JP2013149077A - 運転支援装置及び運転支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転支援の要否を適切に判断し、効果的な運転支援を実施できる運転支援装置及び運転支援方法を提供する。
【解決手段】運転支援装置1は、自車両の走行状態と自車両周辺の環境とに基づいて自車両の進路候補を生成し、この自車両の進路候補と当該進路候補に交差する方向とにおいて自車両と移動体とが交差する交差地点に自車両が到達するまでの第1時間と、交差地点に移動体が到達するまでの第2時間とをそれぞれ求め、第1時間と第2時間との相対関係に基づいて自車両における運転支援を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、自車両と移動体との衝突を回避するための運転支援を実施する運転支援装置及び運転支援方法に関する。
従来の運転支援装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の運転支援装置では、自車両の進行方向に存在する物体の位置を検出し、検出された物体の進行方向に対する横移動速度が所定速度以下であるか否かを判断している。そして、この運転支援装置では、横移動速度が所定速度以下であると判断した場合に、移動体の検出方向と自車両の進行方向とからなる検出角度に基づいて自車両と移動体との接触の可能性を判定している。
特開2010−257298号公報
ところで、自車両の進行方向の前方にいる歩行者が道路を横断しようとしている状況において、歩行者との衝突を回避するための運転支援を実施しなくても、自車両が歩行者の位置する地点に到達したときには歩行者が既に道路を横断し終えていることがある。従来の運転支援装置では、そのような状況であっても、横移動速度が所定速度以下である場合に自車両となす検出角度に基づいて接触の可能性を判定し、運転支援を実施する可能性がある。したがって、不要な運転支援が実施されるおそれがあり、実際の状況との違いに運転者が違和感を覚えるといった問題が生じ得る。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、運転支援の要否を適切に判断し、効果的な運転支援を実施できる運転支援装置及び運転支援方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る運転支援装置は、自車両と移動体との衝突を回避する運転支援を実施する運転支援装置であって、自車両の走行状態と自車両周辺の環境とに基づいて自車両の進路候補を生成する進路候補生成手段と、進路候補生成手段によって生成された自車両の進路候補と当該進路候補に交差する方向とにおいて自車両と移動体とが交差する交差地点に自車両が到達するまでの第1時間と、交差地点に移動体が到達するまでの第2時間とをそれぞれ求め、第1時間と第2時間との相対関係に基づいて自車両における運転支援を行う運転支援手段と、を備えることを特徴とする。
この運転支援装置では、自車両の進路候補を生成し、その進路候補に対して第1時間及び第2時間を予測し、この第1時間及び第2時間の相対関係に基づいて自車両において運転支援を実施する。このように、進路候補を生成し、その進路候補と移動体との交差地点について第1時間及び第2時間を求めることにより、自車両の進路候補に交わることのない移動体については、運転支援の対象から除外される。したがって、適切な運転支援が可能となり、運転者が違和感を覚えることを軽減できる。また、移動体が交差地点に到達する第2時間、すなわち移動体が自車両に近づく方向における衝突時間を予測しているので、運転支援の要否を適切に判断できる。その結果、例えば移動体が車道を横断したにもかかわらず運転支援が実施されるといった事態を回避でき、運転者に違和感を与えることのない効果的な運転支援を実施できる。
進路候補生成手段は、進路候補を複数生成し、運転支援手段は、各進路候補について第1時間及び第2時間をそれぞれ求め、各第1時間と各第2時間との相対関係において、最も運転支援が必要な関係を選択して自車両における運転支援を行うことが好ましい。このような構成によれば、進路方向が複数生成された場合に、運転支援が最も必要な関係が選択されるので、より適切な運転支援が可能となる。
自車両が進路候補において交差地点に到達するまでの第1時間を予測する第1時間予測手段と、移動体が進路候補に交差する方向において交差地点に到達するまでの第2時間を予測する第2時間予測手段と、第1及び第2時間予測手段によって予測された第1及び第2時間を予め設定されたマップに適用して、自車両において運転支援を実施するか否かの判断を行う運転支援判断手段と、運転支援判断手段により自車両において運転支援を実施すると判断された場合に、自車両における運転支援を制御する運転支援制御手段と、を備えることが好ましい。このように、第1時間及び第2時間を予め設定されたマップに適用することにより、運転支援の要否の判断をより的確に行うことができる。
自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、移動体を含む自車両周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、を備え、第1及び第2時間予測手段は、走行状態検出手段によって検出された自車両の走行状態と障害物出手段によって検出された移動体の状態とに基づいて、第1時間及び第2時間をそれぞれ予測することが好ましい。このような構成によれば、第1時間及び第2時間をより正確に予測できる。
マップは、運転支援が不要であると判断される第1領域と、運転支援が必要であると判断される第2領域とが設定されており、運転支援判断手段は、第1時間と第2時間との関係を表す点が第2領域に存在する場合に、自車両において運転支援を実施すると判断することが好ましい。このようなマップを用いることにより、運転支援の要否の判断をより一層的確に行うことが可能となる。
本発明に係る運転支援方法は、自車両と移動体との衝突を回避する運転支援を実施する運転支援方法であって、自車両の走行状態と自車両周辺の環境とに基づいて自車両の進路候補を生成する進路候補生成ステップと、進路候補生成ステップにおいて生成された自車両の進路候補と当該進路候補に交差する方向とにおいて自車両と移動体とが交差する交差地点に自車両が到達するまでの第1時間と、交差地点に移動体が到達するまでの第2時間とをそれぞれ求め、第1時間と第2時間との相対関係に基づいて自車両における運転支援を行う運転支援ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、運転支援の要否を適切に判断し、効果的な運転支援を実施できる。
一実施形態に係る運転支援装置を示す図である。 自車両の進路候補と移動体の移動方向との関係を示す図である。 マップを示す図である。 運転支援判断部における運転支援要否の判断方法を説明するための図である。 運転支援判断部における交点の選択を説明するための図である。 運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る運転支援装置の構成を示す図である。図1に示す運転支援装置1は、車などの車両に搭載され、歩行者や自転車などの移動体との衝突を回避するための運転支援を行う装置である。なお、運転支援とは、自車両において直接的に制動や操舵などの介入制御を行うことや、運転者に対して警告を行うことを含んでいる。
図1に示すように、運転支援装置1は、ECU(Electronic ControlUnit)3を備えている。ECU3には、障害物検出センサ(障害物検出手段)5と、車両センサ(走行状態検出手段)7と、HMI(Human Machine Interface)9と、介入制御ECU11とが接続されている。ECU3及び介入制御ECU11は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read OnlyMemory]、RAM[Random Access Memory]などからなる電子制御ユニットであり、プログラムによって動作する。
障害物検出センサ5は、移動体を含む障害物を検出する外界センサである。障害物検出センサ5は、例えば、レーザーレーダーやミリ波レーダー、カメラなどの撮像手段である。障害物検出センサ5は、ミリ波レーダーである場合、周波数変調されたミリ波帯のレーダー波を送受信することにより、自車両の前方に位置する移動体を含む障害物を検出し、検出結果に基づいて、移動体の位置や速度、自車両の周辺環境などの障害物情報を生成する。障害物検出センサ5は、障害物情報をECU3に出力する。なお、障害物検出センサ5がカメラである場合には、撮像した画像に画像処理を施して障害物情報を生成する。また、障害物検出センサ5は、ミリ波レーダー及びカメラの両方から構成されていてもよい。
車両センサ7は、自車両の走行状態を検出する内界センサである。車両センサ7は、例えば、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ、車両の車速(走行速度)を検出する車速センサなどである。車両センサ7は、検出した自車両の走行状態を示す車両情報をECU3に出力する。
ECU3は、進路候補生成部(進路候補生成手段)30と、衝突時間予測部(第1時間予測手段、第2時間予測手段)32と、マップ記憶部34と、運転支援判断部(運転支援手段、運転支援判断手段)36と、運転支援制御部(運転支援手段、運転支援制御手段)38とを備えている。
進路候補生成部30は、自車両の進路候補を生成する部分である。進路候補生成部30は、自車両の走行状態及び自車両周辺の環境に基づいて自車両の進路候補を生成する。進路候補の生成は、公知の技術を用いることができるが、例えば以下の通りである。進路候補生成部30は、障害物検出センサ5から出力された障害物情報、及び、車両センサ7から出力された車両情報を受け取ると、それらの情報などに基づいて環境マップを作成する。環境マップは、自車両の走行状態、自車両の周辺の環境(障害物やナビゲーションシステムの地図情報など)に基づいて生成される。進路候補生成部30は、環境マップに基づいて自車両の進路を一つ又は複数生成する。進路候補生成部30は、進路候補を示す進路情報を衝突時間予測部32に出力する。
衝突時間予測部32は、自車両及び移動体が交差地点に到達するまでの時間を予測する部分である。衝突時間予測部32は、障害物検出センサ5から出力された障害物情報、及び、進路候補生成部30から出力された進路情報を受け取ると、障害物情報及び進路情報に基づいて自車両と移動体との衝突時間、すなわち自車両と移動体とが交差する交差地点に自車両及び移動体がそれぞれ到達するまでの時間を算出する。
衝突時間予測部32は、進路候補生成部30から出力された進路情報に基づいて自車両の進路候補を設定し、進路候補について、自車両が交差地点に到達するまでの時間、すなわち自車両が現在の状態で進行方向に走行した場合に何秒後に移動体に衝突するかを示す値であるTTC(Time To Collision、第1時間)を算出する。また、衝突時間予測部32は、障害物情報に基づいて移動体の速度ベクトルなどを求め、移動体が交差地点に到達するまでの時間、すなわち移動体が現在の状態で自車両の進行方向に交差する方向(自車両の横方向)に移動した場合に何秒後に自車両に衝突するかを示す値であるTTV(Time To Vehicle、第2時間)を算出する。
図2に示すように、衝突時間予測部32は、例えば自車両Cの進路候補が複数(図2では実線で示す3つの進路)生成されている場合、自車両Cと移動体M1とが交差すると予測される交差地点CP1及び点CP2について、TTC及びTTVを算出する。このとき、移動体M2については、自車両Cの進路候補と交差し得ないため、対象から除外される。
衝突時間予測部32は、以下の式(1)及び(2)によりTTC及びTTVを算出する。
TTC=x/(V−vx) …(1)
TTV=y/vy …(2)
上記式(1),(2)において、V:自車両の速度、x,y:移動体の相対位置、vx,vy:移動体の速度である。衝突時間予測部32は、算出したTTC及びTTVを示すTTC情報及びTTV情報を運転支援判断部36に出力する。
マップ記憶部34は、マップMを記憶している。図3は、マップを示す図である。図3に示すように、マップMは、縦軸がTTC[s]、横軸がTTV[s]であり、TTCとTTVとの相対関係を示している。マップMにおいて、原点が自車両と移動体との交差地点に設定されている。マップMでは、原点から離れるにつれて(TTC、TTVが大きくなるにつれて)交差地点から離れた場所に位置していることとなる。マップMには、運転支援不要エリア(第1領域)A1と、運転支援エリア(第2領域)A2とが設定されている。マップMについて、以下具体的に説明する。
運転支援エリアA2は、y=fx(TTC,TTV)の関数に囲まれた領域である。運転支援エリアA2を規定する2本の直線は、TTCとTTVとの差分(TTC−TTV)で設定されている。マップMにおいて、T及びTは、例えば1〜3秒に設定されている。
運転支援エリアA2には、予め運転支援の制御内容が緊急度に応じて複数設定されており、HMIエリアA21と、介入制御エリアA22と、緊急介入制御エリアA23とが設定されている。HMIエリアA21は、運転者に対して警告を行うといった運転支援を実施するエリアである。介入制御エリアA22は、HMIエリアA21の内側に設定されている。介入制御エリアA22は、制動などの介入制御を実施するエリアである。緊急介入制御エリアA23は、急制動などを実施し、衝突を回避するための緊急介入制御を実施するエリアである。緊急介入制御エリアA23は、マップMの原点寄り、つまり自車両と移動体との交差地点に近い部分に設定されている。
運転支援不要エリアA1は、運転支援エリアA2以外の部分であり、自車両と移動体との衝突を回避するための運転支援を必要としないエリアである。つまり、運転支援不要エリアA1に該当する場合には、自車両が交差地点に到達するときには移動体が交差地点を既に通過している、或いは、移動体が交差地点から離れた場所に位置していることになる。
マップMは、実験データなどに基づいて運転支援エリアA2及び運転支援不要エリアA1が設定されていてもよいし、運転者の運転特性(アクセル特性、ブレーキ特性)を学習させることにより運転支援エリアA2及び運転支援不要エリアA1が設定されてもよい。また、マップMでは、介入制御エリアA22及び緊急介入制御エリアA23において、運転支援の制御量がそれぞれ設定されていてもよい。マップ記憶部34に記憶(格納)されるマップMは、書き換え(マップMの更新)可能とされている。
運転支援判断部36は、自車両において運転支援を実施するか否かを判断する部分である。運転支援判断部36は、TTC及びTTVをマップMに適用して、自車両において運転支援を実施するか否かを判断する。具体的には、運転支援判断部36は、衝突時間予測部32から出力されたTTC情報及びTTV情報をマップMに適用し、TTCとTTVとが交差する交点(TTCとTTVとの関係を表す点)がマップMのどのエリアに位置するのかを判断する。例えば、図4に示すように、運転支援判断部36は、TTCとTTVとが点P1で交わる場合には、運転支援不要エリアA1であるため、自車両において運転支援を実施しないと判断する。つまり、点P1で交わる場合には、移動体が交差地点に到達するときには自車両が交差地点を通過していることになる。
一方、運転支援判断部36は、TTCとTTVとが点P2で交わる場合には、運転支援エリアA2(介入制御エリアA22)であるため、自車両において運転支援を実施すると判断する。
また、運転支援判断部36は、複数の進路候補について自車両と移動体との交差地点、すなわちTTCとTTVとの交点が複数存在する場合には、最も衝突の可能性が高い交点(最も運転支援が必要な関係)を選択する。例えば、図5に示すように、運転支援判断部36は、図4に示すように点CP1及び点CP2についてTTC及びTTVがそれぞれ求められている場合、マップMに設定されているエリアA21〜A23の運転支援のレベルに応じて、交点を選択する。
図5では、点CP1がエリアA21に存在し、点CP2がエリアA22に存在しているため、運転支援判断部36は、より衝突の可能性が高く、より運転支援を必要とするエリアA22に存在する点CP2を選択し運転支援を実施すると判断する。運転支援判断部36は、運転支援を実施すると判断した場合には、HMIエリアA21、介入制御エリアA22及び緊急介入制御エリアA23のいずれかを示す情報を含む支援実施情報を運転支援制御部38に出力する。
図1に戻って、運転支援制御部38は、自車両における運転支援を制御する部分である。運転支援制御部38は、運転支援判断部36から出力された支援実施情報を受け取ると、この支援実施情報に基づいて運転支援(介入制御)を制御する。介入制御は、例えば制動制御や操舵制御である。運転支援制御部38は、支援実施情報においてHMIエリアA21を示す情報が含まれている場合には、HMI9に警告指示信号を出力する。
運転支援制御部38は、支援実施情報において介入制御エリアA22及び緊急介入制御エリアA23を示す情報が含まれている場合には、介入制御の制御量を算出する。運転支援制御部38は、マップMの介入制御エリアA22及び緊急介入制御エリアA23において制御量が設定されている場合には、マップMに基づいて制動の制御量(目標の加速度(減速加速度)、速度)を算出する。また、運転支援制御部38は、マップMにおいて制御量が設定されていないときには、以下の式(3)に基づいて制動の制御量を算出する。
α×TTC+β×TTV+γ …(3)
ここで、α,βは係数であり、γは定数である。α,β,γは、実験値などに基づいて設定されている。また、操舵の制御量は、実験値や所定の式などに基づいて算出する。運転支援制御部38は、制御量を含む介入制御信号を介入制御ECU11に出力する。
HMI9は、例えばブザー、HUD(Head Up Display)、ナビゲーションシステムのモニタ、メータパネルなどである。HMI9は、ECU3から出力された警告指示信号を受け取ると、移動体が前方に存在することを運転者に警告する音声を流したり、警告文などを表示したりする。例えば、HMI9がHUDである場合には、フロントガラスに移動体が存在することを示すポップアップを表示する。
介入制御ECU11は、自車両において介入制御を実行させるECUである。介入制御ECU11は、ブレーキECUやエンジンECU(いずれも図示しない)などから構成されており、ECU3から出力された介入制御信号を受け取ると、介入制御信号に含まれる制御量に応じて例えばブレーキアクチュエータやステアリングアクチュエータ(いずれも図示しない)を制御して自動介入制御を実施する。
続いて、運転支援装置1の動作について説明する。図6は、運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、移動体の状態が障害物検出センサ5により検出され(ステップS01)、これと同時に、自車両周辺の環境が障害物検出センサ5により検出されて取得される(ステップS02)。また、自車両の走行状態が車両センサ7により検出される(ステップS03)。次に、障害物検出センサ5により検出された障害物情報などに基づいて、環境マップが作成される(ステップS04)。また、車両センサ7により検出された車両情報に基づいて、自車両の進路候補が生成される(ステップS05、進路候補生成ステップ)。
次に、進路候補生成部30により生成された進路候補及び移動体に係る障害物情報に基づいて、TTC及びTTVが衝突時間予測部32によって算出される(ステップS06、運転支援ステップ)。そして、衝突時間予測部32によって算出されたTTC及びTTVをマップ記憶部34に格納されているマップMに適用し、自車両において運転支援を実施するか否かの判断が運転支援判断部36により行われる(ステップS07、運転支援ステップ)。
このとき、運転支援判断部36では、進路候補が複数生成されている場合に、各進路候補について算出されたTTC及びTTVの交点が複数存在しているか否かが判断され(ステップS08)、複数存在している場合には、最も運転支援を必要とする交点が選択される(ステップS09)。
続いて、選択された交点が運転支援の対象であるか否かが運転支援判断部36により判断される(ステップS10)。具体的には、交点が運転支援のエリアA21〜A22に存在しているか否かが判断される。運転支援が必要であると判断された場合には、運転支援制御部38により運転支援が実施される(ステップS11)。一方、運転支援が必要であると判断されなかった場合には、ステップS01の処理に戻る。
以上説明したように、本実施形態では、自車両の進路候補を進路候補生成部30により生成し、その進路候補に対してTTC及びTTVを衝突時間予測部32において算出して予測し、このTTC及びTTVをマップMに適用して、自車両において運転支援を実施するか否かを運転支援判断部36が判断している。このように、進路候補を生成し、その進路候補と移動体との交差地点についてTTC及びTTVを求めることにより、自車両の進路候補に交わることのない移動体については、運転支援の対象から除外される。したがって、より適切な運転支援が可能となり、運転者が違和感を覚えることを軽減できる。
また、移動体が交差地点に到達するTTV、すなわち移動体が自車両に近づく方向における衝突時間を予測しているので、運転支援の要否を適切に判断できる。その結果、例えば移動体が車道を横断したにもかかわらず運転支援が実施されるといった事態を回避でき、運転者に違和感を与えることのない効果的な運転支援を実施できる。
また、本実施形態では、複数の進路候補についてTTC及びTTVが予測された場合、最も衝突の可能性が高い交差地点を選択し、運転支援を実施している。そのため、自車両の状況に最も適した効果的な運転支援を実施できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、介入制御ECU11による介入制御を実施する場合、HIM9による警告も同時に実施しているが、介入制御を実施する際にはHIM9による警告を実施しなくてもよい。
また、上記実施形態に加えて、自車両の周辺の状況(例えば、対向車の有無など)に応じて運転支援を実施する構成であってもよい。
1…運転支援装置、3…ECU、30…進路候補生成部(進路候補生成手段)、36…運転支援判断部(運転支援手段、運転支援判断手段)、38…運転支援制御部(運転支援手段、運転支援制御手段)。

Claims (6)

  1. 自車両と移動体との衝突を回避する運転支援を実施する運転支援装置であって、
    前記自車両の走行状態と前記自車両周辺の環境とに基づいて前記自車両の進路候補を生成する進路候補生成手段と、
    前記進路候補生成手段によって生成された前記自車両の進路候補と当該進路候補に交差する方向とにおいて前記自車両と前記移動体とが交差する交差地点に前記自車両が到達するまでの第1時間と、前記交差地点に前記移動体が到達するまでの第2時間とをそれぞれ求め、前記第1時間と前記第2時間との相対関係に基づいて前記自車両における運転支援を行う運転支援手段と、
    を備えることを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記進路候補生成手段は、前記進路候補を複数生成し、
    前記運転支援手段は、前記各進路候補について前記第1時間及び前記第2時間をそれぞれ求め、前記各第1時間と前記各第2時間との相対関係において、最も運転支援が必要な関係を選択して前記自車両における運転支援を行う請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記自車両が前記進路候補において前記交差地点に到達するまでの前記第1時間を予測する第1時間予測手段と、
    前記移動体が前記進路候補に交差する方向において前記交差地点に到達するまでの前記第2時間を予測する第2時間予測手段と、
    前記第1及び第2時間予測手段によって予測された前記第1及び第2時間を予め設定されたマップに適用して、前記自車両において運転支援を実施するか否かの判断を行う運転支援判断手段と、
    前記運転支援判断手段により前記自車両において運転支援を実施すると判断された場合に、前記自車両における運転支援を制御する運転支援制御手段と、
    を備える、請求項1又は2記載の運転支援装置。
  4. 前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記移動体を含む前記自車両周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、
    を備え、
    前記第1及び第2時間予測手段は、前記走行状態検出手段によって検出された前記自車両の走行状態と前記障害物検出手段によって検出された前記移動体の状態とに基づいて、前記第1時間及び前記第2時間をそれぞれ予測する、請求項3記載の運転支援装置。
  5. 前記マップは、運転支援が不要であると判断される第1領域と、運転支援が必要であると判断される第2領域とが設定されており、
    前記運転支援判断手段は、前記第1時間と前記第2時間との関係を表す点が前記第2領域に存在する場合に、前記自車両において運転支援を実施すると判断する、請求項3又は4記載の運転支援装置。
  6. 自車両と移動体との衝突を回避する運転支援を実施する運転支援方法であって、
    前記自車両の走行状態と前記自車両周辺の環境とに基づいて前記自車両の進路候補を生成する進路候補生成ステップと、
    前記進路候補生成ステップにおいて生成された前記自車両の進路候補と当該進路候補に交差する方向とにおいて前記自車両と前記移動体とが交差する交差地点に前記自車両が到達するまでの第1時間と、前記交差地点に前記移動体が到達するまでの第2時間とをそれぞれ求め、前記第1時間と前記第2時間との相対関係に基づいて前記自車両における運転支援を行う運転支援ステップと、
    を含むことを特徴とする運転支援方法。
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