JP6728734B2 - 医療用ポート及び血液浄化装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、開口部に蓋部材を密着させることで接続口を塞ぐ技術では、製造時の誤差や長期間に亘る使用によって、接続口の密閉性が確保できなくなり、液体の漏れが生じる場合や、接続口を清潔に保つことができなくなる場合がある。
図1は、本実施形態における血液浄化システム100を示す模式図である。血液浄化システム100は、オンラインHDFを実施することが可能なシステムである。血液浄化システム100は、ダイアライザ200と、動脈側血液ラインL3と、静脈側血液ラインL4と、血液浄化装置10と、を備える。
動脈側血液ラインL3は、患者Hから採取した血液が流通する。動脈側血液ラインL3は、上流側が患者Hの動脈に接続され下流側がダイアライザ200に接続される。動脈側血液ラインL3を流通した血液は、ダイアライザ200に供給される。動脈側血液ラインL3には、動脈側エアトラップチャンバ301が配置される。
透析液供給ラインL1は、上流側が透析液容器110に接続され、下流側がダイアライザ200に接続される。透析液供給ラインL1には、ダイアライザ200に供給される透析液が流通する。透析液供給ラインL1は、第1透析液供給ラインL11と、第2透析液供給ラインL12と、を有する。第1透析液供給ラインL11は、上流側が透析液容器110に接続され、下流側がダイアライザ200に接続される。第2透析液供給ラインL12は、上流側が透析液容器110に接続され、下流側が第1透析液供給ラインL11に合流する。
透析液回収容器120は、透析液回収ラインL2の下流側に接続され、透析液回収ラインL2を流通して回収された透析液を貯留する。
血液浄化システム100に含まれる各ラインには、必要に応じてポンプ、バルブ等が配置される。
ベース板2は、矩形状に形成される。ベース板2は、その端部から一方の面(裏面)側に延出した固定板2a,2bを介して、上記の血液浄化装置10のハウジング(図示しない)に固定される。
延出部73は、図5及び図6に示すように、凸状部76及び外周壁部6の外周を囲う。
シャフト8は、図7に示すように、ベース板2と直交する方向に延びる。シャフト8は、本体部4に形成された孔42に挿通され、ベース板2に形成された孔22を貫通する。シャフト8は、ベース板2の表面側において蓋本体71に接続される。シャフト8は、本体部4に対して軸方向に摺動可能である。シャフト8は、蓋部材7と本体部4との間の距離を変更可能、かつ、蓋部材7を本体部4に対して回転可能に蓋本体71と本体部4とを連結する。また、シャフト8は、ベース板2の裏面側の端部において外周方向に延出したバネ受け81を有する。
まず、開口61が閉鎖されている状態においては、図7に示すように、バネ9の復元力によって、蓋部材7が本体部4側に付勢される。蓋部材7が本体部4側に付勢されることで、凸状部76がテーパ面62に密着し、開口61が密閉される。この際に、透析液は、透析液供給ラインL1を流通した後、導入口31から(内筒収容部41に配置された)導入路33を流通する。その後、導出口32から導出された透析液は、凸状部76と内筒部3の端部との間の隙間、内筒部3の外周と内筒収容部41の内壁との間の空間を流通し導出路51を通じて再び透析液供給ラインL1に導出される(図5参照)。
上記実施形態では、ポート1が、透析液供給ラインL1(第2透析液供給ラインL12)を流通する透析液が導入される導入口31及び透析液が導出される導出口32が形成された内筒部3と、内筒部3の外周との間に透析液が流通可能な空間が形成されるように内筒部3を収容する筒状の内筒収容部41が形成された本体部4と、本体部4における導出口32が位置する側に配置されて内筒収容部41の周囲から内筒部3の延びる方向に突出すると共に先端部に開口61が形成された外周壁部6と、外周壁部6に着脱可能に取り付けられ開口61を密閉する蓋部材7と、を備えるものとした。また、上記実施形態では、外周壁部6の内周面が、開口61側に向かって開口61の径が大きくなるように傾斜したテーパ面62を含み、蓋部材7が、テーパ面62に当接して開口61を密閉するものとした。
これにより、蓋部材7をテーパ面62に当接させることで、開口61を容易に閉鎖し、逆に、蓋部材7をテーパ面62から離隔させることで、開口61を容易に開放することができる。また、テーパ面62は、蓋部材7に生じた大きさや形状の誤差や歪みを許容できるので、蓋部材7がテーパ面62に密着しやすい。従って、上記実施形態に係るポート1は、開口61の開閉が容易である上に、製造時に誤差が生じた場合や長期間に亘って使用を継続した場合でも開口61の密閉性を確保することができる。開口61が密閉性を確保することで、透析液の漏洩が防止され、ポート1は清潔に保たれる。
これにより、凸状部76がテーパ面62に密着しやすくなり、開口61の密閉性をより高めることができる。
蓋本体71と本体部4とをシャフト8によって連結し、蓋部材7を本体部4側にバネ9によって付勢した場合、シャフト8の軸方向に歪みが生じやすく、開口61の密閉性を確保し難い傾向にある。これに対して、上記実施形態に係るポート1によれば、テーパ面62に凸状部76が寸法誤差等に対し許容的に密着するので、長期間に亘って使用を継続した場合でも開口61の密閉性を確保できる。
これにより、製造時に誤差が生じた場合や長期間に亘って使用を継続した場合でも開口61の密閉性を確保するのが容易になる。
これにより、ポート1を、透析液を分流させる分流ポートとして好適に用いることができる。
これにより、透析液供給ラインL1から容易に透析液を分流させることができる。また、ポート1の有する開口61の閉鎖時にも、開口61の密閉性を確保することができる。
上記の各実施形態においては、オンラインHDFを実施する血液浄化装置10にポート1を用いたが、本発明に係る医療用ポートの用途はこれに限定されない。また、本発明に係る医療用ポートは、透析液以外の液体が流通するラインに配置してもよい。
3 内筒部
4 本体部
41 内筒収容部
51 導出路
6 外周壁部
62 テーパ面
7 蓋部材
71 蓋本体
76 凸状部
8 シャフト(軸部材)
9 バネ(付勢部材)
10 血液浄化装置
200 ダイアライザ
L1 透析液供給ライン
L2 透析液回収ライン
Claims (6)
- 液体が流通するラインに配置される医療用ポートであって、
前記ラインを流通する液体が導入される導入口及び液体が導出される導出口が形成された内筒部と、
前記内筒部の外周との間に液体が流通可能な空間が形成されるように該内筒部を収容する筒状の内筒収容部が形成された本体部と、
前記本体部における前記導出口が位置する側に配置されて前記内筒収容部の周囲から前記内筒部の延びる方向に突出すると共に先端部に開口が形成された外周壁部と、
前記外周壁部に着脱可能に取り付けられ前記開口を密閉する蓋部材と、を備え、
前記外周壁部の内周面は、前記開口側に向かって該開口の径が大きくなるように傾斜したテーパ面を含み、
前記蓋部材は、前記テーパ面に当接して前記開口を密閉し、
前記内筒部は、前記本体部に固定される医療用ポート。 - 前記蓋部材は、前記開口よりも大径の蓋本体と、該蓋本体における前記開口に対向する側の面に配置される凸状部と、を備え、
前記凸状部が前記テーパ面に当接して前記開口を密閉する請求項1に記載の医療用ポート。 - 前記蓋部材と前記本体部との間の距離を変更可能、かつ、該蓋部材を前記本体部に対して回転可能に前記蓋本体と前記本体部とを連結する軸部材と、
前記蓋部材を前記本体部側に付勢する付勢部材と、を更に備える請求項2に記載の医療用ポート。 - 前記凸状部は、少なくとも突出方向側の外面が一体成型された樹脂又はゴムによって構成される請求項2又は3に記載の医療用ポート。
- 一端側が前記内筒収容部に連通して該内筒収容部を流通する液体を導出する導出路を更に備える請求項1〜4のいずれかに記載の医療用ポート。
- 血液と透析液との間で透析を行うダイアライザに下流側が接続され、前記ダイアライザに供給される透析液が流通する透析液供給ラインと、
前記ダイアライザに上流側が接続され、前記ダイアライザから排出される透析液が流通する透析液回収ラインと、
前記透析液供給ラインに配置される請求項1から5のいずれかに記載の医療用ポートを備える血液浄化装置。
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