JP2013167397A - 間接加熱式乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾燥処理が進んで被乾燥物が減容化しても、ケーシング内の被乾燥物の充填率を高く均一化することを可能にした間接加熱式乾燥装置を提供する。
【解決手段】加熱媒体を回転軸4と撹拌翼20の内部に流通させ、ケーシング内の被乾燥物を間接的に加熱して乾燥処理する間接加熱式乾燥装置の撹拌翼20を、ケーシングの前部側をS1向き、回転軸4の回転方向M前方側の先端部20cから回転方向M後方側の後端部20dに向かうに従い漸次ケーシングの前部側S1に向けて傾斜する第一翼面20aと、ケーシングの後部側S3を向き、回転軸4の軸線O1に直交する第二翼面20bとを有するくさび型で形成する。
【選択図】図3
【解決手段】加熱媒体を回転軸4と撹拌翼20の内部に流通させ、ケーシング内の被乾燥物を間接的に加熱して乾燥処理する間接加熱式乾燥装置の撹拌翼20を、ケーシングの前部側をS1向き、回転軸4の回転方向M前方側の先端部20cから回転方向M後方側の後端部20dに向かうに従い漸次ケーシングの前部側S1に向けて傾斜する第一翼面20aと、ケーシングの後部側S3を向き、回転軸4の軸線O1に直交する第二翼面20bとを有するくさび型で形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、各種バイオマスや、下水汚泥、食品廃棄物等の含水状態の被乾燥物を乾燥(水分低減)処理するための間接加熱式乾燥装置に関する。
バイオマスを直接燃焼し、その熱エネルギーを利用して発電を行ったり、バイオマスをガス化、熱分解してメタノール等のバイオマス燃料、炭化物を製造するなどし、従来、廃棄物として処理されていた各種のバイオマスを資源化して有効利用することが行なわれている。そして、このようにバイオマスを直接燃焼したり、ガス化、熱分解して資源化する際には、乾燥装置を用いてバイオマスを所定の含水率以下に乾燥処理する前処理が必要とされている。また、下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物・厨芥、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕などの廃棄物(含水状態の被乾燥物)を乾燥装置で乾燥処理し、減容化、資源化することも行なわれている。
一方、この種の乾燥装置として間接加熱式乾燥装置が多用されている。この間接加熱式乾燥装置Aは、例えば図9及び図10に示すように、断面略U字状の底部を備えた容器のケーシング1と、ケーシング1の底部側の外面を覆うように設けられ、蒸気、熱媒油、温水などの加熱媒体を流通させてケーシング1(ひいては被乾燥物)を加熱するジャケット2と、軸線O1方向をケーシング1の前後方向Tに配し、ケーシング1の前部側S1(被乾燥物の流れ方向W上流側、一端側)から後部側S3(下流側、他端側)の内部に貫設され、モータなどの回転駆動装置3によって軸線O1回りに回転する回転軸4と、回転軸4に内周端を接続し、回転軸4の軸線O1中心の径方向に突出するとともに中心角θ1が100〜140°程度となるように周方向に延びて略扇形(半月状)に形成された複数の撹拌翼(撹拌板)5とを備えて構成されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
また、ケーシング1は、前部側S1に被乾燥物を投入する投入口6、後部側S3に乾燥処理された被乾燥物を排出する排出口7を備え、前部側S1を後部側S3よりも上方に配し、回転軸4とともに所定の傾斜角度θ2で傾斜して設けられている。さらに、間接加熱式乾燥装置Aには、一般に、例えば互いに逆方向(回転方向M)に回転する2本の回転軸(複数の回転軸)4がケーシング1の内部に横方向に並べて配設されている。さらに、各回転軸4の軸線O1方向の同位置に、扇形の2枚の撹拌翼5が軸線O1中心の周方向に所定の隙間(流通開口10)をあけて配設され、これら軸線O1方向の同位置に配された一対の撹拌翼5を一つの段とし、各回転軸4には、ケーシング1の前部側S1から後部側S3まで、軸線O1方向に所定の間隔をあけ、複数段(n1、n2・・・・n10)の一対の撹拌翼5が配設されている。また、回転軸4と撹拌翼5が中空状に形成され、内部に加熱流体を流通させ、接触する被乾燥物を加熱するように構成されている。
また、撹拌翼5として、ストレート型、傾斜型、くさび型の3種の代表的な形状が採用されている。ストレート型の撹拌翼は、平板状の扇形で形成され、回転軸4の軸線O1直交方向に突設される。すなわち、このストレート型の撹拌翼は、前部側S1の上流側を向く第一翼面5aと後部側S3の下流側を向く第二翼面5bがそれぞれ、回転軸4の軸線O1に直交するように配設される。傾斜型の撹拌翼は、ストレート型の撹拌翼と同様に平板状の扇形で形成され、第一翼面5aと第二翼面5bが回転軸4の軸線O1と斜めに交差するように配設される。
くさび型の撹拌翼5は、一般に、図9及び図11(図11(a):回転軸の径方向外側からの正面視図,図11(b):回転軸及び撹拌翼の展開図)に示すように、第一翼面5aが回転軸4の回転方向M前方の先端部5cから後方の後端部5dに向かうに従い漸次回転軸4の軸線O1方向前部側S1に傾斜し、第二翼面5bが回転軸4の回転方向M前方の先端部5cから後方の後端部5dに向かうに従い漸次回転軸4の軸線O1方向後部側S3に傾斜して、前記先端部5cが尖り、先端部5cから後端部5dに向かうに従い漸次幅寸法が大となる二等辺三角形のくさび型に形成されている。
上記のように構成した間接加熱式乾燥装置Aにおいては、ジャケット2に加熱媒体を流通させてケーシング1を加熱し、また、回転軸4、撹拌翼5の内部に加熱媒体を流通させて回転軸4、撹拌翼5を加熱するとともに、回転軸4を回転させ、ケーシング1の内部で複数の撹拌翼5を回転させる。そして、ケーシング1の前部側S1の投入口6から含水状態の被乾燥物を内部に投入すると、撹拌翼5が回転軸4の回転によって切り込まれ、被乾燥物が繰り返し撹拌、混合される。また、ケーシング1が傾斜しているため、各段(n1・・・n10)の一対の撹拌翼5の周方向の隙間の流路開口10を通じ、被乾燥物が加熱されながら順次前部側S1の上流側から後部側S3の下流側に移動してゆく。このように順次前部側S1から後部側S3に移動しつつ、撹拌翼5によって撹拌、混合されることで、被乾燥物は、後部側S3に向かうに従い順次乾燥(水分低減)処理され、所望の含水率まで乾燥処理された状態で排出口7から排出される。
また、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5を備えている場合には、撹拌翼5の回転方向M前方側の先端部5cが尖っているため、被乾燥物への食い込みが良く、さらに被乾燥物内に進入する際の抵抗が低く、効果的に被乾燥物が撹拌混合されるとともに撹拌翼5への被乾燥物の付着が低減する。これにより、被乾燥物を効率的に乾燥処理することができる。
しかしながら、上記従来の間接加熱式乾燥装置Aにおいては、例えば図12に示すように、ケーシング1内の前部側S1から後部側S3に移動するとともに被乾燥物Pの水分が蒸発し、被乾燥物Pの体積が減少してゆくため、前部側S1に対しケーシング1内の中間部S2や後部側S3で被乾燥物Pの充填率が低くなる。
また、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5を備えている場合、第一翼面5aが先端部5cから後端部5dに向かうに従い漸次前部側S1に傾斜しているため、図11に示すように、この撹拌翼5が被乾燥物Pに切り込んだ際に、第一翼面5aによって被乾燥物Pを前部側S1に逆送する力F1が作用する。しかしながら、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5は、第二翼面5bが先端部5cから後端部5dに向かうに従い漸次後部側S3に傾斜し、この第二翼面5bによって被乾燥物Pを後部側S3に送る力F2が作用するため、回転軸4の軸線O1方向に隣り合う一方の撹拌翼5の第一翼面5aによる逆送推進力F1が他方の撹拌翼5の第二翼面5bによる搬送力F2で相殺されてしまう。これにより、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5を備えている場合であっても、やはり、前部側S1に対しケーシング1内の中間部S2や後部側S3で被乾燥物Pの充填率が低くなる。
そして、図12に示すように、ケーシング1内の中間部S2や後部側S3で被乾燥物Pの充填率が低くなることによって、前部側S1から後部側S3に配されているほど、撹拌翼5、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面が被乾燥物Pと接触せずに大きく露出することになる。すなわち、上記従来の間接加熱式乾燥装置Aでは、被乾燥物Pが乾燥処理されることに伴って、ケーシング1内に無駄空間が発生し、さらに、露出した撹拌翼5、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面からの無駄な熱放散(空焚き)が発生することになり、大きな熱損失、ひいては乾燥効率の低下が生じるという問題があった。
言い換えると、上記従来の間接加熱式乾燥装置Aにおいては、必要以上に大きな伝熱面積(ケーシング1及び撹拌翼5の伝熱面積)を備えていることになり、これによって装置Aが大型化するという不都合を招いていた。
一方、図13に示すように、ケーシング1内の後部側S3に堰板(排出ゲート)11を設け、この堰板11によって乾燥処理が進んだ被乾燥物P’(P)を一旦堰き止め、堰板11を越えた被乾燥物P’を排出口7から排出させるように構成した間接加熱式乾燥装置Aもある(特許文献1、特許文献2参照)。そして、この間接加熱式乾燥装置Aでは、堰板11によって乾燥処理が進んだ被乾燥物P’が堰き止められるため、後部側S3の充填率を高めることができる。
しかしながら、このように堰板11を備えた場合であっても、前部側S1から後部側S3まで均一に高い充填率を維持することができず、ケーシング1の中間部S2の充填率が低くなり、この中間部S2のケーシング1や回転軸4、撹拌翼5の伝熱面が露出してしまう。このため、やはり、被乾燥物Pが乾燥処理されることに伴って、ケーシング1内の中間部S2に無駄空間が発生し、露出した撹拌翼5、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面からの無駄な熱放散が発生することになって、大きな熱損失、ひいては乾燥効率の低下が生じてしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、乾燥処理が進んで被乾燥物が減容化しても、ケーシング内の被乾燥物の充填率を高く均一化することを可能にした間接加熱式乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明の間接加熱式乾燥装置は、前部側に被乾燥物を投入する投入口、後部側に乾燥処理された被乾燥物を排出する排出口が形成され、前部側を後部側よりも上方に配して傾設されるケーシングと、軸線方向を前記ケーシングの前後方向に配し、前記ケーシングの前部側から後部側の内部に軸線回りに回転可能に貫設された回転軸と、前記回転軸の外周面から径方向外側に突出しつつ周方向に延びて略扇形に形成されるとともに、前記回転軸の軸線方向に所定の間隔をあけて複数段で配設された複数の撹拌翼とを備え、加熱媒体を前記回転軸と前記撹拌翼の内部に流通させ、前記ケーシング内の被乾燥物を間接的に加熱して乾燥処理する間接加熱式乾燥装置において、前記ケーシングの前部側を向き、前記回転軸の回転方向前方側の先端部から回転方向後方側の後端部に向かうに従い漸次前記ケーシングの前部側に向けて傾斜する第一翼面と、前記ケーシングの後部側を向き、前記回転軸の軸線に直交する第二翼面とを有するくさび型の撹拌翼を備えていることを特徴とする。
この発明においては、加熱媒体を流通させてケーシング、回転軸、撹拌翼を加熱した状態で、回転軸を回転させるとともにケーシングの内部で複数の撹拌翼を回転させ、投入口から含水状態の被乾燥物を投入すると、被乾燥物が、各段の撹拌翼によって撹拌、混合されるとともに、加熱媒体との間で熱交換してその水分を蒸発させ、乾燥処理することができる。
そして、このとき、第一翼面が回転軸の回転方向前方側の先端部から回転方向後方側の後端部に向かうに従い漸次ケーシングの前部側に向けて傾斜し、第二翼面が回転軸の軸線に直交して、撹拌翼が直角三角形のくさび型に形成されている。このため、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼と異なり、この直角三角形のくさび型の撹拌翼が回転して尖った先端部から被乾燥物に食い込んで(切り込んで)撹拌、混合する際には、第一翼面によって被乾燥物を前部側(投入口側、戻し側)に戻して逆送する逆送推進力が作用するのに対し、第二翼面が軸線に直角の平面であるため、被乾燥物を後部側(排出口側、送り側)に送ろうとする送り力が作用しない。これにより、直角三角形のくさび型の撹拌翼を備えることで、従来の間接加熱式乾燥装置と比較し、ケーシングの傾斜角度が同じであっても、ケーシングの投入口側から排出口側に被乾燥物を乾燥処理しつつ移動する速度が遅くなり、ケーシング内の前部側から後部側までの被乾燥物の充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
また、撹拌翼を直角三角形のくさび型にしても、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼と、先端部の尖り具合が同程度で維持されるため、被乾燥物への食い込み効果、被乾燥物の撹拌効果を喪失するおそれはなく、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼と同様の低動力を維持しながら、被乾燥物の逆送効果を得ることができる。
また、本発明の間接加熱式乾燥装置において、前記ケーシングの後部側に、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を一時的に堰き止める堰板が設けられている場合には、前記第一翼面と前記第二翼面を有するくさび型の撹拌翼を前記ケーシングの前部側と後部側の間の中間部に配設し、前記堰板が設けられていない場合には、前記第一翼面と前記第二翼面を有するくさび型の撹拌翼を前記ケーシングの中間部と後部側に配設して構成されていることが望ましい。
ここで、本発明において、「ケーシングの前部側、中間部、後部側」はそれぞれ、ケーシングの投入口から排出口までの前後方向の長さ区間を三等分して形成される前部側の領域、前部側と後部側の中間部分の領域、後部側の領域を示す。
あるいは、全ての撹拌翼に、ストレート型、傾斜型、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼を採用し、堰板を備えて間接加熱式乾燥装置を構成した場合に、所定の充填率(予め設定した充填率の規定値)を下回る中間部分の領域を「中間部」とし、この「中間部」よりも投入口側の領域を「前部側」、「中間部」から堰板までの領域(堰板を備えていない場合には「中間部」から排出口までの領域)を「後部側」とする。
あるいは、全ての撹拌翼に、ストレート型、傾斜型、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼を採用し、堰板を備えて間接加熱式乾燥装置を構成した場合に、所定の充填率(予め設定した充填率の規定値)を下回る中間部分の領域を「中間部」とし、この「中間部」よりも投入口側の領域を「前部側」、「中間部」から堰板までの領域(堰板を備えていない場合には「中間部」から排出口までの領域)を「後部側」とする。
この発明においては、堰板の有無によって、被乾燥物の乾燥処理の進行に伴い被乾燥物の充填率が低下しやすいケーシングの中間部や後部側に選択的に、前記第一翼面と前記第二翼面を有して直角三角形のくさび型に形成した撹拌翼を配置することで、確実且つ効果的に被乾燥物の充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
さらに、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記各段の撹拌翼によって形成され、前記被乾燥物を前記ケーシングの前部側から後部側に流通させるための開口が流路開口とされ、前記ケーシングの後部側に、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を一時的に堰き止める堰板が設けられている場合には、前記ケーシングの前部側と後部側の間の中間部の前記各段の流路開口が、前記前部側と後部側の前記各段の流路開口よりも小面積となるように前記各段の撹拌翼を形成し、前記堰板が設けられていない場合には、前記ケーシングの中間部と後部側の前記各段の流路開口が、前記前部側の前記各段の流路開口よりも小面積となるように前記各段の撹拌翼を形成して構成されていることがより望ましい。
この発明においては、前記第一翼面と前記第二翼面を有して直角三角形のくさび型に形成した撹拌翼を備えることで、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化させることに加え、堰板の有無によって、被乾燥物の乾燥処理の進行に伴い被乾燥物の充填率が低下しやすいケーシングの中間部や後部側に選択的に大きな撹拌翼(中心角が大きな撹拌翼)を設けるなどして、流路開口を小面積にすることで、ケーシングの中間部や後部側での被乾燥物の移動速度を遅くすることができ、より確実且つ効果的に被乾燥物の充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
また、このようにケーシングの中間部や後部側に大きな撹拌翼を設けることにより、単位容積当たりの伝熱面積が大きくなるため、被乾燥物の乾燥処理の効率を高めることができる。このため、装置の小型化を図ることも可能になる。
また、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記撹拌翼の後端部(20d)に、回転とともに被乾燥物を掻き揚げるための掻揚板が一体に設けられ、前記掻揚板は、前記撹拌翼の後端部から前記回転軸の回転方向後方に向かうに従い漸次前記ケーシングの前部側に向けて傾斜するとともに前記撹拌翼の第一翼面と交差する傾斜角度で傾斜して、前記第一翼面よりも前記ケーシングの前部側に突出する逆送傾斜面を備えて形成されていることがさらに望ましい。
この発明においては、掻揚板が、ケーシングの前部側に向けて傾斜するとともに第一翼面よりもケーシングの前部側に突出する逆送傾斜面を備えているため、直角三角形のくさび型の撹拌翼が回転して尖った先端部から被乾燥物に食い込んで撹拌、混合する際に、第一翼面によって前部側に戻して逆送する逆送推進力に加え、掻揚板の逆送傾斜面に当たってさらにケーシングの前部側に戻して逆送する力を被乾燥物に作用させることができ、より大きく効果的な逆送効果を得ることが可能になる。これにより、より確実且つ効果的に、ケーシング内の前部側から後部側までの被乾燥物の充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
さらに、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記撹拌翼の後端部に、回転とともに被乾燥物を掻き揚げるための掻揚板が一体に設けられ、前記ケーシングの後部側の前記撹拌翼には、前記ケーシングの前部側の前記撹拌翼の前記掻揚板よりも掻揚面積が大きな掻揚板が設けられていることが望ましい。
ここで、例えば下水汚泥などを乾燥処理する場合、投入口から投入して順次被乾燥物がケーシングの前部側から後部側に移動しつつ乾燥処理されることで、後部側の乾燥処理が進んだ被乾燥物がさらさらの粉粒体状となり、撹拌翼がくさび型であることによる撹拌、混合効果が小さくなる。
これに対し、この発明においては、ケーシングの後部側(S3)の撹拌翼(20)に大きな掻揚面積の掻揚板(25)が配設されているため、この掻揚板による掻揚効果で、さらさらの粉粒体状の被乾燥物であっても、確実且つ効果的に撹拌、混合することができる。これにより、被乾燥物の乾燥処理の効率を高めることができる。
また、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記回転駆動装置の駆動を制御する制御手段を備えていることがより望ましい。
この発明においては、ケーシング内の被乾燥物の充填率が規定値よりも低く(高く)なると、回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクが低く(高く)なるため、この回転駆動装置の回転トルクをトルク検知手段で検知し、回転トルクが低く(高く)なるとともに、制御手段によって回転駆動装置を制御して回転数を低下(上昇)させることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段で被乾燥物の上面高さ、ひいては被乾燥物の充填率を検知し、ケーシング内の被乾燥物の充填率(上面高さ)が規定値よりも低くなるとともに、制御手段によって回転駆動装置を制御して回転数を低下させることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
さらに、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、前記ケーシングの後部側に、堰板昇降装置によって昇降可能に設けられ、且つ堰き止め高さレベルを調節可能に設けられ、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を前記堰き止め高さレベルに応じて一時的に堰き止める堰板と、前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記堰板昇降装置の駆動を制御し、前記堰板の堰き止め高さレベルを調節する制御手段とを備えていてもよい。
この発明においては、ケーシング内の被乾燥物の充填率が規定値よりも低くなると、回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクが低くなるため、この回転駆動装置の回転トルクをトルク検知手段で検知し、回転トルクが低くなるとともに、制御手段によって堰板昇降装置を制御して堰板を上昇させることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段で被乾燥物の上面高さ、ひいては被乾燥物の充填率を検知し、ケーシング内の被乾燥物の充填率(上面高さ)が規定値よりも低くなるとともに、制御手段によって堰板昇降装置を制御して堰板を上昇させることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
また、本発明の間接加熱式乾燥装置においては、前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、前記ケーシングの前部側又は後部側を昇降可能に支持するケーシング昇降装置と、前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記ケーシング昇降装置の駆動を制御し、前記ケーシングの傾斜角度を調節する制御手段とを備えていてもよい。
この発明においては、ケーシング内の被乾燥物の充填率が規定値よりも低くなると、回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクが低くなるため、この回転駆動装置の回転トルクをトルク検知手段で検知し、回転トルクが低くなるとともに、制御手段によってケーシング昇降装置を制御してケーシングの傾斜角度を小さくすることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段で被乾燥物の上面高さ、ひいては被乾燥物の充填率を検知し、ケーシング内の被乾燥物の充填率(上面高さ)が規定値よりも低くなるとともに、制御手段によってケーシング昇降装置を制御してケーシングの傾斜角度を小さくすることで、被乾燥物の充填率を規定値に戻すことができる。これにより、被乾燥物の充填率を高充填率で均一化することができる。
本発明の間接加熱式乾燥装置においては、直角三角形のくさび型の撹拌翼を備えることで、従来の間接加熱式乾燥装置と比較し、ケーシングの傾斜角度が同じであっても、ケーシングの投入口側から排出口側に被乾燥物を乾燥処理しつつ移動する速度が遅くなり、ケーシング内の前部側から後部側までの被乾燥物の充填率を高く均一化させることが可能になる。
よって、本発明の間接加熱式乾燥装置によれば、撹拌翼、回転軸およびケーシング内の伝熱面が被乾燥物と接触せずに大きく露出することがなく、ケーシング内の無駄空間の発生を抑えることができ、露出した伝熱面からの無駄な熱放散、すなわち空焚きの発生を抑止することが可能になるとともに、乾燥処理の効率、熱効率を大幅に向上させることが可能になる。
また、乾燥物の充填率を高く均一化させることができることで、従来の間接加熱式乾燥装置のように必要以上に大きな伝熱面積(ケーシング及び撹拌翼の伝熱面積)を備えることにはならず、装置の小型化を図ることが可能になる。
以下、図1から図5を参照し、本発明の第1実施形態に係る間接加熱式乾燥装置について説明する。ここで、本実施形態は、各種のバイオマス、下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物・厨芥、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕などの廃棄物などの被乾燥物を乾燥(水分低減)処理するための間接加熱式乾燥装置に関するものである。
本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bは、図1及び図2に示すように、従来の間接加熱式乾燥装置Aと同様、断面略U字状の底部を備えた容器であるケーシング1と、ケーシング1(ひいては被乾燥物P)を加熱するジャケット2と、ケーシング1の前後方向Tの前部側S1(被乾燥物Pの流れ方向W上流側、一端側)から後部側S3(下流側、他端側)の内部に貫設され、モータなどの回転駆動装置3によって軸線O1回りに回転する回転軸4と、回転軸4に内周端を接続し、回転軸4の軸線O1中心の径方向に突出するとともに周方向に延びて略扇形に形成された複数の撹拌翼5、20とを備えて構成されている。
また、ケーシング1は、前部側S1に投入口6、後部側S3に排出口7を備え、前部側S1を後部側S3よりも上方に配し、回転軸4とともに所定の傾斜角度θ2で傾斜して設けられている。さらに、間接加熱式乾燥装置Bには、互いに逆方向に回転する2本の回転軸4がケーシング1の内部に並設されている。さらに、各回転軸4の軸線O1方向の同位置に、扇形の2枚の撹拌翼5、20が軸線O1中心の周方向に所定の隙間(流通開口10)をあけて配設され、これら軸線O1方向の同位置に配された一対の撹拌翼5、20を一つの段とし、前部側S1から後部側S3まで、軸線O1方向に所定の間隔をあけ、複数段(n1、n2・・・n10)の一対の撹拌翼(5,5、20,20)が配設されている。このとき、各段(n1、n2・・・n10)の撹拌翼5、20によって形成され、被乾燥物Pをケーシング1の前部側S1から後部側S3に流通させるための開口が流路開口10とされている。また、回転軸4と撹拌翼5、20は、中空状に形成され、内部に加熱流体を流通させ、接触する被乾燥物Pを加熱するように構成されている。
一方、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bにおいては、図1から図3(図3(a):回転軸の径方向外側からの正面視図,図3(b):回転軸及び撹拌翼の展開図)に示すように、ケーシング1の前部側S1を向き、回転軸4の回転方向M前方側の先端部20cから回転方向M後方側の後端部20dに向かうに従い漸次ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜する第一翼面20aと、ケーシング1の後部側S3を向き、回転軸4の軸線O1に直交する第二翼面20bとを有するくさび型の撹拌翼20を備えている。すなわち、このくさび型の撹拌翼20は、軸線O1中心に回転する回転軸4の回転方向M後方側から前方側に向かうに従い漸次その幅寸法が小となるように形成され、回転軸4の回転方向M前方の先端部20cを鋭角の頂点とする直角三角形を呈するように形成されている。
また、本実施形態において、図1に示すように、堰板11が設けられていない場合には、直角三角形のくさび型の撹拌翼20がケーシング1の中間部S2と後部側S3に配設される。一方、図4に示すように、ケーシング1の後部側S3に、前部側S1から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物Pを一時的に堰き止める堰板11が設けられている場合には、直角三角形のくさび型の撹拌翼20がケーシング1の前部側S1と後部側S3の間の中間部S2に配設される。なお、この直角三角形のくさび型の撹拌翼20以外の撹拌翼5には、従来のストレート型、傾斜型、二等辺三角形のくさび型の撹拌翼が適宜選択して用いられている。
ここで、本実施形態では、全ての撹拌翼に、従来のストレート型、傾斜型、くさび型の撹拌翼を採用し、堰板11を備えて間接加熱式乾燥装置Aを構成した場合に(図12に示した状態)、所定の充填率(予め設定した充填率の規定値H)を下回る中間部分の領域を「中間部S2」とし、この「中間部S2」よりも投入口6側の領域を「前部側S1」、「中間部S2」から堰板11までの領域(堰板11を備えていない場合には「中間部S2」から排出口7までの領域)を「後部側S3」とする。なお、ケーシング1の投入口6から排出口7までの前後方向Tの長さ区間を三等分し、前部側の領域を「前部側S1」、後部側の領域を「後部側S3」、「前部側S1」と「後部側S3」の間の中間部分の領域を「中間部S2」と便宜的に設定するようにしてもよい。
そして、上記のように構成した本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bにおいては、ジャケット1に加熱媒体を流通させてケーシング1を加熱し、また、回転軸4、撹拌翼5、20の内部に加熱媒体を流通させて回転軸4、撹拌翼5、20を加熱する。この状態で、回転駆動装置3を駆動して回転軸4を回転させ、ケーシング1の内部で複数の撹拌翼5、20を回転させるとともに、投入口6から含水状態の被乾燥物Pをケーシング1の前部側S1の内部に投入する。すると、撹拌翼5、20が回転とともに被乾燥物Pに食い込み、この被乾燥物Pが繰り返し撹拌、混合される。また、ケーシング1が傾斜しているため、各段(n1・・・n10)の撹拌翼5、20の間の流路開口10を通じ、被乾燥物Pが加熱されながら順次前部側S1から後部側S3に移動する。このように順次前部側S1から後部側S3に移動しつつ、撹拌翼5、20によって撹拌、混合されることで、被乾燥物Pは、後部側S3の下流側に向かうに従って乾燥処理されてゆき、所望の含水率に乾燥処理された被乾燥物P(乾燥物P’)が排出口7から排出される。
ここで(図12、図13参照)、例えば、下水汚泥を乾燥処理する場合、投入口6から投入した前部側S1の上流側で、含水率が80%程度で粘性が大きく軟らかい塊状であるのに対し、前部側S1からケーシング1の中間部S2に移動した下水汚泥Pは、含水率が50〜65%程度で大きな塊状となる。また、さらに後部側S3に移動した下水汚泥Pは、含水率が40〜50%以下で粘性が小さくなり、粉粒状になって、排出口7から排出される。また、このとき、後部側S3の下流側に堰板11がある場合には、この堰板11で一時的に堰き止められ、堰板11を順次乗り越えた被乾燥物P’が排出口7から排出されてゆく。
従来のように全ての撹拌翼が二等辺三角形のくさび型に形成された撹拌翼5である場合には、図11に示したように、第一翼面5aと第二翼面5bの傾斜角が線対称(同等)であるため、撹拌翼5が先端部5cから被乾燥物Pに食い込んで撹拌する際に、被乾燥物Pを第一翼面5aによって投入口6側(戻し側)に戻して逆送する逆送推進力F1が作用するが、第二翼面5bによって排出口7側(送り側)に送ろうとする送り力F2で逆送推進力F1が相殺されてしまう。このため、ケーシング1内の前部側S1から後部側S3に移動するとともに被乾燥物Pの水分が蒸発し、被乾燥物Pの体積が減少してゆくとともに、前部側S1に対しケーシング1内の中間部S2や後部側S3で被乾燥物Pの充填率が低くなり、また、堰板11がある場合には、中間部S2で被乾燥物Pの充填率が低くなってしまう。
これに対し、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bにおいては、ケーシング1の中間部S2から後部側S3に(堰板11がある場合には中間部S2に)、第一翼面20aが先端部20cから後端部20dに向かうに従い漸次前部側S1に向けて傾斜し、第二翼面20bが回転軸4の軸線O1に直交してなる直角三角形のくさび型の撹拌翼20が配設されている。
そして、図3(b)に示すように、この直角三角形のくさび型の撹拌翼20が回転して尖った先端部20cから被乾燥物Pに食い込んで撹拌、混合する際には、第一翼面20aによって被乾燥物Pを前部側S1(投入口6側、戻し側)に戻して逆送する逆送推進力F1が作用するのに対し、第二翼面20bが軸線O1に直角の平面であるため、被乾燥物Pを後部側S3(排出口7側、送り側)に送ろうとする送り力F2が作用しない。
このため、この直角三角形のくさび型の撹拌翼20をケーシング1の中間部S2や後部側S3に備えることで、図5に示すように、ケーシング1の投入口6側から排出口7側に被乾燥物Pを乾燥処理しつつ移動する速度が遅くなり、ケーシング1内の前部側S1から後部側S3までの被乾燥物Pの充填率が規定値Hを満たす高充填率で均一化することになる。
また、このとき、撹拌翼20を直角三角形のくさび型にしても、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5と、先端部20cの尖り具合が同程度で維持される。このため、被乾燥物Pへの食い込み効果、被乾燥物Pの撹拌効果を喪失するおそれはない。
したがって、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bにおいては、第一翼面20aが先端部20cから後端部20dに向かうに従い漸次ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜し、第二翼面20bが回転軸4の軸線O1に直交する直角三角形のくさび型の撹拌翼20を備えることで、従来の間接加熱式乾燥装置Aと比較し、ケーシング1の傾斜角度θ2が同じであっても、ケーシング1の投入口6側から排出口7側に被乾燥物Pを乾燥処理しつつ移動する速度が遅くなり、ケーシング1内の前部側S1から後部側S3までの被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
また、撹拌翼20を直角三角形のくさび型にしても、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5と、先端部20cの尖り具合が同程度で維持されるため、被乾燥物Pへの食い込み効果、被乾燥物Pの撹拌効果を喪失するおそれはなく、従来の二等辺三角形のくさび型の撹拌翼5と同様の低動力を維持しながら、被乾燥物Pの逆送効果を得ることができる。
よって、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bによれば、撹拌翼5、20、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面が被乾燥物Pと接触せずに大きく露出することがなく、ケーシング1内の無駄空間の発生を抑えることができ、露出した伝熱面からの無駄な熱放散、すなわち空焚きの発生を抑止することが可能になるとともに、乾燥処理の効率、熱効率を大幅に向上させることが可能になる。
さらに、被乾燥物Pの充填率を高く均一化させることができることで、従来の間接加熱式乾燥装置Aのように必要以上に大きな伝熱面積(ケーシング1及び撹拌翼5、20の伝熱面積)を備えることにはならず、装置Bの小型化を図ることが可能になる。
そして、このように装置Bの小型化を図ることが可能になることで、材料費・機器費などのイニシャルコストを低減できる。また、装置Bの小型化を図ることで、熱放散面積が小さくなり熱損失(ヒートロス)を低減でき、熱効率の向上とともに消費エネルギー(ランニングコスト)と維持管理費の削減も可能になる。よって、ライフサイクルコストの削減が可能になる。
また、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Bにおいては、ケーシング1の後部側S3に、前部側S1から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物Pを一時的に堰き止める堰板11が設けられている場合には、直角三角形のくさび型の撹拌翼20をケーシング1の中間部S2に配設し、堰板11が設けられていない場合には、直角三角形のくさび型の撹拌翼20をケーシング1の中間部S2と後部側S3に配設して構成され、このように、堰板11の有無によって、被乾燥物Pの乾燥処理の進行に伴い被乾燥物Pの充填率が低下しやすいケーシング1の中間部S2や後部側S3に選択的に、直角三角形のくさび型に形成した撹拌翼20を配置することで、確実且つ効果的に被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
以上、本発明に係る間接加熱式乾燥装置の第1実施形態について説明したが、本発明は上記の第1実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、ケーシングの後部側S3に堰板11が設けられている場合には、ケーシング1の前部側S1と後部側S3の間の中間部S2の各段の流路開口10が、前部側S1と後部側S3の各段の流路開口10よりも小面積となるように各段の撹拌翼5、20を形成し、堰板11が設けられていない場合には、ケーシング1の中間部S2と後部側S3の各段の流路開口10が、前部側S1の前記各段の流路開口10よりも小面積となるように各段の撹拌翼5、20を形成してもよい。すなわち、例えば、従来、中心角θ1が135°程度である中間部S2や後部側S3の略扇形の撹拌翼5、20を、中心角θ1が150°程度の大きな撹拌翼5、20にするなど、堰板11の有無によって被乾燥物Pの乾燥処理の進行に伴い被乾燥物Pの充填率が低下しやすいケーシング1の中間部S2や後部側S3に選択的に大きな撹拌翼5、20を設けるなどして、被乾燥物Pの充填率が低下しやすい中間部S2や後部側S3の各段の流路開口10を小さく形成するようにしてもよい。
そして、この場合には、直角三角形のくさび型に形成した撹拌翼20を備えることで、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化させることに加え、ケーシング1の中間部S2や後部側S3の各段の流路開口10を小面積にすることで、中間部S2や後部側S3での被乾燥物Pの移動速度をさらに遅くすることができ、より確実且つ効果的に被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
また、このようにケーシング1の中間部S2や後部側S3に大きな撹拌翼5、20を設けることにより、単位容積当たりの伝熱面積が大きくなるため、被乾燥物Pの乾燥処理の効率を高めることができる。このため、装置Bの小型化を図ることも可能になる。
次に、図6、図7(及び図1から図5)を参照し、本発明の第2実施形態に係る間接加熱式乾燥装置について説明する。本実施形態は、第1実施形態と同様、各種のバイオマス、下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物・厨芥、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕などの廃棄物などの被乾燥物を乾燥処理するための間接加熱式乾燥装置に関するものである。よって、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態の間接加熱式乾燥装置Cは、図1(図2、図4、図5)に示すように、第1実施形態と同様、ケーシング1と、ジャケット2と、回転軸4と、複数の撹拌翼5、20とを備えて構成されている。
また、ケーシング1の前部側S1を向き、回転軸4の回転方向M前方側の先端部20cから回転方向M後方側の後端部20dに向かうに従い漸次ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜する第一翼面20aと、ケーシング1の後部側S3を向き、回転軸4の軸線O1に直交する第二翼面20bとを有する直角三角形のくさび型の撹拌翼20を備えている。さらに、この直角三角形のくさび型の撹拌翼20は、第1実施形態と同様、堰板11の有無に応じて、ケーシング1の中間部S2、後部側S3に選択的に配設されている。
一方、図6(図6(a):回転軸の径方向外側からの正面視図,図6(b):回転軸及び撹拌翼の展開図)に示すように、本実施形態においては、撹拌翼20の後端部20d(回転軸4の回転方向M後方側の端部)に、撹拌翼20の回転とともにケーシング1内の被乾燥物Pを掻き揚げて、撹拌、混合効率、ひいては乾燥効率を高めるための掻揚板(掻揚羽根)25が一体に設けられている。また、この掻揚板25は、例えば、撹拌翼20の後端面よりも大きな面積を有する平板部25aを備えて形成され、撹拌翼20の後端面に平板部20aの一面を面接触させて取り付けられている。
さらに、この掻揚板25は、平板部25aの第一翼面20a側の一側端部から回転軸4の回転方向M後方側に向かうに従い漸次前方側に傾斜する逆送傾斜面25cを有する板状の逆送部25bを備えて形成されている。また、この逆送部25bは、逆送傾斜面25cが、撹拌翼20の第一翼面20aと後端面の交点よりも前方側に突出するとともに、第一翼面20aと交差する傾斜角度をもって形成されている。すなわち、本実施形態の掻揚板25は、撹拌翼20の後端部20dから回転軸4の回転方向M後方に向かうに従い漸次ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜するとともに撹拌翼20の第一翼面20aと交差する傾斜角度で傾斜して、第一翼面20aよりもケーシング1の前部側S1に突出する逆送傾斜面25cを備えて形成されている。
そして、このように構成した本実施形態の間接加熱式乾燥装置Cにおいては、撹拌翼5、20が回転とともにその尖った先端部5c、20cから食い込んで、被乾燥物Pが繰り返し撹拌、混合され、また、撹拌翼20の後端部20dに取り付けた掻揚板25によって被乾燥物Pが繰り返し掻き揚げられて、効率的に撹拌、混合される。
また、このとき、図6(b)に示すように、掻揚板25が、ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜するとともに第一翼面20aよりもケーシング1の前部側S1に突出する逆送傾斜面25cを備えているため、直角三角形のくさび型の撹拌翼20が回転して尖った先端部20cから被乾燥物Pに食い込んで撹拌、混合する際に、第一翼面20aによって前部側S1に戻して逆送する逆送推進力F1に加え、掻揚板25の逆送傾斜面25cに当たってさらにケーシング1の前部側S1に戻して逆送する力F1が被乾燥物Pに作用する。
ここで、図7(a)に示すように、従来の二等辺三角形のくさび型に形成された撹拌翼5の後端部5dに、従来の逆送部25bがない平板状の掻揚板24を設けた場合には、撹拌翼5が二等辺三角形のくさび型に形成されていることで、被乾燥物Pの逆送推進力F1が隣り合う撹拌翼5の傾斜する第二翼面5bで送られた被乾燥物Pの送り力F2で打ち消される上、撹拌板5によって逆送推進力F1が生じることがなく、被乾燥物Pを逆送する効果を得ることができない。
また、図7(b)に示すように、本発明にかかる直角三角形のくさび型に形成された撹拌翼25の後端部20dに、従来の平板状の掻揚板24を設けた場合には、掻揚板24によって被乾燥物Pを前部側S1に戻して逆送する逆送推進力F1が生じない。このため、この構成では、第1実施形態に示した通り、撹拌翼20を直角三角形のくさび型の第一翼面20aによって被乾燥物Pを前部側S1に逆送する逆送推進力F1のみで逆送効果が発揮されることになる。
一方、図7(c)に示すように、従来の二等辺三角形のくさび型に形成された撹拌翼5の後端部5dに、本実施形態の逆送部25bを備えた掻揚板25を設けた場合には、逆送部25bの逆送傾斜面25cによって被乾燥物Pを前部側S1に逆送する逆送推進力F1が作用する。しかしながら、この掻揚板25の逆送部25bによる被乾燥物Pの逆送推進力F1は、その大きさが小さかったり、隣り合う撹拌翼5の傾斜する第二翼面5bで送られた被乾燥物Pの送り力F2で打ち消されてしまう。このため、この構成でも、やはり、十分に被乾燥物Pを逆送する効果を得ることができない。
これに対し、図7(d)に示すように、撹拌翼20が直角三角形のくさび型に形成されていると、第二翼面20bで送り力F2が発生しないため、掻揚板25の逆送部25bによって逆送した被乾燥物Pの逆送推進力F1が打ち消されることがなく、撹拌翼20を直角三角形のくさび型に形成することによる逆送効果と、逆送部25bを備えて掻揚板25を形成することによる逆送効果とが相乗的に作用し、大きな逆送推進力F1が被乾燥物Pに作用することになる。これにより、より確実且つ効果的に被乾燥物Pの充填率の高い均一化が図れることになる。
したがって、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Cによれば、第1実施形態の作用効果を得ることができるとともに、掻揚板25が、ケーシング1の前部側S1に向けて傾斜するとともに第一翼面20aよりもケーシング1の前部側S1に突出する逆送傾斜面25cを備えているため、直角三角形のくさび型の撹拌翼20が回転して尖った先端部20cから被乾燥物Pに食い込んで撹拌、混合する際に、第一翼面20aによって前部側S1に戻して逆送する逆送推進力F1に加え、掻揚板25の逆送傾斜面25cに当たってさらにケーシング1の前部側S1に戻して逆送する力を被乾燥物Pに作用させることができ、より大きく効果的な逆送効果を得ることが可能になる。これにより、より確実且つ効果的に、ケーシング1内の前部側S1から後部側S3までの被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化させることが可能になる。
よって、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Cによれば、さらに確実に、撹拌翼5、20、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面が被乾燥物Pと接触せずに大きく露出することがなく、ケーシング1内の無駄空間の発生を抑えるとともに、露出した伝熱面からの無駄な熱放散、すなわち空焚きの発生を抑止することが可能になる。
以上、本発明に係る間接加熱式乾燥装置の第2実施形態について説明したが、本発明は上記の第2実施形態に限定されるものではなく、第1実施形態の構成、変更例を含め、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Cにおいても、第1実施形態と同様に、被乾燥物Pの充填率が低下してしまう箇所に直角三角形のくさび型の撹拌翼20、さらに逆送部25bを有する掻揚板25を備えた撹拌翼20を適用し、他の部分は従来の撹拌翼5として構成してもよい。
ここで、例えば下水汚泥などを乾燥処理する場合、投入口6から投入して順次被乾燥物Pがケーシング1の前部側S1から後部側S3に移動しつつ乾燥処理されることで、後部側S3の乾燥処理が進んだ被乾燥物P’(P)がさらさらの粉粒体状となり、撹拌翼5、20がくさび型であることによる撹拌、混合効果が小さくなる。これに対し、ケーシング1の後部側S3の撹拌翼5、20に、ケーシングの前部側S1の撹拌翼5の掻揚板25よりも掻揚面積が大きな掻揚板25を設けるようにしてもよい。このように、ケーシング1の後部側S3に、大きな掻揚面積の掻揚板25を配設した場合には、この掻揚板25による掻揚効果で、さらさらの粉粒体状の被乾燥物P’であっても、確実且つ効果的に撹拌、混合することができる。これにより、被乾燥物Pの乾燥処理の効率を高めることができる。
次に、図8(及び図1から図5)を参照し、本発明の第3実施形態に係る間接加熱式乾燥装置について説明する。本実施形態は、第1、第2施形態と同様、各種のバイオマス、下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物・厨芥、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕などの廃棄物などの被乾燥物を乾燥処理するための間接加熱式乾燥装置に関するものである。よって、第1、第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態の間接加熱式乾燥装置Dは、第1、第2実施形態と同様、図8に示すように、ケーシング1と、ジャケット2と、回転軸4と、複数の撹拌翼5、20とを備えて構成されている。また、撹拌翼20は、少なくともその一部が第1実施形態と同様の撹拌翼5、20(又は第2実施形態と同様の掻揚板25を取り付けた撹拌翼5、20)であり、直角三角形のくさび型に形成されている。
一方、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Dにおいては、まず、回転軸4(及び撹拌翼5、20)を回転駆動する回転駆動装置3の回転トルクを検知するトルク検知手段26及び/又はケーシング1内の被乾燥物Pの上面高さひいては充填率を検知する高さレベル検知手段27が具備されている。また、高さレベル検知手段27は、ケーシング1の前部側S1から後部側S3の間に複数設けられ、前部側S1、中間部S2、後部側S3など、複数箇所の被乾燥物Pの上面高さ(充填率)を検知できるように設けられている。
また、ケーシング1の後部側S3に堰板11を備え、この堰板11を、堰板昇降装置28の駆動によって上下方向に昇降可能に設け、且つ堰き止め高さレベルRを調節可能に設けて構成するようにしてもよい。すなわち、ケーシング1の前部側S1から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物Pが堰板1の堰き止め高さレベルRに応じて一時的に堰き止められ、この堰き止め高さレベルRを自在に変えることができるように構成してもよい。
さらに、ケーシング1の前部側S1又は後部側S3を昇降可能に支持するジャッキなどのケーシング昇降装置29を備え、このケーシング昇降装置29の駆動によって、ケーシング1の傾斜角度θ2を調節できるように構成してもよい。
そして、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Dにおいては、トルク検知手段26及び/又は高さレベル検知手段27の検知結果に基づいて回転駆動装置3の駆動を制御する制御手段30を備えている。
また、堰板昇降装置28によって上下方向に昇降可能に堰板11を設けた場合には、制御手段30が、トルク検知手段26及び/又は高さレベル検知手段27の検知結果に基づいて堰板昇降装置28の駆動を制御し、堰板11の堰き止め高さレベルRを調節するように構成する。
さらに、ケーシング昇降装置29によってケーシング1の傾斜角度θ2を調節可能に構成した場合には、制御手段30が、トルク検知手段26及び/又は高さレベル検知手段27の検知結果に基づいてケーシング昇降装置29の駆動を制御し、ケーシング1の傾斜角度θ2を調節するように構成する。
そして、上記構成からなる本実施形態の間接加熱式乾燥装置Dにおいては、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率が規定値Hよりも低くなると、回転軸4を回転させる回転駆動装置3の回転トルクが低くなるため、この回転駆動装置3の回転トルクをトルク検知手段26で検知し、回転トルクが低くなるとともに、制御手段30によって回転駆動装置3を制御して回転数を低下させる。これにより、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができ、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段27で被乾燥物Pの上面高さ、ひいては被乾燥物Pの充填率を検知し、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率(上面高さ)が規定値Hよりも低くなるとともに、制御手段30によって回転駆動装置3を制御して回転数を低下させることで、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができる。これにより、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
また、堰板昇降装置28によって上下方向に昇降可能に堰板11を設けた場合には、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率が規定値Hよりも低くなると、回転軸4を回転させる回転駆動装置3の回転トルクが低くなるため、この回転駆動装置3の回転トルクをトルク検知手段26で検知し、回転トルクが低くなるとともに、制御手段30によって堰板昇降装置28を制御して堰板11を上昇させる。これにより、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができ、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段27で被乾燥物Pの上面高さ、ひいては被乾燥物Pの充填率を検知し、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率が規定値Hよりも低くなるとともに、制御手段30によって堰板昇降装置28を制御して堰板11を上昇させることで、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができる。これにより、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
さらに、ケーシング昇降装置29によってケーシング1の傾斜角度θ2を調節可能に構成した場合には、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率が規定値Hよりも低くなると、回転軸4を回転させる回転駆動装置3の回転トルクが低くなるため、この回転駆動装置3の回転トルクをトルク検知手段26で検知し、回転トルクが低くなるとともに、制御手段30によってケーシング昇降装置29を制御してケーシング1の傾斜角度θ2を小さくする。これにより、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができ、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
また、高さレベル検知手段27で被乾燥物Pの上面高さ、ひいては被乾燥物Pの充填率を検知し、ケーシング1内の被乾燥物Pの充填率が規定値Hよりも低くなるとともに、制御手段30によってケーシング昇降装置29を制御してケーシング1の傾斜角度θ2を小さくすることで、被乾燥物Pの充填率を規定値Hに戻すことができる。これにより、被乾燥物Pの充填率を高充填率で均一化することができる。
したがって、本実施形態の間接加熱式乾燥装置Dにおいても、第1、第2実施形態の作用効果を得ることができるとともに、さらに確実に、撹拌翼5、20、回転軸4およびケーシング1内の伝熱面が被乾燥物Pと接触せずに大きく露出することがなく、ケーシング1内の無駄空間の発生を抑えるとともに、露出した伝熱面からの無駄な熱放散、すなわち空焚きの発生を抑止することが可能になる。
以上、本発明に係る間接加熱式乾燥装置の第3実施形態について説明したが、本発明は上記の第3実施形態に限定されるものではなく、第1、第2実施形態の構成、変更例を含め、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ケーシング
2 ジャケット
3 回転駆動装置
4 回転軸
5 撹拌翼
5a 第一翼面
5b 第二翼面
5c 先端部
5d 後端部
6 投入口
7 排出口
10 流路開口
11 堰板
20 撹拌翼
20a 第一翼面
20b 第二翼面
20c 先端部
20d 後端部
24 従来の掻揚板
25 掻揚板
25a 平板部
25b 逆送部
25c 逆送傾斜面
26 トルク検知手段
27 高さレベル検知手段
28 堰板昇降装置
29 ケーシング昇降装置
30 制御手段
A 従来の間接加熱式乾燥装置
B 間接加熱式乾燥装置
C 間接加熱式乾燥装置
D 間接加熱式乾燥装置
F1 逆送推進力
F2 送り力
H 規定値
O1 回転軸の軸線
P 被乾燥物
P’ 乾燥処理された被乾燥物(乾燥物)
R 堰板高さレベル
S1 前部側
S2 中間部
S3 後部側
T ケーシングの前後方向
W 被乾燥物の流れ方向
θ1 撹拌翼の中心角
θ2 ケーシング及び回転軸の傾斜角度
n1〜n10 段
2 ジャケット
3 回転駆動装置
4 回転軸
5 撹拌翼
5a 第一翼面
5b 第二翼面
5c 先端部
5d 後端部
6 投入口
7 排出口
10 流路開口
11 堰板
20 撹拌翼
20a 第一翼面
20b 第二翼面
20c 先端部
20d 後端部
24 従来の掻揚板
25 掻揚板
25a 平板部
25b 逆送部
25c 逆送傾斜面
26 トルク検知手段
27 高さレベル検知手段
28 堰板昇降装置
29 ケーシング昇降装置
30 制御手段
A 従来の間接加熱式乾燥装置
B 間接加熱式乾燥装置
C 間接加熱式乾燥装置
D 間接加熱式乾燥装置
F1 逆送推進力
F2 送り力
H 規定値
O1 回転軸の軸線
P 被乾燥物
P’ 乾燥処理された被乾燥物(乾燥物)
R 堰板高さレベル
S1 前部側
S2 中間部
S3 後部側
T ケーシングの前後方向
W 被乾燥物の流れ方向
θ1 撹拌翼の中心角
θ2 ケーシング及び回転軸の傾斜角度
n1〜n10 段
Claims (8)
- 前部側に被乾燥物を投入する投入口、後部側に乾燥処理された被乾燥物を排出する排出口が形成され、前部側を後部側よりも上方に配して傾設されるケーシングと、
軸線方向を前記ケーシングの前後方向に配し、前記ケーシングの前部側から後部側の内部に軸線回りに回転可能に貫設された回転軸と、
前記回転軸の外周面から径方向外側に突出しつつ周方向に延びて略扇形に形成されるとともに、前記回転軸の軸線方向に所定の間隔をあけて複数段で配設された複数の撹拌翼とを備え、
加熱媒体を前記回転軸と前記撹拌翼の内部に流通させ、前記ケーシング内の被乾燥物を間接的に加熱して乾燥処理する間接加熱式乾燥装置において、
前記ケーシングの前部側を向き、前記回転軸の回転方向前方側の先端部から回転方向後方側の後端部に向かうに従い漸次前記ケーシングの前部側に向けて傾斜する第一翼面と、前記ケーシングの後部側を向き、前記回転軸の軸線に直交する第二翼面とを有するくさび型の撹拌翼を備えていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記ケーシングの後部側に、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を一時的に堰き止める堰板が設けられている場合には、前記第一翼面と前記第二翼面を有するくさび型の撹拌翼を前記ケーシングの前部側と後部側の間の中間部に配設し、
前記堰板が設けられていない場合には、前記第一翼面と前記第二翼面を有するくさび型の撹拌翼を前記ケーシングの中間部と後部側に配設して構成されていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1または請求項2に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記各段の撹拌翼によって形成され、前記被乾燥物を前記ケーシングの前部側から後部側に流通させるための開口が流路開口とされ、
前記ケーシングの後部側に、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を一時的に堰き止める堰板が設けられている場合には、前記ケーシングの前部側と後部側の間の中間部の前記各段の流路開口が、前記前部側と後部側の前記各段の流路開口よりも小面積となるように前記各段の撹拌翼を形成し、
前記堰板が設けられていない場合には、前記ケーシングの中間部と後部側の前記各段の流路開口が、前記前部側の前記各段の流路開口よりも小面積となるように前記各段の撹拌翼を形成して構成されていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記撹拌翼の後端部に、回転とともに被乾燥物を掻き揚げるための掻揚板が一体に設けられ、
前記掻揚板は、前記撹拌翼の後端部から前記回転軸の回転方向後方に向かうに従い漸次前記ケーシングの前部側に向けて傾斜するとともに前記撹拌翼の第一翼面と交差する傾斜角度で傾斜して、前記第一翼面よりも前記ケーシングの前部側に突出する逆送傾斜面を備えて形成されていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1から請求項4いずれか一項に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記撹拌翼の後端部に、回転とともに被乾燥物を掻き揚げるための掻揚板が一体に設けられ、
前記ケーシングの後部側の前記撹拌翼には、前記ケーシングの前部側の前記撹拌翼の前記掻揚板よりも掻揚面積が大きな掻揚板が設けられていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、
前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記回転駆動装置の駆動を制御する制御手段を備えていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、
前記ケーシングの後部側に、堰板昇降装置によって昇降可能に設けられ、且つ堰き止め高さレベルを調節可能に設けられ、前部側から乾燥処理されつつ移動した被乾燥物を前記堰き止め高さレベルに応じて一時的に堰き止める堰板と、
前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記堰板昇降装置の駆動を制御し、前記堰板の堰き止め高さレベルを調節する制御手段とを備えていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の間接加熱式乾燥装置において、
前記回転軸を回転させる回転駆動装置の回転トルクを検知するトルク検知手段及び/又は前記ケーシング内の被乾燥物の上面高さを検知する高さレベル検知手段を備えるとともに、
前記ケーシングの前部側又は後部側を昇降可能に支持するケーシング昇降装置と、
前記トルク検知手段及び/又は前記高さレベル検知手段の検知結果に基づいて前記ケーシング昇降装置の駆動を制御し、前記ケーシングの傾斜角度を調節する制御手段とを備えていることを特徴とする間接加熱式乾燥装置。
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CN111232979A (zh) * | 2020-03-30 | 2020-06-05 | 中国科学院山西煤炭化学研究所 | 用于碱活化法制备超级电容活性炭的装置及其制备方法 |
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- 2012-02-15 JP JP2012030543A patent/JP5372187B2/ja active Active
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