JP2013152835A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】分断部が視認されにくくなり、非表示領域における表示品質が改善され、より額縁の狭いPDPが提供できる。
【解決手段】第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、この第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第1部分と第2部分とを接続しかつ前記セル毎に設けた第3部分とを備え、前面板の画像を表示しない非表示領域において第2電極の第1部分および第2部分は分断部を有し、非表示領域が始まる第1番目のセルと第2番目のセルを区画する隔壁に対応する位置から第1番目のセル側に第1部分と第2部分のうちの一方の分断部が形成され、かつ、他方の分断部は第2番目のセル側に形成され、分断された非表示領域における第2電極は表示領域における第2電極と非導電であることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、表示デバイスとしてのプラズマディスプレイパネルに関するものである。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと示す)は、大別して、駆動的にはAC型とDC型がある。放電形式では、面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、PDPの主流は、3電極構造の面放電型のものである。この面放電型のPDP構造は、少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置される。そして、放電空間を複数に仕切るための隔壁が基板に配置され、かつ隔壁により仕切られた放電空間で放電が発生するように基板に電極群が配置される。そして、放電により発光する赤色、緑色、青色に発光する蛍光体が形成されて複数の放電セルが構成されている。そして、放電により発生する波長の短い真空紫外光によって蛍光体を励起し、赤色、緑色、青色の放電セルからそれぞれ赤色、緑色、青色の可視光を発することによりカラー表示を行っている。
このようなPDPは、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高い。これにより、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
ところで、今日では、できるだけ消費電力を抑えた電気製品が望まれる。PDPにおいても駆動時の消費電力を低くする期待が寄せられている。特に昨今の大画面化および高精細化の動向によって、開発されるPDPの消費電力が増加傾向にある。そのため、省電力化を実現させる技術への要望が高くなっている。また、PDPにおいては安定した画像表示性能を得ることも基本的に望まれる。
このようなことから、PDPの安定した駆動と発光輝度を維持しながら消費電力を低減させること、すなわち発光効率の向上が望まれる。また発光効率を向上させるために、例えば蛍光体が紫外線を可視光に変換する際の変換効率を向上させる研究もなされているが、さらなる発光効率の向上が望まれている。
一方、PDPにおいては、走査電極および維持電極を間に放電ギャップを設けて行方向に複数本配列して設けた前面板と、この前面板に間に放電空間を設けて対向配置した背面板と、前記放電空間を前記放電セル毎に区画する隔壁とを有し、前記走査電極および維持電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、この第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第1部分と第2部分とを接続する第3部分とを備え、かつ前記第1部分および第2部分の幅を第3部分の幅より細くした構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−159613号公報
近年、PDPでは表示面を大きく見せるために、外枠部をより狭小にした狭額縁のPDPが注目されている。この場合、表示面において放電して実際に画面を表示する有効表示領域と表示しない非表示領域との境界が視認される程度に目立つと違和感が生ずるなどの品質上の問題が生ずる。
そこで、本発明は、表示面において領域境界部の差が目立たない表示品質に優れたPDPを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプラズマディスプレイパネルは、基板に導電性の第1電極および第2電極を間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、この前面板に間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分にセルを設けた背面板と、この背面板に設けられかつ放電空間をセル毎に区画する隔壁とを有し、第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、この第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第1部分と第2部分とを接続しかつセル毎に設けた第3部分とを備えており、前面板の画像を表示しない非表示領域において第2電極の第1部分および第2部分は分断部を有し、非表示領域が始まる第1番目のセルと第2番目のセルを区画する隔壁に対応する位置から第1番目のセル側に第1部分と第2部分のうちの一方の分断部が形成され、かつ、他方の分断部は第2番目のセル側に形成され、分断された非表示領域における第2電極は表示領域の第2電極と非導電であることを特徴とする。
本発明によれば、画面上の色の境界部が視認されにくい表示品質の優れた狭額縁のPDPを提供することができる。
本発明の実施の形態によるPDPを示す分解斜視図 本発明の実施の形態によるPDPの放電セル部分の構成を示す断面図 本発明の実施の形態によるPDPの電極配列図 本発明の実施の形態によるPDPを用いたPDP装置の全体構成を示すブロック図 本発明の実施の形態によるPDPの各電極に印加する駆動電圧波形を示す図 本発明の実施の形態によるPDPの表示電極を構成する走査電極および維持電極とデータ電極と隔壁との配置関係を示す平面図 本発明の実施の形態によるPDPの各領域における走査電極と維持電極の構造を示す図 (a)非表示領域における走査電極と維持電極の従来の構造を示す図、(b)非表示領域における走査電極と維持電極の従来の構造を採用した場合の反射率差分を示した図 (a)本発明の実施の形態によるPDPの非表示領域における走査電極と維持電極の構造を示す図、(b)本発明の実施の形態1によるPDPの非表示領域における走査電極と維持電極の構造を採用した場合の反射率差分を示した図 (a)本発明の実施の形態によるPDPの非表示領域における走査電極と維持電極の構造を示す図、(b)本発明の実施の形態2によるPDPの非表示領域における走査電極と維持電極の構造を採用した場合の反射率差分を示した図
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1によるPDPについて、図を用いて説明する。しかし、本発明の実施の態様は実施の形態1に限定されるものではない。
まず、本発明の実施の形態1によるPDPの全体構成について、図を用いて説明する。
1、PDPの構成
図1は本発明の実施の形態1によるPDPにおいて、前面板と背面板とを分離した状態で示す分解斜視図、図2は前面板と背面板とを貼り合わせてPDPとしたときの放電セル構造を示す断面図である。この図1、図2に示すように、PDPは、ガラス製の前面板1と背面板2とを、その間に放電空間3を形成するように対向配置することにより構成されている。
前面板1は、ガラス製の前面基板4上に導電性の第1電極である走査電極5および第2電極である維持電極6を、間に放電ギャップMGを設けて互いに平行に配置して表示電極7を構成するとともに、その表示電極7を行方向に複数本配列して設け、そして走査電極5および維持電極6を覆うようにガラス材料からなる誘電体層8が形成され、その誘電体層8上にはMgOからなる保護膜9が形成されている。
走査電極5および維持電極6は、それぞれITOなどの透明電極を用いず、Agからなる膜厚が数μm程度の導電性金属から構成され、しかも走査電極5および維持電極6は、図2に示すように、少なくとも2層構造(図示のものは2層)とし、そして前面基板4側の下層5a、6aは黒色系の金属酸化物を含有する材料により構成するとともに、上層5b、6bは下層5a、6aより比抵抗が小さくなるようにAgの含有量を増やした白色系の材料により構成することにより、前面基板4側の下層5a、6aが上層5b、6bより明度が低くなるように構成している。すなわち、走査電極5および維持電極6からなる表示電極7は、前面基板4側の表示面から見たとき前記走査電極5および維持電極6からなる表示電極7の明度が低くなるように構成することにより、表示電極7間に遮光部材が存在しない構成としている。
また、背面板2は、ガラス製の背面基板10上に、ガラス材料からなる絶縁体層11で覆われかつ列方向にストライプ状に配列したAgからなる複数本のデータ電極12が設けられ、そして絶縁体層11上には、前面板1と背面板2との間の放電空間3を放電セル毎に区画するためのガラス材料からなる井桁状の隔壁13が設けられている。また、絶縁体層11の表面および隔壁13の側面には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の蛍光体層14R、14G、14Bが設けられている。そして、走査電極5および維持電極6とデータ電極12とが交差するように前面板1と背面板2とが対向配置され、前記走査電極5および維持電極6とデータ電極12が交差する交差部分には、図3に示すように、放電セル15が設けられている。また、放電空間3には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、PDPの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
ここで、図2に示すように、放電セル15を形成する井桁形状の隔壁13は、データ電極12に平行に形成された縦隔壁13aと、この縦隔壁13aに直交するように形成した横隔壁13bとから構成されている。また、この隔壁13内に塗布して形成される蛍光体層14R、14G、14Bは、縦隔壁13aに沿ってストライプ状に青色蛍光体層14B、赤色蛍光体層14R、緑色蛍光体層14Gの順に配列して形成されている。
図3はこの図1、図2に示すPDPの電極配列図である。行方向に長いn本の走査電極Y1、Y2、Y3・・・Yn(図1の5)およびn本の維持電極X1、X2、X3・・・Xn(図1の6)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極A1・・・Am(図1の12)が配列されている。そして、1対の走査電極Y1および維持電極X1と1つのデータ電極A1とが交差した部分に放電セル15が形成され、放電セル15は放電空間内にm×n個形成されている。また、前記走査電極Y1および維持電極X1は、図3に示すように、走査電極Y1−維持電極X1−維持電極X2−走査電極Y2・・・・の配列で繰り返すパターンで、前面板1に形成されている。そしてこれらの電極のそれぞれは、前面板1、背面板2の画像表示領域外の周辺端部に設けられた接続端子それぞれに接続されている。
2、PDP装置の構成
次に、上述したPDPを用いたプラズマディスプレイ装置(以下、PDP装置と示す)の全体構成について説明する。
図4はプラズマディスプレイ装置の全体構成を示すブロック図である。このPDP装置は、図1〜図3に示す構成のPDP21、画像信号処理回路22、データ電極駆動回路23、走査電極駆動回路24、維持電極駆動回路25、タイミング発生回路26および電源回路(図示せず)を備えている。また、データ電極駆動回路23は、PDP21のデータ電極12の一端に接続され、かつデータ電極12に電圧を供給するための半導体素子からなる複数のデータドライバを有している。データ電極12は、数本ずつのデータ電極12で1ブロックとして複数のブロックに分割し、そのブロック単位で複数のデータドライバをPDP21の下端部の電極引出部に接続して配置している。
図4において、画像信号処理回路22は、画像信号sigをサブフィールド毎の画像データに変換する。データ電極駆動回路23はサブフィールド毎の画像データを各データ電極A1〜Amに対応する信号に変換し、各データ電極A1〜Amを駆動する。タイミング発生回路26は水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vをもとにして各種のタイミング信号を発生し、各駆動回路ブロックに供給している。走査電極駆動回路24はタイミング信号にもとづいて走査電極Y1〜Ynに駆動電圧波形を供給し、維持電極駆動回路25はタイミング信号にもとづいて維持電極X1〜Xnに駆動電圧波形を供給する。なお、維持電極側は、PDP21内、またはPDP21外において共通に接続された後、その共通接続配線が維持電極駆動回路25に接続されている。
3、PDPの駆動について
次に、PDP21を駆動するための駆動電圧波形とその動作について図5を用いて説明する。図5はPDP21の各電極に印加する駆動電圧波形を示す図である。
本実施の形態によるPDP21においては、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有している。
3−1、初期化期間
第1サブフィールドの初期化期間では、データ電極A1〜Amおよび維持電極X1〜Xnを0(V)に保持し、走査電極Y1〜Ynに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1(V)から放電開始電圧を超える電圧Vi2(V)に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて1回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極Y1〜Yn上に負の壁電圧が蓄えられるとともに維持電極X1〜Xn上およびデータ電極A1〜Am上に正の壁電圧が蓄えられる。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
その後、維持電極X1〜Xnを正の電圧Vh(V)に保ち、走査電極Y1〜Ynに電圧Vi3(V)から電圧Vi4(V)に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて2回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極Y1〜Yn上と維持電極X1〜Xn上との間の壁電圧が弱められ、データ電極A1〜Am上の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。
3−2、書込み期間
続く書込み期間では、走査電極Y1〜Ynを一旦Vr(V)に保持する。次に、1行目の走査電極Y1に負の走査パルス電圧Va(V)を印加するとともに、データ電極A1〜Amのうち1行目に表示すべき放電セルのデータ電極Ak(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vd(V)を印加する。このときデータ電極Akと走査電極Y1との交差部の電圧は、外部印加電圧(Vd−Va)(V)にデータ電極Ak上の壁電圧と走査電極Y1上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、データ電極Akと走査電極Y1との間および維持電極X1と走査電極Y1との間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極Y1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極X1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Ak上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に表示すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vd(V)を印加しなかったデータ電極A1〜Amと走査電極Y1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
3−3、維持期間
続く維持期間では、走査電極Y1〜Ynには第1の電圧として正の維持パルス電圧Vs(V)を、維持電極X1〜Xnには第2の電圧として接地電位、すなわち0(V)をそれぞれ印加する。このとき書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極Yi(i=1〜n)上と維持電極Xi上との間の電圧は維持パルス電圧Vs(V)に走査電極Yi上の壁電圧と維持電極Xi上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、走査電極Yiと維持電極Xiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層が発光する。そして走査電極Yi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極Xi上に正の壁電圧が蓄積される。このときデータ電極Ak上にも正の壁電圧が蓄積される。
書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは、維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保持される。続いて、走査電極Y1〜Ynには第2の電圧である0(V)を、維持電極X1〜Xnには第1の電圧である維持パルス電圧Vs(V)をそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極Xi上と走査電極Yi上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので、再び維持電極Xiと走査電極Yiとの間に維持放電が起こり、維持電極Xi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極Yi上に正の壁電圧が蓄積される。
3−4、第2サブフィールド以降
以降同様に、走査電極Y1〜Ynと維持電極X1〜Xnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。こうして維持期間における維持動作が終了する。続くサブフィールドにおける初期化期間、書込み期間、維持期間の動作も第1サブフィールドにおける動作とほぼ同様のため、説明を省略する。
4、PDPの製造方法について
4−1、前面板の製造方法
フォトリソグラフィ法によって、前面基板4上に、走査電極5および維持電極6が形成される。走査電極5および維持電極6の材料には、銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含む電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、電極ペーストが、前面基板4に塗布される。次に、乾燥炉によって、電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、電極ペーストが露光される。
次に、電極ペーストが現像され、表示電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、表示電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、表示電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、電極パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、走査電極5および維持電極6が形成される。
ここで、電極ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、スパッタ法、蒸着法などを用いることができる。
次に、誘電体層8が形成される。誘電体層8の材料には、誘電体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む誘電体ペーストが用いられる。まずダイコート法などによって、誘電体ペーストが所定の厚みで走査電極5、維持電極6を覆うように前面基板4上に塗布される。次に、乾燥炉によって、誘電体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、誘電体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、誘電体ペースト中の樹脂が除去される。また、誘電体ガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していた誘電体ガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、誘電体層8が形成される。ここで、誘電体ペーストをダイコートする方法以外にも、スクリーン印刷法、スピンコート法などを用いることができる。また、誘電体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、誘電体層8となる膜を形成することもできる。
次に、誘電体層8上に保護層9が形成される。
以上の工程により前面基板4上に走査電極5、維持電極6、誘電体層8および保護層9を有する前面板1が完成する。
4−2、背面板2の製造方法
フォトリソグラフィ法によって、背面基板10上に、データ電極12が形成される。データ電極12の材料には、導電性を確保するための銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含むデータ電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、データ電極ペーストが所定の厚みで背面基板10上に塗布される。次に、乾燥炉によって、データ電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、データ電極ペーストが露光される。次に、データ電極ペーストが現像され、データ電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、データ電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、データ電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、データ電極パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、データ電極12が形成される。ここで、データ電極ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、スパッタ法、蒸着法などを用いることができる。
次に、絶縁体層11が形成される。絶縁体層11の材料には、絶縁体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む絶縁体ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、絶縁体ペーストが所定の厚みでデータ電極12が形成された背面基板10上にデータ電極12を覆うように塗布される。次に、乾燥炉によって、絶縁体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、絶縁体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、絶縁体ペースト中の樹脂が除去される。また、絶縁体ガラスフリットが溶融するその後、室温まで冷却することにより、溶融していた絶縁体ガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、絶縁体層11が形成される。ここで、絶縁体ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、ダイコート法、スピンコート法などを用いることができる。また、絶縁体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、絶縁体層11となる膜を形成することもできる。
次に、フォトリソグラフィ法によって、隔壁13が形成される。隔壁13の材料には、フィラーと、フィラーを結着させるためのガラスフリットと、感光性樹脂と、溶剤などを含む隔壁ペーストが用いられる。まず、ダイコート法などによって、隔壁ペーストが所定の厚みで絶縁体層11上に塗布される。次に、乾燥炉によって、隔壁ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、隔壁ペーストが露光される。次に、隔壁ペーストが現像され、隔壁パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、隔壁パターンが所定の温度で焼成される。つまり、隔壁パターン中の感光性樹脂が除去される。また、隔壁パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、隔壁13が形成される。ここで、フォトリソグラフィ法以外にも、サンドブラスト法などを用いることができる。
次に、蛍光体層14が形成される。蛍光体層14の材料には、蛍光体粒子とバインダと溶剤などとを含む蛍光体ペーストが用いられる。まず、ディスペンス法などによって、蛍光体ペーストが所定の厚みで隣接する複数の隔壁13間の絶縁体層11上および隔壁13の側面に塗布される。次に、乾燥炉によって、蛍光体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、蛍光体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、蛍光体ペースト中の樹脂が除去される。以上の工程によって、蛍光体層14が形成される。ここで、ディスペンス法以外にも、スクリーン印刷法などを用いることができる。
以上の工程により、背面基板10上に、データ電極12、絶縁体層11、隔壁13および蛍光体層14を有する背面板2が完成する。
4−3、前面板1と背面板2との組立方法
まず、ディスペンス法などによって、背面板2の周囲に封着ペーストが塗布される。封着ペーストは、ビーズと低融点ガラス材料とバインダと溶剤などを含んでいてもよい。塗布された封着ペーストは、封着ペースト層(図示せず)を形成する。次に乾燥炉によって、封着ペースト層中の溶剤が除去される。その後、封着ペースト層は、約350℃の温度で仮焼成される。仮焼成によって、封着ペースト層中の樹脂成分などが除去される。次に、表示電極7とデータ電極12とが直交するように、前面板1と背面板2とが対向配置される。
さらに、前面板1と背面板2の周縁部が、クリップなどにより押圧した状態で保持される。この状態で、所定の温度で焼成することにより、低融点ガラス材料が溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していた低融点ガラス材料がガラス化する。これにより、前面板1と背面板2とが気密封着される。最後に、放電空間にNe、Xeなどを含む放電ガスが封入されることによりPDP21が完成する。
5、表示電極の詳細
上述したように、本発明のプラズマディスプレイパネルにおいては、前面板1の表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6は、それぞれITOなどの透明電極を用いず、Agなどの導電性材料からなる導電性電極のみにより構成している。図6に、表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6と、データ電極12と、隔壁13との配置図を示している。
図6に示すように、表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6は、それぞれ梯子型形状をしており、放電ギャップMGを介して対向する第1部分51、61と、この第1部分51、61から間隔をあけて平行に配置された第2部分52、62と、前記第1部分51、61と第2部分52、62とを接続しかつ前記放電セル15毎に設けた第3部分53、63とを備えている。また、走査電極5および維持電極6間の放電ギャップMGは90μm〜100μmであり、また走査電極5および維持電極6それぞれの第1部分51、61と第2部分52、62との間のギャップLGは約80μmであり、隣接する放電セル15間の非放電ギャップIPG(約200μm)より小さくなるように形成されている。
一般にプラズマディスプレイパネルにおいては、隔壁13を構成する材料として比較的明度の高いガラス材料が使用されるため、隣接する放電セル15の非放電ギャップIPG部分に遮光部材を配置することにより、十分なコントラスト比を確保する構造が採用されるが、本発明のように、表示面側から見たとき明度が低くなるように形成した表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6は、放電ギャップMGを介して対向する第1部分51、61と、この第1部分51、61から間隔をあけて平行に配置された第2部分52、62と、前記第1部分51、61と第2部分52、62とを接続しかつ前記放電セル15毎に設けた第3部分53、63とを備えることにより、隣接する放電セル15の非放電ギャップIPG部分に遮光部材を配置しなくても、遮光部材を配置した場合と同様に、十分なコントラスト比を確保した表示性能を備えたパネルを得ることが可能となる。
6、非表示領域における表示電極の構造
本発明では、図7に示すように外枠部で覆われていない表示画面を有効表示領域と、非表示領域である無画部Aと、非表示領域である無画部Bと大きく3つの領域に分類している。なお、図7はPDPを見たときの右方向に相当する部分である。PDPの左方向も右方向同様に有効表示領域と無画部Aと無画部Bとに分類され、同様に配置される。
非表示領域は有効表示領域の外側部分であり、有効表示領域から外側に無画部A、無画部Bが順に配置される。
有効表示領域とは放電セルが放電することにより点灯し、画像が表示される領域である。
一方、非表示領域は画像が表示されない領域である。つまり、無画部Aと無画部Bとは、画像が表示されない領域である。
本実施の形態では、図7に示すように、PDPを見たときの右側に相当する部分について説明する。
本実施の形態では無画部Aは隔壁で区画されたセルを有する非表示領域であり、無画部Bは隔壁が形成されない非表示領域とする。
次に、有効表示領域から非表示領域までの維持電極および走査電極の構造を説明する。以下の説明は、PDPを見たときの右方向に相当する部分である。
従来の一般的な電極構造では、走査電極5は端子部まで引き出されるが、維持電極6は無画部Aの領域内で終端しており、走査電極5同様に非表示領域においても延長して引き出されることがない。しかし、額縁がよりPDPの外側に設けられることにより、無画部Aおよび無画部Bが額縁に覆われることなく露出して見えるようになる。
すると、表示画面に維持電極6の終端部が明確に視認され、終端部より外側と内側とで反射率が異なるため、違和感が生ずるという問題がある。
よって、表示画面に違和感が生じないように無画部Bまで、維持電極6を延長して有効表示領域と同等の電極構造を設置する必要がある。
しかし、維持電極6を無画部Bまで延長すると、走査電極と維持電極間で誤った放電が発生する問題がある。
そこで、図8(a)に示すように有効表示領域における維持電極6が無画部Aおよび無画部Bまで延長され、無画部Aにおいて分断部を有する構造を備えている。
つまり、分断部を介して無画部B方向に延長される維持電極6は、有効表示領域における維持電極6と導通していない。この維持電極を本実施の形態では、フローティング維持電極6aと記載する。フローティング維持電極6aはPDPの端部まで引き出されないので、非表示領域内にフローティング維持電極6aの終端部が設けられる。
ところで、図8(a)に示すように、維持電極6の第1部分61と第2部分62をPDPの列方向において同じ場所で分断する電極構造がある。しかし、この電極構造では分断部分が列方向に対して連続になり、維持電極6とフローティング維持電極6aとの境界が明確に視認されるため、表示画面の表示品質が低下する恐れがある。
6−1、非表示領域における表示電極の構造1
そこで、本発明のPDPは、画像を表示しない非表示領域において第2電極の第1部分および第2部分は分断部を有し、非表示領域が始まる第1番目のセルと第2番目のセルを区画する隔壁に対応する位置から第1番目のセル側に第1部分と第2部分のうちの一方の分断部が形成され、かつ、他方の分断部は第2番目のセル側に形成され、分断された非表示領域における第2電極は非導電性であることを特徴とする。
これにより分断部がPDPの行方向に対して連続して形成されることを防ぐため、分断部が視認されるまでに境界が明確になってしまうことを防ぐ。その結果、有効表示領域と非表示領域との反射率の差がより小さくなるため、額縁をより外側に設けたとしても、表示品質を保つことが可能となる。
以下、より具体的に説明する。本実施の形態では、無画部Aは有効表示領域における最外の縦隔壁の中心から非表示領域における最外の縦隔壁端部までの領域である。そして、無画部Bは、無画部Aの終端部から外側方向の領域であり、無画部Aの最外の縦隔壁端部より外側の領域である。
無画部Aにおいて、無画部Aが始まる第1番目から第3番目のセルに、背面基板に絶縁体層、隔壁が形成され、隔壁で区画されたセルが3つ形成され、蛍光体が塗布されている。そして、無画部Aが始まる第1番目のセルのみにデータ電極が形成されている。
一方無画部Bにおいて、隔壁が形成されておらず、絶縁体層が蛍光体層に覆われておらず露出した状態である。
無画部Aでの維持電極6の構造は、第1部分61において、無画部Aが始まる第1番目のセルを形成する外側の縦隔壁を中心として、有効表示領域側に分断部を有する。
つまり、無画部Aが始まる第1番目のセルに対応する位置に分断部を有する。さらに、第2部分62において、無画部Aが始まる第1番目のセルを形成する外側の縦隔壁を中心として、無画部B側に分断部を有する。図9(a)には、第2部分62の分断部は無画部Aが始まる第2番目のセルに対応する位置に形成されている。これにより、非表示領域における誤った放電が発生するのを防ぐことができる。
分断部の距離は、放電ギャップMGの距離と同等の90μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、維持電極6の分断部がより短いため、維持電極6とフローティング維持電極6aとの境界が曖昧になる。その結果、表示画面に違和感が生じる問題を解決することができる。
6−2、非表示領域における表示電極の構造2
次に、6−1で説明した構造1と異なる構造についてのみ説明する。図10(a)に示すように、構造2は構造1に対してさらに非放電ギャップIPGにおいて隣接する維持電極6の第2部分62が第4部分64によって接続されている。そして、第1部分61の幅をL1、第2部分62の幅をL2、維持電極6の分断部の長さをWs、放電しない非放電ギャップIPG部分の長さをIPGsとしたときに、第4部分64の幅W4は下記の(式1)のように規定されている。
W4≦2*(L1+L2)*Ws/IPGs・・・(式1)
つまり、第4部分64の面積は、隣接する維持電極6の4つの分断部の面積以下である。
W4=2*(L1+L2)*Ws/IPGsが成り立つ場合、隣接する維持電極6の4つの分断部の合計面積と第4部分64の面積とが同じである。しかし、第4部分64の面積が隣り合う維持電極6の4つの分断部の合計面積と同じである場合、第4部分64の幅W4がより太くなり、PDPの表示画面を見たときに、第4部分64が明確に視認され表示品質が低下することがある。違和感が生じることがある。
よって、第4部分64の面積は、隣り合う維持電極6の第2部分62あるいは第1部分61の合計面積と同等であることが好ましい。つまり、下記の(式2)あるいは(式3)である場合がより好ましい。
W4=2*L2*Ws/IPGs・・・(式2)
W4=2*L1*Ws/IPGs・・・(式3)
これにより、分断部の面積が第4部分64により保管され、PDPの表示画面を見たときに維持電極6とフローティング維持電極6aとの境界が曖昧になる。その結果、表示画面における有効表示領域と非表示領域間との境界において違和感が生じる問題を解決することができる。
6−3、実施形態の結果
次に、図8(a)、図9(a)、図10(a)の各電極の配列構造において有効表示領域と非表示領域における反射率差分の結果を説明する。
反射率差分とは、有効表示領域の反射率と非表示領域の反射率との差である。反射率とは、波長が媒質の境界面で反射するとき、入射する波長に対する反射する波長の比を数値化した値である。そして、反射率差分は次のように求められる。
1)図8(a)に示す電極の配列構造において、図7に示すように、有効表示領域において1の放電セル分の領域Aにおける平均反射率を測定し、無画部Aも同様に分断部を含む放電セルのうち外側に位置する1の放電セルの領域Aにおける平均反射率を測定する。
2)1)で測定された有効表示領域における平均反射率と無画部Aにおける平均反射率の差を反射率差分とする。
3)PDPの短辺方向に領域を少しずつずらしていき、各領域における平均反射率から反射率差分を求める。
図8(b)〜図10(b)の縦軸は、各領域における平均反射率を示している。そして、横軸は、各領域の場所を示している。例えば、図7に示すA〜Dは図8(b)におけるA〜Dに対応している。
図8(b)は図8(a)の電極構造である場合の反射率差分が最大となるときを100%とし、基準としている。この基準に基づいて、図9(b)は図9(a)の電極構造である場合、図10(b)は図10(a)の電極構造である場合の各領域における平均反射率を示している。
図8(b)〜図10(b)に示すように、反射率差分の数値が高いほど、有効表示領域と無画部Aとの平均反射率の差が大きい。反射率差分が高いほど、PDPの表示面を見たときに有効表示領域と非表示領域との境界が明確に視認されてしまう。
例えば、有効表示領域は領域A〜Dのいずれも分断部を有さないが無画部Aの領域A〜Cは、フローティング維持電極6aを構成する分断部が存在する。特に領域Bにおいては、分断部を4つ含むため、有効表示領域と無画部Aの反射率差分が最も大きい。したがって、領域Bにおいて特に有効表示領域と非表示領域との境界が明確に視認されてしまう。
一方、領域Dでは、無画部Aは有効表示領域と同様の電極構造であり、分断部を含まないため反射率差分が最も小さい。したがって、領域Dにおいては、特に有効表示領域と非表示領域との境界が視認されにくい。
図9(a)の電極構造における反射率差分の結果は図9(b)に示されている。図9(a)の電極構造では、隣り合う維持電極の分断部の位置が隔壁を境に左右にずれている。そのため、反射率差分が図8(a)の電極構造における反射率差分の値より小さく、反射率差分の最大が約50%である。したがって、維持電極6とフローティング維持電極6aの境界がより明確に視認されない。その結果、PDPの表示画面の表示品質低下の問題をに違和感が生じる問題を解決することができる。
さらに図10(a)の電極構造における反射率差分の結果は図10(b)に示されている。図10(a)の電極構造では、隣り合う維持電極の分断部の位置が隔壁を境に左右にずれており、かつ、上記(式2)あるいは(式3)を満たしている。そのため、反射率差分は図8(a)の電極構造における反射率差分の値より小さく、さらに図9(a)の電極構造における反射率差分の値より小さい。図10(b)に示すように、反射率差分の最大は約33%である。したがって、維持電極6とフローティング維持電極6aとの境界がさらに明確に視認されない。その結果、PDPの表示画面に違和感が生じる問題を解決することができる。
本実施の形態では、走査電極5の端子があるPDPの右手方向の有効表示領域と無画部Aに関して述べているが、維持電極6の端子があるPDPの左手方向の有効表示領域と無画部Aに関しても、走査電極5と維持電極6の相関関係が変化するだけで、同等の構造である。例えば、維持電極6の端子があるPDPの左手方向の無画部Aでは、走査電極5に分断部が形成され、かつ無画部Aおよび無画部Bには走査電極5と同構造のフローティング電極を形成する構造とする。
同等の構造とすることにより、維持電極6の端子があるパネルの左手方向の無画部Aでも走査電極5とフローティング電極の境界が曖昧になり、表示画面に違和感が生じる問題を解決できる。
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態1について説明した。しかし、実施の形態1に示された内容に限られない。そこで、他の実施の形態について説明する。
例えば、無画部Bに対して、走査電極5および維持電極6のフローティング維持電極の構造を変化させて、有効表示領域と無画部Bとの反射率差分を5%以内とする。隔壁が形成されない無画部Bでは、より反射率が低い。そのため、フローティング維持電極6aの面積を有効表示領域における面積を75%まで減らす。面積を減らす方法に関しては、例えば、走査電極5および維持電極6のフローティング維持電極6aの電極幅を細くすることや、第3部分63を1セル毎に形成されている配置から2セル毎に形成されている配置にする等の方法がある。これにより、有効表示領域と無画部Bとの反射率差分がより小さくなり、PDPの表示画面に違和感が生じる問題を解決できる。
7、実施の形態のまとめ
上記実施形態において特徴的な部分を以下に列記する。なお、上記実施形態に含まれる発明は、以下に限定されるものではない。なお、各構成の後ろに括弧で記載したものは、各構成の具体例である。各構成はこれらの具体例に限定されるものではない。
(1)
本発明のPDPは、基板に導電性の第1電極および第2電極を間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、この前面板に間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分にセルを設けた背面板と、この背面板に設けられかつ放電空間をセル毎に区画する隔壁とを有し、第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、この第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第1部分と第2部分とを接続しかつセル毎に設けた第3部分とを備えている。そして、前面板の画像を表示しない非表示領域において第2電極の第1部分および第2部分は分断部を有し、非表示領域が始まる第1番目のセルと第2番目のセルを区画する隔壁に対応する位置から第1番目のセル側に第1部分と第2部分のうちの一方の分断部が形成され、かつ、他方の分断部は第2番目のセル側に形成され、分断された非表示領域における第2電極は表示領域の第2電極と非導電であることを特徴とする。
これにより、分断部が千鳥構造となり、分断部が視認されにくくなる。その結果、非表示領域における表示品質が改善され、より額縁の狭いPDPを提供することが可能となる。
(2)
(1)に記載のPDPは、第1番目のセル上に前記第1部分の分断部が形成され、かつ、第2番目のセル上に第2部分の分断部が形成されることを特徴とする。
これにより、非表示領域における誤った放電が発生するのを防ぐことができ、高品質なPDPを提供することができる。
(3)
(1)に記載のPDPは、分断部は100μm以下90μm以上であることを特徴とする。
これにより、分断部がより狭小化されることで分断部とそれ以外との境目が視認されにくくなり、表示品質のより高いPDPを提供することができる。
(4)
(1)〜(3)のいずれかに記載のPDPにおいて、1つの第2電極の第2部分と行方向に隣り合う他方の第2電極の第2部分とを接続した第4部分を備えることを特徴とする。
これにより、分断部の面積が補償され、より分断部が視認されにくくなる。その結果、表示品質のより高いPDPを提供することができる。
(5)
(4)に記載のPDPにおいて、第4部分の面積は、第4部分を有する第1部分の分断部と第2部分の分断部における面積を加算した面積値以下であることを特徴とする。
これにより、補償面積が太くなってしまったことで黒味が増して視認されやすくなることを防ぐことができる。その結果、表示品質のより高いPDPを提供することができる。
(6)
(4)に記載のPDPにおいて、第4部分の面積は、第4部分を有する第2部分の分断部における面積であることを特徴とする。
これにより、補償面積が最適な値をとることでより分断部と分断部以外との境界が視認されにくくすることができる。その結果、表示品質のより高いPDPを提供することができる。
以上のように本発明は、表示品質のより高いプラズマディスプレイパネルを提供する上で有用な発明である。
1 前面板
2 背面板
3 放電空間
4 前面基板
5 走査電極
6 維持電極
6a フローティング維持電極
7 表示電極
8 誘電体層
9 保護膜
10 背面基板
11 絶縁体層
12 データ電極
13 隔壁
14R、14G、14B 蛍光体層
15 放電セル
51、61 第1部分
52、62 第2部分
53、63 第3部分
64 第4部分

Claims (6)

  1. 基板に導電性の第1電極および第2電極を間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、この前面板に間に放電空間を設けて対向配置されかつ前記表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分にセルを設けた背面板と、この背面板に設けられかつ前記放電空間を前記セル毎に区画する隔壁とを有し、
    前記第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、この第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、前記第1部分と第2部分とを接続しかつ前記セル毎に設けた第3部分とを備え、
    前記前面板の画像を表示しない非表示領域において前記第2電極の前記第1部分および前記第2部分は分断部を有し、前記非表示領域が始まる第1番目のセルと第2番目のセルを区画する隔壁に対応する位置から前記第1番目のセル側に前記第1部分と前記第2部分のうちの一方の分断部が形成され、かつ、他方の分断部は前記第2番目のセル側に形成され、分断された前記非表示領域における第2電極は表示領域における前記第2電極と非導電であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記第1番目のセル上に前記第1部分の分断部が形成され、かつ、前記第2番目のセル上に前記第2部分の分断部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記分断部は100μm以下90μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 1つの第2電極の第2部分と行方向に隣り合う他方の第2電極の第2部分とを接続した第4部分を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記第4部分の面積は、前記第4部分を有する前記第1部分の分断部と前記第2部分の分断部における面積を加算した面積値以下であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記第4部分の面積は、前記第4部分を有する前記第2部分の分断部における面積であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
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