JP2013166892A - パンクシーリング剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温耐性及び高温耐性の双方に優れたパンクシーリング剤を提供する。
【解決手段】合成ゴムラテックスと、ノニオン系界面活性剤と、アニオン系界面活性剤と、を含むパンクシーリング剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、パンクしたタイヤの穴をシールする際に使用されるパンクシーリング剤に関する。
パンクが発生した際にその発生箇所をシールするための補修剤として、種々のパンクシーリング剤が知られている。これらパンクシーリング剤は、シーリング剤注入時のバルブ詰まり等を改善するために、陰イオン性界面活性剤の一種であるラウリン酸アンモニウムやラウリン酸トリエタノールアミンを含有している(例えば、下記特許文献1参照)。
これに対し、バルブ注入性及びシール性が良好で、更にタイヤ材料への腐食が低いパンクシーリング剤として、対イオンが金属イオンである陰イオン性界面活性剤を用いたパンクシーリング剤が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。同様に、バルブ注入性及びシール性が良好で、更にタイヤ材料への腐食が低いパンクシーリング剤として、非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤を含むパンクシーリング剤が提案されている(例えば、下記特許文献3参照)。
更に、カルボキシル変性アクリロニトリルラバーラテックス、ポリブデンエマルジョン、界面活性剤、凝固点降下剤及び噴射剤等を含むタイヤパンク修理用組成物が提案されている(下記特許文献4参照)。
特開2001−198986号公報 国際公開WO2008/149899公報 国際公開WO2008/149898公報 特開昭50−111705号公報
上述のように、ノニオン系界面活性剤(非イオン性界面活性剤)やアニオン系界面活性剤(陰イオン性界面活性剤)を含むパンクシーリング剤は多く提案されている。
しかし、ノニオン系界面活性剤は、高温になると分子運動が激しくなって水との水和を維持することが難しくなり析出しやすくなるため高温耐性が不十分なものが多い。例えば、ノニオン系界面活性剤は60℃以上の高温環境下で析出しやすいものが多く、これを用いたパンクシーリング剤のバルブ注入性を低下させてしまうこともある。
一方、アニオン系界面活性剤は、一般に温度を下げると水に溶けにくくなり温度を上げると溶けやすくなるというように低温耐性が不十分なものが多い。例えば、アニオン系界面活性剤は氷点下(例えば、−25℃)で保存された場合などに結晶が生成され、パンクシーリング剤の液広がり性を低下させてしまうことがある。
このため、低温域から高温域にかけて広い温度領域に対して優れた効果を発揮しうるパンクシーリング剤の開発が望まれていた。
本発明は、低温耐性及び高温耐性の双方に優れたパンクシーリング剤を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 合成ゴムラテックスと、ノニオン系界面活性剤と、アニオン系界面活性剤と、を含むパンクシーリング剤である。
<2> 前記ノニオン系界面活性剤は、エチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の少なくともいずれか一方を有し、且つ、一分子内に含まれる前記エチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の総数が25以上60以下である<1>のパンクシーリング剤である。
<3> 前記アニオン系界面活性剤が、炭素数10以上40以下の炭素鎖を有する<1>又は<2>に記載のパンクシーリング剤である。
<4> 前記アニオン系界面活性剤が、脂肪酸金属塩又はロジン酸金属塩である<1>〜<3>のいずれかに記載のパンクシーリング剤である。
<5> 前記ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルである<1>〜<4>のいずれかに記載のパンクシーリング剤である。
<6> 前記アニオン系界面活性剤の含有量が、パンクシーリング剤の全量に対して0.1〜10質量%である<1>〜<5>のいずれかに記載のパンクシーリング剤である。
<7> 前記ノニオン系界面活性剤の含有量が、パンクシーリング剤の全量に対して0.01〜10質量%である<1>〜<6>のいずれかに記載のパンクシーリング剤である。
<8> 前記合成ゴムラテックスがスチレンブタジエンゴムラテックスである<1>〜<7>のいずれかに記載のパンクシーリング剤である。
本発明によれば、低温耐性及び高温耐性の双方に優れたパンクシーリング剤を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す概略図である。
本発明のパンクシーリング剤は、合成ゴムラテックスと、ノニオン系界面活性剤と、アニオン系界面活性剤と、を含むものであり、パンクしたタイヤの穴をシールする用途で用いられる。
本発明のパンクシーリング剤は、合成ゴムラッテクスに加えて界面活性剤として、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを併用することで、低熱耐性及び高熱耐性の双方を向上させることができる。
(合成ゴムラテックス)
前記パンクシーリング剤は、合成ゴムラテックスを含む。天然ゴムラテックスには、若干量のたんぱく質が内在している。これらは、親水性のものであり、界面活性剤の疎水性基が吸着しにくいという欠点を有する。一方で、合成ゴムラテックスはたんぱく質を全く含んでいないため、上述した欠点はない。
合成ゴムラテックスとしては、例えば、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(ニトリルゴム)ラテックス、MBR(アクリルゴム)ラテックス、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックス、IIR(ブチルゴム)ラテックス、CRラテックス、IRラテックス、及び多硫化ゴムラテックス、ビニルピリジンラテックス等が挙げられる。
合成ゴムラテックスは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。前記合成ゴムラテックスの中でも、貯蔵安定性の観点から、SBRラテックス、IIRラテックス、NBRラテックス、及びBRラテックスが好ましく、機械的性能、保存安定性を考慮すると、SBRラテックスが特に好ましい。
また、界面活性剤の吸着性を考慮すると、分散粒子の粒径の小さいSBRラテックスが好ましい。具体的には、平均粒径50〜800nmが好ましく、70〜300nmがさらに好ましい。これは、分散粒子の比表面積が大きくなるからである。
合成ゴムラテックスの含有量は、パンクシーリング剤中、固形分量で5〜40質量%とすることが好ましく、10〜30質量%とすることが更に好ましい。
本発明のパンクシーリング剤は、本発明の効果を損なわない限度において、前記合成ゴムラテックスの他に、NR(天然ゴム)ラテックスや合成樹脂ラテックス等の合成ゴムラテックス以外のラテックスを併用してもよい。
(ノニオン系界面活性剤)
前記パンクシーリング剤は、後述するアニオン系界面活性剤と共にノニオン系界面活性剤が用いられる。ここで、「ノニオン系界面活性剤」とは、界面活性を呈する化合物であって、水に溶解してもイオン性を示さない化合物を意味する。
前記ノニオン系界面活性剤としては、一分子内にエチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位から選ばれる少なくとも一方を含む化合物であることが好ましい。前記ノニオン系界面活性剤としては、一分子内に含まれるエチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の総数が25以上60以下である化合物が好ましく、前記総数が30以上60以下の化合物が更に好ましく、前記総数が35以上50以下の化合物がより好ましく、前記総数が40以上45以下の化合物が特に好ましい。前記ノニオン系界面活性剤として、一分子内に含まれるエチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の総数が25以上60以下を有する化合物を用いると、後述のアニオン系界面活性剤(特に炭素数10以上40以下の炭素鎖を含むアニオン系界面活性剤)と併用することで、パンクシーリング剤の低温耐性及び高温耐性の双方を効果的に向上させることができる。
前記ノニオン系界面活性剤の重量平均分子量としては、パンクシーリング剤の低温耐性を高めつつ高温耐性を高め、さらにシール性を向上させるとの観点から、1376〜3424であることが好ましく、1440〜3368が更に好ましく、1516〜3200が特に好ましい。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のPOE(ポリオキシエチレン)系界面活性剤を用いることができる。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、下記一般式(1)で表されるノニオン系界面活性剤(PO−EO縮合物)を好適に用いることができる。

[一般式(1)中、EOはエチレンオキシドを示し、POはプロピレンオキシドを示す。また、x、y、zはそれぞれ独立に0〜40の整数を示す。但し、25≦x+y+z≦60である。]
一般式(1)中、EOで示されるエチレンオキシドは、「−CHCHO−」で表すことができる。前記POで示されるプロピレンオキシドは、「−CHCHCHO−」「−CH(CH)CHO−」「−CHCH(CH)O−」のいずれであってもよいが、直鎖型の「−CHCHCHO−」であることが好ましい。これら前記ノニオン系界面活性剤に含まれるプロピレンオキシドは、一分子中の全てが同種であってもよいし、異なっていてもよい。
また、前記一般式(1)で表されるノニオン系界面活性剤の末端は水素分子がエチレンオキシド又はポリオキシドの酸素分子に結合して水酸基(−OH)を構成している。
一般式(1)において、x、y、zはそれぞれ独立に0〜40の整数を示す。前記x及びzとしてはそれぞれ独立して1〜14が好ましく、3〜12が更に好ましく、5〜10が特に好ましい。また、yとしては、2〜58が好ましく、6〜54が更に好ましく、20〜50が特に好ましい。但し、25≦x+y+z≦60である。x+y+zとしては、30以上60以下が好ましく、35以上50以下がより好ましく、40以上45以下が特に好ましい。
前記一般式(1)で表されるノニオン系界面活性剤としては、例えば、EOPO30EOで示される化合物を挙げることができる。
前記ノニオン系界面活性剤の含有量は、パンクシーリング剤の低温耐性を高めつつ高温耐性高め、更に、シール性を向上させる観点から、パンクシーリング剤の全量に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5.0質量%であることが更に好ましい。
(アニオン系界面活性剤)
前記パンクシーリング剤は、上述のノニオン系界面活性剤と共にアニオン系界面活性剤が用いられる。ここで、「アニオン系界面活性剤」とは、陰イオン性の親水基を有し界面活性を呈する化合物を意味する。
前記アニオン系界面活性剤は、炭素数10以上40以下の炭素鎖を有することが好ましく、炭素数10以上30以下の炭素鎖を有することが更に好ましく、炭素数10以上25以下の炭素鎖を有することがより好ましく、炭素数15以上20以下の炭素鎖を有することが特に好ましい。前記炭素鎖は直鎖であることが好ましい。前記炭素鎖はアニオン系界面活性剤の親油基として作用する。また、前記単素鎖は不飽和結合を含んでいてもよい。前記ノニオン系界面活性剤として、炭素数10以上40以下の炭素鎖を含むアニオン系界面活性剤を用いると、上述のノニオン系界面活性剤(特に、一分子内に含まれるエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの総数は25以上60以下を有するノニオン系界面活性剤)と併用することで、パンクシーリング剤の低温耐性及び高温耐性の双方を効果的に向上させることができる。
このように、例えば、一分子内に含まれるエチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の総数は25以上60以下を有するノニオン系界面活性剤と、炭素数10以上40以下の炭素鎖を有するアニオン系界面活性剤とを併用することで、合成ゴムラッテクスを含むパンクシーリング剤の低温耐性と高温耐性との双方を向上させることができる理由は定かではないが、パンクシーリング剤中でノニオン系界面活性剤がコイル状になり、そのコイル内側にアニオン系界面活性剤が侵入してからまり、ノニオン系界面活性剤の親油部にアニオン系界面活性剤の親油部が引きつけられるためだと推測される。即ち、アニオン系界面活性剤がノニオン系界面活性剤と相互作用によって物理的にからまることで、低温時におけるアニオン系界面活性剤の結晶の生成が抑制されると共に、高温時において水との親和性の低下によってノニオン系界面活性剤が凝集して析出するのをコイル内に潜入したアニオン系界面活性剤の存在によって抑制しているものと推測される。
前記アニオン系界面活性剤の重量平均分子量としては、パンクシーリング剤の低温耐性を高めつつ高温耐性を高め、さらにシール性を向上させるの観点から、192〜613であることが好ましく、192〜473が更に好ましく、192〜403が特に好ましい。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸金属塩、α−スルホ脂肪酸エステル金属塩、α−オレフィンスルホン酸金属塩、アルキル硫酸金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ジアルキルスルホコハク酸金属塩、アルキル燐酸金属塩、ロジン酸金属塩等を用いることができるが、安定性の観点から、脂肪酸金属塩又はロジン酸金属塩を用いることが好ましい。
−脂肪酸金属塩−
前記脂肪酸金属塩としては、例えば、脂肪酸(例えば、オレイン酸、ステアリン酸、パルチミン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、ラウリン酸、その他有機酸等の脂肪酸と、例えばカリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、鉄、銅、鉛等の金属との、金属塩が挙げられる。前記脂肪酸の炭素数としては、10以上40以下が好ましく、炭素数10以上30以下が更に好ましく、炭素数10以上25以下がより好ましく、炭素数15以上20以下が特に好ましい。前記脂肪酸は、オレイン酸のようにアルキル鎖に不飽和結合を有するものであってもよい。
前記脂肪酸金属塩として具体的には、例えば、オレイン酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸カルシウム、オイレン酸マンガン、オイレン酸鉛等が挙げられる。
−ロジン酸金属塩−
前記ロジン酸金属塩としては、例えば、下記ロジン酸と下記金属塩とがイオン交換することによって生成したロジン酸金属塩を用いることができる。ロジン酸金属塩は、炭素数10以上40以下の炭素鎖を有することが好ましく、炭素数10以上30以下の炭素鎖を有することが更に好ましく、炭素数10以上25以下の炭素鎖を有することがより好ましく、炭素数15以上20以下の炭素鎖を有することが特に好ましい。前記炭素鎖は直鎖であることが好ましい。前記炭素鎖はアニオン系界面活性剤の親油基として作用する。また、前記単素鎖は不飽和結合を含んでいてもよい。
前記ロジン酸としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの天然ロジン;不均化ロジン、α, β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジン、水素化ロジン、重合ロジン、脱水素化ロジン、などの各種変性ロジン;前記天然ロジンの精製物、変性ロジンの精製物などが挙げられる。なお、前記α, β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンの調製に用いられる不飽和カルボン酸としては、たとえばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。
これらの中では、天然ロジン、変性ロジン、天然ロジンの精製物及び変性ロジンの精製物からなる群より選択される少なくとも一種のロジン酸が好ましい。
本発明においては、ロジン酸として、特に、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸もしくはジヒドロピマル酸、又はこれらの誘導体(金属塩を除く)から選ばれる少なくとも1種のロジン酸を用いることが好ましく、下記式((1))で表される化合物〔化合物(1)〕又は下記式(2)で表される化合物〔化合物(2)〕を用いることがより好ましい。

[式(1)及び式(2)中、R1 、R2、及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表す。]
前記アルキル基としては、炭素数が1〜8のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチルなどのアルキル基が挙げられる。これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有していてもよい。
前記シクロアルキル基として炭素数が5〜8のシクロアルキル基が挙げられ、具体的には、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのシクロアルキル基が挙げられる。これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有していてもよい。
前記アリール基としては炭素数が6〜10のアリール基が挙げられ、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基などのアリール基が挙げられる。これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有していてもよい。
このような化合物(1)及び化合物(2)においては、R1 、R2、及びR3 がそれぞれ、同一又は異なるアルキル基である化合物が好ましく、R1がi−プロピル基であり、R2及びR3がメチル基である化合物がより好ましい。
化合物(1)として具体的には、デヒドロアビエチン酸などが挙げられ、該デヒドロアビエチン酸は、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジンを不均化又は脱水素化し、次いで精製することにより得られる。
化合物(2)で表される化合物として具体的には、ジヒドロアビエチン酸などが挙げられる。
なお、天然ロジンには、ピマル酸、サンダラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマル酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸などの樹脂酸が、通常複数種類含まれている。
前記金属塩としては、少なくとも1種類以上の金属元素を含有する有機化合物(金属元素含有有機化合物)、及び少なくとも1種類以上の金属元素を含有する無機化合物(金属元素含有無機化合物)が挙げられる。
金属元素含有有機化合物としては、たとえば高級脂肪酸金属塩、芳香族カルボン酸金属塩、アルキルホスホン酸金属塩などが挙げられる。
金属元素含有有機化合物が含有する金属元素としては、I族、II族、III族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素が好ましく、Na、K、Li、Ca、Mg、Ba及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素がより好ましく、Na、K、Ca、Mg及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素がさらに好ましく、Ca、Mgが最も好ましい。
金属元素含有有機化合物として具体的には、ステアリン酸、ラウリン酸、パルチミン酸、モンタン酸、オレイン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、安息香酸、p−t−ブチル−安息香酸のマグネシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩、リチウム塩などが挙げられる。これらの中では、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。
金属元素含有無機化合物としては、金属単体の他、金属の硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、硫化物、酸化物などが挙げられる。
無機金属元素含有化合物が含有する金属元素としては、I族、II族、III族の金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素が好ましく、Na、K、Li、Mg、Ba及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素がより好ましく、Na、K、Mg及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素がさらに好ましく、Mgが最も好ましい。
無機金属元素含有化合物として具体的には、ハイドロタルサイト、タルク、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
このような金属元素含有化合物は、単独で用いてもよく、2種類以上組み合わせて用いることができる。
前記アニオン系界面活性剤の含有量は、パンクシーリング剤の低温耐性を高めつつ高温耐性高め、更に、シール性を向上させる観点から、パンクシーリング剤の全量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5.0質量%であることが更に好ましい。
以上のような本発明のパンクシーリング剤は、その効果を阻害しない限り、又は、その他の特性を向上させることを目的として、種々の添加剤を含有させることができる。以下、添加剤について説明する。
(不凍液)
本発明のパンクシーリング剤には、不凍液(凍結防止剤)を含有することができる。不凍液としては、特に限定されず、エチレングリコール、プロピレングリコール等を使用することができる。不凍液の含有量は、パンクシーリング剤中、5〜50質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましい。5質量%以上あれば、低温での凍結防止性が十分に得られる。また、50質量%以下であれば、ゴムラテックスの量に対するグリコールの量が抑えられるため、ゴムラテックス粒子の凝集を防止することができ、シール特性を損なわない。
(樹脂系接着剤)
樹脂系接着剤としては、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂や、ロジン酸エステル樹脂を使用することができる。テルペンフェノール樹脂としては、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスフェノール樹脂、又はこれらを水素添化したものなどが使用できる。また、市販のものを使用することもできる。なお、本発明のパンクシーリング剤が低分子量天然ゴムラテックスを併用する場合は、低分子量天然ゴムラテックスが樹脂系接着剤と同じ作用をするために、当該樹脂系接着剤は、必ずしも必要ではない。
樹脂系接着剤の含有量は、パンクシーリング剤中、3〜30質量%の範囲であることが好ましく、5〜25質量%の範囲であることがより好ましく、7〜20質量%の範囲であることがさらに好ましい。3〜30質量%の範囲とすることで、実用的で良好なシール性を発揮することができる。樹脂系接着剤は、シール性の向上を考慮して、前記ゴムラテックスの水性分散剤又は前記ゴムラテックスの水性乳剤の状態で加えられてなることが好ましい。
(短繊維)
短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、この穴を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。パンクシーリング剤中の短繊維の含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。
前記短繊維の含有量が0.1質量%以上であれば、シール性を十分に発揮することができ、5質量%以下であれば、短繊維の絡み合いを防止し、粘性を抑制することができるので、注入が容易で既述の役割を十分に発揮することでき、シール性を発揮することができる。短繊維の含有量は、0.3〜4質量%とすることが更に好ましく、0.5〜3質量%とすることが特に好ましい。
また、既述のような役割を十分に発揮させるため、短繊維についても種々の設計をすることが好ましい。そこで、短繊維の比重(S)、長さ(L)、直径(D)、及び長さと直径との比(L/D)は、それぞれ、下記の範囲とすることが好ましい。
(1)比重(S):0.8≦S≦1.4(より好ましくは、0.9≦S≦1.3、さらに好ましくは、1.0≦S≦1.2)。
比重が0.8以上あれば、短繊維が上に浮いてしまうことを防止することができ、また1.4以下であれば、短繊維が下に沈んでしまうことを防止することができるので、上記範囲内であれば、長期の分離安定性に優れる。
(2)長さ(L):0.05≦L≦10mm(より好ましくは、0.08≦L≦8mm、さらに好ましくは、0.1≦L≦6mm)。
長さが0.05mm以上であれば、短繊維がパンクによる欠陥部に目詰まりを生じさせてシール性を向上させる効果を発揮させることができ、10mm以下であれば、短繊維の相対的な数を適度に保つことができるので、シール性の低下を防止することができる。
(3)直径(D):1≦D≦100μm(より好ましくは、3≦D≦80μm、さらに好ましくは、5≦D≦50μm)。
直径(太さ)が1μm以上あれば、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を発揮することができ、100μm以下であれば、短繊維の相対的な数を適度に保つことができるので、シール性の低下を防止することができる。
(4)長さと直径との比(L/D):5≦L/D≦2000(より好ましくは、20≦L/D≦1600、さらに好ましくは、50≦L/D≦1200、特に好ましくは、100≦L/D≦300)。
L/Dが5以上あれば、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を発揮することができる。また、2000以下であれば、短繊維の絡み合いによるダマの発生を防止することができ、シール性及び注入容易性の低下を抑制することができる。
なお、短繊維は、一の材質からなるものを一定の形状で使用することができるが、既述の範囲で複数の材質からなるものを種々の形状で使用することもできる。
短繊維は、その材質に特に制限はないが、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、及びこれら2以上の複合体のいずれかからなることが好ましく、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、及びこれら2以上の複合体のいずれかからなることがより好ましい。かかる短繊維を使用することで、より良好な分離安定性が得られる。
短繊維は、その全量若しくはその一部(好ましくは全量)を、高級アルコール系誘導体及び/又はベタイン系活性剤等の溶剤で処理しておくことが好ましい。かかる処理により、溶剤が活剤として作用し、短繊維の分散性を向上させることができる。当該処理は、パンクシーリング剤に含有させる前でも後でもよい。処理方法としては、短繊維を上記溶剤に含浸したり、上記溶剤を吹き付けたりして行うことができる。高級アルコール誘導体としては、ポリグリコール系ポリエステル等が好適である。
溶剤の添加量(上記処理により短繊維に吸収される量)としては、短繊維質量の0.2〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜6%であることがさらに好ましい。添加量が短繊維質量の0.2質量%以上あれば、短繊維の十分な分散効果が得られ、上記処理を施すことができるが、添加量が多すぎても、それ以上の効果の向上は期待できない。
以上のようなパンクシーリング剤において、当該パンクシーリング剤中の固体成分(以下、「固形分」ということがある)の含有量は、5〜70質量%であることが好ましい。
「固形分の含有量」は、以下のようにして求めることができる。まず、パンクシーリング剤100gを30分間、200℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量をパンクシーリング剤の質量で除する(残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤の質量)ことで求めることができる。
固形分の含有量が5質量%以上あれば、ゴムラテックスの割合が少なくならず、十分なシール性を確保することができる。また、70質量%以下であれば、シール性以外の特性を発揮することができる。
上記範囲内での固形分含有量のより好ましい上限は60質量%であり、さらに好ましくは50質量%であり、特に好ましくは40質量%である。また、上記範囲内で固形分の含有量のより好ましい下限は8質量%であり、さらに好ましくは10質量%である。
また、パンクシーリング剤の粘度は、実際の使用条件として想定される条件(少なくとも、タイヤへの充填前であって60℃〜−30℃の範囲)において、3〜6000mPa・sであること好ましく、5〜4500mPa・sであることがより好ましく、8〜3000mPa・sであることがさらに好ましく、10〜3000mPa・sであることが特に好ましく、15〜1500mPa・sであることが最も好ましい。
3mPa・s以上あれば、バルブへの注入時の液漏れを防止することができる。一方、6000mPa・s以下であれば、注入時の抵抗が抑えられ、注入が容易であり、また、タイヤ内面への広がり易いので、高いシール性を得ることができる。なお、当該粘度は、B型粘度計等により測定することができる。
本発明のパンクシーリング剤では、希薄化のために、水を含有させることができる。さらにパンクシーリング剤に、通常の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調整剤を添加してもよい。また、本発明のパンクシーリング剤の液性は、アニオン系界面活性剤の効果を十分に発揮する観点から、pH10〜pH13であることが好ましく、pH10.5〜12が特に好ましい。
また迅速にシールしかつ大きな穴でも確実にシールできるように、パンクシーリング剤に1種又はそれ以上のフィラーを混合してもよい。安定したフィラーとしては、例えばケイ酸、チョーク、カーボンブラック、グラスファイバーで補強された合成樹脂、ポリスチレン粒子、タイヤ等の加硫成品の粉砕による粉末ゴム、おがくず、モスラバー粒子、カットフラワー用の発泡粒子等が採用できる。この中でも特に好ましいフィラーは、ケイ酸と結合したゴム粉末、及びグラスファイバーで補強された合成樹脂である。
前記フィラーは、パンクシーリング剤に直接添加され得る。しかしながら、フィラーが、バルブサイズを変更することなくバルブをへてパンクシーリング剤を導くのを困難又は不可能にする大きさを有する限りにおいては、これらのフィラーは、一般的にタイヤをリム組するときにタイヤの内部に導入され、タイヤにパンクが発生した際にパンクシーリング剤が注入されることによってシーリングを成し遂げる。
前記フィラーは、パンクシーリング剤中に、好ましくは約20〜200g/リットル、より好ましくは60〜100g/リットル加えられ、あるいはタイヤのリム組においてタイヤ内部に配される。他方、液体成分として、樹脂系接着剤用の分散剤又は乳化剤、好ましくは水が添加されてもよく、必要により液状樹脂系接着剤を用いてもよい。
パンクシーリング剤は、既述の材料を公知の方法で混合等して製造することができる。また、パンクシーリング剤の製造、保管、充填は、酸化等を避けるため、好ましくは窒素又は希ガスの雰囲気で行われる。
以上のようなパンクシーリング剤によるパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器をタイヤのバルブ口に差し込み、適量を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク穴をシールできるようにタイヤを回転させればよい。
このようなパンクシーリング剤は、種々のポンプアップ装置を用いてタイヤの内部に注入することができる。例えば、図1に示すようなポンプアップ装置20によってタイヤの内部に注入することができる。
図1に示されるポンプアップ装置20では、圧力源として小型のエアコンプレッサ1を用いている。このエアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧容器4に収納されたパンクシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとして形成されている。
また、耐圧容器4は、パンクシーリング剤6を取出すための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端が接続されるとともに、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
耐圧容器4は、フィリングスタブ12を有し、かつ水が充填されたジャケット11を具える。必要に応じて加熱源としての塩化カルシウムがフィリングスタブ12内に充填されうる。パンクシーリング剤6が低温で凍結すると、この加熱源の水和作用で解放される熱によって、利用できる温度にパンクシーリング剤6が加熱される。
エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13が接続され、そのプラグ14は、例えば、シガレットライターに差込まれる。
タイヤにパンクが発生すると、ねじアダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつエアコンプレッサ1がシガレットライターに接続されるとともに、耐圧容器4のガス導入部3において栓バルブ5が開かれる。そしてエアコンプレッサ1から耐圧容器4内にガス導入部3をへて導入される圧縮空気が、出口バルブ7からパンクシーリング剤6を押出し、タイヤバルブ10をへてタイヤの内部に導入させる。然る後、空気がタイヤの内部に再充填され、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク穴をシールした後、ポンプアップ装置20が再び接続されてタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
本発明のパンクシーリング剤は、種々の空気入りタイヤのパンク修理に適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
下記表1に記載の材料を混合して、参考例、実施例及び比較例に関するパンクシーリング剤を調製した。
[評価]
(高温耐性:バルブ注入性)
60℃環境下、450mlの補修液を用いて、作製したパンクシーリング剤をバルブから注入した。バルブ注入性の評価は、実施例及び比較例のパンクシーリング剤を使用した際に注入に要した時間が、参考例のパンクシーリング剤を使用した際に注入に要した時間(参考例時間)を基準として、当該注入時間(参考例時間)の何%になるかにより行った。具体的基準は下記のとおりである。
A:当該注入時間(参考例時間)の50%未満内
B:当該注入時間(参考例時間)の50%以上80%未満内
C:当該注入時間(参考例時間)の80%以上100%未満内
D:当該注入時間(参考例時間)の100%以上
結果を下記表1に示す。
(パンク穴シール性の評価)
1つのタイヤのタイヤトレッド溝部に、φ2.3mmの穴をドリルであけ、作製したパンクシーリング剤を注入し、車に装着した。その後、0.2MPaの空気圧を維持しながら、約50km/hで車を走行させ、何km走行時にシールが完了するかにより、パンク穴シール性の評価を行った。具体的基準は下記のとおりである。
A:3km未満
B:3km以上5km未満
C:5km以上8km未満
D:8km以上
(低温耐性:液広がり性)
経時させたパンクシーリング剤について、−30℃の温度環境下における粘度測定し、経時安定性を評価した。本評価に優れることは、タイヤ内部にパンクシーリング剤を注入した際における液広がり性に優れることを示す。評価方法及び評価基準は以下の通りである。
得られたパンクシーリング剤を密閉容器に入れ、恒温槽に、90℃で、11日間保管した。保存後のパンクシーリング剤を、更に、−30℃の温度環境下に、5時間保管した後、B型粘度計(製品名:TVB10、東機産業(株)製)を用いて粘度を測定した。
−評価基準−
A:450mPa・s未満
B:450mPa・s以上500mPa・s未満
C:500mPa・s以上700mPa・s未満
D:700mPa・s以上
表1中、界面活性剤の種類は以下の通りである。
A:オレイン酸カリウム(アニオン系界面活性剤、東京化成工業(株)製)
B:PO−EO縮合物(ノニオン系界面活性剤、製品名Pluronic L−62、ADEKA(株)製)
表1〜4の結果から、アニオン系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤のいずれかのみを用いた比較例のパンクシーリング剤は、バルブ注入性(高温耐性)又は液広がり性(低温耐性)のいずれかがC以下であり、高温耐性と低温耐性とのいずれかに劣っていた。
これに対し、アニオン系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤を併用した実施例のパンクシーリング剤は、バルブ注入性(高温耐性)及び液広がり性(低温耐性)がいずれもB以上の評価であり、高温耐性と低温耐性との双方が良好であった。
また、実施例の結果から、ノニオン系界面活性剤の含有量が10質量%以下であるとシール性に優れていることがわかる。
1 エアコンプレッサ
2 ホース
3 ガス導入部
4 耐圧容器
5 栓バルブ
6 パンクシーリング剤
7 出口バルブ
8 ホース
9 ねじアダプタ
10 タイヤバルブ
11 ジャケット
12 フィリングスタブ
13 電気ケーブル
14 プラグ
20 ポンプアップ装置

Claims (8)

  1. 合成ゴムラテックスと、ノニオン系界面活性剤と、アニオン系界面活性剤と、を含むパンクシーリング剤。
  2. 前記ノニオン系界面活性剤が、エチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の少なくともいずれか一方を有し、且つ、一分子内に含まれる前記エチレンオキサイド単位及びプロピレンオキサイド単位の総数が25以上60以下である請求項1に記載のパンクシーリング剤。
  3. 前記アニオン系界面活性剤が、炭素数10以上40以下の炭素鎖を有する請求項1又は2に記載のパンクシーリング剤。
  4. 前記アニオン系界面活性剤が、脂肪酸金属塩又はロジン酸金属塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
  5. 前記ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
  6. 前記アニオン系界面活性剤の含有量が、パンクシーリング剤の全量に対して0.1〜10質量%である請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
  7. 前記ノニオン系界面活性剤の含有量が、パンクシーリング剤の全量に対して0.01〜10質量%である請求項1〜6のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
  8. 前記合成ゴムラテックスがスチレンブタジエンゴムラテックスである請求項1〜7のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
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