JP2013167092A - 固定金物及び固定金物を用いた固定対象の挟持方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】。下挟持部による固定対象の下面側における固定が強固に且つ安定した固定が可能となる
【解決手段】本体3に上挟持部4と、下挟持部5とを備える。下挟持部5は、本体3に対して沿うように起立した起立姿勢で固定対象1に設けた孔2を通過して固定対象1の下側に突出可能で、且つ、固定対象1の下側に突出した状態で、自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢となる。横向き姿勢の下挟持部5の両端部がそれぞれ第1下挟持部5aと、第2下挟持部5bとなり、横向き姿勢で、上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくすることで、固定対象1が、上挟持部4と、第1下挟持部5a及び第2下挟持部5bとで挟み込まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定金物及び固定金物を用いた固定対象の挟持方法に関するものである。
従来から、上挟持部と下挟持部とを備えた固定金物を、固定対象に設けた上下に貫通する孔に上方から挿通し、上方からの操作で固定対象を上挟持部と下挟持部とで挟持する技術が特許文献1、特許文献2等により知られている。
特許文献1、特許文献2に示された固定金物は、金物基体の上部にボルトが螺合され、金物基体とボルトの頭部との間に上挟持部となる座金部材が介在され、金物基体の下端部に下挟持部となるフックの一端部が回転自在に軸支されることで構成される。
フックは、固定対象に設けた孔に金物基体を上方から挿通する際、金物基体に沿わせた起立姿勢にして孔を通過させるようになっており、孔通過後は、自重により回動して横向きに開く。フックを回動して横向きに開くと、後端部が金物基体の下端面に当って、それ以上の回動が規制されて固定される。
固定対象は、例えば、梁と、この梁の上フランジに載置された床パネルである。
そして、作業者が現場で、フックを起立させた状態で金物基体を床パネルに設けた孔に上記のようにして上方から挿通し、フックを床フランジの下方に突出させ、且つ、座金部材を床フランジの上面側に当接させる。
フックは孔通過後に、自重などで回動して横向きに開いて後端部が金物基体の下端面に当って回動が規制されて固定された状態となる。
この状態で、作業者は、ボルトの頭部を回転操作し、座金部材とフックとの間隔の距離を小さくして、フックを上フランジの下面に当接し、固定対象である床パネルと梁(上フランジ)を、座金部材とフックとで挟み込む。
このようにして、作業者は固定対象の上面側からの作業のみで固定金物を用いた固定対象の挟持による固定を行うことができる。
特開2001−146807号公報 特開2010−84467号公報
しかしながら、上記従来例は、固定対象の下面側においては、下挟持部であるフックの一端部が固定対象である床パネルと梁のうち梁の上フランジの下面の一箇所にのみ当接することになる。しかも、フックを金物基体に沿わせた起立状態で床パネルを挿通する必要上、フック先端が梁の上フランジの下面に当接する部分の巾が狭い。
このようにフックは、一端部の先端の巾の狭い部分のみが梁の上フランジの下面に当接するだけなので、固定対象の下面側における当接箇所が一箇所で且つ当接箇所が狭く、このため、フックの挟み込みによる固定対象の固定強度が弱い。
また、フックの一端部が梁の上フランジの下面に当接しているのみなので、振動などが作用すると、基体金物が孔内で横方向にずれ易く、固定強度の不安定化を招き易い。
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したもので、下挟持部による固定対象の下面側における固定が強固に且つ安定した固定が可能となる固定金物及び固定金物を用いた固定対象の挟持方法を提供するにある。
本発明の固定金物は、固定対象に設けた上下に貫通する孔に上方から挿入自在な本体と、この本体の上部に備えられた前記固定対象を上から挟持する上挟持部と、前記固定対象を下から挟持する下挟持部とを備え、前記下挟持部が前記本体に対して回動自在で、前記本体に対して沿うように起立する起立姿勢と、倒れた自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢を有し、前記本体に、上方からの回転操作で、前記上挟持部と、前記横向き姿勢の下挟持部との間の距離を可変可能とする伸縮機能部を備え、前記下挟持部は、前記本体に対して沿うように起立した起立姿勢で前記固定対象に設けた前記上下に貫通する孔を通過して前記固定対象の下側に突出可能で、且つ、前記固定対象の下側に突出した状態で、自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢となり、前記横向き姿勢の下挟持部の両端部がそれぞれ第1下挟持部と、第2下挟持部となり、前記横向き姿勢で、前記上挟持部と前記下挟持部との間の間隔を小さくすることで、前記固定対象が、前記上挟持部と、前記第1下挟持部及び第2下挟持部とで挟み込まれるものとなっていることを特徴とする。
また、前記本体が、上下方向に細長の金物基体により構成され、この金物基体の上部に備えられた雌ネジ部に、上端部に回転操作部を有するボルトが螺合されて前記金物基体の上端部より上方に突出し、前記ボルトの上端部にこのボルトの回転操作部が設けられ、前記回転操作部と金物基体の上端との間に前記上挟持部が介在され、前記金物基体の下端部に前記下挟持部を回動自在に取付けていることが好ましい。
また、本発明の固定金物を用いた固定対象の挟持方法は、前記固定金物を、前記下挟持部を前記本体に対して沿わせるように起立させた状態で、前記固定対象に設けた前記孔に上方より挿入して前記下挟持部を前記孔を通過させて前記固定対象の下側に突出させ、下側に突出した状態で、前記下挟持部を回動させることで自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢にし、次に、前記伸縮機構部を上方から操作して、前記上挟持部と前記下挟持部との間の間隔を小さくすることで、前記固定対象を、前記上挟持部と、前記第1下挟持部及び第2下挟持部とで挟み込むことを特徴とする。
本発明は、下挟持部が回動し、自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢となるので、この横向き姿勢で、上挟持部と下挟持部との間の間隔を小さくすると、下挟持部の両端部がそれぞれ固定対象に下から当って挟持することが可能となる。これにより、下挟持部による固定対象の下面側における固定箇所が増えて強固に且つ安定した固定が可能となる。
本発明の固定金物の一実施形態を示し、(a)は下挟持部が起立姿勢をした状態を示す斜視図であり、(b)は下挟持部が横向き姿勢をした状態を示す斜視図である。 同上の下挟持部が起立姿勢をした状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 同上の下挟持部が横向き姿勢をした状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通する前の状態の断面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通している途中の状態の断面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通して固定対象の下面側で下挟持部が横向き姿勢に回動する状態を示す断面図である。 同上の固定金物の上挟持部と下挟持部で固定対象を挟持して固定している状態の断面図である。 本発明の固定金物の他の実施形態を示し、(a)は下挟持部が起立姿勢をした状態を示す斜視図であり、(b)は下挟持部が起立した状態を他の方向から見た斜視図である。 同上の下挟持部が横向き姿勢をした状態を示す斜視図である。 同上の下挟持部が横向き姿勢をした状態を示す他の方向から見た斜視図である。 同上の下挟持部が起立姿勢をした状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 同上の下挟持部が横向き姿勢をした状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通する前の状態の断面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通している途中の状態の断面図である。 同上の固定金物を固定対象の孔に挿通して固定対象の下面側で下挟持部が横向き姿勢に回動する状態を示す断面図である。 同上の固定金物の上挟持部と下挟持部で固定対象を挟持して固定している状態の断面図である。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
固定金物11は、固定対象1に設けた上下に貫通する孔2に上方から挿入自在な本体3と、固定対象1を上下から挟持する上挟持部4及び下挟持部5と、上方からの回転操作で上挟持部4と、下挟持部5との間の距離を可変可能とする伸縮機能部6を備える。
図1乃至図7に示す実施形態は、金物基体7にボルト9を取付けることで本体3が構成されている。
金物基体7は、鋼板を折り曲げて形成された上下方向に細長い部材よりなり、背片7aの両側に側片7bが一体に突設された断面コ字状をしており、コ字状の内部が溝部7cとなっている。
また、金物基体7の上端部には上横片7dが一体に設けられており、上横片7dに近接して雌ネジ部8を設けるか、又は上横片7dに雌ネジ部8を設けてある。
ここで、上横片7dに近接して雌ネジ部8を設ける例としては、上横片7dの下面側のコ字状溝部7c内にナットを配置して該ナットを雌ネジ部8とする。この例のようにコ字状溝部7c内にナットを配置する場合は、コ字状溝部7cの内面でナットが回転できないようにしてナットが共回りしないようにするのが好ましい。
また、上横片7dに雌ネジ部8を設ける例としては、上横片7dにナットを固着して雌ネジ部8としたり、あるいは、上横片7dにネジ孔を直接形成して雌ネジ部8とする。
金物基体7の上横片7dの雌ネジ部8には上方からボルト9が螺挿されて伸縮機能部6が構成されている。
ボルト9の上端には頭部9aが設けられ、頭部9aにボルト9を回転操作するための回転操作部10が設けられている。
ボルト9の頭部9aと金物基体7の雌ネジ部8との間には、上挟持部4が介在される。
添付図面の実施形態において上挟持部4は金属製の座金部材4aで構成され、座金部材4aに設けた孔4bにボルト9が挿通されている。
金物基体7の両側片7bの下端部は背片7aの下端より下方に突出して軸支片7eが形成される。
軸支片7e間には下挟持部5の長手方向の略中間部がピン12により回動自在に軸支されている。
添付図面の実施形態において、下挟持部5は鋼板を折り曲げて断面コ字状に形成された細長い部材により構成され、下挟持部5の長手方向の両端部がそれぞれ第1下挟持部5aと、第2下挟持部5bとなっている。
下挟持部5は、ピン12を中心にして回動することで図1(a)、図2(b)に示されるように、金物基体7に沿って起立する起立姿勢をとることができる。下挟持部5は起立姿勢において、長手方向の略半分が金物基体7の溝部7c内に収納され、長手方向の略半分が金物基体7の下端から下方に突出する。
下挟持部5は、自重により起立姿勢から回動して側方に倒れるようになされている。下挟持部5は側方に倒れると、図1(b)、図3(b)に示されるように、倒れた自由状態でピン12を中心に左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止するようにピン12による軸支位置が設定されている。
つまり、下挟持部5の重心位置がピン12による軸支位置か、又は、下挟持部5の重心位置が横向き姿勢で停止した状態でピン12を通る垂直線上に位置するか、又はこの垂直線近傍に位置するように設定されている。
このように下挟持部5が自由状態で左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止する状態で、下挟持部5と背片7aの下端との間には隙間が生じている。このため、この横向き姿勢で停止している状態の下挟持部5に外力が作用すると、ピン12を中心にシーソ揺動可能となっている。つまり、下挟持部5は、自由状態で左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止する状態で、この横向き姿勢を超えて更に所定角度(実施例では下挟持部5が背片7aの下端に当るまで)回動可能になされている。
上記の構成の固定金物11を用いて固定対象1を挟持する。
添付図面においては固定対象1が、H型鋼のような型鋼よりなる梁13と、この梁13の上フランジ13aに載置されたALCなどの床パネル14である場合の例が示されている。つまり、本例は、固定金物11を用いて、固定対象1の一つの構成要素である床パネル14と、固定対象の他の構成要素である梁13が挟持固定される例である。
図4に示されるように、床パネル14には上フランジ13aの先端に隣接した位置に上下に貫通す孔2が形成され、この孔2は小径孔部2aと小径孔部2aの上端に連通する大径孔部2bで構成されている。
固定金物11を用いて固定対象1を挟持するには以下のようにして行われる。
作業者は、まず、下挟持部5を回動して起立させ、金物基体7に沿わせた状態で、図4に示されるように、固定金物11を床パネル14の孔2の上方に位置させ、次に、図5に示されるように固定金物11を上方から挿通する。
起立姿勢の下挟持部5が孔2を通過して、図6に示されるように下挟持部5の上端が、固定対象1である床パネル14の下面及び上フランジ13aの下面より下方に至ると、下挟持部5が自重により想像線の状態から実線のように側方に回動する。
ここで、起立姿勢において下挟持部5の重心位置がピン12位置又はピン12位置より背片7aから離れる方向に偏芯していると、下挟持部5が孔2を通過すると重心により自動的に側方に向けて回動する。
また、起立姿勢において下挟持部5の重心位置がピン12位置より背片7a側に偏芯していると、下挟持部5が孔2を通過しても、そのままでは側方に向けて回動しない。
この場合は、床パネル14の上方から固定金物11に振動を加えて、下挟持部5を振動させて初期回動力を与えることで、その後は、自重により下挟持部5重心により自動的に側方に向けて回動することが可能となる。
下挟持部5が側方に倒れると、図6のように、倒れた自由状態でピン12を中心に左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止する。
また、下挟持部5が孔2を通過した後、上挟持部4、ボルト9の頭部9aを大径孔部2b内に嵌め込み、大径孔部2bの底面2cに載置する。
次に、作業者は、床パネル14の上方からボルト9の回転操作部10である頭部9aを回転操作して上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしていく。上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしていくと、まず、下挟持部5の一端部の第1下挟持部5aが上フランジ13aの下面に当接する。更に、上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくすると、横向き姿勢で停止していた下挟持部5が上フランジ13aの下面に当接したままピン12を中心に回動して傾き、第2挟持部5bが床パネル14の下面に当接する。
この第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に当接した状態でボルト9を強く締めつけることで、図7に示されるように、上挟持部4が大径孔部2bの底面2cに圧接され、且つ、第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に圧接される。
このようにして、固定金物11により固定対象1である梁13と床パネル14が上下から挟持されて固定されることになる。
ここで、上フランジ13aの肉厚が異なる場合であっても、挟持状態における下挟持部5の回動角度が異なるのみで、第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に圧接される。
本実施形態では、下挟持部5は両端部の第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが固定対象1である梁13の上フランジ13aの下面と床パネル14の下面に2箇所で圧接挟持されるので、固定対象1の下面側における固定箇所が増えて強固に固定される。
しかも、固定金物11に振動が加わっても、下挟持部5は2箇所で圧接して挟持しているので、挟持位置がずれ難く、安定した固定が可能となる。
また、金物基体7の上横片7dの雌ネジ部8に上方からボルト9を螺挿することで伸縮機能部6を構成してあるので、伸縮機能部6の操作(ボルト9の回転操作)で上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしても、上挟持部4を頭部9aの下面側で押圧した状態では、上挟持部4とボルト9の上端(つまり頭部9a)との位置関係が変わらない。したがって、ボルト9を回転操作して下挟持部4を上に移動させてもボルト9の上端(つまり頭部9a)が上方に移動することがなく、床パネル14の上面側に突出しないようにすることが可能となる。
図8乃至図16には他の実施形態が示されている。
本実施形態は、本体3を構成するボルト9に、上挟持部4及び下挟持部5を備えている例が示されている。
また、本実施形態では、上方からの回転操作で上挟持部4と、下挟持部5との間の距離を可変可能とする伸縮機能部6が、ボルト9と後述のナット18で構成される。
上挟持部4は金属製の座金部材4aで構成され、座金部材4aに設けた孔4bにボルト9が挿通される。
下挟持部5は、ボルト9を挿通するボルト挿通部20が設けられる。このボルト挿通部20は、下挟持部5の起立姿勢におけるボルト9の挿通を許容する第1ボルト挿通部21と、下挟持部5の横向き姿勢におけるボルト9の挿通を許容する第2ボルト挿通部22と、ボルト9が第1ボルト挿通部21に挿通された姿勢から第2ボルト挿通部22に挿通される姿勢となるようにボルト9の回動を許容する連通部23を備えることで構成される。
本実施形態では、下挟持部5は、鋼板を折り曲げて形成した細長部材15により構成される。
細長部材15は、図8乃至図12に示されるように、一対の側面片15a、側面片15a同士を一体に連続する上面片15bを備える。この細長部材15の側面片15a間に、長手方向に沿ってボルト9の挿通(下挟持部5の起立姿勢におけるボルト9の挿通)を許容する第1のボルト挿通部21が形成されている。
細長部材15を上面片15bが上面側となるように横向き姿勢にした状態で、細長部材15の上面の長手方向の一端部から他端部にかけて、順に、上面片15bで一体に連結した部位、第1開口部15c、第2開口部15dとなっている。
上面片15bは、対向する細長い側面片15aの巾方向の一端で且つ長手方向の略片側分部同士を一体に連続している。
第1開口部15cは細長部材15の長手方向の略中央部の上面が開口しているだけでなく、側面片15aの上部を切除することで、側面上部が開口させてある。
したがって両側面片15aは、第1開口部15c部分においては、巾が短くなっている。
この側面片15aの巾が狭くなった部分の第1開口部15c側の端縁部には内側斜め下方に向けて傾斜片15eが一体に連出されている。
上記一対の傾斜片15eは略逆ハ字状に対向して受け部15fが形成される。
細長部材15の内部の両側面片15a、上面片15b、受け部15fで囲まれた部分が、第1ボルト挿通部21となっている。
第2開口部15dは上下方向に開口するだけでなく、長手方向の一端部が第1開口部15cに連通するように開口させてあり、また、長手方向の他端部も開口させてある。
なお、添付図面に示す実施形態では、両側面片15aの端縁部から内側に補強用の縁片15gを突出させて、両縁片15g間を第2開口部15dとして形成してあるが、必ずしも縁片15gを設けなくてもよい。
第1開口部15c、第2開口部15dの開口巾寸法はボルト9の軸部分の直径よりも大きく設定される。
上面片15bの第1開口部15c側の端部には第1ボルト挿通部21に開口する細長切込み部15hが形成されており、この細長切込み部15hが、下挟持部5の横向き姿勢におけるボルト9の挿通を許容する第2ボルト挿通部22となっている。
細長切込み部15hの巾寸法は、ボルト9の軸部分の直径より大きく、ボルト9に螺合するナット18の対面寸法より小さく形成されている。
また、第1開口部15cと第2開口部15dにより、ボルト9が第1ボルト挿通部21に挿通された姿勢から第2ボルト挿通部22に挿通される姿勢となるようにボルト9の回動を許容する連通部23が構成される。
この連通部23は第1ボルト挿通部21に連通され、また、第2ボルト挿通部22である細長切込み部15hに連通されている。
細長部材15には当り部19が設けられている。この当り部19は細長部材15の長手方向の略中間部の下部に設けられる。
ボルト9は、座金部材4aの孔4b挿通した状態で、細長部材15の第1ボルト挿通部21の一端、つまり、両側面片15a間の長手方向の一端(第1開口部15c側の端部)から細長部材15内に差し込まれる。ここで、ボルト9は、受け部15fと上面片15bの間を通過させられ、先端部にナット18が螺合される。
ナット18は細長切込み部15hの巾よりも大きいものが用いられる。ここで、ナット18は、両側面片15a間に配置した状態で、両側面片15a間で回転できないように、対面寸法が両側面片15a間の寸法より小さく、且つ、対角寸法が両側面片15a間の寸法より大きいものを用いるのが好ましい。
本実施形態の固定金物11は、図8、図11のように、細長部材15をボルト9に沿うように起立させ、当り部19にナット18を当てることで、細長部材15が起立姿勢でボルト9から下方に抜け落ちない。
この場合、細長部材15の重心位置は、ナット18が当り部19に当っている位置、または、ナット18が当り部19に当っている状態で細長部材15を図11(b)において矢印で示す方向(図では反時計回り方向)に回転させることができる位置に設定されている。また、この細長部材15の重心位置は、細長部材15を横向き姿勢にした状態で、細長部材15の重心を通る垂直線が細長切込み部15h内を通るように設定されている。
したがって、細長部材15がボルト9に沿った起立姿勢で、自重又は振動等の外力を加えることで、細長部材15はナット18と当り部19の当接部分を中心に回動を開始する。細長部材15が回動することで、ボルト9が連通部23内を回動して、図9、図10、図12に示されるように、細長切込み部15hを挿通する状態となり、ナット18が細長切込み部15hの下面側に当接する。この状態で、細長部材15がナット18の当接部分を中心にして自由状態で左右のバランスが取れた横向き姿勢で停止する。
この図9、図10、図12に示される横向き姿勢で停止している状態の下挟持部5に外力が作用すると、ナット18が細長切込み部15hの裏面に当っている部分を中心にシーソ揺動可能となっている。つまり、下挟持部5は、自由状態で左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止する状態で、この横向き姿勢を超えて更に回動可能になされている。
本実施形態の固定金物11を用いて固定対象1を挟持するには以下のようにして行われる。
作業者は、まず、下挟持部5である細長部材15を回動してボルト9に沿わせた状態で、床パネル14の孔2に、図13〜図15の順序で固定金物11を上方から挿通する。
起立姿勢の下挟持部5が孔2を通過して下挟持部5の上端が、固定対象1である床パネル14の下面及び上フランジ13aの下面より下方に至ると、下挟持部5が自重により側方に回動する。
下挟持部5が側方に倒れると、図15のように、倒れた自由状態でナット18が細長切込み部15hの裏面に当っている部分を中心に左右のバランスが取れて横向き姿勢で停止する。
また、下挟持部5が孔2を通過した後、上挟持部4、ボルト9の頭部9aを大径孔部2b内に嵌め込み、大径孔部2bの底面2cに載置する。
作業者は、次に、床パネル14の上方からボルト9の回転操作部10である頭部9aを回転操作し、ナット18により下挟持部5を上方に押し上げ、上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしていく。
上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしていくと、まず、下挟持部5の一端部の第1下挟持部5aが上フランジ13aの下面に当接する。更に、上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくすると、横向き姿勢で停止していた下挟持部5が上フランジ13aの下面に当接したままピン12を中心に回動して傾き、第2下挟持部5bが床パネル14の下面に当接する。
この第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に当接した状態で、ボルト9を強く締めつけることで、図16に示されるように、上挟持部4が大径孔部2bの底面2cに圧接され、且つ、第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に圧接される。
このようにして、固定金物11により固定対象1である梁13と床パネル14が上下から挟持されて固定されることになる。
本実施形態においても、上フランジ13aの肉厚が異なる場合であっても、挟持状態における下挟持部5の回動角度が異なるのみで、第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが、上フランジ13aの下面、床パネル14の下面に圧接される。
これにより、下挟持部5は両端部の第1下挟持部5a、第2下挟持部5bが固定対象1である梁13の上フランジ13aと下面と床パネル14の下面に2箇所で圧接挟持されるので、固定対象1の下面側における固定箇所が増えて強固に固定される。
しかも、固定金物11に振動が加わっても、下挟持部5は2箇所で圧接して挟持しているので、挟持位置がずれ難く、安定した固定が可能となる。
また、本実施形態の固定金物11は、本体3を構成するボルト9に、上挟持部4及び下挟持部5を備える構成なので、構成が簡略化され、金物コストが安価となる。
本実施形態においても、伸縮機能部6の操作(ボルト9の回転操作)で上挟持部4と下挟持部5との間の間隔を小さくしても、上挟持部4を頭部9aの下面側で押圧した状態では、上挟持部4とボルト9の上端(つまり頭部9a)との位置関係が変わらない。したがって、本実施形態においても、ボルト9を回転操作して下挟持部4を上に移動させてもボルト9の上端(つまり頭部9a)が上方に移動することがなく、床パネル14の上面側に突出しないようにすることが可能となる。
ところで、下挟持部5を本体3に回動自在に取付ける形態は、前述の各実施形態にのみ限定されず、要は、下挟持部5は、本体3に対して沿うように起立する起立姿勢と、倒れた自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢となるように本体3に対して回動自在に取付けられるものであればよい。
また、本体3の形態も上記各実施形態に示されたものにのみ限定されず、他の形態であってもよいのは勿論である。
なお、いずれの実施形態においても、図示を省略しているが、座金部材4aに下向き突起が設けられていてもよい。下向き突起が設けられていると、大径孔部2bの底面2cに食い込んで座金部材4aの平面視において座金部材4aの回転を阻止することができ、ボルト9で強く挟持することができる。
また、添付図面の実施形態では、固定対象1が梁13と、この梁13に載置された床パネル14の例で説明したが、必ずしもこの例にのみ限定されず、固定対象1が屋根材と屋根下地構造材であってもよく、また、固定対象1として他の種々の建築部材であってもよい。
1 固定対象
2 孔
3 本体
4 上挟持部
5 下挟持部
6 伸縮機能部
7 金物基体
8 雌ネジ部
9 ボルト
10 回転操作部
11 固定金物

Claims (3)

  1. 固定対象に設けた上下に貫通する孔に上方から挿入自在な本体と、この本体の上部に備えられた前記固定対象を上から挟持する上挟持部と、前記固定対象を下から挟持する下挟持部とを備え、
    前記下挟持部が前記本体に対して回動自在で、前記本体に対して沿うように起立する起立姿勢と、倒れた自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢を有し、
    前記本体に、上方からの回転操作で、前記上挟持部と、前記横向き姿勢の下挟持部との間の距離を可変可能とする伸縮機能部を備え、
    前記下挟持部は、前記本体に対して沿うように起立した起立姿勢で前記固定対象に設けた前記上下に貫通する孔を通過して前記固定対象の下側に突出可能で、且つ、前記固定対象の下側に突出した状態で、自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢となり、
    前記横向き姿勢の下挟持部の両端部がそれぞれ第1下挟持部と、第2下挟持部となり、
    前記横向き姿勢で、前記上挟持部と前記下挟持部との間の間隔を小さくすることで、前記固定対象が、前記上挟持部と、前記第1下挟持部及び第2下挟持部とで挟み込まれるものとなっていることを特徴とする固定金物。
  2. 前記本体が、上下方向に細長の金物基体により構成され、この金物基体の上部に備えられた雌ネジ部に、上端部に回転操作部を有するボルトが螺合されて前記金物基体の上端部より上方に突出し、
    前記回転操作部と金物基体の上端との間に前記上挟持部が介在され、
    前記金物基体の下端部に前記下挟持部を回動自在に取付けていることを特徴とする請求項1記載の固定金物。
  3. 前記請求項1又は請求項2記載の固定金物を、前記下挟持部を前記本体に対して沿わせるように起立させた状態で、前記固定対象に設けた前記孔に上方より挿入して前記下挟持部を前記孔を通過させて前記固定対象の下側に突出させ、下側に突出した状態で、前記下挟持部を回動させることで自由状態で左右のバランスが取れて横向きとなる横向き姿勢にし、
    次に、前記伸縮機構部を上方から操作して、前記上挟持部と前記下挟持部との間の間隔を小さくすることで、前記固定対象を、前記上挟持部と、前記第1下挟持部及び第2下挟持部とで挟み込む
    ことを特徴とする固定金物を用いた固定対象の挟持方法。


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