JP2005265790A - 回転体検出センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】非磁性導体からなる回転体の回転数、回転速度、位置ズレ等を小型化したセンサで高感度に検出する。
【解決手段】非磁性導体からなる回転体1の回転数、回転速度又は位置を検出する回転体検出センサ20Aが、回転体1を励磁する励磁コイル21、励磁コイル21により回転体1に生じた渦電流反磁界による磁束変化を検出する磁気インピーダンス素子22、及び
磁気インピーダンス素子22により検出された信号を処理する演算回路24からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非磁性導体からなる回転体の回転数、回転速度、位置ズレ等を、磁気インピーダンス素子(以下、MI素子と略する)を用いて検出する回転体検出センサに関する。
回転運動している非磁性導体を検出対象とし、その回転数、回転速度、位置ズレ等を検出する回転体検出センサとして、渦電流を利用したものが知られている。
図18は、従来の渦電流を利用した回転体検出センサの概念図である。同図の回転体検出センサ10は、空芯コイルからなる励磁コイル11、交流電源12、増幅器13、信号処理回路14からなっている。同図において符号1はタービン等の非磁性金属回転体であり、符号2はその羽根である。
この回転体検出センサ10では、交流電源12により励磁コイル11に交流電圧を印加して交流磁束B1を発生させる。回転体1の羽根2が励磁コイル11に近づくと、交流磁束B1の一部が羽根2の非磁性金属内に侵入して渦電流が発生し、その渦電流により生じた反磁界が交流磁束B1を打ち消し、コイル電圧が低下する。反対に、回転体1の羽根2が励磁コイル11から遠ざかると交流磁束B1は大きくなり、コイル電圧が上昇し、特定距離より離れるとコイル電圧は一定になる。そこで、このコイル電圧を信号として増幅器13で増幅し、信号処理回路14で処理する。
しかしながら、このような回転体センサは、例えば、励磁コイル11を径10mm以下に小型化すると感度が落ち、渦電流の反磁場の強さが急激に低下するため、測定対象物の表面積が小さい場合や、測定対象物と励磁用コイルとの距離(リフトオフ)が数ミリ以上の場合には測定が困難となる。例えば、タービンの回転数のセンサには小型化の要請があるところ、その励磁用コイルとして径10mm以下のものを使用すると、1mm以上のリフトオフで反磁場の影響が極端に小さくなり、測定が困難となる。
このような問題に対しては、励磁用コイルの巻き数を増やしたり、コイル電圧を挙げる方法が試みられたが、十分な信号を得るに到っていない。
これに対し、近年、MI素子が高感度で、消費電流が少なく、形状が小さいことから注目され、回転体検出センサの用途においても一部実用化されている(特許文献1)。しかしながら、MI素子は基本的に非磁性物質に応答しないため、非磁性導体の測定個所に磁性物質を取付けたり、蒸着して使用する必要がある。一方、タービンの羽根に磁性物質を取り付けたり、蒸着したりすることは、装置に微妙な影響を与えるおそれがあることから望ましくない。そこで、非磁性導体からなる回転体について、回転数、回転速度、位置等を、そこに磁性物質を取り付けたり、蒸着したりすることなく、そのままの形態で高感度に求められるようにすることが求められている。
なお、MI素子を利用した渦電流型金属センサとしては、金属の欠陥検出を目的としたもの(非特許文献1)や、金属体との距離を検出するもの(特許文献2)が提案されているが、回転体をそのままの形態で高感度に検出するものはなく、そのようなセンサの開発が望まれている。
特開2002−195854号公報 特開2003−273718号公報 日本応用磁気学会誌,23,1453-1456(1999)
本発明は、MI素子を利用したセンサにより、非磁性導体からなる回転体の回転数、回転速度、位置ズレ等を、その回転体に磁性物質を取り付けたり、蒸着したりすることなく、そのままの形態で高感度に求めることができるようにし、かつ、そのセンサを小型化することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、非磁性導体からなる回転体の回転数、回転速度又は位置を検出する回転体検出センサであって、
回転体を励磁する励磁コイル、
励磁コイルにより回転体に生じた渦電流反磁界による磁束変化を検出する磁気インピーダンス素子、及び
磁気インピーダンス素子により検出された信号を処理する演算回路
を備えた回転体検出センサを提供する。
本発明の回転体検出センサによれば、MI素子と励磁コイルを組み合わせて回転体を検出するので、センサを高感度に、かつ小型化することが可能となる。例えば、従来の磁気抵抗素子の感度が1ガウス程度であるのに対し、10-6ガウス程度の高感度とし、かつ演算回路部分を除いたセンサの端子部分を縦横数mmないしそれ以下の寸法に小型化することができる。
したがって、本発明の回転体検出センサは、ギアの歯、タービンの羽根等の回転数や回転速度の測定、回転している歯や羽根の位置ズレの検出、ブレーキデスクの面振れの検出、クランクシャフトのギャップ状態の計測、その他非磁性導体からなる種々の回転体の計測に使用することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
図1は、本発明の一実施例の回転体検出センサ20Aの概念図である。この回転体検出センサ20Aは、励磁コイル21、MI素子22、発振回路23、及び演算回路24からなり、概略、励磁コイル21とMI素子22とで先端端子部25を構成している。MI素子22は、その外部磁場感知方向(長手方向)が励磁コイル21の軸に対して垂直に配置されており、また、回転体のMI素子22に対する近接面3(即ち、回転体1の羽根2等の測定面がこのセンサ20Aに近接した状態におけるその測定面)に対して水平となるように配置されて使用される。このように励磁コイル21とMI素子22とを配置することにより、ノイズを低減し、リフトオフを大きくした場合の信号の低下を抑制することができる。
また、本発明においては、図2に示す回転体検出センサ20Bのように、MI素子22の外部磁場感知方向(長手方向)を、励磁コイル21の軸に対して水平に、かつ回転体1の近接面3に対して垂直に配置してもよい。この場合には、リフトオフが小さくなると検出される出力電圧が低くなるので、後段の回路処理を変えて使用する。
本発明において、MI素子22としては、例えば、直径20〜30μm、長さ約0.5〜1mmの棒状のアモルファスワイヤを使用する。この他、MI素子22としては、ガラス等の基板に蒸着により形成した薄膜MI素子を使用してもよく、その場合、薄膜MI素子の大きさは、例えば、縦1〜3mm×横2〜4mm×厚さ0.2〜1.5mm程度となる。
MI素子22には、発振回路23あるいは交流電源により高周波電流を印加する。
MI素子22を高感度領域で使用するため、MI素子22の近傍には、必要に応じて感度調整コイル26を設け、適度に電流を流すことが好ましい。また、MI素子22は、その周囲をシリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、セラミックス等の非電導性物質で包囲し、外気に触れない構造とすることが好ましい。
一方、励磁コイル21としては、例えば、線径0.01mm〜1mmの銅、ニッケルメッキ銅等からなる、外径0.5〜10mmのコイルを使用する。
また、MI素子22として薄膜MI素子を使用する場合、薄膜MI素子の基板に導線を巻いて励磁コイル21を形成してもよい。なお、図1には、励磁コイル21内にMI素子22が配置されている態様を示しているが、本発明において、励磁コイル21は、MI素子22よりも回転体の近くに配置してもよく、遠くに配置してもよい。また、励磁コイル21は、その内部にMI素子22が入らないように、MI素子22と離して配置してもよい。
励磁コイル21の巻数(ターン数)は、20〜1000が好ましい。通常、この範囲では、ターン数は多い程好ましく、励磁コイル21のコイル長がMI素子22長を超えてもよい。ただし、ターン数が多すぎると、大きなリフトオフで使用するためには励磁コイル21に印加する電圧を上げることが必要となる。そこで、励磁コイル21に印加する電圧を1V以下に抑えるため、40〜200ターンとすることがより好ましい。これに対し、ターン数が少なすぎると、交流信号の振幅が小さく、小さなリフトオフでしか使用できなくなる。
励磁コイル21には、発振回路27により交流正弦波電圧を印加する。図1の態様でも図2の態様でも、励磁コイル21への印加電圧を上げることによりMI素子22で検出される信号の変化分を大きくし、ノイズ比を低下させることができる。
この回転体検出センサ20Aの好ましい使用方法としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス又はこれらの合金等の非磁性導体からなる回転体1の近接面3から数ミリ離れた位置に、MI素子22を、その外部磁場感知方向が回転体1の近接面3に水平になるように配置する。このとき、MI素子22の外部磁場感知方向と励磁コイル21の軸とは垂直となる。発振回路23によってMI素子22に高周波電流を流すと、MI素子22は表皮効果により高感度の磁気検出状態となる。この状態において回転体1が回転し、羽根2の先端部分が励磁コイル21に接近してくると、羽根2の先端部に渦電流が生じ、その渦電流が次第に増加する。逆に、羽根2の先端部分が遠ざかると、渦電流は次第に減少し、最後に励磁電流の影響分のみが残る。
そこで、演算回路24では、この渦電流によるMI素子22のインピーダンスの変化量を信号として取り出す。より具体的には、まず、図1の保持回路24-1で信号を保持し、増幅回路24-2で増幅し、その信号の変化をオシロスコープ等のモニターに出力するか、あるいはA/D変換回路等に出力する。そして、回転体1の回転数を求めるには、カウンタ回路等で計算処理を行い、羽根2の回転速度を求めるには、回転数を速度に変換する計算処理を行い、また、位置ズレや位置ブレを求めるには、リフトオフ値の変化量を計算処理する。
図3は、回転体検出センサ20Aのより具体的な使用例として、この回転体検出センサ20Aをターボチャージャー30に設置した状態の概念図である。
ターボチャージャー30は、圧縮ホイール31側で吸気した空気を圧縮し、シリンダ(図示せず)に送り込む。シリンダでは、燃料の燃焼熱が加わると内部のガスが高圧になり、その高圧ガスが排ガスとしてタービン羽根32に当たる。これが、ターボチャージャー30に回転運動を起こし、圧縮空気の吸い込み効率がさらに上がる。なお、排ガスは排気管から外部に放出される。
このターボチャージャー30において、回転体検出センサ20Aの先端端子部は、できる限り小形に形成し(例えば、直径10mm以下)、流体に影響を与えない箇所であって、圧縮ホイール31側又は排気管側の厚み数ミリ以下のタービン羽根32の先端部32aから0.5〜3mm程度の微小距離が離れた位置に設置する。
このタービン羽根32の高さ(即ち、根元と先端の距離)及び羽根32と羽根32の間隔は、羽根先端部の面厚の数倍以上ある。タービン羽根の先端部32aが励磁コイル21に接近すると、タービン羽根の先端部32aには渦電流が発生し、その渦電流により反磁界が発生し、励磁コイル21の磁束が変化する。他方、タービン羽根の先端部32aが励磁コイル21から遠ざかると、励磁コイル21の磁束は元に戻る。この磁束の変化をMI素子22で検出し、タービン羽根の先端部32aが励磁コイル21に接近したときと離れたときの信号の間隔から回転数を計測する。なお、このような磁束変化の検出は、AC分のみとしてもよく、DC分を含めて検出してもよい。
実施例1
図1の回転体検出センサ20Aを以下に示すように作製し、この回転体検出センサ20Aで図3のターボチャージャー30を種々の条件で測定し、回転体検出センサ20Aの評価試験を行った。
ここで、ターボチャージャー30のタービン羽根32はアルミ製である。
励磁コイル21としては、銅線を外径3mmに40ターン(1.7Ω)、80ターン(3.4Ω)、120ターン(5.1Ω)、160ターン(6.8Ω)又は200ターン(8.5Ω)巻いたものを使用した。
MI素子22は、その外部磁場感知方向が励磁コイル21の軸に垂直となるように取り付けられてり、測定時にはMI素子22を、その外部磁場感知方向がタービン羽根の先端部32aに平行となるように配置した。
MI素子22の端子間に10〜70kHzの周波数範囲で電流を加え、また、MI素子22と発振回路23を含む回路への印加電圧(以下、回路印加電圧という)として5Vを加え、以下の試験を行った。
試験1−1
ターボチャージャー30が静止している状態において、タービン羽根の先端部32aとMI素子22とのリフトオフを2.5mm、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21に印加する電圧を0.3V(60kHz)とした場合の、MI素子22の検出出力をオシロスコープに表示させた。結果を図4に示す。
図4に示すように、MI素子22の検出出力は、励磁コイル21の磁気の影響で正弦波となっている。この正弦波の出力波形には、タービン羽根の先端部32aに生じた渦電流による反磁場の影響も含まれている。
試験1−2
ターボチャージャー30が静止している状態において、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21に印加する電圧を0.1V(60kHz)とした場合の、リフトオフ(mm)と励磁コイル21のコイルの巻数と出力電圧との関係を図5に示す。同図から、励磁コイル21の巻数が40ターンと80ターンとでは出力差が顕著に異なるが、120ターン以上ではほとんど出力差がないことがわかる。
試験1−3
ターボチャージャー30が静止している状態において、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を40、80、120、160、200ターン、励磁コイル21に印加する電圧をターン数に応じて0.1、0.2、0.3、0.4、0.5V(60kHz)とした場合の、リフトオフ(mm)と励磁コイル21への印加電圧と出力電圧との関係を図6に示す。同図から、励磁コイル21の巻数の増加に応じて励磁コイル21への印加電圧を上げると出力電圧が高くなること、リフトオフの大小による出力電圧差が大きくなり、信号処理がし易くなることがわかる。また、リフトオフが小さい程、正の方向で値が大きくなる特徴のあることがわかる。
試験1−4
ターボチャージャー30が静止している状態において、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を200ターン、励磁コイル21に印加する電圧を0.1、0.35、0.7V(60kHz)とした場合の、励磁コイル21への印加電圧と出力電圧とリフトオフ(mm)との関係を図7に示す。
同図から、励磁コイル21への印加電圧が高い程、リフトオフの大小による出力電圧差が向上することがわかる。
以上により、リフトオフの大小による出力電圧差を大きくするためには、励磁コイル21の巻数を40ターン以上、好ましくは40〜400ターンとし、また、励磁コイル21に0.1〜1.0Vの適切な電圧を印加すればよいことがわかる。
試験1−5
リフトオフの大小による出力電位差を大きくするということは、回転体検出センサの感度を向上させることと共通する。そこで、回転体検出センサの感度と相対感度比を次のように定義し、相対感度比を求めた。
感度=(現在のリフトオフ(mm)での出力値−リフトオフ10mmでの出力値)
相対感度比=(現在のリフトオフ(mm)での出力値−リフトオフ10mmでの出力値)÷(リフトオフ1mmでの出力値−リフトオフ10mmでの出力値)
ターボチャージャー30が静止している状態において、回路印加電圧を5V(60kHz)、励磁コイル21の巻数を120ターン、励磁コイル21に印加する電圧を0.3V(60kHz)とした場合の結果を図8に示す。同図に示すように、リフトオフ距離が1mmのときの感度を基準にした相対感度比は、2mmでは0.52、3mmでは0.24及び4mmでは0.08であり、この傾向は、本実験を繰り返しても変わらなかった。したがって、リフトオフが大きくなると、急激に感度が下がることが確認できた。
試験1−6
ターボチャージャー30が静止している状態において、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を180ターン、励磁コイル21に印加する電圧を0.3V(60kHz)とした場合の、リフトオフ1mm、2mm、3mm、4mm、5mmでの出力電圧の経時変化を図9に示す。同図から、各リフトオフにおいて、実験開始から6時間経過後の出力電圧の変化は1%以下であり、この回転体検出センサにより十分に安定した測定を行えることが確認できた。
試験1−7
回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を160ターン、励磁コイル21に印加する電圧を0.4V(60kHz)、リフトオフ2mmとし、図3のターボチャージャー30を、50〜200rpsでタービン羽根32の頂点が繰り返しMI素子22に近づくように回転させた。ターボチャージャー30を100rpsで回転させた場合の出力電圧の波形を図10に示す。図中、振幅が大きくなっている領域Aは、タービン羽根32がMI素子22に接近していることを表している。
試験励1−8
回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を160ターン、励磁コイル21に印加する電圧を0.4V(10k〜80kHz)、リフトオフ2mmとし、図3のターボチャージャーを100rps〜200rpsで回転させた場合の回転数と、回転体検出センサの感度との関係を図11に示す。同図から、ターボチャージャーの回転数によらず、感度が安定していることがわかる。
実施例2
図2の回転体検出センサ20Bを作製した。この場合、MI素子22と励磁コイル21との向き以外は前述の実施例1と同様とした。
実施例1と同様にターボチャージャー30を測定対象として、回転体検出センサ20Bの評価試験を行った。
試験2−1
ターボチャージャー30が静止している状態において、タービン羽根の先端部32aとMI素子22とのリフトオフを2mm、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21に印加する電圧を0.1V(60kHz)とした場合に、MI素子22の検出出力としてオシロスコープに表示された出力を図12に示す。
図12の波形から、MI素子21の外部磁場感知方向を励磁コイル21の軸に対して水平に配置し、かつタービン羽根32aの近接面に対して垂直に配置すると、前述の図4の波形に比してノイズの多くなることがわかる。
試験2−2
励磁コイル21に印加する電圧を0.3Vに上げる以外は、試験例2−1と同様にしてオシロスコープで出力波形を観察した。結果を図13に示す。
これにより、MI素子21の外部磁場感知方向を励磁コイル21の軸に対して水平に配置した場合でも、励磁コイル21への印加電圧をあげることによりノイズ比を低下させ、正確な測定をできることがわかる。
試験2−3
図14に、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21に印加する電圧を0.1V(60kHz)とした場合の、リフトオフ(mm)と励磁コイル21のコイルの巻数と出力電圧との関係を示す。同図から、実施例1の回転体検出センサでは、リフトオフが狭まるほど出力が大きくなったのに対し、本実施例の回転体検出センサでは、リフトオフが狭まるほど出力が小さくなる。
また、励磁コイル21の巻数が40ターンと80ターンとでは出力差が顕著に異なるが、120ターンより多くしても顕著な出力差はない。
試験2−4
図15に、回路印加電圧を5V(100kHz)、励磁コイル21の巻数を40、80、120、160又は180ターン、励磁コイル21に印加する電圧を励磁コイル21の巻数に応じて0.1、0.15、0.2、0.3V(60kHz)とした場合の、リフトオフ(mm)と励磁コイル21への印加電圧と出力電圧との関係を示す。同図から、励磁コイル21への印加電圧を上げると出力電圧が高くなること、リフトオフの大小による出力電圧差が大きくなり、信号処理がし易くなることがわかる。
試験2−5
試験1−6と同様に、出力電圧の経時変化を調べた。結果を図16に示す。同図のように、出力電圧の経時変化は実施例1と同様に安定していた。
試験2−6
試験1−5と同様に、リフトオフ距離が1mmのときの感度を基準にした相対感度比を求めた。結果を図17に示す。なお、同図には、実施例1の結果も合わせて示した。
また、相対感度比の理論値Vl を、
l =V/V0 =exp−x
(式中、xはリフトオフ値、
Vはリフトオフ値xでの感度の理論値、
0 はx=1mmでの感度)
により求め、これも同図に記載した。
図17から、実施例1の回転体検出センサの相対感度比は、実施例2の相対感度比よりも高く、相対感度比の理論値を超えていることがわかる。
なお、相対感度比については、励磁コイルの巻数や励磁コイルに印加する電圧の周波数を変えた場合にも同様の結果が得られた。
本発明の回転体検出センサは、回転する非磁性導電体の回転数、回転速度、ギャップ、ブレ、ブレ等の検出に使用することができる。
実施例の回転体検出センサの概念図である。 他の実施例の回転体検出センサの概念図である。 回転体検出センサを取り付けたターボチャージャーの概念図である。 実施例の回転体検出センサによる検出出力の波形図である。 実施例の回転体検出センサにおけるリフトオフと出力との関係図である。 実施例の回転体検出センサにおけるリフトオフと出力との関係図である。 実施例の回転体検出センサにおけるリフトオフと出力との関係図である。 リフトオフと相対感度比との関係図である。 出力電圧の経時変化の状態を示す図である。 回転するタービンの羽根を測定対象とした場合の出力のオシロスコープにおける波形図である。 ターボチャージャーの回転数と回転体検出センサの感度との関係図である。 実施例の回転体検出センサによる検出出力の波形図である。 実施例の回転体検出センサによる検出出力の波形図である。 感度と出力電圧との関係図である。 感度と出力電圧との関係図である。 出力電圧と経過時間との関係図である。 相対感度比とリフトオフとの関係図である。 従来の渦電流を利用した回転体検出センサの概念図である。
符号の説明
1 回転体
2 羽根
3 回転体のMI素子に対する近接面
10 従来の回転体検出センサ
11 励磁コイル
12 交流電源
13 増幅器
14 信号処理回路
20A、20B 実施例の回転体検出センサ
21 励磁コイル
22 MI素子
23 発振回路
24 演算回路
24-1 保持回路
24-2 増幅回路
25 先端端子部
26 感度調整コイル
27 発振回路
30 ターボチャージャー
31 圧縮ホイール
32 タービン羽根
32a タービン羽根の先端部
B1 励磁用コイルが発生する磁束

Claims (4)

  1. 非磁性導体からなる回転体の回転数、回転速度又は位置を検出する回転体検出センサであって、
    回転体を励磁する励磁コイル、
    励磁コイルにより回転体に生じた渦電流反磁界による磁束変化を検出する磁気インピーダンス素子、及び
    磁気インピーダンス素子により検出された信号を処理する演算回路
    を備えた回転体検出センサ。
  2. 磁気インピーダンス素子は、その外部磁場感知方向が励磁コイルの軸に対して垂直に配置され、かつ回転体の磁気インピーダンス素子に対する近接面に対して水平に配置される請求項1記載の回転体検出センサ。
  3. 磁気インピーダンス素子は、その外部磁場感知方向が励磁コイルの軸に対して水平に配置され、かつ回転体の磁気インピーダンス素子に対する近接面に対して垂直に配置される請求項1記載の回転体検出センサ。
  4. 励磁コイルが、線径0.01mm〜1mmの銅又はニッケルメッキ銅からなる導線を、外径0.5mm〜10mmとなるように20〜1000ターン巻いたものからなる請求項1〜3のいずれかに記載の回転体検出センサ。
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