JP2013161706A - 二次電池用非水電解液およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

二次電池用非水電解液およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】充分なサイクル特性を有し、かつより高電圧での充放電を可能とする優れた耐電圧特性を有する二次電池用非水電解液、およびリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】リチウム塩と、特定の含フッ素エーテル化合物を主成分とする媒体と、特定のリン酸エステル化合物を含む特定の配位子化合物とを含有し、前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、前記リン酸エステル化合物中のホスホニル基の酸素原子の総モル数(N)の比N/NLiが1以上であり、前記NLiに対する、前記配位子化合物中の前記リチウム原子に配位する原子の総モル数(N)の比N/NLiが4〜8である二次電池用非水電解液。また、該二次電池用非水電解液を用いたリチウムイオン二次電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、二次電池用非水電解液およびリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池(以下、単に「二次電池」ということがある。)に用いる非水電解液には、一般的にリチウム塩を良好に溶解することで高いリチウムイオン伝導度を発現し、また広い電位窓を持つという点から、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート系溶媒が広く用いられてきた。しかし、カーボネート系溶媒は可燃性であり、電池の発熱等により発火するおそれがある。
非水電解液の性能を落とさずに不燃性(難燃性)を高める方法としては、フッ素系溶媒を添加することが提案されている(特許文献1)。しかし、フッ素系溶媒は、リチウム塩の溶解能が低く、サイクル特性が悪くなる傾向にある。
そこで、不燃性(難燃性)の高いフッ素系溶媒を主成分とし、グライム系溶媒を添加することにより、リチウム塩とグライム系溶媒で錯体を形成させたリチウム塩の溶解性に優れる非水電解液が提案されている(特許文献2)。
特開平8−037024号公報 国際公開第2009/133899号
現在、リチウムイオン二次電池は、非水電解液の耐電圧特性の面から、4.3V程度の電圧で充放電が行われている。しかし、より大きなエネルギーを必要とする電気自動車の車載電源等に適用するためには、さらに高電圧での充放電が可能な非水電解液が求められている。
本発明は、充分なサイクル特性を有し、かつより高電圧での充放電を可能とする優れた耐電圧特性を有する二次電池用非水電解液、および、該二次電池用非水電解液を用いたリチウムイオン二次電池の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]リチウム塩と液状組成物からなる非水電解液であって、
前記液状組成物が、下式(1)で表される化合物および下式(2)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル化合物を含む媒体と、ドナー数が10以上であり、かつリニアスイープボルタンメトリー法による耐電圧が5.5V以上である配位子化合物と、を含有し、
前記配位子化合物が下式(3)で表されるリン酸エステル化合物を含み、
前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、前記リン酸エステル化合物中のホスホニル基の酸素原子の総モル数(N)の比N/NLiが1以上であり、
前記NLiに対する、前記配位子化合物中の前記リチウム原子に配位する原子の総モル数(N)の比N/NLiが4〜8であり、
前記媒体の質量(W)に対する、前記含フッ素エーテル化合物の質量(W)の比W/Wが0.80以上であることを特徴とする二次電池用非水電解液。
Figure 2013161706
(ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のアルキル基、または、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基である。
Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキレン基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のフッ素化アルキレン基である。
およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、RとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基であり、Yはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数1〜5のフッ素化アルコキシ基である。)
[2]前記リン酸エステル化合物が、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸、トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)リン酸、下式(3−1)〜(3−3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物である[1]に記載の二次電池用非水電解液。
Figure 2013161706
[3]前記N/NLiが4〜6である[1]または[2]に記載の二次電池用非水電解液。
[4]前記非水電解液中の前記リチウム塩の含有量が0.5〜1.5mol/Lである[1]〜[3]のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
[5]前記リチウム塩がLiPFを含む[1]〜[4]のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
[6]前記含フッ素エーテル化合物が、CFCHOCFCHF、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHF、CHCHOCFCHF、CHCHOCFCHFCF、CHCHCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCHFCFからなる群から選ばれる1種以上の化合物である[1]〜[5]のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
[7]前記液状組成物が、さらに、環状カーボネート化合物、鎖状モノカーボネート化合物、環状カルボン酸エステル化合物、鎖状カルボン酸エステル化合物、環状スルホン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の配位子化合物を含有する[1]〜[6]のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
[8]リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料を活物質とする正極と、リチウム金属、リチウム合金、ならびにリチウムイオンを吸蔵および放出できる炭素材料からなる群から選ばれる1種以上を活物質とする負極と、[1]〜[7]のいずれかに記載の二次電池用非水電解液とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
本発明の二次電池用非水電解液は、充分なサイクル特性を有し、かつより高電圧での充放電を可能とする優れた耐電圧特性を有している。
また、本発明のリチウムイオン二次電池は、充分なサイクル特性を有し、かつより高電圧で充放電できる。
本明細書中では、特に説明しない限り、式(1)で表される化合物を化合物(1)と示し、他の式についても同様に示す。
本明細書において、フッ素化とは、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されることをいう。フッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換された基である。一部がフッ素化された基中には、水素原子およびフッ素原子が存在する。また、パーフルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の全部がフッ素原子に置換された基である。炭素−炭素不飽和結合とは、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合である。
<二次電池用非水電解液>
本発明の二次電池用非水電解液(以下、単に「非水電解液」ということがある。)は、リチウム塩と液状組成物からなる。前記液状組成物は、後述する化合物(1)および化合物(2)からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル化合物を含む媒体と、ドナー数が10以上であり、かつ耐電圧が5.5V以上である1種以上の配位子化合物とを含有する。
非水電解液とは、水を実質的に含まない電解液であり、仮に水を含んでいたとしてもその水分量が該非水電解液を用いた二次電池の性能劣化が見られない範囲の量である電解液である。かかる非水電解液中に含まれ得る水分量は、非水電解液の総質量に対して500質量ppm以下であることが好ましく、100質量ppm以下であることがより好ましく、50質量ppm以下であることが特に好ましい。水分量の下限値は、0質量ppmである。
[リチウム塩]
リチウム塩は、非水電解液中で解離してリチウムイオンを供給する電解質である。リチウム塩としては、LiPF、下記化合物(A)(ただし、kは1〜5の整数である。)、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、下記化合物(B)、下記化合物(C)、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。リチウム塩としては、LiPF、LiBFおよび化合物(A)からなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。
本発明の非水電解液に含有されるリチウム塩は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。2種以上のリチウム塩を併用する場合の組み合わせは、国際公開第2009/133899号に開示される組み合わせが挙げられる。
リチウム塩としては、LiPFを含むことが好ましく、LiPFのみからなることが特に好ましい。
Figure 2013161706
化合物(A)としては、例えば、下記化合物(A−1)〜化合物(A−4)が挙げられる。伝導度の高い非水電解液が得られやすい点から、化合物(A)としては、kが2の化合物(A−2)を含むことが好ましく、kが2の化合物(A−2)のみからなることがより好ましい。
Figure 2013161706
非水電解液中のリチウム塩の含有量は、特に限定されないが、0.5〜1.5mol/Lが好ましい。前記リチウム塩の含有量の下限値は、0.7mol/Lがより好ましい。また前記リチウム塩の含有量の上限値は、1.2mol/Lがより好ましい。
質量%に換算すると、非水電解液中のリチウム塩の含有量は、5〜20質量%が好ましい。非水電解液中のリチウム塩の含有量の下限値は、7質量%がより好ましく、8質量%がさらに好ましい。また前記リチウム塩の含有量の上限値は、18質量%がより好ましく、16質量%がさらに好ましい。
前記リチウム塩の含有量が前記下限値以上であれば、伝導度の高い非水電解液が得られやすい。また、前記リチウム塩の含有量が前記上限値以下であれば、リチウム塩が液状組成物に均一に溶解しやすい。
[媒体]
本発明の非水電解液における液状組成物の媒体は、下記化合物(1)および下記化合物(2)からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル化合物を含む。含フッ素エーテル化合物は高電圧での充放電を可能とする耐電圧特性および難燃性が優れている。液状組成物に含まれる含フッ素エーテル化合物は1種でもよく、2種以上であってもよい。含フッ素エーテル化合物が2種以上の場合の比率は任意に決めることができる。
Figure 2013161706
ただし、式(1)中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のアルキル基、または、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基である。
また、式(2)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキレン基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のフッ素化アルキレン基である。
前記アルキル基、およびエーテル性酸素原子を有するアルキル基としては、それぞれ、直鎖構造、分岐構造、または部分的に環状構造を有する基(例えば、シクロアルキルアルキル基)が挙げられる。
化合物(1)におけるRおよびRの一方または両方は、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基である。RおよびRの一方または両方がこれらの基であることで、リチウム塩の非水電解液への溶解性および難燃性が優れる。化合物(1)におけるRとRは同じであってもよく、異なっていてもよい。
化合物(1)としては、RおよびRが、いずれも炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である化合物(1−A)と、Rが1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基であり、Rが炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である化合物(1−B)が好ましく、化合物(1−A)がより好ましい。
化合物(1)の総炭素数は、少なすぎると沸点が低すぎ、多すぎると高粘度化することから、4〜10が好ましく、4〜8がより好ましい。化合物(1)の分子量は150〜800が好ましく、150〜500がより好ましく、200〜500が特に好ましい。エーテル性酸素原子を有する化合物(1)のエーテル性酸素原子数は、1〜4が好ましく、1または2がより好ましく、1がさらに好ましい。化合物(1)中のエーテル性酸素原子をこの範囲とすると、非水電解液は難燃性に優れる。また化合物(1)中のフッ素含有量(フッ素含有量とは、分子量に占めるフッ素原子の総質量の割合をいう。)が高いと、非水電解液は、耐電圧特性および難燃性に優れる。化合物(1)中のフッ素含有量は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。
化合物(1)は、RおよびRの両方が、アルキル基の水素原子の一部がフッ素化されたアルキル基である化合物が好ましい。特に、化合物(1)は、RおよびRの一方または両方の末端が−CFH基である化合物がより好ましい。
化合物(1)がこのような構造であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性が優れる。
化合物(1−A)、化合物(1−B)、ならびに化合物(1−A)および化合物(1−B)以外の化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2009/133899号に記載の化合物等が挙げられる。
化合物(1)としては、化合物(1−A)が好ましく、CFCHOCFCHF(商品名:AE−3000、旭硝子社製)、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHF、CHCHOCFCHF、CHCHOCFCHFCF、CHCHCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCHFCFからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、CFCHOCFCHF、CHFCFCHOCFCHFCF、またはそれらの混合物が特に好ましい。
化合物(1)が上記化合物であれば、非水電解液は、リチウム塩の溶解性、難燃性、伝導度に優れる。
化合物(2)において、Xは直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。Xとしては、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がより好ましい。該アルキレン基は、直鎖構造または分岐構造が好ましい。Xにおけるアルキレン基が分岐構造を有する場合には、側鎖は炭素数1〜3のアルキル基またはエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
式(2)において、Xは−CH−、−CHCH−、−CH(CH)CH−、および−CHCHCH−からなる群から選ばれる1種が好ましく、Xが−CHCH−、および−CH(CH)CH−の少なくとも一方がより好ましく、Xが−CHCH−、または−CH(CH)CH−であることがさらに好ましい。
化合物(2)が上記化合物であれば、非水電解液は、リチウム塩の溶解性、耐電圧特性および難燃性に優れる。
化合物(2)の具体例としては、例えば、下式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013161706
含フッ素エーテル化合物としては、化合物(1)、化合物(2)、または化合物(1)および化合物(2)の混合物が好ましく、化合物(1)単独、または化合物(2)単独がより好ましい。
本発明の非水電解液が化合物(1)を含有する場合、化合物(1)は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、本発明の非水電解液が化合物(2)を含有する場合、化合物(2)は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。
含フッ素エーテル化合物として、化合物(1)(質量:Va)と化合物(2)(質量:Vb)を併用する場合、それらの質量比(Vb/Va)は、0.01〜100が好ましく、0.1〜10がより好ましい。
本発明の非水電解液における媒体は、前記した含フッ素エーテル化合物以外の他の媒体を含有してもよい。
前記他の媒体としては、例えば、含フッ素アルカン等が挙げられる。
本発明の非水電解液が含フッ素アルカンを含む場合、非水電解液の耐電圧特性および難燃性がさらに優れる。含フッ素アルカンとは、アルカンの水素原子の1個以上がフッ素原子に置換され、水素原子が残っている化合物をいう。本発明においては、含フッ素アルカンは、炭素数4〜12が好ましい。このうち、炭素数6以上の含フッ素アルカンを用いた場合は、非水電解液の蒸気圧が低く、また炭素数が12以下の含フッ素アルカンであれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。また、含フッ素アルカン中のフッ素含有量は、50〜80質量%が好ましい。含フッ素アルカン中のフッ素含有量が50質量%以上であれば、非水電解液は、耐電圧特性および難燃性が優れる。含フッ素アルカン中のフッ素含有量が80質量%以下であれば、液状組成物はリチウム塩の溶解性に優れる。
含フッ素アルカンとしては、直鎖構造の化合物が好ましく、例えば、n−CCHCH、n−C13CHCH、n−C13H、n−C17H等が挙げられる。含フッ素アルカンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の非水電解液における媒体の質量(W)に対する、含フッ素エーテル化合物の質量(W)の比W/Wは、0.80以上である。前記W/Wは、0.85以上が好ましく、0.90以上がより好ましい。
前記W/Wがこの範囲であれば、本発明の非水電解液は、耐電圧特性および難燃性に優れる。
液状組成物中の含フッ素エーテル化合物の含有量は、30〜80質量%が好ましい。前記含フッ素エーテル化合物の含有量の下限値は、35質量%がより好ましく、40質量%がさらに好ましい。前記含フッ素エーテル化合物の含有量の上限値は、70質量%がより好ましく、65質量%がさらに好ましい。
前記含フッ素エーテル化合物の含有量が上限値以下であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。また、前記含フッ素エーテル化合物の含有量が下限値以上であれば、耐電圧特性および難燃性が優れる。
本発明の非水電解液が他の媒体を含有する場合、非水電解液中の全媒体の質量(W)に対する、他の媒体の質量(W)の比W/Wは、耐電圧特性および難燃性に優れることから、0.01〜0.2が好ましく、0.01〜0.1がより好ましい。
液状組成物が他の媒体として含フッ素アルカンを含有する場合、液状組成物中の含フッ素アルカンの含有量は、5〜40質量%が好ましい。前記含フッ素アルカンの含有量が5質量%以上であれば、耐電圧特性および難燃性が優れる。前記含フッ素アルカンの含有量が40質量%以下であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。
液状組成物が他の媒体として含フッ素アルカン以外の媒体を含有する場合、液状組成物中の当該媒体の含有量は、0.01〜40質量%が好ましく、0.01〜30質量%がより好ましく、0.01質量%〜20質量%が特に好ましい。
液状組成物中の媒体の含有量は、30〜80質量%が好ましく、35〜78質量%がより好ましく、38〜75質量%がさらに好ましく、40〜70質量%が特に好ましい。
また、非水電解液中の媒体の含有量は、25〜76質量%が好ましく、30〜73質量%がより好ましく、33〜69質量%がさらに好ましく、34〜65質量%が特に好ましい。
前記媒体の含有量が下限値以上であれば、耐電圧特性および難燃性に優れる。前記媒体の含有量が上限値以下であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。
[配位子化合物]
本発明の非水電解液における液状組成物は、ドナー数が10以上であり、かつリニアスイープボルタンメトリー法による耐電圧が5.5V(リチウム金属に対する電位。以降同じ)以上の配位子化合物(以下、「配位子化合物(A)」という。)を含有する。本発明における配位子化合物(A)は、リチウム原子に配位する原子、すなわち電子対供与能を有する原子の電子対を有し、リチウム塩に由来するリチウム原子に配位して錯体を形成してリチウム塩を溶媒和させる。配位子化合物(A)により、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。
ドナー数とは、V.Gutmann, E.Wychera, Inorg. Nucl. Chem. Lett., 2, 257 (1996)により定義される、溶媒分子の電子対供与能に関するパラメータであり、1,2−ジクロロエタン中において5塩化アンチモンと測定分子の1:1錯体を生成したときの平衡の−△H値(単位:kcal・mol−1)である。また、前記耐電圧とは、白金を作用極としてリニアスイープボルタンメトリー法を用いて測定した配位子化合物の分解電圧である。
ドナー数が10以上であれば、配位子化合物(A)がリチウム塩に電子供与することで錯体を形成し、非水電解液は、リチウム塩の溶解性に優れる。ドナー数は、12以上が好ましく、14以上がより好ましい。
配位子化合物(A)のリニアスイープボルタンメトリー法による耐電圧が5.5V以上であれば、非水電解液は、高電圧での充放電が可能である。前記耐電圧は、5.6V以上が好ましく、5.8V以上がより好ましい。
配位子化合物(A)は、下式(3)で表されるリン酸エステル化合物(化合物(3))を含む。配位子化合物(A)が化合物(3)を含むと、非水電解液は、リチウム塩の溶解性、耐電圧特性に優れ、より高電圧での充放電が可能である。
Figure 2013161706
ただし、式(3)中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、RとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基であり、Yはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数1〜5のフッ素化アルコキシ基である。
化合物(3)のRおよびRにおけるアルキル基、フッ素化アルキル基、アルキレン基、およびフッ素化アルキレン基は、それぞれ、直鎖構造でも、分岐構造でもよい。また、化合物(3)におけるRとRは、それらが連結していない場合、同じであってもよく、異なっていてもよい。
化合物(3)におけるRおよびRとしては、それら連結していない場合、メチル基、エチル基、CFCH−、またはCHFCFCH−が好ましい。RとRが連結している場合、エチレン基が好ましい。
Yのアルコキシ基は、直鎖構造でも、分岐構造でもよい。
Yとしては、フッ素原子、メトキシ基、エトキシ基、CFCH−O−、またはCHFCFCH−O−が好ましい。
具体的には、化合物(3)としては、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸、トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)リン酸、下記化合物(3−1)〜(3−3)からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸がより好ましい。
化合物(3)がこれらの化合物であると、非水電解液は、耐電圧特性に優れる。
化合物(3)は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2013161706
本発明においては、液状組成物が、化合物(3)以外で、ドナー数が10以上であり、かつ前記耐電圧が5.5V以上である他の配位子化合物(以下、「他の配位子化合物(A1)」という。)を含むことが好ましい。
他の配位子化合物(A1)としては、環状カーボネート化合物、鎖状モノカーボネート化合物、環状カルボン酸エステル化合物、鎖状カルボン酸エステル化合物、環状スルホン化合物等が挙げられる。
環状カーボネート化合物とは、環骨格が炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表されるカーボネート結合を有する化合物である。
環状カーボネート化合物における環構造は、4〜10員環が好ましく、4〜7員環がより好ましく、入手容易な点から、5〜6員環がさらに好ましく、5員環が特に好ましい。
環状カーボネート化合物の環構造は、カーボネート結合を1つ有する環構造が好ましい。また、カーボネート結合が、直鎖アルキレン基またはビニレン基と連結して形成された環構造がより好ましい。
カーボネート結合が、直鎖アルキレン基と連結して形成された環構造を有するカーボネート化合物の場合、直鎖アルキレン基の炭素数は1〜7が好ましく、1〜4がより好ましく、2または3がさらに好ましく、2が特に好ましい。具体的には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)が挙げられる。
カーボネート結合が、ビニレン基と連結して形成された環構造を有するカーボネート化合物としては、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート等が挙げられ、ビニレンカーボネートが特に好ましい。
また、環状カーボネート化合物は、前記直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上を置換基で置換した化合物も好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ビニル基、アリル基が好ましい。具体的には、フルオロエチレンカーボネート(FEC)が挙げられる。
配位子化合物(A)が環状カーボネート化合物を含む場合、環状カーボネート化合物は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。非水電解液に環状カーボネート化合物が含有されると、非水電解液の誘電率が大きくなるので好ましい。
鎖状モノカーボネート化合物とは、環構造を有さず、−O−C(=O)−O−で表されるカーボネート結合を1つ有する鎖状の化合物である。
鎖状モノカーボネートとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)が挙げられる。
液状組成物が鎖状モノカーボネート化合物を含む場合、鎖状モノカーボネート化合物は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。非水電解液に鎖状モノカーボネート化合物が含有されると、非水電解液の粘度が低いので好ましい。
環状カルボン酸エステル化合物とは、環骨格が炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造がエステル結合を有する化合物である。
環状カルボン酸エステル化合物は、分子内に炭素−炭素不飽和結合を含まない化合物であることが好ましい。環状カルボン酸エステル化合物における環構造は、4〜10員環が好ましく、4〜7員環がより好ましく、入手容易な点から、5〜6員環がさらに好ましく、5員環が特に好ましい。環状カルボン酸エステル化合物の環構造は、エステル結合を1つ有する環構造が好ましい。
また、環状カルボン酸エステル化合物は、前記直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上を置換基で置換した化合物でもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサノラクトン、δ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル化合物、および該環状カルボン酸エステル化合物の環構造を形成する炭素原子に結合する水素原子の1個以上が、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基に置換された化合物が挙げられる。なかでも、入手容易な点および電解液の性質の点から、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンが好ましく、γ−ブチロラクトンが特に好ましい。
配位子化合物(A)が環状カルボン酸エステル化合物を含む場合、環状カルボン酸エステル化合物は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。環状カルボン酸エステル化合物を含有すると、非水電解液の安定性に優れる。
鎖状カルボン酸エステル化合物とは、環構造を有さず、エステル結合を有する鎖状の化合物である。
鎖状カルボン酸エステル化合物は、エステル結合を1つ有する鎖状モノエステルが好ましい。鎖状モノエステルとしては、酢酸エチル、酪酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
配位子化合物(A)が鎖状カルボン酸エステル化合物を含む場合、鎖状カルボン酸エステル化合物は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。鎖状カルボン酸エステル化合物を含有すると、非水電解液の粘度が低いので好ましい。
環状スルホン化合物とは、環骨格が炭素原子と硫黄原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−C−S(=O)−C−で表されるスルホン結合を有する化合物である。環状スルホン化合物は、分子内に炭素−炭素不飽和結合を含まない化合物であることが好ましい。環状スルホン化合物における環構造は、4〜10員環が好ましく、4〜7員環がより好ましく、入手容易な点から、5〜6員環がさらに好ましく、5員環が特に好ましい。環状スルホン化合物の環構造は、スルホン結合を1つ有する環構造が好ましい。 また、環状スルホン化合物は、前記直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上を置換基で置換した化合物でもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
具体例としてはスルホラン等が挙げられる。
配位子化合物(A)が環状スルホン化合物を含む場合、環状スルホン化合物は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。環状スルホン化合物を含有すると、非水電解液の誘電率が大きいので好ましい。
配位子化合物(A)は、化合物(3)のみを使用してもよく、化合物(3)と他の配位子化合物(A1)を併用してもよい。
配位子化合物(A)の総質量に対する化合物(3)の質量の割合は、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、55質量%以上がさらに好ましい。
化合物(3)の割合がこの範囲であれば、非水電解液は、リチウム塩の溶解性、耐電圧特性に優れる。
液状組成物中の配位子化合物(A)の含有量は、10〜70質量%が好ましい。前記配位子化合物(A)の含有量の下限値は、15質量%がより好ましく、18質量%がさらに好ましく、20質量%が特に好ましい。前記配位子化合物(A)の含有量の上限値は、65質量%がより好ましく、62質量%がさらに好ましく、60質量%が特に好ましい。
非水電解液中の配位子化合物(A)の含有量は、8〜67質量%が好ましい。前記配位子化合物(A)の含有量の下限値は、13質量%がより好ましく、16質量%がさらに好ましく、17質量%が特に好ましい。前記配位子化合物(A)の含有量の上限値は、61質量%がより好ましく、57質量%がさらに好ましく、56質量%が特に好ましい。
前記配位子化合物(A)の含有量が下限値以上であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。また、前記配位子化合物(A)の含有量が上限値以下であれば、媒体、特に含フッ素エーテル化合物の含有量が多くなるので、非水電解液は、耐電圧特性および難燃性に優れる。
液状組成物中の化合物(3)の含有量は、10〜70質量%が好ましい。前記化合物(3)の含有量の下限値は、15質量%がより好ましく、18質量%がさらに好ましく、20質量%が特に好ましい。前記化合物(3)の含有量の上限値は、65質量%がより好ましく、60質量%がさらに好ましく、55質量%が特に好ましい。
前記化合物(3)の含有量が下限値以上であれば、リチウム塩を均一に溶解する。また、前記化合物(3)の含有量が上限値以下であれば、媒体、特に含フッ素エーテル化合物の含有量が多くなるので、非水電解液は、耐電圧特性および難燃性に優れる。
本発明の非水電解液に含まれる、リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、化合物(3)中のホスホニル基の酸素原子の総モル数(N)の比N/NLiの下限値は、1であり、2が好ましく、3がより好ましい。また、前記比N/NLiの上限値は、6が好ましく、5がより好ましく、4が特に好ましい。
前記N/NLiが下限値以上であれば、リチウム塩の溶解性に優れる。前記比N/NLiが上限値以下であれば、優れた耐電圧特性が得られやすい。
また、本発明の非水電解液に含まれる、リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、配位子化合物(A)中のリチウム原子に配位する原子の総モル数(N)の比N/NLiは、4〜8である。また、前記比N/NLiの上限値は、6が好ましい。
前記比N/NLiが下限値以上であれば、液状組成物は、リチウム塩の溶解性に優れる。前記比N/NLiが上限値以下であれば、非水電解液は、耐電圧特性および難燃性に優れる。
なお、本発明において、配位子化合物(A)中のリチウム原子に配位する原子の総モル数(N)とは、各々の配位子化合物(A)1分子中のリチウム原子に配位する原子の数、すなわち当該配位子化合物(A)のリチウム原子への配位数Tと、当該配位子化合物(A)のモル数との積の総和である。
具体的には、液状組成物に含まれる配位子化合物(A)が1種の場合、前記Nは、当該配位子化合物(A)の配位数Tと、当該配位子化合物(A)のモル数との積である。また、液状組成物に含まれる配位子化合物(A)が2種以上の場合、前記Nは、それぞれの配位子化合物(A)について、配位子化合物(A)の配位数Tと当該配位子化合物(A)のモル数の積を求め、それらを合計した値である。
配位子化合物(A)のリチウム原子への配位数Tの算出方法については、実施例の項で詳述する。
[他の成分]
本発明の非水電解液には、非水電解液の特性を向上させるために、必要に応じて他の成分を含ませてもよい。他の成分としては、例えば、従来公知の過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤、高温保存後の容量維持特性およびサイクル特性を改善するための特性改善助剤、非水電解液の電極合材やセパレータへの含浸を助ける界面活性剤等が挙げられる。
過充電防止剤としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物のフッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物等が挙げられる。液状組成物が過充電防止剤を含有する場合、過充電防止剤は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。
液状組成物が過充電防止剤を含有する場合、液状組成物中の過充電防止剤の含有量は、0.01〜5質量%が好ましい。液状組成物に過充電防止剤を0.01質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂および発火をより容易に抑制でき、二次電池がより安定に使用できる。
脱水剤としては、例えば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウムアルミニウム等が挙げられる。本発明の非水電解液に用いる媒体は、前記脱水剤で脱水を行った後に精留を行ったものを使用することが好ましい。また、精留を行わずに前記脱水剤による脱水のみを行った媒体を使用してもよい。
高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための特性改善助剤としては、例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン、ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物が挙げられる。液状組成物が特性改善助剤と含有する場合には、特性改善助剤は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。
液状組成物が特性改善助剤を含有する場合、液状組成物中の特性改善助剤の含有量は、0.01〜5質量%が好ましい。
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれでもよく、入手が容易で界面活性効果が高いことから、アニオン性界面活性剤が好ましい。また、界面活性剤としては、耐酸化性が高く、サイクル特性、レート特性が良好な点から、含フッ素界面活性剤が好ましい。
アニオン性の含フッ素界面活性剤としては、下記化合物(4−1)および化合物(4−2)が好ましい。
Figure 2013161706
ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基である。
およびMはそれぞれ独立にアルカリ金属またはNH(R(Rは水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、同一の基であっても、異なる基であってもよい。)である。
およびRとしては、非水電解液の表面張力を低下させる度合いが良好な点から、炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基が好ましく、溶解性、環境蓄積性の観点から、炭素数4〜8のパーフルオロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜8のパーフルオロアルキル基がより好ましい。
およびRの構造は、直鎖構造でも分岐構造でもよく環構造を含んでいてもよい。入手容易性、界面活性作用が良好であることからRおよびRの構造は直鎖構造が好ましい。
およびMのアルカリ金属としては、Li、Na、Kが好ましい。MおよびMとしては、NH4+が特に好ましい。
化合物(4−1)の具体例としては、例えば、CCOONH 、C11COONH 、C13COONH 、C11COONH(CH 、C13COONH(CH 、CCOOLi、C11COOLi、C13COOLi、COCF(CF)COONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH 、COCF(CF)COONH(CH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH(CH 、COCF(CF)COOLi、COCOCFCOOLi、COCOCFCOONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COOLi等の含フッ素カルボン酸塩が挙げられる。
なかでも、非水電解液への溶解性、表面張力を低下させる効果が良好な点から、C11COONH 、C11COOLi、C13COOLi、COCF(CF)COONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH 、COCF(CF)COOLi、COCF(CF)CFOCF(CF)COOLi、COCOCFCOOLi、COCOCFCOONH が好ましい。
化合物(4−2)の具体例としては、例えば、CSO NH 、C11SO NH 、C13SO NH 、CSO NH(CH 、C11SO NH(CH 、C13SO NH(CH 、CSO Li、C11SO Li、C13SO Li、COCF(CF)CFOC(CF)FSO NH 、COCF(CF)CFOCF(CF)CFOCF(CF)SO NH 、HCFCFOCFCFSO NH 、CFCFHCFOCFCFSO NH 、COC(CF)FSO NH 、COCF(CF)CFOC(CF)FSO NH(CH 、COCF(CF)CFOCF(CF)CFOCF(CF)SO NH(CH 、HCFCFOCFCFSONH(CH 、CFCFHCFOCFCFSO NH(CH 、COCF(CF)SO NH(CH 、COCF(CF)CFOC(CF)FSO Li、COCF(CF)CFOC(CF)FCFOCF(CF)SO Li、HCFCFOCFCFSO Li、CFCFHCFOCFCFSO Li、COCF(CF)SO Li等の含フッ素スルホン酸塩が挙げられる。
なかでも、非水電解液への溶解性、表面張力を低下させる効果が良好な点から、CSO NH 、C13SO NH 、CSO Li、C13SO Li、C17SO Li、COCF(CF)CFOCF(CF)SO NH 、COCF(CF)CFOCF(CF)SO Li、COCF(CF)SO NH 、COCF(CF)SO Liが好ましい。
液状組成物が界面活性剤を含有する場合には、界面活性剤は1種のみでもよく、2種以上であってもよい。
液状組成物が界面活性剤を含有する場合、液状組成物中の界面活性剤の含有量の上限値は、5質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、2質量%がさらに好ましい。また、下限値は0.05質量%が好ましい。
[非水電解液の好ましい組成]
本発明の非水電解液としては、本発明の目的とする効果を奏することから下記組成1が好ましい。
(組成1)
LiPF、化合物(A)、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、化合物(B)、化合物(C)、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩と;化合物(1)および化合物(2)からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル化合物と;化合物(3)とを含有する二次電池用非水電解液。
また、組成2がより好ましい。
(組成2)
LiPF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClOおよびLiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩と;CFCHOCFCHF、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCHF、CHCHCHOCHF、CHCHOCFCHF、CHFCFCHOCFCHFCF、CHCHOCFCHFCF、CHCHCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHFCF、前記式(2)で表されかつXがCHCHである化合物、および前記式(2)で表されかつXがCH(CH)CHである化合物からなる群から選ばれる1種以上と;トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸、トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)リン酸、および化合物(3−1)〜(3−3)からなる群から選ばれる1種以上とを含有する二次電池用非水電解液。
さらに、組成3が特に好ましい。
(組成3)
LiPFと、CHFCFCHOCFCFHCFと、トリメチルリン酸を含有する二次電池用非水電解液。
<リチウムイオン二次電池>
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、本発明の非水電解液を有することを特徴とする二次電池である。
[正極]
正極としては、正極活物質と導電付与剤と結着剤を含む正極層が、集電体上に形成されてなる電極が挙げられる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料であればよく、公知のリチウムイオン二次電池用の正極活物質を採用できる。例えば、リチウム含有遷移金属酸化物、1種類以上の遷移金属を用いたリチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物、オリビン型金属リチウム塩等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属複合酸化物に含有される金属としてはAl、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Yb等が好ましく、例えば、LiCoO等のリチウムコバルト複合酸化物、LiNiO等のリチウムニッケル複合酸化物、LiMnO、LiMn等のリチウムマンガン複合酸化物、Li(NiCoMn)O(ただし、a,b,c≧0、a+b+c=1である。)等のリチウム三元系複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Yb等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。例えば、LiMn0.5Ni0.5、LiMn1.8Al0.2、LiNi0.85Co0.10Al0.05、LiMn1.5Ni0.5、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMn1.8Al0.2等が挙げられる。
遷移金属酸化物としては、例えば、TiO、MnO、MoO、V、V13、遷移金属硫化物としてはTiS、FeS、MoS、金属酸化物としてはSnO、SiO等が挙げられる。
オリビン型金属リチウム塩は、Li(ただし、XはFe(II)、Co(II)、Mn(II)、Ni(II)、V(II)、またはCu(II)を示し、YはPまたはSiを示し、0≦L≦3、1≦x≦2、1≦y≦3、4≦z≦12、0≦g≦1である数をそれぞれ示す。)で示される物質またはこれらの複合体である。例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、LiFePOF、LiMnPOF、LiNiPOF、LiCoPOF、LiFeSiO、LiMnSiO、LiNiSiO、LiCoSiO等が挙げられる。
正極を形成する活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これら正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質が付着したものを用いることもできる。表面付着物質としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物;硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩;炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等が挙げられる。
表面付着物質の量としては、正極活物質に対する質量の下限は0.1質量ppmが好ましく、1質量ppmがより好ましく、10質量ppmが特に好ましい。上限は20質量%が好ましく、10質量%がより好ましく、5質量%が特に好ましい。表面付着物質により、正極活物質表面での非水電解液の酸化反応を抑制でき、電池寿命を向上させることができる。
正極活物質としては、放電電圧が高く、かつ電気化学的安定性が高い点から、LiCoO、LiNiO、LiMnO等のα−NaCrO構造を母体とするリチウム含有複合酸化物、LiMn等のスピネル型構造を母体とするリチウム含有複合酸化物が好ましい。
導電付与剤としては、炭素材料の他、Al等の金属物質、導電性酸化物の粉末等が挙げられる。
結着剤としてはポリフッ化ビニリデン等の樹脂バインダー、炭化水素ゴムやフッ素ゴム等のゴム系バインダーが挙げられる。
集電体としてはAl等を主体とする金属薄膜が挙げられる。
[負極]
負極としては、粉末状の負極活物質と導電付与剤と結着剤を含む負極層が、集電体上に形成されてなる電極が挙げられる。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金、ならびにリチウムイオンを吸蔵および放出できる炭素材料からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。
炭素材料としては、黒鉛、コークス、ハードカーボン等が挙げられる。
リチウム合金としては、Li−Al合金、Li−Pb合金、Li−Si合金、Li−Sn合金等が挙げられる。
負極の結着剤および導電付与剤は、正極と同様のものが使用できる。
集電体としては、Cu等を主体とする金属薄膜が使用できる。
なお、負極活物質が、それ自体で形状を保てる場合(例えばリチウム金属薄膜)は、負極活物質のみで負極を形成できる。
正極と負極の間には、短絡を防止するためにセパレータを介在させる。セパレータとしては、例えば、多孔膜が挙げられる。非水電解液は該多孔膜に含浸させて用いる。また、多孔膜に非水電解液を含浸させてゲル化させたものをゲル電解質として用いてもよい。
多孔膜としては、非水電解液に対して安定であり、かつ保液性に優れるものが使用でき、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレンのコポリマー等のフッ素樹脂、ポリイミド、またはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートまたは不織布が好ましい。多孔膜の材質はポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。
また、セパレータとしては、シリカ、アルミナ、チタニア等の無機微粒子を、セパレータ表面、正極表面または負極表面上のいずれかにコートして樹脂微孔膜と複合化したものを用いてもよく、無機微粒子層を単独で用いてもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池に使用される電池外装体の材質は、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウムまたはその合金、ニッケル、チタン、樹脂材料、フィルム材料等が挙げられる。
二次電池の形状は、用途に応じて選択すればよく、コイン型、円筒型、角型、ラミネート型等のいずれの形状であってもよい。また、正極および負極の形状は、二次電池の形状に合わせて適宜選択することができる。
本発明の二次電池の充電電圧は、3.4V以上が好ましく、4.0V以上がより好ましく、4.2V以上がさらに好ましく、4.5V以上が特に好ましい。二次電池の正極活物質が、リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物の場合の充電電圧は4.2V以上が好ましく、4.5V以上がより好ましい。また、正極活物質がオリビン型金属リチウム塩の場合の充電電圧は3.2V以上が好ましく、3.4V以上がより好ましい。
以上説明した本発明の二次電池は、本発明の非水電解液を用いているため、充分なサイクル特性に加え、優れた耐電圧特性を有している。そのため、本発明の二次電池は、携帯電話、携帯ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電動工具、ノートパソコン、携帯情報端末、携帯音楽プレーヤー、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の様々な用途に適用できる。また、本発明の二次電池は、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の大型二次電池として特に有効である。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。例1〜7は製造例、例8〜11は実施例、例12、13は比較例である。
<配位数Tの測定>
リチウム塩が不溶な含フッ素エーテル化合物にリチウム塩を溶解させるためには、リチウム原子に存在する4つの配位サイトに配位する原子を有する配位子化合物によってリチウム塩に配位させる必要がある。具体的には、リチウム原子の配位サイトに配位する原子を分子内に1つ有する配位子化合物(配位数T=1)の場合、例えばLiPFの溶解には当該配位子化合物が理論上4当量必要である。また、リチウム原子の配位サイトに配位する原子を分子内に2つ有する配位子化合物(配位数T=2)の場合、LiPFの溶解には当該配位子化合物が理論上2当量必要である。つまり、配位子化合物におけるリチウム原子への配位数Tと、リチウム塩を含フッ素エーテル化合物に溶解するのに必要な配位子化合物の当量数Qとは、下式(I)に示す関係が成り立つ。
T=4/Q ・・・(I)
すなわち、リチウム塩を含フッ素エーテル化合物に溶解させるのに必要な配位子化合物の当量数Qを求めることで、式(I)から当該配位子化合物におけるリチウム原子への配位数Tを算出できる。
[配位数測定試験1]
CHFCFCHOCFCHFCFの10mLをガラスバイアルに量り取り、10mmolのLiPFをマグネチックスターラーで撹拌しながら投入して分散液を得た。その後、得られた分散液をよく撹拌しながら、表1に示す配位子化合物(A)をわずかずつ添加した。そして、分散液中のLiPFの量(モル数)に対する、分散液が透明かつ均一な溶液に変化したときまでの配位子化合物(A)の添加量(モル数)の比を当量数Qとした。得られた当量数Qから前記式(I)により配位子化合物(A)の配位数Tを算出した。
配位数測定試験1により得られた配位子化合物(A)のリチウム原子への配位数Tを表1に示す。
Figure 2013161706
また、以下の配位数測定試験2によってリチウム原子への配位数Tを求めた。配位数測定試験2は、前記配位数測定試験1において、CHFCFCHOCFCHFCF中でLiPFと配位子化合物の錯体が沈降したり、二層分離状態となったりすることで、リチウム原子への配位数Tが求められない配位子化合物に使用できる。
[配位数測定試験2]
CHFCFCHOCFCHFCFの10mLをガラスバイアルに量り取り、10mmolのLiPFをマグネチックスターラーで撹拌しながら投入した。さらにこの液に、配位数測定試験1により求めたリチウム原子への配位数Tが2.00であるモノグライムの10mmolを、よく撹拌しながら添加して分散液を得た。その後、得られた分散液をよく撹拌しながら、表2に示す配位子化合物(A)をわずかずつ添加した。そして、分散液中のLiPFの量(モル数)に対する、分散液が透明かつ均一な溶液に変化したときまでの配位子化合物(A)の添加量(モル数)の比を当量数Qとした。得られた当量数Qから、下式(II)により配位子化合物(A)の配位数Tを算出した。
T=(4−2)/Q=2/Q ・・・(II)
配位数測定試験2により得られた配位子化合物(A)におけるリチウム原子への配位数Tを表2に示す。
Figure 2013161706
配位数測定試験1および2により算出されるリチウム原子への配位数Tが整数とならないのは、リチウム原子に配位し得る複数の原子を有する配位子化合物(A)(例えばジエチルカーボネートであれば1つのカルボニル酸素と2つのエーテル酸素)において、配位に関与する原子と配位に関与しない原子が混在する場合があるためと考えられる。
[耐電圧測定]
以下に示すリニアスイープボルタンメトリー法により、配位子化合物の耐電圧を測定した。1cm角の白金板を作用極、1.5cm角のリチウム金属箔を対極、リチウムリボンを参照極とした。エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを等容量で混合し、1Mの濃度になるようにLiPFを溶解した非水電解液と、配位子化合物を同容量で混合して調製した非水電解液に、前記した各電極を含浸し、開回路電圧から貴な電圧に向けて5mV/秒の掃引速度で8Vまで電圧を掃引した。その結果を横軸に電圧(V)、縦軸に分解電流(mA/cm)としてプロットし、立ち上がった分解電流の接線のx切片として測定される値を配位子化合物の耐電圧とした。
表3における、モノグライム、ジグライム、トリグライムは、耐電圧が5.5V未満であり、配位子化合物(A)に含まれない。
Figure 2013161706
<非水電解液の調製>
[例1]
10mmolのLiPFと、40mmolのトリメチルリン酸とを、5.32mLのCHFCFCHOCFCHFCF(HFE5510)に溶解し、非水電解液1とした。
[例2〜6]
各化合物の組成を表4に示すように変更した以外は、例1と同様にして非水電解液2〜6を得た。
[例7]
HFE5510の10mLに、10mmolのLiPFを撹拌しながら投入し、密閉下で30分撹拌した。その後、その一部を重アセトニトリル(CDCN)に溶解し、19F−NMR測定を実施したところ、LiPFの溶解は確認できなかった。
Figure 2013161706
なお、表4における略号は、以下の意味を示す。
AE−3000:CFCHOCFCHF(商品名:AE−3000、旭硝子社製)。
HFE5510:CHFCFCHOCFCHFCF
TMP:トリメチルリン酸(耐電圧6.8V、ドナー数23)。
EC:エチレンカーボネート(耐電圧6.6V、ドナー数16)。
PC:プロピレンカーボネート(耐電圧6.8V、ドナー数15)。
EMC:エチルメチルカーボネート(耐電圧6.6V)。
EMCのドナー数は、構造上ジエチルカーボネートのドナー数とほぼ等しいと考えられる。ジエチルカーボネートのドナー数は15である。
[例8]
正極活物質であるLiNi0.5Co0.2Mn0.3の4.48gと、導電付与剤であるアセチレンブラックの0.56gと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)の4.67gとを、溶媒であるN−メチルピロリドン(NMP)の12.55gに加えて混合し、スラリーとした。その後、該スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔上に塗工し、乾燥、プレスしたものを直径18mmの円形に打ち抜いて正極とした。また、リチウム金属箔を直径19mmの円形に打ち抜いて負極とした。セパレータとしてポリオレフィン系微多孔膜を用い、該ポリオレフィン系微多孔膜を前記正極と負極で挟み、そこに例1で調製した非水電解液1を0.5mL添加し、評価用セル1を作成した。
[例9]
非水電解液として例2で調製した非水電解液2を用いた以外は、例8と同様にして評価用セル2を作成した。
[例10]
非水電解液として例3で調製した非水電解液3を用いた以外は、例8と同様にして評価用セル3を作成した。
[例11]
非水電解液として例4で調製した非水電解液4を用いた以外は、例8と同様にして評価用セル4を作成した。
[例12]
例5で調製した非水電解液5を用いた以外は、例8と同様にして評価用セル5を作成した。
[例13]
非水電解液として例6で調製した非水電解液6を用いた以外は、例8と同様にして評価用セル6を作成した。
[室温(25℃)充放電サイクル試験]
評価用セル2、3、5を25℃に保たれた恒温槽内に設置し、充放電機に接続した。
正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で4.6V(リチウム金属に対する電位。以下同様。)まで定電流充電を行い、4.6Vに到達後、充電電流が初期電流の1/10に低下するまで定電圧充電を継続した。10分間の休止の後、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で3.0Vまで定電流放電を実施した。前記した充放電サイクルを1サイクルとし、放電後に10分間の休止を挟んで同条件の次サイクルを開始するという流れで50サイクルの充放電サイクル試験を行った。サイクル1の放電容量に対するサイクル50の放電容量の比率を放電容量維持率とし、サイクル特性を評価した。
その結果を表5に示す。
Figure 2013161706
[高温(60℃)充放電サイクル試験]
評価用セル1および5について、60℃に保たれた恒温槽を使用した以外は、前記室温(25℃)充放電サイクル試験と同様にしてサイクル特性を評価した。
その結果を表6に示す。
Figure 2013161706
表5および表6に示すように、本発明の非水電解液を使用した例8〜10の二次電池は、カーボネート系溶媒を用いた例12の二次電池に比べて優れたサイクル特性を示した。
[50℃72時間電圧印加試験]
評価用セル1、5、6を25℃に保たれた恒温槽内に設置し、充放電機に接続した。
サイクル1では、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で4.3Vまで定電流充電を行い、4.3Vに到達後、充電電流が初期電流の1/10に低下するまで定電圧充電を継続した。その後、10分間の休止を挟み、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で3.0Vに達するまで定電流放電を行った。
10分間の休止の後、サイクル2では、サイクル1と同様にして定電流充電および定電圧充電を行い、10分間の休止を挟んだ後、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で3.0Vに達するまで定電流放電を行い、さらに放電電流が初期電流の1/10に低下するまで3.0Vの定電圧で定電圧放電を行った。
次に、評価用セル1〜3を50℃の恒温槽に移動させた後、サイクル3では、正極の理論容量を10時間で放電できる電流量で4.6Vまで定電流充電を行い、4.6Vに到達後、充電電流が初期電流の1/10に低下するまで定電圧充電を継続した。その後、10分間の休止を挟み、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で3.0Vに達するまで定電流放電を行った。
10分間の休止の後、サイクル4では、正極の理論容量を10時間で放電できる電流量で4.6Vまで定電流充電を行い、さらに4.6Vの定電圧で72時間経過するまで充電を継続した後、10分間の休止を挟み、正極の理論容量を5時間で放電できる電流量で3.0Vに達するまで定電流放電を行った。
サイクル3の放電容量に対するサイクル4の放電容量の比率を放電容量維持率とし、耐電圧特性を評価した。結果を表7に示す。
Figure 2013161706
[60℃120時間電圧印加試験]
評価用セル1、4、5について、サイクル3で60℃の恒温槽を使用し、かつサイクル4の定電流充電の後に4.6Vの定電圧で120時間経過するまで充電を継続した以外は、前記50℃72時間電圧印加試験と同様にして耐電圧特性を評価した。結果を表8に示す。
Figure 2013161706
表7および表8に示すように、本発明の非水電解液を用いた例8および例11の二次電池は、リン酸エステル化合物を含まず、カーボネート系溶媒を用いた例12、13の二次電池に比べて、優れた耐電圧特性を示した。

Claims (8)

  1. リチウム塩と液状組成物からなる非水電解液であって、
    前記液状組成物が、下式(1)で表される化合物および下式(2)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル化合物を含む媒体と、ドナー数が10以上であり、かつリニアスイープボルタンメトリー法による耐電圧が5.5V以上である配位子化合物と、を含有し、
    前記配位子化合物が下式(3)で表されるリン酸エステル化合物を含み、
    前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、前記リン酸エステル化合物中のホスホニル基の酸素原子の総モル数(N)の比N/NLiが1以上であり、
    前記NLiに対する、前記配位子化合物中の前記リチウム原子に配位する原子の総モル数(N)の比N/NLiが4〜8であり、
    前記媒体の質量(W)に対する、前記含フッ素エーテル化合物の質量(W)の比W/Wが0.80以上であることを特徴とする二次電池用非水電解液。
    Figure 2013161706
    (ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のアルキル基、または、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜10のフッ素化アルキル基である。
    Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキレン基、または1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜5のフッ素化アルキレン基である。
    およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、RとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基であり、Yはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数1〜5のフッ素化アルコキシ基である。)
  2. 前記リン酸エステル化合物が、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)リン酸、トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)リン酸、下式(3−1)〜(3−3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2013161706
  3. 前記N/NLiが4〜6である請求項1または2に記載の二次電池用非水電解液。
  4. 前記非水電解液中の前記リチウム塩の含有量が0.5〜1.5mol/Lである請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  5. 前記リチウム塩がLiPFを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  6. 前記含フッ素エーテル化合物が、CFCHOCFCHF、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHF、CHCHOCFCHF、CHCHOCFCHFCF、CHCHCHOCFCHF、CHCHCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCHFCFからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  7. 前記液状組成物が、さらに、環状カーボネート化合物、鎖状モノカーボネート化合物、環状カルボン酸エステル化合物、鎖状カルボン酸エステル化合物、環状スルホン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の配位子化合物を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  8. リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料を活物質とする正極と、リチウム金属、リチウム合金、ならびにリチウムイオンを吸蔵および放出できる炭素材料からなる群から選ばれる1種以上を活物質とする負極と、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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