JP2013149809A - 異物検知方法および吸着ステージ - Google Patents

異物検知方法および吸着ステージ Download PDF

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Abstract

【課題】基板の設置面上に異物が存在していた場合に、感度良くその状態を検知することのできる異物検知方法および吸着ステージを提供する。
【解決手段】基板を吸着固定する設置部2と、設置部2における基板Wの吸着圧を測定する圧力測定手段4と、基板の吸着異常の有無を判定する判定部5と、を備える吸着ステージにおける異物検知方法であって、圧力測定手段4が、設置面10における基板の吸着圧を測定する測定工程と、判定部5が、測定工程で取得した吸着圧のデータのうち、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータである変動データ20に対して、あらかじめ判定部5に記憶されている、設置面に異物が無かった場合の変動データ20である基準変動データ21との比較評価を行い、設置面における吸着異常の有無を判定することにより、設置面上の異物の有無を判定する判定工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、塗布装置などにより基板へ処理を行う際に基板を吸着固定する吸着ステージにおいて、基板を設置する面に異物が存在していた場合にそれを検知する方法に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、基板上にレジスト液が塗布されたもの(塗布基板と称す)が使用されている。この塗布基板は、基板上にレジスト液や薬液などの塗布液を均一に塗布する塗布装置により形成されている。
このような塗布装置では、塗布膜の膜厚を均一にするために、塗布液を塗布する塗布ユニットと基板との距離を精密に制御する必要がある。そのためには、塗布ユニットの高さ制御とあわせて、基板をたわみなどなく平坦に固定する必要がある。基板の固定には主に基板を吸着固定する吸着ステージが用いられるが、もし、吸着ステージの表面に異物が存在し、その上に基板が載置されると、吸着固定された基板にたわみが生じ、その結果、その基板に塗布された塗布膜の膜厚は均一にならず、塗布不良となる。このような塗布不良を生じさせないために、塗布液の塗布を実施する前に吸着ステージ上の異物の存在を検知する必要がある。
異物を検知する機構を有する吸着ステージの一例を、図9に示す。この吸着ステージ90には、吸着口91とは別個に、ステージ上の異物の検知を行うためのセンサ92が設けられている。このセンサ92は、光電センサが用いられることが多い。この吸着ステージ90において、外部のロボットハンドなどにより基板Wを搬出する際、リリースピン93が上昇し、基板Wを持ち上げる。そのとき、基板Wの吸引力が残存したり、吸着ステージ90と基板Wとの間に剥離帯電が生じると、基板Wが割れるおそれがある。このとき、基板Wの四隅近辺で比較的基板Wの割れが生じやすいため、そこにセンサ92が設置されている。ここで、基板Wを搬出した後も、基板Wは存在するとの反応をセンサ92が示した場合、吸着ステージ90上に異物が存在していると検知される。このセンサ92を用いると、図10の異物94のようにセンサ92の上に基板の破片などの異物が存在する場合はそれを検知できるが、異物95のように基板が想定外の割れ方をしたり、ロボットハンドなど外部からの付着物の落下などによりセンサ92の設置範囲以外の箇所に存在した場合はそれを検知することができないという欠点がある。
これに替わって吸着対象の吸着状態を検知する手段として、たとえば、下記特許文献1に示すように、吸着対象を吸着した状態での吸引回路における吸引流量を計測し、最終的に到達する流量によって吸着状態を判定し、吸着異常を検知するものがある。
特開2003−133791号公報
しかし、上記特許文献1に記載された吸着異常の検知方法では、吸着ステージ上の異物の存在を検知できない場合があるという問題があった。具体的には、吸着ステージの大きさに対して異物が十分小さい場合、吸着ステージと基板との間に異物が存在しても、吸着ステージの吸着口にて最終的に到達する吸引流量は、異物の無い正常なときと同等となることがありえる。その場合、異物の存在は見逃され、そのとき塗布処理された基板は塗布不良となるおそれがあった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、基板の設置面上に異物が存在していた場合に、感度良く吸着異常を検知し、それにより異物の存在を検知することのできる異物検知方法および吸着ステージを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の異物検知方法は、基板を設置する設置面を有し、基板を吸着固定する設置部と、前記設置部における基板の吸着圧を測定する圧力測定手段と、基板の吸着異常の有無を判定する判定部と、を備える吸着ステージにおける異物検知方法であって、前記圧力測定手段が、前記設置面における基板の吸着圧を測定する測定工程と、前記判定部が、前記測定工程で取得した吸着圧のデータのうち、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータである変動データに対して、あらかじめ当該判定部に記憶されている、前記設置面に異物が無かった場合の前記変動データである基準変動データとの比較評価を行い、前記設置面における吸着異常の有無を判定することにより、前記設置面上の異物の有無を判定する判定工程と、を有することを特徴としている。
上記異物検知方法によれば、判定工程において変動データと基準変動データとの比較評価を行うことにより、吸着圧をもとに異物の有無を判定するため、吸着ステージ上のどの位置に異物が残存していても、漏れなく異物の有無の検知を行うことができる。また、変動データは、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータであるため、異物の大きさが小さく、設置部上に異物があったときと無かったときとで最終的な吸着圧が近似する場合であっても、その最終的な吸着圧に至るまでの吸着圧の変化の仕方の違いをとらえることにより、異物の有無の検知が可能である。
このとき、前記比較評価は、前記基準変動データに所定の帯域を持たせて形成される領域である基準領域に前記の前記変動データが収まっているか否かを評価することにより行われ、前記変動データにおいて前記基準領域に収まらない部分が存在した場合、前記設置面上に異物が存在すると判定すると良い。
また、前記変動データは、所定の吸着圧に到達する時刻、もしくは所定の時刻に到達したときの吸着圧値として求められるようにしても良い。
また、前記圧力測定手段は、前記設置面上の複数箇所における吸着圧の測定を行い、前記判定部は、それぞれの前記圧力測定手段による吸着圧の測定結果についてそれぞれ変動データを取得して前記基準変動データとの比較評価を行い、その結果、異常と評価された前記変動データが1つでも存在した場合、前記設置面上に異物が存在すると判定することもできる。
このように、圧力測定手段は、設置面上の複数箇所における吸着圧の測定を行い、判定部は、それぞれの圧力測定手段による吸着圧の測定結果についてそれぞれ変動データを取得して前記基準変動データとの比較評価を行うことにより、異物が残存している箇所により近い圧力測定手段で変動データを取得することができるため、より感度良く異物を検知することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の吸着ステージは、基板を設置する設置面を有する設置部と、前記設置面に設けられた開口であり、基板を吸着固定する吸着口と、前記吸着口と配管によって接続され、前記吸着口へ吸着圧を供給する吸着圧供給手段と、前記吸着口における吸着圧を測定する圧力測定手段と、基板の吸着異常の有無を判定する判定部と、を備える吸着ステージであって、前記判定部が、前記圧力測定手段が取得した吸着圧の測定値のデータのうち、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータである変動データについて、あらかじめ当該判定部に記憶された、前記設置面に異物が無かった場合の前記変動データである基準変動データとの比較評価を行い、前記設置面における吸着異常の有無を判定することにより、前記設置面上の異物の有無を判定することを特徴としている。
このように、変動データと基準変動データとの比較評価を行うことにより、上記の通り、吸着圧をもとに異物の有無を判定するため、吸着ステージ上のどの位置に異物が残存していても、漏れなく異物の有無の検知を行うことができる。また、変動データは、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータであるため、異物の大きさが小さく、設置部上に異物があったときと無かったときとで最終的な吸着圧が近似するような場合であっても、その最終的な吸着圧に至るまでの吸着圧の変化の仕方の違いをとらえることにより、異物の有無の検知が可能である。
本発明の異物検知方法および吸着ステージによれば、基板の設置面上に異物が存在していた場合に、感度良くその状態を検知することができる。
本発明の一実施形態における吸着ステージの概略図である。 本実施形態における吸着ステージの概略図である。 吸着ステージ上に異物が発生する過程の一つを示す概略図である。 本実施形態における変動データおよび基準変動データを表す概略図である。 本実施形態における異物検知方法を示す概略図である。 本実施形態における異物検知方法を示す概略図である。 本実施形態における異物検知方法の動作フローである。 他の実施形態における異物検知方法を示す概略図である。 従来の吸着ステージの概略図である。 従来の吸着ステージの概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の一実施形態における吸着ステージを図1に示す。図1の上図は、吸着ステージの上面図であり、図1の下図は、上図におけるA−A断面図である。
吸着ステージ1は、設置部2、吸着圧供給手段3、圧力測定手段4、および判定部5を有しており、設置部2の基板設置面に対して吸着圧供給手段3から吸着力を供給し、設置部2に設置された基板Wを吸着固定する。また、基板Wを吸着固定している際の吸着圧を圧力測定手段4によって測定し、この測定で得られたデータを判定部5が評価し、設置部2に異物が無いかどうかの判定を行う。
設置部2は、ガラス板などの基板Wを設置するためのテーブルであり、設置面10、吸着口11、リリースピン12を有している。
設置面10は、その上方に基板Wを設置する平坦な面であり、基板Wよりも大きな面積を有する。
吸着口11は、設置面10の基板Wを設置する領域内に開口を有する複数の貫通穴である。各吸着口11は設置面10側の開口とは反対側の端部において、枝配管14が接続され、吸着圧供給手段3に通じている。この状態で吸着圧供給手段3を動作させることにより、枝配管14および吸着口11を通じて、設置面10の複数箇所において吸着力が発生し、設置面10に設置された基板Wを吸着固定することが可能である。
リリースピン12は、本実施形態では先端の尖った円柱状の形状を有し、設置面10に垂直に設けられた貫通穴である孔13の内部を通る。このリフトピン12が図示しない昇降機構により昇降制御することにより、リフトピン12が上昇端にある時はリフトピン12の先端は設置面10より高い位置となり、逆にリフトピン12が下降端にある時はリフトピン12の先端は設置面10より低い位置となる。これにより、ロボットハンドなどによって基板Wが吸着ステージ1に搬入もしくは搬出される際は、リフトピン12が上昇端へ移動し、リフトピン12が基板Wを支持する状態となる。また、吸着ステージ1が基板Wを吸着固定する際にはリフトピン12が下降端に移動し、下降の途中で基板Wを設置面10に受け渡すことで、基板Wが設置面10に設置される。
吸着圧供給手段3は、真空ポンプ、ブロワーといった排気装置であり、一定の出力で排気を実施する。そして、上述の通り、この吸着圧供給手段3が動作することにより、吸着口11を通じて設置面10に吸着力を与えている。また、吸着圧供給手段3は主配管15と接続され、主配管15から枝配管14に枝分かれし、各吸着口11と接続される。また、主配管にはバルブ16が設けられており、設置面10において基板Wを吸着する場合はバルブ16は開状態であり、これが閉状態となると、全ての枝配管14への吸着力の供給が絶たれる。
圧力測定手段4は、測定結果をデータとして外部に出力することが可能な圧力計である。この圧力測定手段4は、吸着口11と吸着圧供給手段3との間の枝配管14の途中に設けられており、この枝配管14の内部の圧力を吸着口11の吸着圧とみなして圧力測定手段4が測定し、測定で得られたデータを、配線17を通して判定部5へ転送する。
ここで、圧力測定手段4は、枝配管14のより設置面10に近い部位に設けられることが望ましい。これにより、設置面10から圧力測定手段4までの枝配管14による圧力損失を小さくすることができ、設置面10における吸着力により近い値を圧力測定手段4が測定することができる。
また、枝配管14は複数の吸着口11に対して1本ずつ設けられているため、吸着口11と同数だけ存在するが、圧力測定手段4は、これら枝配管14の全てに設けられていても良く、また、図1に示すように一部の枝配管14に設けられても良く、また、1本の枝配管14にのみ設けられても良い。ただし、より多くの本数の枝配管14に圧力測定手段4を設けることが望ましい。より多くの本数の枝配管14に圧力測定手段4を設けることにより、設置面10に異物が存在していた場合に、より異物に近い吸着口11の測定データを得る可能性が高くなり、感度の良い異物の検知を行うことが可能となるためである。
判定部5は、CPUおよびRAMやROMを有するコンピュータであり、圧力測定手段4から配線17を通して転送された測定データをもとに設置面10における吸着異常の有無を判定し、それににより設置面10上の異物の有無を判定する。判定部5には、転送された測定データをもとに後述の変動データ20を抽出したり、抽出した変動データをもとに設置面10における基板Wの吸着異常の有無を判定するなど、各機能を実行するためのプログラムが記憶されている。また、判定部5は、ハードディスクや、RAMまたはROMなどのメモリからなる、各種情報を記憶する記憶装置を有しており、転送された測定データ、後述の基準変動データ21などがこの記憶装置に記憶される。
次に、設置面10に異物が生じる主な事例について、図2および図3を用いて説明する。なお、図2、図3ともに、図1に示したA−A断面図と同様の断面図である。
図2は、基板Wが吸着ステージ1から搬出される際に基板Wが持ち上げられる様子を表す図である。
設置面10に設置された基板Wへの塗布液の塗布が完了すると、先述の通り、リリースピン12が上昇することによって基板Wが設置面10から持ち上げられ、その後ロボットハンド18が基板Wをすくい上げ、搬出する。ただし、塗布完了直後の基板Wは設置面10に吸着されている状態であるので、その吸着が破壊されたあと、基板Wが持ち上げられる。
具体的には、塗布完了後、バルブ16が閉状態になって、設置面10への吸着力の供給が絶たれ、また、必要に応じて、バルブ16が閉状態になった後に図示しない気体供給経路から枝配管14にエアなどが送り込まれて、設置面10における基板Wの吸着が破壊される。そして、設置面10における吸着力が無くなった状態でリリースピン12が上昇し、基板Wを持ち上げる。
このとき、設置面10における吸着力が無くなりきらない状態でリリースピン12が基板Wを持ち上げようとした場合、もしくは、基板Wを持ち上げたときに設置面10と基板Wとの間に予期せぬ剥離帯電が生じ、基板Wが設置面10から離れにくくなった場合、基板Wにはリリースピン12により上向きの力が与えられると同時に、これらによる下向きの力が働く。これにより、基板Wが割れるおそれがある。
図3(a)に基板W1が割れた様子を示している。リリースピン12が上昇する際に上記のような下向きの力が働いたため、基板W1は割れ、設置面10に破片W1’を残した状態となっている。
この状態のまま図3(b)に示すように基板W1がロボットハンド18によって搬出され、新たな基板W2がリリースピン12に設置されると、破片W1’という異物を設置面10に残したままリリースピン12は下降し、最終的に図3(c)に示す通り、基板W2は設置面10に対して一部が浮いた状態となる。
図3(c)のように異物が設置面10と基板W2との間に存在した場合、基板W2への塗布動作が開始するまでに異物の存在が検知できなければ、基板W2がたわんだまま塗布液の塗布が行われることとなり、塗布不良が発生したり、基板W2と塗布ユニットとが衝突して基板W2の破損、塗布ユニットの破損といった事態が発生したりするおそれが生じる。
次に、本実施形態における異物検知の方法について、図4および図5を用いて説明する。
まず、図4(a)のように設置面10に異物の無い状態で基板Wを吸着固定させた際に、圧力測定手段4で吸着圧を測定し続けると、図4(b)のグラフに示すような吸着圧の時間変動を得ることができる。この時間変動は、吸着を開始した直後に大きく吸着圧が変動し、最終的には吸着圧はある数値で安定する特徴を示す。
圧力測定手段4は、所定の時間分測定し続けた吸着圧値のデータを判定部5へ転送し、判定部5は、このデータのうち、図4(b)の時刻t1から時刻t2の間のように、設置面10に異物の無い状態で基板Wの吸着を行った場合に、吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間の時間帯におけるデータを抽出し、異物検知の判定材料とする。この時刻t1から時刻t2の間のデータの集合を、本実施形態では変動データ20と呼ぶ。なお、圧力測定手段4は、時刻t1から時刻t2の間のデータのみ判定部5へ転送し、判定部5は、そのデータをそのまま変動データ20としても良い。
ここで、判定部5は評価の基準として図4(b)のように異物が無い状態で得られた変動データ20を基準変動データ21としてあらかじめ取得し、判定部5が自身の記憶装置に記憶している。この基準変動データ21を用いて、判定部5は、塗布などの処理をするときに基板Wの吸着を行う都度算出する変動データ20との比較を行い、この差異を評価して吸着異常の検知、すなわち、設置面10上の異物の検知を行う。
一方、設置面10に異物が無い状態での吸着であっても、吸着させる基板Wの個体差などが原因で、都度変動データ20を測定するとバラツキが生じる可能性がある。このバラツキを許容しないまま異物の検知を行うと、過検知となる。したがって、本実施形態では、このバラツキを包含するように、図4(c)に示すように基準変動データ21に所定の帯域を持たせて形成される領域である基準領域22を求め、これを異物検知の基準としている。そして、変動データ20がこの基準領域22に収まれば、その吸着は正常としている。なお、この基準領域22の形成の方法に関しては、1回の基準変動データ21の測定結果に対して所定の誤差範囲を加味して形成する方法、複数回の基準変動データ21の測定を行い、これらのデータを重ね合わせてできる領域を基準領域22とする方法などがある。
次に、設置面10に異物が存在していた場合の検知までの流れについて、図5に示す。
図5(a)に示すように、基板の破片W1’が設置面10に残った状態で基板W2が設置されたとする。この場合、破片W1’によって基板W2と設置面10との間にはすき間が生じるため、設置面10に基板W2を吸着させる際にリークが発生する。そのため、吸着圧が変動するタイミングは、異物が無い場合と比較して遅くなる。
たとえば、図5(a)において破片W1’に近い吸着口11の配管経路に設けられた圧力測定手段4aから得られる変動データ23は、この影響を大きく受け、図5(b)のグラフに示すように、基準領域22から大きく外れる。この変動データ23のように、時刻t1から時刻t2までのデータが基準領域22に収まらない場合は、判定部5は吸着異常が発生したと判定し、設置面10に異物が存在すると判定する。
このような変動データ20と基準領域22との差異は、圧力測定手段4が異物の近くにあるほど、より顕著にあらわれる。図5を例にとると、破片W1’に近い圧力測定手段4aによる測定では、図5(b)に示すように変動データ23は基準領域22から大きく外れる。これに対し、破片W1’から遠い圧力測定手段4bによる測定では、図5(c)に示すように変動データ24は変動データ23と比較して基準領域22に近くなる。したがって、先述の通り、より多くの圧力測定手段4を設けることにより、設置面10に異物が存在していた場合に、より異物に近い位置での変動データ20を得る可能性が高くなり、感度の良い異物の検知を行うことが可能となる。
また、複数の圧力測定手段4を設けて異物検知を行う場合、基準領域22に収まらない変動データ20が1つでも確認されれば、設置面10に異物が存在すると判定すると良い。
また、それぞれの圧力測定手段4は、その設置位置の違いなどから、それぞれから得られる基準変動データ21に差異がある可能性がある。この場合、それぞれの圧力測定手段4における基準領域22を判定部5は準備しても良い。
このように、変動データ20を用いて異物の検知を行うことにより、感度の良い検知を行うことが可能である。たとえば、設置面10の大きさに対して異物が十分小さい場合、このときの数値が安定した状態における吸着圧は、異物の無い正常なときのものと近似することがありうる。この場合、安定した状態における吸着圧をもって異物の有無の検知を行うことは困難である。一方、このような場合であっても、変動データ20をとることにより正常なときとの差異を確認することができる。
また、上記の異物検知を繰り返し続けていると、図6の変動データ25のように、基準領域22よりも早いタイミングで吸着圧の変動が生じる場合がありうる。ここで、設置面10に異物が存在して基板を吸着させる際にリークが発生する場合は、吸着圧の変動のタイミングは基本的に遅れるものと考えられる。そこで、変動データ25のようなデータを得た場合は、異物の無い正常な吸着が行われたとみなしても良く、必要に応じて、基準領域22の作成に反映させ、以降の判定に利用しても良い。
次に、この異物検知方法を有する吸着ステージの動作フローについて、図7に示す。
まず、異物検知を行う基板W2の前の基板にあたる基板W1への塗布などの処理が完了すると(ステップS1)、吸着圧供給手段3は基板W1への吸着を絶つ(ステップS2)。
基板W1への吸着が無くなったら、リリースピン12が上昇し、基板W1を持ち上げる(ステップS3)。基板W1が持ち上がったら、ロボットハンド18が基板W1を搬出し、また、ロボットハンド18が基板W2をリリースピン12に設置することで、リリースピン12上での基板の交換を行う(ステップS4)。
基板の交換が完了したら、リリースピン12が下降し、基板W2を設置面10に設置する(ステップS5)。
設置面10に基板W2が設置されると、吸着圧供給手段3は基板W2の吸着を開始する(ステップS6)。
圧力測定手段4は吸着の開始からの基板W2への吸着圧を測定し(ステップS7)、その結果を判定部5へ転送する。判定部5は、この測定結果より、各圧力測定手段4における変動データ20を取得する(ステップS8)。
判定部5は、あらかじめ記憶している基準領域22と、各変動データ20との比較評価を行い(ステップS9)、各変動データ20のうち、1つでも基準領域22に収まらないもの、すなわち吸着異常が存在するか否かを判定する(ステップS10)。
このステップS10の工程において、どの変動データ20にも吸着異常を確認できなかった場合は、判定部5は、設置面10上に異物は無く、基板W2の吸着は正常であると判定し、基板W2への処理を開始する。また、前の基板W1へも次工程の処理を続行させる(ステップS11)。
これに対し、吸着異常と判定した変動データ20が1つでも存在した場合、判定部5は、設置面10上に異物が存在すると判定し、W2への処理を中止する。また、この異物は前の基板W1の破片である可能性を考慮し、判定部5は、基板W1への次工程の処理も中止する(ステップS12)。そして、基板W1および基板W2を回収し、異物の除去が完了するまで処理は中断する(ステップS13)。
以上の通り説明した異物検知方法、およびこの検知方法を利用した吸着ステージにより、基板の設置面上に異物が存在していた場合に、感度良くその状態を検知することが可能である。
また、上述の説明では、所定の時間帯(時刻t1から時刻t2)で圧力測定手段4が測定したデータ全てを変動データ20とし、それに対する基準変動データ21との差異を判定し、異物の存在の検知を行う例を示したが、他の実施形態として、比較対象を限定し、1個または複数個の所定の吸着圧に到達する時刻を変動データ20とし、それに対する基準変動データ21との間で比較することで、異物の存在の検知を行っても良い。この実施形態について、図8を用いて以下に説明する。
まず、設置面10に異物が無い場合の吸着圧の変動は、図8(a)に示す曲線の通りであったとし、その内の数点について、所定の吸着圧に到達する時刻を求める。図8(a)の例では、吸着圧がV1、V2、V3となる時間がそれぞれt1、t2、t3であることを判定部5が取得し、この吸着圧と時刻との組み合わせを基準変動データ21とし、判定部5があらかじめ記憶する。
これに対し、塗布などの処理をするときに基板Wの吸着を行うごとに判定部5は吸着圧がV1、V2、およびV3となる時刻であるt1’、t2’、およびt3’を求め、これらを変動データ20とし、基準変動データ21と比較評価する。
ここで、先述の通り、吸着させる基板Wの個体差などが原因で、異物が無い場合であっても都度変動データ20を測定するとバラツキが生じる可能性があるため、判定部5は自身に記憶している基準変動データ21である時刻t1、t2、およびt3のそれぞれに帯域を設け、その帯域内に変動データ20が収まるかどうかの評価を行う。図8(a)の例では、t1、t2、およびt3のそれぞれを中心に幅Δtの帯域が設けられ、この帯域内に変動データ20が収まるかどうかを評価する。
次に、基板Wを吸着固定した際に変動データ20を測定した結果が図8(b)の実線の通りになったとする。このとき、基板Wの吸着が正常か否かを評価した場合、吸着圧がV1となる時刻t1’はt1を中心とする帯域内に収まっているので問題ないが、吸着圧がV2、およびV3となる時刻t2’、およびt3’は、それぞれ帯域に収まっていない。
このように帯域に収まらない変動データ20が1つでも存在する場合、この吸着は異常であると判定部5は判定し、設置面10に異物が存在すると判定する。
また、この実施形態と同様に、所定の時刻に到達した時の吸着圧値を変動データ20および変動データ21として取得し、それらを比較して評価を行い、異物の検知を行っても良い。
1 吸着ステージ
2 設置部
3 吸着圧供給手段
4 圧力測定手段
4a 圧力測定手段
4b 圧力測定手段
5 判定部
10 設置面
11 吸着口
12 リリースピン
13 孔
14 枝配管
15 主配管
16 バルブ
17 配線
18 ロボットハンド
20 変動データ
21 基準変動データ
22 基準領域
23 変動データ
24 変動データ
25 変動データ
90 吸着ステージ
91 吸着口
92 センサ
93 リリースピン
94 異物
95 異物
W 基板
W1 基板
W1’ 破片
W2 基板

Claims (5)

  1. 基板を設置する設置面を有し、基板を吸着固定する設置部と、
    前記設置部における基板の吸着圧を測定する圧力測定手段と、
    基板の吸着異常の有無を判定する判定部と、
    を備える吸着ステージにおける異物検知方法であって、
    前記圧力測定手段が、前記設置面における基板の吸着圧を測定する測定工程と、
    前記判定部が、前記測定工程で取得した吸着圧のデータのうち、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータである変動データに対して、あらかじめ当該判定部に記憶されている、前記設置面に異物が無かった場合の前記変動データである基準変動データとの比較評価を行い、前記設置面における吸着異常の有無を判定することにより、前記設置面上の異物の有無を判定する判定工程と、
    を有することを特徴とする、異物検知方法。
  2. 前記比較評価は、前記基準変動データに所定の帯域を持たせて形成される領域である基準領域に前記の前記変動データが収まっているか否かを評価することにより行われ、前記変動データにおいて前記基準領域に収まらない部分が存在した場合、前記設置面上に異物が存在すると判定することを特徴とする、請求項1に記載の異物検知方法。
  3. 前記変動データは、所定の吸着圧に到達する時刻、もしくは所定の時刻に到達したときの吸着圧値として求められることを特徴とする、請求項1または2に記載の異物検知方法。
  4. 前記圧力測定手段は、前記設置面上の複数箇所における吸着圧の測定を行い、前記判定部は、それぞれの前記圧力測定手段による吸着圧の測定結果についてそれぞれ変動データを取得して前記基準変動データとの比較評価を行い、その結果、異常と評価された前記変動データが1つでも存在した場合、前記設置面上に異物が存在すると判定することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の異物検知方法。
  5. 基板を設置する設置面を有する設置部と、
    前記設置面に設けられた開口であり、基板を吸着固定する吸着口と、
    前記吸着口と配管によって接続され、前記吸着口へ吸着圧を供給する吸着圧供給手段と、
    前記吸着口における吸着圧を測定する圧力測定手段と、
    基板の吸着異常の有無を判定する判定部と、
    を備える吸着ステージであって、
    前記判定部が、前記圧力測定手段が取得した吸着圧の測定値のデータのうち、基板の吸着を始めてから吸着圧の数値が安定する手前までの間のデータである変動データについて、あらかじめ当該判定部に記憶された、前記設置面に異物が無かった場合の前記変動データである基準変動データとの比較評価を行い、前記設置面における吸着異常の有無を判定することにより、前記設置面上の異物の有無を判定することを特徴とする、吸着ステージ。
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