JP2013166437A - 車輪駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪駆動装置の軸方向の寸法を低減する。
【解決手段】車輪駆動装置10は車輪のハブ12をシャフト20に対して回転させる。車輪駆動装置10は、シャフト20に固定されたステータ70と、ステータ70との磁気的な相互作用によりシャフト20の周りで回転するロータ30と、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12へ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構86は、ワンウェイクラッチ32を介してロータ30の回転を受け、シャフト20の周りで回転する太陽歯車34と、太陽歯車34と噛み合う遊星歯車群と、ハブ12に固定され、遊星歯車群と噛み合う内歯車38と、を含む。ワンウェイクラッチ32は、軸方向において遊星歯車群と少なくとも部分的に重複するよう配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置に関する。
従来、車両を走行させるための駆動源の1つとしてインホイールモータが利用されている。インホイールモータの適用対象となる車両は、例えば電動自転車、電動車椅子、モータ付きスクータ、電動台車、ゴルフカート等である。
例えば特許文献1には、車輪のハブにモータを内包して、その駆動力が伝達機構を介して車輪のハブを回転駆動するようにしたインハブ型の車輪駆動装置が記載されている。この駆動装置では、モータのロータの回転駆動力はまず太陽歯車を回転駆動する。そして太陽歯車が回転することでそれに噛み合う3個の遊星歯車が回転駆動される。遊星歯車が回転することでそれに噛み合う内歯車が設けられた回転板が回転駆動される。さらに回転板の回転駆動力はワンウェイクラッチを介してハブを回転駆動する。
特開2009−12627号公報
インハブ型の車輪駆動装置に対しては、車両の車幅を抑えて車両をより狭いスペースに収容できるように小型化、特に軸方向の寸法を小さくすることが求められている。また、デザイン上からも車輪駆動装置を軸方向に薄くすることが要請されている。
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の車輪駆動装置では、遊星歯車と回転板とワンウェイクラッチとが軸方向に直列に配置されるため、車輪駆動装置の軸方向の寸法を小さくすることが困難であった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は軸方向の寸法を低減できる車輪駆動装置の提供にある。
本発明のある態様は、車輪駆動装置に関する。この車輪駆動装置は、車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置であって、シャフトに固定されたステータと、ステータとの磁気的な相互作用によりシャフトの周りで回転するロータと、ロータを回転させようとするトルクをロータからハブへ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構は、ワンウェイクラッチを介してロータの回転を受け、シャフトの周りで回転する太陽歯車と、太陽歯車と噛み合う遊星歯車群と、ハブに固定され、遊星歯車群と噛み合う内歯車と、を含む。ワンウェイクラッチは、軸方向において遊星歯車群と少なくとも部分的に重複するよう配置される。
この態様によると、ワンウェイクラッチと遊星歯車群とが軸方向に重複する分だけ伝達機構の軸方向の寸法を低減できる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、車輪駆動装置の軸方向の寸法を低減できる。
実施の形態に係る車輪駆動装置を適用した車両の車輪部分の拡大図である。 図2(a)、(b)は、実施の形態に係る車輪駆動装置の分解立体図である。 実施の形態に係る車輪駆動装置の断面図である。 図3の破線で囲まれた部分の拡大図である。 変形例に係る車輪駆動装置の断面図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
実施の形態に係る車輪駆動装置は、モータにより車両の車輪を回転駆動するインハブ型の車輪駆動装置である。この車輪駆動装置は、アシストを含む電動1輪車、自転車などの自動2輪車、3輪車、車椅子や車などの4輪車などの車輪を回転させるインホイールモータとして使用されてもよい。
実施の形態に係る車輪駆動装置は、磁気的な相互作用により相対的に回転するステータおよびロータと、ロータを回転させようとするトルクをロータからハブへ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構はワンウェイクラッチを含み、このワンウェイクラッチは伝達機構の他の歯車等の部材に囲まれる位置に配置される。これにより、車輪駆動装置の回転軸方向の寸法すなわち厚さを低減できる。
図1は、実施の形態に係る車輪駆動装置10を適用した車両の車輪部分の拡大図である。車輪駆動装置10は車輪のハブ12をシャフト20に対して回転させる。シャフト20は炭素鋼を切削することにより形成される。本実施の形態では車輪駆動装置10はハブ12を含むが、他の実施の形態ではハブを含まない車輪駆動装置も可能である。ハブ12の外周部には放射線状に延びる複数のスポーク14の一端側が固定されている。また、スポーク14の他端側は、タイヤ部16を支持するリム18に固定されている。リム18は、スポーク14を介してハブ12と結合されて車輪の骨格を形成する。
シャフト20はハブ12の回転軸に沿ってハブ12の両側に突出し、その突出した部分は車両のフレームの一部であるフォーク22に支持されている。これにより、ハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む車輪はシャフト20を中心に回転する。
なお、図1の例ではハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む、いわゆるスポークホイールが示されているが、例えばスポーク14の代わりに円板を用いた、いわゆるディスクホイールに本実施の形態の技術的思想を適用してもよい。
図2(a)、(b)は、車輪駆動装置10の分解立体図である。図3は、車輪駆動装置10の断面図である。車輪駆動装置10は、ハブ12と、ロータ30と、伝達機構86と、ステータ70と、配線部材52と、引き出し配線54と、3つの遊星歯車シャフト88と、遊星歯車固定部材60と、を備える。
ステータ70はシャフト20に固定される。ステータ70は、コイル40と、コア42と、アルミニウムを鋳造することにより形成される第1ケース44と、アルミニウムを鋳造することにより形成される第2ケース46と、を含む。
第1ケース44はコア42を支持する略カップ状の部材である。コア42は第1ケース44の遊星歯車群側(以下、第1ケース44から見て遊星歯車群側を上側とする)の上面44c上で支持される。第1ケース44にはハブ12の回転軸Rを中心とするシャフト孔44aが設けられている。シャフト20がシャフト孔44aに挿入されそこで圧入または接着により固定されることにより、第1ケース44はシャフト20に対して固定される。
コア42は第1ケース44の外周側に複数のネジにより固定される。コア42は薄型の電磁鋼板を積層することにより形成される。コア42は円環部とそこから半径方向内向きに伸びる12本の突極42aとを有する。コア42の各突極42aにはコイル40が巻回される。このコイル40に交流の駆動電流が流れることにより突極42aに沿って磁束が発生する。
第2ケース46は回転軸Rに沿った方向すなわち軸方向においてコア42を挟んで第1ケース44と対向する。第2ケース46のコイル40に対応する位置には孔部48が形成される。孔部48は第2ケース46を貫通してもよいししなくてもよい。図2では孔部48が第2ケース46を貫通する場合が示されている。孔部48には対応するコイル40の一部が進入する。これにより、ステータ70の軸方向の寸法を低減することができる。加えて、ステータ70の放熱性が向上する。
第2ケース46はその外周側で第1ケース44に固着される。第1ケース44と第2ケース46との固着部分は、第1ケース44に対する第2ケース46の半径方向の移動を規制するよう構成される。特にその固着部分はインロー部50を形成する。すなわち、第1ケース44の第1外周壁部44bと第2ケース46の第2外周壁部46aとは軸方向に部分的に重なり合う。この場合、第1ケース44に対する第2ケース46の半径方向での位置決め精度が向上すると共に、第1ケース44に対して第2ケース46がずれにくくなる。
配線部材52は、第1ケース44の下面44dにネジで固定されるプリント基板である。配線部材52は、第1ケース44に設けられた貫通孔であるホール素子孔44hに挿入され第1ケース44の上側に露出するホール素子52aを有する。ホール素子52aは、マグネット62aの磁束(すなわち、ロータ30の位置)を検出して、駆動電流の通電タイミングを決めるための位置検出信号を出力する素子である。ホール素子52aは配線部材52を介して引き出し配線54と接続され、引き出し配線54を通じて位置検出信号を外部に送信する。
コイル40のコイル端40aは、第1ケース44に設けられた貫通孔であるワイヤ孔44eを通過し配線部材52と接続される。配線部材52は、コイル端40aと引き出し配線54の一端とを接続する。引き出し配線54を通じて外部からコイル40に電力が供給される。
第1ケース44には第2玉軸受76(後述)よりも半径方向外側に第1貫通孔44fが形成される。第1ケース44のシャフト孔44aの周面には第2貫通孔44gが形成される。シャフト20の周面には、第2貫通孔44gに対応するすなわち第2貫通孔44gと連通する第2周面開口20bが形成される。シャフト20のうちハブ12から下側に突出する下突出部56の周面には第1周面開口20aが形成される。第1周面開口20aと第2周面開口20bとは、シャフト20に回転軸Rに沿って設けられたシャフト中心孔20cによって連通されている。
シャフト中心孔20cは下突出部56の端面56aから回転軸Rに沿って形成された孔である。すなわち、下突出部56は、少なくとも部分的に中空に形成される。この場合、シャフト20を軽量化でき、放熱性も向上する。シャフト20のうちハブ12から上側に突出する上突出部57も同様に中空に形成される。この場合、シャフト20の両端が共に中空となるため、車輪駆動装置10およびシャフト20を含むユニットの重さのバランスを改善できる。
第2周面開口20b、シャフト中心孔20cおよび第1周面開口20aは、シャフト20に形成される連通路72を構成する。連通路72は、第1ケース44の上側とハブ12の外部とを連通する。
引き出し配線54は、第1貫通孔44fを通じて第1ケース44の下側から上側に引き出され、第2貫通孔44gを通じて連通路72に導かれる。引き出し配線54は、連通路72を通過し、第1周面開口20aからハブ12の外部に引き出される。引き出し配線54はフォーク22に沿うよう第1周面開口20aから引き出される。フォーク22が中空に形成されている場合は、引き出し配線54は第1周面開口20aからフォーク22の内側に導かれてもよい。この場合、引き出し配線54をより確実に保護することができると共に車両の車幅を低減できる。なお、引き出し配線54はフォーク22を通さなくてもよい。
ロータ30は、ステータ70との磁気的な相互作用によりシャフト20の周りで回転する。ロータ30はロータコア62と10のマグネット62aとロータホルダ66とを含む。シャフト20はロータ30を貫通し、それを回転自在に支持する。
10のマグネット62aはロータコア62の中に周方向に沿って等間隔に埋め込まれる。ロータコア62は珪素鋼板を積層することにより形成され、コア42の12本の突極42aと半径方向に対向する。
ロータホルダ66はロータコア62とワンウェイクラッチ32とを機械的に接続する部材である。ロータホルダ66は例えば炭素鋼などの鉄鋼材料により形成される。ロータホルダ66とシャフト20とには第3玉軸受78が介在し、シャフト20は第3玉軸受78を介してロータホルダ66を回転自在に支持する。ロータホルダ66は、ロータコア62が嵌合され固定される嵌合部66aと、嵌合部66aから上側に突出するロータ突出部66bと、を有する。嵌合部66aは半径方向において第3玉軸受78とロータコア62とに挟まれる。ロータ突出部66bはシャフト20を隙間を介して環囲する。
伝達機構86は、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12へ伝達する。伝達機構86は、スプラグ式またはカム式のワンウェイクラッチ32と、炭素鋼を切削することにより形成される太陽歯車34と、樹脂を射出成型することにより形成される3つの遊星歯車36からなる遊星歯車群と、樹脂を射出成型することにより形成される内歯車38と、を含む。
ワンウェイクラッチ32はロータ突出部66bの外周面に取り付けられ、ロータ突出部66bよりも上側で太陽歯車34と例えば平行ピン33により結合される。
太陽歯車34は、ワンウェイクラッチ32を介してロータ30の回転を受け、シャフト20の周りで回転する。太陽歯車34はシャフト20を隙間を介して環囲する外歯車である。すなわち、シャフト20は太陽歯車34を貫通し、それを回転自在に支持する。太陽歯車34は第4玉軸受80を介して遊星歯車固定部材60に回転自在に取り付けられる。
遊星歯車36は太陽歯車34と噛み合う。遊星歯車36は、第1の歯車列36aと、第1の歯車列36aとはピッチ円直径が異なる第2の歯車列36bとを有する。第1の歯車列36aと第2の歯車列36bとは実質的に同軸に設けられる。第1の歯車列36aは太陽歯車34と噛み合い、第2の歯車列36bは内歯車38と噛み合う。第1の歯車列36aと第2の歯車列36bとは一体に形成され、同時に回転する。
太陽歯車34は内歯車38よりもピッチ円直径が小さく、また太陽歯車34は内歯車38よりも軸方向で上側に設けられているので、第1の歯車列36aのピッチ円直径は第2の歯車列36bのピッチ円直径よりも大きく、また第1の歯車列36aは軸方向で第2の歯車列36bよりも上側に設けられる。
遊星歯車シャフト88は、互いに軸方向に離間して設けられた第5玉軸受82および第6玉軸受84を介して遊星歯車36を回転自在に支持する。遊星歯車シャフト88の下端は第2ケース46に取り付けられ、上端は遊星歯車固定部材60に取り付けられる。この場合、遊星歯車シャフト88は両端で支えられているので耐衝撃性が向上する。また、遊星歯車固定部材60は、シャフト20と一体に形成される。この場合、遊星歯車36の取り付けの精度が向上する。
遊星歯車シャフト88は第2ケース46に対し、孔部48を避けた位置、すなわち、ロータ30の回転軸Rを基準として、角度方向で周方向に隣り合うコイル40の中間線上に取り付けられる。
遊星歯車固定部材60と第2ケース46との間には、周方向に隣り合う遊星歯車シャフト88同士の中間線上の3ヵ所に、遊星歯車固定部材60と第2ケース46とを接続する接続部材89が設けられている。接続部材89は、遊星歯車シャフト88と同様に、第2ケース46に対して、孔部48を避けた位置、すなわち、ロータ30の回転軸Rを基準として、角度方向で周方向に隣り合うコイル40の中間線上に取り付けられている。この場合、接続部材89によって遊星歯車固定部材60と第2ケース46とを機械的に結合することにより、伝達機構86の強度と精度とを向上させることができる。
内歯車38は、アルミニウムを鋳造することにより形成されるハウジング24の内周側にネジにより固定される。
伝達機構86は、その各部材が軸方向に直列に並ぶのではなく、多少半径方向に広がったとしてもなるべく軸方向に並列に配置されるよう構成される。伝達機構86の各部材の位置関係を整理すると以下の通りである。
(1)ワンウェイクラッチ32は、軸方向において遊星歯車群および内歯車38と少なくとも部分的に重複するよう配置される。特にワンウェイクラッチ32は遊星歯車群に囲まれるよう、また内歯車38に環囲されるよう配置される。ワンウェイクラッチ32の外周面と第2の歯車列36bとは半径方向で対向する。言い換えると、回転軸Rに沿って座標を定義するとき、ワンウェイクラッチ32に対応する座標範囲と遊星歯車36に対応する座標範囲とは共通部分を有する。
(2)内歯車38は、軸方向において太陽歯車34よりもステータ70側でハウジング24に固定される。ステータ70はコア42やコイル40を内包するので、車輪駆動装置10において比較的大きな軸方向の寸法を有する。したがって、内歯車38をステータ70により近い位置でハウジング24に固定することで、その固定位置をハブ12の軸方向中央に近づけることができる。これにより、ハブ12の回転のバランスが向上する。
ハブ12は、第1玉軸受74を介してシャフト20に回転自在に取り付けられた第1カバー部26と、第2玉軸受76を介してシャフト20に回転自在に取り付けられた第2カバー部28と、軸方向で第1カバー部26と第2カバー部28との間に設けられ、第1カバー部26と第2カバー部28とを機械的に結合する円筒状のハウジング24と、を含む。第1カバー部26と第2カバー部28とは略同一の形状を有し、いずれもアルミニウムを鍛造することによりまたは炭素鋼を切削することにより形成される。この場合、第1カバー部26および第2カバー部28を同じ製造工程を使用して生産できるので、車輪駆動装置10の製造効率が向上する。
第1カバー部26、第2カバー部28はいずれも外周側でハウジング24に螺合される。第1カバー部26とハウジング24との螺合部64においては、第1カバー部26の外縁側に雄ねじが形成され、ハウジング24の上端の内周側に雌ねじが形成される。第1カバー部26をハウジング24に螺合する際は、第1カバー部26全体をハウジング24に対して回転させることにより第1カバー部26とハウジング24とが螺合される。第2カバー部28とハウジング24との螺合部64についても同様である。これにより、例えばカバー部とハウジングとを別のネジを使用して固定する場合と比較して、車輪駆動装置10の外観は美しくなり、部品点数および製造工程数を低減できる。
図4は、図3の破線で囲まれた部分の拡大図である。第2カバー部28とハウジング24との接合部分には防水処理が施される。ハウジング24の接合面24aおよび第2カバー部28の接合面28aの両方には周方向に沿って凹部すなわち溝が設けられる。特に凹部は回転軸Rを中心とする環状に形成される。第2カバー部28をハウジング24に螺合することによりハウジング24の接合面24aと第2カバー部28の接合面28aとが接触すると、両方の接合面に設けられた凹部が重なり合い通路90が形成される。通路90にはシール材が存在する。シール材は例えばゴムパッキンや接着剤である。第1カバー部26とハウジング24との接合部分についても同様である。
以上のように構成された車輪駆動装置10の動作を説明する。引き出し配線54を通じて3相の駆動電流がコイル40に供給される。その駆動電流がコイル40を流れることにより、12本の突極42aに沿って磁束が発生する。この磁束によってマグネット62aにトルクが与えられる。伝達機構86は、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12に伝達する。これにより、車輪はシャフト20に対して回転しようとする。
本実施の形態に係る車輪駆動装置10によると、ワンウェイクラッチ32は軸方向において遊星歯車群と少なくとも部分的に重複するよう配置されているので、ワンウェイクラッチ32と遊星歯車群とが重複する分だけ車輪駆動装置10を軸方向に薄くすることができる。これにより、車輪駆動装置10を車両に搭載することによる車両の車幅の増大を抑えることができる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、ワンウェイクラッチ32は軸方向において内歯車38と少なくとも部分的に重複するよう配置されているので、同様の理由により車輪駆動装置10を軸方向に薄くすることができる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、伝達機構86はロータ30の回転を減速してハブ12に伝達するよう構成されている。
回転駆動における仕事率は一般に2π×(回転数)×(トルク)(W)で表される。したがって、ロスを無視すると、通常回転時、エネルギの保存則から伝達機構86のいずれの箇所においても回転数とトルクとの積は一定となる。したがって、伝達機構86においては、ロータ側は高速回転・低トルクとなり、ハブ側は低速回転・高トルクとなる。一例では伝達機構86はロータ30の回転数を1/15に減速してハブ12を回転させる。この場合、ハブ12のトルクはロータ30のトルクの15倍となる。
そこで、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、伝達機構86はロータ30側すなわちロータ30のより近くにワンウェイクラッチ32を有する。具体的には、伝達機構86において、ワンウェイクラッチ32は太陽歯車34よりもロータ30に近い位置に配置される。これにより、通常回転時にワンウェイクラッチ32にかかるトルクを低減し、ワンウェイクラッチの寿命を延ばすことができる。あるいはまた、許容トルクのより小さなより小型のワンウェイクラッチを使用することができるので、車輪駆動装置10の軸方向の寸法低減に寄与する。
また、トルクの伝達の経路においてワンウェイクラッチを遊星歯車群よりもハブ側に設けた場合に、ワンウェイクラッチを軸方向で遊星歯車群に重なるように配置しようとすると、ワンウェイクラッチの分だけ車輪駆動装置の径が大きくなる。そこで、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、ワンウェイクラッチ32はロータ30側に設けられている。したがって、第1の歯車列36aと第2の歯車列36bとステータ70とにより囲まれるスペースにワンウェイクラッチ32を収納できる。その結果、ワンウェイクラッチ32を軸方向で遊星歯車群と重なるように配置した場合の車輪駆動装置10の径の増大を抑えることができ、よりコンパクトな配置が可能となる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、引き出し配線54は第2玉軸受76と第1ケース44との間を避けるよう配線されている。これにより、第1ケース44と第2玉軸受76とを軸方向により近づけて配置できるので、車輪駆動装置10の軸方向の寸法を低減できる。
以上、実施の形態に係る車輪駆動装置10の構成と動作について説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、内歯車38とハウジング24とは別体である場合について説明したが、これに限られず、それらを一体に形成してもよい。
実施の形態では、車輪駆動装置10は第2ケース46を備える場合について説明したが、これに限られず、車輪駆動装置10は第2ケース46を備えなくてもよい。
実施の形態では、上突出部57は少なくとも部分的に中空に形成される場合について説明したが、これに限られず、上突出部にはシャフト中心孔は設けられなくてもよい。
実施の形態では、車輪駆動装置10はワンウェイクラッチ32を備える場合について説明した。別の実施の形態では、車輪駆動装置はワンウェイクラッチ32を備えなくてもよい。
実施の形態では、ワンウェイクラッチ32はロータ30と太陽歯車34との間に設けられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、ワンウェイクラッチは遊星歯車内に設けられてもよい。
図5は、変形例に係る車輪駆動装置110の断面図である。車輪駆動装置110は、ハブ12と、ロータ30と、伝達機構と、ステータ70と、配線部材52と、引き出し配線54と、3つの遊星歯車シャフト188と、遊星歯車固定部材60と、を備える。
伝達機構は、太陽歯車134と、3つの遊星歯車136からなる遊星歯車群と、内歯車38と、を含む。
太陽歯車134はロータ突出部66bに取り付けられ、ロータ突出部66bと共にシャフト20の周りで回転する。遊星歯車136は第1の歯車列136aと第2の歯車列136bとワンウェイクラッチ132とを含む。第1の歯車列136aは太陽歯車134と噛み合う。第1の歯車列136aは遊星歯車シャフト188に対して固定され、遊星歯車シャフト188と共に回転する。遊星歯車シャフト188の下端は第2ケース46に第8玉軸受184を介して回転自在に取り付けられ、上端は遊星歯車固定部材60に第7玉軸受182を介して回転自在に取り付けられる。
ワンウェイクラッチ132は第1の歯車列136aの下方で遊星歯車シャフト188を環囲し、遊星歯車シャフト188の回転を第2の歯車列136bに伝達する。第2の歯車列136bは内歯車38と噛み合う。
本変形例によると、実施の形態と同様に車輪駆動装置110の軸方向の寸法を低減することができる。
実施の形態に係る技術的思想は、次の項目によって規定されてもよい。
(項目1)
車輪のハブ12の回転軸Rに沿って前記ハブ12を貫通するシャフト20と、
前記シャフト20に固定されたステータ70と、
前記ステータ70との磁気的な相互作用により前記シャフト20の周りで回転するロータ30と、
前記ロータ30を回転させようとするトルクを前記ロータ30から前記ハブ12へ伝達する伝達機構86と、を備え、
前記ステータ70、前記ロータ30および前記伝達機構86は前記ハブ12に囲まれており、
前記ハブ12から突出する前記シャフト20の2つの突出部分56、57は前記ハブ12の内部において互いに連結されていることを特徴とする車輪駆動装置10。
(項目2)
前記2つの突出部分56、57を連結する連結部分59は前記2つの突出部分56、57のうちの少なくともひとつ56と一体に形成されることを特徴とする項目1に記載の車輪駆動装置10。
項目1、項目2に記載の車輪駆動装置10によると、下突出部56と上突出部57とを連結部分59によって回転軸R上で直結することによって、下突出部56と上突出部57との同軸精度を向上させることができる。つまり、ハブ12が回転したときの同軸性能に起因する振動を抑制できると共に、振動に伴う異音や騒音の発生も抑制できる。また、下突出部56と上突出部57とを連結部分59によって直結することにより、下突出部56と上突出部57を1本のシャフトとして構成している場合と等価となり、シャフト全体としての軸剛性を向上できる。その結果、車両自重や搭載重量に起因する部材の歪みを抑制すると共に同軸精度の維持が可能となり、振動、異音、騒音の抑制に寄与できる。下突出部56および上突出部57と連結部分59との接合は、圧入、溶接、接着等が利用可能であり、それらを単独で利用したり組み合わせて利用することができる。また、下突出部56、上突出部57、連結部分59を接続した場合の同軸精度の許容範囲内であれば、下突出部56および上突出部57と連結部分59を隙間嵌めによって接合してもよい。この場合、メンテナンス時の分解が容易になり作業性を向上できる。
10 車輪駆動装置、 12 ハブ、 20 シャフト、 30 ロータ、 32 ワンウェイクラッチ、 34 太陽歯車、 36 遊星歯車、 38 内歯車、 40 コイル、 42 コア、 44 第1ケース、 46 第2ケース、 48 孔部、 70 ステータ、 86 伝達機構、 110 車輪駆動装置。

Claims (8)

  1. 車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置であって、
    前記シャフトに固定されたステータと、
    前記ステータとの磁気的な相互作用により前記シャフトの周りで回転するロータと、
    前記ロータを回転させようとするトルクを前記ロータから前記ハブへ伝達する伝達機構と、を備え、
    前記伝達機構は、
    ワンウェイクラッチを介して前記ロータの回転を受け、前記シャフトの周りで回転する太陽歯車と、
    前記太陽歯車と噛み合う遊星歯車群と、
    前記ハブに固定され、前記遊星歯車群と噛み合う内歯車と、を含み、
    前記ワンウェイクラッチは、軸方向において前記遊星歯車群と少なくとも部分的に重複するよう配置されることを特徴とする車輪駆動装置。
  2. 前記遊星歯車群に含まれる遊星歯車は、第1の歯車列と前記第1の歯車列とはピッチ円直径が異なる第2の歯車列とを有し、
    前記第1の歯車列と前記第2の歯車列とは実質的に同軸に設けられ、
    前記第1の歯車列は前記太陽歯車と噛み合い、前記第2の歯車列は前記内歯車と噛み合うことを特徴とする請求項1に記載の車輪駆動装置。
  3. 前記ワンウェイクラッチは、軸方向において前記内歯車と少なくとも部分的に重複するよう配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の車輪駆動装置。
  4. 前記内歯車は、軸方向において前記太陽歯車よりも前記ステータ側で前記ハブに固定されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  5. 前記シャフトは前記ロータおよび前記太陽歯車を貫通し、それらを回転自在に支持することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  6. 前記ステータは、
    円環部とそこから半径方向内向きに伸びる複数の突極とを含むコアと、
    前記複数の突極に巻き線されて形成されるコイルと、
    前記シャフトに固定され、前記コアを支持する第1ケースと、
    軸方向において前記コアを挟んで前記第1ケースと対向する第2ケースと、を含み、
    前記第2ケースの前記コイルに対応する位置には孔部が形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  7. 前記第2ケースは前記第1ケースに固着され、
    前記第1ケースと前記第2ケースとの固着部分は、前記第1ケースに対する前記第2ケースの半径方向の移動を規制するよう構成されることを特徴とする請求項6に記載の車輪駆動装置。
  8. 前記遊星歯車群に含まれる遊星歯車を回転自在に支持する遊星支持部材をさらに備え、
    前記遊星支持部材は、前記シャフトと一体に形成された固定用部材に取り付けられることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車輪駆動装置。
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