JP2013154510A - 積層基板製造方法及び積層基板製造装置 - Google Patents

積層基板製造方法及び積層基板製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストの上昇を抑制しつつ、製造される積層基板の厚みの均一化を図ることが可能な積層基板製造方法及び積層基板製造装置を提供する。
【解決手段】コア基板24と接着シート28とを積層した積層体30に対し、積層方向の端部側に、積層体30との対向面が凸形状とされた介在板36を配置し、積層体30と介在板36とを積層方向に加圧する。
【選択図】図2

Description

本願の開示する技術は、積層基板製造方法及び積層基板製造装置に関する。
複数の基板構成体(たとえば回路基板など)を積層して積層基板を製造する方法では、回路板やプリプレグを挟む成形プレートとして、端部が上方へ付勢されている形状としたものを用いる方法が知られている。このような形状の成形プレートを用いることで、熱盤間で加熱・加圧成形するときに、成形プレートの端部の垂れ下がりが抑制されるため、プリプレグの端部が圧縮されることも抑制されている。そして、プリプレグの端部から樹脂が流出することを抑え、積層板の周端部の板厚が薄くなることを防いで均一な厚みに成形できるようになっている。
特開2008−137294号公報
しかしながら、このように湾曲した形状の成形プレートを使用する場合には、製造される積層基板の形状が成形プレートの形状に影響を受けるため、成形プレートの形状(たとえば湾曲の程度)に高い精度が要求される。その結果、積層基板の製造コストも高くなる。
本願の開示技術は、製造コストの上昇を抑制しつつ、製造される積層基板の厚みの均一化を図ることが可能な積層基板製造方法及び積層基板製造装置を提供することが目的である。
本願の開示する積層基板製造方法は、積層基板を構成する複数の基板構成体と、これらの基板構成体を接着するための接着部材とを積層して構成された積層体に対し、積層体の積層方向の少なくとも一方の側に、少なくとも積層体との対向面が積層体に向かって凸形状とされた介在板を配置する。そして、積層体と介在板とを積層方向に加圧して接着部材により前記基板構成体を接着する。
本願の開示する積層基板製造装置は、積層基板を構成する複数の基板構成体と、これら基板構成体を接着する接着部材とが積層された積層体が保持部材で保持され、さらに、積層体の積層方向の少なくとも一方の側に、少なくとも積層体との対向面が積層体に向かって凸形状とされた介在板が配置される。そして、積層体と介在板とを、加圧部材によって積層方向に加圧し、接着部材により基板構成体を接着する。
本願の開示する積層基板製造方法及び積層基板製造装置によれば、製造コストの上昇を抑制しつつ、製造される積層基板の厚みの均一化を図ることが可能となる。
第1実施形態の積層基板製造装置の構成を一部は断面化して示す概略正面図である。 第1実施形態の積層基板製造方法を示す概略断面図である。 第1実施形態の積層基板製造方法によって製造された積層基板を示す断面図である。 比較例の積層基板製造方法を示す概略断面図である。 (A)〜(C)はいずれも積層基板製造方法及び積層基板製造装置に適用可能な介在板の例を示す断面図である。 第1実施形態の積層基板製造方法及び積層基板製造装置に適用される介在板を製造する工程を示す断面図である。 第1実施形態の積層基板製造方法及び積層基板製造装置に適用される介在板を製造した状態を示す断面図である。 第1実施形態の積層基板製造方法及び積層基板製造装置に適用される介在板を製造する工程を示す断面図である。 実施例において積層基板製造方法における10サイクル目までの板厚差(最大値−最小値)の変化を示すグラフである。
以下に、本願の開示する積層基板製造方法及び積層基板製造装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の積層基板製造装置12は、一対の積層型14A、14Bを備えた加圧部材16を有している。本実施形態の積層型14A、14Bは、いずれも金属等によって平坦な板状に形成されており、加圧機構18によって平行な状態で保持されている。加圧機構18が駆動されると、積層型14A、14Bは互いに接近する。加圧機構18は制御装置20で制御されるようになっている。制御装置20には、操作部材22が接続されており、作業者が操作部材22を用いて操作することで、加圧機構18を駆動及び駆動停止することができる。
積層型14A、14Bとしては、たとえば、1〜10mm程度の板厚を有するステンレス等の金属製のプレートを挙げることができるが、この構造に限定されない。以下、積層型14A、14Bを特に区別しないときは、積層型14として説明する。
図2に示すように、本実施形態の積層基板製造方法では、1枚又は複数枚(図2の例では1枚)のコア基板24を用いる。図3に示すように、コア基板24は、本実施形態の積層基板製造方法により製造された積層基板40において、内部に配置されて所望の回路等の少なくとも一部を成す。コア基板24としては、たとえば、ガラスエポキシ等の基材の表面あるいは内部に銅等の金属によって所望の回路が形成された回路形成基板(回路形成済み銅張積層板)を挙げることができる。
コア基板24は、基板構成体の例である。基板構成体としては、コア基板24に限らず、たとえば、表面や内部に回路が構成されていない絶縁性の板状の部材や、導電材を有する材料(金属)のみで成形された板状の部材(一例としてブスバー)等であってもよい。
このコア基板24の上下には表面層材26が配置される。表面層材26も、基板構成体の一例である。図3に示すように、表面層材26は、本実施形態の積層基板製造方法により製造された積層基板40において、表面層を構成する。表面層材26としては、たとえば、銅箔や、ガラスエポキシ等の基材の表面に一様に銅箔が施された銅張積層板を挙げることができる。
コア基板24と表面層材26との間には(コア基板24を複数用いる場合には、コア基板24の間にも)、接着シート28が配置される。本実施形態の接着シート28は、熱硬化性樹脂を半硬化状態(完全に硬化することなく中間段階まで硬化させた状態)とし、シート状に形成したものである。この接着シート28を挟んでコア基板24と表面層材26とを積層し、積層方向に加圧することで(場合によっては加熱を併用してもよい、以下、「加熱・加圧」と言う)、接着シート28を介して、コア基板24と表面層材26とを接着することができる。接着後は、接着シート28は硬化するため、不用意にコア基板24と表面層材26とが剥がれることはない。
このようにコア基板24、接着シート28及び表面層材26が積層されることで、全体として積層体30を成している。ただし、上記したように、接着シート28が硬化するとそれ自体で積層基板40の表面層を構成することも可能である。
なお、図2及び図3では、これらコア基板24、接着シート28及び表面層材26の積層方向(矢印PU方向)を上下方向としているが、本実施形態の積層基板製造方法において、積層方向は特に限定されない。また、図2に示した例では、コア基板24、接着シート28及び中間板34は、同程度の幅(図2において横方向に現れている)及び長さ(図3において奥行き方向に現れている)を有する形状を例示している。ただし、コア基板24、接着シート28及び中間板34の幅や長さは、製造する積層基板40(図4参照)の構造や物性等に応じて適切に決められる。
図1に示すように、積層基板製造装置12は、積層体30を保持する保持部材32を有している。保持部材32によって積層体30が保持されるため、コア基板24、接着シート28及び表面層材26が積層された状態が維持される。なお、保持部材32としては、このように積層体30を保持できればよい。したがって、保持部材32は単なる台であってもよいし、積層体30を積層方向の両側(図1では上下)から挟持する構造のものであってもよい。
積層体30の積層方向の両側には、中間板34が配置される。中間板34は、金属(たとえばSUS等のステンレス鋼)によって構成され、表面の平坦性(鏡面性)が確保された薄板状の部材である。
さらに、中間板34よりも積層方向の両端部側には、介在板36が配置される。図2の例では、この介在板36は、中間板34よりも幅及び長さが長く形成されている。そして、図2に示す断面における中央部36Cの板厚が厚く、周縁部36Eにむかうにしたがって板厚が漸減する形状とされている。なお、図面上は、このような介在板36の形状を明確にすべく、中央部分の板厚を実際よりも誇張して表現している。
介在板36において、積層体30との対向面(図3の例では、中間板34を間において積層体30と対向している)は、介在板36の中央部36Cが積層体30に対し凸となっている。特に、本実施形態では、対向面38Aは局所的に形状が急変する(たとえば断面で見て対向面38Aが屈曲している)ことなく、なだらかに湾曲した凸形状とされている。
本実施形態の介在板36は、図2に示す断面で見たときの板厚方向の中心線CL(厳密には面)に対し対称の形状(鏡像)とされている。対向面38Aの反対側の面である反対面38B(積層型14と対向する面)は、積層体30と反対方向に凸となる湾曲形状になっている。換言すれば、介在板36は、特に両面を区別することなく、中間板34(積層体30)と積層型14との間に配置できる。そして、介在板36をこのように配置した結果として、中間板34(積層体30)と対向する面が対向面38Aとなり、その反対側の面が反対面38Bとなる。
なお、対向面38A及び反対面38Bは双方とも、図2における左右にも対称の形状とされている。
上記説明から分かるように、本実施形態の積層基板製造方法では、まず、図2に示すように、コア基板24と表面層材26とを、接着シート28を介して積層し積層体30を構成する。そして、積層体30を積層基板製造装置12の保持部材32(図1参照)に保持させる。
次いで、積層体30の積層方向の両側に中間板34を配置し、さらに、中間板34よりも積層体30の積層方向の両側に介在板36を配置する。なお、あらかじめ中間板34及び介在板36を積層基板製造装置12の所定位置にセットしておき、2枚の中間板34の間に積層体30を配置する手順でもよい。
この状態で、積層型14により、積層体30、中間板34及び介在板36を矢印PR方向に加圧・加熱する。積層体30には、介在板36及び中間板34を介して密着する方向に力が加えられるため、接着シート28によってコア基板24と表面層材26とが接着される。コア基板24を複数配置した例では、コア基板24どうしも接着される。図2では、この場合に介在板36から中間板34を介して積層体30に作用する力を矢印FPで示している。特に、矢印FPの太さが力の大きさに対応するように表現している。
図4には、比較例の積層基板製造方法により積層基板を製造する工程の一部が示されている。比較例の積層基板製造方法では、上記実施形態の積層基板製造方法と比較して、介在板36を用いていない点が異なっている。比較例においても、介在板36から中間板34を介して積層体30に作用する力を矢印FPで示している。
比較例の積層基板製造方法では、中間板34から積層体30に対し、略均等に(ただし、完全に均等でなく、その必要もない)作用している。ここで、接着シート28は、加圧・加熱により溶融し、その後、徐々に硬化していくことで表面層材26とコア基板24とを接着する物性を有している。接着シート28が溶融した際の流動量は、積層体30を矢印PR方向に見たときの中央部30Cよりも周縁部30Eのほうが大きくなる。このため、接着後の積層基板の厚みは、中央部で厚く、周縁部では薄くなることがある。すなわち、最終的に得られる積層基板として、板厚が不均一な積層基板となる可能性がある。
これに対し、本実施形態の積層基板製造方法では、図1及び図2から分かるように、介在板36を用いて積層基板40を成形している。介在板36の対向面36Aは、積層体30に向かって凸形状とされているため、積層方向に作用する圧力が、積層体30の中央部30Cから周縁部30Eに向かって漸減する。したがって、溶融状態の接着シート28に対し、流動が鈍い中央部(積層体30の中央部30C参照)には相対的に大きい圧力が作用し、接着シート28が流れやすい周縁部(積層体30の周縁部30E参照)には相対的に小さい圧力が作用する。また、積層体30の周縁部30Eからは、接着シート28を構成する樹脂のうち余分な部分を外部に逃がすことができる。そして、積層体30内での接着シート28の流れの不均一が抑制され、その結果、図3に示すように、接着後の積層基板40として、比較例よりも厚みの均一化が図られた積層基板40が得られる。
なお、積層基板40に対して、必要に応じて貫通孔の形成や、表面層回路の形成等を行って、最終的な積層基板が得られる。
本実施形態の積層基板製造方法では、中間板34と積層型14との間に介在板36を介在させるだけでよく、積層基板製造方法における製造プロセスや製造条件を、従来から大きく変更させる必要がない。特に、従来のような湾曲した成形プレート(金属プレート)を使用すると、成形プレート自体を製造し、さらに成形プレートの形状を高精度で維持する必要が生じるが、本実施形態の積層基板製造方法では、その必要がない。したがって、積層基板を製造する際の製造コストの上昇を抑制しつつ、製造される積層基板40の厚みの均一化を図ることが可能である。
さらに、積層基板40の平坦性が高いので、たとえば、貫通孔を形成したときの貫通孔周辺に発生するバリが減少する。また、積層基板40の表面層回路を形成する際には表面にレジスト(薄膜状の部材)を貼着するが、このレジストの貼着性が高くなるため、表面層回路の形成も容易となり、形成された表面層回路の品質も安定する。これらにより、最終的に得られる積層基板の製造の歩留まりを向上させることが可能となる。
上記実施形態では、介在板36を積層型14と中間板34との間に配置する例を挙げているが、介在板36の位置はこれに限定されず、たとえば、中間板34と積層体30との間であってもよい。また、実際に積層基板を製造する場合には、積層型14よりもさらに積層方法外側に板状の部材(たとえばキャリアプレートなど)が配置されることがある。この場合には、キャリアプレート等の板状の部材と積層型14との間に介在板36を配置してもよい。
また、上記実施形態では、2枚の介在板36を用いて、積層体30の積層方向の両側にそれぞれ介在板36を配置した例を挙げているが、1枚の介在板36を使用し、積層体30の積層方向の一方の側にのみ介在板36を配置してもよい。ただし、上記実施形態のように、2枚の介在板36を積層体30の積層方向の両側に配置すると、中央部30Cから周縁部30Eに漸減する圧力を複数の接着シート28のそれぞれに対し、作用させることができる。このため、製造される積層基板40(積層基板)の厚みの均一化を図る観点からは、2枚の介在板36を積層体30の積層方向の両側に配置することが好ましい。
上記実施形態では、介在板36として、対向面38A(及び反対面38B)がなだらかに湾曲した凸形状とされているものを挙げているが、要するに対向面38Aが凸形状になっていればよい。たとえば図5(A)に示すように、中央部36Cから周縁部36Eに向かって断面で直線状になっている形状や、図5(B)及び図5(C)に示すように、対向面38A(及び反対面38B)に湾曲部分と平面部分の双方が存在する形状でもよい。ただし、対向面38Aが凸形状でなだらかに湾曲していると、中央部30Cから周縁部30Eに向かってなだらかに圧力を漸減させることができる。すなわち、製造される積層基板40(積層基板)の厚みの均一化を図る観点からは湾曲した凸形状の対向面とされていることが好ましい。
また、コア基板24等の基板構成体の構造によっては、積層体40の厚みが不均一な場合もある。この場合には、積層体40(基板構成体)の厚みにあわせて、対向面38Aの表面形状にわずかな凹凸を設けてもよい。
このように対向面38Aに凹凸がある形状、あるいは図5(A)〜(C)に示した形状の介在板36を使用する場合は、対向面38Aが積層体30と直接的に接触しない位置に配置すれば、対向面38Aの形状が積層型14に転写されることを抑制できる。たとえば、積層体30と中間板34との間ではなく、中間板34と積層型14との間等に介在板36を配置すればよい。
上記実施形態では、介在板36として、積層体30との対向面38Aだけでなく、その反対面38Bも凸形状とされた形状のものを挙げているが、少なくとも対向面38Aが凸形状とされていれば、製造される積層基板40の厚みの均一化を図ることは可能である。ただし、上記実施形態のように、厚み方向の中心線CLに対し対称とされた形状の介在板36では、凸形状に湾曲した2面を特に区別することなく使用できる。そして、介在板36を所定位置(上記の例では中間板34と積層型14との間)に配置することで、積層体30側の面が対向面38A、その反対側の面が反対面38Bとなる。
介在板36の材料としては、ステンレス、銅、鉄、アルミニウム等の金属を排除するものではない。ただし、これらの金属材料を介在板36として使用すると、積層体30を積層方向に加圧する場合に、寸法挙動性が積層体30と異なるため、寸法挙動に差が生じるおそれがある。また、金属製の介在板36では、繰り返し使用等により変形や傷、圧痕等が生じやすい。これに対し、介在板36を樹脂製とすれば、繰り返し使用による変形や傷等が金属製の介在板と比較して生じにくい。また、金属と比較して、樹脂を用いた介在板36では、廃却や再利用も容易である。
この場合の樹脂としては、熱硬化性樹脂であっても熱可塑性樹脂であってもよいが、少なくとも、介在板36として使用する場合には、積層基板40の成形性に影響がない程度の剛性(形状安定性)を有していればよい。具体的には、たとえば耐熱性エポキシ樹脂を挙げることができる。特に、積層体30(接着シート28)と同一材料の樹脂製とすれば、寸法挙動が同じになるため、積層体30を加圧したときの伸縮性に及ぼす影響が小さくなる。
なお、このように積層体30(接着シート28)と同一の材料(樹脂)を用いた介在板36を製造するには、図6に示すように、あらかじめ湾曲した金型(以下、湾曲金型44という)を用いることができる。この湾曲金型44としては、積層体(本実施形態に係る積層体30であってもよいし、本実施形態とは異なる積層体であってもよい)を積層方向に加圧する際に積層型として使用し、反りが復元しなくなった金属板を用いることができる。このように反りが復元しない金属板(湾曲金型44)は、積層体30を積層方向に加圧して積層基板を成形する目的で再度使用するには好ましくない。しかし、介在板36を製造する場合には使用可能であり、換言すれば、湾曲してしまった金型の有効利用を図っていることになる。
そして、一対の湾曲金型44の間に、複数枚の半硬化状態の接着シート28を積層すると共に、積層方向の両側には表面層材26を配置し(表面層材26で接着シート28を積層方向に挟み込み)する。この状態で湾曲金型44によって積層体30を積層方向に加圧・加熱することで、介在板36を成形できる。
このような湾曲金型44を用いて介在板36を成形すると、介在板36の対向面38A及び反対面38Bに湾曲金型44の反りが反映され、成形時には、図7に示すように、2つの面が凸形状となった介在板36を成形できる。
これに対し、図8に示すように、平坦な金型(平坦金型46)を用いてもよい。すなわち、平坦金型46を用いた場合でも、接着シート28を構成している樹脂材料は周縁部から流れ出るため、図2に示すような、2つの面が凸形状となった介在板36を成形できる。
以上、本願の開示する技術の一実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
以下に、本願の開示する積層基板製造方法を、実施例によってさらに詳細に説明する。ただし、本願の開示する積層基板製造方法は、この実施例の内容に限定されるものではない。
本実施例では、図6及び図7に示す湾曲金型44を用いて、2枚の介在板36を形成した。そして、これら介在板36を用いて、図2に示すように、積層体30を積層方向に加圧・加熱した。積層体30を構成する接着シート28は耐熱性ガラスエポキシ樹脂であり、介在板36も、同様に耐熱性ガラスエポキシ樹脂を用いて成形した。
具体的には、暑さが0.10mmの接着シート28を介在板1枚あたり20枚づつ用意して積層すると共に、積層方向の両端側に、表面層材26として厚さが35μmの銅箔を配置した。このように積層された接着シート28を、図6に示すように湾曲金型44を用いて加圧・加熱し、介在板36を成形した。成形後の介在板36では、最も厚い部分と最も薄い部分との板厚差は、1枚が0.62mm、他の1枚が0.65mmであった。
次に、5つの積層体30を構成すると共に、これら積層体30の積層方向の両端部側のそれぞれに、図2に示すように中間板34を挟み込んだ。さらに、上側の中間板34と積層型14Aとの間、及び下側の中間板34と積層型14Bとの間に介在板36を配置した。そして、積層型14により、積層体30を加圧・加熱した。成形後の5枚の積層基板40のそれぞれについて、板厚差(最も厚い部分と最も薄い部分との板厚の差)を測定した(実施例1〜5)。
また、積層体30の積層方向の両端部側に中間板34を配置するが、上記した介在板36は配置することなく、同様の工程によって、積層体30を加圧・加熱した(図4参照)。そして、成形後の積層基板40のそれぞれについて、実施例1〜5と同様に、板厚差(最も厚い部分と最も薄い部分との板厚の差)を測定した(比較例1〜5)。結果を表1に示す。


表1から、実施例の積層基板40では、比較例の積層基板よりも、板厚差の平均値、最大値及び最小値のいずれにおいても、高い平坦性が得られていることが分かる。特に板厚差の平均値では、実施例は比較例よりも0.05mmも平坦性が高くなっている。
また、実施例1〜5の積層基板40の表面状態についても、凹凸、うねり、反り等は確認されなかった。さらに、寸法精度や成形品質についても、特に問題となる異常は認められなかった。
次に、介在板36を繰り返し使用することによる介在板36自体の劣化、及び成形された積層基板40への影響について確認した。
具体的には、介在板36を用いて積層体30を加熱・加圧する工程を10サイクル繰り返し、特定サイクル目(1、3、5、8、10サイクル目)において成形後の積層基板40の板厚差を測定した。結果を表2及び図9に示す。


表2及び図9から、実施例に係る介在板36を使用した場合には、10サイクル目であっても、成形された積層基板40において、表1に示した比較例よりも平坦性が確保されていることが分かる。これは、10サイクル目であっても、介在板36の変形が抑制されていることに起因すると考えられる。
特に、本実施例では、介在板36を、積層体30を構成している接着シート28と同一の材料を用いているために、介在板36の寸法挙動が積層体30の寸法挙動と近くなる。そして、積層体30の加圧・加熱時に介在板36が積層体30と同様の伸縮をし、繰り返し使用による形状変化が生じにくいためであると考えられる。
12 積層基板製造装置
14 積層型
16 加圧部材
18 加圧機構
20 制御装置
22 操作部材
24 コア基板(基板構成体の一例)
26 表面層材(基板構成体の一例)
28 接着シート(接着部材の一例)
30 積層体
30C 中央部
30E 周縁部
32 保持部材
34 中間板
36 介在板
36A 対向面
38B 反対面
36C 中央部
36E 周縁部
40 積層基板
44 湾曲金型
46 平坦金型

Claims (6)

  1. 積層基板を構成する複数の基板構成体と該基板構成体を接着するための接着部材とを積層して積層体を構成し、
    前記積層体の積層方向の少なくとも一方の側に、少なくとも積層体との対向面が積層体に向かって凸形状とされた介在板を配置し、
    前記積層体と前記介在板とを前記積層方向に加圧して前記接着部材により前記基板構成体を接着する、
    積層基板製造方法。
  2. 前記介在板として、前記対向面が前記凸形状に湾曲した介在板を使用する請求項1に記載の積層基板製造方法。
  3. 前記介在板として、前記接着部材と同材質の材料を硬化させた介在板を使用する請求項1又は請求項2に記載の積層基板製造方法。
  4. 前記介在板として、前記積層体との前記対向面の反対面が該対向面と対称な凸形状とされた介在板を用いる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の積層基板製造方法。
  5. 前記介在板を、前記積層板の前記積層方向の両方の側に配置する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層基板製造方法。
  6. 積層基板を構成する複数の基板構成体と該基板構成体を接着する接着部材とが積層された積層体を保持する保持部材と、
    前記積層体の積層方向の少なくとも一方の側に配置され、少なくとも積層体との対向面が積層体に向かって凸形状とされた介在板と、
    前記積層体と前記介在板とを前記積層方向に加圧して前記接着部材により前記基板構成体を接着する加圧部材と、
    を有する積層基板製造装置。
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