は、このローパスフィルタ17によりロータ2の回転による影響を除去できる。
ロータの磁石1つ1つの温度を検出したい場合は、磁石位置に対応した角度範囲19で区切って板状の渦電流導体片71を貼る。図1cは図示していない6個の永久磁石に対応して渦電流導体片71を貼り付けた様子を示す。
(実施形態2)
図3は、実施形態2に係わる非接触温度センサを備えた永久磁石回転機11の構成図であり、補正用の検出系統を加えたことを特徴とする。板状の、補正用渦電流導体72と渦電流導体71とは同一面に近接して配置されている。また補正用コイル61と補正用渦電流導体72との位置関係は、渦電流発生・検出のためのコイル6と渦電流導体71との位置関係と同一になっている。従って、補正用コイル61とコイル6とでは、周辺部からの電磁気的影響はほぼ同一となる。ここで、補正用渦電流導体72には、渦電流導体71と比較して、温度による抵抗値あるいは透磁率の変化が小さいものを用いる。例えば、渦電流導体7には抵抗温度係数5.9×10−3のAlを、補正用渦電流導体72には抵抗温度係数−0.02×10−3のマンガニンあるいは、抵抗温度係数0.04×10−3の洋銀を用いる。
板状の渦電流導体71からの渦電流反磁場は、温度変化と検出距離hの変化の両方の影響を受けるが、板状の補正用渦電流導体72からの渦電流反磁場は、温度変化の影響は殆ど受けず、hの変化の影響のみを受ける。従って、検波回路15の出力と補正用検波回路151の出力を信号処理して、hの変化分をキャンセルすれば、純粋に温度変化による信号だけを取出すことができる。検知対象がロータ2である場合、ロータ2が回転すると、ロータの偏心やロータ2の端面の面振れによりhが変動する。またモータ各部の熱膨張によってもhが変動する。hの変動はコイル6のインピーダンス変化に大きく影響するので、hの変動の影響を軽減することは、正確な温度検出を実現するために極めて有効である。
図3において、交流源14より交流電圧が直列負荷抵抗121を通じて渦電流発生・検出のためのコイル6に印加されると渦電流導体71に渦電流が発生し渦電流反磁場が渦電流発生・検出のためのコイル6からの磁界の変化を妨げる向きに発生する。発生した磁界が弱められることになるので、コイル6のからの出力は渦電流導体71からの反磁場の影響を受けたものになる。
同様に、交流源14より交流電圧が直列負荷抵抗122を通じて渦電流発生・検出のためのコイル61に印加されると渦電流導体72に渦電流が発生し渦電流反磁場が渦電流発生・検出のためのコイル61からの磁界の変化を妨げる向きに発生する。発生した磁界が弱められることになるので、コイル61のからの出力は渦電流導体72からの反磁場の影響を受けたものになる。
コイル6からの出力は渦電流周波数を通過帯域とするバンドパスフィルタ18により、渦電流に関連する信号以外の成分、つまりノイズが除去され、検波回路15により検波され振幅成分が取出される。同様にコイル61からの出力もバンドパスフィルタ181により、渦電流に関連する信号以外の成分、つまりノイズが除去され、検波回路151により検波され振幅成分が取出される。コイル6から検波回路51までの回路と、コイル61から検波回路151までの回路とは同一のものである。
このあと、一方の検波回路の出力、すなわち、検波回路51の出力、をゲイン・オフセット調整回路21により調整することが出来る。この調整によりローター2の温度が基準温度にあるとき、両者の信号出力を同一値にすることが出来、このとき差動回路22からの出力は0となる。
アナログ的にこれを行う方法を、この回路を用いて、hの変動の影響を軽減できることを縫絡線検波を行った例で説明する。図4aは渦電流発生・検出のためのコイル6からの検波回路15からの出力波形であり、駆動周波数と等しい周波数の正弦波が振幅変化されているのが観測される。温度変化によるインピーダンス変化の影響は破線41に沿った振幅変化であり、ロータ2の回転による周期的なhの変化よるコイル6のインピーダンスの変化は破線42に沿った振幅変化である。振幅変化は、温度変化にhの変動が重畳しており、これを縫絡線検波すると図4cの45の波形になる。
図4bはコイル61からの出力波形であり、温度変化によるインピーダンス変化の影響は受けずに、ロータ2の回転による周期的なhの変動よる渦電流発生・検出のためのコイル61のインピーダンスの変化のみが、破線43に沿った振幅変化として現れている。これを縫絡線検波すると図4cの44の波形になる。図4cにおける2つの検波波形44と45の差を作動回路22でとれば、図4dのhの変動による影響が除かれた、温度によるインピーダンス変化46のみが取出される。図4cの47の点で基準となる温度での検波出力を一致させるために、ゲイン・オフセット調整アンプ21を用いる。
(実施形態3)
さらに、回転に伴う影響を、厳密に除去する実施形態について、図5を用いて説明する。検波回路15及び補正用検波回路151からの検波信号をそれぞれADコンバータ51、52でデジタル数値化する。コイル検波データ53にはhの変動による影響を含む温度データであるが、補正用コイル検波データ54はhの変動のみを表すデータとみなせる。LUT(ルックアップテーブル)55を用いて、hの変動データを参照してコイル検波データを補正すると、hの変動による影響を除いた温度データ56が得られる。さらに角速度センサ57を用いて、角速度情報をLUTに入力すると、渦電流の速度効果を補正することもできる。速度効果とは、渦電流導体71が渦電流発生・検出のためのコイル6に対して動いているときその速度が渦電流や渦電流反磁場に影響する効果である。
また、角度位置センサ58を用いれば、どの板状の渦電流導体71の温度を検出しているかが分かる。板状の渦電流導体71はロータ2の各磁石に対応した位置に設けられているので、どの磁石の温度データがLUTから出力されているかが分かる。EV、すなわち電気自動車の動力用モータには通常、角速度センサや角度位置センサが、他の目的で設置されていることが多く、これらのセンサの出力を利用して温度データの補正をより精密に行うことが出来る。
(実施形態4)
渦電流反磁場の検出方法は、いくつかの方式がある。これまでは、渦電流発生・検出のためのコイル6ひとつのみで渦電流の駆動と検出を行っていたが、図6に示す例は、渦電流発生手段である駆動コイル62と、その同軸上でかつ駆動コイル62から等しい前後位置に、渦電流反磁場検出手段としての、前置コイル63、後置コイル64を配置した例である。駆動コイル62からの磁束の影響は、お互いにそこから等距離にある前置コイル63、後置コイル64においては等しい。しかし渦電流反磁場の影響は渦電流導体7に近いほうの前置コイル62のほうが大きな影響を受ける。したがって、前置コイル63、後置コイル64の起電力の差から、渦電流反磁場に応じた信号を取出すことができる。図6で、22は差動回路、15は検波回路である。渦電流反磁場検出手段としての、前置コイル63、後置コイル64は、磁気抵抗効果素子などの磁界検出手段で置き換えることも出来る。
(実施形態5)
図7aに矩形コイル23を使った例を示す。矩形コイルの長辺24を板状の渦電流導体7の表面に長く添わすことが出来、矩形コイルの長辺24を流れる電流により磁界を渦電流導体7へ与えることが出来る。図7bは、矩形コイル23と板状の渦電流導体7の関係を拡大して図示したのもので、矩形コイルの長辺24を流れる電流の断面と、電流と磁界の様子を示す。矩形コイルの長辺24を流れる電流26により発生する磁界261が渦電流導体7を通過する。磁界261の変化により渦電流262が発生し渦電流262の変化が破線で示す渦電流反磁場263を発生させる。これは磁束261を打ち消す方向である矩形コイル23のインピーダンスが変化する。その変化を検出して渦電流反磁場263の大きさを検出する。
(実施形態6)
図8は矩形コイルの長辺24付近に、渦電流反磁場検出手段としての、磁気抵抗効果素子28、29を設置したものであり、両者はコイルの中心30に対してお互いに対称の位置にある。矩形コイルの長辺24、25の断面を流れる各電流26と27は大きさが等しく方向が反対であるので、それぞれが発生する磁界261、271も大きさが等しく回転方向が反対である。しかし、板状の渦電流導体7に近い側の磁気抵抗効果素子28は、渦電流反磁場263の影響を受けるので、その分、渦電流導体7に近い側の磁気抵抗効果素子28が検出する磁束は、磁気抵抗効果素子29が検出する磁束より小さくなる。磁気抵抗効果素子28と磁気抵抗効果素子29との出力差が、差動回路22によって渦電流反磁界として検出される。
(実施形態7)
矩形コイル23に鎖交する渦電流反磁場263以外の磁束は、検出信号のノイズとなる。これを除去するためには、実施形態5、6において、矩形コイル23の代わりに8の字型コイル31を用いる。実施形態5の矩形コイル23を8の字型コイル31に置き換えた例を示す。図9aは8の字コイル31の長軸断面のみを示し、図9bはコイル平面に垂直な方向から見た図である。8の字コイル31に鎖交する外部からの磁束32は、8の字コイルのお互いに逆向きのループ264、272を通過するので、8の字コイル31に生じる起電力としては打消される。従って、検出信号のノイズ源となる外部磁界の影響を除くことができる。図8の実施形態6においても、同様に矩形コイル23を8の字コイル31で置き換えることが出来る。
(実施形態8)
実施形態2をベースにして、矩形コイル23の長辺24が、板状の渦電流導体71に、他の長辺25が、板状の補正用渦電流導体72に沿うように、それぞれ距離を隔てて、配置したものを示す。図10aは渦電流導体面に垂直な方向から見た図であり、図10bは渦電流導体面に沿った方向から見た図であり、図10cは矩形コイル周辺を拡大して渦電流導体面に沿った方向から見た図である。
矩形コイル23の長辺24を流れる電流26による交番磁界261は、板状の渦電流導体71を通過して渦電流262を発生させる。それによる渦電流反磁場263は、交番磁界261を打ち消す方向に発生するので、その磁束変化を磁気抵抗効果素子28で検出する。
矩形コイル23の長辺25を流れる電流27による交番磁界271は、板状の補正用渦電流導体72を通過して渦電流273を発生させる。それによる渦電流反磁場274は、交番磁界271を打ち消す方向に発生するので、その磁束変化を磁気抵抗効果素子29で検出する。
検出後の信号は、実施形態5のような回路で処理される。
(実施形態9)
図11は、実施形態9であり、実施形態8の矩形コイル23を8の字コイル31で置換えたものであり、2つの磁気抵抗効果素子28、29のうちひとつの検知方向を実施形態8における検知方向と逆向きに設置すれば、上記実施形態8と同等の動作原理となり、外部磁束の影響を打消すことにより、検知信号からノイズ成分を除くことが出来る。
8の字コイル31の長辺の一辺を、温度検出対象部分であるロータ2の表面、あるいは渦電流導体71に沿わせて、距離を隔てて、対向して配置させたり、8の字コイル31の長辺の一辺を、第1の板状渦電流導体71に沿わせて、8の字コイルの他方の長辺の一辺を、第2の板状渦電流導体72に沿わせて、それぞれ、距離を隔てて、対向して配置させることもできる。
以上、運動中の検知対象部の温度を非接触で検出できることを説明した。温度検知対象部は電動機のロータ2を想定して説明したが、発電機においても同様に有効である。また、回転運動する検知対象だけでなく、リニアモータのスライダなどの直線運動する検知対象、バルブステムなどのようにオイルで潤滑されて往復運動する検知対象にも適用できる。
10 永久磁石モータ
1 ステータ
2 ロータ
3 永久磁石
4 回転軸
5 ステータコイル
6 コイル
61 補正用コイル
7、71 板状渦電流導体
72 板状補正用渦電流導体
11 永久磁石回転機
121、122 直列負荷抵抗
14 交流源
15 検波回路
151 補正用検波回路
17 ローパスフィルタ
18 バンドパスフィルタ
181 補正用バンドパスフィルタ
19 角度範囲
21 ゲイン・オフセット調整アンプ
22 差動回路
23 矩形コイル
24、25 コイルの長辺
26、27 電流
261、271 交番磁界
262、273 渦電流
263、274 渦電流反磁場
264、272 ループ
28、29 磁気抵抗効果素子
30 コイルの中心
31 8の字コイル
32 外部磁束
41、42、43、44、45、46 波形
51、52 ADコンバータ
53 コイル検波データ
54 補正用コイル検波データ
55 LUT
56 温度データ
57 角速度センサ
58 角度位置センサ
62 駆動コイル
63 前置コイル
64 後置コイル





Claims (12)

  1. 渦電流導体は、温度検出対象部に設けられ、前記渦電流導体と対向するように、前記渦電流導体との距離を隔てて、渦電流発生手段と、渦電流反磁場検出手段が配置されおり、
    前記渦電流発生手段により、前記渦電流導体に発生した渦電流により発生する渦電流反磁場を、前記渦電流反磁場検出手段で検出することにより、前記渦電流導体の温度を検出することを特徴とする非接触温度センサ。
  2. 前記温度検出対象部は、永久磁石回転機に設けられた、永久磁石を備えたロータであることを特徴とする請求項1に記載の非接触温度センサ。
  3. 前記渦電流発生手段と前記渦電流反磁場検出手段が対向する前記渦電流導体は、温度に応じて抵抗率あるいは透磁率が変化する材質からなることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の非接触温度センサ。
  4. 前記温度検出対象部である前記ロータの表面に、板状の渦電流導体が貼り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の非接触温度センサ。
  5. 前記温度検出対象部であるロータの表面に、温度に応じて抵抗率あるいは透磁率が変化する材質からなる第1の板状渦電流導体と、電気伝導率あるいは透磁率の温度による変化が第1の板状渦電流導体より小さい第2の板状渦電流導体が貼り付けられており、
    第1の渦電流発生手段と、第1の渦電流反磁場検出手段が、前記第1の板状渦電流導体に対向するように距離を隔てて配置されており、
    第2の渦電流発生手段と、第2の渦電流反磁場検出手段が、前記第2の板状渦電流導体に対向するように距離を隔てて配置されていることを特徴とする請求項4に記載の非接触温度センサ。
  6. 前記渦電流発生手段および、前記渦電流反磁場検出手段は、矩形コイルあるいは8の字コイルであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の非接触温度センサ。
  7. 前記渦電流発生手段および、前記渦電流反磁場検出手段は、駆動コイル、前置コイル、後置コイルの3つのコイルからなることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の非接触温度センサ。
  8. 磁気抵抗効果素子を、前記渦電流反磁場検出手段とすることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の非接触温度センサ。
  9. 前記矩形コイルの長辺の一辺を、前記温度検出対象部であるロータの表面、あるいは前記渦電流導体に沿わせて、距離を隔てて、対向して配置させたことを特徴とする請求項6に記載の非接触温度センサ。
  10. 前記矩形コイルの長辺の一辺を、前記第1の板状渦電流導体に沿わせて、前記矩形コイルの他方の長辺の一辺を、前記第2の板状渦電流導体に沿わせて、それぞれ、距離を隔てて、対向して配置させたことを特徴とする請求項6に記載の非接触温度センサ。
  11. 前記8の字コイルの長辺の一辺を、前記温度検出対象部分であるロータの表面、あるいは前記渦電流導体に沿わせて、距離を隔てて、対向して配置させたことを特徴とする請求項6に記載の非接触温度センサ。
  12. 前記8の字コイルの長辺の一辺を、前記第1の板状渦電流導体に沿わせて、前記8の字コイルの他方の長辺の一辺を、前記第2の板状渦電流導体に沿わせて、それぞれ、距離を隔てて、対向して配置させたことを特徴とする請求項6に記載の非接触温度センサ。



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