JP2013153958A - テープタイプ使い捨ておむつ - Google Patents
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【解決手段】上記課題は、少なくとも腹側部分Fのウエストサイドフラップ部WFは、外装シート12及び内側層11,62が接合されて形成されるとともに、その縦方向中間部に幅方向に沿って延在する非接合部15が形成されており、装着状態で、非接合部15における外装シート12を内側層11,62から突出させて襞状部分16を形成し、ファスニングテープ13の下縁をこの襞状部分16の上側に位置させることができるように構成されている、ことにより解決される。
【選択図】図8
Description
<請求項1記載の発明>
股間部と、股間部の前側に延在する腹側部分と、股間部の後側に延在する背側部分とを有し、
腹側部分のウエスト側及び背側部分のウエスト側に、側方に延出するウエストサイドフラップ部がそれぞれ形成され、腹側部分のウエストサイドフラップ部と背側部分のサイドフラップ部との間に脚周りに沿う括れ部分が形成され、
背側部分のウエストサイドフラップ部からそれぞれ突出するファスニングテープを有し、
身体への装着に際して、ファスニングテープを腰の両側から腹側に回して腹側部分の外面に係止する、テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
少なくとも前記腹側部分のウエストサイドフラップ部は、外側層及び内側層が接合されて形成されるとともに、その縦方向中間部に幅方向に沿って延在する非接合部が形成されており、
前記装着状態で、前記非接合部における外側層を内側層から突出させて襞状部分を形成し、前記ファスニングテープの下縁をこの襞状部分の上側に位置させることができるように構成されている、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。
本発明のテープタイプ使い捨ておむつでは、腹側部分のウエストサイドフラップ部は、外側層及び内側層が接合されて形成されるとともに、その縦方向中間部に幅方向に沿って延在する非接合部が形成されており、装着状態で、非接合部における外側層を内側層から突出させて襞状部分を形成し、ファスニングテープの下縁をこの襞状部分の上側に位置させることができるように構成されている。したがって、装着後の脚の動きにより、腹側部分のウエストサイドフラップ部が捲れる等して鼠蹊部に向って上昇したとき、襞状部分によってその移動を規制できるだけでなく、襞状部分によってファスニングテープの下縁部分を被覆することができる。そのため、腹側部分のウエストサイドフラップ部が上昇しても、ファスニングテープの内面と肌との間に入り込み難くなり、ファスニングテープの下縁が脚の付根の外面に直に接触し、装着感が悪化する、若しくは肌を傷付けるといった事態が発生し難くなる。
前記非接合部における内側層を前後方向に収縮させる弾性伸縮部材を備えている、請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
このような弾性伸縮部材を備えていることにより、非接合部の内側層が収縮して、収縮しない外側層が自動的に突出するようになるため好ましい。
液透過性トップシートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、外面を構成する外装シートと、両側部の脚周りに沿って、腹側部分から背側部分にかけて設けられた側部弾性伸縮部材とを備えており、
前記外側層は、前記外装シートであり、
前記非接合部における内側層を前後方向に収縮させる弾性伸縮部材が、前記側部弾性伸縮部材における前端部により構成された、
請求項1又は2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
いわゆる平面ギャザーを設けるために上述のような側部弾性伸縮部材を設けることは一般的である。よって、このような側部弾性伸縮部材を非接合部を突出させるために利用することで、非接合部の外側層を突出させるための専用の弾性伸縮部材は設けることなく、非接合部の内側層が収縮して、収縮しない外側層が自動的に突出するようになる。しかも、既存製法をそのまま利用でき、簡単に製造できるだけでなく、製造コスト増も回避することができる。
前記ファスニングテープは、前記係止のための手段としてメカニカルファスナーのフック材を有しており、かつこのフック材の下縁が前記ファスニングテープの下縁に位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ファスニングテープの係止のための手段としてはメカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(オス材)が汎用されており、製造上の理由により、フック材の下縁がファスニングテープの下縁に位置していることが多く、フック材が肌に直に接触し易い。よって、本発明はこのような場合に特に好適である。
<吸収性物品の例>
図1〜図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xはファスニングテープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示しており、断面図中の点模様部分はホットメルト接着剤の塗布部分を示している。
(外装シート)
外装シート12は吸収要素50を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
トップシート30は液透過性を有するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30表面を肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)する側部立体ギャザー60、60を設けるのは好ましい。
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート58とを有している。包装シート58は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
吸収体56は、高吸収性ポリマー粒子を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
図1、図2及び図5に示されるように、ファスニングテープ13は、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材からなるシート基材の端部がテープ取付部13Cとしておむつに取り付けられており、おむつ側縁から突出する先端側部分であるテープ本体部13Bには腹側に対する係止部13Aとして、メカニカルファスナーのフック材が設けられている。ファスニングテープ13のテープ取付部13Cは、サイドフラップ部SFにおける内側層11,62をなすギャザーシート62及び外側層をなす外装シート12間に挟まれ、かつホットメルト接着剤により両シート62,30に接着されている。また、フック材13Aはシート基材13Cに接着剤により剥離不能に接合されている。
腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート12Tを設けるのが好ましい。ターゲットシート12Tは、係止部がフック材13Aの場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。 また、腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の係止部がフック材13Aの場合には、ターゲットシート12Tを省略し、フック材13Aを外装シート12の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート12Tを外装シート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
エンドフラップ部は、吸収性本体部10の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収要素50を有しない部分であり、前側の延出部分が腹側エンドフラップ部EFであり、後側の延出部分が背側エンドフラップ部EFである。
図示形態では、両ファスニングテープ13間に、幅方向に弾性伸縮する帯状の背側伸縮シート70が設けられ、おむつ背側部におけるフィット性を向上させている。背側伸縮シート70の両端部は両ファスニングテープ13の取り付け部分と重なる部位まで延在されているのが好ましいが、幅方向中央側に離間していても良い。背側伸縮シート70の前後方向寸法は、ファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向寸法と概ね同じにするのが適当であるが、±20%程度の寸法差はあってもよい。また、図示のように背側伸縮シート70が背側エンドフラップ部EFと吸収要素50の境界線と重なるように配置されていると、吸収要素50の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。背側伸縮シート70は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から不織布や紙を用いるのが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図5に示すように、二枚の不織布等のシート基材71をホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせるとともに、両シート基材71間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性伸縮部材72を幅方向に沿って伸張した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合におけるシート基材71としては、外装シート12と同様のものを用いることができる。弾性伸縮部材72の伸張率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの間隔72dで5〜15本程度設けるのが好ましい。
サイドフラップ部SFには、腹側部分Fのウエスト側及び背側部分Bのウエスト側に、側方に延出するウエストサイドフラップ部WFがそれぞれ形成されており、それによって腹側部分Fのウエストサイドフラップ部WFと背側部分Bのサイドフラップ部SFとの間が脚周りに沿う括れ部分となっている。そして、ファスニングテープ13は、背側部分Bのウエストサイドフラップ部WFからそれぞれ突出されている。
図2中の点模様で示される部分が、外装シート12(本発明の外側層に相当)と、その内側の液不透過性シート11及びギャザーシート62(本発明の内側層に相当。以下、内側層という)とがホットメルト接着剤により接合されている部分である。特徴的には、図8(a)(b)に示すように、腹側部分Fのウエストサイドフラップ部WFにおける縦方向中間部に、外装シート12と、内側層11,62とが接合されていない非接合部15が幅方向に沿って延在されている。
用語「前後方向(縦方向)」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの腹側部分と背側部分を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に幅方向と直交する方向を意味する。
Claims (4)
- 股間部と、股間部の前側に延在する腹側部分と、股間部の後側に延在する背側部分とを有し、
腹側部分のウエスト側及び背側部分のウエスト側に、側方に延出するウエストサイドフラップ部がそれぞれ形成され、腹側部分のウエストサイドフラップ部と背側部分のサイドフラップ部との間に脚周りに沿う括れ部分が形成され、
背側部分のウエストサイドフラップ部からそれぞれ突出するファスニングテープを有し、
身体への装着に際して、ファスニングテープを腰の両側から腹側に回して腹側部分の外面に係止する、テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
少なくとも前記腹側部分のウエストサイドフラップ部は、外側層及び内側層が接合されて形成されるとともに、その縦方向中間部に幅方向に沿って延在する非接合部が形成されており、
前記装着状態で、前記非接合部における外側層を内側層から突出させて襞状部分を形成し、前記ファスニングテープの下縁をこの襞状部分の上側に位置させることができるように構成されている、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記非接合部における内側層を前後方向に収縮させる弾性伸縮部材を備えている、請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 液透過性トップシートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、外面を構成する外装シートと、両側部の脚周りに沿って、腹側部分から背側部分にかけて設けられた側部弾性伸縮部材とを備えており、
前記外側層は、前記外装シートであり、
前記非接合部における内側層を前後方向に収縮させる弾性伸縮部材が、前記側部弾性伸縮部材における前端部により構成された、
請求項1又は2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記ファスニングテープは、前記係止のための手段としてメカニカルファスナーのフック材を有しており、かつこのフック材の下縁が前記ファスニングテープの下縁に位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
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