JP2013161848A - マイクロレンズ用フォトマスクおよびそれを用いるカラー固体撮像素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
着色透明画素パターンは、矩形状の領域を小矩形状に四等分し、各対角方向の部位に着色透明画素パターンを配置し、矩形状の領域を縦横方向に繰り返し配列して、各異なる対角方向の着色透明画素パターンがそれぞれ市松模様状になるように形成したカラー固体撮像素子の、マイクロレンズを形成するためのフォトマスクであって、1つの対角方向の着色透明画素パターンに対応するマイクロレンズA用の第一のパターンと、他の異なる対角方向の着色透明画素パターンに対応するマイクロレンズB用の第二のパターンと、が同一の有効面上に異なる寸法で配置される。
【選択図】図1
Description
また、光電変換素子に入射する光の経路に特定の波長の光を透過するカラーフィルタ機能を設けることで、対象物の色情報を得ることを可能とした単板式のカラーセンサーとしてのカラー固体撮像素子も普及している。カラー固体撮像素子は、1個の光電変換素子に対応して特定の着色透明画素による1画素をパターン形成して、規則的に多数配列することにより、色分解した画像情報を集めることができる。着色透明画素の色としては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色からなる3原色系、あるいは、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、イエロー色(Y)からなる補色系が一般的であり、特に3原色系が多く使われている。
このような、微細化した固体撮像素子の感度の低下を防止するための手段として、光電変換素子の受光部に効率良く光を取り込むために、対象物から入射される光を1画素毎に集光して光電変換素子の受光部に導くマイクロレンズを光電変換素子上に均一な形状に形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。マイクロレンズで光を集光して光電変換素子の受光部に導くことで、受光部の見かけ上の開口率を大きくすることが可能になり、固体撮像素子の感度の向上が可能になる。
エッチング転写タイプがある。
図2(c)において、カラー固体撮像素子1は、半導体基板2上に規則的に設けた複数の光電変換素子3を平面配置した固体撮像素子画素部の受光面側表面4に、透明平坦化層5を介して、複数色を繰り返し配列する着色透明画素パターン6を複数の光電変換素子3に1対1に対応させて設け、さらに第二の透明平坦化層51により着色透明画素パターン6を配列した平面上の平坦化を行った後に、上記のマイクロレンズ71、72を設けてなる。
ベイヤ配列では、1画素が1色の着色透明画素パターンに対応しており、G(緑色)2画素を対角に配置した4画素で1組の配列が繰り返し配置される。この配列の場合、光電変換素子の総画素数Nに対して、G(緑色)の画素数はN/2、R(赤色)及びB(青色)の画素数はN/4となるが、各画素ごとに周辺の画素の出力を用いて補間演算を行うことにより、N個のRGB別の撮像光レベルの組を作り出す。ここで、G(緑色)の画素を他の色に比べて2倍に多くしているのは、人の目の視感度の高いGに対する解像度が見かけ上の解像度を高める効果が大きいからである。
ターン73をカラー固体撮像素子1を製造する対象基板に位置合わせして、フォトリソグラフィー法の露光工程に使用し、図2(c)に示すG(緑色)の画素に対応するマイクロレンズ71を形成する。すなわち、前述のフローレンズタイプで形成する例では、例えばポジ型感光性レンズ材料を用いる場合には、パターン73を遮光領域とし、非パターン部を透明領域とすることにより、パターン73のレンズ材料を選択的に残し、材料の熱リフロー性を利用してマイクロレンズ71を作る。G(緑色)の画素に対応するマイクロレンズ71を形成した後に、図2(b)に示す第二のフォトマスクを用いて同様の方法を繰り返すことにより、G表示の無いR(赤色)及びB(青色)の画素に対応させたマイクロレンズ用のフォトマスクのパターン74を用いて、マイクロレンズ72を形成することができる。
図は、一点鎖線で仕切られた画素区画に対応するフォトマスク10の一部を示し、一区画が、カラー固体撮像素子の複数の光電変換素子に1対1に対応する着色透明画素パターン6に合わせて形成される。フォトマスクを合わせる対象とする着色透明画素パターン6を、参考のために図に併せて表示しており、市松模様状に複数色を規則的に配置した4つの着色透明画素パターンの組、例えば、図で左上の4画素の組を単位として、G(緑色)B(青色)R(赤色)G(緑色)の市松模様状配置、を繰り返し配列している。すなわち、左上の4画素の組を単位とした矩形状の領域を小矩形状に四等分し、各対角方向の部位に着色透明画素パターンを配置し、矩形状の領域を縦横方向に繰り返し配列して、各異なる対角方向の着色透明画素パターンがそれぞれ市松模様状になるように形成した例を示している。
本発明のフォトマスク10は、上記の着色透明画素パターン6の各々の上に、1つずつマイクロレンズを形成するためのフォトマスクである。市松模様状の特定の対角方向、本図面でGを連ねる方向に配置する八角形で示すマイクロレンズAを緑色画素対応のマイクロレンズとして、マイクロレンズA用のパターンをフォトマスクの第一のパターン75とする。また、市松模様状の他の異なる対角方向、本図面でBとRとを連ねる方向に配置する矩形で示すマイクロレンズBを青色画素対応と赤色画素対応とのマイクロレンズとして、マイクロレンズB用のパターンをフォトマスクの第二のパターン76とする。本発明は、第一のパターン75と第二のパターン76とが、同一のフォトマスク有効面上に異なる寸法で配置されることを特徴とする。
前述のように、着色透明画素パターン6中の対角方向に配置した緑色画素パターンG上に八角形で示すマイクロレンズAを設け、他の異なる対角方向に配置した青色画素パターンB上と赤色画素パターンR上に矩形で示すマイクロレンズBを設ける場合に、本発明に記載するカラー固体撮像素子のマイクロレンズ用フォトマスクは、また、マイクロレンズA用の第一のパターン75をマイクロレンズB用の第二のパターン76より大きく形成することを特徴とする。なお、ここで言うパターンの大きさは、一点鎖線で示す一定ピッチに配列される画素区画に対して、第一のパターン75と第二のパターン76のそれぞれを代
表する平面パターンの寸法、a1とa2を指す。各画素区画の平面形状は正方形または縦横比が一定の矩形であり、画素区画に1対1に対応するそれぞれのマイクロレンズパターンを代表するマスクパターンの寸法をそれぞれ一つの数値で表すことができる。すなわち、a1をa2より大きく形成することにより、対応するマイクロレンズAをマイクロレンズBより大きくでき、人の眼の視感度の高い緑色画素に対する感度を高く調整したカラー固体撮像素子を製造することができる。
なお、マイクロレンズを画素区画毎に独立分離し、かつ、隣接するマイクロレンズとのギャップをできるだけ小さく形成することが望ましいので、第一のパターン75と第二のパターン76の寸法と配置は、後述のマイクロレンズ製造工程のタイプに依存する一定の隙間を保持して設ける。
以下、図5(a)〜(e)のマイクロレンズ形成工程順に示す模式断面図に従って、本発明のカラー固体撮像素子の製造方法の一例を説明する。
さらに、図示されていないが、透明樹脂層46上に、エッチングレートの異なる他の透明樹脂層を設けることもできる。エッチングレートの異なる他の透明樹脂層を積層することにより、マイクロレンズの高さの調整が可能となる。材料としては、アクリル系の透明樹脂材料を用いることができる。
次に、フォトレジスト層42を形成した基板に対して、フォトリソグラフィー法によりパターニングする。露光工程は、図5(b)に示すように、ポジ型のフォトレジストを残すべき領域に対応して遮光部11のパターンを設け、他を光透過部12として予めパターン形成したフォトマスク10を、対象とする基板に対して正確に位置合わせし、例えば、水銀ランプ光源からの波長365nm光を用いるi線ステッパーからの平行な照射光9をフォトマスク10の背面から照射することにより選択的に露光できる。遮光部のマスクパターンの例として、1辺が1.35μmの正方形のコーナー部を除いた八角形と1辺が1.15μmの正方形とを市松模様状に配置したフォトマスクを用いることができる。露光条件は、使用するフォトレジスト材料の膜厚、感度、また、現像液の条件等により決定する。
ドライエッチングにより転写されるマイクロレンズ77の断面形状は、レンズ母型とした転写用マイクロレンズパターン44に基本的には忠実であるが、転写用マイクロレンズパターン44の素材となるフォトレジスト層42と、マイクロレンズ77の素材となる透明樹脂層46との、実際のドライエッチング条件におけるエッチレート比や、エッチング深度による種々の影響により変化するので、望ましい断面形状を得るための条件は個々のケースにより調整する。
一方、遮光部のマスクパターン寸法のみを変えて、1辺が1.25μmの正方形のコーナー部を除いた八角形だけを縦横に配列したフォトマスクを用いて、マイクロレンズを形成した場合は、平面寸法が同一のマイクロレンズしか得られないことが確認できる。
クロレンズに、隣接するマイクロレンズとのギャップを狭くして高い集光性能を与えるとともに、各色別の感度を安定的に調整できるように異なる寸法を組み合わせたマイクロレンズを容易に形成することができる。また、本発明のフォトマスクを用いる簡単な工程で、上記の高性能のマイクロレンズを形成し、色別の感度調整に優れたカラー固体撮像素子を提供することができる。
図6(a)は、カラー固体撮像素子のマイクロレンズを設ける前の模式断面図であって、感光性を有する透明樹脂層40を、前述の図5(a)で説明した非感光性の透明樹脂層46に代えて使用する以外は、前述のエッチング転写タイプの工程の初期と同様である。
感光性を有する透明樹脂層40として、アクリル系の透明樹脂材料にアルカリ可溶性と感光性を付与し、スピンコーターを用いて乾燥時の膜厚1.3〜1.7μmに均一に塗布できる。乾燥工程にはホットプレートを用いて短時間で均一に乾燥できる。
図4は、濃度階調付きフォトマスクを説明するための模式平面図であって、(a)は比較対象としての従来のタイプ、(b)は濃度階調付きのタイプである。いずれも、光透過部12、22で仕切られた遮光部11、濃度階調付き遮光部21を有し、簡単のために、パターン形状は模式的に同一の矩形で示している。
本発明のカラー固体撮像素子の製造方法の内、前述の例、すなわちレジストパターンを熱リフローによりレンズ母型として、エッチング転写によりマイクロレンズを形成する製造方法においては、図4(a)に示す通常の2値化フォトマスクを用い、遮光部11の領域内は均一な遮光濃度を有するフォトマスクであった。一方、本例の凸面形状のマイクロレンズを濃度階調付きフォトマスクにより直接形成する製造方法においては、図4(b)に示す濃度階調付きのフォトマスクを用いる。すなわち、遮光部21の領域内は、例えば、各遮光部パターンの中央部が最大の遮光濃度を有し、周辺に向かうにつれて遮光性が低下するような濃度階調付き遮光部21とする。濃度階調を適切に制御することにより、フォトリソグラフィー法における露光量の緩やかな変化を実現し、現像後に凸面形状の曲面を得ることができる。
、濃度階調付きフォトマスク20を正確に位置合わせし、例えば、水銀ランプ光源からの波長365nm光を用いるi線ステッパーからの平行な照射光9をフォトマスク20の背面から照射することにより露光できる。露光条件は、使用する感光性透明樹脂層40の膜厚、感度、また、現像液の条件等により決定する。
以上の方法により、カラー固体撮像素子に設けるマイクロレンズに、隣接するマイクロレンズとのギャップを狭くして高い集光性能を与えるとともに、各色別の感度を安定的に調整できるように異なる寸法を組み合わせたマイクロレンズを容易に形成することができる。また、本発明のフォトマスクを用いる簡単な工程で、上記の高性能のマイクロレンズを形成し、色別の感度調整に優れたカラー固体撮像素子を提供することができる。
2・・・半導体基板
3・・・光電変換素子
4・・・固体撮像素子画素部の受光面側表面
5・・・透明平坦化層
6・・・着色透明画素パターン
9・・・照射光
10・・・フォトマスク
11・・・遮光部
12・・・光透過部
20・・・フォトマスク(濃度階調付き)
21・・・濃度階調付き遮光部
22・・・光透過部
40・・・透明樹脂層(感光性)
42・・・フォトレジスト層
43・・・フォトレジストパターン
44・・・転写用マイクロレンズパターン(レンズ母型)
46・・・透明樹脂層(非感光性)
51・・・第二の透明平坦化層
71、72・・・マイクロレンズ
73・・・第一のフォトマスクのパターン(緑色画素対応のマイクロレンズ用)
74・・・第二のフォトマスクのパターン(赤色、青色画素対応のマイクロレンズ用)
75・・・フォトマスクの第一のパターン(緑色画素対応のマイクロレンズ用)
76・・・フォトマスクの第二のパターン(赤色、青色画素対応のマイクロレンズ用)
77、78・・・マイクロレンズ
Claims (5)
- 複数の光電変換素子に1対1に対応して着色透明画素パターンを設け、
着色透明画素パターンの各々の上に、1つずつマイクロレンズを形成し、
着色透明画素パターンは、矩形状の領域を小矩形状に四等分し、各対角方向の部位に着色透明画素パターンを配置し、矩形状の領域を縦横方向に繰り返し配列して、各異なる対角方向の着色透明画素パターンがそれぞれ市松模様状になるように形成したカラー固体撮像素子の、
マイクロレンズを形成するためのフォトマスクであって、
1つの対角方向の着色透明画素パターンに対応するマイクロレンズA用の第一のパターンと、他の異なる対角方向の着色透明画素パターンに対応するマイクロレンズB用の第二のパターンと、が同一の有効面上に異なる寸法で配置されることを特徴とするマイクロレンズ用フォトマスク。 - 前記着色透明画素パターン中の対角方向に配置した緑色画素パターン上に前記マイクロレンズAを設け、他の異なる対角方向に配置した青色画素パターン上と赤色画素パターン上に前記マイクロレンズBを設ける場合に、
マイクロレンズA用の第一のパターンをマイクロレンズB用の第二のパターンより大きく形成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ用フォトマスク。 - 前記第一のパターンと第二のパターンとの寸法比が、1:0.75〜1:0.95の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロレンズ用フォトマスク。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロレンズ用フォトマスクを使用するカラー固体撮像素子の製造方法であって、
複数の光電変換素子の各々に対応して、市松模様状に複数色を規則的に配置した着色透明画素パターンを設けた後、各着色透明画素パターン上に1つずつマイクロレンズを形成する工程が、
マイクロレンズに加工すべき透明樹脂層を所定の平面上に形成する工程、感光性樹脂からなるフォトレジスト層を該透明樹脂層上に形成する工程、前記フォトマスクを用いるフォトリソグラフィー法によりフォトレジスト層をパターニングする工程、フォトレジストパターンを熱溶融して、凸面形状の転写用マイクロレンズパターンとする工程、前記透明樹脂層上の転写用マイクロレンズパターンをエッチングレジストとして前記透明樹脂層にエッチング転写する工程、を順に行うことを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロレンズ用フォトマスクを、各マスクパターン内に濃度階調を設けて使用するカラー固体撮像素子の製造方法であって、
複数の光電変換素子の各々に対応して、市松模様状に複数色を規則的に配置した着色透明画素パターンを設けた後、各着色透明画素パターン上に1つずつマイクロレンズを形成する工程が、
マイクロレンズに加工すべき感光性の透明樹脂層を所定の平面上に形成する工程、前記濃度階調を設けたフォトマスクを用いるフォトリソグラフィー法により前記感光性の透明樹脂層をパターニングして、凸面形状のマイクロレンズパターンを形成する工程、を順に行うことを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
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