JP2013159719A - リグノフェノール誘導体、樹脂組成物、樹脂成形体 - Google Patents

リグノフェノール誘導体、樹脂組成物、樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】熱加工性に優れたリグノフェノール誘導体を提供する。
【解決手段】重量平均分子量が5000以上10000以下であり、且つ純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値が3.0以上4.5以下を示すリグノフェノール誘導体。
【選択図】なし

Description

本発明は、リグノフェノール誘導体、樹脂組成物、樹脂成形体に関する。
環境負荷低減の観点から、植物から得られるリグノフェノール誘導体は、脱石油系樹脂材料の候補の一つとして、注目されている素材である。
このリグノフェノール誘導体としては、例えば植物資源に含まれるリグニンをリグノフェノール誘導体に変換分離して取り出し、この末端を水添加による水酸基化および天然ケトンを用いた酸化反応によるカルボキシル化する方法により得られるリグノフェノール誘導体が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、木質リグノセルロースからリグノフェノール誘導体を得る生産方法として、例えばフェノール誘導体によりリグノセルロース系材料を親和する工程、およびフェノール誘導体により予め親和されたリグノセルロース系材料に酸を添加して得られる反応系においてリグニンにフェノール誘導体を導入する工程、の少なくとも一つの工程において、リグノセルロース系材料を含む混合系に対して超音波を照射することが開示されている(例えば特許文献2参照)。
更に、リグノセルロース材料とフェノール化合物とを反応させてリグノフェノール誘導体を製造する方法において、リグノセルロース材料にフェノール化合物と酸とを添加して得られた反応液から水層を相分離して反応系から取り除き、フェノール溶液中で該フェノール溶液に残存した酸と高分子量ポリマーを含むリグノフェノール誘導体とを反応させる方法が開示されている(例えば特許文献3参照)。
また、リグノフェノール誘導体を含むフェノール誘導体溶液を水分散液とする工程と、水分散液をメチルエチルケトンで処理してメチルエチルケトン層を分離する工程と、メチルエチルケトン層をリグノフェノール誘導体の貧溶媒に加え、沈殿物を分離する工程とにより、リグノフェノール誘導体の分離精製を行う方法が開示されている(例えば特許文献4参照)。
また、リグノフェノール誘導体の分離精製方法として、リグノフェノール誘導体を含むフェノール誘導体溶液とアルカリ金属化合物とを接触し、不溶区分と親和層とに分画する工程と、得られたフェノール誘導体溶液層をリグノフェノール誘導体の貧溶媒に加え、沈殿物を分離する工程と、を含む方法が開示されている(例えば特許文献5参照)。
特許第4136760号明細書 特許第3654527号明細書 特開2011−42640号公報 特開2011−1502号公報 特開2010−95488号公報
本発明の課題は、熱加工性に優れたリグノフェノール誘導体を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
重量平均分子量が5000以上10000以下であり、
且つ純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値が3.0以上4.5以下を示すリグノフェノール誘導体である。
請求項2に係る発明は、
H−NMRにおいて、6.0ppmから7.7ppmの範囲のフェニル骨格由来のピーク波長におけるピーク面積(P)と、8.7ppmから9.4ppmの範囲のフェノール性水酸基由来のピーク波長におけるピーク面積(S)と、の比率〔(S)/(P)〕が0.07以上1.15以下である請求項1に記載のリグノフェノール誘導体である。
請求項3に係る発明は、
樹脂と、請求項1に記載のリグノフェノール誘導体と、を含有する樹脂組成物である。
請求項4に係る発明は、
前記樹脂として脂肪族ポリエステルを含有する請求項3に記載の樹脂組成物である。
請求項5に係る発明は、
前記樹脂100質量部に対し、前記リグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有する請求項3または請求項4に記載の樹脂組成物である。
請求項6に係る発明は、
リン酸エステルをさらに含有する請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の樹脂組成物である。
請求項7に係る発明は、
前記樹脂100質量部に対し、前記リン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有する請求項6に記載の樹脂組成物である。
請求項8に係る発明は、
樹脂と、請求項1に記載のリグノフェノール誘導体と、を含有する樹脂成形体である。
請求項9に係る発明は、
前記樹脂として脂肪族ポリエステルを含有する請求項8に記載の樹脂成形体である。
請求項10に係る発明は、
前記樹脂100質量部に対し、前記リグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有する請求項8または請求項9に記載の樹脂成形体である。
請求項11に係る発明は、
リン酸エステルをさらに含有する請求項8〜請求項10の何れか1項に記載の樹脂成形体である。
請求項12に係る発明は、
前記樹脂100質量部に対し、前記リン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有する請求項11に記載の樹脂成形体である。
請求項1に係る発明によれば、重量平均分子量が5000以上10000以下であり、且つ前記pH値が3.0以上4.5以下であるとの要件を満たさない場合に比べ、熱加工性に優れたリグノフェノール誘導体が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記比率〔(S)/(P)〕が0.07以上1.15以下であるとの要件を満たさない場合に比べ、耐湿熱性に優れた樹脂成形体を形成し得るリグノフェノール誘導体が提供される。
請求項3に係る発明によれば、重量平均分子量が5000以上10000以下であり、且つ前記pH値が3.0以上4.5以下であるとの要件を満たすリグノフェノール誘導体を含有しない場合に比べ、熱加工性に優れた樹脂組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、樹脂として脂肪族ポリエステルを含有しない場合に比べ、耐湿熱性に優れた樹脂成形体を形成し得る樹脂組成物が提供される。
請求項5に係る発明によれば、樹脂100質量部に対しリグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有するとの要件を満たさない場合に比べ、熱加工性に優れた樹脂組成物が提供される。
請求項6に係る発明によれば、リン酸エステルを含有しない場合に比べ、難燃性に優れた樹脂組成物が提供される。
請求項7に係る発明によれば、樹脂100質量部に対しリン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有するとの要件を満たさない場合に比べ、難燃性に優れた樹脂組成物が提供される。
請求項8に係る発明によれば、重量平均分子量が5000以上10000以下であり、且つ前記pH値が3.0以上4.5以下であるとの要件を満たすリグノフェノール誘導体を含有しない場合に比べ、耐湿熱性に優れた樹脂成形体が提供される。
請求項9に係る発明によれば、樹脂として脂肪族ポリエステルを含有しない場合に比べ、耐湿熱性に優れた樹脂成形体が提供される。
請求項10に係る発明によれば、樹脂100質量部に対しリグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有するとの要件を満たさない場合に比べ、耐湿熱性に優れた樹脂成形体が提供される。
請求項11に係る発明によれば、リン酸エステルを含有しない場合に比べ、難燃性に優れた樹脂成形体が提供される。
請求項12に係る発明によれば、樹脂100質量部に対しリン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有するとの要件を満たさない場合に比べ、難燃性に優れた樹脂成形体が提供される。
本実施形態に係る成形体を備える電子・電気機器の部品の一例を示す模式図である。
以下、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体および該リグノフェノール誘導体を用いた樹脂組成物、樹脂成形体ついて詳細に説明する。
[リグノフェノール誘導体]
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、重量平均分子量が5000以上10000以下であり、且つ純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値が3.0以上4.5以下を示す。
従来から、化学的な重合法を用いずに得た植物リグノセルロース由来の材料であって、且つ良好な熱加工性を有する材料が望まれており、更に高い耐湿熱性も求められていた。リグノフェノール誘導体は、リグニン本来の複雑な3次元架橋構造を有しており、この3次元構造を維持したままでも、熱加工性に優れ、また高い耐湿熱性が得られる材料が望まれている。
これに対し本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、上記範囲の重量平均分子量を有し、且つリグノフェノール誘導体を添加した混合液におけるpH値が上記範囲に制御されている。この構成を満たすリグノフェノール誘導体は熱加工性に優れ、更に該リグノフェノール誘導体と樹脂とを混合した樹脂組成物においても熱加工性に優れる。また、該リグノフェノール誘導体を含む樹脂成形体においては、高い耐湿熱性が実現される。
このメカニズムは必ずしも明確ではないが、以下のように推察される。即ち、リグノフェノール誘導体を添加した混合液においてpH値が前記の範囲に制御されていることは、つまりリグノフェノール誘導体の製造工程で混入する酸が除去され、またスルホ基に代表されるイオン性官能基が低減されていることを表しているものと思われる。そのため、酸が除去され且つイオン性官能基が低減されているリグノフェノール誘導体は、熱加工時や湿熱環境下において樹脂組成物中の樹脂が分解することが抑制され、前記の通り熱加工性に優れ且つ高い耐湿熱性が得られるものと推察される。
−pH値−
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値が3.0以上4.5以下である。pH値が上記下限値未満である場合、混練の際に樹脂が分解してしまうため良好な熱加工性が得られない。一方pH値が上記上限値を超える場合、化学的にリグノフェノールを修飾する処理が必要となり、天然物由来の低環境負荷材料の活用という利点が損なわれる。
上記pH値としては更に3.1以上4.1以下であることがより好ましい。
上記pH値の測定は、測定装置としてHORIBA社製の商品名D−54を用い、室温(26℃)で行うことで、前記混合液のpH測定が行われる。
尚、樹脂成形体から上記pH値を測定する場合には、まず樹脂成形体から高速液体クロマトグラフィ(HPLC)による分取等の方法によりリグノフェノール誘導体を分離し、その分離後のリグノフェノール誘導体を前記の比率で純水に混合することで測定される。
−重量平均分子量−
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、重量平均分子量が5000以上10000以下である。重量平均分子量が上記下限値未満である場合、耐湿熱性に劣りまた良好な耐衝撃性も得られない。一方重量平均分子量が上記上限値を超える場合にも、耐湿熱性に劣り且つ良好な耐衝撃性が得られない。
上記重量平均分子量としては更に6000以上8500以下であることがより好ましい。
−Mw/Mn−
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが2以上6以下であることが好ましい。Mw/Mnが上記上限値以下であることにより、樹脂特性のバラツキが抑えられる。一方Mw/Mnが上記下限値以上であることにより、分子量を整える工程数を抑えることで環境負荷の低減が実現し得る。
ここで、上記重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定される。
本実施形態においては、GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF(テトラヒドロフラン)溶媒で行われる。重量平均分子量および数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して算出される。
(尚、後述するリグノフェノール誘導体を表す各一般式に示される「n」は、上記方法により測定した重量平均分子量を、繰り返しユニットの分子量で割った値として求められる。)
−比率〔(S)/(P)〕−
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は、H−NMRにおいて、6.0ppmから7.7ppmの範囲のフェニル骨格由来のピーク波長におけるピーク面積(P)と、8.7ppmから9.4ppmの範囲のフェノール性水酸基由来のピーク波長におけるピーク面積(S)と、の比率〔(S)/(P)〕が0.07以上1.15以下であることが好ましい。〔(S)/(P)〕が上記の範囲内であることにより、優れた難燃性が得られ、耐衝撃性に優れ且つ高い耐湿熱性をも達成し得る。本実施形態に係るリグノフェノール誘導体中の水酸基の量を上記の通り一定以上にすることにより、該リグノフェノール誘導体を用いて形成される樹脂成形体では予想を越える物性がもたらされ、上記の効果が達成される。
−リグノフェノール誘導体の構造−
次いで、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体の構造について説明する。上記リグノフェノール誘導体は重合体であり、下記一般式(1)で表される構造を有していることが好ましい。

上記一般式(1)中、X、XおよびXは、各々独立に置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアリーレン基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基またはアミド基を表す。
尚、X、XおよびXがそれぞれ置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アリール基または置換アリーレン基である場合の置換基としては、水酸基、カルボン酸基、カルボン酸誘導体基、アルキル基、アルコキシ基などが挙げられる。
また、上記一般式(1)中、aおよびcは各々独立に0以上3以下の整数を示し、bは0以上4以下の整数を示し、nは10以上28以下の整数を示す。
上記一般式(1)で表されるリグノフェノール誘導体のより好ましい例としては、下記一般式(2)乃至一般式(4)で表されるリグノフェノール誘導体が挙げられる。

(一般式(2)中、nは13以上26以下の整数を示す。)

(一般式(3)中、nは12以上25以下の整数を示す。)

(一般式(4)中、nは11以上22以下の整数を示す。)
上記一般式(1)で表されるリグノフェノール誘導体は、単一構造であってもよく、あるいは構造が異なる2種以上の混合物であってもよい。なお、一般式(1)で表されるリグノフェノール誘導体は重合体混合物であり、一般式(1)中のnは重合体混合物全体についてのnの平均値を意味する。
−リグノフェノール誘導体の合成方法−
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体の合成方法としては、例えば、植物資源に含まれるリグニンをリグノフェノール誘導体に変換分離して取り出し、この末端を水添加による水酸基化および天然ケトンを用いた酸化反応によるカルボキシル化する方法が挙げられる。かかる製造方法により得られるリグノフェノール誘導体の構造は、針葉樹、広葉樹などの植物資源の相違によって異なる場合があるが、特性上問題はない。
以下、上記リグノフェノール誘導体の合成方法について、一例を挙げて詳述する。
・分離工程
ヒノキ製材等の植物資源のチップをアセトン中に浸し乾燥して脱脂する。脱脂後のチップにp−クレゾールを加えて攪拌し、次いで硫酸を加えて攪拌を行った後、蒸留水を加えて攪拌し上層のp−クレゾールをデカンテーションで分離回収し、p−クレゾールを、攪拌したジエチルエーテル中に滴下し、得られた沈殿物を遠心分離により回収する。
・水洗工程
次いで、回収した沈殿物に水洗を行う。
具体的には、回収した沈殿物を攪拌させた蒸留水中に投入し分散させ、遠心分離により蒸留水を取り除き沈殿物を回収する。
尚、この水洗の度合いを調整することによりリグノフェノール誘導体における前記pH値が制御され、より具体的にはリグニンに含まれるイオン性不純物(例えばリグノフェノール誘導体を生産する過程で得られるスルホ基)を取り除いて中性にすることで前述の範囲のpH値が達成される。
・再沈殿工程
次いで、水洗後の沈殿物をアセトンに溶解し、不純物をろ過した後、攪拌したジエチルエーテル層に滴下し、再沈殿させることで、リグノフェノール誘導体が得られる。
尚、この溶解,ろ過および再沈殿の工程の繰返しの回数を調整することで、リグノフェノール誘導体における重量平均分子量やMw/Mnが調整され、また重量平均分子量、即ち重合度が調整されることで、フェニル骨格由来のピーク波長におけるピーク面積(P)とフェノール性水酸基由来のピーク波長におけるピーク面積(S)との比率〔(S)/(P)〕が調整される。
・末端基の変性工程
尚、再沈殿して得られたリグノフェノール誘導体を、メチルエチルケトンに溶解して加熱し、メタノールおよびテトラブトキシチタンを加えて攪拌することで、末端基を変性してもよい。
尚、リグノフェノール誘導体の修飾、すなわち一般式(1)中のX、X、Xで表される置換基の導入は、リグノフェノール誘導体中のベンゼン環において活性の高いC−H部位に、X、X、Xに対応した活性水酸基を有する化合物を反応させることにより、自己触媒作用で結合させられる。アルキル基に修飾する場合は脂肪族アルコール、アルコキシ基に修飾させる場合は、アリール基ならフェノール類を、アリーレン基ならベンジルアルコール類を作用させれば、求められる官能基に修飾されたリグノフェノール誘導体が得られる。反応はメチルエチルケトン、アセトンなどの溶媒中、室温(26℃)以上150℃以下の温度条件で、攪拌反応で実施する。
また、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体(重合体)が上記一般式(1)で表される構造単位と他の構造単位とを有する場合、他の構造単位としては、脂肪族ポリエステル構造などのポリエステル構造、ポリカーボネート構造、芳香族ポリエステル構造、ポリアミド構造、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン構造、ポリスチレン構造、ポリアクリレート構造、ポリブタジエン構造、あるいはそれらの共重合体構造などが挙げられ、中でも脂肪族ポリエステル構造が好ましい。この場合、重合体はブロック共重合体またはランダム共重合体のいずれであってもよい。
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体(重合体)において、全構造単位に占める上記一般式(1)で表される構造単位の割合は、5mol%以上100mol%以下であることが好ましく、10mol%以上100mol%以下であることがより好ましい。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、樹脂と、前述の本実施形態に係るリグノフェノール誘導体と、を含有する。
尚、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体の含有量としては、樹脂100質量部に対し0.1質量部以上40質量部以下とすることが好ましい。
(樹脂)
本実施形態に係る樹脂組成物において、前記リグノフェノール誘導体と併用される樹脂としては、脂肪族ポリエステル等のポリエステル、ポリカーボネートなど従来公知の熱可塑性樹脂が挙げられ、中でも脂肪族ポリエステルが好ましい。
なお、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体と、他の樹脂として脂肪族ポリエステルと、を併用した場合、優れた耐熱性および機械的強度が得られる。この理由については、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体のフェノール活性と、末端基反応基の活性が、混練や射出成形などの温度領域で、脂肪族ポリエステルの未反応末端と反応し、部分架橋や分子鎖延長が起こることに起因していると推察される。
・脂肪族ポリエステル
脂肪族ポリエステルとしては、特に制限されるものではないが、例えば、ヒドロキシカルボン酸重合体、脂肪族ジオールと脂肪族カルボン酸との重縮合体等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルとして具体的には、例えば、ポリ乳酸、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシヘキサネート、ポリヒドロキシバリレートおよびそれらの共重合体など、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリエレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、及びこれら2種以上の共重合体等が挙げられる。
これら脂肪族ポリエステルは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
脂肪族ポリエステルは、例えば、単一の連続体(例えば、ポリヒドロキシブチレート)でもよいし、ポリ乳酸のL体とD体のごとき光学異性体が混在していてもよく、また、それらが共重合していてもよい。
これらの中でも、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリブチレンサクシネート、及びこれら2種以上の共重合体がよい。
脂肪族ポリエステルの重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば、8000以上150000以下がよく、望ましくは20000以上100000以下である。
本実施形態に係る樹脂組成物が脂肪族ポリエステルを含有する場合、脂肪族ポリエステルの含有量は、樹脂組成物全量を基準として、好ましくは5質量%以上80質量%以下、より好ましくは10質量%以上50質量%以下である。
また、脂肪族ポリエステル以外の他の樹脂を用いてもよい。
該樹脂としては、例えば、従来公知の熱可塑性樹脂が挙げられ、具体的には、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリールケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、液晶樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリパラバン酸樹脂、芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、及びシアン化ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上のビニル単量体を、重合若しくは共重合させて得られるビニル系重合体若しくは共重合体樹脂、ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、シアン化ビニル−ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、芳香族アルケニル化合物−ジエン−シアン化ビニル−N−フェニルマレイミド共重合体樹脂、シアン化ビニル−(エチレン−ジエン−プロピレン(EPDM))−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
これら樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(難燃剤)
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体を含有するため、優れた難燃性を有するが、これらの成分以外に難燃剤をさらに含有してもよい。
難燃剤としては、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機粒子系難燃剤などが挙げられる。これらの難燃剤のうち、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤及び無機粒子系難燃剤が好ましい。難燃剤の好ましい例としては、リン酸エステル系、縮合リン酸エステル系、リン重合ポリエステル系などのリン系難燃剤、シリコーンパウダー、シリコーン樹脂などのシリコーン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機粒子系難燃剤などが挙げられる。
中でも、リン酸エステルが好ましい。本実施形態に係るリグノフェノール誘導体は構造中に多くのベンゼン環を有しており、それと併用する難燃剤としてリン酸エステルを用いることでリン酸エステルが分散性良く添加され、優れた難燃性が達成される。
・縮合リン酸エステル
縮合リン酸エステルとしては、例えば、ビスフェノールA型、ビフェニレン型、イソフタル型などの芳香族縮合リン酸エステルが挙げられ、具体的には、例えば、下記一般式(I)または一般式(II)で表される縮合リン酸エステルが挙げられる。

一般式(I)中、Q、Q、QおよびQはそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Q、Q、QおよびQはそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、m1、m2、m3およびm4はそれぞれ独立に、0以上3以下の整数を示し、m5およびm6はそれぞれ独立に、0以上2以下の整数を表し、n1は、0以上10以下の整数を表す。

一般式(II)中、Q、Q10、Q11およびQ12はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Q13は、水素原子またはメチル基を表し、m7、m8、m9およびm10はそれぞれ独立に、0以上3以下の整数を表し、m11は0以上4以下の整数を表し、n2は、0以上10以下の整数を表す。
縮合リン酸エステルは合成品でも市販品でもよい。縮合リン酸エステルの市販品として、具体的には、例えば、大八化学社製の市販品(「PX200」、「PX201」、「PX202」、「CR741」等)、アデカ社製の市販品(「アデカスタブFP2100」、「FP2200」等)等が挙げられる。
これらの中でも、縮合リン酸エステルとしては、下記構造式(1)で示される化合物(例えば大八化学社製「PX200」)、及び下記構造式(2)で示される化合物(例えば大八化学社製「CR741」)から選択される少なくとも1種であることがよい。

難燃剤の含有量は、樹脂組成物全量を基準として、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上25質量%以下がより好ましい。
また特に、難燃剤としてリン酸エステルを用いる場合には、前記樹脂100質量部に対してリン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有することが好ましい。
難燃剤以外の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、強化剤、相溶化剤、耐候剤、強化剤、加水分解防止剤、触媒等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は、樹脂組成物全量を基準としてそれぞれ5質量%以下であることが好ましい。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記各成分の混合物を溶融混練することにより製造される。
尚、混合や溶融混練の手段としては公知の手段が用いられ、例えば、二軸押出し機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
[成形体]
本実施形態に係る成形体は、本実施形態に係るリグノフェノール誘導体を含んで構成されている。
具体的に本実施形態に係る成形体は、例えば、本実施形態に係る樹脂組成物を成形機により成形することにより得られる。なお、成形機による成形方法は、例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形、カレンダ成形、コーテイング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形などが挙げられる。
ここで、上記射出成形は、例えば、日精樹脂工業製NEX150、日精樹脂工業製NEX70000、東芝機械製SE50D等の市販の装置を用いて行ってもよい。
この際、シリンダ温度としては、170℃以上280℃以下とすることが望ましく、180℃以上270℃以下とすることがより望ましい。また、金型温度としては、40℃以上110℃以下とすることが望ましく、50℃以上110℃以下とすることがより望ましい。
本実施形態に係る成形体は、電子・電気機器、家電製品、容器、自動車内装材などの用途に好適に用いられる。より具体的には、家電製品や電子・電気機器などの筐体、各種部品など、ラッピングフィルム、CD−ROMやDVDなどの収納ケース、食器類、食品トレイ、飲料ボトル、薬品ラップ材などであり、中でも、電子・電気機器の部品に好適である。
図1は、本実施形態に係る成形体を備える電子・電気機器の部品の一例である画像形成装置を、前側から見た外観斜視図である。
図1の画像形成装置100は、本体装置110の前面にフロントカバー120a,120bを備えている。これらのフロントカバー120a,120bは、操作者が装置内を操作するよう開閉自在となっている。これにより、操作者は、トナーが消耗したときにトナーを補充したり、消耗したプロセスカートリッジを交換したり、装置内で紙詰まりが発生したときに詰まった用紙を取り除いたりする。図1には、フロントカバー120a,120bが開かれた状態の装置が示されている。
本体装置110の上面には、用紙サイズや部数等の画像形成に関わる諸条件が操作者からの操作によって入力される操作パネル130、及び、読み取られる原稿が配置されるコピーガラス132が設けられている。また、本体装置110は、その上部に、コピーガラス132上に原稿を搬送する自動原稿搬送装置134を備えている。更に、本体装置110は、コピーガラス132上に配置された原稿画像を走査して、その原稿画像を表わす画像データを得る画像読取装置を備えている。この画像読取装置によって得られた画像データは、制御部を介して画像形成ユニットに送られる。なお、画像読取装置、及び制御部は、本体装置110の一部を構成する筐体150の内部に収容されている。また、画像形成ユニットは、着脱自在なプロセスカートリッジ142として筐体150に備えられている。プロセスカートリッジ142の着脱は、操作レバー144を回すことによって行われる。
本体装置110の筐体150には、トナー収容部146が取り付けられており、トナー供給口148からトナーが補充される。トナー収容部146に収容されたトナーは現像装置に供給されるようになっている。
一方、本体装置110の下部には、用紙収納カセット140a,140b,140cが備えられている。また、本体装置110には、一対のローラで構成される搬送ローラが装置内に複数個配列されることによって、用紙収納カセットの用紙が上部にある画像形成ユニットまで搬送される搬送経路が形成されている。なお、各用紙収納カセットの用紙は、搬送経路の端部に配置された用紙取出し機構によって1枚ずつ取り出されて、搬送経路へと送り出される。また、本体装置110の側面には、手差しの用紙供給部136が備えられており、ここからも用紙が供給される。
画像形成ユニットによって画像が形成された用紙は、本体装置110の一部を構成する筐体152によって支持された相互に接触する2個の定着ロールの間に順次移送された後、本体装置110の外部に排紙される。本体装置110には、用紙供給部136が設けられている側と反対側に用紙排出部138が複数備えられており、これらの用紙排出部に画像形成後の用紙が排出される。
画像形成装置100において、例えば、フロントカバー120a,120b、プロセスカートリッジ142の外装、筐体150、及び筐体152に、本実施形態に係る成形体が用いられている。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。尚、以下において「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
(リグノフェノール誘導体(A)の合成)
・分離工程
ヒノキ製材銘屑を20メッシュの篩にかけ、篩を通過したチップ10部をアセトン中に20時間浸した後、80℃で8時間真空乾燥し、脱脂した。脱脂後のチップに50部のp−クレゾールを加え、室温(26℃)で4時間攪拌し、次いで、78%濃硫酸50部を加え、30℃で60分攪拌した。その後、1000部の蒸留水を加えて攪拌し、上層のp−クレゾールをデカンテーションで分離回収し、p−クレゾールを、攪拌した1000部のジエチルエーテル中に滴下し、得られた沈殿物を遠心分離により回収した。
・水洗工程
次いで、回収した沈殿物に水洗を行った。
具体的には、回収した沈殿物10部を、攪拌させた300部の蒸留水中に投入し分散させた後、遠心分離により蒸留水を取り除き沈殿物を回収した。この水洗工程を6回繰り返し、沈殿物を回収した。
・再沈殿工程
次いで、上記水洗後の沈殿物10部をアセトン200部に溶解し、不溶分を保持粒径1μmの炉紙にてろ過した後、攪拌した1000部のジエチルエーテル層に滴下し、再沈殿させた。この溶解,ろ過および再沈殿の工程を3回繰返すことで、リグノフェノール誘導体(A)を得た。
上記リグノフェノール誘導体(A)(リグノフェノール誘導体の重合体混合物)の重量平均分子量Mw(ポリスチレン換算)、数平均分子量Mn(ポリスチレン換算)、[Mw/Mn]、純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値、H−NMRにおいてフェニル骨格由来のピーク波長(6.0ppmから7.7ppm)におけるピーク面積(P)とフェノール性水酸基由来のピーク波長(8.7ppmから9.4ppm)におけるピーク面積(S)との比率〔(S)/(P)〕の測定結果を、下記表1に示す。
(リグノフェノール誘導体(B)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、水洗工程の繰り返し回数を3回に、再沈殿工程の繰り返し回数を1回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(B)を得た。
(リグノフェノール誘導体(C)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を90分に、再沈殿工程の繰り返し回数を2回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(C)を得た。
(リグノフェノール誘導体(D)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、水洗工程の繰り返し回数を4回に、再沈殿工程の繰り返し回数を2回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(D)を得た。
(リグノフェノール誘導体(E)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を120分に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(E)を得た。
(リグノフェノール誘導体(F)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を30分に、水洗工程の繰り返し回数を4回に、再沈殿工程の繰り返し回数を1回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(F)を得た。
(リグノフェノール誘導体(G)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を90分に、水洗工程の繰り返し回数を2回に、再沈殿工程の繰り返し回数を2回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(G)を得た。
(リグノフェノール誘導体(H)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を30分に、水洗工程の繰り返し回数を1回に、再沈殿工程の繰り返し回数を2回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(H)を得た。
(リグノフェノール誘導体(I)の合成)
前記リグノフェノール誘導体(A)の合成において、分離工程での78%濃硫酸添加後の攪拌時間を90分に変更し、水洗工程での1回目の再沈を行う前の沈殿物を蒸留水へ投入する際にのみ沈殿物10部に加え水酸化ナトリウム1部を添加し、水洗工程の繰り返し回数を2回に、再沈殿工程の繰り返し回数を3回に変更した以外は、前述の方法によりリグノフェノール誘導体(I)を得た。
〔実施例1〜49および比較例1〜23〕
(樹脂組成物の作製)
実施例では下記表2〜表6に示す組成、比較例では下記表7〜表8に示す組成(尚、表2〜表8中に示す組成の数値は質量部を示す)の混合物を、2軸混練装置(東芝機械製、TEM48SS)にて、表2〜表8に示すシリンダ(ヘッド部)の温度で混練し、冷却、ペレタイズしてペレット状の樹脂組成物を得た。
但し、難燃剤A、難燃剤Bまたは難燃剤Cを用いる例においては、2軸混練装置(東洋精機製作所製、ラボプラストミル)により、先に、リグノフェノール誘導体と難燃剤とを混合した後、この混合物とポリ乳酸等の樹脂とを上記のごとく混練しペレット状にした。
(樹脂成形体の形成)
得られた樹脂組成物を射出成形機(日精樹脂製、NEX150)に投入し、表2〜表8に示すシリンダ(ヘッド部)の温度および金型温度で、成形体を形成した。
具体的には、成形体として以下のものを形成した。
・UL−94におけるVテスト用UL試験片(厚さ:2.0mm)
・ISO多目的ダンベル試験片(試験部長さ100mm、幅10mm、厚み4mm)
[評価]
各例において、得られたリグノフェノール誘導体、成形体(試験片)について、以下の評価を行った。
−加工性評価−
まず、以下の方法により加工性の評価試験を行った。
具体的には、樹脂組成物の作製において、スクリュー回転数を60rpmに設定し混合物(コンパウンド)の混練を行い、装置が安定的に運転し得るか、さらに、ノズルヘッドから吐出するストランド溶融樹脂が搬送系の張力に追従し、ペレタイズし得るかを確認した。
評価基準は以下の通りである。
○:混練中に過負荷とならずに中断されることがなく、ペレットが得られた
△:混練中に過負荷となり中断
×:混練時に樹脂分解によりペレット得られず
−外観試験:ブリードアウト(湿熱試験後)−
まず、以下の方法により「湿熱試験」を行った。
具体的には、ISO多目的ダンベル試験片を、温度65℃、湿度RH85%の雰囲気に設定した恒温恒湿槽(東洋製作所製、THN042)内に、400時間投入した。
次いで、上記湿熱試験後に、表面においてブリードが発生しているか否かを観察し、以下の基準により評価した。
○:ブリード発生なし
×:ブリード発生あり
−難燃性試験:UL94−V試験−
Vテスト用UL試験片を用い、UL−94の方法でUL−Vテストを実施した。尚、評価基準は、難燃性が高い方から順にV−0、V−1、V−2であり、V−2より劣る場合、即ち試験片が延焼してしまった場合をnotVと示した。
−シャルピー衝撃強度試験−
ISO多目的ダンベル試験片をノッチ加工したものを用い、ISO−179に規定の方法に従って衝撃試験装置(東洋精機社製、DG−5)によりシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
−シャルピー衝撃強度試験(湿熱試験後)−
ISO多目的ダンベル試験片をノッチ加工したものについて、前述の湿熱試験を行い、湿熱試験後に前記の方法によってシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
ここで、各表中の材料種の詳細につき示す。
−脂肪族ポリエステル−
・ポリ乳酸A:テラマックTE2000、ユニチカ社製
・ポリ乳酸B:レイシアII−100、三井化学社製
−脂肪族ポリアミド−
・ポリアミド:リルサン、アルケマ社製
−難燃剤−
・難燃剤A:縮合リン酸エステル、PX−200、大八化学社製
・難燃剤B:縮合リン酸エステル、CR−741、大八化学社製
・難燃剤C:ポリリン酸アンモニウム、AP422、クラリアント社製
−その他−
・ポリカーボネート:パンライトL−1225Y、帝人化成社製
100 画像形成装置
110 本体装置
120a、120b フロントカバー
136 用紙供給部
138 用紙排出部
142 プロセスカートリッジ
150、152 筐体

Claims (12)

  1. 重量平均分子量が5000以上10000以下であり、
    且つ純水40mlに対して0.2gを添加した混合液におけるpH値が3.0以上4.5以下を示すリグノフェノール誘導体。
  2. H−NMRにおいて、6.0ppmから7.7ppmの範囲のフェニル骨格由来のピーク波長におけるピーク面積(P)と、8.7ppmから9.4ppmの範囲のフェノール性水酸基由来のピーク波長におけるピーク面積(S)と、の比率〔(S)/(P)〕が0.07以上1.15以下である請求項1に記載のリグノフェノール誘導体。
  3. 樹脂と、請求項1に記載のリグノフェノール誘導体と、を含有する樹脂組成物。
  4. 前記樹脂として脂肪族ポリエステルを含有する請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記樹脂100質量部に対し、前記リグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有する請求項3または請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. リン酸エステルをさらに含有する請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記樹脂100質量部に対し、前記リン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有する請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 樹脂と、請求項1に記載のリグノフェノール誘導体と、を含有する樹脂成形体。
  9. 前記樹脂として脂肪族ポリエステルを含有する請求項8に記載の樹脂成形体。
  10. 前記樹脂100質量部に対し、前記リグノフェノール誘導体を0.1質量部以上40質量部以下含有する請求項8または請求項9に記載の樹脂成形体。
  11. リン酸エステルをさらに含有する請求項8〜請求項10の何れか1項に記載の樹脂成形体。
  12. 前記樹脂100質量部に対し、前記リン酸エステルを10質量部以上40質量部以下含有する請求項11に記載の樹脂成形体。
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