JP2013162898A - 血液浄化器用栓体 - Google Patents

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Abstract

【課題】血液浄化器の流体の出入口の開閉が簡単な操作でできる血液浄化器用栓体を提供することを目的とする。
【解決手段】血液浄化器用栓体1は、例えば人工透析器51の透析ポート63に取り付けられるものである。栓体1は、透析ポート63を下端の開口3bから挿入させ、透析ポート63の外側面63sに嵌合する円筒部3と、円筒部3の上端の開口3aの近傍に設けられた蓋部5と、円筒部3及び蓋部5よりも肉薄に形成され円筒部3と蓋部5とを接続する接続部7と、を備え、円筒部3と、蓋部5と、接続部7と、は一体に形成されており、蓋部5は、透析ポート63から離間して人工透析器51の出入口63aを開放する開放位置と、透析ポート63の内側面63tに嵌り込んで出入口63aを閉鎖する閉鎖位置と、の間で、接続部7を変形させながら円筒部3に対して上下方向に移動可能である。
【選択図】図5

Description

本発明は、血液浄化器の流体の出入口を形成する管状の接続ポートに取り付けられる血液浄化器用栓体に関するものである。
内部に血液体液等の液体が流通される医療用具として、例えば、血液透析器、白血球除去器、血液成分吸着器、血漿分離機等の血液浄化器が知られている。これらは、分離剤が収容された容器の外面に体液等の循環のための一個以上の接続ポート(「液体ポート」とも言う)を備えている。
例えば、血液透析器(「人工透析器」とも言う)では、筒状容器内に複数本の中空糸膜束が充填され、筒状容器の両端部において中空糸膜外周面と筒状容器内周面との間がポッティング剤により接着されることによって、各中空糸膜の内部で形成される血液側流路と、中空糸膜の外周面と筒状容器の内面との間および隣接する各中空糸膜間で形成される透析液側流路とを有している。血液側流路の両端には、血液を流通するための血液側ポート(接続ポート)を設けたヘッダーが取り付けられている。一方、透析液側流路の両端には、通常は筒状容器に透析液側ポート(接続ポート)が設けられている。使用時には、血液側ポートにおいては一方が血液導入口、他方が血液導出口となり、透析液ポートにおいては一方が透析液導入口、他方が透析液導出口となる。各ポートの形状は標準化されており、血液側ポートは内ネジタイプのポート形状をなし、透析側ポートは透析カプラーが脱着しやすい凹凸形状となっている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平8−280795号公報 特開平6−54908号公報
JIS−T−3250:2005(血液透析器、血液透析ろ(濾)過器、血液ろ(濾)過器及び血液濃縮器)
本来、血液透析器では、滅菌時や輸送時あるいは使用前後での内部液体の漏出や外部との接触を防止する等の目的で、血液側ポートも透析側ポートも栓により封止した方が良い。特に、血液側ポートは、菌の侵入や異物混入を防ぐ必要が高く、生産工程では密閉栓で封止することが必要である。ところが、透析側ポートについては、生産工程で開放を必要とする場合がある。
例えば、特許文献1ではガス透過性のシリコン栓を用いて血液透析器をアルミラミネート袋に入れると同時に脱酸素剤を入れて袋内の酸素を吸着して袋内を不活性ガス雰囲気にする方法が記載されている。この方法では酸素濃度が目的の低濃度になるのに約21日必要であり、生産を前提に考えると中間製品在庫が膨大となり管理面や保管費用面での不利益が大きい。現在の市場に流通する血液透析器では、脱酸素を短時間で行うため密閉できない栓(開放状態の栓)が4つのポートの全部、もしくは一部に使われている状況にある。
他にも医療機器の滅菌処理におけるエチレンオキサイドガス滅菌は、医療機器の隅々までエチレンオキサイドガスがいきわたることで滅菌効果を発現させるため、当該医療機器のポートを開放した状態で滅菌する方法や、高圧蒸気滅菌による圧力変化に対応させるためのポート開放状態処理、そのほか、電子線滅菌時の急激な帯電によるスパーク破壊などの要因からもポートを開放した状態で生産されるケースがある。
その一方、例えば上記血液透析器においては、アルミラミネート袋から取り出した後、血液透析器のプライミング操作(生理食塩水にて血液回路と接続される血液透析器を通液して洗浄する操作)が必要である。プライミング操作時には、透析側ポートからの液漏れを防ぐために、透析側ポートを封止することが必要である。よって開放状態の栓は、密閉栓に付け替えが必要となり、栓なし状態では、密閉栓を取り付ける作業が必要となる。
以上の血液透析器の例のように、血液浄化器においては、接続ポートで形成される流体の出入口を、処理に応じて開放したり閉鎖したりすることが必要な場合がある。そこで、本発明は、血液浄化器の流体の出入口を簡単な操作で開閉することができる血液浄化器用栓体を提供することを目的とする。
本発明の血液浄化器用栓体は、血液浄化器の流体の出入口を形成する管状の接続ポートに取り付けられる血液浄化器用栓体であって、接続ポートを挿入させる開口を下端に有し接続ポートの外側に嵌合する筒部と、筒部の上端の開口の近傍に設けられた蓋部と、筒部及び蓋部よりも肉薄に形成され筒部と蓋部とを接続する接続部と、を備え、筒部と、蓋部と、接続部と、は一体に形成されており、蓋部は、接続ポートから離間して出入口を開放する開放位置と、接続ポートの内側に嵌り込んで出入口を閉鎖する閉鎖位置と、の間で、接続部を変形させながら筒部に対して上下方向に移動可能であることを特徴とする。
また、蓋部が筒部に対して移動するときには、接続部は、筒部との連結部である一端、及び蓋部との連結部である他端で屈曲されることとしてもよい。
またこの場合、接続部は、一端と他端との間に形成された肉薄部を有し、蓋部が筒部に対して移動するときには、接続部は、更に肉薄部で屈曲されることとしてもよい。
また、蓋部が開放位置にあるときには、接続部と蓋部との連結部は、接続部と筒部との連結部よりも上方にあり、蓋部が閉鎖位置にあるときには、接続部と蓋部との連結部は、接続部と筒部との連結部よりも下方にあることとしてもよい。
また、蓋部が開放位置にあるときには、接続部は、筒部の筒軸線を含む断面で見て、筒部側に膨らむ湾曲形状をなすこととしてもよい。
また、接続部は、筒部の周方向に所定の幅をもち周方向に互いに間隔を空けて配置された複数の薄板部を有することとしてもよい。
また、蓋部が開放位置にあるときには、蓋部の天板部は、筒部の上端の開口よりも上方に位置することとしてもよい。
また、蓋部が筒部に対して移動するときには、接続部は、筒部の筒軸線を含む断面で見て、接続部と筒部との連結部を中心として60°以上回転することとしてもよい。
本発明によれば、血液浄化器の流体の出入口を簡単な操作で開閉することができる血液浄化器用栓体を提供することができる。
本発明の血液浄化器用栓体が適用される人工透析器を示す断面図である。 本発明の血液浄化器用栓体の第1実施形態を示す斜視図である。 図1の栓体を下方からみた斜視図である。 図1の栓体の平面図である。 図1の栓体の開放状態を示す断面図である。 図1の栓体の閉鎖状態を示す断面図である。 図5の薄板部近傍を拡大して示す断面図である。 (a)〜(c)は、図7の薄板部の変形順を示す断面図である。 本発明の血液浄化器用栓体の第2実施形態を示す断面図である。 図9の栓体の薄板部近傍を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る血液浄化器用栓体の実施形態について詳細に説明する。まず、本発明の血液浄化器用栓体が用いられる血液浄化器の一例として、人工透析器51について図1を参照し説明する。
図1に示すように、人工透析器51は、略円筒状の筒状容器53と、筒状容器53の長手方向に沿って装填された中空糸膜54の束(中空子膜束)55と、筒状容器53の両端部内側で中空糸膜束55の両端部を包囲するポッティング樹脂部57と、を備えている。
ポッティング樹脂部57には、中空糸膜束55の両端部が埋設されて固定される。
人工透析器51は、血液の出入口を形成する2つの血液ポート61,61を備えている。一方の血液ポート61から導入された血液は、中空糸膜54の内腔部を通過して他方の血液ポート61から排出される。このとき血液中の不要物が中空糸膜54を透過し中空糸膜54と筒状容器53との間の透析側流路59に移動する。
人工透析器51は、上記透析側流路59を筒状容器53外に連通させる2つの管状の透析ポート(接続ポート)63,63を備えている。透析側流路59には、上記不要物を筒状容器53外に搬送するための透析液が流通する。透析ポート63,63は、透析液の出入口63a,63aを形成する。また、透析ポート63,63は、上記透析液用のチューブが接続される接続ポートとして機能する。透析ポート63,63は、外径約14.85mmの略円筒形状をなし、筒状容器53の外側面から径方向に突出している。
本発明の実施形態に係る血液浄化器用栓体1,201は、例えば、上記人工透析器51の透析ポート63に装着されて用いられるものである。
(第1実施形態)
以下、図2〜図8を参照し、本発明の第1実施形態に係る血液浄化器用栓体1について説明する。なお、以下の説明において「上」、「下」の概念を含む文言(例えば、「上端」、「下端」等)は、図2及び図5に示す状態の栓体1の上下に基づいて用いるものとする。
詳細は後述するが、血液浄化器用栓体1は、透析ポート63に装着されたままで、出入口63aを開放する「開放状態」、出入口63aを閉鎖する「閉鎖状態」といった2つの状態を取ることができる。図2〜図5は、開放状態の栓体1を示し、図6は、閉鎖状態の栓体1を示している。なお、図5〜図8はすべて、円筒部3の筒軸線A(後述する)を含む断面を取った断面図である。
まず、図2〜図5を参照しながら、開放状態の栓体1の構成について説明する。図に示すように、栓体1は、透析ポート63全体を囲む円筒部3と、円筒部3の上端の開口3a近傍において当該円筒部3の中空部に設けられた蓋部5と、円筒部3の内壁面と蓋部5とを接続する接続部7と、を備えている。栓体1は、円筒部3の筒軸線Aを透析ポート63の筒軸線に一致させ、円筒部3の下端の開口3bから透析ポート63を挿入させるようにして、透析ポート63に取り付けられる。栓体1は樹脂製であり、円筒部3、蓋部5、及び接続部7は一体に成形されている。
円筒部3は、透析ポート63の外側面63sに嵌り込む形状をなしている。円筒部3が透析ポート63の外側面63s(図5)に嵌り込むことにより、栓体1全体が透析ポート63に固定される。円筒部3の内壁面には、透析ポート63との間に隙間を形成するためのリブ3h(図3)が形成されている。リブ3hは、内壁面から内側に突出する凸条をなしており、リブ3hがスペーサとして機能することで、円筒部3の内壁面と透析ポート63の外側面63sとの間に僅かに隙間が形成される。また、円筒部3の内壁面には、透析ポート63の先端の段差部に当接するストッパ部3jが形成されている。透析ポート63の先端の段差部がストッパ部3jに突き当たることで、透析ポート63に対し栓体1が位置決めされる。また、円筒部3の外壁面にはローレットが形成されている。
蓋部5は、平面視で円筒部3と同心円をなし、円筒部3の内壁面から離間して円筒部3の中空部に位置している。蓋部5の上面である天板部5aは、円筒部3の上端である開口3aよりも僅かに低い位置にある。蓋部5の下部は、透析ポート63の内側面63tに嵌り込む形状を成している。詳細は後述するが、蓋部5は、閉鎖状態(図6参照)において、透析ポート63の内側面63tに嵌り込み出入口63aを閉鎖する機能を有する。
図4に示すように、接続部7は、複数枚(図の例では6枚)の薄板部9で構成されている。薄板部9は、円筒部3の周方向に所定幅をもち、周方向に等間隔を空けて配置されて、円筒部3と蓋部5との間を架橋している。すなわち、薄板部9の一端は蓋部5に連結され、薄板部9の他端は円筒部3の内壁面に連結されている。薄板部9は円筒部3及び蓋部5よりも肉薄に形成されているので、接続部7は、円筒部3及び蓋部5に比較して外力によって変形し易い。
図5に示すように、栓体1の開放状態においては、蓋部5は透析ポート63とは離れて位置している。よって、人工透析器51の透析側流路59(図1参照)は、出入口63aを通じ、リブ3hにより形成される上記の隙間や、薄板部9同士の間の間隙を通じて外部と連通している。
続いて、図5〜図8を参照しながら、栓体1の開放状態から閉鎖状態への移行について説明する。
前述のとおり、薄板部9は比較的変形し易い。よって、図5に示す開放状態の栓体1において、例えば、蓋部5が下方に向けてある程度の力で押されると、薄板部9が屈曲変形し、蓋部5が円筒部3に対して下方に平行移動する。そして、図6に示すように、蓋部5が下方に位置する閉鎖状態となる。この閉鎖状態においては、蓋部5の下部が透析ポート63の内側面63tに嵌り込むことで、出入口63aが閉鎖される。以下、開放状態における蓋部5の位置を「開放位置P1」と称し、閉鎖状態における蓋部5の位置を「閉鎖位置P2」と称する場合がある。なお、蓋部5を上方に向けてある程度の力で引くことにより、蓋部5を、閉鎖位置P2から開放位置P1に平行移動させることも可能である。
ここで、図7に示すように、薄板部9と蓋部5との連結部を蓋部連結部9a、薄板部9と円筒部3との連結部を円筒部連結部9bとすれば、開放状態から閉鎖状態への移行では、蓋部連結部9a及び円筒部連結部9bの少なくとも2箇所で薄板部9が屈曲される。そして、図5に示すように、蓋部5が開放位置P1にあるときには、蓋部連結部9aは円筒部連結部9bよりも上方にあり、図6に示すように、蓋部5が閉鎖位置P2に移動したときには、蓋部連結部9aは、円筒部連結部9bよりも下方の位置まで移動する。また、薄板部9は、筒軸線Aを含む断面(図5及び図6の断面)内において、円筒部連結部9bを中心として下方に60°以上回転することになる。すなわち、図8(c)に示すように、開放状態における薄板部9(二点鎖線)と閉鎖状態における薄板部9(実線)とがなす角度αが60°以上である。
上記のような開放状態から閉鎖状態への移行を更に円滑にするため、図7に示すように、薄板部9の略中央の位置には、周囲よりも更に肉薄のくびれ部(肉薄部)9cが形成されている。開放状態から閉鎖状態への移行の際には、薄板部9は更にくびれ部9cで一時的に屈曲する。
上述のような接続部7及び薄板部9の構成に基づけば、開放状態から閉鎖状態に移行する際の薄板部9の変形の仕方は、図8に示すとおりである。図8(a)の開放状態から、例えばユーザが指で蓋部5の天板部5aを押すなど、蓋部5に下向きの外力が作用すると、図8(b)に示すように、蓋部連結部9aとくびれ部9cとが最初に屈曲する。その後更に上記外力が作用すると、図8(c)に示すように、円筒部連結部9bが下方に屈曲し、その状態で安定する。またこのとき、蓋部5の下部が透析ポート63の内側面63tに嵌り込む(図6参照)。
上記のような順序で円滑に薄板部9を変形させるためには、蓋部連結部9a、円筒部連結部9b、及びくびれ部9cにおける板厚を適切に設計すればよい。また、上記のような薄板部9の変形を可能とするため、ある程度変形容易な樹脂を栓体1の材料として採用すればよい。このような樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂などがある。また、器具を用いずに指で容易に蓋部5を押し下げることを可能にするため、円筒部3の開口3aの直径が8〜30mmであり、天板部5aの直径が7〜29mmであることが好ましい。
続いて、上記栓体1による作用効果について説明する。
一般的に、人工透析器51では、中空糸膜4の周囲に酸素が存在する状態でガンマ線による滅菌処理を行うと、中空糸膜4を劣化させしまう場合がある。そこで、人工透析器51は、透析側流路59内の酸素を除去すべく脱酸素剤と一緒に包装容器内に封入される。包装容器内では、透析側流路59内の酸素が脱酸素剤に移動するように、出入口63aが開放されている必要がある。人工透析器51の使用時には、包装容器の開封後に中空糸膜4の内腔を生理食塩水で洗浄する洗浄操作(プライミング操作)を行う。プライミング操作の際には、中空糸膜4を透過した生理食塩水が出入口63aから漏出しないように、出入口63aが閉鎖されている必要がある。すなわち、人工透析器51の運用では、包装容器を開封した後、開放されていた出入口63aを閉鎖するといった作業が必要である。
上記栓体1によれば、人工透析器51の包装時には、透析ポート63,63にそれぞれ開放状態の栓体1を装着して、脱酸素剤と一緒に包装容器内に封入すればよい。これにより、人工透析器51の保管時や輸送時、滅菌操作などにおける状況で出入口63aの開放状態が保たれ、透析側流路59の脱酸素が行われる。そして、包装容器の開封後には、栓体1の蓋部5を指で押し下げるといった簡単な操作により、出入口63aを閉鎖することができる。すなわち、人工透析器51の使用前もしくは使用時にワン操作で出入口63を閉鎖して透析側流路59の気密性を保つことができる。
ここで、従来の医療機器用の栓体としては「気密させる機能のみの栓」「開放させる機能のみの栓」「内圧を受けて膨らむバルーン栓」「ガス透過素材を用いた栓」「2種以上の構成部品で組まれた操作型の栓(特許文献2等参照)」などがある。このような栓体を透析ポート63に装着する栓体に適用することも考えられる。
しかしながら、「気密させる機能のみの栓」では、人工透析器51の滅菌時前の容器内脱酸素やEOGガスの供給ができない。また、人工透析器51の蒸気滅菌時の容器内外圧変化による容器破壊を回避できない。「開放させる機能のみの栓」では、透析ポート63への手指の接触を防止することはできるが、プライミング操作時に透析ポート63からの液漏れを防ぐことはできない。「内圧を受けて膨らむバルーン栓」は高圧蒸気滅菌に用いられる栓であるが、柔軟性があり耐熱性も有する原材料が高価なことからコスト高である。「ガス透過素材を用いた栓」を適用すると、透析側流路59を目的の酸素濃度にするのに時間がかかる。「2種以上の構成部品で組まれた操作型の栓」は、医療従事者が手でワン操作を行い密閉できる構造にはなっていないことと、栓構成材料が3つ以上あり、コスト高である。
これに対し、上述の栓体1によれば、上記の製造時や滅菌時等の問題を解決することができ、また、製造コストも抑えることができる。
(第2実施形態)
続いて、図9及び図10を参照し、本発明の第2実施形態に係る血液浄化器用栓体201について説明する。本実施形態の栓体201において、前述の栓体1と同一又は同等の構成要素には図面に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示すように、開放状態の栓体201では、開放位置P1にある蓋部205の天板部205aが、円筒部3の開口3aの位置よりも僅かに上方に位置している。このように、円筒部3の上端の開口3aから、蓋部205の上端が僅かに突出しているので、蓋部205を指で押し下げる動作が容易になる。
また、筒軸線Aを含む断面(図9及び図10の断面)で見て、栓体201の薄板部209は、円筒部3側に膨らむ湾曲形状をなしている。この形状によれば、ユーザが指で蓋部205を押し下げたときに、くびれ部9c及び蓋部連結部9aを屈曲させる力が作用し易く、くびれ部9c及び蓋部連結部9aがより円滑に屈曲する。よって、ユーザが指で蓋部205を押し下げたときに、開放状態から閉鎖状態へより円滑に移行する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形したものであってもよい。例えば、本発明は、血液透析器用の栓体に限らず、白血球除去器、血液成分吸着器、血漿分離機等の他の血液浄化器用の栓体にも適用することができる。また、本発明は、特に、ドライタイプの血液浄化器の栓体に好適に適用することができる。
また、第1及び第2実施形態においては、筒軸線Aを含む断面で見て、薄板部9,209の中央付近にくびれ部9cが設けられているが、くびれ部9cは省略してもよい。すなわち、本発明の栓体においては、筒軸線Aを含む断面で見て、一様な厚みをもつ薄板部(接続部)を採用してもよい。また、以上説明した栓体の各構成要素を、適宜組み合わせて採用することも可能である。
1…血液浄化器用栓体、3…円筒部(筒部)、3a…上端の開口、3b…下端の開口、5…蓋部、5a…天板部、7…接続部、9…薄板部、9a…蓋部連結部(一端)、9b…円筒部連結部(他端)、9c…くびれ部(肉薄部)、51…人工透析器(血液浄化器)、63…透析ポート(接続ポート)、63a…出入口、A…筒軸線、P1…開放位置、P2…閉鎖位置。

Claims (8)

  1. 血液浄化器の流体の出入口を形成する管状の接続ポートに取り付けられる血液浄化器用栓体であって、
    前記接続ポートを挿入させる開口を下端に有し前記接続ポートの外側に嵌合する筒部と、
    前記筒部の上端の開口の近傍に設けられた蓋部と、
    前記筒部及び前記蓋部よりも肉薄に形成され前記筒部と前記蓋部とを接続する接続部と、を備え、
    前記筒部と、前記蓋部と、前記接続部と、は一体に形成されており、
    前記蓋部は、
    前記接続ポートから離間して前記出入口を開放する開放位置と、前記接続ポートの内側に嵌り込んで前記出入口を閉鎖する閉鎖位置と、の間で、前記接続部を変形させながら前記筒部に対して上下方向に移動可能であることを特徴とする血液浄化器用栓体。
  2. 前記蓋部が前記筒部に対して移動するときには、
    前記接続部は、
    前記筒部との連結部である一端、及び前記蓋部との連結部である他端で屈曲されることを特徴とする請求項1に記載の血液浄化器用栓体。
  3. 前記接続部は、前記一端と前記他端との間に形成された肉薄部を有し、
    前記蓋部が前記筒部に対して移動するときには、
    前記接続部は、
    更に前記肉薄部で屈曲されることを特徴とする請求項2に記載の血液浄化器用栓体。
  4. 前記蓋部が前記開放位置にあるときには、
    前記接続部と前記蓋部との連結部は、前記接続部と前記筒部との連結部よりも上方にあり、
    前記蓋部が前記閉鎖位置にあるときには、
    前記接続部と前記蓋部との連結部は、前記接続部と前記筒部との連結部よりも下方にあることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の血液浄化器用栓体。
  5. 前記蓋部が前記開放位置にあるときには、
    前記接続部は、
    前記筒部の筒軸線を含む断面で見て、前記筒部側に膨らむ湾曲形状をなすことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の血液浄化器用栓体。
  6. 前記接続部は、
    前記筒部の周方向に所定の幅をもち前記周方向に互いに間隔を空けて配置された複数の薄板部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の血液浄化器用栓体。
  7. 前記蓋部が前記開放位置にあるときには、
    前記蓋部の天板部は、前記筒部の上端の開口よりも上方に位置することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の血液浄化器用栓体。
  8. 前記蓋部が前記筒部に対して移動するときには、
    前記接続部は、
    前記筒部の筒軸線を含む断面で見て、前記接続部と前記筒部との連結部を中心として60°以上回転することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の血液浄化器用栓体。
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