JP2014065396A - 車輪駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車輪駆動装置の騒音を低減する。
【解決手段】車輪駆動装置10は、車輪のハブ12をシャフト20に対して回転させる車輪駆動装置である。車輪駆動装置10は、シャフト20に固定されたステータ70と、ステータ70との磁気的な相互作用によりシャフト20の周りで回転するロータ30と、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12へ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構は、ロータ30の回転を受け、シャフト20の周りで回転する太陽歯車34と、太陽歯車34と噛み合う遊星歯車群と、ハブ12に固定され、遊星歯車群と噛み合う内歯車38と、を含む。車輪駆動装置10はさらに、遊星歯車群に含まれる遊星歯車36を回転自在に支持する遊星支持部材87を備える。遊星支持部材87はワンウェイクラッチ32を介してシャフト20に取り付けられる。
【選択図】図2
【解決手段】車輪駆動装置10は、車輪のハブ12をシャフト20に対して回転させる車輪駆動装置である。車輪駆動装置10は、シャフト20に固定されたステータ70と、ステータ70との磁気的な相互作用によりシャフト20の周りで回転するロータ30と、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12へ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構は、ロータ30の回転を受け、シャフト20の周りで回転する太陽歯車34と、太陽歯車34と噛み合う遊星歯車群と、ハブ12に固定され、遊星歯車群と噛み合う内歯車38と、を含む。車輪駆動装置10はさらに、遊星歯車群に含まれる遊星歯車36を回転自在に支持する遊星支持部材87を備える。遊星支持部材87はワンウェイクラッチ32を介してシャフト20に取り付けられる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置に関する。
従来、車両を走行させるための駆動源の1つとしてインホイールモータが利用されている。インホイールモータの適用対象となる車両は、例えば電動自転車、電動車椅子、モータ付きスクータ、電動台車、ゴルフカート等である。
例えば特許文献1には、車輪のハブにモータを内包して、その駆動力が伝達機構を介して車輪のハブを回転駆動するようにしたインハブ型の車輪駆動装置が記載されている。この駆動装置では、モータのロータの回転駆動力はまず太陽歯車を回転駆動する。そして太陽歯車が回転することでそれに噛み合う3個の遊星歯車が回転駆動される。遊星歯車が回転することでそれに噛み合う内歯車が設けられた回転板が回転駆動される。さらに回転板の回転駆動力はワンウェイクラッチを介してハブを回転駆動する。
インハブ型の車輪駆動装置では、動作中、内部で歯車が噛み合って回転するので騒音が発生する。このような騒音は、車輪駆動装置が組み込まれた車両の乗り心地に悪影響を与えうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は騒音を低減できる車輪駆動装置の提供にある。
本発明のある態様は、車輪駆動装置に関する。この車輪駆動装置は、車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置であって、シャフトに固定されたステータと、ステータとの磁気的な相互作用によりシャフトの周りで回転するロータと、ロータを回転させようとするトルクをロータからハブへ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構は、ロータの回転を受け、シャフトの周りで回転する太陽歯車と、太陽歯車と噛み合う遊星歯車群と、ハブに固定され、遊星歯車群と噛み合う内歯車と、を含む。本車輪駆動装置はさらに、遊星歯車群に含まれる遊星歯車を回転自在に支持する遊星支持部材を備える。遊星支持部材はワンウェイクラッチを介してシャフトに取り付けられる。
この態様によると、トルクのかかり方によって太陽歯車をシャフトに対して回転させたり、そのような回転を抑制したり、することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、車輪駆動装置の騒音を低減できる。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る車輪駆動装置は、モータにより車両の車輪を回転駆動するインハブ型の車輪駆動装置である。この車輪駆動装置は、アシストを含む電動1輪車、自転車などの自動2輪車、3輪車、車椅子や車などの4輪車などの車輪を回転させるインホイールモータとして使用されてもよい。
第1の実施の形態に係る車輪駆動装置は、モータにより車両の車輪を回転駆動するインハブ型の車輪駆動装置である。この車輪駆動装置は、アシストを含む電動1輪車、自転車などの自動2輪車、3輪車、車椅子や車などの4輪車などの車輪を回転させるインホイールモータとして使用されてもよい。
第1の実施の形態に係る車輪駆動装置は、磁気的な相互作用により相対的に回転するステータおよびロータと、ロータを回転させようとするトルクをロータからハブへ伝達する伝達機構と、を備える。伝達機構は遊星歯車群を含み、その遊星歯車群は遊星キャリアによって支持されている。遊星キャリアは、力行時は遊星キャリアがシャフトに対して固定され、空転時は遊星キャリアがシャフトに対して回転するよう、ワンウェイクラッチを介してシャフトに取り付けられている。これにより、空転時の騒音を低減できる。
図1は、第1の実施の形態に係る車輪駆動装置10を適用した車両の車輪部分の拡大図である。車輪駆動装置10は車輪のハブ12をシャフト20に対して回転させる。シャフト20は炭素鋼を切削することにより形成される。本実施の形態では車輪駆動装置10はハブ12を含むが、他の実施の形態ではハブを含まない車輪駆動装置も可能である。ハブ12の外周部には放射線状に延びる複数のスポーク14の一端側が固定されている。また、スポーク14の他端側は、タイヤ部16を支持するリム18に固定されている。リム18は、スポーク14を介してハブ12と結合されて車輪の骨格を形成する。
シャフト20はハブ12の回転軸に沿ってハブ12の両側に突出し、その突出した部分は車両のフレームの一部であるフォーク22に支持されている。これにより、ハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む車輪はシャフト20を中心に回転する。
なお、図1の例ではハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む、いわゆるスポークホイールが示されているが、例えばスポーク14の代わりに円板を用いた、いわゆるディスクホイールに本実施の形態の技術的思想を適用してもよい。
なお、図1の例ではハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む、いわゆるスポークホイールが示されているが、例えばスポーク14の代わりに円板を用いた、いわゆるディスクホイールに本実施の形態の技術的思想を適用してもよい。
図2は、車輪駆動装置10の断面図である。車輪駆動装置10は、ハブ12と、ロータ30と、伝達機構と、ステータ70と、配線部材52と、引き出し配線54と、遊星支持部材87と、を備える。
ステータ70はシャフト20に固定される。ステータ70は、コイル40と、コア42と、モータケース44と、を含む。
モータケース44はコア42を支持する略カップ状の部材である。コア42はモータケース44の遊星歯車群側(以下、モータケース44から見て遊星歯車群側を上側とする)の上面44c上で支持される。モータケース44にはハブ12の回転軸Rを中心とするシャフト孔44aが設けられている。シャフト20がシャフト孔44aに挿入されそこで圧入または接着により固定されることにより、モータケース44はシャフト20に対して固定される。
モータケース44はコア42を支持する略カップ状の部材である。コア42はモータケース44の遊星歯車群側(以下、モータケース44から見て遊星歯車群側を上側とする)の上面44c上で支持される。モータケース44にはハブ12の回転軸Rを中心とするシャフト孔44aが設けられている。シャフト20がシャフト孔44aに挿入されそこで圧入または接着により固定されることにより、モータケース44はシャフト20に対して固定される。
コア42はモータケース44の外周側に複数のネジにより固定される。コア42は薄型の電磁鋼板を積層することにより形成される。コア42は円環部とそこから半径方向内向きに伸びる12本の突極とを有する。コア42の各突極にはコイル40が巻回される。このコイル40に交流の駆動電流が流れることにより突極に沿って磁束が発生する。
配線部材52は、モータケース44の下面44dにネジで固定されるプリント基板である。配線部材52は、モータケース44に設けられた貫通孔であるホール素子孔44hに挿入されモータケース44の上側に露出するホール素子52aを有する。ホール素子52aは、マグネット63の磁束(すなわち、ロータ30の位置)を検出して、駆動電流の通電タイミングを決めるための位置検出信号を出力する素子である。ホール素子52aは配線部材52を介して引き出し配線54と接続され、引き出し配線54を通じて位置検出信号を外部に送信する。
具体的には、ホール素子52aのリード端子は配線部材52のランド52dに、例えば半田付けにより接続される。また、引き出し配線54は、ランド52dに電気的に接続されたランド52eに、例えば半田付けにより接続される。
具体的には、ホール素子52aのリード端子は配線部材52のランド52dに、例えば半田付けにより接続される。また、引き出し配線54は、ランド52dに電気的に接続されたランド52eに、例えば半田付けにより接続される。
コイル40のコイル端40aは、モータケース44に設けられた貫通孔であるワイヤ孔44eと配線部材52に設けられた貫通孔52bとを通過して引き出され、引き出し配線54と接続される。コイル40には引き出し配線54を通じて外部から電力が供給される。配線部材52に設けられた貫通孔52bはワイヤ孔44eより小さく、これらの孔は略同心に形成される。この場合、コイル端40aが配線部材52に設けられた貫通孔52bの中で移動した場合でも、コイル端40aとワイヤ孔44eの側面との接触を防止しうる。コイル端40aとワイヤ孔44eの側面との接触を防止しするために、ワイヤ孔44eの側面には絶縁部材を設けてもよい。配線部材52は、コイル端40aと引き出し配線54との接続部分とモータケース44とに介在して、当該接続部分とモータケース44との接触を防止する。コイル端40aと引き出し配線54との接続部分は絶縁部材で覆われもよい。コイル端40aと引き出し配線54との接続部分は、例えば、半田付けや接着などの締結手段によって配線部材52に固定されてもよい。
図6は、第1の実施の形態のモータケース44上に設けられた配線部材52の平面図である。コイル端40aの先端部は、図の向こう側からこちら側に所定の突き出し量突き出している。コイル端40aの突き出した先端部には、引き出し配線54の先端部が絡められてハンダ付けされている。配線部材52のコイル端40aが通過する貫通孔52bは、配線部材52上の活電部とされるべき導体パターン52cからコイル端40aの先端部の突き出し量より長い距離離れた位置に設けられる。コイル端40aの先端部が折れ曲がった場合にも、コイル端40aの先端部と導体パターンとの接触を防止することができる。
図2に戻り、モータケース44には第2玉軸受76(後述)よりも半径方向外側に第1貫通孔44fが形成される。モータケース44のシャフト孔44aの周面には第2貫通孔44gが形成される。シャフト20の周面には、第2貫通孔44gに対応するすなわち第2貫通孔44gと連通する第2周面開口20bが形成される。
シャフト20は下側の第1シャフト部分56と上側の第2シャフト部分57とを含む。第1シャフト部分56と第2シャフト部分57とはハブ12の内側で結合される。第1シャフト部分56の周面には第1周面開口20aが形成される。第1周面開口20aと第2周面開口20bとは、シャフト20に回転軸Rに沿って設けられたシャフト中心孔20cによって連通されている。
シャフト中心孔20cは第1シャフト部分56の下端面56aから回転軸Rに沿って形成された孔である。すなわち、第1シャフト部分56は、少なくとも部分的に中空に形成される。この場合、シャフト20を軽量化でき、放熱性も向上する。シャフト20のうちハブ12から上側に突出する第2シャフト部分57にはそのような中空部は形成されない。この場合、第2シャフト部分57の剛性を高めることができる。
第2周面開口20b、シャフト中心孔20cおよび第1周面開口20aは、シャフト20に形成される連通路72を構成する。連通路72は、モータケース44の上側とハブ12の外部とを連通する。
引き出し配線54は、第1貫通孔44fを通じてモータケース44の下側から上側に引き出され、第2貫通孔44gを通じて連通路72に導かれる。引き出し配線54は、連通路72を通過し、第1周面開口20aからハブ12の外部に引き出される。引き出し配線54はフォーク22に沿うよう第1周面開口20aから引き出される。フォーク22が中空に形成されている場合は、引き出し配線54は第1周面開口20aからフォーク22の内側に導かれてもよい。この場合、引き出し配線54をより確実に保護することができると共に車両の車幅を低減できる。なお、引き出し配線54はフォーク22を通さなくてもよい。
ロータ30は、ステータ70との磁気的な相互作用によりシャフト20の周りで回転する。ロータ30はロータコア62と10のマグネット63とロータホルダ66とを含む。シャフト20はロータ30を貫通し、それを回転自在に支持する。
10のマグネット63はロータコア62の中に周方向に沿って等間隔に埋め込まれる。ロータコア62は珪素鋼板を積層することにより形成され、コア42の12本の突極と半径方向に対向する。
ロータホルダ66はロータコア62と太陽歯車34とを機械的に接続する部材である。ロータホルダ66はシャフト20を環囲する。ロータホルダ66とシャフト20とには第3玉軸受78および第7玉軸受92が介在し、シャフト20は第3玉軸受78および第7玉軸受92を介してロータホルダ66を回転自在に支持する。
ロータホルダ66は、ロータコア62が嵌合され固定される嵌合部66aと、嵌合部66aから上側に突出するロータ突出部66bと、を有する。嵌合部66aは半径方向において第3玉軸受78とロータコア62とに挟まれる。ロータ突出部66bとシャフト20とには第7玉軸受92が介在する。
嵌合部66aは、ロータコア62の内周面62aが圧接されるロータコア保持部66cと、ロータコア保持部66cよりも上側に設けられたロータコア対向部66dと、を有する。ロータコア対向部66dはロータコア保持部66cよりも大径となるよう形成される。ロータコア対向部66dは、ロータコア62の上面と軸方向で対向する。特に、ロータコア対向部66dはロータコア62の上面の一部と接している。
ロータコア62をロータホルダ66に取り付ける際は、ロータコア62をロータコア保持部66cに下側から挿入して圧入固定する。ロータコア62は、ロータコア62の上面がロータコア対向部66dに接するまで圧入される。すなわち、ロータコア対向部66dはロータコア62を挿入する際のストッパとして機能する。これにより、ロータホルダの下側にそのようなストッパが設けられ、ロータコアが上側から挿入される場合と比較して、ロータホルダが下側に出っ張る度合いを低減できる。その結果、引き出し配線54や配線部材52やホール素子52aなどの配線や素子のためのスペースをより多くとることができる。また、ロータホルダ66をモータケース44により近づけることができ、車輪駆動装置10の薄型化に貢献できる。なお、ロータコア62とロータコア保持部66cとを圧入固定に代えて接着固定してもよい。
伝達機構は、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12へ伝達する。伝達機構は、太陽歯車34と、3つの遊星歯車36からなる遊星歯車群と、内歯車38と、を含む。
太陽歯車34は、ロータ突出部66bと例えば平行ピン33により結合される。太陽歯車34はロータ30の回転を受け、シャフト20の周りで回転する。太陽歯車34はシャフト20を隙間を介して環囲する外歯車である。すなわち、シャフト20は太陽歯車34を貫通し、それを回転自在に支持する。
3つの遊星歯車36はシャフト20の周りに実質的に等間隔すなわち120度間隔で設けられている。遊星歯車36は太陽歯車34と噛み合う。遊星歯車36は、第1の歯車列36aと、第1の歯車列36aとはピッチ円直径が異なる第2の歯車列36bとを有する。第1の歯車列36aと第2の歯車列36bとは実質的に同軸に設けられる。第1の歯車列36aは太陽歯車34と噛み合い、第2の歯車列36bは内歯車38と噛み合う。第1の歯車列36aと第2の歯車列36bとは一体に形成され、同時に回転する。
太陽歯車34は内歯車38よりもピッチ円直径が小さく、また太陽歯車34は内歯車38よりも軸方向で下側に設けられているので、第1の歯車列36aのピッチ円直径は第2の歯車列36bのピッチ円直径よりも大きく、また第1の歯車列36aは軸方向で第2の歯車列36bよりも下側に設けられる。
遊星支持部材87は、3つの遊星歯車36を回転自在に支持する。遊星支持部材87は、スプラグ式またはカム式のワンウェイクラッチ32および第4玉軸受80を介してシャフト20に取り付けられる。遊星支持部材87は、3つの遊星歯車シャフト88と、第1遊星キャリア60と、第2遊星キャリア46と、を備える。
遊星歯車シャフト88は対応する遊星歯車36を貫通し、互いに軸方向に離間して設けられた第5玉軸受82および第6玉軸受84を介して遊星歯車36を回転自在に支持する。遊星歯車シャフト88の下端は第2遊星キャリア46に固定され、上端は第1遊星キャリア60に固定される。この場合、遊星歯車シャフト88は両端で支えられているので耐衝撃性が向上する。
第1遊星キャリア60は、周方向に隣り合う遊星歯車シャフト88同士の中間線上の3ヵ所に、第2遊星キャリア46と結合されるキャリア間接続部60aを有する。この場合、第1遊星キャリア60と第2遊星キャリア46とを直接、機械的に結合することにより、伝達機構の強度と精度とを向上させることができる。
第1遊星キャリア60は、ワンウェイクラッチ32を介して第2シャフト部分57に取り付けられる。第2遊星キャリア46は、第4玉軸受80を介してロータ突出部66bに取り付けられる。第4玉軸受80は第7玉軸受92を環囲する。したがって、ロータ突出部66bは第4玉軸受80と第7玉軸受92とにより半径方向で挟まれている。
ワンウェイクラッチ32は、ロータ30からハブ12へトルクが伝達されるモードすなわちコイル40に駆動用の電流が流れステータ70がロータ30を磁気的に駆動する力行時には遊星支持部材87がシャフト20に対して実質的に固定され、ハブ12から遊星歯車群へトルクが伝達されるモードすなわち車輪の空転時には遊星支持部材87がシャフト20に対して回転可能となるよう構成される。特に、ワンウェイクラッチ32は周方向の第1向きの回転を可能とすると共に第1向きとは逆の第2向きの回転を制限する。第1向きは空転時に第1遊星キャリア60にかかるトルクの向きに設定され、第2向きは力行時に第1遊星キャリア60にかかるトルクの向きに設定される。
内歯車38はハブ12の内周側にネジにより固定される。
内歯車38はハブ12の内周側にネジにより固定される。
ハブ12は、第1玉軸受74を介してシャフト20に回転自在に取り付けられる第1カバー部26と、第2玉軸受76を介してシャフト20に回転自在に取り付けられる第2カバー部28と、を含む。第1玉軸受74は、ワンウェイクラッチ32よりも上側に設けられている。
第1カバー部26と第2カバー部28とはネジにより結合される。第1カバー部26と第2カバー部28との結合部分にはOリング50による防水処理が施されている。
第1カバー部26は、略円筒状のハウジング部26aと、第1玉軸受74を介してシャフト20に取り付けられるカップ部26bと、を有する。カップ部26bは上に凸な曲面を描くよう形成されている。カップ部26bは、第1玉軸受74を環囲するハブ凹部94を形成する。特に、軸方向における第1玉軸受74の存在範囲と軸方向におけるハブ凹部94の存在範囲とには共通部分が存在する。第1遊星キャリア60の一部、特に遊星歯車シャフト88との接合部分は、ハブ凹部94に進入している。
図3(a)〜(f)は、シャフト20をより詳細に示す模式図である。図3(a)は第1シャフト部分56の下端面56aを示し、図3(b)は第1シャフト部分56の側面図であり、図3(c)は第1シャフト部分56の上端面56bを示し、図3(d)は第2シャフト部分57の下端面57aを示し、図3(e)は第2シャフト部分57の側面図であり、図3(f)は第2シャフト部分57の上端面57bを示す。
第1シャフト部分56の下端部および第2シャフト部分57の上端部はそれぞれ回転軸Rについて非回転対称となるよう形成されている。特に第1シャフト部分56の下端部には第1Dカット96aが形成されている。第2シャフト部分57の上端部には第2Dカット96bが形成されている。第1シャフト部分56の下端部はフォーク22の対応するシャフト孔(不図示)に、第1Dカット96aがシャフト孔のDカットに揃うように挿入、固定される。第2シャフト部分57の上端部についても同様である。
フォーク22のシャフト孔におけるDカットの位置は決まっているので、第1Dカット96aおよび第2Dカット96bの位置をそれに合わせる必要がある。すなわち、第1Dカット96aと第2Dカット96bとの回転軸Rの周りでの相対的な角度位置は任意でよいわけではなく、適切な角度位置が存在する。第1シャフト部分56と第2シャフト部分57との結合部分は、そのような適切な角度位置が実現されることを促すよう構成される。
より具体的には、第1シャフト部分56の上端部には、第1Dカット96aに対応する第3Dカット96cが形成されている。第1Dカット96aの角度位置と第3Dカット96cの角度位置とは揃っている。特に第1Dカット96aの角度位置と第3Dカット96cの角度位置とは実質的に等しい。
第2シャフト部分57の下端面57aにはシャフト結合孔57cが形成されている。シャフト結合孔57cには第2Dカット96bに対応する第4Dカット96dが形成されている。第2Dカット96bの角度位置と第4Dカット96dの角度位置とは揃っている。特に第2Dカット96bの角度位置と第4Dカット96dの角度位置とは実質的に等しい。
第1シャフト部分56の上端部はシャフト結合孔57cに、第3Dカット96cが第4Dカット96dに揃うように挿入、固定される。その結果、第1Dカット96aの角度位置と第2Dカット96bの角度位置とは揃うこととなる。これにより、車輪駆動装置10を含む車両の組立をより容易とすることができ、生産効率を高めることができる。
第1シャフト部分56の上端部はシャフト結合孔57cに、第3Dカット96cが第4Dカット96dに揃うように挿入、固定される。その結果、第1Dカット96aの角度位置と第2Dカット96bの角度位置とは揃うこととなる。これにより、車輪駆動装置10を含む車両の組立をより容易とすることができ、生産効率を高めることができる。
以上のように構成された車輪駆動装置10の動作を説明する。力行時は、引き出し配線54を通じて3相の駆動電流がコイル40に供給される。その駆動電流がコイル40を流れることにより、12本の突極に沿って磁束が発生する。この磁束によってマグネット63にトルクが与えられる。伝達機構は、ロータ30を回転させようとするトルクをロータ30からハブ12に伝達する。これにより、車輪はシャフト20に対して回転しようとする。力行時にシャフト20に対して回転する主な部材は、ロータ30、太陽歯車34、内歯車38およびハブ12であり、遊星支持部材87はワンウェイクラッチ32の作用によりシャフト20に対して固定される。遊星歯車36は遊星歯車シャフト88の周りを回転する。
空転時は、ハブ12から内歯車38を介して遊星歯車36にトルクが伝えられ、ワンウェイクラッチ32の作用により遊星歯車36を含む遊星支持部材87がシャフト20の周りを回転する。遊星歯車36は遊星歯車シャフト88の周りを回転する。太陽歯車34およびロータ30は、シャフト20に対して実質的に静止したままとなる。
本実施の形態に係る車輪駆動装置10によると、ワンウェイクラッチ32の作用により、力行時はロータ30からハブ12にトルクが伝達され、空転時は太陽歯車34のシャフト20に対する回転が抑制される。したがって、空転時に車輪駆動装置10から発生する騒音を低減できる。その結果、車輪駆動装置10を搭載する車両の乗り心地を改善できる。
図4は、力行時および空転時の騒音レベルの測定結果を示すグラフである。図4の符号200で示される実線は、空転時に太陽歯車がシャフトに対して回転する車輪駆動装置から生じる騒音のレベルを示す。図4の符号202で示される実線は、本実施の形態に係る車輪駆動装置10から生じる騒音のレベルを示す。両者とも力行時は同程度の騒音のレベルを示すが、空転時には本実施の形態に係る車輪駆動装置10の方が明らかに低騒音であることが分かる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、遊星歯車シャフト88は両持ち支持され、その上端を支持する第1遊星キャリア60はワンウェイクラッチ32を介してシャフト20に取り付けられ、その下端を支持する第2遊星キャリア46は第4玉軸受80を介してロータ30に取り付けられている。したがって、遊星歯車シャフト88の支持の強度を高めることができる。加えて、遊星支持部材87もまたワンウェイクラッチ32と第4玉軸受80とによって支持されているので、遊星支持部材87の回転の精度を高めることができ、ワンウェイクラッチ32の動作の信頼性を高めることができる。
なお、遊星歯車と遊星支持部材との間にワンウェイクラッチを設ける場合、遊星歯車のそれぞれに対してワンウェイクラッチを設ける必要がある。したがって、少なくとも遊星歯車の個数と同じ個数のワンウェイクラッチが必要となる。これに対して、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では遊星支持部材87とシャフト20とにワンウェイクラッチ32を介在させるので、ワンウェイクラッチ32はひとつでよい。したがって、本実施の形態に係る車輪駆動装置10によると、要求されるワンウェイクラッチの数を低減して、コストを低減できる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10では、第1遊星キャリア60の遊星歯車シャフト88との接合部分はハブ凹部94に進入している。また、第4玉軸受80は第7玉軸受92を環囲する。これらによると、車輪駆動装置10を軸方向により薄くすることができる。一例では、ハブ12の軸方向の厚みは95mm程度となる。その結果、車輪駆動装置10をより狭いスペースに収容できるようになり、車輪駆動装置10を搭載する車両のデザイン性が向上する。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置10は、第3玉軸受78、第4玉軸受80および第7玉軸受92によって、車輪駆動装置10の中心付近で太陽歯車34を保持する。したがって、太陽歯車34の回転の精度を高めることができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る車輪駆動装置210の断面図である。車輪駆動装置210は、ハブ12と、ロータ230と、伝達機構と、ステータ270と、配線部材52と、引き出し配線54と、遊星キャリア260と、を備える。
図5は、第2の実施の形態に係る車輪駆動装置210の断面図である。車輪駆動装置210は、ハブ12と、ロータ230と、伝達機構と、ステータ270と、配線部材52と、引き出し配線54と、遊星キャリア260と、を備える。
ステータ270はシャフト220に固定される。ステータ270は、コイル40と、コア42と、第1ケース244と、第2ケース246と、を含む。
第1ケース244はコア42を支持する略カップ状の部材であり、シャフト220に対して固定される。コア42は第1ケース244の上面244c上で支持される。
第1ケース244はコア42を支持する略カップ状の部材であり、シャフト220に対して固定される。コア42は第1ケース244の上面244c上で支持される。
第2ケース246は軸方向においてコア42を挟んで第1ケース244と対向する。第2ケース246はその外周側で第1ケース244に固着される。
コイル40のコイル端40aは、第1ケース244に設けられた貫通孔であるワイヤ孔244eと配線部材52に設けられた貫通孔52bとを通過して引き出され、引き出し配線54と接続される。コイル40には引き出し配線54を通じて外部から電力が供給される。コイル端40aの先端部と配線部材52と引き出し配線54との関係は図6を参照して説明された第1の実施の形態の対応する関係に準ずる。また、配線部材52の貫通孔52bとワイヤ孔244eとの関係は、第1の実施の形態の貫通孔52bとワイヤ孔44eとの関係に準ずる。
第1ケース244には第2玉軸受76よりも半径方向外側に第1貫通孔244fが形成される。第1ケース244のシャフト孔の周面には第2貫通孔244gが形成される。シャフト220の周面には、第2貫通孔244gに対応するすなわち第2貫通孔244gと連通する第2周面開口220bが形成される。シャフト220のうちハブ12から下側に突出する下突出部の周面には第1周面開口220aが形成される。第1周面開口220aと第2周面開口220bとは、シャフト220に回転軸Rに沿って設けられたシャフト中心孔220cによって連通されている。
第2周面開口220b、シャフト中心孔220cおよび第1周面開口220aは、シャフト220に形成される連通路272を構成する。連通路272は、第1ケース244の上側とハブ12の外部とを連通する。
引き出し配線54は、第1貫通孔244fを通じて第1ケース244の下側から上側に引き出され、第2貫通孔244gを通じて連通路272に導かれる。引き出し配線54は、連通路272を通過し、第1周面開口220aからハブ12の外部に引き出される。
ロータ230は、ステータ270との磁気的な相互作用によりシャフト220の周りで回転する。ロータ230はロータコア62と10のマグネット63とロータホルダ266とを含む。シャフト220はロータ230を貫通し、それを回転自在に支持する。
ロータホルダ266はロータコア62と太陽歯車234とを機械的に接続する部材である。ロータホルダ266とシャフト220とには第8玉軸受278が介在し、シャフト220は第8玉軸受278を介してロータホルダ266を回転自在に支持する。ロータホルダ266は第9玉軸受280を介して第2ケース246に回転自在に取り付けられる。
伝達機構は、ロータ230を回転させようとするトルクをロータ230からハブ12へ伝達する。伝達機構は、太陽歯車234と、3つの遊星歯車236からなる遊星歯車群と、内歯車38と、を含む。
太陽歯車234はロータホルダ266の外周面に例えば平行ピン233により取り付けられる。太陽歯車234はロータ230の回転を受け、シャフト220の周りで回転する。太陽歯車234はシャフト220を隙間を介して環囲する外歯車である。すなわち、シャフト220は太陽歯車234を貫通し、それを回転自在に支持する。
遊星歯車236は太陽歯車234と噛み合う。遊星歯車236は、第3の歯車列292と、第3の歯車列292よりもピッチ円直径が小さい第4の歯車列294と、第3の歯車列292および第4の歯車列294を貫通する遊星歯車シャフト288と、第3の歯車列292と遊星歯車シャフト288とに介在するスプラグ式またはカム式のワンウェイクラッチ232と、を有する。
第3の歯車列292と第4の歯車列294とは実質的に同軸に設けられる。第3の歯車列292は太陽歯車234と噛み合い、第4の歯車列294は内歯車38と噛み合う。第3の歯車列292と第4の歯車列294とは別体であり、第4の歯車列294は遊星歯車シャフト288に圧入や接着により固定される。第3の歯車列292は、軸方向に離間して設けられたワンウェイクラッチ232および第12玉軸受290を介して遊星歯車シャフト288に取り付けられる。
ワンウェイクラッチ232は、ロータ230からハブ12へトルクが伝達されるモードすなわちコイル40に駆動用の電流が流れステータ270がロータ230を磁気的に駆動する力行時には遊星歯車シャフト288が第3の歯車列292に対して実質的に固定され、ハブ12から第4の歯車列294へトルクが伝達されるモードすなわち車輪の空転時には遊星歯車シャフト288が第3の歯車列292に対して回転可能となるよう構成される。
遊星歯車シャフト288の下端は第2ケース246に第11玉軸受298を介して回転自在に取り付けられ、上端は遊星キャリア260に第10玉軸受296を介して回転自在に取り付けられる。第2ケース246は、遊星歯車シャフト288の下端が収まるケース凹部246aを有する。遊星キャリア260は、遊星歯車シャフト288の上端が収まるキャリア凹部260aを有する。
遊星キャリア260と第2ケース246との間には、周方向に隣り合う遊星歯車シャフト288同士の中間線上の3ヵ所に、遊星キャリア260と第2ケース246とを機械的に接続する接続部材289が設けられている。
遊星キャリア260は、第1カバー部26を貫通して上側に延びる上突出部260bと、上突出部260bから半径方向外側に広がる遊星支持部260cと、を有する。キャリア凹部260aは遊星支持部260cに設けられ、接続部材289は遊星支持部260cに取り付けられる。上突出部260bには回転軸Rに沿って嵌合孔260dが形成されている。シャフト220の上端は嵌合孔260dに圧入または接着により固定される。遊星支持部260cの一部、特にキャリア凹部260aに対応する部分は、ハブ凹部94に進入している。
以上のように構成された車輪駆動装置210の動作を説明する。力行時は、引き出し配線54を通じて3相の駆動電流がコイル40に供給される。その駆動電流がコイル40を流れることにより、12本の突極に沿って磁束が発生する。この磁束によってマグネット63にトルクが与えられる。伝達機構は、ロータ230を回転させようとするトルクをロータ230からハブ12に伝達する。これにより、車輪はシャフト220に対して回転しようとする。力行時にシャフト220に対して回転する主な部材は、ロータ230、太陽歯車234、内歯車38およびハブ12である。第3の歯車列292はワンウェイクラッチ232の作用により遊星歯車シャフト288に対して固定され、遊星歯車236は一体として回転する。
空転時は、ハブ12から内歯車38を介して第4の歯車列294にトルクが伝えられ、ワンウェイクラッチ232の作用により遊星歯車シャフト288が第3の歯車列292に対して回転する。第3の歯車列292、太陽歯車234およびロータ230は、シャフト220に対して実質的に静止したままとなる。
本実施の形態に係る車輪駆動装置210によると、ワンウェイクラッチ232の作用により、力行時はロータ230からハブ12にトルクが伝達され、空転時は太陽歯車234のシャフト220に対する回転が抑制される。したがって、空転時に車輪駆動装置210から発生する騒音を低減できる。その結果、車輪駆動装置210を搭載する車両の乗り心地を改善することができる。本実施の形態に係る車輪駆動装置210についても、図4と同様な騒音低減効果を示す実験結果が得られた。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置210では、遊星支持部260cのキャリア凹部260aに対応する部分はハブ凹部94に進入している。また、第10玉軸受296の軸方向における存在範囲と第1玉軸受74の軸方向における存在範囲とは共通部分を有し、第11玉軸受298の軸方向における存在範囲と第9玉軸受280の軸方向における存在範囲とは共通部分を有する。これらによると、車輪駆動装置210を軸方向により薄くすることができる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置210では、遊星歯車シャフト288の上端および下端はいずれも非貫通孔である凹部に収容されている。したがって、遊星歯車シャフト288を両持ち支持としつつ、遊星キャリア260、第2ケース246それぞれの剛性を高めることができる。
また、本実施の形態に係る車輪駆動装置210では、第3の歯車列292と第4の歯車列294とは別体である。したがって、車輪駆動装置210の組み立て時に、それらの間の位相を任意に調整することができる。その結果、組み立て時の歯車間の位相合わせにかかる手間が低減され、生産効率が高まる。
以上、実施の形態に係る車輪駆動装置の構成と動作について説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
第1および第2の実施の形態では、内歯車と第1カバー部とは別体である場合について説明したが、これに限られず、それらを一体に形成してもよい。
第2の実施の形態では、遊星キャリア260の上突出部260bと遊星支持部260cとは一体である場合について説明したが、これに限られず、それらを別体に形成してもよい。
10 車輪駆動装置、 12 ハブ、 20 シャフト、 30 ロータ、 32 ワンウェイクラッチ、 34 太陽歯車、 36 遊星歯車、 38 内歯車、 40 コイル、 42 コア、 46 第2遊星キャリア、 60 第1遊星キャリア、 70 ステータ。
Claims (8)
- 車輪のハブをシャフトに対して回転させる車輪駆動装置であって、
前記シャフトに固定されたステータと、
前記ステータとの磁気的な相互作用により前記シャフトの周りで回転するロータと、
前記ロータを回転させようとするトルクを前記ロータから前記ハブへ伝達する伝達機構と、を備え、
前記伝達機構は、
前記ロータの回転を受け、前記シャフトの周りで回転する太陽歯車と、
前記太陽歯車と噛み合う遊星歯車群と、
前記ハブに固定され、前記遊星歯車群と噛み合う内歯車と、を含み、
本車輪駆動装置はさらに、前記遊星歯車群に含まれる遊星歯車を回転自在に支持する遊星支持部材を備え、
前記遊星支持部材はワンウェイクラッチを介して前記シャフトに取り付けられることを特徴とする車輪駆動装置。 - 前記ワンウェイクラッチは、前記ロータから前記ハブへトルクが伝達されるモードでは前記遊星支持部材が前記シャフトに対して実質的に固定され、前記ハブから前記遊星歯車群へトルクが伝達されるモードでは前記遊星支持部材が前記シャフトに対して回転可能となるよう構成されることを特徴とする請求項1に記載の車輪駆動装置。
- 前記遊星支持部材は、
前記遊星歯車群に含まれる遊星歯車を貫通しその遊星歯車を回転自在に支持する遊星シャフトと、
前記遊星シャフトの一端が固定された第1遊星キャリアと、
前記遊星シャフトの他端が固定された第2遊星キャリアと、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車輪駆動装置。 - 前記第1遊星キャリアは前記ワンウェイクラッチに取り付けられると共に前記第2遊星キャリアは玉軸受を介して前記ロータに取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の車輪駆動装置。
- 前記ロータは別の玉軸受を介して前記シャフトに取り付けられ、
前記玉軸受は前記別の玉軸受を環囲することを特徴とする請求項4に記載の車輪駆動装置。 - 前記シャフトは前記ハブの内側で結合される第1シャフトおよび第2シャフトを含み、
前記第1シャフトの前記第2シャフトとは反対側の端部および前記第2シャフトの前記第1シャフトとは反対側の端部のそれぞれは、前記ハブの回転軸について非回転対称となるよう形成されており、
前記第1シャフトと前記第2シャフトとの結合部分は、前記第1シャフトの前記第2シャフトとは反対側の端部の角度位置と前記第2シャフトの前記第1シャフトとは反対側の端部の角度位置とが揃うことを促すよう構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車輪駆動装置。 - 前記ステータは、
円環部とそこから半径方向内向きに伸びる複数の突極とを含むコアと、
前記複数の突極に巻き線されて形成されるコイルと、
前記シャフトに固定され、前記コアを支持するケースと、を含み、
本車輪駆動装置はさらに、前記複数の突極と半径方向に対向し、周方向に複数の磁極が形成された環状の磁気駆動部材を備え、
前記ロータは、
前記磁気駆動部材の内周面が圧接される部材保持部と、
前記部材保持部よりも大径かつ前記太陽歯車側に設けられ、前記磁気駆動部材の前記太陽歯車側の面と軸方向で対向する部材対向部と、を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車輪駆動装置。 - 前記ハブは、前記ワンウェイクラッチよりも軸方向で外側に設けられたハブ玉軸受を介して前記シャフトに取り付けられ、
前記ハブは、前記ハブ玉軸受を環囲するハブ凹部が形成されるよう構成されており、
前記遊星支持部材は前記ハブ凹部に進入していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車輪駆動装置。
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